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長期経営計画策定に関する事例研究二二七
二二八まずR社の会社概況を示す︒ R社会社概況︵昭和三七年一月のR社会社経歴及び概況書による︶ 1 業種と事業内容︒百貨店業︵小売業︶︒衣料品︑家庭用品︑玩具︑運動具︑時計︑電気製品︑家具︑革ヵバン 楽器︑食料品などの小売︒食堂経営︒2 資本金︒払込資本金九〇〇万円︒ 3 建物︒鉄筋地下一階︑地上五階︑一部六階塔屋付︒延面積二二〇〇坪︒その他︒出張所一三一坪︒別館三二〇坪 4 従業員数 男子一一〇名︑女子二九〇名︑計四〇〇名︒ 5 職制組織図︵前頁参照︶ 三 長期経営計画策定の動機 R百貨店は︑昭和二四年に株式会社に改組され︑主として昭和三〇年から三六年にかけて急速な売上高の伸びをみた典型的な中規模地方都市百貨店である︒その発展状況を販売高の推移と︑商品構成の変化について考察してみよく註3︶う︒ ○年度別販売高推移 ︵昭和三〇年を一〇〇として示す︒この販売高には食堂の売上高は含まれていない︒︶ ﹁
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○年度別商品構成比︵各年度︑総売上金額を一〇〇として示す︒︶
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1 るに至つた︒ R社は比較的順調に発展拡大してきたのであるが︑ 中央大資本の地方都市進出の傾向︒ 長期経営計画策定に関する事例研究 貨店の体裁を整えたのは昭和三二年以後のことに属するという一事である︒ 年度別の販売高がどのように推移したかをみる場合︑昭和三〇年から度々相当の規模の増改築が行われ︑売場面積が大きくなつていることを勘案しなければならない︒また年度別商品構成比を眺めて分ることは︑R社が名実ともに百して︑企業の長期的安定成長をはかるため︑是非とも長期経営計画を樹立して経営活動を管理していく心要を痛感す
R社のトツプは次のようないろくな内外の条件の変化に対応
二二九
曽 原原策 案 調 整⁝⁝管 案 決定⁝・−社○計画策定の日程表 理 室 長 定⁝⁝取締役会日程表は度々の日程変更により前後三回にわたつて書き替えられた︒ 理
圏 湘 謡 ︐田 繭 拙
こ︾では︑実際に作業が進められたダイア
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長期経営計画策定に関する事例研究二一一二
に始めと終りがあり︑単独の収支を︑期間にかかわりなく設定する必要性と可能性を有するものである︒ 野田氏が指摘している個別計画と期間計画の関係について更に言うならば︑長期計画策定の過程中に個別計画︵構造計画︑設備投資計画︶は期間計画に組みこまれなければならない︒ 卸
︑︑ この関係を図で示すと左図のようになろう︒
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利益計画 イ算計画寒画計造構質体予問
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長期経営計画策定に関する事例研究 向傾 計
≡二七 門β立ロ
五 ﹁ 標 二一二八長期計画策定手続上の若干の問題 経常的循環活動 ○需要予測 目 ー造構型 野﹂定 需 一 一 1一 一策 ー ー 済測 経 般 ー 一予 ー主なものとしては 1 格 緬 量 翻 iー ↓ ー﹁ 率 有 占 場 市 ー○長期計画の指標として何を選択するか︒
それらは大体 ・
イ憐 引 戸 官庁統計はその調査スケールにおいて大きく︑精度が高いと考えられるから︑できるだけ利用していく︒持に経済全体の把握についてはその方針でいく︒たべ官庁統計を用いる場合には︑分類基準や︑算定の前提条件などに十分注意すること︒ ︵例えば同じ﹁百貨店﹂という項目でも︑百貨店法でいう百貨店を考えているものや︑従業員五〇人以上という尺度で考えていたりする統計などまちまちであるコ︶ 原則としてマクロ的に予測をす〜めていくぺきである︒その手続としては次のようなステツプを踏むべきである︒ 亨 一 悼 も︒ ら い
一圖冴醸劃←遍冴醸簸工奮薄奪講←彗農舞講エニ璽副
ハニ 題迎黒職 麺夘ヨ職 諜簸鳥即憐 識簸渇即悩 譲環轟踊廿 恭躍灘湖廿 臨藩 灘隣 麟藩灘隣 r 予測の段階では質的なものも考慮しながら︑一応量的なもの︵金額︑数量︶を出しこれを長期計画の出発点とする︒ ︵註4︶ 需要予測の方法としては︑ふつう次の三つが考えられる︒ω 責任者または担当者の主観的情勢判断にもとずき予測するもの︒ω 需要量から出発し︑それに当該企業の市場占有率をかけて予測を行うもの︒ 長期経営計画策定に関する事例研究 二四一
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長期経営計画策定に関する事例研究 臨二四七
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考え︑直線でトレンドを想定した︒ 二四八
︻ー瓦ク﹁ー
﹁II −iーー − ー 昭和四二年の目標売上高が決められたわけであるが︑これを四二年までの五年間にどう割振つていくかが問題になつた︒しかしこれについては︑長期計画は傾向線で考えること︵景気変動などは除去する︶
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R社の場合︑この算式を用いて︑R社のそれぞれの数値をあてはめ目標利益率が計算された︒その結果は︑このサンプルの○.一三六より低いところに出た︒営業利益額純利益額︵四二年︶も算定された︒ 次に︑利益図表と資本図表を描くことが企図され︑そのため昭和三〇年四月より三七年八月までの月別売上高と総経費か曳最小自乗法による費用分禦行われ・変動塞が求められ確8︶ こ㌧で求められた変動費率をそのま︾用いて︑損益分岐点︵P︶が算出された︒ 男11 舅 p⁝分岐点 v−変動費
@ @ @工十︶ s歳益.F:画妻 次に以上のヂークーから得られた︑利益︑資本計画表︑実績総費用分解表︑実績総資本分解表を掲げておく︒もち らうん後二者は前者を描くために算定される性質のものである︒
純利益 固定的資本 変動的資本 固定費率比動変%率比動変﹁!%
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30R1R2R3R5R6資本または費用
年 3313333年 長期経営計画策定に関する事例研究二五一
八 資 金 計 画 資本図表では資本回収点によつて︑経営に雇傭されている総資本が一回転するに必要な売上高が示される︒は昭和三七年におけるこの資本回収点を︑昭和四二年には五〇パーセントかた引下げることを企図した︒資本一単位当りの資金効率のアツプを狙つたわけである︒ これは実際の経営政策の面ではどのようなことを意味するか︑ 資本一単位当りの資金効率を高めるような経営活動としては︑すなわ 二五二 すなわち︑乃至は意味しなければならないかが吟味された︒
R社で
ち経営の生産性を高める方法としては︑R社の場合次のような点が攻究対象となる︒ 1 比較的軽装備で大きな売上をはかる︒金資加増ー
計合 2 売場面積当りの売上を増加する︒ 表 画3 従業員一人当りの売上を増加する︒ 計 大 拡率加増ー 以上のさつな線に沿つ森集拡大計票組まれた訳であ3応繍 ■五ケ年間直線的に総資本が増大するものとして下のような表が作成され 額酢総ー
た︒ ふつう長期計画における資金計画は︑長期資金計画表にまとめられて度年
36@37 38 39 40 41 42ーーー ー
表わされる︒長期資金計画表は︑本質的には二時点間の企業財政状態の
量
︑
静態比較という性格をもつものである︒したがつてこれは真の意味で企業内の資金の循環過程は表わしてい
他のぞ金余剰 分加増i額
r
ない︒すなわちそこで運転資本の経常的な循環運動は無視されていると 表 ー部分保
︐ 掻禾
総
考えられる︒であるから長期資金計 訳 内留ー 画計資 画においては︑長期的企業資本の調 内 ーにの
大 資
増ーー 1 泉達と運用の計画が盛られていれば十 源蕊増よー 拡の
増 iI琳込
分とされよう︒ 達ー iにの
本 払
「難であるという事情のため︵次 のの個別計画の項で述べるように︶︑ 金 入娩借よー
ー 資己 ー I I I本資
年︐加増
ー
典型的な長期資金計画表は作成でき 資ず︑下に示すような資金源泉表と自 飴要所
ー 自己自 1額︐総
1 ﹁己資本拡大計画表の二つが作られた ー次
6373839404142計 1別
痢6⑬738R9S0S1S2計に止つた︒自己資本拡大計画表は︑R社にと 年 3度年 3在現1 2 3 4轟 5 長期経営計画策定に関する事例研究 二五三
P 自己資本充実が急務とされているからである︒とによつて直接的には決められてくるものだからである︒
岳陶曽差 つては極めて重要な意味を持つている︒というのは経営方針の一つにも︑財務構造の是正がうたわれているように︑自暑奈他人集に比して過小な窪わが国企業の轟で瓠鱒ガの場合も例外でない・自己集を奏する方途としては︑いうまでもなく内部留保による方法と増資に頼る方法の二つだけである︒そこで利益処分計画が年度別に打出されてくることになる︒なぜならば︑内部留保額は︑利益処分政策がどのように展開されるかというこ 財濤冷理
圓 二五四
岳煕諮 財 准ーφ冴嬰聰霜 皿α蹄勢欝汁﹁囲 脹甜 敵 琴圓s冴嬰魍癒翻 轡 一
︑
見積︵予想︶貸借対照表は︑長期経営計画において︑財務計画面の一覧表的性格をもつている︒そしてそれは正確には︑利益計画と
率加増
脂 率加増
資金計画から導き出されてくるのである︒ 九個 別 計 画
方42 比成構1
方42 比成構ー
1 前にも述べたように︑個別計画設定の際最︐ も新しい問題は期間計画との調整ということ である︒結果的には︑この点に関して︑初め ての経験ということもあつたが︑甚だ不満足
表照対借
昭 額金
昭 額金
1 1 i 昭 ﹁
な調整しかできなかつたようである︒管理室は︑個別計画として次のようなもの貸想
36 比成構i
36 比成構ー
︑ を考え原案を作成した︒ 1 販売能率計画・ 2 要員計画予
借 昭 額金
貸 昭 額金
3 設備計画4 教育訓練計画5 商品構成計画目科
難動流館定固
計
﹂ 目科
鰭般一 金入借金本資保留猛禾
計
長期経営計画策定に関する事例研究二五五
ウ ニ五六 42 人 円万% 1販売能率計画については︑五ケ年長期計画においても特に力点が置かれなければならないとされた︒そして特に4の教育
41−1 人 円万%訓練計画と強い関連をもつて行われるぺきことが確認された︒1の販売能率計画と2の要員計画とを組み合わせて示したもの
40 人 冒朋 %が上の表である︒
39−i − 人 円万% R社の場合︑現業︵販売員︶と非現業︵販売員以外の従業員︶との割合で︑他企業よりも間接員の割合が多いので︑これ 38ー 人円万%を減らしていくことがまず考えられた︒昭和四二年度には他企業並みの割合まで間接員を減らしていくことが企図されてい
在わ 3現昭ー人 円万%る︒ 3の設備計画については︑四二年までにどの程度売場面積を
員人1業現業現非高売臓当駄2.業現計合性産生3.業現計合 拡張するか︑そのための用地買収費︑建物建設費の見積りをどの位にするかなどが骨子になって原案が作成された︒その他の項目としては︑車輔など輸送手段増強費︑従業員の寮︑社宅などの建設費などが加えられる︒ 用地の買収や営業用施設の建設にっいての費用計画は︑具体
● 二五八長期計画は五年後の予測によつて一っ
貿易収支は一年六ヵ月ぶりでこの六月に︑黒字に好転し国際収支の見通しは明るくなつてきた︒しかし︑今日の貿易収支の好転の形は依然輸入が減らず︑輪出の伸びによつて行はれているので︑楽観はできない︒社R
なぜなら︑減産体制︑設備投資の抑制はまだ十分に進んでおらず︑製品 ■の過剰在庫も十分にさばけていないからである︒したがって︑国際収支 売高小上内売賑総鋤為為り白︵ 梶﹂︵ 6︵
が黒字に好転したとはいえ︑景気回復はダラダラ型︑上昇テンポはゆるやかであると判断される︒ 人出個支民費県消① ① ① ① 切97003300510008006100PGロGσりG博o
② 販 売 予 測︵下表︶県民個人消喪支出の坤びと小売業︵百貰店を舎む︶縁売上高の伸び.と次﹁年
〜︑ 焉@33 肪 即 鉛
穏探レ相囲々係がある︑ ︵識鞠凌壌翼悼訂O鰯¢い¢︶︒したがつて三十八年度県畏個人消費支出 碧゜︒2露田xO°OO零11§お考
i年36 實・1ー⁝ー⁝!ーヒ;−;⁝i﹂ヨ
参
三︑目標売上高及利蕪︵下衷︶四︑昭三八年度利益︑資本謙画図表︵省略︶比成槽
額血
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覇科 高価益費益益益蟹鷺錦利目亮亮営営営純L.乳 琉 4. 丘 6︒ 乳
長期経営計画策定に関する事例研究二五九
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1謡職 噸輔演 醤1 1 唱ヘ へ冥 冥 軸醤⁝颪蟄醤噸興−寸い軸噸終ー・蝋軸
門部各ーi案成算野r部立
OI↓↓一 玉︑ 部 門 計 謂凹H 販売︑仕入方針 a 原則的には文化性︑流行性を強調した商品を取扱い︑そ・
室理管ー 針案方立成体↓編具
的○−i; 求要案原整調饗門部成編算予合総 逮 通︒攣 れの販売促進を図る︒ b 同時に廉売対象商品に力を入れる︒C.外国商品の導入を積極的に行つていく︒d 販売力を強化するための売場配置︵構成︶を整える︒
会長課⁝部︷1
衷発↓
○ 表 O発↓
⁝ e 販売促進の中核としてのマーケツテイング研究委員会︑ 販売促進部を設ける︒f 積極的な原価低滅をはかる仕入機能の技術的︑.組織的強
競手成編 腫会長部⁝1ー ■
↓ 轟︷撰難塾 ﹁●
譲難合門総部
化を図る︒9 商品知識を中心とする販売技術の向上︒h 商品回転率・を高めるよう努める︒
算予合総
創務儲長祉. 墾. 発㎜ L﹁ 加o 成 編
定⁝厭↑方誠舞金○ー 空決↑算予 一〇ー ︐
・− 広告宣伝活動は以上のような方針を最も効果的に顧客に 提示するよう︑広告媒体︑宣伝方法を研究し需要の喚起に 努めるよう計画する︒
長期経醤計画策定に関する事例研究 一工2
⇔ a一般管理費及び販売費用方針 販 売 ・費販売関係費用は販売促進費とも云うぺきものであるから節滅と云うよりも活用と云う積極的姿勢で運用出来るよ 二六二
辱
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b う計画する︑ 一般管理費◇猷義の人件饗︵彫生費を舎む︶は水準のレベル
率比対 年睡%
アツブに資する総額原資の引上げを討る︒◇その他の費用にっいては殻小の費用をもつて最・ 針 費経総
年36 ρ% ;ーーーー
大の効果を発揮するよう計画する︒ 方く主要費穏方針下衷V 目
串比 年38i%
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繭 ab財脇資金方針 費 資金効率・を商めるよう十分考慮する︒ 要 主 金融力を高める︒対上売
年36 %
ーー
C蝕 a別目費避轍趾 子利払支
︵吐匹5︶︵註6︶︵註7︶︵註8︶︵註9︶︵註10︶
ζ煎蒙圏﹁ 一閏 ㎜ 目 一.署 一 く
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長期経営計画策定に関する事例研究
2長期趾醐は予簿画に対して目擦提示するものとした場合 二六六 い轡醤添臣翌.團一︸ 目 一 目 ︻宅 一 く 一
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り守醤蜜§〒圏 年度計画を長期財画の初年度の枠と無関係に策定する場合 一 一
一 凄ーーー1︸些1ー⁝ーーー⁝ーi⁝﹁ー!⁝1︷ーFIIー⁝ーー正ー匪ーi卿−ーー藍ー暉ーーll﹂ーーーー!ーー﹂.セーー 肖 一 目 一 頃 一 く ﹁
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︐ ︵三七・九・二九︶ ﹂