熊本大学教育学部紀要,自然科学 第60号,51-58.2011
四角形及び多角形への垂心のある種の拡張
伊
SomeExtensionofOrthocenterfOrQuadrilateralsorPolygons
Jin-ichilToH,JamsranBuYANT
(edviceeR O c t o b e r 3 , 2 0 1 1
)
Inthispaperwestudysomekindoforthocenterfbrquadrilaterals、ForanyquadrilateralABCD,letEbethe i
n t e r s e c t i o n o f 2 d i a g o n a l s
・evorpeW d t h a t t h e 4 p e r p e n d i c u l a r s 廿oehtmo r t h o c e n t e r o f t r i a n g l e A B E , ( r e s p
、 B C E
,
C D E , D A E
)pDA,AeCD(resothelintB,BC)nt(oncurrearecint).commonpohavethepointverthisMoreo coincideswiththeintersectionoftwolinesgoingthroughtheorthocentersofABC,ACDandgoingthroughthe
orthocente応ofABD,BCD.
Keyw0rdSnterhoceortgon,polyal,:aterril,qudetryeomaIygmentele
1.はじめに
三角形の垂心(三角形の3頂点からそれぞれ対辺に下した3垂線は一点で交わりその点を垂心という)につ いては古くから知られているが,垂心に関しては,日本の算額でも他の三角形の心よりは扱われる場合が少ない ように感じられるし,球面三角形では成立しないこともよく知られた事実である.また,昨年公表した論文[l]
においては,三角形と円から決まる点について議論したが,円が三角形の外接円の場合は垂心と一致するもので,
ある意味で三角形の垂心の拡張について論したものであるともいえる.
この論文では,四角形や多角形に対しても垂心に相当する点の存在の可能性を調べることを目的とし,以下の ような結果を得た.まず,四角形を2つの対角線によりその対角線の交点も用いて4つの三角形に分け,各三角 形の垂心から元の対辺に下した垂線が一点で交わる.
定理1.四角形ABCDの対角線の交点をEとするとき,三角形EABの垂心からCDへ下ろした垂線,三角形 EBCの垂心からDAへ下ろした垂線,三角形ECDの垂心からABへ下ろした垂線,三角形EDAの垂心からBC へ下ろした垂線は1点H,で交わる.
また,四角形を対角線で2つの三角形に分ける場合,その分け方は二通りあり(対角線が二本であることより),
各場合に2つの三角形の垂心を結ぶ2直線が得られるがこの交点は定理lの4垂線の交点H,と一致する.
定理2.四角形ABCDに対し,三角形ABC,BCD,CDA,DABそれぞれの垂心をHd,Ho,Hb,H・とするとき,
直線HdHcとH‘Hbの交点は定理lの3垂線の交点H,と一致する.
更に,この点H1を一般化された垂心と呼ぶことにすると,以下のような多角形への拡張が考えられる.五角 形の場合,三角形と四角形に分ける分け方は4通りあり,各場合に三角形の垂心と四角形の一般化された垂心(定 理1,定理2のH1)を結ぶ5つの直線は一点で交わりこの点を5角形の一般化された垂心とみなす.すると一 般の多角形に対しても帰納的に一般化された垂心に当たるものが定義できる(定理3)
次に,円に内接する四角形に対して以下のような結果を得た.
定理4.円に内接する四角形ABCDの対角線の交点をEとする.三角形ABE,BCE,CDE,DAEの外心から辺 (
51)
更に2つの予想についても述べる.
伊藤仁一・JamsranBuYANT
CD,DA,AB,BCにおろした4垂線は一点Eで交わる.
定理5.円に内接する四角形ABCDの辺AB,BC,CD,DAのそれぞれの中点から対辺におろした4垂線は一 点で交わる.
定理6.円に内接するABCD四角形の対角線の交点をEとする.三角形ABE,BCE,CDE,DAEの重心から辺 CD,DA,AB,BCにおろした4垂線は一点Eで交わる.
最後に,三角形の重心,外心,垂心は同一直線上にあり,この直線はオイラー線と呼ばれることはよく知られ ているが,四角形についても一般化された垂心を定理2のように定義することに対応して,ある意味での重心,
外し、に相当するような点を同様に定義する場合において,三角形のオイラー線のアナロジーについて考察し,以 下の結果を得た.
定理8.四角形ABCDの対角線AC,BDそれぞれの中点をM,Nとし,Eを対角線の交点,Ga,G,,,Gc,Gdを それぞれ三角形BCD,CDA,DAB,ABCの亜心,Q,,0,,,0c,Odをそれぞれ三角形BCD,CDA,DAB,ABC
の外心,H圏,Hb,Hc,Hdをそれぞれ三角形BCD,CDA,DAB,ABCの垂心,GaGcnGbGd=GI,O、OcnObOd=O,,
HaHcnHbHd=H,とするとき,
l)点GI,O,,Hlは一直線上にある.
2)201G,=G,Hlとなる.
5 2
2.定理1の証明
ここで,以下の定理lの証明を与える.
定理1.四角形ABCDの対角線の交点をEとするとき,三角形EABの垂心からCDへ下ろした垂線,三角形 EBCの垂心からDAへ下ろした垂線.三角形ECDの垂心からABへ下ろした垂線.三角形EDAの垂心からBC へ下ろした垂線.(まl点H,で交わる.
「』
証明:四角形ABCDについて,対角線の交点をE’2つの対角線の中点をM,Nとして,三角形EMNの垂 心をHとする.4つの三角形EAB,EBC,ECD,EDAの垂心をそれぞれ,X,Y;Z,Wとする.このとき.四辺形
XYZWは平行四辺形となり,この平行四辺形の中心(対角線の交点)が,上記のHとなる.このことは,XY
-LAC,ZW-LACYZ上BD,XW-LBDとMからBDに下ろした垂線がXWと平行で.XYの中点を通ること 等から示される(次の図参照).
四角形及び多角形への垂心 35
このとき,EとX,Y;Z,Wのそれぞれを結ぶと,垂心であったことから,各々,元の四角形ABCDの1つの 辺と垂直となる.
また,A,B,C,D,Eを,Hに関して点対称変換した点をAI,B',C1,,1,H,とおくと,平行四辺形は点対称であ ることから,H,とX,Y5Z,Wのそれぞれを結ぶと,各々,四角形AiBIC1D1の1つの辺と垂直となる.ところが,
点対称移動で動かしたから,ABCDの辺とAiB1CID1の辺は平行なので,Hlは,X,Y;Z,WからCD,DA,AB,BC
へ下ろした垂線上にある.
つまり,H1が題意の共通交点となる.
尚,この初等幾何的証明は演中裕明(兵庫教育大学)氏によるものである.勿論,定理2の証明のように座標 を用いて示すことも出来る.
3.定理2の証明
ここでは,まず以下の命題(複素座標も用いた垂心の表現公式)を紹介する.
命題.複素平面上の三角形ABCの各頂点の複素座標をa,b,cとするとき,垂心の複素座標hは h={(c-b)(c-a+b)百十(a-c)(a-b+c)5+(b-a)(b-c+a)5}/{(c-b)百十(a-c)5+(b-a)5}
と表される.
証明:垂心を表わす複素数をhとすると,AH-LBCより(h-a)/(c-b)+(iT-ZI)/(5-5)=0が成り立つ.
BH-LACより(h-b)/(c一a)+(17-5)/(5-百)=0が成り立つ.1丁を消去すれば,
h={(c-b)(c-a+b)百十(a-c)(a-b+c)5+(b-a)(b-c+a)5}/{(c-b)百十(a-c)5+(b-a)5}
を得る.
特に|α|=|β|=|γ|=lのとき,h=α+β+γという簡単な形に帰着する.
定理2.四角形ABCDに対し,三角形ABC,BCD,CDA,DABそれぞれの垂心をHd,H‘,Hb,H‘とするとき,
直線HdHcとHaHhの交点は定理lの4垂線の交点H,と一致する.
伊藤仁一・JamsranBuYANT
HS1
5 4
‐
勿論,初等幾何的証明を見つけ出すことが期待されるが,複素座標を用いることは有用であり,[l]の最後の ページに書いた予想も複素座標を用いることによって,増田一男(前東京工業大学)氏によって示された
また.この一致した交点を四角形の一般化された垂心とここでは呼ぶことにする.
●恥
証明:四角形ABCDを複素平而上に以下のようにとっても一般性を失わない.頂点A,B実軸上,対角線の交点 Pを原点Oとし各頂点A,B,C,Dの複素座標をa,b,c,。とする.このときa,cと更にb/dは実数となることに注
意する.また対角線の中点Q,Rの複素座標はそれぞれ(a+c)/2,(b+d)/2となる.命題より三角形PQRの垂
心 H の 座 標 は
H=0{(-+(b(02))/d-a+(+2)/c+(b/2d))百(十2)/5+(+(a2)/c-0+(a)(2/c)-+(b/2d)++(50)/23)
+((b+d)/2-(a+c)/2)((b+d)/2-0+(a+c)/2)5}/{(0-+(bd)/2)(百十5)/2+((a+)/2c-0)(5+3)/2
+((b+d)/2-(a+c)/2)5}
={a+8)((l/(b+c)d-a-c(b)+d-5-3)}/{a+4)((l/(5+C)ヨーb-d})
=(l/2)(a+c-b-d)
となる.よって,定理lの4垂線の交点の複素座標はa+c-b-dと表される(定理lの証明より).
一方,三角形ABC,BCD,CDA,DABの垂心Hd,Ha,Hb,Hcの複素座標は
Hd={(c(c-b)-a+百b)十aa-c)((-b+5c)+b-a)(b(-c+-b)百}/{(ca)5十c)5(a-+5}=(b-a)Xd/Yd Ha={(d-c)(d-b+c)5+(b一.)(b-c+d)5+(c-b)(C-d+b)3}/{(d-c)5+(b-d)で+(c-b)3}=Xa/YI1
Hb={(a-d)(a-c+d)5+(c-a)(c-d+a)3+(d-c)(d-a+c)百}/{(a-d)5+(c-a)3+(d-c)百}=Xb/Yb Hc={(b-a)(b-d+a)ヨ+(d-b)(d-a+b)百十(a-d)(a-b+d)5}/{(b-a)3+(d-b)百十(a一.)E}=Xc/Y・
となり,
H'={(d-b)(d-a+b)百十(a-c)(a-b+c)5+(b-d)(b-c+d)5+(c-a)(c-d+a)3}/{(d-b)可十(a-c)5
+(b一.)5+(c-a)3}=X'/Y′
とおくと,Xb+Xd=X',Yb+Yd=Y'であることに注意し,
(H'一Hd)/(Hb-Hd)=(X'/Y'一Xd/Yd)/(Xb/Yb-Xd/Yd)=Yb/Y′
の分母と分子ともに純虚数となることが確かめられるので,これは実数となり,点H',Hb,Hdは同一直線上にある ことが分かる.同様に点H',Hi,,H・も同一直線上にあることが示される.従って,直線HaHoとHhHdの交点H′
の座標を計算すると
H'={(d-b)((b+d)(a-c)一a2-c2)+(a-c)((a+c)(5-3)一b5+d3)}/{(a-c)(b-d)+(a-c)(5-3)}
={(d-b)(b+d-a-c)+(5-3)(a+c-b-d)}/(b+5-.-ヨ)
=a+c-b-d
となるのでHと一致することが証明された.
四角形及び多角形への垂心 55
4.多角形への一般化
前節で,四角形の一般化された垂心が,四角形を2つの三角形に2通りに分けて,それぞれの場合に3角形の 垂心を結ぶ2直線の交点となることが示されたので,そのアナロジーとして一般の多角形のついても同様の点を 帰納的に定義する.即ち,五角形の場合は,三角形と四角形に分ける分け方は4通りあり,各場合に三角形の垂 心と四角形の一般化された垂心を結ぶ5つの直線は一点で交わりこの点を五角形の一般化された垂心とみなす.
六角形以上の場合も同様に定義できることを以下の定理で示す.
定理3.一般の、角形A,A2…Anに対して,対角線によって三角形とn-l角形に分割する仕方はn通りあり,そ の三角形の垂心とn-l角形の上記の意味の一般化した垂心を結ぶn本の直線は1点で交わる.
証明:三角形AlAn.,Anの垂心をHとし,n-l角形AIA2...A、.,と、角形A1A2…Anの垂心に当たる点をそれぞれ H、.,とH,とおく.Ak(k=l,…、),H、.,,Hの複素座標をak,h、.,,hとおく.ここで一般の、角形に対して垂心に
当たる点Hnの複素座標が以下のように与えられたと仮定して,定理のn本の直線の交点となることを帰納法に よって示す.
h n
= { Z
!
、 ( ( a k
、 l - a k , 1 ) ( a k , l - a k + a k f l ) 百,Z{/})k ( ( a k , l - a k + I風})
この分子をXpと分母をYⅧと表す.(即ちX、=Zロ((ak,l-ak.')(ak,l-ak+ak十I風),Y、=Z,((ak,l-ak寺!)百k))
一般に次のことが知られている.三点A(a),B(b),C(c)が同一直線上にあることと(怪a)/(c-a)が実数であ ることは同値である.ここでHの複素座標は命題より
h
= { ( a n - a n - , ) ( a n - a , + a n _ , ) Ena+,I.na-lIa()n+a-la( ) Z I n . , + ( a n . , 一a(),a n . ,
-a+百n)そa)I,l.n_m+a,na-i-lma風a(({/} +(an.,-a,厄}=X/Y
となり,この分子と分母をX,Yとおく.
以下で点H,H、.,,Hnを同一直線上にあることを証明する.またak=ak.,+iak、2とおく.(ak.,とak、2は実数で,i は虚数単位を表す.)
Yn=l・,kZka-a(l()ロz2a、-.,1+.-百+kka,k)a=、a,a,ii+kk.-)kZk12a.、(1。+
=,.Z,.,ka( a k J - a k . , a k + , . ,
+ka , 1 . 2 a k
、 22-、ka a k + 1 . 2
+ai k . ,
、 2 a k
・-l i a k . , , I a k , 2
+ai k
、 2 a k
、 1 . , - i a k . , a k . ,
、 2
)
=kaZ2.p1,ika( . '
+、ka 2 a k + 1 . l - a k , L l a k
、 2al-、ka k + 1 . 2 )
=2( i ) Z2,Ⅷka( a k + 1 , l - a k
、 l a k
、 1 . 2
)
X=、l,kZ一a,(.),-ka+(k。aak+百),.kak
=()2a-am( a
1,-l+a百)2a+i+.iam-2ー2風一,-n'nnan,aaa((()+)+n!lna.aa-l面,)anl(aロ ー,-na( - a 2 ) ( a n . ,
-一2,,+in,Eaa)(耐-a2a()2,.a-.na+,百)+,,a.mXm-l
= ( a n - a n . , ) ( a n - a , + a n . , ) 百a-la(+, n ) ( a l - a n . , + a n 風.na(+,. ,
-,.n(a),a 一an十瓦),!a.、X+、
=X+Xn-l
Yn=区ロl,ka(-akkiZ)l+
=-na( a 2 ) Z i ,
+,na( 2,ka(--百h)-+in,Ea,..)n,、aa( l-a2百百)+),,a,.-、-一2n,-Yna(
= ( a n - a n . , ) 百)氏l-an+(a,i属l-aan,,+(.十Yp.,
=Y+Yn-1
よりhn=Xn/Yn=(X+Xn.,)/(Y+Yn.,)となる.従って,
(/)h-nh1.n(h-=)hY/nX(n-XY//)Y/,.X、(1.n-XY/=)(X(+Xn/).,Y(+Y-),.、X/Y/)Y,/.nX(-,.、XY/)
=1)-/、)lY'Y2k./.(.aZ、z+1(、+ⅢkkYaa(l1、k,a-.やlk.a112=、)Zk(an('. a
k ,
! a k + 1 . 2 )
)
は実数となり3点H,H、.,,Hnが同一直線上にあることが証明された.他の三角形とn-1角形との分割についても
同様である.
5.円に内接する四角形の垂心
ここでは円に内接する四角形についてその垂心の性質を考察する.
5
6 伊藤仁一・JamsranBuYANT
定理4.円に内接する四角形ABCDの対角線の交点をEとする.三角形ABE,BCE,CDE,DAEの外心から対辺 CD,DA,AB,BCにおろした4垂線は点Eで交わる.
証明:三角形DAEの外心をO,直線OEの三角形DAEの外接円との交点をF,辺BCとの交点をHとおく.
△AEF=△CEHであり,△EFA=とEDA=乙HCEとなる.とAEF+4EFA=汀/2となるので,とEHC=汀/2と なることが分る.他は同じように証明される.
定理5.円に内接する四角形ABCDの辺ABBC,CD,DAの中点から対辺におろした4垂線は一点で交わる.
8
証明:単位円上に半時計まわりにA,B,C,Dと並んでいるとして.それぞれの位置ベクトルをa,b,c,dとする.
単位円上にあるのでlal=lbl=|Cl=ldl=lとなる.また,辺ABの中点は(a+b)/2である.さらに,
(c+d)(c-d)=|cl2-ldl2=0より,c+dは辺CDに垂直な方向ベクトルを表している.よって,ABの中 点から対辺CDに下ろした垂線はtをパラメーターとして,(a+b)/2十t(c+d)と表すことができる.この直 線は点Y=(a+b+C+d)/2を(t=I/2のときに)通る.
この式はa,b,c,dに関して完全に対称なので,いずれの辺の中点から対辺に垂線を下ろしても,共通してこの 点を通ることが示される.
この定理5の2つの対角線が直行する場合,4垂線は対角線の交点で交わり,この事実はBrahmaguptaの定理 として古くからよく知られているので,定理5もおそらく知られているであろう.
定理6.円に内接するABCD四角形の対角線の交点をEとする.三角形ABE,BCE,CDE,DAEの重心からそれ ぞれ辺CD,DA,AB,BCにおろした4垂線は点Eで交わる.
証明:三角形ABEの重心をG,辺ABの中点をMとおく.定理5の点Yを点Eと結ぶ.EG:GM=2:lより,
Gから辺CDにおろした垂線は直線MYと平行になる.さらに.線分EYをEX:XY=2:lと内分する点Xで 交わる.他も同じようにこの点Xを通ることが示される.
四角形及び多角形への垂心
6.四角形のオイラー線
A
E E E
〃Iレベー。
、 Y
) r●◎
、 Y
) r●◎
; C
5 7
証明:定理1と定理7によって,H1はEをHに関して点対称変換した点となる.
qGcnBD=L,GbGdnAC=KとするとEKGlNは平行四辺形になって,重心の性質からEK=2KM,EL=2LN となる.従って,点Gはこの平行四辺形の中点になる.つまり,G1はEをGに関して点対称変換した点となる.
三角形の重心,外心,垂心は同一直線(オイラー線)
一般化された垂心を定理2のように得られることより,
義すると,以下の定理が得られる.
上にあることはよく知られているが,四角形についても ある意味での重心,外し、に相当するような点を同様に定
定理8.四角形ABCDの対角線AC,BDそれぞれの中点をM,Nとし,Eを対角線の交点,Ga,Gb,Gc,Gdをそ れぞれ三角形BCD,CDA,DAB,ABCの重心,0.,0b,Oc,Odをそれぞれ三角形BCD,CDA,DAB,ABCの外心,
Ha,Hb,Hc,Hdをそれぞれ三角形BCD,CDA,DAB,ABCの垂心,GoGcnGbGd=G,,OaOcnObOd=O,,
HaHcnHbHd=H1とするとき,
l)GI,O,,H1は一直線上にある.
2)20,G,=GIH1となる.
勿論,証明から明らかなように,三角形MNEのオイラー線を拡張したものとみなすことも出来る.
7.終わりに
前回の論文[l]と同様であるが,これらの結果は全6巻の幾何学大辞典([2])には見当たらないが,初等 幾何には長い研究の歴史があり,どこかで知られている可能性がないとはいえないが,四角形についてもいろい OaN-LBD,OcN-LBD,ObM-LAC,OdM-LACよりとEMO,=とENO1となる.
従って,四角形ENOlMは点Oを中心とする円に内接する.よって,0,はEをOに関して点対称変換した点となる.
上記より,G1,O,,H1は一直線上にのって,20,G,=G1H1となり.証明された
タ グ
伊藤仁一・JamsranBuYANT
ろな興味深い性質も分かってきたので,ここにまとめてみた.また,教育上にも一般に広く知らしめる事は意義 があるものと考える.実際,この論文をまとめてから四角形のオイラー線に関しては[4]に公表されているこ
とを知ったが.別証明として発表することとする.また,図を描く計算機ソフトの発達により鮫近では,以前は 気付かなかったような幾何学的性質が見つけやすくなっているようにも思われる.
最後に垂心の代わりに内心から対辺に下した垂線に関する予想と完全四角形の場合についての予想を述べる.
予想l:四角形ABCDと対角線の交点からできる4つの三角形に対して,その内心から対辺(定理lの場合と 同様に)に下した4本の垂線が一点で交わるのは以下の2つの場合である.
a)四角形ABCDは等脚台形である.
b)四角形ABCDの2つの対角線が垂直で,1つは交点で二等分される.
夕 ダ ダ
予想2.完全四角形ABCDの2辺の交点をE,F,Gとして,辺AB,BC,CD,DA,AC,BDの中点をそれぞれK,O,L,
RMNとする.Eを三角形EMNの垂心に関して点対称変換した点をHcとする.同様にH約Hgを定義するときE,
F,G,He,H胸Hgの6点はある双曲線上にある.
軍、
1%、、A グタ
, , , ' dilg
ダ ダ
タ グ タ グ
5 8
11111234t11!
伊藤仁一,JamsmnBuyam:三角形と円から決まる点についての研究.熊本大学教育学部紀要,第59号・’1-18,(2010).
岩田至康編:幾何学大辞典全6巻.補巻1,11,槙書店,1978.
コクセター箸(銀林浩訳):幾何学入門(第2版).明治図書,1982.
A
・Myakishcv:OntworemarkabIelinesreIatedtoaquadrilatcral,ForumGeom、Vbl6(2006),289-295
' タ '
咳 "
グ
参考文献