中
世
曹
洞
宗
に
お
け
る
本
参
研
究
序
説
(二
)−
円
応
寺
蔵
『 二十
七
通
句
』 、 『秘
密
正
法
眼
蔵
』を
中
心
と
し
てi
飯
塚
大
展
一 、 は じ め に 前稿
に お い て 、 石 屋 派 に 属 す る 円 応寺
所蔵
の 抄 物 を 研 究 対 ( 1 )象
と し て 、 本 参 の 位 置 づ け を模
索 し た つ も り で あ る が 、 必 ず し も 成 功 し た と は 言 い 難 く 、 多 く の 事 実 誤 認 を 犯 し て い る で あ ろ う こ と は 私 自 身 に と っ て も 想 像 に 難 く な い 。 し か し な が ら 、 公 案 参 学 の 大 き な 部 分 を占
め る の が 、 本 参 資 料 で あ る こ と は 事 実 で あ り、 少 な く と も 応 仁 ・ 文 明 の 乱 以 降 に お け る 林 下 曹 洞 宗 の 教 学 的 背 景 を 研 究 す る に 際 し て は 避 け る こ と の で き な い 課 題 で あ る と 考 え て い る 。 「 本参
」 或 い は 「 門参
」 「 秘 参 」 と 称 さ れ る こ れ ら の資
料 は、 秘 密 裏 に 師 資 相 承 さ れ る 形 態 に お い て 、 「 切 紙 」資
料 の そ れ に 同 じ で あ り 、 公 案 に 対 し て短
句 形 式 の 下語
・ 代 語 ・ 別語
を も っ て 、 公 案 を拈
提 す る 形 式 は 「 代 語 」 ・ 「 ド 語 」 と 言 わ れ る資
料 に 同 じ で あ る 。 但 し 室 町 時 代 末 期 か ら 江 戸 時 代 初 頭 に か け て 、 特 に 了 庵 派 下 に お 駒 澤 大 學 佛 教 學 部 研 究 紀 要 第 五 十 七 號 平 成 十 } 年 三 月 い て 多 く の 成 立 を 見 た 「 代 語 」 資 料 は 、 い わ ぽ 語 録 に準
ず る と い う 性 格 を 持 っ て お り 、 従 っ て 会 「 の 大 衆 一 般 を 対象
に 説 示 さ れ る の が 原 則 で あ り 、 「 本 参 」 が 室 中 に お い て師
資 の 問 ( 2 ) に伝
授 さ れ る の と 対 蹠 的 で あ る 。 ち な み に 、 円 応寺
に も 中 世 成 立 の 「 代 語 」資
料 が 現 存 し 、 そ の 外 に も 歴代
の 住 持 に よ っ ( 3 ) て代
語
が 作 さ れ て い た こ と を 確認
す
る こ と が で き る 。 石 屋 派 の 「代
語
」 資 料 に つ い て は 、 今 後 の 課 題 と し た い 。 本 稿 に お い て も、引
き
続
き 円 応寺
抄物
を 紹 介 し て 行 き た い と 思 う 。 円 応 寺 は 少 な く と も 江 戸 時 代初
頭 ま で 石 屋 派 の 寺 院 ( 4 ) と し て 機 能 し て き た 。 一 般 に 江 戸 時 代前
半 を 過 ぎ る と 、 林 下曹
洞 宗 各 派 の 有 す る 独 自 性 が 希 薄 化 し て い く よ う に 感 ぜ ら れ る が 、 こ の 傾 向 は 円 応 寺 に お い て も 当 て は ま る よ う に 思 わ れ る 。 こ の点
は 師 資 相 承 を 原 則 と す る 切 紙 資 料 に お い て 看 取 で き る 。 石 屋 派 の 切 紙 に つ い て は 、 別 に 論 ず る こ と と し て 今 は 論 じ な い 。 三 三 三中 世 曹 洞 宗 に お け る 本 参 研 究 序 説 ( 二 ) ( 飯 塚 ) 以 ド、 円 応 寺 蔵 の 抄
物
資
料 紹 介 を行
う 前 に 、 石 屋 派 の 本 参 目 録 を 取 り 上 げ た い 。前
稿
に お い て 、寒
巌 派 下 、 普 済 寺 十 三 門 派 の 一 つ で あ る 潔 堂派
の 拠 点 寺 院常
光 寺 に 所 蔵 さ れ て い る ( 5 ) 「潔
堂 派 参 話 目録
」 を 取 り 上 げ た が 、 同様
に 本 参 目 録 と し て は 比 較 的 成 立 の 早 い も の で あ る 。 あ わ せ て 、 地 方 に 展 開 し た 曹 洞 宗 各 派 が そ れ ぞ れ の 公 案 体 系 を有
し て い た こ と の 一 つ の 証 左 と し て 、 『 月泉
派 秘 参 』 の 目 録 を 紹 介 す る 。 次 に 、 や は り 円 応寺
所 蔵 の 『 二 卜 七 通 句 』 ( 仮 題 ) を 「 透 句 ( 通 句 ) 」 資 料 と し て取
り 上 げ る 。 本 参 が 一 つ 一 つ の 話 頭、 或 い は い く つ か の 公案
や 句 を 一 括 し て 一 連 の 話 頭 と し て 参 ず る も の で あ る の に 対 し て 、 一 句 或 い は 二 句 一 対 を 【 つ の 公 案 と し て 扱 い 、 そ れ ら の 句 を 段 階 的 に 透 過 す べ き 体 系 と し て ま と め た も の が 、 「 透 句 」 で あ る と 思 わ れ る 。 こ れ に 類 似 す る も の に 、 夜 〔 6 ) 参 の 盤 や 「 三 位 之 注脚
」 と い っ た も の が あ り 、 こ れ ら の 関 連 性 も含
め て 考 え て い ぎ た い 。 最 後 に 、 『 秘 密 正 法 眼 蔵 』 ( 『 十 則 正 法 眼 蔵 』 ) に つ い て 、 円 応寺
に 蔵 さ れ て い る 『 正 法 眼 并 抄 』 と他
の 諸 本 と の 比較
を 行 い た い と 思 う 。 二 、 円 応寺
蔵
の 抄物
に つ い て 円応
寺
は 、 石 屋真
梁 ( 一 三 四 五 〜 一 四 = 三 を 派 祖 と す る 石 屋 派 伝 承 の 禅 籍 抄物
を 多 数 所 蔵 す る こ と で 知 ら れ て い る が 、 以 下 そ の 主 な 典籍
に つ い て述
べ て み た い 。 円 応寺
所 蔵 の 抄 物 三 三 四 〔 7 ) に つ い て は 、 石 川 力 山 氏 の 諸 論 稿 が あ り 、 筆 者 も そ れ に よ り な が ら 、 概 観 し て み た い 。語
録 抄 ( 漢 文 抄 ・ 仮 名 抄 ) と し て は、 瑩 山 紹 瑾 撰 と さ れ る 『 報 恩録
』 ( 零 本、 勝 巖 宗 守 手 沢 本 ) 、『 十 則 正 法 眼
并
抄 』 ( 『 秘 密 正 法 眼 蔵 』 を 合 冊 、 朝 翁 珠 暾 写 ) 、 峨 山韶
碩 に擬
せ ら れ る 『 山 雲海
月 図 』 ( 標 題 『 未 語 尽 情 』 、 享 徳 二 年 写 本 を 文 明 + 一 年 に 転 写) 、 『 自得
暉録
抄 』 ( 「 峨 山 和 尚 誦 抄 」 、 元 亀 三 年 写 ) が あ る 。 〈代
語 〉 の 資料
と し て は 、 『 円 應 中 興 了 然大
和尚
法 語 』 ( 江 戸 時 代 初 期 写 ) 、『 秘
傳
集 』 ( 勝 山 筆 写 、 前 半 が 代 語、 後 半 は 代 語 抄 。 前 欠 ) が あ る 。 石 屋 派 の 本 参 資 料 と し て は 、 『 大菴
和
尚 下 語 』 ( 勝 山 禅 殊 筆 写、 一 叟 勝 鈍 の 慶 長 四 年 の 識 語 あ り ) 、『 閑 語 不 見 』 ( 勝 山 筆 写 、 天 叢 殊 久 か ら 勝 鈍 に 附 与 さ れ た 旨 の 、 元 和 五 年 の 識 語 あ り ) 、 『 百 則 始 終 勘 破 了 』 ( 天 正 三 年、 天 叢 殊 久 筆 写、 天 叢 か ら 勝 鈍 に 附 与 さ れ た 旨 の 、 元 和 五 年 の 識 語 あ り ) 、
『 霊 機 宏 聖 道 三 位 之 次
第
』 ( 禅 殊 書 写 力 、 後 欠 ) 、 『 参 禅 』 ( 江 戸 時 代 初 期 写、 華 嶽 宗 藝 筆 写 ) 、 『 一 . 十 七 通句
』 ( 仮 題、 勝 巌 宗 殊 筆 写 、 華 嶽 手 沢 本 ) 等 が あ る 。 し か し な が ら、 円 応寺
の室
内 に 於 い て参
ぜ ら れ て い た の は 、 上 記 の抄
物 に と ど ま ら な か っ た こ と が 、祇
春
が 円 応寺
に お い て 秘書
と さ れ て き た典
籍 を 記 し た 「秘
録 」 ( 元 禄 五 年2
六 九 二 V 写 、 横 長 } 冊 ) に よ っ て わ か る 。 秘 録ω 一 、 空 塵 書 、 の 一 、 十 則 正 法 眼 并 抄、 一 、 嗣 書、 ω 一 、 梅 花 嗣 書、 一 、 傳 光 録、 一 、 五 家 之 偈、 の 一 、 洞 山 五 位 顕 訣 并 冂 口 冂 口 出 語 要 序、 一 、 口 口 決 議 論、 働 } 、 玉 函 秘 抄、 一 、 場 花 集、 一 、 洞 上 玄 風、 一 、 石 屋 派 先 師 遷 化 之 時 之 次 第 、
03
一 、 参 禅 、 一 巻、 岡 一 、 幻 寄 集、 一 、 洞 山 和 尚 諸 語 并 洞 家 諸 尊 宿 秘 語、 一 、 句 双 紙、 一 、 回 互 圓 轉 環 如 占 語 、 「 、 勤 行 諸 出 之 作 法、 一 、 識 之 註 、 一 、 信 心 銘 峨 山 和 尚 着 語、 一 、 未 語 尽 情、 一 、 所 為 集、 囲 一 、 古 今 禅 宗、 一 、 傳 法 偈、 一 、 百 則 始 終、 岡 一 、 看 語 不 見、 鋤 一 、 仮 名 見 性 、 一 、 釈 迦 世 系、 餬 一 、 三 位 之 次 第、 鋤 一 、 鴬 舌 集、 鋤 一 、 諸 話 頭 参 話、 一 、 一 段 光 明 亘 古 今、 圃 一 、 楞 厳 回 向 註、 鋤 一 、 報 恩 録、 二 巻 、 岡 一 、 参 禅、 但 横 ト ヂ 、 岡 一 、 秘 傳 集、 一 、 句 双 紙、 鋤 一 、 大 庵 和 尚 下 語 、 ( ※ 番 号 は 筆 者 が 付 す 。 口 は、 判 読 不 能 を 示 す 。 ) 元 禄 五年
当 時 円 応 寺 に お い て 「 秘 録 」 と し て 所 蔵 さ れ て い た 典 籍 の多
く は 本 参 ・代
語
資
料 で あ っ た と 思 わ れ る 。 こ の 目 録 に 記 載 さ れ て い る 典籍
に お い て も 現 在 所 在 が 確 認 で き な い も の が 含 ま れ て い る こ と は 極 め て 残 念 で あ る 。 し か し 、 そ れ で も 円 応 寺 蔵 の 抄 物 資 料 は 質 量 共 に 充 実 し た も の で あ る事
に変
わ り は な い 。 石 屋 派 の抄
物 の 特 徴 に つ い て は 、未
だ 判 然 と し な い が 、 同 じ く 石 屋 派 に属
す る 丈 六 寺 蔵 の 典 籍 と 幾 つ か の 共 通 す る も の が あ る 。 就 中、峨
山 に 擬 せ ら る 『 山 雲 海 月 』 に 中 世 曹 洞 宗 に お け る 本 参 研 究 序 説 〔 二 ) ( 飯 塚 ) 注 目 し た い 。 円 応 寺蔵
本 は 表 題 を 『 未 語 尽 情 』 と 言 う が 、 内 容 は 『 山 雲 海 月 』 で あ り、 こ れ は 版 本 の 『 山 雲 海 月 』 と は ( 8 ) 系統
を 異 に す る 。 こ の 円 応寺
蔵 本 と 同 系 統 の も の が 、 や は り 丈 六寺
に 蔵 さ れ て お り 、 同 様 に 『 報恩
録 』 も、 同系
統
の も の が 丈 六寺
に 現存
す る 。 又 、 『 梅 花 嗣 書 』 、 及 び 『 正法
眼 蔵 』 の 内 の 一巻
「 嗣書
」 が 、 石 屋 派 下 に お い て は 、 室 中 の書
と し て 早 く か ら 相 伝 さ れ て き た と 思 わ れ る 。 三 、 石 屋 派 本 参 目 録 に つ い て ( 9 ) 永 久 文庫
蔵 『 正 法 眼 蔵 抽 書梅
花 嗣 書 』 に は 、 「 本参
目 録 次 第 」 「 五 大 老 節 角代
語 参 話 、 石 屋 和 尚 之 ド 語 」 が 付 載 さ れ て い る 。 こ れ ら の資
料 は 、 室 町 時 代 中 期 に お け る 石 屋 派 の参
話 目 録 と し て 、 同 派 の 公 案 体 系 や、 代 語 ・ ド語
の 形 式 を 知 る 上 で貴
重 な も の で あ る と 言 え る 。 因 み に 「 本 参 目 録 次 第 」 を 掲 げ れ ば 以 下 の 通 り で あ る 。 へ 本 参 目 録 次 第 ω 入 頭 大 死 底、 生 下 未 分 、 ω 不 墮 死 活 、 竹 箆 背 触 、 忘 智 寂 三 関、 三 一 色、 ω 三 處 之 主 、 智 不 到 } 句、 三 滲 漏、 空 刧 巳 前 自 己、 前 八 句、 吻 九 帯、 十 智 同 真、 叫 黄 龍 三 関、 四 喝、 四 法 界、 猪 刀揚
卜、 三 種 病 人 、09
露 柱、 婆 子 勘 破、 沒 後 作 僧、 吻 八 種 棒 〈 三 頓 棒 引 也 〉 、 鋤 三 悟 道、 図 佛 戒 魔 戒、 飼 偏 正 一 致、 當 自 己 、 吻 不 睡 着 く 類 則、 鯛 外 道 問 佛 一. 士 二 五中 世 曹 洞 宗 に お け る 本 参 研 究 序 説 ( 二 ) ( 飯 塚 ) 文 殊 白 槌、 三 則 V 、 世 尊 棺、 鋤 達 磨 無 功 徳、 青 原 庫 陵 米 、 倶 胝 一 指、 不 識 紫 上、 岡 迦 葉 刹 竿、 托 鉢 下 堂 、 岡 世 尊 拈 花 へ 三 十 七 則 別 而 始 ( 往 ) 正 堂 辨 三 時 話、 芭 蕉 柱 杖、 弥 陀 参、 宗 旨 大 路、 徳 山 密、 夾 山 舩 子、 玄 沙 三 白 紙、 南 泉 茅 鎌 子 、 黄 蘖 大 義 渡、 雲 門 一 曲、 趙 州 地 獄、 慈 明 愛 婆 〈 類 則 婆 子 勘 破 〉 、 ( 泉 ) 庫 山 面 目、 南 山 十 八 上 活 計 、 働 青 原 一 足 垂 下 、 圃 達 磨 面 十 十 壁、 岡 く 達 磨 隻 履 類 則 挙 揚 別 也 V 、 三 輪 清 浄 、 三 喫 茶 、 励 翠 岩 眉 毛 撥 開 、 岡 雲 門 三 句 、 岡 洞 山 麻 三 斤、 栢 樹 子、 鋤 乾 屎 獗 〈 三 則 同 〉 ・ 砌 臨 済 三 年 不 被 位・ 圃 仁 騨
姦
則 也 〈 臨 済 ノ 禅 ワ ・ 此 類 則竟
ヘ シ 〉画
二 僧 捲 簾・ 綱一野
三関
趙 州無
世 間 空 佛 性 空、 圃 蘿 蔔 、 定 上 座 佇 立、 不 堕 死 活、 布 セ 衫、 四 門、 法 眼 自 己 〈 類 則 也 〉 、 圃 惠 超 問 佛 く 同 と V 、 丙 丁 童 子 来 求 火 、 愛 我 韶 陽ー
機、 砌 一 生 為 人ー
獗 く 類 則 V 、 雲 門 十 五 日、 堅 固 法 身 、 雲 門 東 家 人、 七 種 剱 〈 類 則 〉 、 二 f 無 寒 暑 、 馬 祖 不 安 、 倩 女 離 魂、 大 力 量 人、 鳥 寞 布 毛 く 類 則 V 、 紙 燭 吹 滅、 睦 州 擔 板 漢 、 鴎 當 人 濁 中 清、 働 傅 大 士 講 經 〈 類 則 〉 、 般 若 多 羅 講 經、 働 居 一 切 時 不 起 忘 念、 働 黄 三 十 蘖 六 十 棒、 画 入 門 棒 、 絢 棒 喝 二 行、 雲 門 折 脚 〈 類 則 〉 、 働 一 簇 破 三 関、 雲 門 須 弥 山、 鋤 劉 賓 國 王 、 鋤 百 姓 日 々 用 不 知 、 鋤 七 黄 蘖 瞳 酒 糟、 雲 峰 輕 駄 我、 ゆ 石 霜 七 去 、 鰰 南 泉 牡 丹 花、 雪 峰 三 處 相 見、 晋 化 鈴 鐸 、 并 直 綴、 臥 輪 恵 能、 姆 万 法 不 侶 、 ゴ コ ニ 六 鷹 居 士 辞 藥 山、 ω 趙 州 洗 鉢 盂、 黄 蘖 三 日 耳 聾 A 類 則 〉 、 ω 百 丈 吐 舌 〈 又 〉 、 百 丈 巻 席、 首 丈 野 鴨 子、 馬 祖 陞 堂 、 作 家 躰 用、 圜 室 内 一 盞 燈 〈 類 則 〉 、 紙 燭 無 油、 圓 大 悲 千 手 眼 、 ω 百 丈 野 狐 、 墨 汁 双 彩、 圃 玄 沙 指 頭 築 破、 洞 山 雲 岩 忌 齋 、 洞 山 土 地 神、 南 泉 土 地 神、 伽 虎 凵 裡 活 在 児 、 姻 鐘 声 七 條 、 幗 国 師 三 喚 、 岡 二 庵 主 堪 婆 、 働 樞 生 樞 減 、 無 縫 境 、 雪 峰 住 菴、 臨 済 無 位、 飼 偽 山 水 粘 牛、 香 嚴 樹 上 、 三 體 構 、 瑞 岩 主 人、 投 子 大 死 底、胡
子 無 鬚、 ω 趙 州 初 生 孩 児、 圃 六 祖 風 幡 、 十 丹 霹 木 佛、 無 情 説 法、 南 泉 斬 猫 児、 奚 仲 造 車、 南 泉 鍋 子、 同 床 皮 袋、 後 八 句、 趙 州 無 、 風 穴 通 不 犯、 身 心 脱 二 十 落 、 岡 本 来 病、 趙 州 東 院 西、 生 来 不 死、 岡 山 河 大 地、 馬 祖 四 句 百 非、 本 来 面 目 、 】 返 消 災 咒、 劔 ヒ 来 参 、 圃 回 向 参、 嚼 念 誦 参 、 夜 参 百 廿 八 則 ( ※ 番 号 ぱ 筆 者 が 付 す ) 円 応 寺 に も 、 「 石 屋 門 派 桃 岳 派 本参
目 録 」 と 言 う 一 紙 の 切 紙 が 存 在 す る 。 石 屋 派 桃 岳 派 本 参 目 録 最 初 之 一 関 。 大 死 底 句 〈 於 此 類 則 是 多 〉 、 非 思 量 一 句 、 首 山 竹 箆、 生 来 処 死 皈 処、 佛 性 空 世 間 空、 衲 僧 生 死 去 来 、 参、 趙 州 東 院 西、 泰 山 廟 裡 。 佛 祖 之 } 関。 功 之 点 処 〈 於 此 類 則 是 多 〉 、 臥 輪 之 偈 、 偈、 葵 柳 節 [ 、 曹 山 道 休、 達 磨 不 識 話 。 御 影 之 惠 能 之向 上 之 一 関.. 徳 山 托 鉢 〈 於 此 類 則 是 多 〉 、 世 尊 拈 華、 [ ヒ 大 悟、 天 下 三 人 賊、 是 三 関 也 。 此 口 六 則 [ ] 則 古 則 也 。 家 之 大 事 [ 凵 参、 一 辺 消 災 呪 此 外 之 参 [ ] ( 口 は 一 字 分、 [ 凵 は 二 字 以 上 の 虫 損 も し く は 判 読 不 能 で あ る こ と を 示 す ) 資 料 の 状 態 が 悪 く 、 解 読 不
能
の 所 も あ る が 、 こ れ に 依 れ ば 、 石 屋 派 下 の 桃 岳 派 に お い て は 、 独自
の 「 三 関 」 が 設 定 さ れ 、 こ れ に 契 合 す る と 印 可 状 が 附 授 さ れ て い た と 思 わ れ る 。 貞 享 二 年 二 六 八 五 ) 止 月 に 法義
が 義 ( 祇 )春
へ 与 え た 「 罷 参 頌 」 を 次 に 掲 げ る 。 石 屋 一 派 之 三 関 通 徹 之 所、 悉 以 印 證 畢 。 罷 参 頌 云 、 截 断 葛 藤 禪 、 依 旧 自 在 眠 。 蘆 花 与 明 月 、 . 一 是 家 傳 。 告 貞 享 二 年 正 月 日 法 義 ( 花 押) 授 附 ( 印 ) ( 印 ) 義 春 首 座 地 方 展 開 を 遂 げ た 林 下 曹 洞 宗 各 派 は 、 公案
参 学 を 中 心 と す る 独 自 の 教 学 的 体 系 を有
し て い た と 思 わ れ る 。 関 東 を 中 心 に 展 開 し た 了 庵 派 下 の 各 派 に つ い て は 、 別稿
を 以 っ て 考 察 す る 中 世 曹 洞 宗 に お け る 本 参 研 究 序 説 ( 二 ) ( 飯 塚 ) こ と と し て 、 石 屋 派 同 様 、 独 自 の 公案
体
系
を 有 し て い た と 思 わ れ る 正 法 寺 蔵 ( 岩 手 県 ) 『 月 泉 派 秘参
』 二 種 の 公案
目 録 を 取 り 上 げ て 、 比 較 の 対 象 と し た い 。 月泉
派 は 、 正 法寺
開 山 の 無 底 良韶
の 跡 を 刷 い だ 月 泉 良 印 を 派 祖 と す る 一 派 で あ り、 公 案 参 学 を 主 と す る 独 自 の 教 学 体 系 を 有 し て い た と 思 わ れ る 。 又 、 既 に 石 川 力 山 氏 に よ っ て 、 最 も 大 部 で あ り 且 つ 体 系 的 な ( 10 ) 参 話 目 録 で あ る 『 永 平 寺総
目 録 』 が紹
介 さ れ て い る 。 こ の 永 平寺
に 蔵 さ れ て い る 公案
の 目 録 に つ い て は 、 石 屋派
の 寺 院 で あ る 円 応 寺 に お い て も、 寛 文 年 間 に 伝 写 さ れ て い る こ と か ら 、 あ る 時 期 か ら 各 派 独自
の 公 案 参学
の体
系 は 画 一 化 さ れ て い く 傾 向 に あ っ た こ と を 示 唆 す る も の と 言 え る 。 以 ド 、 正 法 寺 蔵 の 『 月泉
派 秘 参 』 の 公案
目 録 を掲
げ る 。正 法 寺
蔵
『 月 泉 派 秘 参 』 ( 折 本 一 冊 、 元 和一 、 年 写 。 成 岩 良 圓 所 持 本 ) ω 趙 州 地 獄、 芭 蕉 柱 杖、 呻 啄 同 時、 寶 鏡一. 一 昧 疂 変 参、 生 下 未 分 話、 見 明 星 悟 道、 ω 撃 竹 悟 道 、 見 桃 花 悟 道、 働 胡 子 無 鬚、L
来 之 話、 ω 一 卓 之 話、 兜 率一. 一 関 、03
雲 門 話 堕 、 岡 雲 門 六 不 収 、 的 諸 佛 出 身、 非 思 量 之 話、 南 泉 斬 猫、 智 不 是 道 、09
倶 胝 一 指、 趙 州 洗 鉢 盂 、 至 道 無 難、 指 頭 築 破、 鯛 心 路 絶 却、 圏 勘 破 之 話、 無 之 字 話、 囲 観 音 三 昧、 吻 乾 峯 一 路、 衂 百 丈 野 狐、 鋤 心 身 脱 落 〈 夜 参 〉 、 岡 石 霜 七 去、 臨 ( 巻 ) 済 四 喝、 〈 偏 正 五 位 〉 、 圃 宏 智 四 借 、 図 那 時 三 人、 岡 甘 露 甘 三 三 七中 世 曹 洞 宗 に お け る 本 参 研 究 序 説 ( 二 ) ( 飯 塚 ) 小 悟 無 数 〔 十 八 則 一、 一 段 〕 世 尊 拈 華、 孤 峰 不 白、 六 祖 不 階 級、 五 祖 演 他 是 阿 誰、 圃 栢 樹 子、 幽 南 岳 得 力 句、 道 吾 智 不 到 、 万 法 不 侶 、 船 子 夾 山、 外 道 問 佛、 徳 山 吸 尽 去 也 、 曹 洞 機、 万 機 休 罷、 乾 峯 三 種、 香 嚴 樹 上、 國 瑞 岩 主 人 公、 岡 馬 祖 不 安 、 南 泉 牡 丹 花、 正 法 寺 蔵 『 月 泉 派
秘
参 』 ( 折 本 一 冊 。 大 休 良 通 所 持 本 ) 〔 十 一 則 之 話 頭 〕 ω 露 柱 裂 破、 自 己 三 関、 紛 香 嚴 樹 上 、 ω 劍 刃 上 話 、 牛 窓 櫺 之 話、 孤 峰 不 白 、 ω 妄 智 寂 之 三 関 、 働 西 来 五 字 、 ゆ 六 外 一 句 、 宏 智 八 句、oo
後 八 句、 〔 十 則 止 法 眼 蔵 〕02
第 一 、 拈 華 話、 第 二 、 迦 葉 刹 竿 話、09
第 三 、 武 帝 達 磨 、 第 四 、 聖 諦 亦 不 為、 第 五 、 洞 山 無 情 話、 第 六、 々 外 話 、 第 七 、 倩 女 離 魂、09
第 八 、 托 鉢 下 堂 、 第 九、 枕 子 推 出 話 、 第 セ 、 夾 山 道 不 會、 〔 月 泉 派 獨 則 之 透 〕 趙 州 地 獄 、 芭 蕉 柱 杖、 呻、 啄 同 時 、 寶 鏡 一. 一 昧 畳 変 参 、 飼 生 下 未 分 話、 見 明 星 悟 道、 撃 竹 悟 道、 鋤 見 桃 花 悟 道 、 胡 子 無 鬚、 上 来 話、 岡 一 卓 之 話 、 岡 兜 率 三 関、 図 雲 門 話 堕 、 岡 雲 門 六 不 収、 岡 諸 佛 出 身、 非 思 量 之 話、 圏 南 泉 斬 猫 、 智 不 二 三 八 是 道、 倶 胝 一 指、 働 趙 州 洗 鉢 盂 、 至 道 無 難 、 指 頭 築 破 、 心 路 絶 却、 勘 破 話 、 無 之 字 話 、 吻 観 音 三 昧、 乾 峯 一 路、 百 丈 野 狐 、 夜 参 く 心 身 脱 落 V 、 石 霜 七 去、 國 臨 済 四 喝、 岡 〈 偏 正 五 位 〉 、 働 宏 智 四 借、 岡 那 時 三 人 、 岡 甘 露 巻 、 鋤 小 悟 無 数、 〔 其 外 曹 洞 三 種 名 〕 岡 世 尊 拈 華、 孤 峰 不 白、 六 祖 不 階 級、 五 祖 演 他 是 誰 、 圃 栢 樹 子、 南 岳 得 力 句、 圃 道 吾 智 不 到、 万 法 不 侶、 船 子 夾 山、 外 道 問 佛 、 徳 山 吸 尽 去 也 、 曹 洞 機、 万 機 休 罷、 乾 峯 三 種 病、 砌 香 嚴 樹 上 、 瑞 岩 主 人 公 、 馬 祖 不 安 、 南 泉 牡 丹 花、 個 に 共 通す
る の は 、 に お い て 「 月泉
派 之 獨 則 」 と さ れ る 三 十 六 則 と 、 「 十 八 規 、 三 段 」 《 で は 、 「 曹 洞 三 種 名 」 》 の 十 八 則 で あ る 。 で は 、 更 に 「 十 一 則 之 話 頭 」 、 「 十 則 正 法 眼 蔵 」 が 収載
さ れ て い る 。 月 泉 派 に お い て は 、 「 獨 則 」 と 呼 称 さ れ る 一 則毎
の 公 案 の集
合 体 と 、 幾 つ か の 公案
が ま と ま っ て 一 つ の体
系
と 見 な さ れ て い た も の ( 「 透 ( 透 句 ご ) の 二 種 類 が あ っ た こ と が わ か る 。後
者 の 代 表 的 な も の と し て は 、 「 曹 洞 三 位 」 お よ び 「 曹 洞 五 位 」 が 挙 げ ら れ る 。 「 獨 則 」 も ま た 各 派 毎 に 独 自 の 体 系 の 中 に 位 置 づ け ら れ て い た 。 例 え ば 、 真 岩 派 下 の 大 輝派
に お い て は 、 百 四 十 五 則 の 話 頭 が 「最
初 三 十 九 則 」 「 中 参 三 十 八 則 」 「 上 参 六 十 八 則 」 に 分 類 さ れ て お り、そ の ほ か に 「 余 参 」 数 則 を 挙 げ て い る 。 前
述
の 『 永 平寺
総 目 録 』 も 三 段 階 の 構 成 で あ っ た よ う に 、 「 透参
」 「 透 句 」 と 言 わ れ る 本 参 は そ の 名 称 は 異 な る が 、 三 段階
の 構 成 を と る こ と が多
い 。 『 月 泉 派 秘 参 』 に 採 り 上 げ ら れ て い る 「 十 則 正 法 眼 蔵 」 に つ い て は 、 後 半 に お い て 考 察 し て み た い 。 四 、透
句 に つ い て ( 11 ) 「 透 句 」 の資
料 と し て は 、 大 安寺
蔵
『 四 十 八 透 』 〔 仮 題 ) 、 ( 12 )龍
泰 寺 蔵 「 龍 泰 禅 寺 句 参 透 リ 」 ( 『 祥 雲 山 龍 泰 禅 寺 門 徒 秘 参 』 所 収 ) 等 が 知 ら れ て い る 。 又、 円 応 寺 に も 、 「 透 句 」 の資
料 と し て 『 二 十 七 通 句 』 ( 仮 題 ) が 存 す る 。 本 書 に つ い て は 、 末尾
に 資 料 を 翻 刻 す る 。 先 ず 大 安 寺 蔵 の 「 透 句 」 に つ い て 、 少 し く見
て み た い 。 本 量 日 の 奥 書 に は、 于 時 天 正 拾 九 く 辛 卯 V ( 一 五 九 一 ) 歳 四 月 十 五 日 書 之 了 。 大 安 二 代 宇 付 珊 藝 者 也 。 と あ り 、 室 町 時 代 末 期 成 立 の 写 本 で あ る こ と が わ か る 。 そ の 目 録 を 掲 げ れ ば 、 以 下 の 通 り で あ る モ 透 句 之 目 録 〈 枯 木 龍 吟 同 位 也 。 雖 匡 然 、 句 之 法 核 ヲ 以 テ 、 別 処 ク ニ 位 ヲ 明 ス 。 甄 言 旦、 → 昧 加 … ノ 是 也 。 〉 中 世 曹 洞 宗 に お け る 本 参 研 究 序 説 ( 二 ) ( 飯 塚 ) 壹、 相 續 之 透.、 貳、 祖 教 之 兩 位 。 参、 五 家 之 宗 風 。 肆 、 接 處 師 家 生 涯 。 悟 、 真 正 挙 揚 。 陸、 丈 夫 之 透 。 漆、 見 地 之 透 。 捌、 自 己 大 錯 之 筋 目 。 玖、 自 己 之 當 頭。 拾、 自 己 之 轉 處 。 十 一 、 真 照 渕 源 。 十 二 、 智 不 到 。 十 三 、 功 之 轉 處 。 十 四 、 不 轉 々 處 。 十 五、 智 不 到 之 渕 源 。 十 六 、 這 邊 之 句 。 十 七、 合 面 睡 着。 〈 付 陰 陽 和 合 處 〉 。 十 八 、 那 時 之 消 息 。 十 九、 貧 處 渕 底 。 廿 、 「 句 三 位 。 廿 一 、 位 裡 轉 側 。 廿 二 、 正 中 来 之 圖 。 仕 一. 一 、 却 来 消 息 〈 付 這 裡 行 履 〉 。 仕 四 、 枯 木 龍 吟 。 廿 五 、 「 陽 来 覆 。 廿 六 、 観 音 三 昧 。 廿 ヒ、 偏 正 理 事 。 廿 八、 七 種 之 誰 。 廿 九 、 坐 禅 三 昧 〈 付 虐 寂 〉 。 三 十 、 全 太 平 A 那 時 合 〉 。 丗 一 、 乱 後 之 太 平。 丗 二 、 将 軍 令 A 不 轉 、 合 〉 。 丗 三 、 美 人 賊 〈 付 賊 手 段 〉 。 丗 四、 愁 意 。 丗 五 、 不 犯 之 愁 〈 付 不 犯 通 〉 。 丗 六、 聖 人 之 透. 、 丗 七 、 賢 人 之 透 。 丗 八 、 無 事 道 人 〈 付 行 履 〉 。 丗 九、 泯 處 〈 脱 体 平 常 〉 。 四 十 、 用 之 筋 目 。 四 十 一 、 異 類 之 透 〈 四 種 共 二 〉 . 、 四 十 二 、 無 心 之 作 用 。 四 十 三 、 末 後 牢 関 A 付 色 相 本 分 〉 。 以 上 四 十 八 透 在 之 。 丁 数 以 上 六 十 丁 。 ( ※ 〈 〉 内 は 、 割 註 ) 『 四 十 八 透 』 と 仮 題 を 付 し た が 、 上 記 の 「 透 句 之 目 録 」 に は 、 「 四 卜 三 透 」 迄 し か 見 え ず 、 そ の 末 尾 に 「 以 上 四 十 八 透 在 之 」 と あ る の と 相 応 し な い 。 ま た 、 本 文 に お い て 取 り 上げ
ら れ て い る 透 句 は 、 「 丗 七 透 」 迄 で し か な い 。 こ れ ら 目 録 と 本 文 と の 相 違 は 、何
に 起 因 す る の か 、 今 の と こ ろ 判 然 と し な 三 三 九い 中 世 曹 洞 宗 に お け る 本 参 研 究 序 説 ( 二 ) ( 飯 塚 ) 「 透 句 」 の 項 目 に つ い て 、 本 文 に お い て 、 そ の 総 て で は な い が 註 記 が 付 さ れ て い る 。 八 、 自 己 大 錯 之 筋 目 〈 此 入 ハ ニ 、 大 節 ノ 論 訛 ア リ 。 出 身 ノ 入 派、 脱 体 入 派、 兩 位 分 明 二 眼 ヲ 著 テ 看 ヨ 。 一 向 二 不 〆 洒 自 己 、 又 自 己、 目 前 一 致 自 己 、 三 段 ト モ ・ 一 、 論 訛 分 明 ニ ス ベ シ 。 三 透 リ ト モ ニ ア リ 。 破 自 己、 自 己、 目 前 一 致 ノ 自 己 。 〉 九、 當 頭 不 傾 處・ …・ … ・ 〈 三 位 ト モ ニ ア リ 。 又、 一. → 位 透 過 二 不 / 在 。 〉 拾、 自 己 点 處 、 真 照 渕 源 A 此 ノ 位 ヲ 十 分 ノ 知 不 到 ニ ミ ベ カ ラ ズ 。 自 己 デ 大 波 ヲ ユ リ シ ヅ ム ル サ カ イ 也 。 爰 ノ 雲 ト 云 ハ 、 迷 雲 也 . 功 ト ミ ベ カ ラ ズ 。 〉 拾 一 、 知 不 到 功 〈 点 処 ノ 智 不 到 、 不 点 ノ 智 不 到、 能 ク ノ \ 眼 ヲ 付 ミ ベ シ 。 功 ノ 点 処 ト ミ ベ カ ラ ズ 。 智 不 到 ノ 削 リ 派 、 三 透 リ ト モ ニ 。 〉 十 二 、 功 之 轉 處 〈 此 ノ 以 前 ノ 功 ノ 地 二 「 マ ギ ル ェ ー ア ル ベ シ 。 犬 地 懸 隔 也 。 大 切 ノ 節 角 多 シ 。 亦 タ 智 不 到 ノ 渕 源 ト 、 功 ノ ヲ 点 処 ト、 論 訛 節 角 付 匡 眼 見 ヨ 。 〉 上 来 の 記 述 に 見 る よ う に、 本 書 「 透 句 」 の 体
系
が 「 曹 洞 三 位 」 の そ れ と 密 接 に 連 関 し て い る こ と が わ か る 。 ち な み に 、 円 応 寺 蔵 の抄
物 で 「 曹 洞 三 位 」 に関
す る も の と し て は 、 『 霊 三 四 〇 機 宏 聖 道 三 位 之 次第
』 が あ り 、 次 稿 で取
り あ げ た い 。 次 に 本 文 の 形 式 に つ い て 、 「 第 一 透 句 」 を 例 と し て み て み た い 。 壹、 相 績 之 透 テ ニ ア ヲ テ ァ ヲ ω 世 尊 於 多 子 塔 前 、以
僧 伽 黎 開、 迦 葉 分一 半 座 つ ノ ス フ イ ア ウ ホ ウ ヲ 二 頭 照 鶏 點一 火 燭 → 師 資 相 逢 傳一・ 心 法 → 根 基 牢 實 血 脉 貫 通、 金 鎖 連 環 相 績 不 断 。 曹 山 録 在 之 。 ω 変 . 葉 連 枝 億 千 歳、 二 株 嬾 桂 久 昌 昌 。 類 聚 在 之 。 大 陽 不 断 命 答 話 也 。 ノ ヲ コ ノ ア ク ミ ツ ノ 黄 梅 第 一 枝 折 得 、 暗 香 親 充 老 蘆 衣 唄 詩 格 在 之 。 ク ク ノ ナ ズ ト 須 レ 知 「 本 能 双 軒、 始 信 千 〈 枝 ・ 児 〉 与方
孫 刃 類 在 之 。 パ テ ク ノ ハ リ ケ ス の 衣 到老
蘆’ 長 把 住、 法 従 一 少 室 一 廣 流 傳 。 貞 和 集 在 之 。 ニ ノ テ ノ 威 音 以 前 無 一授
受 → 釋 迦 曲 落 二 然 燈 後 喝 欲r
庵 在 之 。 ニ ズ ヲ ノ キ ス 働 孫 枝 々 上 長一 枝 葉 → 億 万 此 時 蔭一 祖 庭 。 大 恵 録 在 之 。 ス ん リ ハ ノ ヲ ク ズ ト ニ 育 原 剔 「 起 五 世 灯 → 全 非 三 九 到 与 二 三 登 → 賛 雪 峯 。 ノ グ ツ し テ ヲ ツ 洞 上 家 風 續・ 正 傳 → 金 針 暗 把 二 線 芒 穿 。 大 智 録 在 之 。 箇 得 青 原 鈿 斧 児 、 南 臺 石 上 鋤 荒 草 。 ノ ク テ ノ 碧 天 雲 散 祖 風 涼 、 佛 日 光 輝 舜 日 長 。 類 十 二 在 之 。 テ キ カ ウ 画 門 風 大 振 兮 規 歩 綿 々 、 父 了 變 通 兮 聲 光 浩 々 。 宏 智 在 之. 、 リ デ り ス ノ ヲ 獨 紹 二 陽 廣 之 踵 へ 自 擧 二 鍛 錬 之 劔 幻 投 子 録 在 之 。 ク ラ バ ゴ ノ ノ ウ ノ ヲ 全 因 二 淮 池 月 → 照 一 得 郢 陽 春 幻 ミ ム 燃 灯 佛 性 釋 迦 師 自 明。 宏 智 録 在 之 。 ノ ル ニ グ ク ど ス ヲ ノ 六 代 傳 衣 到 二 野 僧 ハ 千 季 継 ノ 踵 嶺 南 能 。 大 智 録 在 之 。 ニ ノ ヲ ル ニ09
好 手 々 中 呈 好 手 → 紅 心 々 裡 中 紅 心 。テ ヲ ド み ウ 昔 日 靈 山 正 法 眼、 聯 芳 續 レ 焔 至 レ 今 傳 。 ノ ス ヲ ノ 曹 溪 一 派 激・ 荷 玉 、 少 林 一 花 開
曹
山 → ず ウ メ フ ス ニ 世 尊 拈 花 而 妙 心 傳 迦 葉「 達 磨 面 壁 宗 旨 付 神 光 蘭 會 元一 一 在 之 。 ノ ア チ ス ノ ノ23
鈿 斧 持 来 便 住 山、 斫 開 南 岳 好 峰 巒 。 ア ア ノ ヲ ロ ダ イ ハ ペ ノ ハ ヘ プ 鋤 瞿 曇 錯 受 二 燃 灯 記「 續 レ 焔 聯 芳 累 一 児 孫一、 ノ ノ ハ ノ ノ ワ 唱.・ 起 新 豊 雪 曲、 排 一 成 洞 上 妙 灯 用 投 子 録 在 之 。 ノ チ ス ヲ 鱒 飲 光 止 脉 付 傳 後、 笑 陵 機 前 點・ 異 芳 田 同 録 在 之 。 ク サ ウ カ ン ノ 匈 世 主 大 檀 能 藻 鑒 、 霊 山 嘉 會 愈 増 輝 。 類 帝 王 在 之 。 ノ ブ ワ ノ ロ 玉 樹 連 枝 万 季 末 、 金 鶴 飛 匡 梢 一 様 桐 。 点 鉄 集 在 之 。 ヘ メ コ ヨ ダ ハ ロ ア ノ ソ リ 祥 生 二 禅 苑 一 千 峰 秀、 瑞 遶 二 嘉 州 一 万 疂 新 。 普 灯 無 縫 塔 ノ 答 話 也 。 ノ テ ノ ト メ ニ リ ニ 歴 刧 何 曽 異 一 今 日 、 巍 々 常在
一 鷲 頭 山 叩 点 鉄 集 在 之 。 鋤 獅 子 窟 中 獅 子 児 、 栴 檀 林 裡 栴 檀 樹 。 同 録 在 之 リ レ ヲ 多 子 塔 前 有 二 消 息 → 夜 深 星 月 遶 二 簷 前 → ノ ビ テ ル ノ 醐 刧 外 春 風 喚 得 回 、 五 葉 千 葩 何 爛 々 。 欲 了 庵 在 之 。 ハ ク ル ガ ヘ ハ ス 耡 譬 如車
輪 之 轉 → 半 輻 不 レ 轉 半 輻 轉 。 ス ヲ ニ げ ア 栴 檀 林 裡 拈 二 一 枝、 閻 浮 堂 中 分・ 半 座 一、 テ ヲ ス ヲ 岡 霊 枝 四 七 刧 外抽
春 色 → 竒 葩一 一 三 壷 中 池 ご 芬 芳 州 鋤 半 座 半 分 多 子 塔、 密 傳 金 縷 衲 袈 裟 。 ク コ ノ ア ノ ユ ク チ コ ク ノ ノ ト ゴ フ ノ も 全 憑 二 夙 植 善 根 力 → 億 万 斯 季 奕 葉 新 。 印 月 江 在 之。 ノ テ ヘ ズ カを ス ノ ド タに テ マ タ レ 働 悟 本 正 脉 粗 続 僅 存、 大 陽 本 宗 幾 憤 復 起 。 ク キ リ サ ノ ガ ク ル コ ゆ 祖 酸 続 時 光 燦 々 、 覚 花 開 處 葉 重 々 . 、 傳 灯 在 之 。 中 世 曹 洞 宗 に お け る 本 参 研 究 序 説 ( 二 ) ( 飯 塚 ) ノ モ プ ノ ニ じ ク 臨 済 命 根 元 不 ノ 断、 → 條 紅 線 手 中 牽 。 林 才 録 在 之. . ク ノ ノ ノ ゴ な ルア ク 潜 行 密 用 如 レ 愚 如 レ 舮 、 只 能 相 續 名 ・ 主 中 主 。 人 天 眼 目 在 之 。 ク ノ て 霊 山 卓 池 紅 蓮 開、 白 眉 老 翁 咲 未 レ 歇.、 テ ナ リ ヒ ギ ス ポ 鯛 五 葉 花 開 瑞 色 新、 挽 回 千 古 少 林 春 。 ノ ク 古 今 流 通 無・ 間 断 → 枝 々 葉 々 盡 芬 芳。 ズ ダ プ ク ル 當 堂 不 / 露 主 人 翁、 借 レ 影 全 顕 第 一 座 。 ベ ヌ ノ ヲ ん 祖 室 傳 来 行 一 正 令 → 撥一 發 霊 芽 一 偏 地 春 。 チ コ 囲 夜 半 忽 相 逢、 葛 藤 長 万 丈 。 〈 吹 滅 之 記 〉 枯 花 破 顔、 一 筆 句 下、 ノ ギ ノ ル 岡 密 戸 寒 灯 曉 、 霊 衣 古 洞 春 。 〈 天 童 録 在 之 〉 ノ ノ 刷 一 夜 落 花 雨 、 満 城 流 水 香 。 ノ ニ ノ ス ヲ 異 苗 繁 茂 處、 深 密 固・ 霊 根 一、 〈 投 子 録 在 之 〉 岡 師 資 相 見、 命 脉 流 通 。 リ ズ う プ ノ ス ノ 岡 有 ノ 種 不 〆 知 〆 種、 其 種 絶・ 外 来 。 ヘ ヲ ス 岡 有 道 傳 二 天 位 → 鳳 凰 不 レ 汲 池 。 宏 智 語 也 。 拈 花 頌 也.. 普 灯 在 之 。 本 書 は、 項 目 毎 に 透 句 と そ の 典 拠 と を 記 載 し て お り 、 透 句 箇 々 に つ い て の 註 釈 は 余 り な さ れ て い な い 。 円 応 寺 本 が 、各
透 句 毎 に註
釈 を 付 し て い る の と 対 照 的 で あ る 。 本 書 の 「 透 句 」 の 出 典 に つ い て は 、 了 庵 派 ド の 各 派 に お い て 盛 ん に 製 作 さ れ た 「 代 語 」 資 料 の そ れ と 傾 向 を 同 じ く し て い る 。 「透
句 」 と 「 代語
」 と の関
係 は 、 緊 密 な も の で あ る と思
う 。 こ れ ら の 下 語 の習
熟 が 、 本参
や 切 紙 に お け る 参 話 を 可能
に し、 語 録 の 三 四 一中 世 曹 洞 宗 に お け る 本 参 研 究 序 説 ( 二 ) ( 飯 塚 ) 代 替 と し て の 「 代 語 」 を 成 立 さ せ た と も 言 い
得
る の で は な い だ ろ う か 。 も ち ろ ん 】方
向 的 な 影 響 関 係 で は と ら え ら れ な い 複 雑 さ は 念 頭 に 置 か ね ば な ら な い の だ が 。 次 に 、 「 祥 雲 山 龍 泰 禅 寺 句 参 透 リ 」 を取
り ト げ て み た い 。 石 川 力 山 氏 は 、 本 書 に つ い て 、 「 『 句 参 透 り 』 の 標 題 か ら も わ か る よ う に 、 禅 の慣
用 句 に 下 さ れ る 著 語 ・代
語 を 集 め た も の で 、 二 六 七種
の 句 に 対 す る 代 語集
で あ る 」 と さ れ た. 、 因 み に 、 本 書 冒 頭 の 五 句 を 掲 げ れ ば 以 下 の 通 り で あ る 。 ω ○ 満 眼 青 山 無 二 寸 樹 一 ヲ 。 代 、 尽 大 地 ガ 、 此 ノ → 老 樹 デ 走 . 向 ミ レ バ 、 寸 樹 走 。 心 ハ 、 坐 禅 ノ 正 當 也 。 ○ 破 有 法 王 ヲ 。 代、 初 生 ノ 孩 子 デ 走 。 ○ 出 現 世 間 ヲ 。 代、 柳 緑 花 紅 、 ト 分 テ 走 。 ○ 又 云 、 有 ノ 法 王 ヲ 破 レ バ 、 無 法 迄 走 。 〇 八 識 田 中 ド ニ 刀 一 ヲ 。 代、 一 色 明 辺 ヲ マ ツ 十 分 卜 持 テ 走 。 師 云、 一 刀 ノ 下 シ 羊 ヲ 。 代、 極 ム レ バ 、 変 ノ 走 。 又 云 、 八 識 ケ 田 中 ヲ 。 代、 学、 師 ヲ 躍 ノ ケ テ ナ ヲ ル 也 。 師 云 、 一 刀 ノ 下 シ 羊 ヲ 。 代、 鴛 鴦 瓦L
ー
夢 裡 驚 。 ○ 現 成 公 案 逼 レ 情 三 十 棒 ヲ 。 代、 咋 ロ ハ 今 日 二 送 リ 、 今 日 ハ ア ス ニ 送 リ、 滿 頭 ノ 白 髪 シ タ ハ 、 サ テ 何 ン ト シ タ 道 理 ゾ 、く
ト 、 心 頭 二 引 上 セ テ 看 テ 走 。 又 、 石 川 氏 は 、 本 書 の 形式
と 内 容 に つ い て 、 「 師 家 と 学 人 の 一 対 一 の 場 に お け る 入室
参
禅 の 方 法 を記
し た も の で あ り 、 三 四 二 右 に 掲 げ た 一 句 一 語 が 、 す べ て 独 立 の 占 則 と し て の 扱 い を 受 け て い る L と し て 、 「 『祥
雲
山 竜 泰禅
寺
句 参 透 り 』 は 、 形 式 と し て は 代 語 集 で あ る が 、 内 容 的 に は 門 参 と し て 扱 わ れ て い た 」 と 結 論 づ け て い る 。 最 後 に 円 応 寺 蔵 『 二 十 七 透 句 』 に つ い て 見 て み た い 。 そ の 奥 書 に 、 勝 岩 叟 ( 印 ) ( 印 ) 生 年 八 十 四 圓 應 室 中 法 衣 箱 置 之 華 嶽 藝 叟 ( 花 押 ) ( 13 ) と あ る こ と か ら、 本 書 は 円 応寺
五 世 勝 岩 宗 守 ( 慶 長 五 年 企 六 〇 〇 〉 三 月 十 六 日 示 寂 ) の 書 写 に 掛 か り 、 次 第相
伝 し て 、 八 世 華嶽
宗 藝 〔 寛 文 五 年会
六 六 五 V 〈 月 二 十 三 日 示 寂 ) に 至 っ て 、 円 応 寺 室 中 に 収 め ら れ た こ と が わ か る 。本
書
の 内 容 は 、 透 句 毎 に 註 釈 が付
さ れ て お り 、 そ の意
味 で 「句
双 子 」 と も 言 う べ き も の で あ る 。 そ の 目 次 を 掲 げ れ ぽ 以 下 の通
り で あ る 。 〈 目 次 〉 一 、 言 不 言 之 通、 己 、 道 不 得 之 通、 三 、 幻 化 之 通、 四 、 性 之 通 、 五、 透 無 之 通、 六 、 早 見 之 通、 七、 真 空 之 通 、 八 、 上 在 之 通 、 九、 不 替 之 通、 十、 心 轉 之 通、 十 一 、 物 心 不 知 之 通 、 十 二 、 多 之 通、 十 三 、 徒 者 之 通、 十 四、 徹 底 之 通、 十 五 、 仕 合 之 . 通 、 十 六 、 「 理 々 々 之 通、 十 七 、 不 移 易 通、 十 八 、 我 侭 通 、 十 九、 不 雕 琢 通、 二 十、 手 不 出 通、 廿 一 、 貧 處 通、 廿 二 、 心 歸 心通、 廿 三 、 窮 変 通 、 廿 四、 不 生 滅 通、 廿 五、 極 位 之 通、 廿 六 、 其 侭 之 通、 廿 七、 不 惜 他 力 通、 先 に 見 た 大 安 寺 の 「 透 句 」 の 項 目 と 合 致 す る も の は な い 。 「 透 句 」 に つ い て も、 各 派 毎 に 独 自 の 体 系 が あ っ た も の と 思 わ れ る 。 透 句 に つ い て は 、 前 途 の 「 透 参 」 と の
関
連
を 考慮
す べ き だ と 思 わ れ る 。 「 夜 参 二 十 七 透 」 の よ う に 、 夜 参 が 修 行 の カ リ キ ュ ラ ム に 取 り 入 れ ら れ て 以 降 、 そ の 性格
を 次 第 に 変 化 さ せ 、 や が て 本 参 の 中 に 吸 収 さ れ て い っ た 過 程 を 「 透 句 」 も た ど っ た と 思 わ れ る 。 「 夜 参 」 の 位 置 づ け を 行 う 切 紙 資 料 の 存 在 が そ の ま ま 当 時 の 現 実 を 写 し 出 し て い る と は 言 い 切 れ ず、 「 夜 参 」 と 「 本 参 」 の 公案
解 釈 が 著 し く 異 な っ て い る と も 思 わ れ な い こ と か ら 、 い ず れ も 広 義 の 「 本 参 」 に 位 置 づ け た い 。 次 に 本 文 に付
い て み て み た い 。 全 容 に つ い て は 、 後 掲 の 翻 刻 資 料 を 見 て い た だ く と し て 、 一 例 と し て 「 念 一 、 貧 處 之 通 」 を 取 りL
げ て み た い 。 念 一 、 貧 處 之 通 蓋 膽 毛 有 多 少 。 〈 是 モ 、 胸 中 二 何 モ ナ イ ゾ 、 ト 云 理 也 。 心 問 ニ ワ 、 毛 ガ 有 事 ワ 不 レ 知、 佛 法 ・ 世 法 ト モ 尽 タ 理 也 。 〉 曽 經 巴 峽 猿 啼 處、 鉄 鎖 心 肝 寸 断 腸。 〈 心 肝 二 一 世 古 乂 ナ キ 也 。 如 何 ナ ル 鉄 鎖 心 肝 ナ リ ト モ 有 ラ バ 、 巴 江 テ ワ 、 断 腸 ス ベ キ ゾ 。 ト 云 ワ 、 一 点 モ 心 肝 ニ ナ キ 程 二 、 三 峡 ヲ 過 ル ト モ 、 断 腸 ス ル マ シ 中 世 曹 洞 宗 に お け る 本 参 研 究 序 説 ( 二 ) ( 飯 塚 ) キ ゾ 。 ト 云 ワ 、 胸 中 二 佛 法 モ 世 法 モ ナ イ 證 拠 也 。 宗 旨 ノ ヲ ク 心 ナ リ 。 〉 打 地 柴 擲 二 竃 底 一 〈 胸 中一 二 言 モ 可 〆 言 古 又 ヵ ナ キ 呈 二 、 只 打 レ 地 、 ソ バ ヘ ヨ セ ツ ケ ヌ 。 ソ 。 ア マ リ ニ ガ コ ナ 程 二 、 有 ゾ 様 サ ウ ニ シ タ ゾ 。 一 日 僧 二 棒 ヲ 奪 レ テ 後 二 、 ロ ヲ ハ ル 也 。 胸 中 ニ ワ 、 腹 ノ ワ タ ワ シ ラ ス 、 ト 云 理 ナ リ. 、 〉 趙 州 東 壁 掛 胡 芦 〈 何 テ モ ア レ 、 胸 中 ニ モ ノ ヲ 持 ヌ 、 ト 云 理 也 。 少 モ 中 ニ ア ラ バ 、 胡 芦 デ ワ ナ シ 。 佛 法 世 法 共 二 、 「 点 モ ナ シ 。 是 ガ 向 」 ナ リ 。 〉 ス ニ 取 柴 一 片 擲 二 在 釜 中 一 〈 釜 中 二 柴 ヲ 入 テ 、 ニ ヘ キ 事 ワ 不 〆 知 、 ト 云 心 也 。 又 覚 隠 派 ニ ワ 、 看 目 ノ 手 ニ ミ ル 也 。 后 二 「 、 凵 ヲ ハ ッ タ ル ワ 、 目 ク ラ ノ タ メ ニ ワ 、 ロ ガ 眼 コ 也 。 何 ニ モ 問 テ 心 得 ル 程 二 、 柴 ヲ 釜 中 二 入 ル モ 、 目 暗 ノ 證 拠 ナ リ 。 〉 秘 魔 懐 中 撞 入 云 、 三 千 里 外 賺 來 我 く 胸 中 二 何 モ ナ キ 程 二 、 道 得 ニ モ 道 不 レ 得 モ 、 扠 下 死 ト 、 ヤ ウ ア リ サ ウ ニ メ 、 人 ヲ ヨ セ 付 ヌ ナ リ 。 大 禅 佛 祖 之 頭 ヲ 懐 エ ツ キ 入 テ ミ レ バ 、 真 ↑ 何 モ ナ キ 呈 ニ コ ゾ 、 三 千 里 外 賺 来 我、 ト 云 ナ リ 。 V ク メ 明 朝 依 レ 核 昼’葫
蘆 一 〈 是 モ 、 我 力 処 二 、 何 モ ナ キ 程 二 、 胡 芦 也 。 少 シ モ 在 バ 、 ヲ シ ア テ 」 可 ノ 移 ゾ 、 ト 云 理 ナ リ 。 〉 明 朝 依 樣 昼 猫 児 〈 是 モ 、 移 メ ミ ス ヘ キ 、 ト 云 タ ワ 、 此 二 可 レ 見 古 又 ワ ナ シ 、 迄 ナ リ. 、 〉 ス ヲ ( 済 ) 為 後 人 作 二 膀 様 く 是 モ 、 臨 斉 ノ 、 余 リ ニ シ ユ ウ ス 古 又 カ ナ キ 呈 二 、 松 ヲ 種 テ 為 後 人 作 膀、 ト 云 也 。 是 ワ 、 只 居 ヨ リ ワ 、 挙 ス 三 四 三也 認 中 世 曹
迴
歪
浮
采
奮
窪
弾
( 飯 塚 ) 本 書 の 性 格 に つ い て は 、 先 に も述
べ た よ う に 「 句 双 子 」 に 類 似 し 、 所 謂 「 語録
抄 」 の 範疇
に も 入 る べ き も の か と も 考 え た が 、 透 過 す べ き 公案
の 体 系 が 前提
さ れ て い る こ と 、 龍 泰 寺 蔵 本 の よ う に 師資
の 間 に 為 さ れ る 問 答 形 式 の も の も 存 す る こ と か ら 、 本 参 と し て扱
う こ と と し た 。 ち な み に 、 前 述 の 円 応 寺 蔵 『 秘 録 』 に 所 載 の 「 句 双 子 」 が 本 書 に 相 応 す る と 思 わ れ る 。 五 、 『 秘 密 正 法 眼蔵
』 に つ い て 十 則 の 公 案 に 対 す る 拈 提 の 記 録 で あ る 『 秘 密 正 法 眼 蔵 』 は 、 中 世 曹 洞 宗 に お け る 教 学 を 考 え る 上 で 、 重 要 な 意 味 を 持 〔 14 ) つ も の と 思 わ れ る 。 即 ち 本 書 は 公案
禅受
容 の 歴 史 の 中 で ど の よ う に 位 置 づ け ら れ る べ き な の か が 問 題 と な る 。 残念
な が ら 、 私 に は 未 だ 不 明 で あ る と し か 言 い よ う が な い 。 本 稿 で は取
り 上 げ る こ と は で き な か っ た が 、 室 町 時 代 の 比較
的 早 い時
期 に 成 立 し た 秘書
的 性 格 の も の と し て 、 瑩 山 紹 瑾 や 峨 山 韶 碩 に そ の 撰 述 及 び 註 釈 が 擬 せ ら れ る 抄 物 数 種 が 知 ら れ て い る 。前
者
に 擬 せ ら れ る も の に 『 秘密
正 法 眼 蔵 』 『 報恩
録 』 が あ り 、後
者 の そ れ に は 『 山 雲 海 月 』 『 自得
暉 抄 』 『 人 天 眼 目 代 語 』 〔 15 ) 『 天 童 小参
抄
』 等 が 挙 げ ら る 。 こ れ ら を 参 考 に し て 、 『 秘 密 正 三 四 四 法 眼 蔵 』 は 位置
づ け ら れ な い か と い う の が 私 自 身 の 課 題 で あ る 。 さ て 、 『 秘 密 正 法 眼 蔵 』 の 跋 文 に 学 人 須 欲 成 大 善 知 識、 先 参 此 一 十 則 大 事。 若 参 不 得、 未 許 稱 吾 児 孫 。 實 哉 斯 言、 可 秘 矣 。 ( 円 応 寺 蔵 本 ) と あ る こ と か ら も 、 本 書 が 漢 文 の 本 参 と し て 秘 書 的 性 格 を 有 す る こ と は 十 分 に 想 像 で き る 。 私 は 、 本書
に 収 載 さ れ て い る 十 則 の 公案
( 漢 文 の 本 参 ) が や が て 漢字
仮名
交 じ り の 本 参 へ と 展 開 し て い っ た ひ と つ の 事 例 と し て 旱 示 し た い と 思 う 。 こ れ ら は、切
紙
の 多 く が 道 元 や 瑩 山 あ る い は 如浄
よ り の 的伝
の密
旨 で あ る こ と を 主 張 す る の と軌
を 一 に し て い る よ う に 思 わ る 。 室 町時
代 に お い て 、 林F
の 曹 洞 宗 各 派、 大 徳 寺 派 、妙
心 寺 派、 及 び 幻 住 派 は 、 一 様 に 公 案 禅 を 標榜
し て い た 。 本参
や 密 参 録 と い っ た 秘 密 伝 授 の 書 が 多 く 抄 出 さ れ た 意味
は 大 き い と 思 わ れ 、 そ の 歴 史 的 背景
と そ の 思 想 的意
味 づ け は も う 一 度 考 え 直 さ れ る べ き で あ る 。 特 に 曹 洞 宗 の 場 合 は 、事
情
が 少 し 複 雑 で あ る 。 道 元 の 主 張 と 相 容 れ な い 公案
禅 を 標榜
し 始 め た 室 町 時 代 の 禅 者 は 、 内 実 は と も あ れ 開 祖 で あ る 道 元 を あ か ら さ ま に 否 定 に す る こ と は で き な か っ た 。 し か し 、彼
ら は 時 代 の 要 請 す る 思 想 に も い ち 早 く 対 応 し な け れ ば な ら な か っ た の で あ る 。 そ れ は 、 中 国 の 宋 代 に お い て 既 に そ う で あ っ た よ う に 、 曹 洞 宗 の 宗 風 は 五 位 の 思 想 に よ っ て代
表 さ れ る と 言 っ た 認 識 が 、 こ の 時 代 に は 五 山 の 宏 智 派 を 中 心 に 定 着 し て お り、常
識 と な っ て い た 。 彼 ら は 、 道 元 の 主 張 を 楯 に 五 位 説 の 否 定 へ と 向 か っ た の で あ ろ う か 。 事情
は 異 な る よ う に 思 わ れ る 。 当 時 の 権 威 で あ る 五 山 に 対 抗 す る ほ ど に 、 林. 卜 曹 洞宗
は 教団
的 に も ト 分 に 組 織 化 さ れ て は お ら ず、 教 学 的 に も 成熟
を み て い な か っ た と 思 わ れ る 。 曹 洞 宗 各 派 は 地 方 展 開 の 途 上 に あ り、 『 正 法 眼 蔵 』 を 中 心 に 語 ら れ る べ ぎ 道 元 の 思 想 と は 別 個 に 、 時代
に適
応
し た 五 位 の 思 想 を 道 元 ・瑩
山 の 口 を し て語
ら せ 、 そ れ を も っ て そ の 思 想 の 正 当 性 と 権威
と を 獲 得 し よ う と し た の で あ る 。 五 位 に つ い て は 、 傑 堂 能 勝 、 南 英 謙宗
の著
作
と さ れ る も の が 伝 え ら れ て い る が 、 こ れ ら の 主 張 と 、 お そ ら く は 『 人 天 眼 目 』 に み ら れ る 五 位 関 連 の 叙 述 と は 齟齬
す
る 側 面 も あ る と 思 わ れ 、 両 者 の 関 係 に つ い て は今
後 研 究 が進
め ら れ な け れ ば な ら な い と 思 う 。 私 は 、 五 位 に 関 連 し て 、 『 人 天 广 16 ) 眼R
抄 』 を 中 心 に そ の 受 容 に つ い て 考 察 し た が 、 語 録 抄 と 本 参資
料 と の 照 合 は 未 だ 怠 惰 に し て 進 ん で い な い . ヒ 来 の 説 は あ く ま で 私 見 で あ り 、 資 料 に よ る 裏 付 け が 今後
な さ れ ば な ら な い 課 題 で あ る 。 稿 を 改 め て 論 じ た い . さ て 、 『 秘密
正 法 眼 蔵 』 は 漢 文 の 門 参 と し て 早 い 時期
に 成 立 し た と 考 え ら れ る 。 そ れ は 、 本 書 の 註 釈 書 と し て は 傑 堂能
勝 に よ る 「 秘 密 止 法 眼 蔵 註解
』 が あ り 、 さ ら に そ の 法 嗣 南 英謙
宗
( =、 」 八 七 〜 一 四 五 九 ) 撰 述 の 『 傳 法 偈 下語
』 に も 本 書 の拈
提
が 瑩 山 の 語 と し て引
用 さ れ て い る か ら で あ る 。 又 、 義 雲 中 世 曹 洞 宗 に お け る 本 参 研 究 序 説 ( 二 ) ( 飯 塚 ) の 撰 述 に 擬 せ ら れ る 『 永 平 頂 王 三昧
記 』 ( 以 下 『 三 昧 記 』 ) と ( 17 ) 本 書 と の 関 係 は 注 目 す べ き も の で あ る 。 本 書 に 収 載 さ れ て い る 公 案 と 『 三 昧 記 』 の そ れ と は 、 共 通 す る も の が 七 則 み ら れ る 。 『 三 昧 記 』 は 、 古 則 話 頭 五 十 三 則 を 集 め 、 こ れ ら の 公案
の 拈 提 を 記 録 し た も の で あ る 。 冒 頭 に 「 永 平 頂 王 三 昧 記、 五 十 三 則 之 目 録 」 が あ り 、 次 い で 、 越 州 古 祥 山 永 平 寺 秘 密 頂 王 三 昧 記、 太 白 峰 記 在 之 門 人 永 平 老 衲 義 雲 述 と 記 さ れ 、 さ ら に 義 雲 の序
と さ れ る も の が 続 く 。 『 三 昧 記 』 に つ い て は 、 こ こ で は 触 れ ら れ な い が 、 特 に 「 太 白 峰 記 」 と の 関 係 に お い て 注 目 す べ き と 思 わ れ る 。 「 太 白峰
記
」 と の 関 連 が 知 ら れ て い る も の に 、 『 山 雲海
月 』 ( 延 宝 五 年 版 ) 『 梅 華 嗣 書 』 ( 『 陞 座 』 ) が 知 ら れ て い る 。 し か し な が ら 「 太 白峰
記 」 に つ い て は ・ そ の実
体 は 判 然 と し て い霹
・ A後
資
料
発
掘 に 努 め た い 。 次 に 、 『 秘密
正 法 眼 蔵 』 が 本 参 と し て機
能 し て い っ た 事 例 と し て 、 以 下 の 諸 本 を 紹 介 し た い 。 円 応 寺 蔵 『卜
則 正 法 眼 并 抄 』 ( 「 円 応 寺 本 「 本 文 」 ] [ 円 応 寺 本 「 抄 」 ピ 、 傑 堂能
勝 に 擬 せ ら れ る 『 秘 密 正 法 眼 蔵 註 解 』 ( [ 註 解 ] 『 續 曹 洞 宗 全 書 』 「 注 解 一 」 ) 、 龍 泰寺
蔵 『 祥 雲 山 龍 泰禅
寺
門徒
秘 参 』 所 収 「 十 則 正 法 眼 」 ( [ 龍 泰 寺 本 ]、 慶 長 + 二 年 登 六 〇 七 〉 中 岩 正 的 書 写 ) 、 正 法 寺 蔵 『 月 泉 派 極 参 』 所 収 「 十 則 正 法 眼 蔵 」 ( [ 正法
寺本
」 、 大 休 良 通 三 四 五中 世 曹 洞 宗 に お け る 本 参 研 究 序 説 ( 二 ) ( 飯 塚 ) 所 持 本 ) 、 大 安 寺 蔵 『 本 参 』 所