『個性化教育』推進校における教育課程づくりの事例的研究 : 「わが校の教育課程づくり」の条件を求めて
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(2) 目. 第一章 研究の目的と方法. 次. 一p一一一一一一一k一一一一“一r一. @1. 第一節 問題の所在と研究の目的 一}一一一}一一一一一一一一一. 1. 1.問題の所在 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一. 1. 2.研究の目的 一『一一一一一}一一一一一一一一一一一一一一. 3. 第二節 研究の対象 。一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一. 4. 1. 「教育課程づくり」 一一一一一一一一一一一・一一一一一一一一一. 4. 2,r個性化教育』 一一一一一一一一一一一一一一一一一一・一一一一一一一. 7. 第三節 研究の方法. 9. 1.研究の手順. 9. 2.事例校の抽出. 10. 3。調査の方法. 11. 4.分析の枠組み. 14. 第二章. r個性化教育』推進校の教育課程. 一一一一一一一一一一一一一. 第一節 事例校の教育課程 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一. 1.福光中部小学校 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 2.緒川小学校 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 3.卯ノ里小学校 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 一 一一 4.合橋小学校 一・一一一一一一一・一・一一一一一一一一一一一一一mp一一一一一一 5.遷喬小学校 幽一一一一 一一一一一一一一一一一一一一一一d一 一 pt 一 一 一一. @19 19 19. 24 28 32 35.
(3) 第二節 教育課程内容の特色 一一一一一一一一一一一一一一一一噂 1.教育目標. 一一一一一・一一・一一一一一一一一一一一一一一一一. 2.指導の重点 一一一一一一一一一一 一一一一一一一一一一____. 3.学校裁量時間の活用 一一一一一一一一一一一一一一一一一一 4,生活二丁 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 第三節 教育課程構成の特色 一一一一一一一一一一一一一一一一一 1.事例校の教育課程構成 一一一一・一一一一一一一一一一一一一 2。教育課程構成の特色 一一一一一一一一一一一一一・一一一・一一一一一p. 菖三章. r個性化教育』推進校の教育課程編成. 一一一一一一一一一一』一一. 39 39 40 42 42. 44 44 49 55. 第一節 事例校における教育課程編成の経営方式 一一一一一一一’一. 55. 第二節 経営方式の特色 一一一一一一一一一・一一一一一一一一一一一一. 67 68 69 70. 1.教育課程編成の手順 一一一一’・・一一一一一一一一一一一一一一一. 2,意思決定過程の運用方式 一一一一一一一一一一一一一一一一 3,教育課程編成の遂行過程における教員のかかわり一一一・一一一一一. 弩四章 r個性化教育』推進校における教育課程の実施条件 一一一一 79 第一節 事例校における学校経営 一一一一一一一一一一一一一一一 79 1.福光中部小学校 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 79 2.緒川小学校 一一一一一一一一t一一一一一一一一一一一一一一一一 85 3.卯ノ里小学校 ’一一’一一一“一一‘v’一一一一一一一一一一一一一一 91. 4.二二小学校 一一一一一一一一一一一一・一一一一一一一一一一一 g7. 5.遷喬小学校 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一103.
(4) 第二節 教育課程を支える条件. 一・一一一一一一一一一一一一一一一一一・一一一一109. 1.教育課程と学校経営組織. 一一一一一一一一一一一一一一一109. 2.教育課程と学校運営のしくみ 剛一『一一一一噸一一一一『一111 3.教育課程と学習環境整備 一一一一一一一一一m一一一一一一一一一一ny一一一一一一113. 4。教育課程と校内研修 一一一一一一一一一一一一一一一一一一115. 第五章 研究のまとめと今後の課題. 一一一一一一一一一一一一一一119. 第一節 r個性化教育』推進の条件 一一一一一一一一一一t 一 一 一一一一一一119. 第二節. 「わが校の教育課程づくり」の条件 一一一一一一一「一一122. 第二節 今後の課題 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一122. 参考文献一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一124. 巻末資料. 1. 28. 〈謝. 辞〉.
(5) 第一章 研究の目的と方法. 第一節 問題の所在と研究の目的 1。問題の所在 いじめ・不登校・低学力など,様々な学校病理的現象が社会問題化して久 しい。これらの問題解決には,学校が子どもの主体性を育てつつ,基礎・基 本的学力を保障することが必要であるのは,誰もが確信するところである。. 各学校も,ここに重点を置きながら,生徒指導の充実や授業改善等々,さま ざまな角度から学校改善に取り組んできた。しかし,残念ながら問題は縮小 するどころか,益々,拡大・深刻化してきている。. この要因については,各方面から様々に論じられているが,つまるところ 臨教審等が指摘する1)ように,学校教育の「画一性,硬直性,閉鎖性」に行 き着くと考える。例えば,学校での一授業場面を想起していただきたい。わ. が国のほとんどの人が,rrあの教室』で,教師(もちろん一人の教師)が 黒板の前に立ち,整然と机についた子どもたちに何かをr教え』ている。」 という場面を思い浮かべるであろう。無論,現場の教師の多くもそうにちが いない。これが,学校教育における「画一性,硬直性,閉鎖性」の一典型で あると考える。明治以来の学校教育の歴史の中で,このような教育システム が学校文化として根づいている。. つまり,これまでの学校改善の取り組みも,この教育システムを前提とし て行われてきたのではないだろうか。生活の全てが機械に支えられ,受動的 でも十分生きられる世の中になっている。子どもを取り巻く状況は,かって の生活全てが体験学習であったころとは大きく異なっている。情報も氾濫し 目まぐるしく社会情勢も変化している。にもかかわらず,子どもたちを受け 身にさせる旧態依然とした教育システムの中で,いかに「一人一人の学力を 保障する」とか,「自ら進んで行動する子どもを育てる」などと叫んでも画 餅に帰するほかない。. 1.
(6) では,なぜこのような教育システムが,見直されてこなかったのであろう か。. 言うまでもなく,学校の教育活動は,目的的・計画的・組織的に行われな ければならない。それらの「設計図」が,学校の教育課程であると考える。. しかし,これまでの学校経営実践においては,教育課程を経営するという視 点がおざなりにされてきたのではないだろうか。多くの学校の教育課程と呼 ばれるものが,学習指導要領に示された教育内容の単なる配列であったり,. 各教科・領域における標準授業時数の配当表であったりするのがよい例であ ろう。. 端的に言えば,それらの学校においてつくられた教育課程とは,学習指導 要領の写しにほかならなかったのである。それは,これまでの教育観が,教 育課程を「所与」と捉え,その内容の「効率的伝達」のみに囚われてきたこ との現れでもある。無論それも必要な問題には違いないが,目の前の子ども. をr学校』としてどう育てようとするのか,そのためにどんな教育内容をど う学ばせるのか,そしてそれを実施するためにはどのような条件整備を行っ ていくのかなどといった,具体的な方策や具体的な計画を持つことの方が重 大であろう。教育課程の「基準」は存在しても,「学校の教育目標を達成す る手段」としての教育課程は存在しなかった2}のである。. このような「教育課程づくり」の欠落が,「だれのための学校か。」を忘 れさせ, 「画一的・硬直的・閉鎖的」な教育システムを温存・助長してきた と考える。. こうした中にあって,近年,欧米の「インフォーマル教育」や「オーブン. 教育」を源流とするr個性化教育』推進校の取り組みが,学校改善の一つの 手がかりとして脚光を浴びている。無論,一教師の優れた実践は,過去も,. 現在もたくさん存在しよう。そして,それらは指導技術などの教師力量の向. 上には大いに有効な示唆を与えるであろう。しかし,r個性化教育』推進校 の取り組みは,他の学校と同じ公教育という枠組みにありながら,「学校ぐ るみ」で,ユニークな教育システムによる教育活動を展開してきている。こ こに,大きな特色があると考える。しかも,これらのユニークな教育システ ムは,「子どもの側に立つ」ものと評されている。. 2.
(7) 「個性を生かす教育」の実現が現行の学習指導要領の中核として位置付け られている中,これらの学校における学校経営実践は注目に値するものと考 える。. 2.研究の目的 本研究では,このようなr個性化教育』推進校の学校経営実践,とりわけ 教育課程の編成過程に着目して,これらの学校が,「学校ぐるみ」でユニー クな教育活動を推進する条件を求めるものである。 「学校ぐるみ」でユニ・一一クな教育活動を推進するには,様々な条件整備が. 必要であろう。まず,それらの活動についての目的・内容・方法などが一定 程度共通に認識されていなければ,「学校」の実践として成り立たない。そ. の計画こそが,学校における教育謙程であると考える。r個性化教育』推進 校では,上記の教育活動が「日常化」しているところがら,学校の教育計画 としての教育課程を持ち,それを実現している成功事例と捉えることができ るのではないだろうか。. r個性化教育』推進校では,どのような教育課程づくりが営まれているの であろうか。どんな内容が,どのように編成されているのであろうか。また 編成された教育課程の実現を図るために,どのような経営活動が行われてい るのであろうか。明らかにすべき課題は多い。しかし,これらの学校におけ る「教育課程づくり」を解き明かすことは,学校改善をも視野に入れた「教 育課程を経営する視点」,すなわち,子どもの側に立って,「わが校の教育 課程づくり」を実現させる条件(道筋)が浮かび上がってくるように思われ る。. 3.
(8) 第二節 研究の対象 1.「教育課程づくり」 教育課程という用語は非常に多義に用いられている。一般的には, 「学校 教育の目的や目標を達成するために,教育の内容を児童:の心身の発達に応じ. 授業時数との関連において総合的に組織した学校の教育計画3⊃」であると理 解されているようだが,それが具体的にどのようなものかとなると判然とし ないのが実態であろう。ましてや,その経営的行為としての「教育課程づく り」となるとさらにっかまえどころのないものとなる恐れがある。 そこで,『本項では,先行研究などを踏まえながら,本研究の研究対象とし. ての「教育課程づくり」について若干の意義づけを行い,研究のフレームと したい。. わが国における教育課程の研究は,教育方法学の研究領域とされ,その内 容理論および方法理論が中心に取り上げられてきた。戦前においての成城小 学校や長野師範付属小学校の実践的研究あるいは牧白常三郎の統合教授論や 林竹次の合科学門門,戦後では「地域教育計画」の研究やカリキュラム改造 運動,そして「地域に根ざす教育課程」の研究や総合学習・教科教育の研究 など4〕が有名である。. 教育課程の経営という新しい研究領域が登場したのは,つい最近のことで ある。それは,「教育課程の経営は,教育方法学的レベルで処理された諸内 容を,具体的に各学校で実施に移す際の”媒介活動”ないし”媒介過程”で あって,これなしには,どのようにすぐれた方法理論で構成された教育課程 もこの活動によって現実化されなければ,画餅に帰したり,歪んだりして無 意味なものになってしまう5,」ということによる。その媒介活動(過程)と. は,教育課程を,具体的に「学校の施設・設備,教職員組織,児童・生徒の 組織,経費,時間等の学校経営にかかわる諸領域と結びつける6}」こと(過 程)にほかならない。. このように見てくると,学校における教育課程のあり方を解明するには, 教育方法学と教育経営学(とくに学校経営学)の両面からのアプローチが必. 4.
(9) 要となってくることがわかる。しかし,到底そのような研究は,力量不足で 不可能である。そこで,まず,本研究は教育経営学側に位置すること,すな わち上記の「媒介過程」に焦点を当てること,を明らかにしたい。. 一方,教育経営学では,教育課程経営を「単位学校において学校教育目標 の達成を目指した教育課程を編成し,実施し,評価するために必要な人的, 物的,財的,教育技術的条件の整備活動(経営管理活動)の総体をいう7)」. と定義し,学校における組織・運営・人間関係・財政・施設・文化などを切 り口に,それらの実態把握,課題(原因)究明,モデル化などの研究が進め られている。. 研究成果として,高野桂一らによるr教育課程経営の理論と実際(1989, 教育開発研究所)』をはじめ,多くの文献が出版されている。本研究におい ても,理論的基盤としている。ところが,これらに見られる研究の多くは,. 教職員の意識調査等の分析による実態把握や,一局面(研究教科の授業経営 など)における経営メカニズムの分析による実践モデル化などが中心で,そ れらの総合によって教育課程経営の「理念」モデルがつくられている感があ る。また,管見する限り,「教育課程」そのものについての個別・具体的な 「理念」モデルは描かれていないようで,抽象的な姿のまま,それに対応す る経営メカニズムがモデル化されているように思われる。. すなわち,これらの研究によって明らかにされた「理念」モデル(あるい は最適化の条件)は,理論上では納得できても,実際に教育課程を編成・実 施する際の具体的な条件,例えば学校の教育課程としてどんな内容をどのよ うな組織によって整えることが必要なのか,またどんな運営のしくみが適切 なのかなどについては,依然として見えてこないのである。. そこで,本研究では,一学校における教育課程の編成から実施までのトー タルな活動を「教育課程づくり」と定義し,教育課程を編成する過程や実施 に移す過程における経営活動を研究の対象としたい。. ところで,教育課程の編成とはどのような活動であろうか。その活動領域 は,どのように区分されるのであろうか。. 5.
(10) 教育方法学における「教育課程編成」という用語は,教育経営学における 「教育課程経営」とほぼ同義に用いられ,学校の全体計画としての教育課程 を「立案(構成)し,実践し,点検(評価)すること8)」という意味を持っ. ているようである。しかし本研究では,それとは区別して,教育課程を「立 案」するという意味で用いることにする。. では,「学校の全体計画を立案する」とは,具体的にどのようなことを指 すのであろうか。. 周知のとおり,学校には「教育課. 【図1−1 用語概念】. 程」,「教育計画」,「指導計画」 「実施計画」等々,様々な類義語が. 全. 教育課程(・教育計画). 存在している。学校・教師それぞれ. 体く教科・道徳・特別活動〉. がこれらの用語を使い分けているの. 一一一一一一一一一一. ㊧鼈鼈鼈鼈鼈鼈鼈鼈鼈鼈. 指導計画. が実情であるが,一般的には右図の ように区別されているようである。. 学. つまり,「学校における各教科,道. 年. 徳及び特別活動の全体にわたる場合. にのみr教育課程』ということとし. 個. それ以外の場合には,たとえば教科. 別. く教科外〉. 〈教 科〉. 実施計画. 授業計画. l 諸活動. l 授 業. 別や授業レベル等の場合には指導計 画9⊃と呼ぶ」ということである。 したがって,本研究においても, 「教育課程」を,上記のような「指導計. 画」とは一応区別して捉えることとし,「教育課程の編成」とは,r学校全 体レベルの合意事項をつくる活動領域』と定義しておくことにする。. 6.
(11) 2.r個性化教育』 本研究の事例対象とするr個性化教育』とは,欧米の「オープン教育」等 を理論的基盤としながら,わが国の実状に応じて発展させてきたインフォー. マルな教育の総称である。r個性化教育』という言葉と表現を広めた「全国 個性化教育研究連盟10)」の言葉を借りて具体的に説明すると, 「画一化・. 硬直化した教育の打破,知識偏重教育の改革,個性・能力の発見とその開発 自己学習能力の育成,卑由で多様な学習活動,基礎・基本の充実11}」をめ ざす教育ということである。. 周知のとおり,「オープン教育」は,1967年にイギリスで発表された「プ ラウデン報告書」に端を発し,それ以降アメリカでさかんに導入・実践され た。しかし,学校建築構造の急激な変化に対し,ソフトとしての教育実践が 対応し切れず,混迷する学校・子どもの基礎学力の低下などが問題とされ, いわゆる「基礎に帰れ(Back to Basics)」運動によって,1974年をピーク に下降線をたどっている12}。. わが国で,『個性化教育』の取り組みが開始されたのは,奇しくもこの期 であった。こうした欧米の「オープン教育」の動向をにらみながら,1970年 頃には札幌市立丘珠小学校18}や私立加藤学園(静岡県沼津市,1972年創設. 14))で,その胎動が見られる。ついで,東京都板橋区の5公立小学校(19 74∼75年)や後に事例として取り上げる富山県福光中部小学校(1977年9月 開校)・愛知県東浦町立緒川小学校(1977年校舎改築)・平野ノ里小学校( 1979年開校)など,本格的オープン建築構造を持つ公立学校が建てられ始め た15)。無論,オープン・スペース・スクール校が即,「オープン教育」実 践校というわけではないが,学校建築様式の革新は,そこでの教育実践にも 多大な影響を与えたことはまちがいないであろう。それらの学校では,研究 者の助言と協力を得ながら,「オープン教育」の実践的研究を進め,子ども のよりいっそうのヂ個性化」をめざした学校教育のあり方を追究してきてい ると言われている。. これらの理論や実践については,さまざまな出版物16)で紹介されている ので,いまさら取り上げて説明するまでもないであろうが,特に教育システ. 7.
(12) ムのユニーークさは,伝統的な教育システムに馴染んできた学校教育界に,大 きな一石を投じることとなった。. 【図1−2】は,『個性化教育』 【図1−2 教育システムの構成】. の教育システムを説明する際によく 用いられるマトリックスである。 「. 学習方法. A」の領域が,従来の教育システム である。学習内容も学習方法も教師. 教師. 児童. が決定・選択する,いわゆる一斉画 業である。. 一一 学習内容. 教師. A. B. r個性化教育』は,この領域から. rB」一rC」一rD」への移行を めざして, 「A」と「BJの領域に 児童. C. D. おけるr指導の個別化』, 「C」と. rD」の領域における『学習の個性 化』を基本理念に,個別学習システ <『個性化教育 実践ハンドブック』 (全国個性化教育研究連盟,1992)〉. ムやティーム・ティーチングシステ ムなどを導入しているユη。. また,これらのユニークな教育シ ステムについては,その効果をめぐ. って,さまざまな議論が行われているところでもある。. 一方,1984年の義務教育諸学校施設費国庫負担法施行令の一部改正(小・ 中学校校舎の必要面積に多目的スペース〈多目的教室〉を加える)により,. 形状はさまざまではあるが,毎年500校と言われるオープン・スペース・ スクール校が誕生し続けている。「個性重視の教育改革」の動向とあいまっ. て,こうした新しい学校の中にも,r個性化教育』を推進しようとする動き. が確実に増してきている。. f. 以上のような系譜で,r個性化教育』は,学校教育の中に広がりを見せ始 めている。. ところが,一般には,先の教育システムの特異性や推進校の学校建築の特. 殊性などから,r個性化教育』の推進は,オープン・スペース・スクール校. 8.
(13) だからできる教育実践,またはオープン・スペース・スクール校にしかでき ない教育実践であると捉えられているようである。. 本当にそうなのであろうか。いずれにしても,「学校ぐるみ」で教育活動 を実施し,日常化させるには,教育課程づくりは不可欠な営みであるにちが いないと考える。. 本研究では,このようなr個性化教育』の推進を,教育課程づくりの先進 的事例と位置付け,事例の対象とする。. 第三節 研究の方法 1.研究の手順 本研究は,il個性化教育』という特色を生み出す条件を,教育課程づくり に着目して,追究することを主目的にしている。教育課程に,ユニークな教 育活動を実現させる「てがかり」があるのでないだろうか。また,それらが っくられ,実施に移される過程に『個性化教育』推進の原動力が隠されてい るのではないだろうか。このように考えている。. 教育課程づくりの営みは,単に紙面に表記された「学校要覧」や「教育計 画書」のみでは,到底計り知ることはできないと考える。どのような教育課 程が,どのように編成されていくのか,人や組織はどのようにかかわってい るのか等々,表に現れないさまざまな要素を明らかにする必要がある。. そこで,本硬究では,面接調査の手法を採り入れることによって,これら の要素を明らかにし,課題を究明したい。 研究の大まかな手順は,以下に示すとおりである。. 9.
(14) ①r個性化教育』を推進している学校を選び出す。 ②選び出した学校の取り組み概要や学校属性をつかみ,事例校を抽出する。 ③事例校の教育課程やその編成過程における経営活動の実状,および学校経 営実態をつかむ。. ④事例校の教育課程の内容や構成,および編成過程における経営実態を分析 し,その特色を明らかにする。. ㊨事例校の教育課程づくりと学校経営実態との関係から,r個性化教育』推 進の条件を考察する。. 2.事例校の抽出 本研究では,li”個性化教育』推進校を,教育課程づくりの先進的事例と位. 置付けている。しかしながら,r個性化教育』の推進校を特定するのは,非 常に難しい問題である。. そこで,以下のような条件を設定し,【表1−1】に示すような五つの公 立小学校を事例校として抽出した18)。. ①r個性化教育』の代表的実践と言われている「個別学習」や「総合(的) 学習」,あるいは「ティーム・ティーチング」などを実施していること。 ②上記のような実践を5年以上継続していること。 ③実践を研究会や出版物として公に発表していること。または,出版物等で 紹介されていること。 ④公立小学校であること。. 10.
(15) 【表1−1 事例校】 属性. 事例校. r個性化教 育』推進歴. (富山県). S52.9∼ 統合開校. (愛知県). O・S型. 学年3∼4. S52.9. 16年. 緒川小. 学校規模と 立 地. 建築様式』. 16年. 福光中部小. 学校. 0・S型. S53∼. S52.9. 校舎改築. 15年. 卯ノ里小 (愛知県). O・S型. S54∼. S54.4. 新設開校∼. 6年. 合橋小 (兵庫県). 0・S型. Hl∼. (岡山県). 5年以上. 0・S型. S62∼. 「オーブン教育. 」の草分け的存 在として有名。. 学年2∼3. r個性化教育』 の先進校として. 学級 都市近郊. 学年3∼4. 学級 都市近郊. 有名。. r個性化教育』 の先進校として 有名。. 学年1学級. 関西ブロックで r個性化教育』. 山間農村部. をリードする。. 学年3学級. 関西ブロックで r個性化教育』. 農村中心部. をリードする。. H2.9. 校舎改築. 考. 農村中心部. H2.3. 校舎改築 遷喬小. 学級. 備. 3.調査の方法 調査は,主として各事例校における教育課程づくりの実態を明らかにする ことを目的としている。それは具体的に,次のような事がらである。. ア.教育課程の内容とその構成 イ.教育課程の編成状況 ウ.教育課程の実施体制とその運営システム しかし,これらを具体的に把握し,実状を分析するには,学校経営の前提 となる学校条件19)や経営活動の基盤となる学校経営組織20)なども踏まえ て置く必要がある。. 1 1.
(16) そこで,本研究では【表1−2】のような調査を実施することとした。 【表1−2 調査概要】 調 査 内 容. 調 査 方 法. 調査項目. 教育課程. 教育目標,教育課程編成の. 「教育計画書」・「研究紀. @ および @実施状況. 軏{方針や学校の基本計画. w校裁量時間の活用状況,. v」・「研究図書」などの 送ソ調査と面接調査. カ活時程(日課表),特色 ?驫w習プログラムなど. 教育課程の. 教育課程編成の手順,かか 墲髏lや組織,配慮事項な. @編成状況. 業参観. 面接調査. ヌ. 地理的環境,学校建築様式 w校規模・学級編成,教職. 学校条件. 構成など. 「学校要覧」などの資料調. クと面接調査. 学校経営組織. 学校事務組織,研究推進組 D,校務運営方式など. 学校要覧や「教育計画書」. フ状況. 学校の沿革. 創立年次,校舎改築年次,. 過去の「学校要覧」や「研 ?I要」・「研究図書」な. 、究の軌跡など. ネどの資料調査と面接調査. ヌ. なお,訪問・面接調査は,以下のような計画に基づいて実施した。. ①対象校…. 5小学校すべて. ②対象者…. 学校経営や教育課程づくりの中心的な役割を果たしている校. 長や教頭,および教務主任や研究主任. ③実施時期・・1994年6月∼10月 ④訪問内容・・学校の施設・設備の見学,授業参観(夏季休業中に訪問を実 施した学校もある。),学校環境など. 1 2.
(17) ⑤面接内容・・以下の資料参照 面接調査設問骨子 1.教育課程の特色に関すること □教育課程基準の柱についての具体的な取り組み く基礎・基本の重視〉 〈自己教育力の育成〉 口学校裁量時間の活用状況 口現在の学習プログラムが開発された時期,またその契機 ロ取り組みに対する家庭や地域の反応,教育行政の対応や姿勢. 2.生活三士(日課)に関すること □単位時間や全校的活動時間の設定(割り振り)における配慮事項 □個々・の学級の時間割ができるまでの流れ □現在の生活時程(日課)についての特色と問題点 □学校二五日制に向けての対応・対策 3.教育課程の経営に関すること. □教育課程に関するPDSのおおまかな流れ (手順,かかわる人・組織および会議体). 圖図. *学校全体の 教育課程. 年間指導 @計. 日課表. 実. 施. 画. E学年別 E分野別. 授業計画 授. 業. *教育課程編成の基本方針 *各教科・各領域の指導の重点 *学校裁量時間の運用方針 *生活二三と授業時数の配分 など. □共通理解のための具体的な手だて □実施状況をつかみ,改善するための手だて. 4.学校経営に関することについて. □学校経営組織(教育組織,学校事務組織,研究推進組織など) □学校運営のしくみ(組織・会議体の役割など). 5.その他 □子どもの主体性や基礎学力の定着状況など □教師の意識や意欲. 13. 団.
(18) 4.分析の枠組み 本研究における調査の目的は,前節でも述べたように,次の三つの課題を 明らかにすることである。. ア.教育課程の内容 イ.教育課程編成の遂行過程 ウ.教育課程実施の条件整備 これらの課題に対して,以下の示すような観点,および方法によって,事 例を分析していくことにする。. ①各事例校は,教育目標を具現化するために,どのような内容事項を立案し ているか。また,それらは上位目標にどのように関連づけられているか。. 【図1−3】を教育課程の枠組みにして,事例校で立案されている内容事 項を,その内容に着目してそれぞれのレベルに分類し,構造的に捉える。 ②各事例校では,教育課程を学校教育の全体計画として位置付けるために, どのような編成のしくみを持っているか。. 【表1−3】のような教育課程の編成手順(「教育目標の設定」から「教 科の年間指導計画」まで),および経営手順(「原案作成一検討・調整一 決定)を仮設し,面接調査の結果から,それらに対応する経営組織,およ び,遂行の拠り所とするものなどを記入していく。. ③各事例校では,教育課程を実施するために,どのような組織づくりを行い どのように運営しているのか。①,②との関連から考察する。. 14.
(19) 【図1−3 教育課程め構成モデル】. e. 狭義の教育課程 [目標設定]. [学年レベルの計画]. [全校レベルの計画]. (指導の重点)’. (全体の計画). 教 科. 道 徳 一 an. 教 育 目. 特別活動. 標. 学校裁量蒔間. 生 活 時 程. 時間割,日課表.
(20) 【表1−3 教育課程編成の経営分析】. 経営手順 教育課程. メ成過程. 主な過程. 経営組織 担当者や担当組織のか. E拠ワ所となるもの. g織・会議体. ゥわり方など. E特記事項. 原案作成 検討・調整. フ設定 定. 原案作成 教科・領.. 謔フ指導 フ重点の. 検討・調整. ? 決. 定. 原案作成 禰時間の運. 欄 ・決定. pについ トの決定 内容の決定. 生活累累の. エ案作成 生活時程 i時間割・. 検討・調整. フ編成. E決定 授業の割り振り. 計画立案. 教科の. N間指導. v画の @策定. 検討・決定’. 実. 考. 主たる担当者,. 教育目標. 決. 備. 篭. 施. 16. など.
(21) 〔注〕. 1)臨時教育審議会「教育改革に関する答申(第一次∼第二次)」,r文 部時報 臨時増刊』,ぎょうせい,1987. 2)中野武昭r学校経営の改善戦略』,第一法規,1989, P60∼62. 3)文部省r小学校指導書教育課程一般編』,1989,ぎょうせい,P11 4)岡津守彦監丁教育課程事典総論編』,1983,小学館,第3章第6節. 「日本の教育課程研究」,P209∼227 5)上掲書,第4章第7節「教育課程の経営」,P368 6)同上 7)金子照基・中留武昭編r教育経営の改善研究事典』, 1994,学校運営. 研究会,P97 8)天野正輝r教育課程編成の基礎研究』,1989 ,文化書房博文社,. P14 9)上掲書,P15 10)r個性化教育』の発展と普及をめざす研究者や学校・教師らによって 組織された民間研究団体(1984年設立,会長 染田屋謙相)。同会の活 動を中心に,r個性化教育』の全国的広がりが見られるようになった。. 11)染田屋謙相「個性化教育と学校改革」,r教職研修総合特集 個性化. 教育読本』No67,教育開発研究所,1990,P14∼16 12)加藤幸次「指導の個別化・学習の個性化」,前掲書P36∼37. 1 7.
(22) 13)札幌市立丘珠小学校r教育の壁を開く』,明治図書,1977. 14)加藤学園r続 子どもから学ぶ』,明治図書,1979 15)高浦勝義「オープン・スペースの系譜」,r教職研修総合特集オープ. ン・スペース・スクール読本』No107,1993 , P25∼26 16)研究者やr個性化教育』の推進校によって,たくさんの図書が出版さ れている。本研究では,これらの図書も資料や理論的拠り所としている ので,巻末の「参考文献」に掲載しておく。. 17)全国個性化教育研究連盟r個性化教育実践ハンドブック』,. 学陽書房. 1992 ,P48Av 49 18)r個性化教育ガイドブック 第6号 一日本の個性化教育をリードす. る114校一(全国個性化教育研究連盟,1992)』やr個別化・個性化 教育の理論(加藤幸次・安藤慧,1985).』,『個性化教育読本(教育開. 発研究所,1990)などによって,実践を紹介されている学校から選定し た。. 19)学校の属性とも言うべきもので,地域性や児童実態,学校規模(学区 児童数・教職員数)や学校施設・学校財政,さらには教職員の年齢構成 や力量などがその構成要素とされるが,本研究では,物理的にとらえや すい地理的環境,児童数と教職員数,学校建築などに限定して取り上げ ることにする。. 20)学校や地域によって,「校務分掌組織」, 「学校運営組織」等々,そ. の呼称も,実際の組織形態も多様である。本研究では,一般に言われる. 学校の3つの活動領域(教育指導,学校事務,研究推進)などの総体 (会議体も含めて)を指す用語として,「学校経営組織」を用いること にする。また,それぞれの活動領域における組織名称も.教育指導組 織,学校事務組織,研究推進組織と固定して用いる。. 18.
(23) 第二章 r個性化教育』推進校の教育課程. 本章では,調査結果をもとに,各事例校の教育課程の内容と構成を記述し それらの特色を分析する。. なお,前章第二節第1項で定義したように,本研究の教育課程とは,「学 校全体の合意事項をつくる計画」を指す。したがって,その内容事項は学校 ごとに異なっていることが予想される。. そこで,以下の①∼④のような教育課程の最も中核的な内容事項について. 記述していく。また,⑤については,前章第二節第2項でr個性化教育』の 教育システムとして,その一般的な特色に触れたが,ここでは事例校の教育 課程の実施状況として,その具体的な教育活動を記述する。 ①教育目標 ②指導の重点. ③学校裁量時間の活用計画 ④生活山程(日課表). ⑤具体的な教育活動(学習プログラム). 第一節 事例校の教育課程内容. 1.福光中部小学校 〈教育目標〉. 【表2−1】参照. 19.
(24) 〈指導の重点〉 【表2・一1】参照. 〈学校裁量時間の活用計画〉. 主にr自評活動』と呼ばれる活動を行っている。この活動時間は,時間割 上にも明確に位置付けられている。ただし,いつも時間割どおりに実施され るのではなく,活動内容によって柔軟に運用されている。また,この他,学. 習補充や学級活動等の時間としても活用される。以下,r自啓活動』実施計 画の概略を示す。. ①ねらい. 情報処理基礎学習(コンピュータの時間),体験的活動,生産活動などを 通して,児童にゆとりある充実した学校生活を送らせて,自ら学ぶ子供を育 てる活動を推進する。. ②活動内容 ・情報処理基礎学習:コンピュータに慣れ親しむ活動 ・「なかよし活動」:学年集会的な活動など ・生産活動 ・委員会活動. :農産物の栽培,学校園などの世話 :委貝会のボランティア活動. ③活動時間. 1年∼3年:年間20h程度 4年∼6年:年間35h程度 情報処理基礎学習(コンピュータ)は,全学年 週1h程度実施 ④年間指導計画 略. 20.
(25) 【表2−1 福光中部小学校 教育目標と指導の重点】. 〈1994年度「教育計画」より〉 教. r知・徳・体の調和がとれ,豊かな人間性とたくましい実践力を 身につけた子供の育成』. 目育. 標. L自ら学ぶ子供. 2.助け合う子供. 供す. めあてをはっきりもち生. 互いに助け合い,仲良く. 自らを見つめ自らをよく. 像. き生きと学び続ける子供. 楽しく活動できる子供. 知り一歩一歩鍛える子供. め. 3.がんばりぬく子供. 子ざ. 〈教科〉. ○問題解決的な学習や体験的な学習を通して,自力で解決しようとする意欲や 態度,能力を育てる。 ○個に応じた支援を工夫することによって,どの子供にもできた喜びを味わわ せる。. 指 〈道徳〉. 導. ○意欲的な行動が心情豊かな志向・判断に支えられている子供を育てる。. O自分の考えを持ち,進んで行動できる子供を育てる。 の. ○目当てを持ち,最後までがんばりぬく子供を育てる。 重. ○力を合わせ,仲よく助け合う子供を育てる。 ○心身ともに健康で,自他の人格を尊重する子供を育てる。. 点 〈特別活動〉. 望ましい集団活動を通して,心身の調和の取れた発達と個性の伸長を図ると ともに,集団の一員としての自覚を深め,協力してよりよい生活を築こうと する自主的,実践的な態度を育てる。. 2 1.
(26) 〈生活時程〉. 【表2−2】参照 〈具体的な教育活動〉. 特別な名称を持った学習活動は,先のr自啓活動』だけであるが,学習指 導上では,さまざまな工夫がなされている。. ①「自啓活動」… 〈学校裁量時間の活用計画〉参照 ②ティーム・ティーチング方式による授業 主に,低学年の生活科,中学年の算数科,高学年の社会科で実施されてい る。これらの教科は,研究のため,ある程度固定されているが,その他の教 科での実施については,学年教育組織に任されている。. また,授業形態も多様で,一斉指導を核にしながらも,「ひとり学び」や 「集団学び」などを指導過程に組み入れ,個に応じた指導ができるよう配慮 されている。中でも,子どもの「興味・関心」が重視され,個性的な追求過 程を保障する指導形態が工夫されている。. 22.
(27) 【表2−2. 福光中部小学校 生活時程】. 〈1994年度〉 阻 8:10. @8:20. 曜日. 月. 火. 水. 繭. 木. 自習時間 朝の会. @8:35. 土. 金. 朝の会 全校朝会・学活. @(8:40}. 1. 1. 6. 23. 18. 12. 29. ∬. 2. 7. 13. 24. 19. 30. がんばりタイム. 31 ゥ啓活動1∼6年. 皿. 3. 8. 14. 20. 25. 帰りの会 IV. 4. 9. 15. 21. 給. 食. 休. 憩. 26. 清 掃 V. 27 52∼6年. 10. 16. 22. ゥ啓456. R∼6年 R∼6年 VI. 帰りの会. 11. 17. R∼6年 S∼6年 帰りの会. 癬. 23. 帰りの会. 帰りの会 委員会・. 28. ヤ5∼6年. Nラブ. 下校11:45.
(28) 2.緒川小学校 〈教育目標〉. 【表2−3】参照 〈指導の重点〉. 【表2−3】参照 <学校裁量時間の活用計画>. 3年生以上を対象に,「オーブン・タイム」と呼ばれる,児童一人一人の. 興味・関心に応じた学習活動が実施されている。1・2年生には,それらの 活動の基礎づくりとして,学年・学級の活動が位置付けられている。また, この裁量時間の一部は,「総合的学習」 ( 〈具体的な教育活動〉 で後述 する)の学習時間確保にも活用されている。 ①方針. ○教育目標にしたがい,豊かな心と協調性を活動目標に,学校生活にうる おいを与える。. ○創造性・自主性を育て,粘り強くしかも計画的に実践する力を育てる。 ○子どもたちの多様な学習活動に応じると同時に,地域の教育力を活用し 「地域に開かれた学校」をめざして,ボランティアを導入する、。また,一. 人一人の学習の高まりや広がりをめざして,ボランティアによる特設講 座を開設する。. ②時間的措置. 3年以上:毎週土曜日,第1ブロック(2h)年間20∼30h,一斉に 実施, (3年生は,2学期後半から). 1・2年:週1h…. 学年・学級の活動を行う. 24.
(29) 【表2−3 緒川小学校 教育目標と指導の重点】. 〈1994年度「学校経営案」より〉. 高教. r心豊かで知性に富み,たくましい生活力を身につけ,. 主体的で行動力のある子どもを育成する。9. 標育 子め どざ もす. (自ら気づき)進んで行動できる子ども. 1.よく学ぶよく遊ぶ. 2.よく働き仲良く助け合う. 3.がまん強く鍛える. 像. 全体 O学習指導要領,知多地方教育計画案に基づき,本校独自の4活動の学習を通 して児童の能力適性に応じた教育を追究する。. 指 1:豊かな心と協調性を育てる活動 集団活動,学級会,学級活動,心の活動,道徳,オープン・タイム 導. E:確かな実践力を育てる活動 総合的学習;低学年一生活単元型,中・高学年一課題探究型 の. 重. IE:知識と技能を育てる活動 国語,社会,算数,理科,体育,家庭,算数マスタリー,週プロ学習,は げみ学習(文字・数). 点. IV:豊かな情操を育てる活動 国語(朗読),体育(身体表現),音楽,図工,総合表現活動 〈教科〉 ○「関心・意欲・態度」といった児童の情意面を捉え,「実践力」を高める指 導を推進すると共に,基礎的技能的内容の習熟を図る。 ○ティーム・ティーチングの効果的な指導法を検討すると共に,個別化g個性 化教育に対応した授業のあり方を探る。 〈道徳〉. 総合的学習や特別活動を中心に,各教科と密接なつながりを保ちながら,児 童の道徳的判断力を高め,心情を豊かにし,道徳的態度と実践意欲の向上を 図るように努める。 〈特別活動〉 集団活動を通して,児童の自発的・自治的な態度を育成する。また,集団の 中で自分を生かす能力,友人と協力し合い助け合って活動することができる 能力を培う。. 2 5.
(30) ③活動内容 児童一人一一人が各自のテーマにしたがい,計画・実施する学習活動で,表. 現活動,制作活動,研究的活動,体育的活動などが行われている。それらの 成果を発表する場も設定されている。. ④指導体制=全校ティーム・ティーチング(1・2年担任を除く),および 保護者や地域のボランティア 〈生活時程〉. 【表2−4】参照 〈具体的な教育活動〉 同校では,学校独自の指導;領域が構成され,ユニークな学習活動2)が実施. されている。ここでは,日課表に位置ついているものを取り上げる。. ①「オープン・タイム」:〈学校裁量時間の活用計画〉参照 ②総合的学習:学校裁量時間を使った総合的な学習,学年中心 低学年:生活科をベースとして,様々な教科・領域と関連づけた体験的な 学習 高学年:「郷土」, 「環境」,国際理解」, 「人閤」の4っの領域におけ. る体験的な学習. ③「はげみ学習」:毎週金曜日1h,および朝の自習時間を活用して行う個 別的なドリル学習,全学年一斉,明確な到達基準の基に無学年的に進める ④「週プロ学習」:国語,算数,理科などの技能的な分野における学習を自 己計画によって,個別(学習パッケージを用いる)に進める学習,学年・ 時期によって週あたりの時数も変化する。. ⑤「算数マスタリー」:算数の計算等の基礎的事項を「完全習得学習」の指 導法を用いて実施する。ティーム・ティーチングによる指導。. 26.
(31) 【表2−4 緒川小学校. 生活時程】. 〈1994年度〉. 凱. 曜. 火. 月. 日. 金. 土. つどい. 読書. 木. 水. 8:30 8:45. 嚇. 朝会. 文字はげみゾーン. 朝の会 8:55. 1. ■ ⑲:40) {9:45》. 1. ク. 23. 17. (3−6年}. Iーブン 』E:. 2. ・タイム. 7. 10:30. 13. 18. 24. 大休憩. 10:55. (11:40}. 12. ブ 口 ツ. (11:40). 29.30. 6. 2. 25 皿. 3. 8. 14. 19. はげみ. ツ ク. IV. 4. 9. 15. 20. 26. ブ 口. 帰りの会. 一斉下校. 12:30. 13:15『. 13:35. 3. 14:35. ブ. V. 食. 清. 掃. ・5. 10. 2∼6年. 16. 4∼6年. 21. 27. (1年オ). (2年オ}. 22. 28. .tコ. ツ. ク. VI. 15:25 15:20. 給. 罫憩. 13:50. 14訊5. 31. 帰りの会 帰りの会 帰りめ会 11. ☆自治. クラブ 活動. {代委1. 耀. 16:30. 27. 月1回. 3∼6年 4∼6年 帰りの会.
(32) 3.卯ノ里小学校 〈教育目標〉. 【表2−5】参照 〈指導の重点〉. 【表2−5】参照 〈学校裁量時間の活用計画〉. 主として「自由活動」の時間(3年生以上)に当てられている。その他, 委員会活動・児童会活動・勤労生産的行事等の特別活動の予備時間や授業時 数確保(学校週五日制への対策)などにも活用されている。「自由活動」に ついては以下に概略する。 ①方針. 03年以上:計画力・実践力の育成を図るために自由活動を設定し,自主的 活動を助長する。. Ol・2年:学年・学級の時間として活用し,学校生活にうるおいと充実感 を与える。. ②活動内容 晃童一人一人が自由にテーマを設定し,計画・実施する。個人活動で,同. 一内容を最低6h程度は継続することなどの約束がある。内容的には,緒川 小学校の「オープン・タイム」と同様である。ボランティアによる講座も開 設される。. ③活動時間:毎週木曜日第3ブロック(2h),年間30h程度 ④指導体制:全校ティーム・ティーチング. 28.
(33) 【表2−5 卯ノ里小学校 教育目標と指導の重点】. 〈1994年度「学校経営案」より〉. 目教. r人間性豊かで,主体的に行動できる児童の育成をはかる。』. 標育 め. 1.心身ともに健康な子. 2.主体的に学習する子. 3.社会性を身につけ 助け合う. ・じょうぶなからだをつ. ・すすんで学習しよう. ・みんなで協力し合おう. ・工夫して活動しよう. ・自分のことに責任をも. 子ざ どす も. 像. くろう. ・きまり正しくしよう. とう. 全体的な指導内容のとらえ 1.基礎・基本の学習:教科学習;各教科中心’ fi.総合活動:問題解決学習;「なかよし学習(生活科)」,自由活動,集団 活動(特別活動). 1。H.の中間:社会科・理科での問題解決学習 指 く教科>. 導. O児童が学習に主体的に取り組み,自らの力で課題を解決することができる力 を育てる。. の. 重. 点. ○一人学び・集団学習における学習形態や指導法を創意工夫し,各教科の基礎 ・基本の充実を図る。. Ol・2年生は生活科を中心として他教科の内容を取り入れたなかよし学習」 3年生以上はその発展として社会科と理科を中心とした「問題解決学習」を 実践する。. 〈道徳〉. 各教科・特別活動と道徳教育の密接な関係を保ちながら,日常生活の様々な 問題について児童の道徳的判断力を高め,道徳的心情を豊かにし,道徳的態 度と実践意欲の向上を図る。 〈特別活動〉. 集団の一員としての自覚を高め,協力してよりよい社会生活・学校生活を築 こうとする態度を育成する。. 2 9.
(34) 〈生活時程〉. 【表2−6】参照 く具体的な教育活動〉. 同校の指導内容は独自の組織構成をなしているが,各教科や領域の枠組み は,そのまま活用されている。ティーム・ティーチングによる学習指導体制 をベースに,学習指導上で様々な工夫3}がなされている。. ①「自由活動」:〈学校裁量時間の活用計画〉参照 ②「スキル学習」:国語,算数,理科などの技能的な学習分野を個別的な学 習によって進める。学年毎に日課上に位置付けている。 到達基準を持ち,児童の能力に応じて進める。. ③fドリル学習」:朝の自習時間を活用した,個別的なドリル学習,学年内 に到達基準を持ち,児童の能力に応じて進める。 ④「完全習得学習」:学力差・学習時間差に応じた学習で,算数科の「数と 計算」領域で実施。. ⑤「なかよし学習」:低学年「生活科」を核にした学習で,「学習自立」を ねらって問題解決学習を取り入れる。. ⑥「問題解決学習」:3年生以上の「社会科」・「理科」の単元を子どもの 問題解決学習となるよう組み直した学習. 30.
(35) 【表2−6 卯ノ里小学校 生活時程】. 〈1994年度〉 時刻 8:20 W:30. 曜日. 翻. 朝会. 木. 水. 火. 月. ドリル学習一一一一一一. _」____. 土. 金. 児童集会. W:40. 朝の会 W:50 ■ブ冒ク. 1. 24. 18. 12. 1. 29. i9:40) i9:45). 馴. 1. 2. 13. ?一 一. Q5. P9. 一一 一. R0. P0:20. 業間2舌重力. i10:35). P0:50. 31 2ブ冒ク. 田IV. 3. 20. 14. 8一 一印9. 26. i11:25)11:35. 一. 幽 一 一. 4. 21. 15. ?一 一. Q7. 計画タイム. 帰りの会 一斉下校11:45. P2:20. 糸合. 食. P3:15. 清. P3:35. 掃. 昼イ木:憩 P3:50 3ブ冒ク. V. 5. 10. ☆学年・ VI. ☆ 22. ゥ由活動. 28. R∼6年. P4:15 P4:35. 16. ヒ 鱒. w級の @時間. P1. 帰りの会 17. Nラブ. P5:20. ?ョ. 帰りの会 P5:30 繍似疎. P6:20. 3 1. 万. ☆自由活動. 帰りの会. R∼6年. 委員会・. 帰りの会. @(代). @班長会.
(36) 4.合橋小学校 く教育目標〉. 【表2−7】参照 く指導の重点〉. 【表2−7】参照 く学校裁量時間の活用計画〉. 同校は,学校裁量時閤として特別な学習活動を日課上には位置付けていな い。時間的には,朝の自習時間の確保や休憩時間の確保にあてている。また それらの時間は,縦割り集団活動「わ活動」の実施や,個別的なドリル学習 の時間として活用されている。 〈生活時程〉. 【表2−8】参照 く具体的な教育活動〉. 同校では,学習指導における工夫として「個別学習」,「ドリル・スキル 学習」,ティーム・ティーチングなどを取り入れた学習を行っている。 ①ティーム・ティーチングによる生活科指導 ②「個別学習」:国語,社会,理科,算数などで実施。. ③「はげみ学習」:朝時間を活用した個別的なドリル学習,6年間の到達基 準を設定し,無学年的に進める。. 32.
(37) 【表2−7 合橋小学校. 教育目標と指導の重点】. 〈1994年度「学校要覧」より〉 三教 標育. r豊かな知性と美しい心情を持ち, たくましい実践力のある合橋っ子を育成する。』. 児 像童. 1.よく気づき,考え,. 自ら学習に取り組む子. 2.元気で明るく 粘り強くやりぬく子. 3.思いやりのある,. 心のやさしい子. 1.教 科 ・児童の学習の実態を的確に把握する。 ・基礎的・基本的な事項の指導方法を工夫する。 ・個に応じた学習指導方法を工夫する。 ・学習の手順や課題解決の方法を身につけさせる。 ・教育機器の活用に努める。 ・生活科をはじめとして体験的学習の推進に努める。 指. 導 の. 2.道 徳 ・地域や児童の実態を把握し重点目標を設定して実践する。 ・地域改善対策としての教育(同和教育)と関連を図り,内容項目の調和のと れた計画を立てる。 ・道徳的価値を主体的にとらえる指導を行う。 ・児童の生活と結びつけた好ましい人間関係の育成をめざす。 ・基本的な生活習慣の具体的な目標を設定し,道徳的実践指導を行う。 ・地域社会に生きる一員として,進んで福祉活動をしょうとする子どもの育成 をめざす。. 重 点. 3.特別活動 ・特別活動の重要性を共通理解し,適切な指導ができる指導組織を確立する。 ・学級活動で,自発的・自治的態度の育成に努めるとともに,健全な生活態度 の育成に努める。 ・児童会活動で,全校児童が参加し,学校生活の向上に結びつく活動を行う。. 4.生活指導 ・心のこもった気持ちの良い挨拶ができる。 ・正しい言葉づかいや,はっきりとした返事ができる。 ・生活設計を立て,生きがいを持って暮らす。 ・身の回りのものをしっかり整理整頓する。 ・きまりを守り,落ち着いた生活ができる。. 5.健康・安全 ・保健教育の年間計画を作成し,実施する。 ・各自の健康状態を把握させ,健康に対する理解を深める。 ・う歯・近視・肥満児の適切な指導を行う。 ・家庭との連携を密にし,積極的に協力を求める。 ・学校給食を通して,望ましい食習慣を養う。 ・安全教育の年間計画を作成し,実施する。 ・交通安全教育を徹底する。. 6.障害児教育 ・心身の発達や障害の程度に即した指導を行う。 ・一 l一人の成長の記録を整理し,障害の実態を把握する。 ・集団生活への適応力と,社会性を育て,力強く生きる意欲を高める。 ・障害を持つ児童の指導のための指導内容の創意工夫をする。. 3 3.
(38) 【表2−8. 合橋小学校 生活時程】. 〈1994年度「学校要覧」より〉. 時刻 8:25. 曜日. 火. 水. 木. 金. 土. スキル. 国語. スキル. 図工. 体育. 月. 職朝’ W:35. 朝会. W:45 ■プロ多. 1. あさの会 13. 1. 17. 22. 28. 糟セ吾. X:30. ? 一. ∬. 2. P4. P0:15. 一 一 一. 一. 23. 18. ケ徳. 大休憩. P0:40 2プロ多. m. 3. 9. P1:25. 15 一. IV. 4. 10. ?一 一. 24. 19. @29. 30. w2舌. 一20. 25. P6. 終会 下校. P2:10. 言合食。休憩 P3:10. 2青掃. P3:25 P3:30 3プロ多. V. 5. VI. 6. 7青掃. 13:20一斉下校. 21. 11. 26. P4:15 P4;35. 終会. 終会. 27. 「わ」12 P5:00. P5:20. Nラブ. ?ョ・代表委. ?ョ. 膝. P6:30. 34.
(39) 5.遷喬小学校 く教育目標〉. 【表2−9】参照 く指導の重点〉. 【表2−9】参照 く学校裁量時間の活用計画〉. 同校では,「遷喬タイム」として4年生1h,5・6年生2hを時間割上 に位置付け,学年・学級の特性を生かした活動時間や学校五日制に対応する 時間として活用している。「遷喬タイム」の主な活動内容は,学年の集会的 活動や生産的な活動である。 〈生活時程〉. 【表2−10】参照 く具体的な教育活動〉. 同校では,学習形態や指導方法を工夫し,以下のような学習活動を実施し ている。. ①ティーム・ティーチングによる学習指導:生活科,社会科,算数科中心 ②「チャレンジ学習」:朝の自習時間を活用した個別的なドリル学習. ③各教科学習における「個別学習」の導入 ④合科的・総合的学習:ティーム・ティーチングをベースに,研究開発中. 35.
(40) 【表2一一9 遷喬小学校. 教育目標と指導の重点】. 〈1994年度「教育諸計画」より〉. 目教. 標育. 『人間尊重の基盤に立ち,. 21世紀に生きる心身共に 健康で心豊かな児童の育成をめざす。』. 1。きまり正しく,けじめのある子ども め 子ざ. 2.自ら学び,進んで働く子ども. どす も. 3.ねばり強く,最後までやりぬく子ども. 像. 4。仲良く助け合い,共に伸びていく子ども. 指. 導. の. 重. 点. 1.学習指導… やる気 根気 歓喜 主体的に学ぶ意志・態度・能力を育成する。 ①基礎基本の徹底,内容の検討と精選,遅れがちな児童の指導 ②学習意欲の喚起,指導技術の研究と実践,体験的な学習の重視 ③学習態度の確立,学習の約束,準備,聞く・話す態度 2.生活指導… けじめ,やさしさ,きびしさ きまりを守り好ましい生活態度を育成する。 ①基本的生活習慣の確立,しつけの徹底 ②問題行動の早期発見と適切な対応 ③児童の自主的活動の奨励,生活のめあて,評価,奉仕活動 3.保健安全指導… たくましく,すごやかに,のびのびと 命の大切さを知らせ,たくましく生きる力をつける。 ①基礎体力,持久力の養成 ②健康安全についての関心態度の育成 ③安全点検と環境の整備 4.同和教育… おもいやり,たすけあい,はげましあい 差別のない民主的社会の実現を目指す ①同和問題の科学的認識 ②差別に気づき,差別を許さない心の育成 ③助け合いいたわり合う集団の育成. 5.道徳教育… 豊かな心,素直な心,美しい心 人間性豊かな心を育て,道徳的実践力を身につける。 ①生き方についての自覚の喚起 ②正しい生活規範の確立 ③美的感覚,感動する心の高揚. 3 6.
(41) 【表2−10 遷喬小学校. 生活時程】. 〈1994年度〉 、壁L塑L 8:25. 曜日. 火. 月 全校集会学年集会. 水. 木 児童集会. さわやかタイム. 金. 土. さわやかタイム. w年集会. @8ぎ40. 朝の会. 全校朝会. @8:50 1. 1. 6. 11. 17. 23. 29. H. 2. 7. 12. 18. 24. 30. @9:35 @9:40. @10:25. 大聴. i10:40) 10:45. 皿. 3. 8.. 13. 31遷喬 19. 25. i11&25} 11:30. @タイム. S∼6年. 帰りの会. @11;40 下校11:45. IV. 4. 『9. @12:25. 14. 20. 26. 21. 27. 給 食 休 憩. @13:36. 清 掃. @13:50 @13:55. V. 5. 10. 15. R∼6年 Q∼6年 R∼6年 R∼6年 R∼6年. @14:40. 帰りの会. @14:55. 16. VI. 委員会5,6年. 28遷喬22. タイム. Nラブ.活動. T∼6年 5,6年 @15:40. 癬. @16;30. 37.
(42) 第二節 教育課程内容の特色. 第一章第二節第2項でも述べたように,F個性化教育』推進校の特色はそ の教育活動にある。前節でも,教育課程の実施状況として「具体的な教育活. 動」を取り上げ,各事例校の概要を記述した。 【表2−11】は,それらを 教育システム(指導形態)の領域に対応づけ,一覧にまとめたものである。 【表2−11, 事例校の教育活動】 形態 事例校. A領域. 福光中部. C領域. B領域 「ひとり学び」. 算数科・社会科・ 生’. 緒 川. 「はげみ学習」(TT). 科の学習(TT). 「総合的学習」. 「週プロ」(TT). (TT). D領域 「日誌活動」 の一部(TT). 「オープン・ タイム」(TT). 「算数マスタリー」(τT). 卯ノ里. 「問題解決学習」 (TT). 「自由活動」 (TT). 「一人学び」(TT). 「完全習待学習」 @ (TT). 合 橋. 「ドリル・スキル学習」. 生活科・. 「わ」活動の. 総合的学習 「個別学習」(TD. 遷 喬. 「チャレンジ学習」 「習熟度別指{. 一部(TT). (TT). 社会科・理科 ・生活科(TT).. 「遷喬タイ. ム」の一部 iTT). 導」. 「. 別学習」(TT). ここに位置付けた学習プログラムは,事例校の特色ある教育活動である。. これら以外の教育活動の多くは,rA領域」,すなわち「一斉指導」に属し ているわけだが,基礎的な学習内容については「個別化(B領域)」を図り. 問題解決的な学習内容については「個性化(C,D領域)」を図っているこ とがうかがえる。また,その指導に際しては『ティーム・ティーチング』や. r個別学習』といった形態を取り入れている。なぜ,このような教育活動が 学校として,統一的に推進できるのであろうか。本節では,教育課程の内容 に,その「てがかり」を求めてみることにする。. 38.
(43) 1.教育目標 学校の教育目標は,学校教育が目的的・計画的に行われるための最も基底. となる事がらであると考える。r個性化教育』推進校の教育目標にはどのよ うな特色が見られるのであろうか。. まず,次のようなことが,事例校に共通している。 ①子どもの全人格的な発達をめざしている。 福光中部小学校…. 「知徳体の調和がとれ,」. 緒川小学校・・…. 「心豊かで知性に富み」. 卯ノ里小学校・…. 「人間性豊かで」. 合橋小学校・・…. 「豊かな知性と美しい心情」. 遷喬小学校・・…. 「心身共に健康で心豊かな」. ②実生活に結びつく力(「生きて働く力」)を育てようとしている。 福光中部小学校…. 「たくましい実践力」. 緒川小学校・… .・. 「たくましい生活力,主体的で行動力のある」. 卯ノ里小学校・…. 「主体的に行動できる」. 合橋小学校・・…. 「たくましい実践力」. 遷喬小学校・・…. 「21世紀に生きる」. ③教育目標を具体化して,「めざす子ども像」を設定している。. 教育目標で育てようとする子どもとは,具体的にどのような行動ができる ことなのかを,子どもの生活における三つないし四つの行動様式で示してい る。表現は事例校それぞれに異なっているが, 「主体的な学習態度」, 「協. 調性や社会性」, 「自律的な態度」といった,憲法や教育基本法あるいは学. 校教育法の教育目的を配慮した内容を設定していることがうかがえる。. 39.
(44) ところで,目標には,理想をめざすr方向目標』と,達成可能なr達成目 標』がある3⊃と言われている。各事例校のそれは,共通に,「…. できる. 児童(子ども)を育てる。」といった言葉で表現されており,達成を意図し. たr到達目標』ととらえることもできるが,その内容は抽象的で,r方向目 標』に近いものと思われる。また「めざす子ども像」にしても,「自ら学ぶ. 子ども」,「よく遊びよく学ぶjなどと平易な表現はされているが,これも 到達度があいまいであることは否定できないであろう。. 以上のことから,事例校の教育目標は,いずれも,めざす方向となる「主 体性」にかかわる内容が取り上げられており,工夫されていることは認めら れる。しかし,抽象の域を出ない教育目標と言わざるを得ないであろう。. 2.指導の重点 指導の重点は,どうであろうか。「教科」の指導重点に焦点を当てて,各 事例校のキーワードをあげてみよう。 〈福光中部小学校〉 「問題解決的な学習」,「体験的な学習」,「自力で解決する」, 「意欲や態度,能力」,「個に応じた支援」 〈緒川小学校〉 「確かな実践力」, 「基礎的技能的内容の習熟」, 「関心・意欲・態度」 「課題探究型」, 「児童の能力適性に応じた教育」. 〈卯ノ里小学校〉 「主体的」, 「自らの力で課題を解決する」, 「問題解決学習」, 「個に応じた指導」. 40.
(45) 〈合橋小学校〉 「学習の手順や課題解決の方法」,「体験的学習」, 「個に応じた学習指導方法」. 〈遷喬小学校〉 「主体的」, 「意志・態度・能力」,「体験的な学習」. 各事例校とも,非常に似通ったキーワードを持っていることが分かる。事. 例校によって,その表現の仕方は異なっているが,r自ら学ぶ意欲,関心・ 態度,能力を育てるために,問題解決的な学習や体験的な学習(個別的な学 習)を採り入れ,個に応じた指導を行う。』ことを明確にしていることがう かがえる。. すなわち,教科内容を指導することが「目的」ではなく,教科指導を,教 育目標にかかげた子ども像に到達させるための「手段」として位置付けてい ると考えられる。そしてこのような捉え方から,「問題解決的学習」や「体 験的学習」,「個別的学習」などの学習内容が導き出され,さらに,「ティ ーム・ティーチング」や「個別指導」などの指導方法や学習形態が選択され ていると考えることができる。. 以上のようなことから,事例校における「指導の重点」には,つぎのよう な特色があると言えよう。. ○教育目標を達成する「方針」として,記述されている。 ○具体的な「指導内容」や「指導方法」が示唆されている。. 4 1.
(46) 3.学校裁量時間の活用 学校裁量時間とは,前回の学習指導要領(1977年告示)によって打ち出さ れた,各学校の裁量に委ねられた学校時間である。当初は,各地で,体験学. 習やroo学習」などといった特色ある教育活動が行われていたようである が,時とともに,形骸化されてきた4}とも言われている。. 本調査で,ここに着目したのは,このような時間にこそ,学校の意図が反 映されやすいと考えたからである。. 全体的には,各事例校とも,特別活動的な活動が中心に取り入れられてい る。しかし,決して消極的な取り入れ方ではない。むしろ,教科・領域の枠 の中では保障できない,子どもの主体的学習活動の場,あるいは体験的活動 の場として,積極的に活用している状況がうかがえる。. 中でも,もっとも特徴的な活用がなされているのは,緒川小学校と卯ノ里 小学校である。両校では,教科的な学習領域においても,子ども一人一人の 興味・関心に応じられるよう,また主体的な活動が体験できるよう,その内 容(「オープン・タイム」,「自由活動」)老「学校」として創出し,教育 内容の重要な構成要素として位置付けている。. これらのことから,事例校では,「学校裁量時間」を教育目標具現化の手 段と捉えられていることがわかる。また,そのために,活動内容を積極的に 開発していること.も看取できる。. 4.生活時程 「生活時程」は,一般に「日課表」と呼ばれている。この日課表に各教科 や各領域の学習活動を組み入れたものが「時間割」である。本調査では,時 間割を編成する「枠」として,「生活時程」という用語を用いている。 このような生活時程は,学校の「顔」とも言われるほど,それぞれの学校 の特色を表すと言われるが,はたしてどうであろうか。. 42.
(47) 事例校の生活時程を見ると,二つの形態に分類できる。. 一つは,一般的な1単位時間ごとに区切られた時限式の生活時程である。 これは,福光中部小学校と遷喬小学校に見られる。もう一つは,学校の新し い顔とでも言える,2単位時間を一一一一区切りとしたブロック式の生活時程であ. る。こちらのほうは,緒川小学校,卯ノ里小学校,合橋小学校に見られる。. ところで,学校の一単位時間は,学習指導要領によって「45分を常例」 とすることが大綱的に示されている。事例校で取り入られているブロック式. は,それに準拠して1ブロック90分置95分とされており,法令上の問題 はない。また,週当たりの時数も,時限式の生活歴程と同じ程度確保されて いる。. ブロック式の生活冊子を実施している事例校は,次のような共通のねらい を持っている。. ○ノーチャイム,あるいはできるだけチャイムを用いないで日課を運行する ことによって,児童一人一人に,時計を見て主体的に行動する場を供する。 ○児童の学習ペースに応じる学習活動や作業的な学習活動(生活科の学習,. 理科の実験,社会科の体験的学習など)における,個性的な追究過程や学習 の連続性を保障する。. ○業間時間(午前・給食後各1回)をゆったりととり,児童の主体的な活動 時間や遊び時間を確保する。. これらの意図から,このブロック式の生活時勢は,先の教育目標や指導の 重点を非常に意識した形態と考えることができる。すなわち,子どもの「主 体性」を日常的・体験的に養える学校生活の場を保障すること,子どもの様 々な適性や関心に応じる多様な学習活動(学習形態)の場を保障することな どが意図された,「子どもの側に立つ」生活時程と言うことができよう。. .4 3.
(48) 第三節 教育課程構成の特色. 1.事例校の教育課程構成 前節では,教育課程の各内容事項に着目して,事例校に共通する教育課程 内容の特色を見てきた。本節では,事例校それぞれの教育課程の構成に着目 して,その特色を分析する。. その際,第一章第三節第4項で示した「教育課程の構成モデル」に,本章 第一節で取り上げた以外の計画(内容事項)を付加し,事例校における教育 課程の全体構成が明らかになるように試みた。なお,第一節で記述した内容. 事項は一で,新たに付加した内容事項は一で囲んでいる。また,特徴的 な内容事項については,編かけZ.;’:’を施している。. 〈福光中部小学校〉 【図2一.1】参照. 〈緒川小学校〉. 【図2−2】参照 〈卯ノ里小学校〉. 【図2−3】参照 〈合橋小学校〉. 【図2−4】参照 〈遷喬小学校〉. 【図2−5】参照. 44.
(49) 【図2−1 福光中部小学校の教育課程の構成】 [学年レベルの計画]. [全校レベルの計画]. [目標設定]. 教科指導の重点. 教科年間指導計画. ・iii震羅茜iiiii. め. ざ す. 子. 薫. ど も. 像. 離鞘欄の’. 籍鞘の全体. 露誹間の輔指. 禦活動指導の. 翻渤の全体. 雛鑛欝箇の特. 欝活動指導の. 輪踊珈の. 謙難翻自啓活. 生徒指導の重点. 生徒指導計画. 碁. a. 時間割,日課表. 生 活 時 程. 【図2−2 緒川小学校の教育課程の構成】 [目標設定] @ 1 @. !. 1. [全校レベルの計画]. 届出薫の. 雌心と協調性. 1. 2●. 噸蟹の. 単実 践 力. 総鯛翻計画1 道徳時間計画. 道徳指導計画. 慧. !. iiii欝翻iiii;. iiii難藷iiiii. 311. 讐享ξ像. 1 [学年レベルの計画. 学級活動計画 ___」 一. 皿知識と理解. 特難霧. 皿 情 操. 翻与碧. オープンタイム年間指導計. 生徒指導の重点. 生徒指導の計画. 翻職籍. 生 活 時 程. 時間割,日課表. ,. 【図2−3 卯ノ里小学校の教育課程の構成】. め. 心 or. ざ. 薫. [学年レベルの計画]. [全校レベルの計画]. [目標設定]. 馨ザ本. 塑蟹の. iiii贅灘懇iiii. 道麟醜. 灘鱗. 特裂蝋. 羅酪指導. 垂撚霧. 輩鵬露由. 生徒指導の重点. 生徒指導の計画. 道徳時間の計画. 踵塗活動のi圏. す. 子 ど も. 像. 響題解決学. 生 活 時 程. 時間割,日課表.
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