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小学生の攻撃性 に関す る研究

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長崎大学教育学部紀要 一教育科学 ‑ 第71 49‑59(20073月)

小学生の攻撃性 に関す る研究

朝長 昌三 ・福井 昭史 ・小島 道生 中村 千秋 ・小原 達朗 ・柳田 泰典

TheSt udy on Aggr e s s i ve ne s sofEl e me nt ar y Sc hoolChi l dr e n Shoz oTOMONAGA

,

Aki f umiFUKU

I,

Mi c hi oKOJI MA

,

Chi a kiNAKAMURA

,

Ta t s ur oOBARA

,

a ndYas uno r iYANAGI DA

今 日,学校 ,家庭, 地域 にお いて, 子 ど もの攻撃性 が問題 とされて い る. 文部科学省 (2006)が平成17年度 にお ける児童生徒 の問題行動等 の状況 につ いて発表 した ところによ ると,公立小学校 の児童 が起 こした暴力行為 は学校 内で は2018件,学校外で は158件 であ っ た. また暴力行為 の形態 と して は,生徒間暴力が1073件 で最 も多 く,次 に器物損壊,対教 師暴力,対人暴力 とな って い る.

また文部科学省 (2006)は突発性攻撃的行動及 び衝動, いわゆ るキ レた子 ど もの性格 的 傾 向を(1)耐性欠如型, (2)攻撃型, (3)不満型 に分類 し, キ レた子 ど もにつ いて調査 した. そ の結果, キ レた子 ど もの うち87.8%が男子 で, 12.2%が女子 であ った. また耐性欠如型 は 70.3%,不満型 は30.1%で,攻撃型 はその中間で あ った と して い る. さ らに,耐性欠如型

と攻撃型 は男子 に多 く,不満型 は女子 にやや多 い傾 向 とい う結果 であ った.

朝長 ら (2006)は小学生 の攻撃性 を表 出性攻撃 と不表 出性攻撃 か ら検討 し,以下 のよ う な結果 を得 た.表 出性攻撃 の強 い男児 は4年生 で約25%,5年生 で約22%,6年生 で約25

%で あ った.女児 で は4年生 で約16%,5年生 で約33%,6年生 で約33%であ った.不表 出性 の強 い男児 は4年生 で約34%,5年生 で約26%,6年生 で約26%であ った.女児で は 4年生 で約30%,5年生 で約26%,6年生 で約22%で あ った. さ らに,表 出性攻撃 も不表 出性攻撃 も強 い4年生男児 は約13%で,女児 は約10%で あ った.5年生男児 は約10%で, 女児 は約10%で あ った. また6年生男児 は約10%で,女児 は約 9%で あ った. それ に対 し て,表 出性攻撃 も不表 出性攻撃 も弱 い4年生男児 は約13%で,女児 は約14%であ った.5 年生男児 は約15%で,女児 は約14%であ った. また6年生男児 は約10%で,女児 は約9%

で あ った.

以上 のよ うに得 た児童 の攻撃性 に関す る傾 向をさ らに検討 す るために, 2005年度 に行 っ た同 じ5小学校 の児童 に対 して調査 を行 った.

方 法

被験者 は,長 崎市 お よび近郊 の小学生1110名 (男児557名,女児553名) であ った.

4年生 は男児 が194名,女児 が155名, 5年生 は男児 が167名,女児が197名,6年生 は男

(2)

児 が196名,女児 は201名 で あ った.

調査 は,小学生 用攻撃性 質 問紙 (HAQ‑C:Hostility‑AggressionQuestionairefor Children)を用 いて行 った.

本質問紙 は27項 目か ら構成 されてお り,攻撃性 を表 出性攻撃 と不表 出性攻撃 の2面 か ら 検討す るよ うにな ってい る.表 出性攻撃 の項 目は4,10,ll,12,13,15,20,22で,不 表 出性攻撃 の項 目は2,6,8,14,17,19,24,25であ る.

被験者 は各質 問項 目に対 して 「ま った くあて はま らない」, 「あま りあて はま らない」,

「よ くあて はま る」, 「とて もよ くあて はまる」 の4段階 の 1っ に回答 した.

結 果

結果 の処理 につ いて は,以下 の よ うに行 った.

各質 問項 目に対 して 「ま った くあて はま らない」 に は1点, 「あ ま りあて はま らない」

には2点, 「よ くあて はまる」 には3点,「とて もよ くあて はまる」 には4点 を加算 し, そ れ らの合計点 を各被験者 の表出性攻撃 と不表 出性攻撃 の代表値 として,t一検定 を行 った.

判定基準 に関 して は以下 の とお りで ある.

男児 の表 出性攻撃 は 「30‑32」が 「5 非常 に強 い」,「24‑29」が 「4 やや強 い」,

「17‑23」が 「3 ふつ う」,「12‑16」が 「2 やや弱 い」,「8‑11」 が 「1 非常 に弱 い」である.女児 の場合 は 「29‑32」が 「5 非常 に強 い」,「22‑28」が 「4 やや強 い」,

「16‑21」 が 「3 ふつ う」,「10‑15」が 「2 やや弱 い」,「8‑ 9」が 「1 非常 に弱 い」 であ る.

男児 の不表 出性攻撃 は 「27‑32」が 「5 非常 に強 い」,「20‑26」が 「4 やや強 い」,

「16‑19」が 「3 ふつ う」,「11‑15」が 「2 やや弱 い」,「8‑10」が 「1 非常 に弱 い」

で あ る.女児 の場 合 は 「27‑32」が 「5 非常 に強 い」,「20‑26」が 「4 やや強 い」,

「15‑19」が 「3 ふつ う」,「11‑14」が 「2 やや弱 い」,「8‑10」が 「1 非常 に弱い」

であ る.

(1) 4‑ 6年生全体 の表 出性攻撃 と不表 出性攻撃 の比較

① 男 児

表 出性攻撃 :I‑‑20.592(SD‑5.403) 不表 出性攻撃 :妄‑17.792(SD‑4.915)

t‑9.002 p<.01 (d∫‑1112)

以上 のよ うに,男児全体 の表 出性攻撃 と不表 出性攻撃 との間 には統計 的 に有意 な差 が あ った.す なわち,男児全体 の攻撃性 に関 して は,表 出性攻撃 の方が不表 出性攻撃 よ りも大 であ った.

判定基準 に関 して は,表 出性攻撃 も不表 出性攻撃 も 「ふつ う」 で あ った.

② 女児

表 出性攻撃 :I‑‑18.839(SD‑5.011) 不表 出性攻撃 :I‑‑17.385(SD‑4.621)

t‑5.016 p<.01 (df‑1104)

(3)

平 田 :戦前 日本 の聴覚障害児教育 における職業教育 と進路保障に関す る歴史的考察 51

以上 のよ うに,女児全体 の表 出性攻撃 と不表 出性攻撃 との間 には統計 的 に有意 な差 が あ った.す なわち,女児全体 の攻撃性 に関 して は,表 出性攻撃 の方 が不表 出性攻撃 よ りも大 で あ った.

判定基準 に関 して は,表 出性攻撃 も不表 出性攻撃 も 「ふつ う」 であ った.

(2)男児 の表 出性攻撃 と不表 出性攻撃 の比較 (丑 4年生

表 出性攻撃 :‑20.562(SD‑5.720) 不表 出性攻撃 :妄‑18.500(SD‑4.841)

t‑3.833 p<.01 (d∫‑386)

以上 のよ うに,

4

年生男児 の表 出性攻撃 と不表 出性攻撃 との間 には統計的 に有意 な 差 があ った.す なわ ち,4年生男児 の攻撃性 に関 して は,表 出性攻撃 の方が不表 出性 攻撃 よ りも大 で あ った.

判定基準 に関 して は,表 出性攻撃 も不表 出性攻撃 も 「ふつ う」 であ った.

② 5年生

表 出性攻撃 :妄‑20.892(SD‑5.204) 不表 出性攻撃 :I‑‑17.707(SD‑5.042)

t‑5.681 p<.01 (d∫‑332)

以上 のよ うに,5年生男児 の表 出性攻撃 と不表 出性攻撃 との問 には統計 的 に有意 な 差 があ った. す なわち,5年生男児 の攻撃性 に関 して は,表 出性攻撃 の方 が不表 出性 攻撃 よ りも大 で あ った.

判定基準 に関 して は,表 出性攻撃 も不表 出性攻撃 も 「ふつ う」 で あ った.

③ 6年生

表 出性攻撃

:妄

‑20.367(SD‑5.263) 不表 出性攻撃 : 云‑17.163(SD‑4.973)

t‑6.195 p<.01 (df‑390)

以上 のよ うに,6年生男児 の表 出性攻撃 と不表 出性攻撃 との間 には統計的 に有意 な 差があ った.す なわち,6年生男児 の攻撃性 に関 して は,表 出性攻撃 の方が不表 出性 攻撃 よ りも大 で あ った.

判定基準 に関 して は,表 出性攻撃 も不表 出性攻撃 も 「ふつ う

で あ った.

(3)女児 の表 出性攻撃 と不表 出性攻撃 の比較 (9 4年生

表 出性攻撃 :義‑18.000(SD‑4.722) 不表 出性攻撃 :I‑‑17.677(SD‑4.718)

t‑.602 有意差 な し (d∫‑386)

以上 のよ うに,4年生女児 の表 出性攻撃 と不表 出性攻撃 との間 には統計的 に有意 な 差 はなか った.

判定基準 に関 して は,表 出性攻撃 も不表 出性攻撃 も 「ふつ う」で あ った.

(4)

② 5年生

表 出性攻撃

:I ‑

‑18.797(SD‑5.193) 不表 出性攻撃 :I‑‑17.543(SD‑4.723)

t‑2.507 p<.05 (d∫‑392)

以上 のよ うに,5年生女児 の表 出性攻撃 と不表 出性攻撃 との間 には統計 的 に有意 な 差 が あ った.すなわ ち,5年生女児 の攻撃性 に関 して は,表 出性攻撃 の方 が不表 出性 攻撃 よ りも大 であ った.

判定基準 に関 して は,表 出性攻撃 も不表 出性攻撃 も 「ふつ う」 であ った.

③ 6年生

表 出性攻撃 :I‑‑19.527(SD‑4.967) 不表 出性攻撃 :I‑‑17.005(SD‑4.437)

t‑5.370 p<.01 (d∫‑400)

以上 の よ うに,6年生女児 の表 出性攻撃 と不表 出性攻撃 との問 には統計 的 に有意 な 差が あ った. すなわ ち,6年生女児 の攻撃性 に関 して は,表 出性攻撃 の方 が不表 出性 攻撃 よ りも大 であ った.

判定基準 に関 して は,表 出性攻撃 も不表 出性攻撃 も 「ふつ う」 であ った.

(4) 表 出性攻撃 に関す る学年間比較 1) 男児

(丑 4年生×5年生

t‑.570 有意差 な し

② 4年生×6年生

t‑.350 有意差 な し

③ 5年生× 6年生

t‑.952 有意差 な し

以上 のよ うに,男児 の表 出性攻撃 に関 して は4年生,5年生, 6年生 間 に統計 的 に有意 な差 はなか った.

2) 女児

① 4年生×5年生

t‑1.487 有意差 な し

② 4年生×6年生

t‑2.938 (p<.01)df‑354

③ 5年生× 6年生

t‑1.434 有意差 な し

以上 のよ うに,女児 の表 出性攻撃 に関 して は6年生 が最 も高 く,4年生 が最 も 低 く, また これ らの間 に統計 的 に有意 な差が あ った.

(5)

平 田 :戟前 日本 の聴覚障害児教育 における職業教育 と進路保障 に関す る歴史的考察 53

(5)不 表 出性攻 撃 に関す る学年 間比較 1) 男児

① 4年 生×5年 生

t‑1.523 有 意 差 な し

② 4年 生×6年 生

t‑2.689(p<.01)df‑388

③ 5年 生× 6年 生

t‑1.031 有意 差 な し

以上 の よ うに, 男 児 の不 表 出性 攻 撃 に関 して は4年 生 が最 も高 く, 6年 生 が最 も 低 く, 統 計 的 に も有 意 な差 が あ った.

2) 女 児

① 4年 生 × 5年 生

t‑.265 有 意 差 な し

② 4年 生×6年 生

t‑1.379 有意 差 な し

③ 5年生× 6年 生

t‑1.172 有意 差 な し

以上 の よ うに, 女 児 の不 表 出性 攻 撃 に関 して は4年 生 が最 も高 く, 6年 生 が最 も 低 か ったが,学 年 間 には統 計 的 に有意 な差 はなか った.

(6)性 差

1) 表 出性 攻撃

① 4‑ 6年 生 全 体

t‑5.604 (p<.01) d‑1108

以 上 の よ うに, 4年 生 か ら6年 生 まで の全体 の表 出性 攻 撃 に関 して は, 男 児 の方 が女児 よ り も大 で、 統計 的 に も有意 で あ った.

② 4年 生

t‑4.487 (p

<.

01) d∫‑347

以 上 の よ うに, 4年 生 の表 出性 攻撃 に関 して は男 児 の方 が女 児 よ り も大 で, 統 計 的 に も有 意 で あ った.

③ 5年 生

t‑3.832 (p<.01) d∫‑362

以 上 の よ うに, 5年 生 の表 出性 攻撃 に関 して は男 児 の方 が女 児 よ り も大 で, 統 計 的 に も有意 で あ った.

④ 6年生

t‑1.636 有意 差 な し

以 上 の よ うに, 6年 生 の表 出性 攻 撃 に関 して は男 児 の方 が大 で あ ったが, 疏 計 的 に は有意 な差 はなか った.

2) 不表 出性 攻撃 (丑 4‑ 6年 生 全体

(6)

t‑1.411 有意差 な し

以上 のよ うに,4年生 か ら6年生 までの全体 の不表 出性攻撃 に関 して は,男 児 の方 が女児 よ りも大 で あ ったが,統計 的 に有意 な差 はなか った.

② 4年生

t‑1.595 有意差 な し

以上 の よ うに,

4

年生 の不表 出性攻撃 に関 して は男児 の方 が大 で あ ったが, 統計 的 に有意 な差 はなか った.

③ 5年生

t‑.319 有意差 な し

以上 の よ うに, 5年生 の不表 出性攻撃 に関 して は男児 の方 が大 で あ ったが, 統計 的 に有意 な差 はなか った.

④ 6年生

t‑.335 有意差 な し

以上 のよ うに, 6年生 の不表 出性攻撃 に関 して は男児 の方 が大 で あ ったが, 統計 的 に有意 な差 はなか った.

考 察

小学生 の攻撃性 に関 して は,攻撃性 を表 出性攻撃 と不表 出性攻撃 の段 階で検討 す るのが 適 当 とされて い る (山崎 ら,

2 0 0 2 ) .

この ことか ら本研究 にお いて は,児童 の攻撃性 を表 出性攻撃 と不表 出性攻撃 か ら検討 す ることを 目的 と した.

(1) 表 出性攻撃 と不表出性攻撃の比較

4年生,5年生,6年生全体 の攻撃性 は,男女 ともに 「ふつ う」 であ ったが,表 出性攻 撃が不表 出性攻撃 よ りも大 であ った.すなわち,攻撃誘発刺激 に対 して怒 りを感 じた とき, 直接 的 には表 に出ない敵意 とい った不表 出性攻撃 を とるよ りも,身体 的攻撃 や言語 的攻撃

さ らには短気 とい った表 出性攻撃 を とる傾 向が大 であ った. この ことは,朝長 ら

( 2 0 0 6 )

の得 た結果 と同様 で あ った.

そ こで,判定基準 の

「4」

「5」

を合 わせて それぞれ 「強 い表 出性攻撃」 お よび「強 い不表 出性攻撃性」, また

「1」

「2」

を合 わせて 「弱 い表 出性攻撃」 お よび 「弱 い不 表 出性攻撃」 と し,以上 の傾 向を さ らに検討 した.

4年生男児 にお いて は,表 出性攻撃 が不表 出性攻撃 よ りも大 で,統計 的 に も有意 であ っ た. また 「強 い表 出性攻撃」 を示 した割合 は約32%で, 「強 い不表 出性攻撃」 を示 した割 合 は約

4 0 %

であ った. さ らに

,

「強 い表 出性攻撃」 と 「強 い不表 出性攻撃」 の両方 を示 し た割合 は約19%で あ った. 「強 い表 出性攻撃」 で 「弱 い不表 出性攻撃」 を示 した割合 は約

6%, 「強 い不表 出性攻撃」 で 「弱 い表 出性攻撃」 の割合 は約

2%

で あ った. また 「弱 い 表 出性攻撃」 と 「弱 い不表 出性攻撃」 の両方 を示 した割合 は約11%で あ った.

4年生女児 にお いては,表 出性攻撃 と不表 出性攻撃 との間 に有意 な差 はなか った. また

「強 い表 出性攻撃」 を示 した女児 の割合 は約

2 1 %

で,「強 い不表 出性攻撃」 を示 した割合 は 約34%で あ った. さ らに,「強 い表 出性攻撃」 と 「強 い不表 出性攻撃」 の両方 を示 した割 合 は約

1 2 %

であ った.「強 い表 出性攻撃」 で 「弱 い不表 出性攻撃」 の割合 は約

3

%,「強 い 不表 出性攻撃」 で 「弱 い表 出性攻撃」 の割合 は約 1%で あ った. また 「弱 い表 出性攻撃」

(7)

平田 :戦前日本の聴覚障害児教育における職業教育と進路保障に関する歴史的考察 55

と 「弱 い不表 出性攻撃」 の両方 を示 した割合 は約14%で あ った.

5年生男児 において は,表 出性攻撃 が不表 出性攻撃 よ りも大 で,統計 的 に も有意 で あ っ た. また 「強 い表 出性攻撃」 を示 した割合 は約29%で, 「強 い不表 出性攻撃」 を示 した割 合 は約33%で あ った. さ らに

,

「強 い表 出性 攻撃」 と 「強 い不表 出性攻撃」 の両方 を示 し た割合 は約17%であ った. 「強 い表 出性攻撃」 で 「弱 い不表 出性攻撃」 の割合 は約 3%,

「強 い不表 出性攻撃」 で 「弱 い表 出性攻撃」 の割合 は約 1%で あ った. また 「弱 い表 出性 攻撃」 と 「弱 い不表 出性攻撃」 の両方 を示 した割合 は約14%で あ った.

5年生女児 において は,表 出性攻撃 が不表 出性攻撃 よ りも大 で,統計 的 に も有意 で あ っ た. また 「強 い表 出性攻撃」 を示 した割合 は約27%で, 「強 い不表 出性攻撃」 を示 した割 合 は約29%で あ った. さ らに

,

「強 い表 出性攻撃」 と 「強 い不表 出性攻撃」 の両方 を示 し た割合 は約12%で あ った.「強 い表 出性攻撃」 で 「弱 い不表 出性攻撃」 の割合 は約5%,

「強 い不表 出性攻撃」 で 「弱 い表 出性攻撃」 の割合 は約 2%で あ った. また 「弱 い表 出性 攻撃」 と 「弱 い不表 出性攻撃」 の両方 を示 した割合 は約14%で あ った.

6年生男児 において は,表 出性攻撃 が不表 出性攻撃 よ りも大 で,統計 的 に も有意 で あ っ た. また 「強 い表 出性攻撃」 を示 した割合 は約26%で, 「強 い不表 出性攻撃」 を示 した割 合 は約29%で あ った. さ らに

,

「強 い表 出性攻撃」 と 「強 い不表 出性攻撃」 の両方 を示 し

た割合 は約12%であ った. 「強 い表 出性攻撃」 で 「弱 い不表 出性攻撃」 の割合 は約6%,

「強 い不表 出性攻撃」 で 「弱 い表 出性攻撃」の割合 は約 1%で あ った. また 「弱 表 出性 攻撃」 と 「弱 い不表 出性攻撃」 の両方 を示 した割合 は約13%で あ った.

6年生女児 において は,表 出性攻撃 が不表 出性攻撃 よ りも大 で,統計 的 に も有意 で あ っ た. また 「強 い表 出性攻撃」 を示 した割合 は約30%で, 「強 い不表 出性攻撃」 を示 した割 合 は約26%で あ った. さ らに

,

「強 い表 出性攻撃」 と 「強 い不表 出性攻撃」 の両方 を示 し た割合 は約10%であ った.「強 い表 出性攻撃

で 「弱 い不表 出性攻撃の割合 は約6%,

「強 い不表 出性攻撃」 で 「弱 い表 出性攻撃」 の割合 は約5%であ った. また 「弱 い表 出性攻 撃」 と 「弱 い不表 出性攻撃」 の両方 を示 した割合 は約9%であ った.

以上 のよ うに,小学生 の攻撃性 は表 出性攻撃 の方が不表 出性攻撃 よ りも大 であ ることが わか った.す なわち,攻撃誘発刺激 を受 けて怒 りを感 じた とき,敵意 を抱 く以上 に身体的 攻撃 や言語 的攻撃 を とった り,短気 を起 こ した りす る傾 向が強 い ことがわか った. また男 児 の場合,強 い表 出性攻撃 や強 い不表 出性攻撃 は学年 が上 が るにつれて漸減傾 向がみ られ たが,女子 の場合 は強 い表 出性攻撃 は漸増傾 向を,不表 出性攻撃 は漸減傾 向を示 した. こ れ らの傾 向 は,朝長 ら (2006)の得 た結果 と同 じよ うな傾 向であ った.

(2) 表 出性攻撃 に関す る学年 間比較

男児 の表 出性攻撃 に関 して は,学年 間 に有意 な差 はなか った.す なわ ち各学年 ともに表 出性攻撃 の大 きさは同 じよ うな大 きさと考 え られ た. また 「強 い表 出性攻撃」 の出現率か らみ た場合,4年生 は約32%,5年生 は約29%,6年生 は約26%と減少傾 向を示 した. さ らに 「弱 い表 出性攻撃」 の出現率 は4年生が約26%,5年生 が約22%,6年生が約25%で あ った. この よ うに男児 の場合,怒 りを感 じた とき強 い表 出性攻撃 は減少傾 向 を示 した.

女児 の表 出性攻撃 に関 して は, 4年生 と6年生 との間 に有意 な差 があ り,6年生 の方が 大 であ ったが,他 の学年間 には有意 な差 はなか った. また 「強 い表 出性攻撃」 の出現率 は

(8)

4年生 が約21%,5年生 が約27%,6年生 が約30%と増加傾 向 を示 した. 「弱 い表 出性攻 撃」 の出現率 は4年生 が28%,5年生 が約28%,6年生 が約20%で あ った. このよ うに, 女児 の場合,学年 が上 が るにつれて強 い表 出性攻撃 の発現 が高 ま り,逆 に弱 い表 出性攻撃 の発現 が減少 す るとい う傾 向がみ られた.‑これ らの傾 向 は,朝長 ら (2006)の得 た結果 と 同 じよ うな傾 向で あ った.

(3)不表 出性攻撃 に関す る学年間比較

男児 の不表 出性攻撃 に関 して は,4年生 と6年生 との間 に有意 な差 があ り,4年生 の方 が大 であ った.他 の学年 間 には有意 な差 はなか った. また 「強 い不表 出性攻撃」 の出現率 に関 して は4年生 が約40%,5年生 が約33%,6年生 が約29%と減少傾 向 を示 した. それ に対 して, 「弱 い不表 出性攻撃」 の出現率 は4年生 が約27%,5年生 が約34%, 6年生 が 約38%と増加傾 向を示 した. このよ うに,男児 の場合,学年 が上 が るにつれて強 い不表 出 性攻撃 の出現率が減少 し,逆 に弱 い不表 出性攻撃 の出現率 が増加 す る傾 向がみ られ た.

女児 の不表 出性攻撃 に関 して は,学年 間 に有意 な差 はなか った. また 「強 い不表 出性攻 撃」 の出現率 は4年生 が約34%,5年生 が約29%,6年生 が約26%と減少傾 向 を示 した.

「弱 い表 出性攻撃」 の出現率 は4年生 が約27%,5年生 が約27%,6年生 が約28%で あ っ た. このよ うに,女児 の場合,学年 が上 が るにつれて強 い不表 出性攻撃 の出現率 は減少傾 向を示 したが,「弱 い不表 出性攻撃」 の出現率 はほとん ど変 わ らなか った.

(4)表 出性攻撃 に関す る性差

4,5,6年生全体 の表 出性攻撃 に関 して は,男児 の方 が女児 よ りも大 で,統計 的 に も 有意 で あ った.

4年生 の場合,男児 の方 が女児 よ りも大 で,統計 的 に も有意 で あ った. また 「強 い表 出 性攻撃

の出現率 は男児 が約32%,女児 が約21%で あ った. それ に対 して, 「弱 い表 出性 攻撃」 の出現率 は男児が約26%,女児 が約28%であ った. このよ うに,「強 い表 出性攻撃」

の発現率 は男児が高か ったが, 「弱 い表 出性攻撃」 の出現率 はほとん ど変 わ らなか った.

5年生 の場合,男児 の方 が女児 よ りも大 で,統計 的 に も有意 であ った. また 「強 い表 出 性攻撃」 の出現率 は男児 が約29%,女児 が約27%で あ った. それ に対 して, 「弱 い表 出性 攻撃」 の出現率 は男児 が約22%,女児 が約28%で あ った. このよ うに,「強 い表 出性攻撃」

の発現率 はほとん ど変 わ らなか ったが, 「弱 い表 出性攻撃」 の出現率 は女児 の方 が高 い と いえた.

6年生 の場合,統計 的 に有意 な差 はなか った. また 「強 い表 出性攻撃」 の出現率 は男児 が約26%,女児 が約30%で あ った. それ に対 して, 「弱 い表 出性攻撃」 の出現率 は男児 が 約25%,女児 が約20%で あ った. このよ うに, 「強 い表 出性攻撃」 の出現率 は女児 の方 が 高 く,逆 に 「弱 い表 出性攻撃」 の出現率 は男児 の方 が高 か った.

(5)不表 出性攻撃 に関す る性差

4,5,6年生全体 の不表 出性攻撃 に関 して は,統計 的 に有意 な差 はなか った.す なわ ち,怒 りを感 じた とき,各学年 の男女 と もに,同程度 の敵意 を抱 いて い ると考 え られ た.

4年生 の場合, 有意 な差 はなか った. また 「強 い不表 出性攻撃

の出現 率 は男児 が約

(9)

平 田 :戦前 日本 の聴覚障害児教育 における職業教育 と進路保障 に関す る歴史的考察 57

40%,女児 が約34%で あ った. それ に対 して, 「弱 い不表 出性攻撃」 の出現率 は男児 が約 27%,女児 が約27%で あ った. この よ うに, 「強 い不表 出性攻撃」 の出現率 は男児 の方 が 高 く,「弱 い不表 出性攻撃」 の出現率 は同程度で あ った.

5年生 の場 合, 有意 な差 はなか った. また 「強 い不表 出性攻撃」 の出現率 は男児 が約 33%,女児 が約29%で あ った. それ に対 して, 「弱 い不表 出性攻撃」 の出現率 は男児 が約 34%,女児 が約27%で あ った. この よ うに, 「強 い不表 出性攻撃」 の出現率 も 「弱 い不表

出性攻撃」 の出現率 も男児 の方が高 か った.

6年生 の場 合, 有意 な差 はなか った. また 「強 い不表 出性攻撃」 の出現 率 は男児 が約 29%,女 児 が約26%で あ った. それ に対 して, 「弱 い不表 出性攻撃」 の出現率 は男児 が約 38%,女児 が約28%で あ った. この よ うに, 「強 い不表 出性攻撃」 の出現率 はあ ま り変 わ

らなか ったが,「弱 い不表 出性攻撃」 に関 して は男児 の方 が高 か った.

以上 のよ うに,身体 的攻撃,言語的攻撃,短気 であ る表 出性攻撃 の強 い児童 が4年生男 児 で は約32%,5年生 で約29%,6年生 で は約29%, また4年生女児 で は約21%,5年生 で は約27%,6年生 で は約30%とい う結果 で あ った.敵意 で あ る不表 出性攻撃 の強 い児童 が4年生男児 で は約40%,5年生 で は約33%,6年生 で は約29%, また4年生女児 で は約 34%,5年生で は約29%,6年生 で は約26%とい う結果であ った. これ らの児童 に対 して,

どのよ うな指導 を行 うのかが今後 の課題 といえ る.

それ に対 して,攻撃誘発刺激 に対 して怒 りを感 じて も 「弱 い表 出性攻撃」で 「弱 い不義 出性攻撃」 しか示 さない男児が4年生 で は約11%,5年生 で は約14%,6年生 で は約13%, また女児 で は4年生 が約14%,5年生 が約14%,6年生 が約9%とい う結果で あ った.怒

りを感 じて も,各学年 の10%前後 の児童が表 出性攻撃 も不表 出性攻撃 ももたない とい うこ とに対 して, どの よ うな指導 を行 うのか も今後 の課題 といえ る.

要 約

小学生 の攻撃性 を表 出性攻撃 と不表 出性攻撃 か ら検討 し,以下 のよ うな結果 を得 た.

(1) 表出性攻撃 と不表 出性攻撃の比較

① 4,5,6年生 の男児全体 の攻撃性 に関 して は,表 出性攻撃 が不表 出性攻撃 よ りも 大で,統計的 に も有意であった.また判定基準 によると,両攻撃性 は 「ふつ う」であ っ た.

② 4年生男児 の攻撃性 に関 して は,表 出性攻撃 が不表 出性攻撃 よ りも大 で,統計 的 に も有意 で あ った. また判定基準 によると,両攻撃性 は 「ふつ う」 で あ った.

③ 5年生男児 の攻撃性 に関 して は,表 出性攻撃 が不表 出性攻撃 よ りも大 で,統計 的 に も有意 であ った. また判定基準 によると,両攻撃性 は 「ふつ う」 で あ った.

④ 6年生男児 の攻撃性 に関 して は,表 出性攻撃 が不表 出性攻撃 よ りも大 で,統計的 に も有意 であ った. また判定基準 によると,両攻撃性 は 「ふつ う」 であ った.

⑤ 4,5,6年生 の女児全体 の攻撃性 に関 して は,表 出性攻撃 が不表 出性攻撃 よ りも 大で,統計的 に も有意であ った. また判定基準 によると,両攻撃性 は 「ふつ う」であ っ た.

⑥ 4年生女児 の攻撃性 に関 して は,表 出性攻撃 と不表 出性攻撃 の間 に統計 的 に有意 な 差 はなか った. また判定基準 によると,両攻撃性 は 「ふつ う」 で あ った.

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⑦ 5年生女児 の攻撃性 に関 して は,表 出性攻撃 が不表 出性攻撃 よ りも大 で,統計 的 に も有意 であ った. また判定基準 によると,両攻撃性 は 「ふつ う」 で あ った.

⑧ 6年生女児 の攻撃性 に関 して は,表 出性攻撃 が不表 出性攻撃 よ りも大 で,統計 的 に も有意 であ った. また判定基準 によると,両攻撃性 は 「ふつ う」 で あ った.

(2)表 出性攻撃 に関する学年 間比較

男児 の表 出性攻撃 に関 して は4年生,5年生,6年生間に統計的 に有意 な差 はなか っ

た .

② 女児 の表 出性攻撃 に関 して は4年生 と6年生 の間 に統計 的 に有意 な差 が あ ったが, 4年生 と5年生 間お よび5年生 と6年生問 には有意 な差 はなか った.

(3)不表 出性攻撃 に関す る学年間比較

① 男児 の不表 出性攻撃 に関 して は,4年生 と6年生 の問 に統計 的 に有意 な差 があ った が,4年生 と5年生間 および5年生 と6年生間 には有意 な差 はなか った.

② 女児 の不表 出性攻撃 に関 して は,4年生,5年生, 6年生間 に統計的 に有意 な差 は なか った.

(4)表 出性攻撃 に関する性差

① 4年生か ら6年生 までの全体 の表 出性攻撃 に関す る性差 は,男児が女児 よ りも大 で, 統計 的 に も有意 であ った.

② 4年生 に関 して は,男児が女児 よ りも大 で,統計 的 に も有意 で あ った.

③ 5年生 に関 して は,男児が女児 よ りも大 で,統計 的 に も有意 であ った.

④ 6年生 に関 して は,統計的 に有意 な差 はなか った.

(5)不表 出性攻撃 に関す る性差

① 4年生 か ら6年生 までの全体 の表 出性攻撃 に関す る性差 は,統計 的 に有意 な差 はな か った.

② 4年生 に関 して は,統計 的 に有意 な差 はなか った.

③ 5年生 に関 して は,統計的 に有意 な差 はなか った.

④ 5年生 に関 して は,統計的 に有意 な差 はなか った.

参 考 文 献 市村操‑ (2004) 怒 りの コ ン トロー ル ブ レー ン出版

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( HAQ ‑C)

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参照

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