(A)
令和 2 年度入学試験問題
受験上の注意
1 . 監督の指示により,解答用紙に受験番号(算用数字),氏名,フリガナ,解 答する科目を記入し,受験番号,該当する試験日,解答する科目をマークし てください。記入については解答用紙の注意事項に従ってください。
2 . 問題冊子の解答番号と解答用紙の番号を間違えないように注意してください。
3 . 科目およびページは,次のとおりです。試験開始の合図があったら,まず受 験する科目のページ数を確認してください。
科 目 ペ ー ジ 物 理 4 〜14 化 学 16〜25 生 物 26〜45 地 学 46〜59
4 . 定規,分度器,コンパス,電卓は使用できません。
5 . 受験票を試験時間中は,机上の受験番号の下に呈示しておいてください。
6 . 質問,その他用件があるときは,手を上げて合図してください。
7 . 試験時間中の退場は認めません。
8 . 試験時間は60分です。
9 . この問題冊子は持ち帰ってください。
開始の合図があるまで開かないでください
理 科
次の文章を読み,後の設問に答えなさい。
生物の遺伝情報はDNAに記録されている。DNAの基本的な単位は, 1 である デオキシリボース, 2 が含まれている塩基, 3 の 3 つが結合したものであり,
4 と呼ばれている。 4 が鎖状に繋がったもの 2 本が塩基を内側に向き合い,塩 基同士が結合し,ねじれたはしご状となる。塩基には 4 つの種類があり,塩基の 3 つの 配列が単位となり, 1 種類の 5 に対応している。塩基 3 つの配列に従って 5 が 次々と繋がり, 6 を形成することで,遺伝情報が発現する。真核生物の場合,DNA は 6 を主体とする 7 に巻き付き,ヌクレオソームを形成する。ヌクレオソーム は集合し,繊維状となる。これが幾十にも折りたたまれ,染色体を構成する。
表に代表的な生物の染色体数,遺伝子数,塩基対数を示す。
表 生物の染色体数,遺伝子数,ゲノムの塩基対数
生物名 染色体数 遺伝子数 ゲノムの塩基対数
ヒト 46 約22,000 約30億
マウス 40 約29,000 約33億 メダカ 48 約21,000 約 8 億 キイロショウジョウバエ 8 約14,000 約 1 億 2 千万 メキシコサラマンダー
(ウーパールーパー) 28 約23,000 約320億 イネ 24 約32,000 約 4 億 シロイヌナズナ 10 約27,000 約 1 億 3 千万
大腸菌 1 約4,000 約500万
〔Ⅰ〕
生 物
Ⅰ 空欄 1 〜 7 に当てはまる語句として最も適切な語句をⓐ〜ⓙから選びなさ い。ただし,各語句の選択は一度のみとすること。解答番号は 1 〜 7 。
ⓐ ヒストン ⓑ 脂肪 ⓒ 糖 ⓓ ヌクレオチド ⓔ リン酸
ⓕ 窒素 ⓖ アミノ酸 ⓗ 核酸 ⓘ タンパク質 ⓙ リン
Ⅱ 表から読みとることができない内容をⓐ〜ⓔから 1 つ選びなさい。ただし,ⓐ〜ⓔ
の文中の生物は生物一般を示すのではなく,表に掲載した生物を示す。解答番号は 8 。
ⓐ 遺伝子 1 つあたりの塩基対数(ここでは〔ゲノムの塩基対数〕/〔遺伝子数〕と
定義する)は,生物により異なる。ⓑ 染色体数,遺伝子数,ゲノムの塩基対数は,生物により異なる。
ⓒ 染色体数とゲノムの塩基対数との間には,規則的な関係は見られない。
ⓓ 遺伝子数は生物により異なるが,遺伝子 1 つあたりの塩基対数はどの生物もほぼ
同じである。ⓔ 染色体 1 本あたりの遺伝子数は,生物により異なる。
Ⅲ 表を参考にし,正しい説明内容をⓐ〜ⓔから全て選びなさい。解答番号は 9 。
ⓐ ヒトとキイロショウジョウバエでは 1 つの遺伝子を構成する塩基対数は大差が無
いと考えられている。そのため,ヒトのゲノムでは遺伝子として働かない部分が多 いと考えられる。ⓑ ヒトはキイロショウジョウバエに比べて遺伝子 1 つあたりの塩基対数が約16倍多
く,遺伝子として働く塩基対数は多いと考えられる。ⓒ 大腸菌のゲノムでは,遺伝子として働かない部分は少ないと考えられる。
ⓓ 表の生物において分岐した時期が新しいものほど遺伝子数が多いとは限らない。
ⓔ 表の生物において分岐した時期が新しいものほど遺伝子数と塩基対数が多い。
Ⅳ 遺伝子について,正しくない説明内容をⓐ〜ⓔから全て選びなさい。解答番号は 10 。
ⓐ 遺伝子は決まった染色体に位置する。例えば,ヒトのABO式血液型では,ある
特定の染色体に位置している。ⓑ 遺伝子は染色体の決まった位置に存在する。例えば,ヒトのABO式血液型では,
ある特定の染色体の長腕先端に位置している。
ⓒ ある遺伝的形質に関わる対立遺伝子の染色体の位置は,遺伝子によって異なる。
例えば,ヒトのABO式血液型ではA,B,Oの遺伝子があり,それらはある特定 の染色体の異なる場所に位置している。
ⓓ DNAは正確に複製される。そのため,有性生殖を行う生物の減数分裂の過程で
は,同じ染色体上に存在する異なる遺伝的形質において,それらの遺伝子の組み合 わせが変わることはない。例えば,ヒトABO式血液型のA遺伝子と同じ染色体上 に別形質のZという遺伝子が存在している場合,減数分裂が行われてもAとZの組 み合わせは変わらない。ⓔ 有性生殖を行う生物の減数分裂の過程では,同じ染色体上に存在する異なる遺伝
的形質において,それらの遺伝子の組み合わせが変わることがある。例えば,ヒト ABO式血液型のA遺伝子と同じ染色体上に別形質のZという遺伝子が存在してい る場合,減数分裂後にBとZ,またはOとZの組み合わせができることがある。この頁は白紙です
〔Ⅰ〕
Ⅴは次頁より始まります。
Ⅴ 大腸菌が分裂で増殖するとき,分裂回数に伴う細胞数と 1 細胞あたりの塩基対数は どのように変化するだろうか。適切なグラフをⓐ〜ⓔから全て選びなさい。解答番号 は 11 。
ⓐ
0 200 400 600 800 1,000 1,200
0 1 2 3 4 5 6
0 2 4 6 8 10
細胞数
塩基対数
百万
分裂回数
細胞数
塩基対数
ⓑ
0 200 400 600 800 1,000 1,200
0 1 2 3 4 5 6
0 2 4 6 8 10
細胞数
塩基対数
百万
分裂回数
細胞数
塩基対数
ⓒ
1 100 10 1,000 1万 10万 100万 1,000万
0 2 4 6 8 10
細胞数
塩基対数細胞数
分裂回数 塩基対数
ⓓ
1 100 10 1,000 1万 10万 100万 1億 1,000万
0 2 4 6 8 10
細胞数
塩基対数細胞数
分裂回数 塩基対数
ⓔ
1 100 10 1,000 1万 10万 100万 1,000万
0 2 4 6 8 10
細胞数
塩基対数細胞数
分裂回数 塩基対数
Ⅵ 大腸菌のDNAに含まれるアデニンの数の割合は26.0%である。分裂回数に伴いグ アニンの数の割合はどのように変化するだろうか。最も適切なグラフをⓐ〜ⓔから選 びなさい。解答番号は 12 。
20 22 24 26 28 30
0 1 2 3 4 5
グアニンの数の割合︵%︶
分裂回数
ⓓ
ⓔ
ⓐ
ⓑ
ⓒ
次の表は遷移初期と後期の地表付近の非生物的環境を比較したものである。
これを参考にして,後の設問に答えなさい。
初期 後期(極相)
有機物 少 多
栄養塩類 少 多 光の強さ 大 小 温度変化 大 小
保水力 小 大
Ⅰ 土壌は岩石や火山灰などが風化したものに生物由来の有機物が混入することによっ て次第に形成されていく。この有機物の供給や混入について述べた次の文章のうち,
適切でないものをⓐ〜ⓔから 1 つ選びなさい。解答番号は 13 。
ⓐ 生きた葉を食べるガの幼虫の糞は土壌中の有機物の供給源である。
ⓑ 気温の高い場所では分解者の活動が活発なため,寒帯の森林より熱帯の森林の方
が一般に土壌中の有機物量が少ない。ⓒ 光合成植物は空気中の二酸化炭素を有機物に変えて最終的には落ち葉となったり,
葉を食べる動物の餌となったりするため,土壌中の有機物の主な供給源である。
ⓓ 土壌中の菌類が落ち葉や動物の排泄物を分解しても有機物の形態が変わるだけな
ので土壌中の炭素量は変わらない。ⓔ ミミズは落ち葉を食べて糞をすることによって地表に供給された有機物を土壌中
に混入させる。〔Ⅱ〕
Ⅱ 植物が土壌中から根を通じて取り込む物質をⓐ〜ⓔから全て選びなさい。解答番号 は 14 。
ⓐ アンモニウムイオン ⓑ エチレン ⓒ コルメラ ⓓ 硝酸イオン
ⓔ ジベレリン
Ⅲ 遷移初期の裸地が多い地表では,直射日光が当たる日中とそうでない夜などに温度 変化が激しいが,植物が繁茂してくると温度変化が小さくなる。このように生物が環 境に影響を与えて変化させることを生物学用語で何というか,最も適切なものをⓐ〜
ⓔから選びなさい。解答番号は 15 。
ⓐ 改善作用 ⓑ 活性化作用 ⓒ 環境形成作用 ⓓ 作用
ⓔ フィードバック作用
Ⅳ 陸上の乾性一次遷移の遷移初期に侵入する先駆種(パイオニア種)の一般的性質に ついて述べた次の文章のうち,正しくないものをⓐ〜ⓔから 1 つ選びなさい。解答番 号は 16 。
ⓐ 遷移初期に侵入する地衣類やコケ植物は乾燥に強い。
ⓑ 先駆植物の種子や果実は風によって遠くまで運ばれやすいため,周囲から裸地に
いち早く侵入し,定着する。ⓒ 先駆植物は遷移後期に侵入する種よりも光補償点が高い。
ⓓ 先駆植物は遷移後期よりも競争の激しい環境に生育する。
ⓔ 根に窒素固定細菌を共生させる植物は土壌中に窒素が少ない場所に侵入し,生育
することができる。Ⅴ 陸上の乾性一次遷移の森林(高木林)形成とそれ以降について述べた次の文章のう ち,正しくないものをⓐ〜ⓔから 1 つ選びなさい。解答番号は 17 。
ⓐ アカマツなどの先駆樹種は弱い光のもとでも成長が速いため,最初の森林を形成
することが多い。ⓑ 陰樹林が形成された後も,上層の木が枯れると陰樹の幼木が成長して上層を占め
る。ⓒ 上層の先駆植物が枯死すると,生き残っていた陰樹の幼木が成長して上層を占め
る。ⓓ 陽樹林ができると林床が暗くなるため,弱い光のもとでも成長することができる
陰樹の幼木だけが生き残る。ⓔ 林床には弱い光しか到達しないため,草本層には弱い光でも生育できる陰生植物
が多い。被子植物の配偶子形成と受精に関する次の文章を読み,後の設問に答えなさ い。
植物の有性生殖は,動物と同様に 2 種類の配偶子の接合により行われる。被子植物の 配偶子形成は以下のように行われる。葯に存在する 18 が 19 を行い, 20 とな る。 20 は 4 個の未熟花粉の集まりであり,それぞれが成熟する過程で 21 が起こ り,大きさが異なる 2 個の細胞ができる。小さい細胞は大きな細胞に取り込まれて 22 となり,大きな細胞の核は 23 となる。そして, 22 は 21 により 2 個の 24 となる。
一方,胚珠に存在する 25 が 19 を行い, 4 個の細胞となる。このうちの 3 個の 細胞は退化し, 1 個の 26 が形成される。 26 では核分裂が 3 回起こり, 8 個の核 ができる。そのうち 6 個の核が仕切られることで細胞化し, 1 個の卵細胞, 2 個の助細 胞, 3 個の反足細胞が形成される。残り 2 個の核は極核と呼ばれ, 1 個の中央細胞に含 まれることになる。上記 4 種, 7 個の細胞のまとまりが胚のうである。
A 27
C 29
D 30
B 28 イ 34
カ 38 F 32 キ 39 ク 40 ア 33
E 31 オ 37
ウ 35
エ 36 葯
子房
柱頭
胚珠 花のつぼみ
未熟花粉 成熟した 花粉 退化
卵細胞
助細胞 極核 反足細胞 胚のう
〔Ⅲ〕
Ⅰ 空欄 18 〜 26 に当てはまる語句として最も適切な語句をⓐ〜ⓙから選びなさ い。ただし,各語句の選択は一度のみとすること。解答番号は 18 〜 26 。
ⓐ 花粉管核 ⓑ 胚のう細胞 ⓒ 雄原細胞 ⓓ 精母細胞
ⓔ 花粉母細胞 ⓕ 精細胞 ⓖ 花粉四分子 ⓗ 胚のう母細胞
ⓘ 減数分裂 ⓙ 体細胞分裂
Ⅱ 図のA〜Fに当てはまる語句として最も適切な語句をⅠのⓐ〜ⓙから選びなさい。
ただし,各語句の選択は一度のみとすること。解答番号は 27 〜 32 。
Ⅲ 図のア〜クの細胞または核の核相をⓐ〜ⓓから選びなさい。選択肢は複数回使用し てもよい。解答番号は 33 〜 40 。
ⓐ
n ⓑ 2n ⓒ 3n ⓓ 4nⅣ 被子植物では 2 種の核の融合により胚と胚乳が形成される。最も適切な核の組み合 わせをA群とB群から 1 つずつ選びなさい。胚が形成される組み合わせを 41 に,
胚乳ができる組み合わせを 42 に解答しなさい。選択肢は複数回使用してもよい。
A群
ⓐ 雄原細胞の核 ⓑ 花粉管核 ⓒ 精細胞の核
B群
ⓓ 胚のう細胞の核 ⓔ 中央細胞の核 ⓕ 反足細胞の核 ⓖ 助細胞の核
ⓗ 卵細胞の核
Ⅴ 配偶子と受精について,正しくない説明をⓐ〜ⓔから全て選びなさい。解答番号は 43 。
ⓐ 動物では,減数分裂した細胞はそれ以上の分裂が起こらない。減数分裂した細胞
が変態し,配偶子となる。ⓑ 植物では減数分裂後にさらに分裂が起こり,細胞数が増える。増加した細胞の一
部が配偶子となる。ⓒ 植物の雄性配偶子には,動物とは異なり運動能力を持つものはない。
ⓓ 被子植物の受精卵の核相は 2n,胚乳の核相は 3n
である。ⓔ 重複受精は被子植物だけでなく,裸子植物の一部にもみられる受精様式である。
次の文章を読み,後の設問に答えなさい。
秋咲きのキクは暗期の長さが限界暗期より長くなると花芽形成する短日植物である。
この反応には光受容体である 44 が関与している。また,オナモミを用いた実験から,
暗期の長さは 45 で感知され,その情報は 45 で作られた仮想的物質である 46 が 47 を通って 48 に移動することで伝えられると考えられていた。現在では
46 の実体はある種の 49 であると考えられている。
Ⅰ 空欄 44 〜 49 に当てはまる語句として最も適当なものをⓐ〜ⓙから選びなさ い。ただし,同じ語句を 2 度以上選んではならない。解答番号は 44 〜 49 。
ⓐ 遺伝子 ⓑ 茎頂分裂組織 ⓒ 師管 ⓓ ジベレリン
ⓔ タンパク質 ⓕ 道管 ⓖ 葉 ⓗ フィトクロム ⓘ フロリゲン
ⓙ ホメオティック遺伝子
Ⅱ キクと同じ短日植物として最も適切なものをⓐ〜ⓔから選びなさい。解答番号は 50 。
ⓐ アサガオ ⓑ アブラナ ⓒ コムギ ⓓ トウモロコシ ⓔ トマト
Ⅲ 光と植物について述べた次の文のうち,最も適切なものをⓐ〜ⓔから選びなさい。
解答番号は 51 。
ⓐ 花芽の形成が日長以外の条件で決まる植物を中性植物という。
ⓑ 花芽の形成や成長には光の当たり方でオーキシン濃度に差が生じる光屈性と同じ
仕組みが働いている。ⓒ 春分を過ぎてから花芽形成をする長日植物は,温度を春と同じにしてやれば自然
の日長条件でも秋分過ぎに開花させることができる。ⓓ 赤色光で発芽が促進される光発芽種子の反応も光周性の一種である。
ⓔ 明期の間に一時的に光をさえぎることを光中断という。
〔Ⅳ〕
Ⅳ 次の文章を読み,光中断をやめる時期として最も適切なものをⓐ〜ⓔから選びなさ い。解答番号は 52 。
自然の日長条件では昼の長さが13時間より短くなる 9 月初旬に花芽を形成し始め,
10月中旬に開花するキクの品種がある。このキクを冬でも成長できる温室で育てなが ら光中断によって開花時期を遅らせ(電照菊栽培),春の彼岸の 3 月20日頃に開花さ せたい。昼の長さが13時間より長い 8 月に始めた光中断をいつやめればよいか。ただ し,日の出から日の入りまでを明期,日の入りから日の出までを暗期とし,この地点 での明期は,春分,夏至,秋分,冬至でそれぞれ12時間 8 分,14時間34分,12時間 9 分, 9 時間45分とする。
ⓐ 11月下旬 ⓑ 12月下旬 ⓒ 1 月中旬 ⓓ 2 月上旬 ⓔ 3 月上旬
次の文章を読み,後の設問に答えなさい。
近年,日本の各地で池の水をくみ出す「かいぼり」が行われている。元々は,農業用 水用のため池などで農閑期に水を抜き,底をさらったり護岸を補修するために行われた。
近年では,水質改善や外来生物の駆除のために行われている。
ある池で行われたかいぼりとかいぼり前の事前調査で出現した代表的な生物の個体数 を表に示す。事前調査は,たも網で生物を捕獲した。
表 ある池のかいぼりと事前調査で出現した代表的な生物の個体数
生物名 かいぼり 事前調査
魚類 コイ 324 32
ブルーギル 13,679 2,834 オオクチバス 1,253 118
モツゴ 542 143
ギンブナ 174 26
ナマズ 34 4
ハチュウ類 ニホンイシガメ 6 0
ニホンスッポン 23 3
クサガメ 19 1
甲殻類 アメリカザリガニ 34 148
テナガエビ 3,463 124
スジエビ 13 0
〔Ⅴ〕
Ⅰ この池に生息している生物の食物連鎖を考えるには,生産者のデータが欠けている。
淡水の池の場合,生産者の役割を果たす生物をⓐ〜ⓙから全て選びなさい。解答番号 は 53 。
ⓐ 大腸菌 ⓑ センチュウ ⓒ 水際の水草 ⓓ ツボワムシ
ⓔ ミジンコ ⓕ 硝酸菌 ⓖ ケイ藻 ⓗ ミドリムシ ⓘ ゾウリムシ
ⓙ ネンジュモ
Ⅱ 表の生物はいずれも従属栄養生物であり,生産者が生産した有機物を消費している。
消費者をさらに一次消費者,二次消費者,三次消費者に分ける場合,どのような知見 が必要だろうか。正しくない説明をⓐ〜ⓔから全て選びなさい。解答番号は 54 。
ⓐ それぞれの生物が何を食べているかを知ることが必要である。そのために,捕獲
後に解剖し,消化管内に残っている餌が何かを調べることで正確な分類が可能とな る。ⓑ それぞれの生物が何を食べているかを知ることが必要である。そのために,かい
ぼりのときだけでなく,季節毎にそれぞれの生物が何を食べているかを調査するこ とでより正確な分類が可能となる。ⓒ それぞれの生物が何を食べているかを知ることが必要である。そのために,成体
だけでなく,幼魚の食性を調査することでより正確な分類が可能となる。ⓓ 一般に,食物連鎖の上位の生物ほど大型のものが多い傾向がある。そのため,成
体の体長を測定すれば,分類することが可能である。ⓔ 食物連鎖の上位を占める生物の個体数は下位のものの個体数に比べて少ない。そ
のため,この表の個体数を用いて分類することが可能である。Ⅲ 表から考えられることで,正しくない説明をⓐ〜ⓔから 1 つ選びなさい。解答番号 は 55 。
ⓐ 池の面積を測定すれば,単位面積あたりの各生物の密度を算出することができる。
ⓑ 池の水の体積が推定できれば,単位体積あたりの各生物の密度を算出することが
できる。ⓒ ブルーギル,オオクチバス,テナガエビなど出現個体数が多いものについては,
事前調査で得られた個体数を用いて池に生息している個体数が推定できる。そのた めには,池と事前調査の面積が必要である。
ⓓ 他の池のかいぼりでも生物の個体数のデータが得られた。この表と比較し,両者
の出現種や生物相の相違,優占種の相違を考察するためには,それぞれの池の面積,または水の体積が必要である。
ⓔ 各生物の密度が算出できた場合,各生物の重さを測定すれば,それぞれの生物の
現存量を算出することができる。ブルーギルのように出現個体数が多く,全ての個 体を測定することが困難な場合は,100個体程度をランダムに選び測定し平均値を 求め,それを出現個体数に乗じる方法でも良い。Ⅳ 表のブルーギル,オオクチバス,アメリカザリガニは外来生物である。外来生物に ついて,正しくない説明内容をⓐ〜ⓔから全て選びなさい。解答番号は 56 。
ⓐ ブルーギル,オオクチバス,アメリカザリガニは,人為的に外国から日本に導入
された魚である。ⓑ ブルーギルとオオクチバスはメダカなど在来生物を捕食するため,本来の生物相
を変化させる。ⓒ かいぼりの際に捕獲したブルーギルとオオクチバスは池に水が戻されるまで一時
的に飼育し,かいぼり前の生物相を維持するために放流する。ⓓ ボタンウキクサは外来生物であるが,生産者として池の食物連鎖を支えているた
め,駆除の対象とはならない。ⓔ 有害な外来生物の取扱は,法律や各都道府県によって定められている。ブルーギ
ルとオオクチバスは,許可の無い再放流や飼育が禁止されている。Ⅴ かいぼりでオオクチバスを駆除し,池から除去した。除去前と除去後のエビ類とト ンボ類の幼虫の変化を図に示す。オオクチバスがエビ類とトンボ類の幼虫を捕食する と仮定した場合に図から考えられることで,正しくない説明をⓐ〜ⓔから 1 つ選びな さい。解答番号は 57 。
3 0.1
1 10
相対的密度 100
-1 0 1 2 エビ類
年
0 5 10
-1 0 1 2 3
相対的密度
年 トンボ類の幼虫
オオクチバスを除去した池のエビ類,トンボ類の幼虫の相対的な密度の変化
(-1 は除去前年, 0 は除去した年, 1 − 3 は除去後の年数を表す)
ⓐ オオクチバスは魚を捕食するだけでなく,エビ類やトンボ類の幼虫も摂食する。
ⓑ オオクチバスは,トンボ類の幼虫よりもエビ類を好み多く捕食する。
ⓒ エビ類やトンボ類の幼虫は,オオクチバスの捕食により低い密度に抑えられてい
た。ⓓ オオクチバスに捕食されていたエビ類やトンボ類の幼虫の密度は,オオクチバス
を除去すると増加する。ⓔ トンボ類の幼虫はオオクチバスを除去 1 年後に密度は増加するが,それ以降は少
し減少傾向にある。これは,オオクチバスの捕食以外にもトンボ類幼虫の密度を抑 える要因があると考えられる。Ⅵ 生産者と消費者の物質収支に関する以下の文章を読み,後の設問に答えなさい。
生産者の純生産量は以下の式で表すことができる。
純生産量=総生産量- 58
生産者の純生産量の一部が一次消費者に摂食され,同化される。一次消費者の摂食 量,同化量,成長量は以下の式で表すことができる。そして,生産量の一部が二次消 費者に摂食される。
摂食量=生産者の純生産量-生産者の枯死量-生産者の 59 同化量=摂食量- 60
成長量=同化量-( 61 +呼吸量)
1 )空欄 58 〜 60 に当てはまる語句として最も適切な語句をⓐ〜ⓙから選びな さい。ただし,各語句の選択は一度のみとすること。解答番号は 58 〜 60 。
ⓐ 消化量 ⓑ 不消化排出量 ⓒ 成長量 ⓓ 被食量 ⓔ 放熱量
ⓕ 吸収量 ⓖ 呼吸量 ⓗ 分解量 ⓘ 死滅量 ⓙ 代謝量
2 )空欄 61 には二つの変数が必要である。最も適切な組み合わせをⓐ〜ⓙから選 びなさい。解答番号は 61 。