博 士 ( 工 学 ) 竹 内 幹 雄
学 位 論 文 題 名
地下構造物の地震対策に関する研究 学位論文内容の要旨
1985年3月 チ リ 地 震 が 発 生 し , 土 木 学 会 第1号 の 海 外 地 震 被 害 調 査 と し て 埼 玉 大 学 ・ 渡 邉 啓 行 教 授 と 共 に チ り の 地 を 踏ん だ .こ の地 震 で当 時専 門 分野 とし て いた 橋梁 以 外の 浄水 池 の導 流蠻 の ス ロ ッ シ ン グ に よ る せ ん 断 破 壊 や 上 下 水 道 の 管 路 の 損傷 が 目立 つの が 気に をっ て いた ,同 年9月 メ キ シ コ 地 震 が 発 生 し , デ ンバ ー での 国際 会 議参 加の 後 ,メ キシ コ で伯 野元 彦 東大 教授 の 調査 に合 流 し た. 数 々の 被害 の 中で 半地 下 の下 水カ ル バー トの 被 害, メキ シ コ・ クレ ィ 内の シールドトンネ ルの被 害, 内 部に 地下 鉄 を抱 き込 ん だ超 高層 ビ ルの 倒壊 に 心が ひか れ た. 「東 京 で建 設した同じもの が相当 を 被害 を受 け てい るI亅 この 時 に抱 いた 映 像が 専Pl亅 分野 の変 更 に多 大を 影 響を 与え た .こ れは1995 年 の 阪 神 大 震 災 で 現 実 のも の とを り神 戸 高速 鉄道 等 地下 鉄が 崩 壊し 、「 地 下は 安全 」 との 神話 は を く な っ た 。 こ の1年 前 の 土 木 学 会 論 文 集 に 「 地 下 構 造物 に免 震 は成 立す る .」 との 事 を発 表し て い た の で 思 い は よ り 深 か っ た . 地 震 後1ケ 月 ほ ど し て 当時 の建 設 省土 木研 究 所・ 耐震 構 造室 ・大 塚 久 哲室 長 (後 ,九 大 教授 )よ り 要請 を受 け 「地 下構 造 物の 免震 に 関わ る官 民 共同 研究」に携る事 にをっ た, や や, 数か 月 遅れ て家 村 浩和 京大 教 授よ り要 請 を受 け, 土 木学 会の 地 下構 造物地震対策委 員会も 立ち 上 げる こと に をっ た, こ れら の公的 を成果品として「 地下構造物の免震設 計マニュアル(案 )」,
「減 震 ・免 震・ 制 震構 造設 計 法ガ イドラ イン(案)」,「 地下構造物の耐震性 能照査と地震対策 ガイド ライ ン (案 )」 等 の出 版に 関 与し てき た ,ー 方で 建 設会 社の り ーダ ーの 業 務と して我が国初の 免震ビ ルの 建 設と その 振 動実 験, 初 めて の制 震 桟橋 の建 設 等の 他に , 東京 湾横 断 道路 耐震化検討.東 京港ト ン ネ ル 併 設 沈 埋 函 建 設 計画 , 首都 圏外 郭 放水 路耐 震 性能 強化DB等に 直接 関 与し てき た .コ ンサ ル タ ント に 転職 して か らは 地震 ・ 津波 のダ ブ ルパ ンチ , マン ホー ル の浮 上防 止 対策 ,札幌駅前通公 共地下 道 と 沿 道 超 高 層 ビ ル の 免震 ジ ョイ ント を 介し た接 続 等に 携る こ とが でき た .こ れら の 業務 を通 じ て 得ら れ た思 いを 地 下構 造物 に 託し ,林 川 俊郎 北大 教 授の お勧 め とご 指導 に より ,その設計思想 を纏め たの が 本論 文で あ る.
第1章 では ,上 下 水道 を例 に 取り 「施 設 の経 済的 建 設の 意義 」 につ いて 話 題を 提供 し ,都 市文 明 の 原罪 軽 減の ため に ,「 自然 の カと 共存 す る建 設」 と 「何 も存 在 しを い空 間 の必 要性」「無の空 間の建 設」 に つい て紹 介 する .
第2章 では ,直 接 目に して き た世 界の 地 震被 害を 紹 介し ,何 を 考え るべ き かを 提供 す る. 特に , 自 己 の 存 在 が 他 に い か を る影 響 を及 ばす の か. 他の 存 在が 自己 の 挙動 にい か をる 制限 を 与え るの か を 考え る テー マを 提 供し た,
第3章 で は , 地 盤 と 等 価 を 剛 性 を 持 っ ト ン ネ ル を とり まく 諸 条件 の変 化 に対 して 地 下構 造物 は ど のよ う を応 答を す るの かを 取 りま とめ て いる .「 自 らを 解放 し 周囲 に身 を 任せ ること」,「自 らの周 囲に で きる だけ 無 に近 い空 間 を創 出す る こと 」, 「 自ら の周 囲 に堅 固を 空 間を 築造すること」 等の建 設コ ス トの 順番 で 効果 があ る こと を示 し てい る,
第4章 で は ,1985年 初 め て 免 震 ビ ル が 誕 生 し て9年 後 , 土 木 学 会 論 文 集 に地 下構 造 物の 免震 に 関
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す る 設 計 思 想 と そ の 実 証 実 験 結 果 を 発 表 し た .そ の1年 後に 阪 神大 震災 が 発生 し, 免 震ビ ルの 建 設 が180棟/ 年, 制 振ビ ルが65棟/ 年と 飛 躍的 なス ピ ード で増 大 した .地 下 構造 物に つ いて も建 設 省の 官 民 共 同 研 究 が ス タ ー トし た が, その 普 及は やや 緩 やか であ る .し かし2004年 横浜 市 営地 下鉄 で 柔 性 地 中 壁 に よ る 免 震 補 強 工 事 が 実 採 用 さ れ ,2005年 関 東 地 建 で 最 初のDBとな る新 型 相対 変位 吸 収 継 手 が 首 都 圏 外 郭 放 水 路の 立 坑・ トン ネ ル間 で採 用 され ,2006年札 幌市 札 幌駅 前通 公 共地 下道 の 沿 道 ビ ル と の 接 続 工 事 で 免震 継 手が 本格 的 に採 用さ れ 地下 免震 構 造の 幕開 け が開 始さ れ た, これ ら の 構造 の設 計 思想 と, 耐 震性 能の 向 上お よび コ スト 縮減 の 応用 事例 を 紹介 して いる.取り分け, 地下道 と 沿 道 超 高 層 ビ ル と の 間口 全 面に わた る 直接 接続 は 、今 後の 人 間の 居住 空 間の 利便 性 にか かわ る と 共 に , 自 己 と 周 囲 の 構 造 物 の 安 全 性 に 配 慮 し た 耐 震 設 計 の 先 例 と な る も の で あ る . 第5章 で は , 各 種 柔 構 造 を 紹 介 す る と 共 に ,こ の 種の 構造 で は要 とな る 地盤 剛性 急 変部 にお け る 具 体 的 を 線 状 地 下 構 造 物の 地 震時 断面 力 算出 法を 誘 導・ 提案 し ,東 京湾 横 断道 路の 振 動台 実験 結 果 と共 に紹 介 して いる .
第6章 で は , 首 都 圏 外 郭 放 水 路No.5立 坑 と シー ル ドト ンネ ル の接 合部 を 取り 上げ , 新型 相対 変 位 吸収 継手 の 効果 と劇 的 を建 設コ ス ト低 減(1/10)に 触れ ,耐 震 補強 効果 の 向上 と経 済 効果 の実 状 を示 して いる . 特に ,従 来 の一 点集 中 型ひ ずみ 解 放は 地盤 の 拘束 効果 を 断ち 切れ ず,分散型との併 用が望 ま し い と の 見 解 は 今 後 の 線 状 地 下 構 造 物 設 計 の 重 要 を 道 標 と な る も の で あ る . 第7章 で は , 損 傷 制 御 構造 の代 表 例と して , すべ り支 承 の採 用に よ り,2径間 ボッ ク スカ ルバ ー ト の 中 柱 へ の 応 力 集 中 を 防ぎ せ ん断 破壊 を 防止 し、 ラ ーメ ン偶 角 部の じん 性 を利 用し 粘 り強 さで 地 震 に対 抗す る 構造 を提 案 ・紹 介し て いる ,特 に .飛 躍的 を 耐震 性能 の 向上 とト ータルコストの大 幅な低 減は .今 後 の構 造物 設 計へ の目 指 すべ き道 標 とを ると 思 われ る.
第8章で は, 地 下構 造物 に 応用 でき るI実 例 とし て, 基 礎杭 の水 平 ・鉛 直現 位置実験と理論解 ・解法 の誘 導を 紹 介し てい る .構 造物 の 挙動 解明 に あた り, 正 しい カ学 モ デル とは 何をのか。それは どのよ うに 表示 さ れ、 応用 で きる のか を 示し てい る .
第9章 で は , 本 論 文 執 筆 中 に 発 生 し た2011年・ 東 日本 大震 災 を教 訓と し て, 震災 発 生以ddか ら 繰 り 返 し 警 告 し 続 け て い た2つ の 課 題 に つ い て ,現 段 階で の我 が 国の 実情 を 紹介 し, 今 後の 検討 課 題 とし て提 案 して いる . 第1の 課題 は. 地 盤の 広域 液 状化 に伴 う 地下 構造 物 の被 害の 軽 減で ある , 沿岸 域 コ ン ビ ナ ー ト 諸 施 設 を除 き ,地 下構 造 物が 広い 地 域で 建設 さ れて いる 代 表例 は上 下 水道 の諸 施 設 であ る, こ の内 ,被 害 が目 立つ の は,1993年 釧路 沖地 震 で目 を奪 っ たマ ンホ ール群の地震時浮 上であ り, この 震 災で も千 葉 県・ 浦安 地 区。 茨城 県 ・神 栖地 区 での 被害 へ と続 いて いる.これらに対 する現 状並 びに 新 しい 開発 技 術と その 実 証実 験の 紹 介と ,今 後 の提 案を 行 って いる . 第2の 課題 は, 巨 大津 波に よる 沿 岸域 諸施 設 に対 する 被 害軽 減対 策 であ る. 特 に, 浄化 セ ンタ ーの 諸施設は津波に対 して全 く無 防備 で ある .こ こ では 、2007年に 発表 し た東 海地 震 ・津 波発 生 時の 静岡 市の浄化センター の被害 予測 例の 紹 介と 共に , 今後 の対 応 につ いて 提 言を 行っ て いる ,
第10章 で は, 本論 文 で提 案, 提 供, 紹介 さ れた 技術 に つい て総 ま とめ をす ると共に,1985年 チリ・
メキ シコ 地 震よ り2011年東 日本 大 震災 まで ,1/4世 紀の 地下 構 造物 地震 対 策技 術の 変 遷を 辿り , 耐震 性能 の飛 躍 的な 向上 と トー タル コ スト の低 減 を実 現し , 自然 と共 存 する 技術 ‐免震・制御制震 技術‐
が 巨 大 都 市 文 明 の 原 罪 救済 の ため に必 要 なー つの 技 術で ある こ とを もっ て ,本 論文 の 結論 とし た .
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学位論文審査の要旨 主査 副査
副査 副査
教授 教授 教授 准教授
林 川 俊 郎 三 浦 清 一 蟹 江 俊 仁 松 本 高 志
学 位 論 文 題 名
地下構造物の地震対策に関する研究
1995
年 兵 庫 県 南 部 地 震 は 、 鉄道 、 道 路 、 港湾 を ど の 社 会基 盤 施 設 や 住宅 、 高 層 建 築 物を ど に 甚 大 を 被 害 を 与 えた 。 そ の 直 後、 各 種 都 市 機能 の 停 止 に より 市 民 生 活 に 与えた 影響は 非常に 大きい も の が あ っ た 。 鉄道 や 道 路 の 高架 橋 や 建 築 物を ど の 地 上 構造 物 に 比 較 し て、山 岳トン ネルや 地下街 な ど の 地 下 構 造 物は 従 来 か ら 地震 に 強 い と 考え ら れ て い た。 し か し 、 神 戸市営 地下鉄 の三宮 駅や神 戸| 奇 速 鉄 道 の 大開 駅 な ど の地 下構造 物では 大き を被害 が発生 した。 被災 した箇 所はい ずれも 開削工 法 で 施 工 さ れ た 区間 で あ り 、 鉄筋 コ ン ク リ ート 製 函 型 断 面の 中 間 支 柱 の せん断 破壊が 数多く 認めら れ た 。 と く に 、 駅舎 上 ス ラ プ の崩 壊 も 重 を り、 駅 舎 の み をら ず 上 部 の 道 路まで 陥没さ せる壊 滅的な 被 害 と を っ た 。 また 、 地 下 河 川や 都 市 施 設 とし て の 上 下 水道 、 電 力 ・ ガ ス・通 信基幹 幹線を どの地 下 構 造 物 に も 被 害 が 認 め ら れた 。 こ れ ら の地 下 構 造 物 の地 震 被 害 は
1995
年 兵 庫県 南 部 地 震 のみ を ら ず 、1985
年 メ キ シ コ 地 震 、1997年 台 湾 集 々 地 震 、2004
年 新 潟 県 中 越 地 震 をど で も 認 め られ て お り 、 地 下 構 造 物の 地 震 対 策 は急 務 な 課 題 とな っ て い る 。本 論 文 は地 下 構 造 物 の耐 震 性 能 向 上 を目 指 し 、 新 しい 耐 震 構 造 、免 震 構造、 損傷制 御構 造をど を 提 示 し 、 そ の 有効 性 お よ び 適用 性 に つ い て検 討 し 、 地 下構 造 物 の 地 震 対策に ついて 考察し たもの で あ る 。 本 論 文 は 全
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章 か ら 構 成 さ れ て お り 、 各 章 の 内 容 は 以 下 の よ う で あ る 。第
1
章 では 、 地 下 構 造物 の 耐 震 性 に関 す る 検 討 課 題と 既 往 の 研 究成 果 を ま と め、 本 研 究 の 目的 を 明 確 に 示 し 、 各章 の 構 成 に つい て 記 述 し てい る 。第
2
章 では 、 近 年 の 地震 お よ び 津 波に よ る 地 下 構 造物 の 被 害 事 例を 取 り 上 げ 、そ の 耐 震 技 術の 変 遷 に つ い て 記 述し て い る 。 建設 中 の シ ー ルド ト ン ネ ル の被 害 、 や や 深 度の深 い水道 管のジ ョイン ト 部 の 被 害 、 駅 舎の 中 間 支 柱 のせ ん 断 破 壊 、浄 化 セ ン タ ー地 下 施 設 の 被 害、地 盤の液 状化に 伴うマ ン ホ ー ル の 浮 上 現 象 を ど を 提 示 し 、 地 下 構 造 物 の 地 震 対 策 に つ い て 考 察 し て い る 。第
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章 で は 、 ト ン ネ ル ・ 地 盤 系 の 基 本 的 を 構 造 特 性 を 把 握 す る た め に 、 いく つ か のFEM
解 析 モ デ ル を 構 築 し 、ト ン ネ ル 外 周の 地 盤 剛 性 およ び 接 触 条 件に よ る 影 響 に 関する 数値計 算を実 施して い る 。 ト ン ネ ル 外周 に 免 震 層 また は す べ り 層を 設 け る こ とに よ り 、 ト ン ネル内 に発生 する断 面カを 低 減 で き る こ と を提 示 し て い る。第
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章 で は 、 地 下 構造 物 の 免 震 構造 を 異 な る3
種 類 の ソ フ ト コー テ ィ ン グ 構造 、 す べ ル コー テ ィ ン グ 構 造 、 免 震継 手 構 造 に 分類 し 、 そ の 適用 範 囲 を 明 確に 示 し て い る 。とく に、大 量のダ イナマ イ ト を 連 続 爆 破 した 大 規 模 人 工地 震 実 験 に より 液 状 化 を 再現 し 、 異 種 地 下構造 物にお ける免 震継手 構―
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―造 の 有 効 性 を 実 物 大 実 験 に よ り 確 認 して いる 。 また 、ア ス フん ルト ・ ポリ マー 系 免震 材を 封 入し た 繊 維 補 強 ゴ ム 製 伸 縮 継 手 を 開 発 し 、 高層 ビル と 地下 歩行 空 間と の接 続 部に 適用 し 、そ の継 手 性能 を 明 確化 して い る。
第5章 で は 、 不 均 質 地 盤 か ら な る 地 盤 剛 性 急 変 部 を 有 す る線 状地 中 構造 物の 実 用的 を地 震 応力 算 定 式 を 提 示 し 、 模 型 振 動 実 験 お よ び 三 次 元FEM解 析 結 果 と の 比 較 か ら 、 そ の 算 定 式 の 有 効 性 を 検 証 し て い る 。 地 盤 剛 性 急 変 部 に 設 け た柔 構造 の 発生 応カ を 十分 を精 度 で算 定で き 、耐 震設 計 への 適 用 が可 能で あ るこ とを 明 示し てい る 。
第6章 で は 、 地 下 放 水 路 立 坑 と ト ン ネ ル 接 合 部 に 相 対 変 位吸 収構 造 を適 用し 、 その 耐震 性 能に つ い て 検 討 し て い る 。 ア ス フ ん ル ト ・ ポリ マー 混 合材 を用 い た相 対変 位 吸収 構造 は 従来 のシ ー ルド ト ン ネ ル 用 可 と う 継 手 と 比 較 し て 、 耐 震 性 能 が 向 上 し 大 幅 を コ ス ト ダ ウ ン に も 成 功 し て い る 。 第7章 で は 、 中 柱 の 曲 げ 破 壊 と せ ん 断 破 壊 を 防 止 し 、 地 下構 造物 全 体の 崩壊 を 防ぎ 耐震 性 能を 向 上 さ せ る 損 傷 制 御 構 造 を 提 案 し て い る 。 中 柱 の 上 端 ま た は下 端 にす べり 支 承を 設置 し 、レ ベル2地 震 動 に 対 し 地 下 構 造 物 の 損 傷 を 限 定 され た損 傷 にと どめ る もの であ る 。従 来の 鋼 板巻 き立 て によ る 補 強 補 修 対 策 に 比 較 し て 、 コ ス ト が 削 減 さ れ 、 早 期 復 旧 に 有 効 で あ る こ と を 提 示 し て い る 。 第8章 で は 、 杭 周 辺 摩 擦 カ と 杭 底 面 反 カ を 考 慮 し た 多 層 系地 盤に お ける 杭基 礎 の支 持力 算 定式 を 提 示 し て い る 。 ま た 、 せ ん 断 型 地 盤 上梁 の基 礎 微分 方程 式 の解 を用 い て、 地表 面 近く の地 盤 にお け る 杭基 礎の 支 持カ を算 定 し、 その 適 用性 を明 ら かに して い る。
第9章 で は 、2011年 東 日 本 大 震 災 に よ る 被 害 事 例 か ら 、 新 し く 地 震 対 策 が 必 要 と さ れ る 課 題 に つ い て 提 示 し て い る 。 地 艦 の 広 域 液 状化 に伴 う 地下 構造 物 の被 害軽 減 対策 と巨 大 津波 によ る 沿岸 域 諸 施設 に関 す る被 害軽 減 対策 であ る 。
第10章 で は 、 各 章 で 得 ら れ た 知 見 を 総 括 し 、 今 後 の 展 望 と 課 題 を 述 べ て い る 。 こ れ を 要 す る に 、 著 者 は 地 下 構 造 物の 地震 被 害を 詳細 に 調査 し、 地 震被 害を 低 減す るた め に新 た を 免 震 構 造 、 柔 構 造 、 相 対 変 位 吸 収 構造 、損 傷 制御 構造 を 提案 し、 そ の有 効性 お よび 適用 性 につ い て 考 察 し 、 地 下 構 造 物 の 耐 震 性 能 の 向上 と高 度 化を 行う 上 で有 益を 知 見を 得た も ので あり 、 地震 工 学 、ト ンネ ル 工学 に貢 献 する とこ ろ 大な るも の があ る。 よ って 、著 者 は北 海道 大 学博 士(工 学)の学 位 を授 与さ れ る資 格あ る もの と認 め る。
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