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へき地における中学生の生活意識(3) ― 性差に 関する考察 ―

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奈良教育大学学術リポジトリNEAR

へき地における中学生の生活意識(3) ― 性差に 関する考察 ―

著者 瀧野 千春

雑誌名 奈良教育大学教育研究所紀要

巻 10

ページ 97‑104

発行年 1974‑03‑20

その他のタイトル A Study of High School Pupils' View of Life in Remote Mountain Villages (3) ― A

Consideration about Differences between Sexes 

URL http://hdl.handle.net/10105/6321

(2)

へき地における中学生の生活意識(3)*

性差に関する考察

瀧 野 千春**

  (心理学教室)

       I   問   題

 総理府青少年対策本部によって実施された「青少年の連帯感などに関する調査」 (1971)にお いて用いられた質問項目中の一部(30間)を用い,奈良県南部の山間へき地の中学生について,その 生活意識に関する調査結果を報告した,上田・瀧野(1973)の論文では,へき地の中学生と大都 市伏阪市)の中学生の生活意識を比較検討することによって,へき地の中学生のパースナリテイの 特質の一端を明らかにすることができた。

 今回の研究は,紙数の限度という制約のため,前回の論文(上田・瀧野,1973)において今後 の課題として残された,へき地群,都市群のそれぞれにおける性差を検討し,両群間の差異をより明 確に把握するために行なわれた。それには,30間の質問項目に関して、へき地群,都市群の両群共一 致して男女差(性差)の有意であるのはどの項目であるかをしらぺ,さらに,へき地群あるいは都市 群の,いずれか一方においてのみ、有意な性差がみられるのはどの項目かを検討して両群間の差異を 把握しようとした。

皿   方   法

 問1から問30にいたる各問ごとの回答選択率が,地域別,学年別,男女別に整理され、前回の論文 の付表(上田・瀧野,1973.PP.76〜90)として表示されている。前回の論文では,その表の「

全体」について,それぞれ,.「男」と「女」の差の検定が行なわれた。検定の沈めに用いられた公式 は,以下に示すとおりである。一(Edwards, 1950,R77)

       戸1 −  p2       ZヨC.R.三

ノ  (わ十6) (o+c)

  M(n1) (m2)

ただし

    0      0      C      C

戸1=     =一  ・  P2言     =一

   σ十わ  nl      c+6  物

半  A St udy of冊9h Schoo1Pupi l s Vi ew of Li fe i n Remot e Momt ai n

   Vi11ages(3)一AConsiderationab01ユtDifferencesbetweenSexes一

¥¥  Chiharu Takillo(Depart ment of Psychol ogy,Nara Uni versi t y of    Educ at i on, Nara)

一97一

(3)

表1 比率の差の検定のための2×2分割表

Yes No

SamPle

1

o

o+δ=nl

Sample

2 c

6 c+d=n2

0+C δ十4 o+6+c+d=M

皿  結果と 考察

表2 へき地群の性差 表3 都市群の性差

問題番号 項目 性 差 検定  問題番号 項目 性 差 検定

5

8<G 米¥     2

B<G

6

B<G

B<G

11

B〉G

¥¥

B>G

12

B〉G 共      5

8<G

共¥

B<G

B>G

13

B\G 米井     6

B<G

8>G 共米    12

B<G

14

B<G ¥     13

8<G

16 ノ、

B〉G

半¥

8>G

¥米

17

B<G ¥     15

B>G

B〉G

ノ、

B<G

共井

23

B〉G 米¥     19

B<G

25

B<G ¥共    20

B>G

¥半

B<G ¥共     24

B>G

B<G 米     25

B<G

B<G

8<G

26

B〉G

米¥米

B>G

¥¥

へ B<G

半半¥

B>G

B<G 米景     26

8>G

27

B<G

B<G

28

B<G ¥共 8<G 半共半

8>G ¥¥景    27

B<G

米共咲

B〉G ¥     28

8>G

¥米

29

ノ、

B〉G 半     29

B<G

30

B<G

共 ρ〈.05 共 戸<.05

米共

¥共¥ P<.01

ρ<.001

(4)

 検定の結果を表示したのカ斗表2と表3とである。表2はへき地群について,表3は都市群につい て,問題番号および質問項目ごとに,統計的に有意であった男女差の方向(B<Gは女子の回答選択 率が男子のそれよりも大であることを示している)および有意水準を示したものである。表2と表3 でゴジック(太字)で表示してあるのはへき地群と都市群とで性差が同じ傾向にあることを示してい

る。

 「家庭についての悩みや心配ごと」の有無については両群とも性差はないが,悩みの内容に関して は,都市群にのみ性差がみられ,「家の職業がいやだ」と「家のまわりの環境がわるい」は女子に多 く,「ただなんとなく」は男子に多く,都市群において,女子が家庭内での悩みよりも社会との関係 から他人の目を気にするような悩みに敏感な傾向が男子より強いことを示している。

 「父と話す程度」や「父と話さない理由」に関しては、両群とも性差はないが, 「母と話す程度」

や「母と話さない理由」に関しては,両群で異なった傾向がみられる。「母とひじょうによく話す1 傾向は両群とも女子に多く,「ぜんぜん話さない」傾向は都市群で男子に多い。また話さない理由のう ち, 「わかってもらえない」はへき地群において,「すぐおこる」は都市群において,女子が男子よ りも多かった。上田・瀧野(1973)の付表から「ぜんぜん話さない」傾向は都市群の女子には全

くみられず,話さない理由として「すぐおこる」をあげた都市群の女子は「あまり話さないほうだ」

と答えた被検者であることから考えると,両群共女子の方が男子よりも母親とよく話す傾向があり,

父親と話す程度に性差がみられぬのと対比的である。都市群の女子において,すぐおこる」から母親 と庫まり話さない」傾向は,都市の母親達が自分の子ども,特に女の子に感情的に接するための反揺 と考えられる。この点はへき地群の女子において、「わかってもらえない」から「話さない」とする 傾向と対比的であり,へき地の母親の態度とそれに対する子ども,特に女の子の「もどかしさ」の現 れではないだろうか。

 父親や母親の理想像としてあげられたものについては。両群とも性差がみられず。前回の論文の結 果からみると,母親については,へき地,都市の地域差もみられない。「現在親にしてあげたいこと」

や「老後の親の扶養」についても両群とも性差はみられなかった。

 「個人的なことまで打ちφけて話せる先生」についての質問に対して。「いる」と答えた反応は,

へき地群において男子に多くみられ, 学校で得たいものについて,「職業に役立つ技術や知識」と

「心を打ちあけて話せる友人や先生」とカミヘき地群において性差がみられ,前者は男子が後者は女 子がより多く,「教養やものの考え方」において,都市群の女子が多かった。へき地において,女.子 は男子より「心を打ちあけて話せる友人や先生」を得たいと熱望しておりながら,現実では,そのよ

うな先生がいると自信をもって言い得ないのが実情であると思われる。一「職業に役立つ技術や知識」

カ入き地群の男子に多く,「教養やものの考え方」が都市群の女子に多いことは,「職業に役立つ技 術や知識」を学校で得ようとする傾向は地域的には,へき地群に多く,特にへき地の男子に多いこと が付表からうかがわれるし,「教養やものの考え方」を都市群の女子が重視するのは,都市部におい て,文化的設備や図書の利用箏が容易であり,女子がその影響により敏感であり,なかまの間での話 題にのぼる機会等も多いためであろう。

 「心を打ちあけて話せる友人」の有無については,へき地、都市の両群とも一致した性差を示し,

一99一

(5)

「いる」と答えた者は女子に多く,「いない」と答えた者は男子に多かった。しかもその友人とは「

親やきょうだい以上に心がかよいあっている」と答えた者が,へき地群の女子に多かった。一方へき 地群の男子は「心を打ちあけて話せる友人」は「いる」が,その友人を「親やきょうだい以上に心が かよいあっている」と言いきれる答えをした者は少ないことカミ付表から明らかである。この傾向は都市 瀞こおいては,性差が認められなかった。以上から、特にへき地における女子の友人関係の緊密さが男 子に比べて高いものであると言えよう。

 「今住んでいる町(村)が好きですか」と言う質問では,都市群にのみ性差がみられた。r好きで ある」との反応は男子に多く,「あまり好きでない」は女子に多かった。これは前述した,悩みの内 容に関して,「家のまわりの環境がわるい」との答えが都市群の女子に多かったことと関係があると

考えられる。「好きである」と言う答えが都市群の男子に多いのは,居住地域に対する愛着よりは。

むしろ,都市文化の持っている娯楽的な側面を男子中学生がより敏感に享受して楽しんでいるナこめか も知れない。

 住んでいる町(村)が好きである理由として,「自由がある」と言う答えだけがへき地群にのみ 性差があり,男子の方が多かった。この項目は,男女をいっしょにした「全体」の比較でも,地域間

に有意差があり,へき地群の方が高率である。「自由がある」と言う意味を「周囲の人々の干渉がな いこと」と考えると,へき地においては,男子に対する干渉あるいは干渉されたとの感じは、女子に おけるよりは弱いのであろう。

 住んでいる町(村)がきらいな理由として,へき地群にのみ性差があった項目として,「人の気持 がつめたい」と「さわがしくておちつかない」とをあげることができ糺前者は女子が,後者は男子 が多かった。特に前者は,好きな理由としてあげた,「自由がある」の考察と関連して考えられ,へ き地において,女子に対する干渉や接触の度数が多く,そのわりには自分を本当に理解してくれたり,

親身になって相談相手になってくれたりすることが少ないために,人の気持をつめたいと感ずるので あろう。この傾向はへき地の男子において低率であることが付表からも知られている。

 「将来もずっと今のところに住んでいたいと思いますか」との質問は,両群とも,どの項目につい ても有意な性差はみられなかった。しかし,付表から考察すると,都市群において,「住んでいたい」

との答えは男子に多く・ 「移りたい」との答えは女子に多いと言う傾向がみられた。

 社会のできごとについて, 「いちばん強く影響を与えた」のは何かと言う質問では,都市群にのみ

「親・きょうだい・観るいの者の意見」の項目で,女子が多いという性差がみられた。これは,付表 からも,都市群の女子が,「テレビ・ラジオの内容」に次いで影響を受けるのは「親・きょうだい・

観るいの者の意見」である傾向がみられ,都市群の男子は必ずしもそうでないことによると思われる。

 「現在日本の社会についてあきたらないと感じていることがあるか」との質問では・都市群にのみ 性差があり,「ぜんぜんない」の項目で男子が多かった。「あきたらない」と感じている者について・

何に関してかとの質問では,どの項目でも,両群とも性差はみられなかっれ

日の丸の旗に関する意見では,どの項目についても,両群とも性差はみられなかった。この質問に関 しては,前回の論文から,へき地,都市の地域差も有意でないとの結果が得られたことカ指摘され

る。

 「人のくらし方について」の「いろいろな考え方」については,「いっしょうけんめい働き倹約し

(6)

て金持ちになる」の項目が,へき地群にのみ性差があり,男子の方が多かった。「金や名誉を考えず に自分の趣味にあったくらし方をする」の項目が,同じへき地群において,有意ではなかったが女子 に多い傾向を示したこと,および「いっしょうけんめい働き倹約して金持ちになる」の項目で,へき 地群の男子が都市群の男子よりも高率である傾向がみられることが付表から考えられる。以上からへ き地の男子には,勤労によって経済的条件を向上させ,生活の基盤を確立しようとする意欲がみられ ると結論づけられる。

 「今の自分の生活に満足ですか。不満足ですか」との質問では,都市群にのみ。 「不満である」の 項目に性差がみられ,男子に多かった。付表から,この項目に対する都市群の女子の選択が低率であ り,これが性差をもたらした原因と考えられもするがむしろこの質問の分析では, 「満足である」

と「まあ満足である」とを合計し,また「やや不満である」と「不満である」とを合計し, 「満足」

と「不満」の両カテゴリーに整理しなおしたものについて,地域差や,それぞれの地域内での性差を 検討すべきであろう。

 「悩みや心配ごと」については,へき地、都市の両群とも一致して女子に多いのが, 「友人や仲間 のこと」と「異性のこと」とであり,へき地群のみ女子に多いのが「容姿のこと」と「性格のこと」

とであり,都市群のみ男子に多いのが「政治や社会のこと」と「この中にはない」とである。「友人 や仲間のこと」は男女をいっしょにした「全体」で地域差がなく,「異性のこと」は地域差があり,

都市群の方が高率である。これは異性に対する悩みは,都市群の女子が最も多く,へき地群の男子が最 も少なくて,男女の性的成熟のテンポのちがいのちがいに,地理的環境の要因が,からみあっている ものと息めれる。「性格のこと」は「全体」において地域差もみられ,へき地群の女子が特に高率で

あり,「容姿のこと」は都市群においては有意ではなかったが・へき地群と同じ性差の傾向がみられ・

地域をこえた,女子共通の尚題として男子よりも関心の高い問題であることが認められ,この点で「

性格のこと」と少し異なった傾向にあると考えられる。「性格のこと」がへき地の女子に高率である のは,へき地と言う地理的、社会的(対人的)環境からの圧力に対し,女子が敏感に反応するためで ないだろうか。「政治や社会のこと」は,都市群の男子において,かなり女子より高く,この傾向は,

へき地群にも若干みられるが,へき地群では性差はなかった。

 悩みを相談する相手としては,へき地,都市の両群とも同じ傾向の有意な性差を示すものとして,

「父」と「近所や学校の友だち」とをあげることができる。前者は男子により,後者は女子によって,

より多く選択された。へき地群のみの性差があったのは「団体,グループなどの仲間」であり,都市 群のみでは「母」であって,いずれも女子の方が多かった。「父」については,「全体」で地域差が あり,へき地群の方が有意に多く,両群内での性差の方向は一致して男子に多いが,選択率において 男子が女子を上回る傾向はへき地群において著しくみられ,へき地において,父親は特に男の子から 信頼されている一端をうかがい知ることができる。一方,母親は都市において,男の子から選択され る率が低く,このことは,前述した都市群では男子は母親とは「ぜんぜん話さないほうだ」との傾向 が強いことと関連して,結果的に女子の選択率の方が高いと言う結果をもたらしたものである。「近 所や学校の友だち」については, 「全体」で地域差がみられ、都市群が有意に高い。付表からわかる

ように,都市群の女子のこの項目に対する選択は割合に高率であり,都市においては、女子が相談相 手としてのよい友人を持っていることを示している。

一101一

(7)

  「ど肱ときに生き批・を感じますか」の質問では,へき地群のみにおいて, 「友人や仲間といると き」が,都市群のみにおいて, 「家族といるとき」が、いずれも女子の方が多かった。前者の項目は,

男子の選択率が,へき地群の方が都市群におけるよりも低率であることと関連して,へき地群の女子 の方が有意に高くなったものと考えられる。後者については「全体」で都市群が有意に低く、特に都

市群の男子の選択率はかなり低いことが付表からわかる。都市において特に男子は,前述したように,

都市文化の娯楽的,レジャー的側面を享受するため,家族といることに生きがいを感じる傾向が少な く,むしろ他の面に関心が向けられるのであろう。

 暴力に対する態度として,都市群,へき地,の両群とも性差のあった項目は,「力づくでやめさせ る」で,男子に多く、へき地群にのみ性差のあった項目は, 「軍掌や警察官に連絡する」と「なりゆ きをみている」とで,前者は女子の方が,後者は男子の方が多かった。「力づくでやめさせる」項目 は,地域差もなく,男子も女子も他の項目に比して,この項目の選択率は,かなり低率で,両地域と も,女子のそれは特に低率であった。これに対して,「車掌や警察官に連絡する」は,地域差が「全 体」について認められ,へき地群の方が有意に高かった。有意にはならなかったが都市群でも、こ の項目では,女子の方が多い傾向が認められ,両地域とも暴力に対する態度として,女子は「力づく、

でやめさせる」かわりに「車掌や警察官に連絡する」ことによって解決しようとするのであろう。し かし,前回の論文でも指摘されたように,都市群の方が,日和見主義で,傍観的であり(上田・瀧野

1973,P.75)、結果的には,へき地群でのみ,女子が有意に高くなったと考えてよいであろう。

rなりゆきをみている」に関しては, 「全体」について地域差がみられ,都市郡の方が有意に高かっ た。両群とも,女子の方が一致して低い傾向がみられ,特にへき地群の女子における選択率が低かっ た。しかし,へき地群の男子が必ずしも傍観的でないことは,付表から都市群の男子より低く,女子 とほぼ等しい選択率を示していることからもわかるであろう。    一

 学校の生活で希望することの有無に関する項目では,「ない」狐へき地群のみにおいて, 「少し ある」が,都市群のみにおいて,いずれも性差がみられ,前者は男子の方が,後者は女子の方が多か った。希望することが,「大いにある」,「少しある」と答えた者について, 「希望していること」

を選択させたところ,質問紙にあげられた,どの項目についても,両群とも性差がみられず,わずか に「この中にはない」と言う項目のみが,へき地群だけ、女子の方が多いと言う結果がえられた。

w   要   約

 前回の論文(上田・瀧野、1973)で,「今後の課題」として残された,へき地群,都市群の,

それぞれにおける性差に関する検討が. 「比率の差の検定」の手続きによって行なわれた。得られた 主要な結果は,以下のように要約される。

 11トき地,都市の両群とも一致して,女子が男子より多かったのは,母親と「ひじょうによく話u

「心を打ちあけて話せる友人」があり, 「友人や仲間のこと」, 「異性のこと」を悩みとして持ち,

その悩みを「近所や学校の友だち」に相談する傾向であった。

 12両群とも一致して,男子が女子より多かったのは,「心を打ちあけて話せる友人」がなく,悩み

ごとの相談相手として「父」をえらび,暴力に対しては,「力づくでやめさせる」傾向であった。

(8)

 13〕へき地群においてのみ,女子が男子より多かったのは,母親と話さない理由として「わかって もらえない」をあげ,学校では「心を打ちあけて話せる友人や先生」を求め,心を打ちあけて話せる 友人との問には「親やきょうだい以上に心がかよいあって」おり, 「人の気持がつめたい」から今住 んでいる町や村をきらい, 「容姿のこと」「性格のこと」を悩みとして持ち,悩みや心配ごとを「団 体・グループの仲間」に相談し,「友人や仲間といるとき」に生きがいを感じ,暴力に対しては「車 掌や警察官に連絡」し,学校に希望することを持ちながら,この質問紙の項目の中にはそれを見つけ

出せないと言う傾向であった。

 ωへき地群においてのみ,男子が女子より多かったのは,「個人的なことまで打ちあけて話せる先 生」があり,学校では「職業に役立つ技術や知識」を得ようとじ,住んでいる町や村の好きな理由と

して「自由がある」をあけ,きらいな理由としては「さわがしくておちつかない」をあげ,人のくら し方としては「いっしょうけんめい働き倹約して金持ちになる」をえらび,暴力に対しては「なり行 きをみて」いて、学校生活で希望することの「ない」と言う傾向であった。

 ㈲都市群においてのみ。女子が男子より多かったのは,家庭についての悩みとして「家の職業がい やだ」,「家のまわりの環境がわるい」をあげ,母と話さない理由として「すぐおこる」をあけ,学校 では「教養やものの考え方」を得ようとじ、住んでいる町や村が「あまり好きでない」と答え,「親・

きょうだい・観るいの者の意見」に強く影響を受け.悩みごとは「母」に相談し,「家族といるとき」

に生きがいを感じ、学校生活で希望することが「少しある」と言う傾向であった。

 16〕都市群においてのみ,男子が女子より多かったのは、家庭についての悩みとして「ただなんとな く」をあげ,母とは「ぜんぜん話さないほう」で・住んでいる町や村が「好き」で,日本の社会につ いてあきたらないと感じていることが「ぜんぜんない」と答え,自分の生活を「不満である」とし、

悩みや心配ごととして「政治や社会のこと」,「この中にはない」をあげると言う傾向であった。

引   用   文   献

Ed wa r ds・A.L ・1950 亙κ力e rゴme〃04 6e3 〃e  〃 力3ツ。月0 09 cσ  「e3eσ7cゐ・

7e3eσ7c〃. NewYork:Rinehart.

総理府青少年対策本部 1971青少年の連帯感などに関する調査一調査報告書(速報)・

上田敏見,瀧野千春 1973 へき地における中学生の生活意識,奈良教育大学教育研究所紀要,

     第9号,。ぺ6 7〜一9.O.

 (付記:本研究の遂行に当り格別の御協力を頂いた吉野郡十津川村教育委員会,同村立上野地中学 校,小原中学校,西川中学枕下北山村教育委員会,同村立下北山中学校および大阪市立R中学校に

対し深い感謝を捧げます。なお,結果の整理に際し本学心理学専攻生の協力を得た。厚く感謝します。)

一103一

(9)

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