気管支喘息患者の誘発喀痰中トロンボキサンB2およ びロイコトリエンC4と気道過敏性
著者 廣瀬 達城
著者別名 Hirose, Tatsuki
雑誌名 博士学位論文要旨 論文内容の要旨および論文審査
結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科
巻 平成15年7月
ページ 14‑14
発行年 2003‑07‑01
URL http://hdl.handle.net/2297/15761
甲第1553号 平成14年12月31日 廣瀬達城
気管支喘息患者の誘発喀痩中トロンポキサンB2およびロイコトリエンQと気道過敏性
学位授与番号学位授与年月日 氏名 学位論文題目
中尾眞二 馬渕宏 吉本谷博 教授
教授 教授 論文審査委員主査
副査
内容の要旨及び審査の結果の要旨
スルフイドペプチド・ロイコトリエン(sulfidoleukotriene,SLT)、トロンポキサン(lhmomboxane,Ⅸ)A2 などのアラ弟ドン酸代謝産物は、気道収縮、血管透過性冗進、気道分泌冗進などの作用を有し、気 管支喘息における慢性気道炎症の形成や気道過敏性の冗進に深く関与していると考えられている。
しかし、気管支喘息患者の喀痩中のTXA,やSLT濃度についての報告はみられない。本研究では、気 管支喘息の気道局所で産生きれるTXA7やSLTの喘息病態への役割を検討するため、気管支喘息患者 の誘発喀痩中TXB2およびロイコトリエン(leukolriene,Ⅲ)C,濃度を測定し、これらと気道過敏`|虫 呼吸機能および喀疾中炎症細胞との関係を検討した。安定期の気管支喘息患者25名(男性16名、
女性9名)を対象と、高張食塩水吸入法により誘発喀疾を採取した。採取した喀痩は0.1%dill1ioheilol を用いて均質化し、その上清中のTXB,およびⅢq濃度をELISA法を用いて測定した。同時に喀痩 の一部を塗抹標本とし喀痩中の好酸球と好中球比率を算出した。
1)喀疾中の好酸球比率は努力肺活量(fbにedvitalcapacity,FVC)および-秒量(fb1℃edexpiraIolyvolume inonesecond,FEV,)との間に相関しなかった。また、喀痩中の好酸球比率はメサコリンに対する 気道過敏性(FEV,が20%低下する塩化メサコリン濃度,PC2o-FEV,)とも相関しなかった。
2)誘発喀疾中TXB、およびU℃,濃度は喀痩中好中球比率や好酸球比率と相関しなかった。
3)誘発喀痩中ⅨB2濃度とFVCおよびFEV!とは相関しなかったが、PCzo-FEV1との間には有意な負 の相関を認めた。
4)誘発喀痩中LT℃4濃度とFVC、FEV,およびPC2o-FEV1との間に相関は見られなかった。
以上より、TXA,は気管支喘息の気道過敏性冗進に関与している可能性が示唆された。また、症状 の安定している気管支喘息患者の気道過敏性冗進における気道の好酸球とLTC4の関与は否定的と考 えられた。ざらに、気管支喘息患者における喀疾中のTXB2濃度の測定はTXA2合成阻害薬や受容体 拮抗薬の有効性を予測しうる可能性が示唆された。本研究は、喀痩中のTXB,濃度を始めて測定する
ことにより、気管支喘息の気道過敏性におけるTXA2の重要性を明らかにしたものであり、学位論文 に値すると評価きれた。
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