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PCLNG タンク側部冷熱抵抗緩和材の液密性の評価(その2)

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Academic year: 2022

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PCLNG タンク側部冷熱抵抗緩和材の液密性の評価(その2)

(株)大林組 ○(正)阿久津 富弘(正)川島 宏幸 大阪ガス(株) (正)大西 俊輔(正)西﨑 丈能 東洋ゴム工業(株) 八木 浩二

1. はじめに

別報の「PCLNGタンク側部冷熱抵抗緩和材の液密性 の評価(その1)」で示した評価方法に従って、PCLNG タンクの側部冷熱抵抗緩和材の代表的な材料であるポ リウレタンフォーム(以下、PUFと称す)の液密性評 価結果を報告する。

2. 試験結果

2.1 試験に用いた供試体

試験に用いた供試体寸法を図 1に示す。

2.2 低温圧縮によるセル破壊

圧縮試験における供試体の試験最大荷重時の変形量 を表 1、荷重変位図を図 2に示す。漏液時の液圧の1.2 倍に相当する0.23MPaの圧力に供試体断面積を乗じた 荷重を試験最大荷重とし載荷した。LNGの温度である -164℃の場合は、弾性領域内での挙動となり除荷すると ほぼ元の形状に戻った。比較対象として試験を行った -90℃では-164℃の条件と同様に弾性領域内での挙動で あったものの、変形量は-164℃と比較して大きい。

常温では、弾性限界を超えて塑性領域に入り10%を 超えるひずみが生じ残留ひずみが残った。このことから、

圧縮力に対するPUFの挙動としては、低温になるほど 剛性が上がり変形量が小さくなると言え、セルへのダメ ージも試験温度が低いほど小さいと考えられる。

2.3 加圧浸漬

各試験温度で圧縮試験を行った供試体を試験装置内 で0.23MPaの圧力下で加圧した。試験時間72時間に 対して、試験開始後6時間、24時間の2回、加圧を中 断して、LNG の代替となる墨汁の浸透による重量変化 を測定し、開始後72時間で加圧を終了した。供試体の 重量の測定結果を表 2 に示す。加圧後6 時間の段階で 終了時間である72時間後の重量変化の約80%の重量増 加が確認された。

次に、各供試体の浸透状況を目視確認するために、

供試体を切断し、浸透状況を確認した。何れの試験温

幅1

幅2

高さ

PUF 鋼板

供試体 No.

試験 温度

供試体寸法(mm) 幅 1 幅 2 厚み 1 常温 49.6 50.2 52.7 2 -90℃ 49.8 49.5 53.5 3 -164℃ 49.8 49.8 53.1

図 1 供試体の寸法

表 1 最大変形量(低温圧縮)

供試体 No.

試験 温度

供試体 断面積 (mm2)

最大 荷重 (N)

最 大 変形量 (mm)

最大 ひずみ

(%) 1 常温 2,490 572.7 5.78 11.0 2 -90℃ 2,465 567.0 1.29 2.4 3 -164℃ 2,480 570.4 1.09 2.1

図 2 低温圧縮時の荷重変位関係

写真 1 供試体の状況(低温圧縮後)

キーワード LNGタンク、冷熱抵抗緩和部、ポリウレタンフォーム(PUF)、液密性

連絡先 108-8502 東京都港区港南2-15-2品川インターシティB棟(株)大林組 TEL03-5769-1314 供試体 No.1

(常温)

供試体 No.2 (-90℃)

供試体 No.3 (-164℃) 残留変位

0 1 2 3 4 5 6 7 0

100 200 300 600 500 400

変形量(mm)

試験荷重(N)

常温 -164℃-90℃

5.78mm 常温 1.09mm

-164℃

土木学会第71回年次学術講演会(平成28年9月)

‑1545‑

Ⅵ‑773

(2)

度においても、墨汁の浸透範囲は極表層にと どまっており、PUF 内部にはほとんど浸透し ていないことが確認できた。また、表 2 に示 した重量測定結果の重量変化から墨汁は試験 温度-164℃の場合、約 1.8cm3浸透したと考え られる。その浸透量は PUF の浸透深さでは

0.2mm に相当することから、目視による浸透

範囲と調和する値であることが確認できた。

次に、独立気泡のセルが維持されることで 漏液時の貯液性が確保されることから、試験 終了後の供試体断面の独立気泡のセルの状況 を走査型電子顕微鏡で確認した。いずれの供

試体も低温圧縮、加圧浸漬を経てセルの変形は見られるが、セル隔壁の破れは見られない。また、参考として 液が浸透する供試体内部の空隙の体積を除いた真の体積を、供試体の外形寸法を測定して求めた見掛けの体積 で除した独立気泡率を測定し、供試体の90%以上が独立気泡で維持されていることを確認した。

表 4 試験終了後の供試体の状況 供試体 No.1

(常温)

供試体 No.2

(-90℃)

供試体 No.3

(-164℃)

供試体 表 面

切断面 上面

供試体セル の状況

注記:供試体表面と切断面上面の黒色の範囲は墨汁の浸透状況を示す。

3.まとめ

PCLNGタンクの側部冷熱抵抗緩和材として使用されるPUFの液密性を確認する試験を行った。低温のLNG

が圧力をもってPUFに作用し浸透する現象を、低温圧縮と加圧浸漬の2段階に分けて評価した。加圧浸漬を 72 時間実施した供試体の断面の観察結果から、PUFへの液体の浸透は液体に触れていた極表層に限定される ことがわかり、この結果から、LNG が漏洩して液圧が継続的に作用すると推定される期間においては、PUF の液密性は確保できると判断した。

表 2 供試体の重量(加圧浸漬中の経時変化)

供試体 No.

試験 温度

供試体の重量(g) 試験前

(初期値) 6 時間後 24 時間後 72 時間後 (試験終了)

1 常温 7.4 8.5

(+1.1)

8.5 (+1.1)

8.7 (+1.3)

2 -90℃ 7.7 8.9

(+1.2)

8.8 (+1.1)

9.3 (+1.6)

3 -164℃ 7.5 9.0

(+1.5)

8.7 (+1.2)

9.3 (+1.8) 注記:( )内は初期値からの増加量

表 3 試験後の独立気泡率(加圧浸漬後)

供試体 No.

試験温度

(低温圧縮試験時)

独立気泡率 (%)

1 常温 98.9

2 -90℃ 93.6

3 -164℃ 93.4

土木学会第71回年次学術講演会(平成28年9月)

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