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加熱直後の急冷がモルタルの材料特性に与える影響

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Academic year: 2022

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(1)Ⅴ-10. 第37回土木学会関東支部技術研究発表会. 加熱直後の急冷がモルタルの材料特性に与える影響 東京都市大学大学院 学生会員○高地 透. 1.はじめに. 東京都市大学. 非会員. 池田沙希. 東京都市大学. 正会員. 栗原哲彦. 器に水(水温 14℃)を溜め,加熱直後の試験体を水中. 近年,加熱時のコンクリートの材料特性に関する研. に沈めることで急冷を行った.水中における冷却時間. 究が多くなされており,それらの多くは加熱後自然冷. を 5・10・30 分として設定し,冷却時間による比較も. 却をした試験体に対して行った研究である 1).しかし,. 検討した.さらに,急冷後の試験体の表面温度を非接. 実際の火災時においてのコンクリートはスプリンクラ. 触赤外線温度計により計測した.また,加熱後の圧縮. ーなどにより急冷されていることが考えられる.そこ. 強度試験は冷却後,常温に戻った試験体に対して行っ. で本研究では,モルタルの加熱急冷後の材料特性を実. た.各試験体のパターンを表-2 に示す.. 験により確認した.. 2.4 圧縮強度試験方法 加熱後冷却した試験体に対して JIS-A-11082)に基づき. 2.実験概要 本実験では,従来行われてきた自然冷却での加熱試. 圧縮強度試験を実施し,圧縮強度とヤング係数の算出. 験と急冷での加熱試験を実施し,双方の実験結果の比. を行った.. 較を行った.. 3.実験結果. 2.1 試験体概要. 3.1 急冷後の試験体表面温度. 実験で使用したモルタルの配合を表-1に示す.本実. 各パターンにおける加熱急冷後の試験体表面温度の. 験では,冷却方法による違いを検討する他に強度の違 いを比較するために普通強度モルタル(以下NM)と高 強度モルタル(以下HM)の2種類のモルタルについて 検討を行った.試験体は圧縮強度試験用の円柱試験体 (φ50×100mm)を後述の各パターンに対して3体作製. 表-1 示方配合 W/(C+SF) 単位量(kg/m3) W C1 C2 SF S Ad1 Ad2 Ad3 (%) 20 165 817 146 1171 33.4 55 279 507 1337 1.27 0.05 C1:早強ポルトランドセメント C2:普通ポルトランドセメント SF:シリカフューム Ad1:高性能AE減水剤 Ad2:AE減水剤 Ad3:AE補助剤. 600. た.. 500. 2.2 加熱概要. 400. 加熱温度による違いを比較するために加熱温度を 300℃と 500℃の 2 パターンとして実験を行った.加熱. 温度(℃). した.また,試験体は打設後28日間の水中養生を行っ. 500℃ 300℃. 300 200. は高温電気炉を用いて行った.図-1 に一例として自然. 100. 冷却時の加熱曲線を示す.なお,加熱実験はいずれも. 0 0. 昇温勾配を 1℃/min として行った.. 200. 2.3 冷却方法. 1000. 表-2 試験体パターン. た.急冷に関しては加熱炉内の温度が設定した最高温. 行った.急冷方法は試験体の容積より十分に大きい容. 800. 図-1 加熱曲線. 自然冷却に関しては図-1 に示す曲線で冷却を行っ. 度に達した段階で試験体を加熱炉から取り出し急冷を. 400 600 時間(min). 冷却方法 温度. 自然冷却. 急冷 5分. 10分. 30分. 300. 300-N. 300-Q5. 300-Q10. 300-Q30. 500. 500-N. 500-Q5. 500-Q10. 500-Q30. キーワード 加熱,急冷,圧縮強度,ヤング係数 連絡先 〒158-8557 東京都世田谷区玉堤 1-28-1 東京都市大学 都市工学科 栗原研究室 Tel 03-3703-3111(内線 3242).

(2) Ⅴ-10. 第37回土木学会関東支部技術研究発表会. 表-3 圧縮強度試験結果 2. パターン. 300-N. NM HM. 30.6 80.3. NM HM. 29.9 86.7. 圧縮強度(N/mm ) 300-Q5 300-Q10 300-Q30 500-N 500-Q5 500-Q10 500-Q30 300-N 非加熱時 39.4 40.2 30.6 34.3 39.4 32.6 34.5 29.0 62.2 77.3 80.3 75.0 79.2 77.5 78.4 43.1 加熱時 25.3 25.3 23.8 19.3 14.4 16.0 16.4 17.5 67.7 65.2 78.6 51.0 51.9 45.9 53.5 28.9. ) 500-Q5 500-Q10 500-Q30 23.9 43.0. 22.4 40.0. 23.3 39.9. 5.77 11.0. 3.40 8.39. 4.09 9.90. 60 NM HM. 50. NM HM. 50. 40. 40. 30. 30. 20. 20. 10. 10. 0. 圧縮強度残存率(-). 60 急冷後の表面温度(℃). 2. ヤング係数(kN/mm 300-Q5 300-Q10 300-Q30 500-N 非加熱 23.2 26.0 29.0 21.2 37.5 40.7 43.1 39.8 加熱時 15.3 18.4 20.1 8.79 34.5 26.0 30.3 9.24. 0 300-Q5. 300-Q10 300-Q30. 500-Q5. パターン. a) 300℃加熱. 500-Q10 500-Q30 パターン. 300℃ 500℃. 1.2 1 0.8 0.6 0.4 0.2 0 N. HM が NM に比べ高温となった. 3.2 圧縮強度およびヤング係数. 圧縮強度残存率(-). 急冷時間 5 分および 10 分の場合の試験体表面温度は. 300℃ 500℃. 1.2 1 0.8 0.6 0.4 0.2 0 N. 圧縮強度試験から得られた結果(表-3)から算出し. 縮強度・ヤング係数で除したものである.これらの結 果から,圧縮強度残存率の比較においていずれのパタ ーンも自然冷却時に比べ急冷時の強度低下が大きく表. Q10. Q30. 図-4 圧縮強度残存率(HM) ヤング係数残存率(-). 縮強度・ヤング係数をそれぞれの非加熱の試験体の圧. Q5. 冷却パターン. た圧縮強度残存率とヤング係数残存率を図-3~6 に示 す.また,この時の残存率は加熱試験後の試験体の圧. Q30. 図-3 圧縮強度残存率(NM). 図-2 加熱急冷後の試験体表面温度. 場合試験体表面温度は 50℃以上を保っていた.また,. Q10. 冷却パターン. b) 500℃加熱. 測定結果を図-2 に示す.500℃加熱で急冷時間 5 分の. Q5. れた.ヤング係数残存率の比較においては,NM の場合. 300℃ 500℃. 1.2 1 0.8 0.6 0.4 0.2 0 N. Q5. Q10. Q30. 冷却パターン. は自然冷却時の残存率が最も高く 30 分間急冷を行った. 図-5 ヤング係数残存率(NM). HM の場合は急冷時間が長くなることで自然冷却時の 残存率と同様の値を示す結果となった.いずれの結果 のおいても自然冷却時と急冷時の残存率に違いが表れ た.この原因としては冷却時に発生する自己歪応力の 1). 影響が考えられるが ,原因の究明には更なる研究が必. ヤング係数残存率(-). パターンが最も残存率が低下する結果となった.また, 1 0.8 0.6 0.4 0.2 0 N. 要とされる.. Q5. Q10. Q30. 冷却パターン. 図-6 ヤング係数残存率(HM). 4.まとめ 本実験において自然冷却時に比べ急冷時の強度低下. 300℃ 500℃. 1.2. 参考文献. が大きく表れるなど加熱後の冷却方法の違いによって. 1) 例えば安部武雄ほか:高温度における高強度コンク. 各残存率に変化が現れた.また,強度の違いを比較す. リートの力学的特性に関する基礎的研究,日本建築. ると,HM に比べ NM の方が冷却方法あるいは冷却時. 学会構造系論文集,No.515,pp.163-168,1999.1. 間の影響が大きく表れる結果となった.. 2) 土木学会:コンクリート標準示方書[規準編],2005.

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