氏 名 水谷
み ず た に吉
よ し克
か つ所 属 都市環境科学研究科都市環境科学専攻建築学域 学 位 の 種 類 博士(工学)
学 位 記 番 号 都市環境博 第
206号 学位授与の日付 平成
29年
3月
25日 課程・論文の別 学位規則第4条第1項該当
学 位 論 文 題 名 炭酸化進行度に基づく
ALCパネルの健全度評価に関する研究 論 文 審 査 委 員 主査 橘高 義典 教 授
委員 北山 和宏 教 授 委員 壁谷澤 寿一 准教授
【論文の内容の要旨】
ALC
パネルは,昭和
30年代後半に北欧より日本に技術導入され,昭和
40年代に生産が 本格化し、その後、法的条件の具備や,規格基準類の整備が進むと共に,拡大生産の一途 を辿った。
ALCパネルの生産量は,経済産業省窯業・建材統計によると,バブル期の
436万
m3/年をピークに,統計が開始された昭和
41年
(1966年
)より現在までの累計生産量が
1億
m3超となっており,これら
ALCパネルは,
20~
30年ほど前に製造出荷されたものを 中心に,現在も建物としてストックされていると推定される。
天然資源を多量に消費する新築に対し,環境共生の観点から建築物の長寿命化を図るこ とが求められており,そのための建築物の維持・管理に関する技術・知見に注目が集めら れている。鉄骨造を中心に多用されてきた
ALCパネルに関しても,経年による性能変化の 評価方法ならびに,評価に見合ったメンテナンス方法の確立が求められている。
ALC
パ ネ ル の 経 年 変 化 の 要 因 の 一 つ に 炭 酸 化 が あ り , 主 要 鉱 物 の ト バ モ ラ イ ト
(tobermorite)が
CO2と結合し,トバモライトの結晶構造が徐々に崩壊する。トバモライト の崩壊割合に応じて
ALCの強度が低下するため,
ALC中の炭酸カルシウム含有割合を経年 変化の指標としたフィールド調査も行われている。しかし,フィールドにおける経年変化 では他の要因も複合的に作用することも考えられるため,炭酸化と経年変化の関係を検討 する場合には,炭酸化以外の要因の影響を除外する必要がある。
ALC