• 検索結果がありません。

Polyoxometalateが有するcysteine検出能の検討及びジスルフィド結合形成反応への展開

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "Polyoxometalateが有するcysteine検出能の検討及びジスルフィド結合形成反応への展開"

Copied!
27
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

山形大学 理工学研究科

バイオ化学工学専攻

准教授

今野 博行

(2)

Polyoxometalate (POM)

 金属元素に酸素が6個配位した MO6を基本骨格とする金属酸化物 クラスターアニオン  構造・構成元素・対カチオン等を 制御することで、様々な機能性を 付与できる可能性 MO6 (octahedron) ( PxMyOz )n 1 nm • 酸触媒 • 酸化剤 • 医薬品 (癌、HIV、アルツハイマー病) • ナノマテリアル • フォトクロミック材料

金属酸化物クラスターアニオン:

ポリオキソメタレート

(3)

0 25 50 75 100 150 200 Concentration of α-K6[P2W18O62]·nH2O (μg/mL) 2013年、POMの細胞膜破壊作用を並河らが発見*  POMの抗菌活性試験を行った結果、グラム陽性菌のブドウ球菌に 対し MIC ( 最小阻害濃度 ) = 100 μg/mL の抗菌活性  ブドウ球菌培養液が青色に呈色

* Nabika, H., et al., RSC Adv. 2013, 3, 21271-21274

After 3 h

(4)

ブドウ球菌表面上で酸化還元 反応が進行したと仮定 チオール含有アミノ酸である cysteine水溶液にPOMを添加 したところ、青色に呈色 Ox. Red. この呈色反応は速やかに進行し、極めて視覚的であるにも 関わらず、先行研究はほとんど行われていない POM L-cysteine [P2W18O62]6- [P 2W18O62]

7-本研究の背景

(5)

POMのcysteine検出能の検討

ジスルフィド結合形成反応への展開

1

2

(6)

Keggin type POM1. メタタングステン酸アンモニウム (NH4)6[H2W12O40]·nH2O POM2. ケイタングステン酸 H4[SiW12O40]·nH2O POM3. リンタングステン酸 H3[PW12O40]·nH2O POM4. リンモリブデン酸 H3[PMo12O40]·nH2O POM5. リンモリブデン酸アンモニウム (NH4)3[PMo12O40]·nH2O Dawson type POM6. リンタングステン酸カリウム α-K6[P2W18O62]·nH2O POM7. 1欠損リンタングステン酸カリウム α-K10[P2W17O61]·nH2O POM8. 3欠損リンタングステン酸ナトリウム α-Na12[P2W15O56]·nH2O • Blue octahedrons : W or Mo • Red dots : O

Keggin type Dawson type

[PW12O40]3- [P

2W18O62]

(7)

POMの作製法

85% H3PO4 Na2WO4 H2O reflux 100℃, 8h KCl Na+P 2W18O62 6-1) recrystallization 100℃, H2O 2) cooling 5℃, 1 day K6[P2W18O62] • 10H2O washing XRD pattern of POM6

(8)

Mixture of 10 mg/mL L-cysteine (500 µL) and 10 mg/mL POM1-8 (100 µL) POM1〜8 を用いたcysteineの検出 0 1 2 3

POM1 POM2 POM3 POM4 POM5 POM6 POM7 POM8

A

bsor

ban

ce

After 24 h, 700 nm

POM1 POM2 POM3 POM4 POM5 POM6 POM7 POM8

After 24 h

POMを用いたcysteineの検出 (1)

POM4

Cysteineに対してH3[PMo12O40]·nH2O (POM4) が最も高い反応性

(9)

After 10 min

Gly Ala Val Leu Ile Phe Cys Ser Pro Met

Gln

Asn Thr Tyr Trp Asp Glu His Arg Lys

Mixture of 10 mg/mL L-amino acid (100 µL) and 10 mg/mL H3[PMo12O40]·nH2O (20 µL)

H3[PMo12O40]·nH2O (POM4) を用いたcysteineの検出

H3[PMo12O40]·nH2Oはcysteineのみを選択的に検出

(10)

ab un dan ce 0 1. 0 2. 0 3. 0 4. 0 5. 0

X : parts per Million : Proton

4.2 4.1 4.0 3.9 3.8 3.7 3.6 3.5 3.4 3.3 3.2 3.1 3.0 2.9 2.8 (t ho us an dt hs ) 0 10 .0 20 .0 30 .0 40 .0 50 .0

X : parts per Million : Proton

4.2 4.1 4.0 3.9 3.8 3.7 3.6 3.5 3.4 3.3 3.2 3.1 3.0 2.9 2.8 4. 08 4 4. 07 6 4. 06 8 4. 06 0 3. 94 1 3. 93 0 3. 38 5 3. 32 3 3. 31 5 3. 29 3 3. 28 5 3. 24 4 3. 12 9 3. 11 3 3. 10 0 3. 08 2 3. 03 8 3. 02 6 3. 00 7 2. 99 5 2. 95 3 2. 94 5 2. 92 3 2. 91 5 -5 2. 15 u

Fig. 2. 1H-NMR spectra of L-cysteine and

POM mixture (3 days)

チオールの酸化に伴う ジスルフィド結合の形成 1 2 2 [PMo12O40]3- [PMo 12O40] 4-酸化還元状態の変化に 伴うPOMの呈色反応

POMを用いたジスルフィド結合の形成

(11)

Mixture of L-cysteine (500 µL) and 20 mM H3[PMo12O40]·nH2O (500 µL) After 2 h 100 mM 10 mM 1 mM 100 μM 10 μM 1 μM control After 2 h, 700 nm 0 0.5 1 1.5 2 Absorban ce

Final concentration of L-cysteine

100 mM* 10 mM* 1 mM 100 μM 10 μM 1 μM Control

Detection limit

Fig. 3. Transition of absorbance by concentration of L-cysteine

(12)

After 24 h

Mixture of 10 mg/mL protected cysteines (1 mL, DMSO) and 10 mg/mL H3[PMo12O40]·nH2O (200 µL)

Boc-Cys-OH Z-Cys-OH H-Cys-OBn H-Cys-OMe Fmoc-Cys-OH

保護基の立体障害がPOMとの反応性に大きく影響する

(13)

--1 5 .7 2 ---13 87 187 287 4 9 mV Time (min) --1 6 .1 2 -- --2 9 .8 ---11 89 189 289 389 4 9 mV Time (min) After 10 min Addition of H3[PMo12O40]·nH2O (1.8 mg) to 10 mM glutathione aqueous solution (1 mL)

Fig. 4. HPLC profile of glutathione and POM mixture

GSH GSSG H3[PMo12O40]·nH2O H2O, r.t., 24 h GSH GSSG tR = 5.72 tR = 9.80

POMを用いたglutathioneの検出

(14)

Mixture of 10 mg/mL pentapeptides (800 µL) and 10 mg/mL H3[PMo12O40]·nH2O (200 µL)

Table 1. Reaction of pentapeptides with POM

entry sequence with POM

1 Ac-Ser-Cys-Ala-Phe-Ile-NH2

2 Ac-Ser-Gly-Ala-Cys-Ile-NH2

3 Ac-Ser-Phe-Cys-Phe-Ile-NH2

4 Ac-Ser-Gly-Cys-Gly-Ile-NH2

ペプチドのアミノ酸配列によりPOMとの反応性は大きく異なる After 24 h, 700 nm 0 1 2 3 3 4 5 6 Cys Absorban ce 4 Cys

Fig. 5. Absorbance of

penta-peptides and POM mixture

3 2

1

POMを用いたpentapeptideの検出

(15)

Oxytocin

H3[PMo12O40]·nH2O DMSO, r.t., 24 h

(16)

[M+H]+

= 1007.2919

Fig. 6. HPLC profile of oxytocin and POM mixture Fig. 7. ESI-MS of oxytocin

--5 1 3 .5 6 --6 1 3 .9 8 -- ---50 450 950 12 12.5 13 13.5 14 14.5 15 mV Time (min) --1 1 3 .3 9 -- --2 1 4 .7 4 ---50 450 950 12 13 14 15 mV Time (min) tR = 13.98 tR = 13.39

Oxytocin linear peptide

Oxytocin

[M+H]+

= 1009.4436

(17)

Bactenecin

H3[PMo12O40]·nH2O

0.1M HCl aq./DMSO (1:2) r.t., 24 h

(18)

Bactenecin

Bactenecin linear peptide

Fig. 9. ESI-MS of Bactenecin

[M+H]+ = 1485.7446 --3 1 0 .3 4 -- --4 1 1 .4 7 20 70 120 170 10 10.5 11 11.5 12 mV Time (min) 2 1 0 .1 2 --3 1 0 .3 8 --4 1 0 .5 9 --5 1 1 .4 8 --20 70 120 170 10 10.5 11 11.5 12 mV Time (min)

Fig. 8. HPLC profile of Bactenecin and POM mixture

tR = 11.47 tR = 10.38

[M+H]+

= 1483.6105

(19)

POMのcysteine検出能

ジスルフィド結合形成反応への展開

 Keggin型Polyoxometalateの H3[PMo12O40]·nH2Oがcysteineと 選択的に反応し、青色に呈色  POMのcysteine検出能は保護基の 有無やペプチドのアミノ酸配列に より大きく変化  POMを用いたチオールの酸化によるジスルフィド結合性 環状ペプチドの生成を確認

結論

(20)

従来技術とその問題点

グルタチン、システイン、ホモシステインなどに代表と される生体チオールは、生体酸化還元ホメオスタシスを維 持し、代謝を司る重要物質の一つである。 酸化ストレスや疾患への関与が示唆されている特定のチ オールを検出する手法として分光学的な方法が用いられ る。 エルマンズ試薬(DTNB法) DTNB (λmax = 325 nm) 5-Mercapto-2-nitro benzoic acid (λmax = 412 nm) Mixed disulfide On/off シグナル比が低い 洗浄・単離を必要とする 難水溶性 チオール以外の攻撃を受けやすい

(21)

新技術の特徴・従来技術との比較

エルマンズ試薬 POM 水溶性 低い 高い 有機溶媒溶解性 高い 低い 安定性 様々な求核攻撃を受ける 加水分解を受けやすい チオール特異的>pH9で分解する 後処理 洗浄・単離が必要 必要としない 5,200円/1 g (同仁化学) 価格 7,600円/100 g (東京化成)

(22)

想定される用途

本技術の特徴はその手軽さにある。市販の高額な試薬と比較 して感度(シグナル比)が十分でないため、その効果的な 用途を模索中である。 チオールの架橋反応を基盤にしているので、バイオコン ジュゲート(蛋白質と蛍光分子等)試薬としての用途を 想定している。 生体内検査試薬のみならず、水質検査など環境測定分野への 応用も視野に入れて検討している。

(23)

実用化に向けた課題

現在、アミノ酸、ペプチドについて集中して検討している。 今後、他の生体分子(核酸、糖鎖、脂質など)、チオール系低 分子への検討が必要である。POMの構造改変による感度の向上 にも取り組み必要がある。 さらに蛋白質中のチオールの検出、蛋白質のバイオ コンジュゲート試薬としての可能性を追求する。

(24)

企業への期待

本方法論を適用可能フィールドの提供

講演者は大学、創薬研究、有機合成などの狭い世界しか

知らないため、本技術が真に活躍できる場所がどこにあるか はっきりと見定めができていない。

(25)

本研究に関する知的財産権

・発明の名称 : チオール検出剤及びチオール

検出方法

・出願番号

: 2017-042821

・出願人

: 国立大学法人山形大学

・発明者

: 今野博行、並河英紀、鵜浦啓

(26)

産学連携の経歴

・2006年−2007年 地域イノベーション創出事業・

重点地域研究開発プログラム

シーズ発掘試験に採択

・2011年-2012年 第2回A-STEP FS探索タイプに

採択

・2017年-2018年 地域産学バリュープログラムに

採択:セルスペクト社と共同研究

(27)

お問い合わせ先

山形大学 国際事業化センター

知的財産部門 事務担当 馬場

TEL 0238-26-3024

FAX 0238-26-3633

Mail [email protected]

参照

関連したドキュメント

 高齢者の性腺機能低下は,その症状が特異的で

高(法 のり 肩と法 のり 尻との高低差をいい、擁壁を設置する場合は、法 のり 高と擁壁の高さとを合

はじめに

汚染水の構外への漏えいおよび漏えいの可能性が ある場合・湯気によるモニタリングポストへの影

発するか,あるいは金属が残存しても酸性あるいは塩

敷地と火山の 距離から,溶 岩流が発電所 に影響を及ぼ す可能性はな

敷地と火山の 距離から,溶 岩流が発電所 に影響を及ぼ す可能性はな

敷地と火山の 距離から,溶 岩流が発電所 に影響を及ぼ す可能性はな