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春曙文庫蔵 源氏物語断簡(別本)ふぢのうらば翻刻

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全文

(1)

︵別

本︶ふちのうらば翻刻

 雄 三

この源氏物語断簡︵ははきぎ.ふちのうらば.はしひめ.やどりぎ.てならひ︶は、故田中重太郎博士が愛蔵せられてい   一 たもので、ただ今は、本学図書館春曙文庫の蔵本となっている。このたび原本を直接精査する機会を得たので、ここ   皿 に・﹁ふちのうらば﹂十二丁・﹁はしひめ﹂二十丁・﹁やどりぎ﹂十二丁、﹁てならひ﹂十二丁を順次活字化していくこ    一 ととした。   本 断簡は、かつて昭和三十九年十月、京都の東風社から、原寸大のコロタイプ印刷、綴葉装、桐箱入で限定出版さた。目下この複製本も古書目録等に出ることはきわめて稀で、入手も次第に困難となってきた。また同複製には田 中博士の筆になる解説と釈文︵解説一八頁・釈文九頁︶が附せられているものの、釈文は﹁ははきぎ﹂十丁分だけにと どまっている。   活 字 化 するにあたって、草仮名、漢字等を現行の文字に改めた外、行数、書入、ミセケチなどは、できるだけもとままとし、原本のおもかげを、少しでも伝えるようにつとめた。︵写真版参照︶   各 断簡はいずれも、いわゆる升型本で、本文十行書き、料紙は斐紙を用い、ところどころ、型紙をおいて、代赫粉 ちのうらば翻刻﹂

(2)

﹁ ふ ちのうらば翻刻﹂よるぼかし絵︵花・鳥・紅葉・月など︶の入っているところもある。書写年代は鎌倉後期以前のものかと思われ、筆 者は詳らかではないが、数名によるより合い書きのようである。それぞれの寸法は次のごとくである。     は はきぎ・ふちのうらば   縦一六・六糎横一五・六糎     はしひめ         縦一六・八糎 横一五・六糎     や どりぎ        縦一六・二糎横一五・六糎     てならひ       縦一六・六糎横一五・○糎   本 文 の 系統は、田中博士の解説にもあるごとく、まず別本系統と認めるべきであり、中でも﹁ふちのうらば﹂﹁やど りぎ﹂の本文は、別本中、陽明文庫本との一致が多くみられ、﹁てならひ﹂の巻は青表紙系統本かとも思われるが、何 分 断 簡 の こととて、結論は急がず、ひとまず本文の提供によって、大方のこ示教をまつこととした。      一   なお﹁ふちのうらば﹂十二丁は、﹃源氏物語大成﹄巻二      皿

﹁ なみる人からや色もますらん⋮⋮﹂二〇〇三頁1行目︶から      一     ﹁なのやうなる御有さまをゆめの心ちして﹂二〇二頁9行目︶ までである。   参 考 までに、﹃源氏物語大成 校異編﹄のふちのうらばの巻の本文︵大島本︶との主要異同を脚注として示した。漢 字・かな・かなつかい等の、読み違いの生じないと思われる異同は原則として省略した。例えば﹁ますらんーまさら む﹂と示した上の﹁ますらん﹂は本断簡の本文、下の﹁まさらむ﹂は源氏物語大成の本文︵大島本︶である。

(3)

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繕灘懸灘纏懸欝灘懸

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,翻畿・欝蕪ー灘麟欝難裳

         

欝総ミ、N 、\ \   \     丁

羅,灘畿灘、鐵灘鑑灘灘懇懸欝讃灘溝・こ

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叢羅灘韓羅鍵韓懸懸灘響議麟藤懸、鰹\が蕩

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灘難ぎ難隷譲ぷ灘・.熱繋灘灘羅莱㍉、簡

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灘灘黙難叢麟溝叢鍵ぎ難灘懸慧灘難薗。讐  灘

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撫灘灘ー雛蕪灘羅ぎ欝慧懸

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灘灘購鎌灘鎌継麟雛灘醸※§鑑難    罐

糠灘懸藤響無灘蕪ー 

  

轟議藩灘灘ぷ懸ぺ欝ぺ鍵・灘    載難     再

灘糠ー麟蟻麟、難

       請   ざ

(4)

ちのうらば翻刻﹂ なみる人からや色もますらんつきくす      ー むなかれためれとゑひのまきれにはかくし    2 か らてこれよりまさらす七日の夜ゆふ       3 つ くよかけほのかなるにいけのか﹀みのとか    4 にすみわたれりみるにまたほのかなるこ      5ゑともさうくしきころなるにいたうけし    6 きはみよこたはれるまつのこちたきほと      7 に はあらぬにか﹀れるはなのさまよのつね     8 ならすをもしろしれいの弁少将こゑいと      9 なつかしうてあしかきをうたふをとx       10        ︵一丁オ︶ ︹ 春 曙文庫本ー源氏物語大成本 ︺ 1 ますらんーまさらむ ー すむなかれためれーすんなかるめれ 3 七日の夜ー七日の 5 みるにーけに

5こすゑともL不すゑともの      ↑

      14 6ころー比       一 7 こちたきーこたかき 10   なつかしうてーなつかしくて

(5)

けやけくもつかうまつるものかなと        ー うちみたれたまひてとしへにけるこの       2 い ゑ の とうちくはへたまへるいとをもし     3 うしをかしきほとにみたれかはしき        4 御 あそひにてものをもひのこらすな        5

りぬめりやうく夜ふけ行ほとに        6

たうそらなやみしてみたり心ちい        7 とたえかたくまかてむそらもほとく       8 しくこそはむへりぬへけれと﹀のゐ所      9 ゆつりたまひてむやと中将にうれへ給       10       ︵一丁ウ︶        ﹁ふちのうらば翻刻﹂ 1 けやけくもーいとけやけうも ー つかうまつるーつかふまつる ー ものかなーかな 3 いとー御こゑいと 4 みたれかはしきーみたりかはしき 8 たえかたくーたへかたうて 9 はむへりー侍 9 と﹀のゐ所1とのいところ 一 燭 一

(6)

﹁ ふ ちのうらば翻刻﹂ をと﹀あそむやその御やすみところも       ー とめよをきないたうゑいす﹀みて        2 む らいなれはまかりいりぬといひすてx     3りたまひぬ中将はなのかけのたひねよいか    4そやくるしきしるへにそはへるやとのた     5 まへはまつに契れるはあたなるはなかは      6 ゆ﹀しやはとてせめ給中将は心のうちにねた    7 の わ さやと思所あれと人さまのおもふさま     8 に め て た きにかうもありはてなむと        9 こ﹀ろよせわたる事なれはうしろやすく      10       ︵二丁オ︶ 1 その御やすみところー御やすみ所 5 のたまへはーいへは      一

 ぷ 6 契れるーちきれる      一 7 ゆ﹀しやはとてーゆ﹀しやと 8 思所1おもふところ

(7)

道 ひ きつをとこきみはゆめかとおほえ       1 給 にも我みいと﹀いつかしうそおほえ給けむ    2しをむなはいとはつかしとおもひしみ      3ものしたまふもねひまされる御有さ       4 まいと﹀あかぬところなくめやすしよ      5 の ためしにもなりぬへかりつるみを心も      6 て こそかうまておほしゆるさるめれあは      7 れ をしりたまはぬもさまことなるわさか      8 なxとうらみきこえ給少将のすxみいたし     9 つるあしかきのおもふきはみ﹀と﹀めた      10        ︵二丁ウ︶        ﹁ふちのうらば翻刻﹂ 1 道ひきつーみちひきつ 3 をむなー女 7 かうまてーかうまても 8 わさかなxとーわさかなと 10   おもふきーおもむき 一 瑠 一

(8)

﹁ ふちのうらば翻刻﹂ まひつやいたきぬしかな﹀かはくちのと      ー こそさしいらへまほしかりつれとのたまへは    2 をんなきみきxにく﹀おほして         3     あさきなをいひなかしけるかはく       4        らイ ちはいか﹀もらしxせきのあしかきあさ      5 ましとのたまふさまいとこめきたりす       6 こしうちわらひて       7     もりにけるくきたのせきをかはく       8 ちのあさきにのみはおほせさらなんとし      9 月のつもりにいとわりなくなやまし       10       ︵三丁オ︶ 3 をんなきみー・女いと 3 にくxlくるしと 5 あしかきーあらかき      一

 蝿 6 のたまふーの給      一 7 うちわらひてーうちはらひて 10   つもりにーつもりも 10   わりなくーわりなくて

(9)

きにものおほえすゑいかこちてくる       ー しけにもてなしてあくるもしらす         2 か をなりひとくきこえわつらふをを       3 とxしたりかをなるあさいかなととか       4 め給されとあかしはて﹀そいてたま       5 ふ ねくたれの御あさかほみるかひ有かし      6 御 文 はなをしのひたりつるま﹀の心づ       7 か ひ に て あるをなかくけふはえきこえ      8まはぬを事はりとものいひさかな        9 きこたちつきしろふにをと﹀のわ        10       ︵三丁ウ︶        ﹁ふちのうらば翻刻﹂ 1 おほえすーおほえすと ー ゑいーゑひに 7 ま﹀のーさまの 8 けふー今日 9 事はりとものいひーものいひ 10   つきしろふーつきしろう 10  をとxのーおと﹀ 一 珊 ︸

(10)

ちのうらば翻刻﹂ たりてみたまふにそいとxわりな        ー きやつきせさりつる御けしきにい         2       ︵x︶ と﹀思しらるしみのほとかなたえぬ心に      3 またきこえぬへきにも       4     とかむなよしのひにしほるても        5       なと た ゆ み けふあらはる﹀袖のしつくをいと     6 なれかほにかき給へるをうちゑみて        7 て をいみしうもかきなれにけるかな>      8 とみたまふもむかしのなこりなし         9 御 返 い といてきかたけなれはいとみくる      10        ͡四丁オ︶ 1 みたまふにそーみ給ふそ ー いと﹀わりなきやーいとはりなきや 3 思しらるしーおもひしらる> 3 みのほとかなー身のほとを 4 きこえぬへきにもーきえぬへきも 7 にかき給へるをーなり 8 かきなれーかきなられ 9 みたまふもーの給も 10 いとみくるしやーみくるしや 一 50   一

(11)

しやとてさもおほしは﹀かりぬへ        ー き事なれはわたり給ぬ御つかひのろ        2 くなへてならてたてまつり給へり        3 中将をかしきさまにもてなしたま         4 ふ つ ね に ひ

きかくしつxかくろへあ       5

      り きし御使けふはをもxちなと人く        6 しくふるまふめりうこのそうなる        7 人 のむつましうおほしつかひ給なり       8 けり六条のをと﹀もかくときこし        9 め してけふ宰相つねよりもいといたうひ      10       ︵四丁ウ︶ ﹁ ふ ちのうらば翻刻﹂ 3 なへてならてーなへてならぬ 3 たてまつり給へりーさまにて給へり 7 うこのそうー右近のそう 10 けふーけり 10  いといたうーいといたうナシ ﹁ 皿 一

(12)

﹁ ふ ちのうらば翻刻﹂ か りそひてまいりたまへれはうち        ー まほりたまひてけさはいかにふみなと       2 ものしつやさかしきひともをんなの       3 すちはみたるxためしあるをひとわ        4 ろくか﹀つらひこ﹀ろいられせてすくさ      5 れ た るなんすこしひとにぬけたるみ心       6 となむおほえけるをと﹀のみをきての       7 あまりすくみてなこりなくxつをれた       8 まひぬるをよ人もいひいつる事あらむや      9 さりとても我かたxけう思かほに心        10       ︵五丁オ︶ 1 うちまほりーうちまもり 4 すちはーすちには                                               一

6 ぬけたるーぬけたりける      一 6 み心となむー御心と 9 いひいつるーいひ出る 10   思 か ほ にーおもひかほに

(13)

こりしてすきくしきこxろはへなと      ー もらし給なさこそをいらかにおほきなる      2 心 をきてとみゆれとしたのこ﹀ろはへ      3 を﹀しからすくせ有てひとみえにく       4 き所つきたる人なりなとれいのをしへ      5 きこえ給事うちあひめやすき御ゆかりと     6 お ほさる御事もみえす﹀こしかこの        7 か み とそ見えたまふほかくにてはをな      8 しかをうつしたるとみるををまへにて       9 はさまくあなめてたとみえ給へりをと>     10       ︵五丁ウ︶        ﹁ふちのうらば翻刻﹂ 5 たるー給へる       一                                                陶 6 御ゆかりー御あはひ       一 7 このかみとそーこのかみはかりと 9 かーかほ 9 うつしたるーうつしとりたる 9 みるーみゆる 9 をまへにて1御まへにて

(14)

﹁ ふちのうらば翻刻﹂ はうすき御なをししろき御そのから        ー めきたるかもむけさやかにつやくとす      2 きたるをたてまつりてなをつきせす        3 あてになまめかしうおはします宰        4 相 のきみはすこし色ふかきなをしにちや     5 しそめのこかるxまてしめるこ﹀あやのな     6 つ か しきをきたまへることさらめきて       7      卯月八日事也 えむにみゆくわむ︹う︺ふつゐてたてま      8 つ りて御たうしをそくまいりけれは        9くれて御かたくよりわらはへつくろひいたし  10       ͡六丁オ︶ 4 宰相のきみー宰相殿 5 なをしー御なをし       一 5 ちやし1丁子       54       ユ 6 こ﹀あやーしろきあや       一 8 くわむ︹う︺ふつー灌佛 9 御たうしー御導師 10 ひくれ−日暮 10   わ らはへつくろひいたしーはらはへいたし

(15)

ふ せ なとおほやけさまにはかはらすさまく    ーしたまへりをまへのさほうをうつ        2 してきみたちなともまいりつとひて       3 なかくうるはしき御前よりもこxうつかひせ   4 られてをくしかちなり宰相はしつ心な       5 くいよくけさうしひきつくろひていて      6 給 をわさとならねとなさけたちたまふ       7 わかきひとくはうらめしとおもふも有けりと   8 ころのつもりとりそへて思やうなる御       9 なからひなめれはみつもらむやはあるし      10       ︵六丁ウ︶        ﹁ふちのうらば翻刻﹂ 1 おほやけさまにはーおほやけさまに ー さまくー心く 4 御前ーこせん 4 こxうつかひせられてーあやしう心つかひせられて 8 わかきひとくはーわか人は 8 ところーとしころ 10   み つもらむーみつも﹀らむ 一 皿 一

(16)

﹁ ふちのうらば翻刻﹂をとxもいと﹀しきちかまさりをう      ーくしきものにおほしていみしうもて       2しつきxこえ給まけぬるかたのくちをし    3 さはなを﹀ほせとつみものこるましうま      4 めやかなる御こ﹀うさまなとのとしころ事     5 こ、うなくてねんしすくしたまへるなと      6 を有かたくおほしゆるす女御の御有さまな     7 とよりもはなやかにめてたくあらま        8 ほ しけれはきたのかたさふらふ人く       9 なとはこ﹀ろよからすおもひいふもあれとな    10       ︵七丁オ︶ 1 をと﹀もーおと﹀ 4 のこるましうーのこるましうそ                                               一

6 ねんしすくしーすくし       ︸

(17)

に の くるしき事かあらむあせちのきた       ー の か たなともかxるかたにてうれしと︹思︺    2もひきこえ給へりかくて六条の院の御い     3 そきは廿よひのほとなりけりたいのうゑみ     4 あれにまうて給とてれいの御かたくいさな    5 ひきこえ給へとなかくさしもひきつ﹀きて    6

こxろやましきをおほしてたれもくとx     7

まりたまひてことくしきほとにもあらす     8 御くるま廿はかりしてこせむなともく      9 くたくしきひとかすあまたはあらす事そ     10       ͡七丁ウ︶         ﹁ ふ ちのうらば翻刻﹂ 1 事かー事かは 3 給へりー給けり 3 六条の院ー六条院 7 と﹀まりーとまり 9 廿はかりー廿斗 9 こせむ1御前 9 くくたくしきーくたくしき 10 ひとかす1人数 10  あまたはーおほくも 一 田 一

(18)

﹁ ふ ちのうらば翻刻﹂ きたまひたるしもけはひことなり        ー まつりのひあか月にまて給てかへ        2 さにはもの御らむすへきよし御さしきに     3

をはします御方くのひとくおのくくるま   4

      御前所 ひきつ﹀きて○しめたるほといかめしう      5 か れ はそれとxほめよりをとろくしき御い    6 きをいなりおと﹀は中宮の御は﹀みやす      7 む 所 の くるまをしさけられ給へりけむを      8 りの事おほしいて﹀時によるこ﹀ろをこり    9 してさやうなることなんなさけなき事       10        ︵八丁オ︶ 1 たまひたるーたる 2 まつりのひーまつりの日の 2 まてーまうて 3 御らむすへきよし1御覧すへき 4 ひとくー女房 5 御前所﹂御まへところ       一         6 >ほめよりー︾をめより      15 6をとろくしきーおとろおとろくしき     一 6 御いきをい1御いきほひ 7 みやすむ所ー宮す所 8 給へりけむーたまへりし 9 時によるー時により

(19)

なりけるこよなく思けちたりし人も        ー なけきを﹀うやうにてなくなりにきとそ      2 のほとはの給けちてのこりとまれる人くの    3 中将はかくた﹀人にてわつかに成のほる      4 めり宮はならひなきすちにてをはす       5 るおもへはいとこそあはれなれすへていと     6 さためなきよなれはこそなに事も思ま       7 まにいけるかきりのよをすくさまほしけ      8 れ とのこり給はむすゑのよなとはたとしへ     9        ら なきをとろへなとをさへおもひは﹀かるれは   10       ︵八丁ウ︶         ﹁ ふ ちのうらば翻刻﹂ 2をxうやうーおふやう 3 人く1人 4 成ーなり 5 をはするーおはするも       一                                                皿                                                一 7 思ままにーおもふさまにて 9 なとはーなとの

(20)

﹁ ふ ちのうらば翻刻﹂ とうちかたらひたまひてかむたちめ        ー なとも御さしきへつとひたまへはそなたに     2 い てたまひぬ近衛官の使は頭中将なりけり     3 か の 大 殿 に て たつ所よりそひとくまいりけ    4 るとうないしのすけもつかひなりけり       5 お ほえ事にてうち春宮よりはしめた        6まつりて六条院よりも御とふらひ所せ      7 きまて御こ﹀ろよせいとめてたし宰相中将     8 い てたちのところにとふらひたまへりうちと    9 けすあはれをかはしたまふ御なかなれはか     10        ︵九丁オ︶ 2 御さしきへつとひー御さしきにまいりつとひ 2 たまへはー給へれは 3 たまひぬー給ぬ 3 近衛官−近衛つかさ 3 頭中将ーとうの中将 4 大殿ーおほとの 4 たつーいてたつ 4 ひとくー人くは      一        む 4 まいりけるーまいりたまふける      16 6 春宮1とうくう       ﹁ 7 六条院−六条院なと 7 御とふらひー御とふらひとも 8 宰相中将−宰相の中将 9 ところにーところにさへ

(21)

くやむ事なきかたにさたまりたまひ        ー ぬ るをたxならすうち思けり       2     なにとかやけふのかさしよかつみつ>    3 お ほ めくまてもなりにけるかなあさま       4 しとあるををりすくしたまはぬはか       5 りをいかx思けんいとものさはかしく﹀るま    6 に のるほとなれと       7     か さしてもかつたとらる﹀くさのな      8 はかつらを﹀りしひとやしるらむはかせならて   9 はときこえたりはかなけれとねたきいらへと    10       ︵九丁ウ︶        ﹁ふちのうらば翻刻﹂                                               皿 6 さはかしく﹀るまにーさはかしくるまに         一

(22)

ちのうらば翻刻﹂ お ほ す な をこのないしにそ思はなれて       ー はひまきれたまふへきかくて御まいりには     2 きたのかたそひたまふへきをつねになかく    3 しうはそひさふらひ給ましか﹀るつい      4 て にこの御うしろみをやそえましとおほす     5 うゑもついなるへきことのかくへた﹀りて     6 す くしたまふをかのひとも﹀のしと思な      7 けかるらむこの御心にもいまはやうくおほつか  8 なくあはれにおほししるらんかたくこ﹀ろを   9 か れ たてまつらむもあいなしとおもひな      10       ︵十丁オ︶ 1 はなれてーはなれす 2 御まいりにはー御まいりは 4 はそひさふらひ給ましーえそひさふらひ給はし

5このーかの      

 皿 6 ついなるへきーつゐにあるへき       一

(23)

りたまひてこのをりにそへたてまつり       1 給へまたいとあえかなるほともうしろめ      2 た な

きにさふらふひとくとてもわかくし    3

きのみこそおほかれ御めのとたちなとも      4 み をよふかきりあるをみつからはつとしも     5 さふらはさらむほとうしろやすかるへうと     6 きこえ給へはいとよくおほしよる事かな      7 とおほしてさなんとあなたにもかたらひ      8 たまひけれはいみしう﹀れしう思事かなふ     9 心ちしてひとのさうそくなにかのこと       10        ︵十丁ウ︶ ﹁ ふ ちのうらば翻刻﹂ 2 うしろめたなきにーうしろめたきに 3 ひとく1人 5 かきりーことの心いたるかきり      一 5 つとしもーえつとしも       63       ユ 6 うしろやすかるへうーうしろやすかるへく         一 7 事かな1哉 9 たまひけれはーの給けれは 9 いみしうxれしうーいみしくうれしく 9 かなふーかなひ侍る

(24)

ちのうらば翻刻﹂ もやむ事なき御有さまにをとるまし        ー ういそきたつあまきみなんなをこの御を      2 ひ さきみたてまつらむのこ﹀ろふかxりけ     3 るいまひとたひみたてまつらむよもやと      4 命 をさへしうねくなしてねんしける        5 をいかにしてかはとおもふもかなしその     6 よはうゑまいり給に御てくるまなとにも     7 た ちくたりうちあゆみなとひとわうか       8 るへきを我御ためはおもひはxからすたか     9 くみかきたてたてまつり給たまのきす       10       ︵+一丁オ︶ 1 をとるましうーおとるましく 4 たてまつらむー・奉る 5 しうねくーしふねく      一                                                脳                                                一 7 うゑまいり給ーうへそひてまいり給ふ 7 御てくるまなとーさて車・ 8 ひとわうかるへきー人わるかるへき 9 御ためはーためは 9 たかくーた﹀かく 10   た てたてまつりーたてまつり

(25)

に て 我 か くなからふるをかつはいみし      ー うこ﹀ろくるしとおもふ御まいりのきしき     2 ひ とのめをとろかすはかりのことはせしと     3 お ほ しつxめとをのつからよのつねのさまに    4 そあらぬやかきりもなくかしつきすへ       5 たてまつり給てうゑはまことにうつくし      6 とみたてまつり給につけてもひとにゆ      7 つるましくま事にか﹀る事もあら         8 ましかはとおもほすをとxも宰相のきみも     9 たxこの事ひとつをなむあかぬ事かなと      10        ︵+一丁ウ︶         ﹁ ふ ちのうらば翻刻﹂ 1 なからふるーなからうる 2 こxろくるしとおもふー心くるしう思 2 御まいりーまいり 3 をとろかすはかりーおとろく斗                                                 一

6 うつくしーあはれにうつくし      一 7 みたてまつりーおもひきこえ 7 ゆつるましくーゆつるましう 9 おもほすーおほす

(26)

﹁ ふ ちのうらば翻刻﹂ お ほ しける三日すくしてそうゑはまかて      ー たまひけるたちかはりまいり給よ御たいめ     2 ありかくをとなひたまふけちめになむ       3       侍

とし月のほともしられはうとくしきへたては  4

こるましうやとなつかしうのたまひて      5 ものかたりなとしたまふこれもうちとけ     6 ぬ るはしめなめりものなとうちいひたる      7 けはひをうへこそはとめさましうみ給又      8 い とけたかくこめかしうさかりなる御      9 けしきをもかたみにめてたしとみてそ       10       ︵±〒オ︶ 1 すくしてーすこして 2 たまひけるーさせ給 2 たちかはりーたちかはりて 2 御たいめ−御たいめん 4 侍ー侍れ 5 のこるましうーのこるましく      一

 燗 8 けはひをーけはひなと 8 うへーむへ 9 けたかくーけたかう 9 こめかしうさかりなるーさかりなる 9 御けしきをもー御けしきを

(27)

こらの御なかにもすくれたる御こxろ       ー さしにてならひなきさまにてさた        2 まり給けるもいとことはりと思しら       3 る﹀にかうまてたちならひきこゆる        4 契をうかなりやはとおもふものからいて      5 たまふきしきのいと事によそほしく御       6 てくるまなとゆるされたまひて女御の       7 御有さまにことならぬをおもひくらふるさ     8 す か なるみのほとなりいとうつくしけにひ     9なのやうなる御有さまをゆめの心ちして     10        ︵±〒ウ︶         ﹁ ちのうらば翻刻﹂ 2 ならひなきさまにてーならひなきさまに 5契ーちきり      一                                                

W

6 御てくるま1御手車       一 8 おもひくらふるーおもひくらふるに 9 ひゐなーひ、な

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 冷凍庫及び冷蔵庫周辺の温度を適正な値に設定すること。