アジアの動向 タイ 1965
著者
アジア経済研究所
権利
Copyrights 日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア
経済研究所 / Institute of Developing
Economies, Japan External Trade Organization
(IDE-JETRO) http://www.ide.go.jp
シリーズタイトル
アジア動向年報
雑誌名
アジアの動向1965年版
発行年
1965
出版者
アジア経済研究所
URL
http://hdl.handle.net/2344/00051997
アジアの動向
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タイ/田中忠治・濃沼軍司 この「アジアの動向」く国別シリーズ> 1965年は,月 刊「アジアの動向jを各国,S}ljに1
冊にまとめ,さらに総 目次,年表,諸統計索引等を追録したものです。 今後,毎年刊行を予定しておりますので,国際政治・ 経済の焦点になっているアジア諸国の動きを適確に把握 する基礎的資料として,月刊「アジアの動向」とあわせ てご利用ください。 国別シリーズ: 1965年韓国/中国/インドシナ/フィ リピン/タイ/マレーシア・シンガポール/インドネシ ア/ピルマ/インド/ノξキスタン/シベリア開発 噌 駒 i n 守目 次
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⋮
拠
説 解 年顧
問
団
︵
昨
表
四
年
合弁企業の労働争議 C1月) ...1 憲法発布をめぐる論議 (1月〉 「タイ愛国戦線」の結成( 2月) ... 27 i i 1964年度貿易収支の動向(3月) ... ,49 糖業危機( 4月) ...,•,, ... ,69 糖業危機対策とその後の状況( 5月〉 ・・・J ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・89 公企業払下げ問題( 5月) ...• ... 91 投資奨励法と日系企業( 6月) ...113 新憲法問題(7・
8月) ... 129 関税率の変更( 9月) ... 153 米の輸出プレミアム問題(10月) ... 173 農民援助対策( 11月) ...•... 193〔主要事項〕
対日とうもろこし輸出をめぐる論議( 6月) ... 115 産業投資奨励の実績( 6月) ... , ... 115 明年度予算案編成方針決る(6月) ... 116 パンコック港の設備・荷役能力不足( 6月) •.•..••.•.•.•..•...•... 116 産業投資奨励法実績の詳細報告( 7月) ... , ... ・ ... , ... 136 とうもろこしの対日輸出( 7月) ... 136 米価問題( 9月) ... 157 農民援助問題( 9月) ... 158 関税率の変更( 9月} .•..•.••••..••••...••..••...•.•••••... 159 投資奨励法の一部改訂( 9月) ... 160 上半期の貿易事情(10月) ... ・. ・ ... 176 、h , 1・化学肥料工場の建設(10月) ... 177 砂糖工場払下げ決る( 10月) ... 178 土地改革法案準備中( 10月) ... 179
f
農民解放運動」の開始( 11月) ・・・・・・・・ ... 201 〆タイ軍の装備を近代化して“戦時編成へ”( 11月) ... 202 f 辺境問題(11月) ... 203 、教鷺結成の動き(11月) ... -... 204第
2次
5ヵ年計画の概要(11月)' ...204 大口発注で活況を呈すセメント業界(11月) ... . ・・- ... 205 投資奨励法の適用(11月〉............................................却6 東北地方の“共産主義”活動の現状(12月) ... 223 反政府組織の統一(12月) ... 224 1965年度の経済状勢 (12月) ... 224 糖業問題 (12月) ... 225 水不足とジュートの収穫(12月) ... 227〔 日 誌 〕
1月C
3) 2月(29) 3月(51) 4月(72) 5月(97) 6月 (118) 7・8月( 137) 9月(161) -10月(179) 11月(208) 12月(228)〔 資 料 〕
昭輔価格保証に関する布告( 5月) ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ... 110 米輸出状況一一貿易審議会米穀分科会長ナーイ・アムポン・プ ーンパットの特別報告( 6月) ... ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 125 工業センサス結果一一ーナーイ・パンティット・カンタプトラ国 家統計事務総長の演説抜草( 6月〉 ・・・・・・・・・・f・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 126 関税定率法の主たる改正点( 6月) ... 127 タノム首相予算案演説(8月〉 ...・・・・・・・・・・・・・ 148 誤ったアドグアイス( 7月〉ー... 151 65年度前半期のタイ経請に関するパンコック銀行報告(9月) ...168 タイ・アメリカ援助協定成立15周年にあたってのタノム首相演説( 9月) .. 170 2-目 次 土地改革について(10月) ...
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189 1964年中部 5県における土地保有と生産の関係について(11月) ... 219〔 諸 統 計 〕
〔経済一般〕 パンコックの証券取引所( 7) 銀行預金残高の新記録(38) 65 会計年度国庫収支(106) AIDの借款(107) 金融(149) 物価指数(149) 財政(149) 外国からの借款契約額(150) 政府内債総額( 150〕 米価問 題(157) 関税率の変更(159) 今後 7ヵ年の道路建設予算(165〕USOM の東北援助(210) 1965年の経済(224) 外国援助予定額(234) ノミンコッ ク証券市場(235) 小企業融資(239) 〔農 業〕水牛センサス(29) 砂糖の生産,消費及び輸出入(70) 地券交 付(99) 農業銀行(146) 農業生産の増大(148) 農民援助 5ヵ年計画 (166) 中部 5県の農業所得と農家所得(1964年) (194) 農家収支の1953年 と1964年。比較(198) 農業支出の1953年と 1964年の比較(199) ジュート 収穫予想(209) メイズ,ソノレガムの収穫予想、(212) 新砂糖年度の総供給 量(225) 砂糖国内消費量(225) 砂糖原価(226) ジュ}ト収穫量(227) 豚肉問題(239) 〔鉱工業〕 I. F.C. T.貸付額( 6) 麻袋生産と砂糖問題(107) 産業投資 奨励の実績(115) 工業部門の生産(149) 鉱業部門生産(149) 錫生産増 加(183) 錫生産(218) T. 0.R. C.の実績(230) ピッサヌローク紡織工 場(235) 丸棒の合弁会社(235) タイ旭硝子(237) 〔輸出入〕 記録的な国際収支の黒字巾( 4〕 64年 1月∼ 11月主要輸出農産品 の輸出量( 7) 1964年度末の輸出(13) 錫輸出(100) ジュート輸出 (103) 上半期の商品輸出量(138) 国際収支および貿易(149) 米輸出 (164) 重要商品の輸出実績(176) タイ=オーストラリア貿易拡大(216) ジュート輸出余力(227) 米国の砂糖買付(229) ゴムの市況(229) ベト守 ナムむけ米輸出(230) 葉タバコ輸出(231) 〔その他〕 観光業(104) ノξンコック市の人口動態 (139) - 3ータ
イ
1965
年 の 回 顧
〔 政 治 〕1
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年のタイの政治,外交は,’6
5
年初頭のタイをめぐる米・中両国の動き から大きな影響を受けた。1
月1
日,中国の支持によって「タイ愛国戦線」が編成され,1
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年1
1
月 結成された「タイ独立運動J
につぐ第2の共産主義地下組織が誕生した。 2 月 7日,米国はベトナムにおけるエスカレーション計画にもとづいて,北ベ トナム爆撃を開始,タイと国境を接するラオス,カンボジアに戦火が拡大す る可能性が生れた。さらに 3月 1日付のニューズ・ウィーク誌は中国のつぎ のゲリラ戦の目標はタイであり,中国副首席陳毅は,“
6
5
年末までにはタイ においてゲリラ戦が起ろう”と警告していると報じた。これを裏書きするよ うに,中国がタイ通貨を多量に香港で質入れ,タイへ共産主義者を潜入させ るための資金をつくったこと,また,北京にスパイ学校を設立し,タイ語を 話すスパイを 2ヵ年コースで養成していることなどの報道が流れた。 こういった米・中両国の動きは,反共の立場を堅持してきているタイ政府 に,共産主義渉透の脅威をつのらせた。’6
5
年のタイの政治,外交はこの脅威 に対する防衛のために明け暮れたといっても過言ではない。 〔軍政から民政への移管遅れる〕1
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年のタイの国内政治は,東北タイ,南タイにおける共産ゲリラと官憲 の撃ち合い,また,共産主義渉透を,防衛するための諸対策で賑わったDそ
ういった動きの中で, 20年来の軍政が終結されるとの期待が,政府の共産主 義諺透の恐怖から,裏切られることになったことは,初年のタイ政治動向と して最も注視すべきことであろう白 現政権を担なう革命団が,1
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年10月クーデターを起した目的は,タイに 適した民主政治の確立であった。ここ 7年来,政権はサリット首相からタノ-125
ー 回 』 ・ 1 一一 〆iタ イ (12月〉 +ム首相へと引継がれているが,新憲法の制定,それにもとづく一般選挙の実 施,そして軍政を民政に移管するという民主政治への道が,一貫して検討さ 三れて来た。 ;;特にタノム政権になってから,それの早期実施が公約された。’65年初頭, タノム首相自身が年内に必ず憲法を発布し,来春早々には総選挙を実施した ‘いと語っているD このタノム政権の公約は, 20年来続いて来た軍政が終結す るのも間近しの感をいだかせた。サリット政権下の軍部独裁による恐怖政治 あるいは首相自身の死去によって明らかにされた軍部要人の汚職の実態(故 サリット首相の横領財産は
5
億5000万ノミーツにのぼる〉などから,軍政に不 信をいだくようになり,軍政から民政への円滑な移行を待ちのぞんでいる一 般国民に大きな夢を与えた。 ところが,7
月になって,タイ政治家の軍人グルーフoで最も強い勢力をも っといわれるフ。ラパート内相は,この一般国民の期待を裏切って,公約を破 棄するような発言を行なった。すなわち, “私は憲法草案に不満である。そ れはあまりにも急進的デ、モクラシーであり,共産主義の渉透と破壊を招く抜 け穴となるからである”とするものであったo この発言は,当時タイ知識人から批判を浴びたが,結局,この意見は正当 化されている。 11月にはポット開発相は“新憲法発布は,本年はもちろん,f
’来年中にもむづかしい”と述べている。今年初頭のタノム発言で期待された 仁軍政から民政への移管の実施も,年末においては完全に遠のいて, 1966年に も実施されない形勢となった(pp.129∼
135参照)。 共産主義穆透を防ぐため,軍縮の増強( 8月〉, タイ軍の装備近代化,軍 の戦時編成への組かえ(11月〉が発表されており,民政への移管という公約 とは逆に,軍部の力が,今ョ後ますます強まっていくことになろう。 〔対米関係の緊密化〕'
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年におけるタイ外交の特長は,カンボジアとの国境閉鎖,A A
会議での タイ国代表〈タナット外相)の退場などで見るように,容共諸国への態度 Iを硬化させ,反面,インドシナにおける戦火の拡大につれて,対米関係はま すます緊密さを増したところにある。 ー − 11一 四 -126ータナット外相は“タイ政府は南ベトナムを支持するが,戦闘には直接参加 しない政策をつづける。また,外国援助に過度によりかかつてはならない。 できるだけ自力で自国の開発と共産主義に対する戦いを進めるべきだ”と述 べている(10月〉。サイアム・ラット紙の主幹ククリット・プラモート氏は, “われわれが共産主義者と戦うならば,カを合わせて,自力で、戦ったほうが, 米軍がタイ国に充満するよりよい”とし(12月〉, さらにサイアム・ラット 紙論説員の一人は“園内に外国軍隊を何10万もいれれば,政治体制にも少な からず影響するであろう。また,もし,米国が南ベトナムでも勝てないよう だったら,どうしてタイで勝利をうることができょう。タイが第 2の南ベト ナムになるのを恐れる”と述べている (1966年1月〉。 こうした発言の中から,タイ国民の自国防衛は自力でという強いナショナ リズムを感じ,また,インドシナ戦争に巻き込まれたくないという心情がう かがうことができる。 このインドシナ戦争に巻き込まれまいとする心情は,米軍が北ベトナム, ラオスへの爆撃にタイ基地を使用しているという報道に対して,再三にわた り否定したことにもでている。アメリカのタイムズ誌 (1月 7日付〉は“タ イ基地の米軍機はウドン,ウボン,コーラート,ナコン・パノムで,ラオス を通る共産主義渉透ルートの爆撃,北ベトナムの爆撃,墜落米軍ノξイロット の救出等のためにすでに活動している”と公表しており,米軍のタイ基地利 用は隠しえない事実となっている。 タイ国民の心情をよそに,軍事基地としてタイ国を使用するだけでなく, ここ
1
年,タイ国の米軍基地化は積極的に進められているようだ。バンコッ, クを通過せずシャム湾とラオスのヴィエン・チャンを直結する戦略道路建設 のため,米工兵隊538大隊および809大隊が派遣されている。タイ政府は米軍 による道路建設技術の指導という名目で発表しているが,タイ国への米軍の 増強であることには間違いない。これら工兵隊を含めて約1万人の米軍兵力 がタイに駐留しているといわれている。また,パンコク南方150kmのサタヒ ープの海軍基地が拡大され,その南方約40kmのラヨンには3500mの大滑走路 をもっ飛行場が急きょ建設中で,’66年 5月を目標に工事が進められているo ラヨンの飛行場建設費だけでも 70億パーツと発表されており,’66年会計年度 -127一
タ イ (12月〉 の周防費22億パーツの約 3倍にあたる。これらの軍事基地の建設は米国の軍
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よければならないほどの大型軍艦はなく,また3500メートルの滑走路をもf
'>ヵ飛行場を必要とする大型飛行機もないので,こういった米国の軍事援助は, (\タイ自体の防衛というよりは,カンボジア,ラオス,北ベトナムに対する米t
,閣の軍事活動のためといった色彩が濃い。 この国が東南アジアで独立を維持して来たのは,外交の力といわれている。 柔軟性と機を見るに敏な外交態度,いわゆるオープション・ポリシー(その 都度外交,選択外交〉の成果なのである。従来,アメリカの援助は東北タイ の開発にほとんどあてられていた。東北タイはタイ国で最も開発の遅れた貧 樹地域であり,かっ,ここの住民は人種的にはラオス人であり,隣国ラオス からの共産主義穆透を受け易い地域である。この地域の開発は共産主義の渉 透を防ぐために必要であって,この段階では国土防衛のために援助を受け入 れたと見られる。また,ベトナムにおける戦争を利用して,共産主義渉透の 危機を訴えながらより多くの援助を受けようとするオープション・ポリシー ”のあらわれとの見方も出来た。しかし,’65年に入ってからのインドシナの戦 火拡大にともなう,米軍のタイ基地使用,軍事基地の建設は,タナット外相 が“自力で同国の開発と共産主義に対する戦いを進めるべきだ”と叫んでも, もはや選択(後退〉を許されない段階に来てしまったことを物語っている。 かくて,’65年の対米関係の緊密化のなかに,好むと好まざるにかかわらずイy
ドシナ戦争に巻き込まれていくタイが見られ,また,オープション・ポリ ・ivーが通じなくなってきたタイ外交の危機を感じる。 〔 経 済 〕 政治,対外関係に見られたような,国際情勢による影響は,未だ’65年の ダイ経済には見られない。’65年の上半期の一般経済情勢はいままで通り,順 調な伸びを示している。’6
5
年のタイ経済で注目しなければならないのは,’6
1
年以来,実施してきた経済開発計画の欠陥が,都市と農村で見られるように なったことである。タイの経済開発計画は公共部門の開発を中心に,社会資 本充実を主目標にしているが,この計画立案にあたって,民間の経済諸活動 - lV 一一-128-タ イ (12月〉 全体への政策効果を厳密に計算されていないので, 5年を経た現在,何らか の形で欠陥がでたとしても当然のことかもしれない。 〔都市のデフレーション〕 1964年
7
月に都市でデフレ傾向が顕著となったが,この7月−以降,市中銀 行が各種企業に対する貸出しを増加させ,事態の救済に協力したので,’65年 初頭には若干緩和されていた。しかし,’65年に入ってふたたび流通通貨が減 少し,’65年初頭, 130億0651万ノξーツであった流通通貨総額が,月平均9700 万パーツずつ減少し, 6月末には 124億8390万パーツとなった。それがため 私企業は金詰りの苦哀を訴えるようになった。 こういったデフレ傾向が生じた直接的原因として,’65年 3月以来,政府の 中央銀行預金が例年に比して急増したことがあげられている。’64年 2月末現 在,政府の中央銀行預金残高は15億8360万パーツであったのが,’65年5月末 には33億0120万パーツに増加しており,月平均1
億4000万ノミーツずつ であった。これは政府収入が見込みより多く,支出が見込みより少なかった ためである。この国の金融制度においては,政府の中央銀行預金は政府支出 の際にのみ引出され,一般流通通貨とは全く別枠に置かれている。そのため, 政府の歳入出に変動があれば,一般市民に流通する通貨量は直ちに影響を受 けるのである。 このようなところに,今回のデフレ傾向が生じた直接的原因があるのだ、が, タイ国の金融情勢に見られるデフレ傾向は,長期にわたって続いており,’65 年に入ってそれが目立って来たと見ることができる。こういった金融情勢が 持続している根本的原因を,現在,実施されている経済開発計画にもとめる ことができるoタイ国の経済開発計画にあって最も重視されているのは通貨 の安定である。 経済開発計画書は「経済の拡大,順調な発展を助け,生産増加を助け,さ らにはサーピスが全国民にとどかしめるため」として通貨安定政策を掲げて いる。その方策として,経済開発計画が実施された翌年の1962年,政府は商 業銀行法を改正し,融資規制を行なっている。すなわち,(1)現金準備を最低 預金の 6 %に維持すること,(2)資本資金(準備金,留保利潤,現金,政府公 -129- 一』 V 一ータ イ (12月〉 l 債など〉が総リスク資産の6 %以下であってはならない。逆にいうと,商業 弘銀行は,その資本資金の16.67%をこえて,リスク資産をもってはならない。
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倍)資本資金の40%を越えた額を 1人の人に貸してはならない。 こういった規制は,銀行の過大融資を防ぎ,預金者を保護するものであり, ま?と通貨を安定させることでは効果があったようである。’65年上半期におい てタイランド銀行の金および外貨準備は124億2090方パーツに達している。 タイ国の通貨準備は流通通貨総額を40億ノξーツ, 47%を上回っていることに よなり,通貨は安定している。しかし,一方では,銀行の私企業への融資,投 資を防げる結果となった。(2)の規制から,銀行はある点をこえるとリスク資 産を制限しなければならない。また,銀行は資本資金を増やさなければ貸付 を増やすわけにはゆかないので,企業への融資,投資よりも,政府公債のよ ろな安定性資産への投資を重視するようになる。政府公債への投資は銀行法 の公布された翌年の’63年より急激にふえて, ’62年末には 9億4600万ノξーツ に過ぎなかったものが,’65年の9月現在では 22億 0830万パーツとなってい る。現在商業銀行の投資資産の大半は公債で占められている。また,(3)の規 制は,産業投資奨励法(1962年改正〉の影響で,工業化の進展がめざましく, /大企業の創設が盛んで、あるが,これら大企業への融資を資本資金の大きい大 s 銀行に限定することになり,小規模な銀行は融資できない状態を生んでいる。 このように,通貨安定の面では確かに成果をあげている融資規制も,銀行 .の私企業への融資,投資を防げる結果を招いているということになる。経済 開発計画の進展とともに,今日,商・工業の発展がいちじるしく,資金需要 も急激に伸びている。しかし,現在の金融政策を見ると,通貨の安定のみに .重点が置かれ,こういった需要増大と金融との聞のパランスを保つという配 慮がなされていないのである。タイ国の金融状勢に慢性的なデフレ傾向が生 れている原因はここにある。つまり,経済開発にあたって,政府が通貨の安 定を過度に重視したために,そのしわ寄せが今日の私企業の金づまりとなっ て現われているといえよう(p.168∼172参照)。 ’65年末までには,こういった金融政策を矯正するための処置がとられてい ない。また,経済開発計画の前期では,開発費総額の42%を外国からの援助 借款で調達されたが,後期では31%にとどめ,開発の園内調達比率を増大す 一 − Vl - -130ーることになっており,国家予算は膨張の一途を辿っている。計画最終年度の
’
66年度予算では,予算総額が144億4000万ノミーツで前年度予算を10億上回っ ている。そして, この10億の上回り分のうち経済開発費の上回り分が 8億 5000万ノミーツで,経済開発費の増が目立っている。通貨安定を重視している 政府は通貨発行を押えて,これら国内資金の調達を徴税,政府公債の発行で, 従来通りやって行くと思われるので、ゾ65年を上回る大量の通貨弥き上げが今 ,, 後も予想される。したがって,私企業はひきつづきデフレで悩み,それに今 までよりももっときびしくなると思われる。 〔農村の貧困〕・ 経済開発6ヵ年計画は資本の充実に重点を置く投資戦術をもって,民間の 投資増大,事業拡大をよびおこすような圏内環境,情勢を造出して経済発展 を導こうとしている。農業開発でも,社会資本充実のため濯概施設の拡充が 中心となり(前期3年経済開発計画における農業支出の58%がこれに投じら れている〉肥料の使用奨励,農業技術の改善,品種改良,農業多角化の振興 といったものが主体となっていた。こういったのにはすべて農業の生産性向 上のためには有効な手段であるが,農民に生産向上のための投資意慾がなく, また,肥料が機械の購買力がない場合には,その効果が期待できないもので ある。 1964年,国家開発省土地開発局が行なった中部デソレタの稲作農家の経済調 査結果が,'65年に入って公表された(p.219∼222参照〉。それによると,主 地保有形態を問わず,農家全体の94%以上が農業所得をもって家計支出もカ ノξーで、きないでおり,また農業外収入を含めた農家総所得をもっても家計支 出をカパーできない農家が84%以上占めている。稲作農家(タイ国全農家の70%
以上を占める)が,肥料や機械の購入など考えられないほど窮乏してい る状態が明らかにされた。また,農家の56%は小作農(自小作を含む〉で, この小作農はほとんど負債をもち,80%
が1
年契約で耕作権が全く不安定な 状態に置かれていて,生産向上のための長期投資意欲を失っていることも指 摘された。 この調査結果から, 1961年以来,実施されている経済開発 6ヵ年計画での -131ー 一一Vllー 「タ イ (12月) 農業開発は,現実とかけはなれ,効果が期待できないことがはっきりし,経
J
鴇開発計画の欠陥が明るみに出されている。この調査によれば,現在の農民窮乏の根本的原因は,土地制度,農業金融
:
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機構の未発展,流通機構の未発達にあるようだ。’6
5
年6
月以降,この農民窮 !:ヶ乏を救うため,種々の方法が審議されている。現在,政府が籾を買上げて米 昨価安定を図る,肥料,農薬,優良種子を安値掛売りする,また営農資金を低 利,長期で貸付けるなどの対策が決定を見ている。これらの対策は資金不足J
のため, ごく限られた農民会(農民の自主団体で会員は4万9000農家程度 で,全農家 341万戸の 1%そこそこである〉の会員だけを対象とすると発表 されている。 現在,決定を見ている農民援助対策は,その手段においても根本的原因を 除去しうるものではなく,また,一時的な対策としても,対象とする農家は 極く限られたものであって,その成果はあまり期待できない。なお, 10月,1
1
月の政府当局の発表によれば,土地改革法案(土地所有を50ライに制限す る〉,公設市場設置法案を審議中といわれて, 抜本的対策が打ち出されよう としている。しかし,自由経済の原則を尊重すると,経済開発計画で明記し, また保守主義をもって特長的性格とするタイ為政者が,このような思い切っ 〆た対策を実施できるかどうか,はなはだ疑問である。したがって,農民の貧 困は早急に解決されるとは思えない。 ’6
5
年1
1
月にはタイ・共産主義地下組織であるタイ独立運動が農民解放を j開始したとの報道も流れており,こラいった農民貧困は反政府運動推進のた めの絶好の材料を提供することになろうし,またタイ国民の82%を占める農 民の貧困がつづくとすれば,園内市場をますます狭ばめ,将来,この国の経 P 済発展に大きな影響を与えることになろう。 ∼、づれにせよ, 9月,農民援助 5ヵ年計画が作成され,第 2次経済開発 5 ヵ年計画(1967∼71年〉に盛り込まれると発表されているので,現在の経済開発計画の欠陥がどのように修正されてでてくるか見まもりたい(pp.193-,
201
参照〉。〔
1966年の展望〕 一 − vm一
-132ー1965年のタイ政治,経済動向として,新憲法問題で政府が公約を破棄した こと,対外関係では,自力での共産主義者との戦いを進めることを口にしな がら,現実には,タイの米軍基地化が進展していること,そして, 1961年以来正 実施して来ている経済開発計画の欠陥が都市と農村にはっきりと見られるよ, うになったことなどを見た。これらの一連の動きは,現タノム政権の諸政策 の行づまりを意味しており,政権の存続が危くなって来た l年といえそうで ある。タノム首相は12月23日
j
首相に就任してから,ほぼ 2年になるが,激務 のため肉体的にも精神的にも甚しく疲労を感じている」との理由で引退をほ のめかしているが,これもこういった政策の行きづまりからではなかろうか。 実際にタノム首相が引退するとすれば,今後のタイ政治の動向は,後任の 首相が誰になるかによって大きく左右されそうだ。現在,下馬評にあがって いるのは,軍部を握るプラパート内相と知性派のポット開発相の 2人である。’ 国民の人気の点ではポット開発相が優位にあるが,フ。ラパート内相の軍部を 背景としての力もあなどりがたく,優劣はつけにくい。 フ。ラパート,ポットともに親米派なので,対外関係には大きな変化はない だろう。しかし,そのニュアンスは若干違ってくる。プラパート内相が首相 になれば,サリット政権に逆戻りし,軍部独裁の色が濃くなり,軍事援助, 経済援助を通じて米国の丸抱え的な方向へと進むであろう。ポット内相が首 相となれば,タノム政権を全く引継ぐことになろう。自国の立場を貫きなが ら,自力での共産主義への戦いと,経済開発を押し進めることが予想される。 今後の経済動向は, 2人のうちいづれが首相になろうとも,自由経済の原 則をくずすことが考えられないので,国際状勢に特に変化がないかぎりは, 従来通り,経済全体としては順調に伸びて行くであろう(成長率年6%
程 度 で〉。現在の都市のデフレ傾向も未だ物価下落が見られるほどに至っておら ず,農村の貧困も餓死者が出るほどのものでもないので,現時点では早急に 解決されそうもないが,政府の応急処置で,経済全体にさほどの影響を与え r ずに,しばらくこのまま進んで行くだろう。しかし,この二つの問題は,と もに国民の生活にかかわるものであるだけに,今日のインドシナ状勢を考え るとき,共産主義地下組織の動きによっては,どのような形で発展するかわ からない。 -133ー 一− lX一一1. 5 1. 22 2. 26 3. 1 3. 11 3. 13 3. 14 ノ..L
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.
対 外 関 係 タイ=ピルτ友好関係成立一一国境地帯での両国間 の争い解決。 中国政府タイ通貨2000万パーツ買入れ。 SEATO軍事演習タイで実施, 5月までに延べ4回 行なわる。 ニューズ・ウィーク誌,中国のつぎのゲリラ戦の目 標はタイと報ず。 首相談,中国の出方では米軍の国内導入。 タイニマレーシア新国境協定調印。国境ゲリラ討伐 で協力。 副内相,米軍が北ベトナム爆撃でタイ基地使用の報 道を否定。 タナット外相,ジャカルタでのアジア・アフリカ会 議記念祝典から退場。 政'i,( ごム,ロ i.r
I
タ イ の 縛 地 下 組 織 「 タ イ 愛 国 戦 線j結成さる。 1. 23I
首相乳、制憲法は本年中に必ず発布。 2. 19I警察官増軍基幹画を検討。 経 演 1. 11I East Galvanized Iron Factoryでスト発生。 2月初 旬にかけて連鎖的に11件発生。 2. 11I昨年の銀行預金残高は新記録。 3. 23 I国立貯蓄銀行の利子率引上げ。 4. 9 I糖業危機深刻化。五
I
4. 19 北京でタイ愛国戦線代表歓迎さる。 5.20 1錫価格高騰。年
の
タ
イ
表
米国,新農村開発強化計画の援助協定に調印。 6.17 7. 5 6.20 Iタイ銀行,商業銀行えの貸出利率を下げる。 6.23 I豚肉不足深刻化。 1. 6 I:農民援助のため3000万パーツを総理府予算に追加。 7. 7 I公務員のベースアップ。 7. 19I政府,南ベトナムへの物資援助を決定。 7. 21 8. 4 7. 24 I錫鉱の輸出禁止。 8. 3 8. 14 10. 21 首相,カンボジア国境閉鎖を指令。 米軍工兵隊,道路建設のため上陸一ータイ駐留米軍 兵力1万人となる。 〆内相談,米軍はベトナム,ラオス攻撃の中継基地と して,タイ基地を使用。I
9. 22 外相談,南ベトナムを支持するも,戦闘には直接参I
10.s
加せず。また,できるだけ自力で開発と共産主義にI
10. 11 対する戦いを進める。I
10. 30 11. '10 く。 8.13川*J閣, 1966年度予算案を議会に提出。 . s. 1sI
1965年度国家歳入,予算を大きく上廻る。I
9. 16I
関税率の一部変更。 中部タA
;
t
共産主義活動。 /II
9. 26lレ農民援助5ヵ年計画(J,967∼
71)まとまる。 ー サリッド韓首相の横領財産5億 印00方ノミーツを回収。 110. s Iタイ銀行副総裁談,パーツ価は依然として安定。 首相,弗産主義対策の具体的内容を発表。 110. 26I
地局長談,土地改革法案を準備。 パンコポ設で空襲避難演習。 。|10. 30I
農業信用銀行を創設。 南タイ,葦北タイで共産主義者の活動活発化,l 両 地 方に箪麟輔派。 タイの左翼地下組織「タイ独立運動」が農民解放活 11. 12I農 産 物 流 通 機 構 改 善 の た め 公 設 市 場 設 置 法 案 を 審 動を開婚主I
|議。 11. 16ラヨンに大飛行場を急きょ建設中,66年5月完成予 定。 11. 17I
タイ軍の撃備近代化および戦時編成への組替えを計 画。 11. 29I
第2次経済開発5ヵ年計画(1967∼71)の概要発表。 12. 15Iタイ軍をラオスに派遣か。 11. 19川署発稲識よ新憲法は1966年中にも発布は困難。 12.23 首相,辞職をほのめかす。 12. 30I新労働法公布。タ
イ
一一一1
月 の 動 向 一 一
今月の動きのなかでは,合弁企業で労働争議が続発したこと,と憲法発布をめぐるf 論戦が激化したことが目立った。まず最近の労働争議について整理してみよう。 1月11日に東北地方の 1合弁企業でストライキが行なわれたのを手始めとして, タ イではもっとも大規模な部類に属する合弁企業で, ストライキを含む労働争議が続発 し,政府を驚かせた。 これらの労働争議における争点は,従業員側の要求からみると,大体,(1)賃上げ, (2)福利厚生施設の整備,(3)昇給及び昇進制度の三つに要約出来る。このように労働者F 側の要求は完全に経済的なもので, 政治的な要素は含まれていないが,政府は左翼の 活動が活発化している折でもあり, また,これまで比較的順調に進んできた外資導入 を挺とする経済開発政策に悪影響を与える恐れもあることから, これらの争議に介入、合 して,労働者側に比較的有利なかたちで問題の解決をはかろうとしている。 しかし, 現在のところ, 労働法規として有効な革命団布告19号及び内務省告示はきわめて不備 であり,ストに関する規定も含まれていないことから, 政府は57年労働法の線に沿っ た労働関係調整法を近く布告する準備を進めている。 労働争議の政治的な背後関係については, 犯罪調査局に調査を命じたが,現在まで のところ,はっきりしたものは発見されていないようである。 しかし,これらの労働 争議が, この時点で続発していることは,タイの政治面に新らしい要素が加わってき たことを物言吾っている。 一方,ー憲法発布をめぐる論議はその後もますます激しくなっているが,その内容は 当初のものとはかなり質を異にしていることに注目しなければならない。すなわち, 憲法や選挙法の内容の是非から, 憲法発布の時期の是非に次第に重点が移っているこ とである。当初から,憲法発布の時期の是非は論じられてはいたが,最近のそれは危 機感を強調して時期尚早をとなえる側と, それに疑惑をいだく側の対立が激化してし、 るところにその特色がある。以下,若干それらの動きを紹介しておこう。 1月 13日,プラパート内相は記者会見を行ない, “共産主義者につけこまれる危 4 険”と近隣諸国の情勢不安定のため,憲法発布と総選挙の延期の止むなきに至るかも’ 知れないと述べた。その後,この談話を皮切りとしてタノム首相らタY
政府首脳はし きりに“中共に支持され,ラオス=タイ国境付近から侵入する共産主義者の脅威”を - 55 - 一( 1 )一日 . ノ タ イ たまたまパンコックで連続的におこった火事も,タノム首相によれば y共産主義者の破壊活動の一端である疑いがあるという。 このように政府は“共産主義 イの脅威”を強調すると同時に, 子供の日のパレードや中国暦正月のさまざまな行事な 主市民の集会を禁止, “タイ国はいぜんとして戒厳令下にある”ことを国民に思い知 ちせようとしているようにみえる。 「憲法制定と総選挙が延期されるかも知れない」という政府側の発言に対して,世 の側では失望と疑惑の声が高い。たとえばKiattisak紙は「国民待望の憲法が発布 れようとしているときに,このような事態が起ったのは全く遺憾である。 しかし, ’完全な民主主義こそ,共産主義に対抗するもっとも有効な手段であるから,政府は憲 苛法制定を急いでもらし、たし、。」と述べている。また,政府はここ1年ほど共産主義者の ;活動の活発化などという発表を行なったことはなかったのに, この時点になうて急に い騒ぎたてるのにおかしい,結局政府は憲法発布を望んでいないのではないかという疑 と惑の芦も1部できかれる。 (たとえばサヤムニコン紙)そのもっとも極端なのは国民 a 的な人気をもっアパイウォン元首相で, 1月 21日夕マサート大学で演説, 「政府は共 産主義者の侵透, 破壊活動活発化という危機を故意に作り上げることにより憲法発布 の公約を反古にしようとしている」と述べて大きな反響を呼んだ。 〕 このような左右の対立は現在では憲法発布の問題に限られているが, やがてはその 他の問題,たとえば外交政策などにも波及する可能性がないとはいえなし、。現在タイ はSEATOの中核として西側陣営の一翼をになっている。また軍首脳に近いといわれ るSamSeri紙などもその方向でプレスキャンベーンを行い SEATOへ の 核 兵 器 持 悼込みまで提案して,国民の思想的団結を強調している。 しかし一方ではまた,学生 , 教師,仏教徒, さらには軍部内ですら,中立主義の傾向が強まっているというタナッ tト外相の発言(
N
.
Y. Times, 64. 11. 18)に見られるような新しい動きがあることに も註目する必要があろう。また, 「タイ独立運動」の結成という事実が示すように, 圏内における左翼の活動が活発化している事態の中で, 政府が「共産主義の脅威」を ::意識的に強調することは,支配層内部の動揺を防ぐという効果もあろう。 炉ずれにせよ,制憲議会が憲法草案を討議するのは月に, わずか2日というような {事情もあり, 憲法が公約通り今年度末,あるいは来年度早々に発布される可能性は逮 J のいたといえよう。また,たとえ,憲法が発布されたとしても,総選挙が行なわれる までにはまだまだ時間がかかるのではないかと思われる。 一( 2 )ー 一 時 一タ
イ
日
誌
1965年 1月 2日
V香港むけ米輪出一一ー1964年11月の香港の米輸入状況は次の通りであった。 全輸入量 3万2800トン うちタイ 中共 1万9635トン 8221トン カンボジア 3842トン また1964年1月から 11月までに,香港は31万654:J.トンの米を輸入したが,タイ らの輪入がもっとも多く,全輸入量の55.7%,ついで中共からの輸入が多く全輸入 量の24.7%を占めた。 〔B. P.1.3.〕 1月4日 vインドネシアの国連脱退について−ーインドネシアの国連脱退についてポット 開発相は次のように述べた。 この世界的な機関から脱退する正当な理由は何もないと思うG インドネシアが その決定を再検討することを望む。 なおタナット外相はじめ他のタイ政府高官もこの問題につき大体開発相と同意見 であるといわれる。 〔B. P.1.4., B. W. 1.7.〕 1月5日 V ドンパンミン中将訪タイ一一一南ベトナムのドンパンミン中将がタイに到着し た。中将は南ベトナム大統領の特使としてタイ政府・軍の首脳と会談する。 8日
間
滞在の予定。 〔B. W. 12. 5.〕 ?タイ=ピルマ友好関係一一ピルマ!駐タイ大使UPo Kunは次のように述べた。 1. 現在タイ=ピルマ関係は望むべき最善の状態にある。国境地帯で頻発する 問題にしてもタイ,ビソレマ両国の地方官憲当局の緊密な協力によりとどこおるこ となく解決されている。 2. タイ人漁民のビ、ルマ領海侵犯は,タイ当局の漁民説得の努力によりほとん ど影をひそめた。またピルマからタイに密輸出される麻薬についてもピルマ領内 でのけし栽培を絶滅するべくピ、ルマ当局は鋭意努力中である。 〔B. P.1.5.〕 曹警察人事一一総理府は7名の警察大佐が警察少将に昇進した,と発表した。新著 - 57- 一( 3 )ータ イ
察少将の氏名は決の通り。
Moncchai Pankongchuen, Uar Aimaparn, Charoenrit Chamrasromran, Pr -ayoj Angsusingh, Chumpol Lohachala, Srisak Thammarak, Chamras乱fangk・
larat. [B. P.1.8.〕 V記録的な国際収支の黒字巾一一一スントーン蔵相は次のように述べた。 1. 1964会計年度中の国際収支の黒字幅は記録的な 11億7900万 パ ー ツ に 達 し I た。また貿易収支の赤字は1963会計年度の赤字幅23億8300万パーツより
6
億5700 万パーツも少い17億2600万パーツであった。 2. 1964年 9月末日における通貨流通量は 122億パーツで, 63年 9月末日にお ける通貨流通量 119億パーツに比べほぼ 3億パーツの増加である。 64年中生計費 指数は0.9%低下, 卸売り物価指数も低下傾向を示した。同じく 64年中当座預金 残高は10億パーツ増加した。 , 〔B.P.1.5.〕V
カンボジア官憲, タイ人漁夫 5名を殺害一一ー内務省国務次官補 PhuangSu -Waranatは次のように述べた。 1. 64年12月27日,ひとりの大尉にひきいられた15名のカンボジア兵が乗り組 み,タイ漁船に変装したカンボジア漁船 1隻がタイ領海に侵入,タイの j魚、船 Por Charaensab号を銃撃した。この銃撃のため 4人の漁師が死亡, 1人が溺死した。 その後これらカンボジア兵は ForCharaensab号をカンボジア領海へと位致し去 った。 2. この事件の報告を受取ったプラパート内相は,水上警察に対し厳重な警戒 体制をとるよう命令した。また国防省は外務省に対しこの事件についての抗議を ピルマ政府をつうじてカンボジア政府に伝達してくれるよう依頼した。 〔B.P.1.5.Jr
"
6日 V ドンパンミン中将の訪タイについて一一タウィー空軍大将は次のように述べ た。ドンパンミン中将の今回の訪問の目的は,さらに多くの援助をタイから得るた めではなく,単にタイ=南ベトナム友好関係強化のためである。 〔 〔B.P.1.6.J V力ンボジアの安保理提訴に反論一一タイ政府は国連安保理事会に手紙を送り, カンボジアの提訴した12月6日のタイ当局によるカンボジア漁船掌捕事件につきタ イ政府の立場を説明した。 (注〉 問題となっている事件は 12月6日に起った。 12月6日,タイ当局のランチ 一( 4 )ー 58-が1隻のカンボジア漁船を掌捕,乗組員 3名を逮捕した。タイ政府によると, この漁船はタイの領海を侵犯しており,掌捕は全く合法的なものであるとい う。しかしカンボジア政府は逆にタイ当局のランチがカンボジア領海に侵入しt たのであり逮捕は全く不当であるとして12月31日,国連安保理事会に事件を提 訴した。 カンボジア政府が安保理に提訴している事件はもうひとつあり,この方は12 月29日,やはりタイ当局のランチがカンボジア領海に侵入,カンボジアの漁船 1隻を掌捕,乗組員 9名を不当にもつれ去ったというもの。この事件に.ついゼ h はタイ政府はまだ反論していない。 〔B. P. 1.7.〕 Vブラパート内相談話一一一プラパート内相は次のように述べた。 1. クーデタ一事件についてこれ以上の逮捕が行なわれるという話は聞いてい、 ない。この事件についての調査は普通の事件の調査と同じように行なわれ,犯人−・ ., -たちは通常の法律により法廷で裁かれることになろう。(憲法17条は発動しない。〉 2. 憲法草案についてはすで、に多数の写しが準備されており,近く一般国民に も配布されることになろう。草案を検討し批判するのは国民の義務であり特権で、 ある。 3. 選挙法の草案もすでに準備されている。然しこの選挙法案は,憲法草案の 内容にもとづき準備されたものである。選挙法を論ずる前にまず憲法を制定せね ばならない。従って今は選挙法のくわしい内容については何も言うことができな〆
し
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4. (恒久憲法発布後も政界で活躍する意思はあるか,との問に対し〉本来私 は軍人である。もし政界に出るとすれば,軍人としての将来を諦めねばならない。 従って今すぐ答えることはできない。 〔B. W. 1.7.〕, 1964年度に体けるIFCTの活動一一I.F.C.T.(The Industrial Finance Coopera-. tion of Thailand)の報告によると1964会計年度中 I.F心T.は12企業に対し総額5012屯 万8000パーツの貸付けを行なった。 I.F.C.Tから借入れを受けた12企業の業種及び 借入れ額は次の通り。 (1)綿繰り,カポック摘種工場。(ノンカイ) 70万パーツ。(2)冷凍・倉庫会社。 (パンコック) 500万ノξーツ。(3)ホテル2件。合計1300万パーツ。(4)タピオカ 製粉工場。 (ナコーラジスリマ県〉。〕 337万ノミーツ。(5)フラッシュガン・電気部 品工場。 (サムトプラカン県) 250万パーツ。(6)コンヂンスミルク及び粉ミルク かんずめ工場。 (パンコック) 800万ノミーツ。(7)カーボン紙工場(パンコック〉 65万パーツ。(8)タバコ乾燥工場(チェンマイ) 1500万ノ〈ーツ。(9)綿織物工場 (トンプリ) 200万ノξーツ。帥製紙工場(サムトプラカン県) 800万パーツ。
ω
- 59 - 一( 5 )一タ イ 白管及び黒管工場(サムトプラン県) 540万8000パーツ。 また1960年から1964年までにI.F.C.T.はのベ52社に総額1億1878万3000パーツ の貸付けを行なった。各年度別の貸付額は次の通りである。 (年次はいずれも会計 年度) 1960年 200万ノξーツ 1961年 ι 1130万パーツ 1962年 2180万パーツ 1963年 3355方5000パーツ 〔B. P.1.15.J V南ベトナムに非軍事援助を一一ータナット外相は次のように述べた。 1. 私は自由世界の諸国が南ベトナムを援助するよう呼びかけたい。アメリカ が軍事援助を与えている以上,軍事援助を与えるには国力の小さすぎる諸国は政 治的・外交的・経済的及び技術的な援助を与えるべきであると思う。また南ベト ナムのあらゆる非共産主義者は団結して共産主義と戦うよう呼びかけたい。 2. 南ベトナムの戦いは自由世界全体の戦いである。南ベトナムが陥落すれば ラオスとカンボジアも落ちるだろう。その次に共産主義者の目標となるのはどの 国か,わかりきった話である。 〔B.P.1.7.J V漁船章捕事件,安保理事会に提訴一一タナット外相は次のように述べた。 1. 外務省は国連常駐代表に電報を送り, 12月27日に起こったカンボジア当局 によるタイ漁船掌捕事件につき国連安保理事会に提訴するよう命令した。 12月27 日にカンボジア当局が行なった行為は,l タイ国の法律及び国際法にてらしても全 くの“海賊行為”であり重大な罪を構成する。 2. カンボジア当局は12月27日,以前に捕獲したタイ漁船にタイ人に変装した カンボジア人を乗組ませ,タイの国旗をかかげてこれをタイ国領海に送りこん ’ だ。しかる後1隻のタイ漁船に近づきたくみにこれをカンボジア領海に誘いこ み,タイ漁船がカンボジア領海に入ったとみるや乗組員5名を虐殺,この漁船を 奪ったのである。 〔B.W. 1.8.〕 Vタノム首相談話→一新憲法草案でみると,新恒久憲法のもとで国民に与えられ る権利と自由は余りにも制限されたものでしかない,という数多くの批判がある が,との聞に対しタノム首相は次のように答えた。憲法草案の採否及び修正すべき 箇所の有無は,憲法草案を十分検討した後,始めて論ずべき問題である。 〔B.W. 1.8.〕 一( 6 )ー
一
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1月8 8 V子供の日のパレード不許可一一一1月 9日はタイの子供の日で、毎年ノξンコック では祝賀ノfレードが行なわれることになっていたが,教育省はこのパレードを“さ まざまの事情により”許可しないと発表した。不許可の詳細な理由は一切不明であ る 。 〔B.P.1.8.J 曹新労働法について一一内務省筋によると現在内務省が準備している新労働法の•:'} 内容は次のようなものであるという。 1. 内務省は,タイの労使関係近代化のためには新労働法のもとで労働組合を: 復活させる必要があると考えている。しか
L
,ある種の政治家により労働組合が 弘 政治目的のために利用される可能性が大きく/,この点労働組合結成を許可するこ とは好ましくないと考えている。公共福祉局と警察局はこの問題の解決のため, 協力して効果的な対策の検討に当たっている。 2. 内務省は新労働法により労働者に“公正な保護”を与えたい意向である。 この観点から新労働法にはたとえば次のような条項が含まれることになろう。す なわち,雇用者は被雇用者を解雇するばあい,後者に対し5ヵ月分の給料を支給 せねばならない。 (注〉 現在のところタイには労使関係を規制する法律はなく,内務省の行政命令p がその代りを果している。この行政命令によると,雇用者は被雇用者を解雇す るばあい後者に対し1ヵ月分の給料を支給せねばならぬことになっている。 なお,タイ国の旧労働法は故サリット首相により無効とされた。 〔B.W. 1.9.〕 曹主要輪出商品, 64年中の輸出量一一一経済省の報告によると, 64年1∼11月にお ける主要輸出農産品の輸出量はひましを除きすべて63年同期を上まわっ.た。各主要 輸出農産品の輸出量は次の通り。 1964年1∼11月 1963年1∼11月 米 170万6531トン 125万7858トン メ イ ズ 90万3025トン 63万0377トン ジュート 10万9572トン 8万8322トン ひ ま し 3万5353トン 3万7353トン 〔B.P.1.9.〕 Vパンコヴク証券取引所一一パンコック証券取引所の報告によると,同取引所の 1964年中の商いは12万2187株, 2604万6172パーツであった。また64年12月中の商い は1万0695株, 230万9764.90パーツであった。なお同取引所には公債のほか, 22社 - 61ー 一( 7 )一 器 、μ ノ} ヘタ イ 〔B. P.1.8.〕 の株式及び社債が上場されている。 1月10日 Vインドへ米を輸出一一一タイ政府とインド政府の問でタイ産米の買いつけ契約が 調印された。この契約によるとインド政府は本年 8月までに 13万トンの米をタイか ら輸入することになっている。 〔B. P.1.10〕 〈注〉 なお,インドは64年, 12年ぶりにタイ産米を買いつけた。買い付けは 8 月, 9月, 12月の 3度にわたって行なわれた。それぞれの買いつけ量は 1万ト ン, 1万5000トン, 2万4000トンであった。 〔B. P.1.12.〕
1
思
ll日 vインドネシアの対タイ政策は不変一一タナット外相は次のように述べた。 1. スパンドリオ外相はタイ駐インドネシア大使に対し,インドネシア政府は 国連脱退後もタイ=インドネシア友好関係を維持するつもりである, と保証し fこ。 2. (最近新ピノレマl
駐タイ大使U
Po Kunが外相を訪問したが, その目的は 何であったか,との問に〉慣習に従った儀礼的訪問であった。タイ=ピ、ルマ友好 関係はますます強化されよう。 〔B.W. 1.12.J V憲法草案討議,議事進行の予定一一制憲議会事務局長 PrasertPathamasukorn は次のように述べた。 1. 制憲議会は 1月21日午前 9時より憲法草案第一読会を開く。第一読会は草 案をさらに検討するか,そのまま却下するかを決定する。さらに検討することに 決定した場合には25人の委員よりなる調査委員を任命する。委員はすべて国会議 員のなかから選出する。 2. 草案調査委員会は草案を詳細に検討し,修正案とともに制憲議会議長に提 出する。議長は制憲議会第2読会を招集,第2読会は修正案及び草案を詳細に検 討する。 3. 第2読会終了後,第 3読会開催までには10∼30日の猶予期間を置く。第 3 読会は草案の採否を決定する。 4. 憲法草案の個々の条項の修正の手続きは次のとおりである。修正案の提出 は,第1読会後30日以内とする。草案調査委員会の委員以外の議員が修正動議を 行なうばあい,調査委員会委員長に提案するか,あるいは第2読会において提案 せねばならない。第 3読会においては修正動議は認められない。また個々の議員 は,草案の原則にふれるような修正動議を行なうことはできない。この種の修正 一( 8 )一円 。
q, , “’East Galvanized Iron Factoryのス卜一一ナコーンラチシマ県Pakchongの
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Galvanized Factoryの約90人の従業員は賃上げなどを要求,ストに入った。汚
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(注) 従業員側第 1固めの要求の内容は次の通り。 1.有給新年休暇。 2. 昨隼躍を:i
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のボーナス支給。 3. 賃金の40%値上げ。 4. 依枯ひいきを止めること。 5. 2Q<i 分の昼食休憩。 6. 新規従業員の採用にあたっては組長の意見をもきくこと。 1月12日 ’インドネシア=マレーシア紛争の影響一一クリトプナカン公報局長によると, タナット外相は次のように述べた。 インドネシア=マレーシア紛争のタイへの影響については,政治的・軍事的なl九 観点からは別に心配する程のことはないと思う。ただ,我々の輸出あるいは輸入Y する商品の値上りが懸念される。 例えば,タイは原油の供給を全くインドネシアにあおいでいる。またマラッカ 海峡経由の海運保険料は以前5 %であったものが最近は15∼20%に も な っ て い る 。 〔B. W. 1.13,) , :/v
選挙法についての見解,タウィー副内相一一タウィー副内相は選挙法について:止た 個人的には次のような見解を持っている,と述べた。 1. 教育年限により選挙権を制限すべきではない。 2. 国全体を十分な数の小選挙区に分害Jr,各選挙区はそれぞれ1名の国会議員 を選出するようにすべきである。その理由は第1に小選挙区のばあい選挙運動の 費用が少なくてすみ,第2に有能な新人が当選し易く,第 3に有効な選挙管理が 可能となり不正が防げる,などである。 〔B. P.1.12.J Vタイ金輸入会社一一タイ金輸入会社専務SuthichaiChinsuvapalaは次のよう に述べた。 タイ金輸入会社は近く65年 1∼3月の輸入割当金 5方トロイ・オンスを輸入す る。例年通り年度始めにあたりパンコック市場における金の価格は上昇してい る。 64年年末,金塊の重量1パーツあたりの価格は413∼414パーツ,企の装飾品f の重量 lパーツあたり401.74ノミーツであったが,現在のそれは各々 416∼417パ「 ツ, 409.32パーツとなっている。中国暦の新年をむかえるに当たり金の価格は例 年どおりさらに上昇するものと期待している。 〔B.P.1.13.) -63 - 一( 9 )ータ イ 1
月
13日 V憲法発布は延期か一一フ。ラパート内相は次のように語った。 1. 恒久憲法の発布及び総選挙の実施は“最も適当な,最も安全な時期”を選 んで行なわねばならない。私は圏内の平和と秩序の維持に責任を負う内相として 12日の閣議でそう報告しておいた。i
.
共産主義者はつねに自由主義諸国が何らかの弱点を持っている瞬間をねら い,その弱みにつけこむものである。恒久憲法が発布され総選挙が実施される前 後の時期に,タイはこのような弱みを持つことになろう。なかんずく論戦が行な われる選挙運動期間中が最も危険である。共産主義者はこの好機をとらえて破壊 活動を行なうかも知れない。 3 .. タイに隣接する諸国の状況をみてみよう。南ベトナムでは絶えず政変が起 こり,共産主義者たちが攻撃を進めている。カンボジアは余りにも中共に接近し すぎている。ラオスでは相変らず内部で争いが続き,またラオス人とベトナム人が 争っている。ピルマの内戦もまだ終了せず,インドネシア=マレーシア紛争も激 1、しい。はたしてこのような情勢のもとで,我々自身の間で議論すべきだろうか。 〔B.P.1.13.〕 4. タイ国の内外における緊張がこれ以上強まることがなければ,恒久憲法は 予定通り発布されよう。然し,園内情勢が変化して平和と秩序の維持が危険にさ らされるようになった場合,及びタイの隣接諸国で戦争が勃発しタイもまた脅威 にさらされるようになった場合,この 2つの場合には恒久憲法の発布及び総選挙 の実施を延期せねばならぬだろう。 〔B.W. 1.14〕 日 グ!?憲法発布は予定通り,タノム首相一一タノム首相は次のように述べた。i
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現在のところ,恒久憲法発布の時期を必ずのばさねばならぬような重大な 事件は何も起っていない。制憲議会は21日から草案の討議を始め,しかるべき検 討を終えた後,恒久憲法を制定する。 2. (プラパート内相が言うように)選挙が共産主義者のために利用されるの ではないかという懸念は確かにある。タイ国の内外で共産主義者の運動が行なわ J れている。そのうちでも危険なのは地下放送“タイ人民の声”で,これは毎日の ように現政府を攻撃する放送を行なっている。また新年のさまざまな行事を利用 して政府の政策を非難するピラがまかれた。 3. (そのような情勢のもとでも戒厳令を解き総選挙を行なうことができる 一(10 )ー-64-か,との聞に対し〉現在のところ情勢はいまだ満足すべきものでない。とくに共 産主義者が活動している故に,戒厳令を解く訳にはゆかない。しかしながら,ど れら不穏な活動を鎮圧するのは政府の義務である。これら不穏な活動を鎮圧
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えた後,国の外にタイ国の安全を脅すような事情がなければ,恒久憲法を発布ず ることになろう。 4. 南部国鏡付近の共産主義のゲリラ活動が再び活発化したことを示すいくつ かの報告を受取った。最近もいくつかのゲリラの基地の跡が発見されている。’早 急に掃討作戦を行なわねばならぬだろう。 〔B. W. 1.15.〕
V討議はすみやかに, 憲法草案一一制憲議会議長 Luang Suthisarn Ronnakorn< は次のように語った。 1. 制憲議会は21日より草案の検討を始めるが,制憲議会における討議が長び‘ くようなことはないだろう。 討議が混乱せぬよう,一節ずつ順に従って討議を行なうことになっている。ま た私自身としても手際よく議事を進めるべく全力をつくす。 2. 内外の情勢いかんによっては憲法の発布が延期されるかも知れないという 報道があるが,制憲議会における討議は内外の情勢と関連なく進める。 〔B.W. 1.15.〕 Vタイの錫輸出一一鉱物資源局長 VichaSethabutraは次のように語った。 1965年中,タイは少くとも 1万7000トンの錫を輸出できるだろう。コンゴiイ
ンドネシア,マレーシアなどの錫輸出国で政治的な混乱が起こっているため,タ対 イ産錫に対する需要は増大するものと考えている。 〔B.W. 1.16〕 1月15日 V北ベトナム避難民送還延期一一タノム首相は次のように語った。 北ベトナム政府は, トンキン湾の情勢がいぜんとして不安なため北ベトナム避 難民の送還を無期延期してもらいたいと,タイ赤十字に通告してきた。 〔B.W. 1.15.〕 v憲法草案について,ポット開発相ー一一憲法草案には閣僚が会社の役員になった り株式を所有したりすることを禁止する条項がない,という批判があるが,との間,, いに対してポット開発相は次のように答えた。 憲法は普通そのような小さな問題は扱わぬものである。 閣僚が営利事業から手をひくよう規制するのは政府の役割である。現にタイ国 でもそのような例が多々ある。タノム首相も,首相に就任する際,あらゆる会社白
- 65-《J タ イ 役員のポストから退いた。むろんその他の閣僚も営利事業から手をひいて国事に 専念すべきことは言うまでもない。 〔B. W. ・1.16〕 Vラオスから侵入する共産主義一一内務省次官補 PhuangSuwannaratは次のよ うに述べた。 いぜんとしてラオスから東北タイに共産主義者が侵入して来ている。彼らはタ イ人をメコン河の対岸の,ラオス領内へと連行し,そこで共産主義教育をほどこ す。教育を受けた後,これらのタイ人はタイ領内に帰還し,反政府活動に従事す I る。彼らは共産主義の宣伝をやり,反政府的なピラをばらまいている。これらの 活動は辺地になる程激しい。政府は彼らの行動に十分注意を払っている。 〔B.P.1.15.J V共産主義者の宣伝一一タウィー副内相は次のように述べた。 共産主義者たちは奥地の住民たちに対してさまざまの宣伝を行ない,開発機動 隊は奥地の住民を抑圧するために派遣されたのであると信じこませようと努力し ている。奥地の住民たちは最初は共産主義者たちを信じるようである。しかし, 我々は事実でもって彼らの宣伝と戦い,成功を収めている。機動隊は各所で井戸 を掘り,家の建造を助け,医療サービスを行なうなど住民の福祉向上につくして おり,住民は共産主義者の宣伝が虚構であったことに気づかざるを得ない。 〔B.W. 1.16.J V 開発機動隊ウボンへー−BlooritTiamnan大佐にひきいられる開発機動隊がウ ポンにむけ出発した。 20日より Kongchaiam郡で活動を開始する予定。 〔B. P. 1. 21.〕
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米固と企業進出に関す否新協定締結か一一タナット外相は NewYork World 'Telegramとのインタビューで次のように語った。 1. タイとアメリカ両国政府はアメリカ企業のタイ国進出にかんする新協定を 締結する用意がある。この新協定の中には「タイ政府はアメリカの進出企業の “営業上の通常の損失”(normalbusiness loss)を補償する。」という条項が含ま れることになろう。 2. タイの隣接諸国の政情不安が,タイの経済に暗い影を投げかけている。我 々は,我々の戦力を強化するためにひじように大きな努力を払っている。しかし 我々は国防費と開発費のパランスを何としても保たねばならない。 〔B.P.1. 18〕 ‘一( 12 )一 -66-‘
1月 18日 V記録的な米の輸出, .1964年度一一経済省次官補AmphornChitraknond中将ば、 次のように述べた。 1. 1964年度,タイは記録的な量の米を輸出した。 1963年度の輸出実績お 1964年度の主要輸出相手国に対する輸出量はそれぞれ次の通りである。 輸出総額 1963年 144万1490トン 1964年 183万3337トン 相手国別内訳 (1964年度〉 インドネシア 41万0601トン 日 本 11万3487トン フ ィ リ ピ ン 8万0139トン マ レ ー シ ア 4万9627トン イ ン ド 3万3166トンt セ イ ロ ン 2万9195トン 34億7700万パーツ 44億7442万パーツ 2. 1964年度に輸出された約183万トンの米のうち,民間業者の手による輪出 は113万8879トン,残余は政府間契約による輸出である。 3. 十分な量の米のストックがあるため,大量の米が輸出されたにもかかわ ず,米の圏内価格が上昇するようなことはなかった。 4. 政府は1月の初め,米の中間商人が不当な利益を得るのを妨ぐため, (もみ〕の最低価格を設定した。 〔B. P.1.19.J Vフィリビンむけ米輸出一一外国貿易局長NamPoonwathuは 次 の よ う に 述 べf
こ。 1. フィリピンは今年度米(砕米混入量25%)50万トンをタイから買いつける もようであるO フィリピンは米の輸入をすべてタイからあおぐことになろう。他 の主要米生産諸国であるピ、ノレマと南ベトナムで、は不作のため,米不足となってい るのがその理由である。 2. 日本は昨年より多量の米をタイから輸入するだろう。日本のタイむけ輸出 は昨年ひじように増加した。 3. タイ勾今年度の米生産は昨年を下回り,輸出需要のすべてには応じきれな いのではないかと懸念している。 〔B.P.1.18.〕 1月19日 - 67 - 一( 13)ータ イ