別紙1
論 文 審 査 の 要 旨
報告番号 ○甲 ・乙 第 2937 号 氏 名 田代 知映
論文審査担当者
主査 消化器・一般外科学教室 村上 雅彦 教授 副査 医学部 公衆衛生学教室 小風 暁 教授
副査 医学部 医科薬理学教室 木内 祐二 教授
(論文審査の要旨)
機能性ディスペプシア(FD)は多因子起因性であり治療薬も様々であるが,中でも制酸薬 の効果は大きい.本論文は、FD 患者に対するプロトンポンプインヒビター (PPI)とヒスタ ミン受容体拮抗薬(H2RA)の実臨床での比較検討を行ったものである.
症状評価には The Gastrointestinal Symptom Rating Scale(GSRS) を使用し、患者(n=79) を GSRS 回答後,オメプラゾール(OPZ)20 ㎎/日か,ラニチジン塩酸塩(RAN)150 ㎎/日の内 服のいずれかに無作為に割り当て、主要評価項目として 4 週での総 GSRS の減少スコア,
副次評価項目として各 GSRS の減少スコアを評価したものである.
結果としては、総 GSRS の減少スコアは⊿OPZ0.8±0.7,⊿RAN0.6±0.6 と OPZ の RAN に 対する有意性(P=0.098)は認めなかったが、逆流症状の GSRS 減少スコアは⊿OPZ1.1±0.7,
⊿RAN0.5±0.5 と有意差(P=0.001)を認めた.
本論文では、FD 患者における PPI の H2RA に対する有益性は認めなかったが,逆流症状 を有する場合には PPI が有用であるという学術上価値のある結果が導きだされており、学 術的に価値が高く,学位授与に値する論文と判定した.
論文題名:
Comparative study of proton pump inhibitor with histamine2-receptor antagonist on functional upper abdominal symptoms
(日本における機能性ディスペプシア患者に対するプロトンポンプインヒビターとヒスタ ミン H2 受容体拮抗薬の比較)
掲載雑誌名:
THE SHOWA UNIVERSITY JOURNAL of MEDICAL SCIENCES 2017 年
(主査が記載,500字以内)