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金融危機と経済学教科書

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Academic year: 2021

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Ⅰ.はじめに

 本稿は,アメリカにおける経済学の教科書の分析を 通じて,金融危機が経済教育に与えた影響を考察する ものである。  2008 年にアメリカで発生したリーマン・ショック と呼ばれる金融危機は,アメリカ国内では大手投資銀 行が破綻するなど金融業界はもちろん,実体経済にも 深刻な影響を与えた。さらに,ヨーロッパにおける ユーロ危機に連鎖し,日本においても株価低迷や輸出 減など実体経済にも大きな影響を与えた。  今回の金融危機は,金融工学をはじめリスク管理を 標榜しながら,結局危機を回避できなかったという意 味で主流派経済学に与えた影響は少なくない。アラ ン・ブラインダーは,「リーマン・ショックによって, マクロ経済学を教えるすべての者は,カリキュラムを 再点検せざるを得ない状況に追いやられた」と述べて いる。1)実際に主流派経済学派の人々がどのように受 け止めているのかについて知るひとつの手がかりとし ては,教科書の内容や記述がどのように変えられたか を調べることである。

Ⅱ.先行研究について

 以上のような問題関心のもとで,アメリカの経済学 教科書の分析を行っているものとしては,まず Mad-sen[2013]を挙げることができる。2)  Madsen が取り上げた,アメリカの経済学の教科書 は以下の通りである。 1. McConnell,C.,R.Brue,L.StanleyandS.M.Flynn [2012]. Economics: principles, problems, and policies, Nineteenthedition.Internationalstudent edition,Boston:McGraw-HillInternational. 2. Mankiw,N.G.[2012]Principles of economics, Sixthedition.Internationaledition.Mason:South WesternCENGAGELearning. 3. Miller,R.L.[2011]Economics today,Updated edition,Fifteenthedition.Internationaledition. Boston:Addison-Wesley. 4. Hubbard,R.G.andA.P.O’Brien[2010]Econom︲ ics, Thirdedition,Globaledition,UpperSaddle River:PrenticeHallPearson. 5. Case,K.E.,R.C.Fair,andS.Oster[2012]Prin︲ ciples of economics, Globaledition,Tenthedition, Boston.Mass.:Pearson.

6. Parkin, M.[2010]Economics, Ninth edition, Globaledition.Boston:Pearson.

7. Schiller, B. R.[2010]The economy today, Twelfth edition, International edition, Boston: McGraw-Hill/Irwin.

8. Arnold,R.A.[2011]Principles of economics, Tenthedition,Internationaledition.Mason:South WesternCENGAGELearning.

9. Krugman P. and R. Wells[2013]Economics, Thirdedition,NewYork:WorthPublishers. 10.Bade,R.andM.Parkin[2011]Foundations of economics, Fifthedition,Internationaledition. Boston:Addison-Wesley. 11.McEachern,W.A.[2012]Economics: a contem︲ porary introduction,Ninthedition,International edition. Mason: South-Western CENGAGE Learning.

12.Colander,D.[2010]Economics, Eighthedition, Boston: McGraw-Hill/Irwin. International stu-dentedition.  これら 12 冊の教科書は,入門経済学(Principlesof Economics)のレベルの教科書である。なぜ,このレ

金融危機と経済学教科書

 

The Journal of Economic Education No.33, September, 2014

The Financial Crisis and Economics Textbooks

Shibata, Toru

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ベルの教科書を分析対象にしているかということにつ いては,マドセン(Madsen)は以下のように説明を している。  「私の分析は,金融危機の複雑性を扱うには上級の 教科書を対象にした方が良いのではないかと思われる かもしれない。しかし,上級の教科書は大学院生を対 象としているので,数学的・理論的・演繹的であり, それゆえ入門編より現実を扱わなくなる。」3)  Madsen は,これら 12 冊の教科書を対象に量的およ び質的な分析を行っている。量的な分析というのは, 金融危機に関して叙述されているページ数の分析であ り,質的な分析というのは,金融危機に関する項目や 概念がどれだけ新しく追加されていたり,言及されて いたりするのかどうかについての分析である。  特に,質的な分析では,金融危機を境として教科書 の旧版と新版とを比較し,金融危機に関連する項目, 具 体 的 に は, 救 済 融 資(Bailout), 銀 行 取 り 付 け (bankrun),デフォルト(Loan/mortgagedefault), 預金保険(Bankdepositinsurance),金融危機(Fi-nancialcrisis),投資銀行(Investmentbank),最後 の貸し手(Lenderoflastresort),モーゲージ(Mort-gageloan)がどのように扱われているか,教科書ご とに整理したのが表 1 にまとめられている。  その結果,金融危機以前では,これらの概念がほと んど扱われていなかったことがわかる。たとえば,マ ンキュー(Mankiw)はこれらの概念については教科 書のなかではひとつも扱っていない。そして,金融危 機以後では多くの教科書でこれらの概念が取り扱われ るようになっていることもわかる。  それでは,こうした変化をどう見るかという点であ るが,マドセンは結論として,  「教科書は金融危機によって大きく変わったのかと いう問いには,教科書の調査を通じてみて,ノーとい わざるを得ない」と述べて,実質的な変化ではないと 見ている。4)これらの変化は,元の教科書にただ付け 加えるだけで,元の教科書の説明との関連を問わない 表面的なものである。そして,既存の理論的な枠組み からの質的な変化がないと評価しているのである。   先 行 研 究 と し て は, も う 一 つ は Gray&Miller [2009]の研究がある。  グレイらの研究も,金融危機の経済学教科書への影 響の研究であるが,異なるのは,対象とした教科書が 中級マクロ経済学(IntermediateMacroeconomics) という点である。  彼らが対象としている教科書は,表 2 のとおりであ る。  グレイらは,マドセンと同様にこれら 12 冊の教科 書に対して,金融危機の影響について,量的・質的な 分析を行っている。  グレイたちの分析の特徴は,調べるトピックスにつ いて,政策上の立場を,「介入派」に関するトピック スと「非介入派」に関するトピックスとにあらかじめ 区別している点である。  介入派の概念としては,大恐慌,日本の「失われた 表1 金融危機以前の版と最新版での使用したコンセプト

Colander Parkin Bade& Parkin

Hubbard &

O'Brien Miller Schiller Arnold Case & Fair

& Oster Mankiw McEachern

McConnell & Brue & Flynn Krugman & Wells 旧版/ 新版 2010 2010 2011 2010 2011 2010 2011 2012 2012 2012 2012 2013 救済融資 x 1/6 銀行取り付け x x x x 4/8 デフォルト x x 3/10 預金保険 x x x x 4/7 金融危機 x 1/8 投資銀行 x 2/9 最後の貸し手 x x x 3/7 モーゲージ x x x x x 5/7 出所:Madsen[2013],p.208

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10 年」,デフレーション,流動性のわな,金融危機, 流動性選好,ゼロ金利,負債デフレが挙げられている。 非介入派としては,インフレ・ターゲット,合理的期 待,リアル・ビジネス・サイクル,最適政策ルール, 自然失業率,賃金貨幣スパイラル,ハイパーインフレ, 貨幣数量説,垂直な長期総供給の概念である。これら を見る限り,介入派はケインズ派,非介入派は新古典 派で扱う概念が多くなっているとみてもよいであろう。 これらの概念が,教科書にどのように扱われているか をまとめたものが表 3 である。  介入的な項目が議論されているのが合計で 43 カ所 であるのにたいして,非介入派の合計は 80 カ所であ り,省略されているのは介入派が合計で 31 カ所であ るのに対して,非介入派は合計で 10 カ所という結果 に成っている。グレイらは,量的・質的な分析の結果 から,ほとんどの中級教科書は,非介入派理論を提示 しているという結論に至っている。5)こうした現状に 対して,グレイらは,以下のように述べている。  「学生に歴史的な出来事を理解させたり,金融危機 を十分に理解させたりさせるだけの準備ができている とはいえない。」6)  12 冊の教科書のなかには,ケインズ派の教科書も あるはずであるが,なぜこのような結果となるのであ ろうか? この点について,グレイらの言及はない。  また,先にみたマドセンらも新古典派とケインズ派 のいずれの側でも金融危機に対して本質的な変化が見 られないとしているが,なぜそうなるのかという点に ついては触れられていない。  この問題を考えるうえで,すこしこれまで戦後の経 済学派の主流派をめぐる流れを振り返ってみたい。

Ⅲ.経済学派の流れ

 経済学の主流派の地位は時代によって交代している。  1930 年代の大恐慌以来,1960 年代までは,ケイン ズ学派が主流派の地位を占めていたという評価に異論 は無いであろう。ケインズ学派のなかでも,その中心 にあったのは新古典派総合のサムエルソンであった。 彼は,アメリカ政府のブレインをつとめ,出版した教 科書がベストセラーとして世界中で出版されたことが そのことを物語っている。  こうした主流派の地位は,やがてスタグフレーショ ンという新しい経済現象によって脅かされる。スタグ グレーションとは,停滞とインフレーションとの造語 であるが,インフレーションは好況期の現象というそ れまでの想定とは異なる現象であった。インフレは, ケインズ理論によれば,需要増大によるものであり, いわゆるディマンド・プルによって説明されるもので あった。インフレは好景気に伴う現象であり,逆にい うとインフレが抑制される局面は不景気の状態である。 したがって,インフレは景気に比例し,失業は反比例 する。こうした失業とインフレとのトレード・オフの 表2 調査した教科書

Title Authors Edition Pages Year

Macroeconomics S. Bernanke and Dean CroushoreAndrew B. Abel, Ben 6 609 2008 Macroeconomics: A Modern

Approach Robert J. Barro n/a 466 2008

Macroeconomics and Martha L. OlneyJ. Bradford DeLong 2 515 2006 Macroeconomics Stanley Fischer and Richard StartzRudiger Dornbusch, 10 580 2008 Macroeconomics: Theories and

Policies Richard T. Froyen 9 424 2008

Macroeconomics Robert J. Gordon 11 603 2008

Macroeconomics Robert E. Hall and David H. Papell 6 521 2005

Macroeconomics Charles I. Jones 1 423 2008

Macroeconomics N. Gregory Mankiw 6 554 2007

Macroeconomics: Theories, Policies

and International Applications and David D. VanHooseRoger LeRoy Miller 3 513 2004

Advanced Macroeconomics David Romer 3 618 2006

Macroeconomics Stephen D. Williamson 3 650 2008

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関係を,統計的に明らかにしたのがフィリップス曲線 であった。そして,この関係は長期の統計によって発 見されたものであり,安定的な関係とみなされていた。 ケインズ理論は,このフィリップス曲線の関係を前提 としていたのである。  このスタグレーション現象は,従来のケインズ理論 では説明できない現象であった。もちろん,このイン フレをコスト・プッシュ説による説明もあるが,この 説明はフィリプス曲線の安定とは矛盾することになる からである。こうしたフィリップス曲線のシフトとい う事態に対して,新しい解釈を行ったのが,フリード マンである。フリードマンはフィリップス曲線が右下 がりなのは短期だけであり,長期的には垂直であると 主張した。そして,そのときの失業率を自然失業率と したのである。したがって,失業率を減少させようと 短期的に財政政策を行っても,結局は自然失業率に戻 り,物価上昇だけを生む結果になるとして,ケインズ 政策の批判につながることになる。  スタグフレーションに対するケインズ政策の批判は, 別の側面からの批判も登場する。それが,いわゆる ルーカス批判である。  ルーカスは,ケインジアン・モデルは,マクロ経済 的な構造が変化した場合に,経済主体の行動が変化し ないと想定していることを批判している。その結果が 1970 年代のスタグフレーションの分析に失敗してい るとして次のように言う。  「この批判の現実的重要性は,「安定的」フィリップ ス曲線を含むモデルで,1970 年代のインフレーショ ンを取り扱うことが失敗に終わったことに劇的に現れ ているが,その論点がこの特定の関数だけに当てはま るものでないことが明らかである。」7)  そして,この問題を解決するためには,マクロ経済 環境の変化に対して経済主体がどのように反応するか を分析できるミクロ的な基礎理論が必要であるとする。 なぜなら,方程式のパラメータを固定したままでは, 経済政策が変更された場合,もし経済主体の行動が変 化した場合,経済主体の変化なのか,構造の変化なの かを,判断することができず,したがって経済政策の 変化を経済主体が予想することを織り込んでいないと 正確な政策の効果が判断できないとする。  このルーカスの批判に影響されて,合理的期待を導 入したミクロ的基礎を構築した理論の人々を,従来と 区 別 し て,「 新 し い 古 典 学 派 」(NewClassical) と 「新しいケインズ学派」(NewKeynsian)と呼んでい る。  マンキューは次のように述べている。  「新しいケインズ学派の目的は,ルーカスによって 提起された理論的な問題を整備し,ミクロ経済学の精 緻化された理論をより多く取り入れたモデルを展開し てゆこうとしています。つまり,ルーカスの主張をも 取り込んで理論を展開しようとしています。」8)  新しい古典派のモデルが,リアル・ビジネス・サイ 表3 テキストのトピックスの扱い トピックス 省略 言及のみ 議論 介   入 大恐慌 日本の「失われた 10 年」 デフレーション 流動性のわな 金融危機 流動性選好 ゼロ金利 負債デフレ 0 0 2 3 5 6 6 9 1 5 6 2 3 2 2 1 11 7 4 7 4 4 4 2 計 31 22 43 非介入 インフレ・ターゲット 合理的期待 リアル・ビジネス・サイクル 最適政策ルール 自然失業率 賃金貨幣スパイラル,ハイパーインフレ 貨幣数量説 垂直な長期総供給 0 0 0 1 1 1 2 5 1 1 1 0 0 2 0 1 11 11 11 11 11 9 10 6 計 10 6 80 出所:Gray=Miller[2010],p.136 より加工

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クルモデル(RBC モデル)であり,新しいケインズ 学 派 の モ デ ル が, 動 学 的 確 率 的 一 般 均 衡 モ デ ル (DSGE モデル)である。  RBC モデルは,ラムゼイ・モデルをベースに景気 変動の分析に応用し,景気変動を生産性ショックに よって説明しようとするところに特徴がある。RBC モデルが完全競争を前提にしているのに対して, DSGE モデルは不完全競争を前提しているという違い はあるが,両者のモデルは,合理的期待を導入したミ クロ的基礎の理論をもつという意味では共通点を持つ。  ブランチャードによれば,スタンフォード大学のロ バート・ホールが両者の学派をそれぞれ淡水学派 (freshwater)と海水学派(saltwater)と命名した という。新しい古典派が多いシカゴ大学は,五大湖の 近くにあり,新しいケインズ学派が所属するハーバー ド大学やスタンフォード大学は,東海岸と西海岸の海 が近いことからその様に評されるというが,水である ミクロ的な基礎は同じということになる。9)  いずれにしても,このようなミクロ的経済学基礎を 共有することが,金融危機に直面しても,経済学の大 幅な変更を生まない理由になっていると考えることは できるであろう。

Ⅳ.金融危機とその影響

 RBCモデルにしろ,DSGEモデルにしろ,両モデル は,2008 年の金融危機を予測することができなかっ た。  その理由については,まず,基本的には RBC モデ ルは,その実物的景気変動という名前が表していると おり,景気の変動は生産性ショックという実物的な要 因で生じるとしているのであり,金融的な要因ははじ めから排除されているということである。  この点で,金融の制約条件が投資に影響を与えると いう金融加速化理論を提唱した,連邦準備制度の議長 でもあったバーナンキは,金融危機の起こる前の住宅 バブルについて次のように語っている。  「2005 年に,大統領のために,もし住宅価格が下落 したらなにが起こるのかを分析しました。そして,わ れわれが結論付けたのは,不況に陥るだろうというこ とでした。しかし,われわれは金融危機は予想しませ んでした。われわれは,住宅価格の下落が金融システ ムの安定にあのような影響を及ばすとは予期しなかっ たのです。」10)  それでは,これらのモデルではなぜ金融危機が予期 できなかったのであろうか?  この問題について,池尾和人氏は,モデルに金融仲 介機能が組み込まれていないためであるという。金融 危機とは具体的には預金者が預金の一斉の払い戻しを 金融機関に請求するような事態である「取り付け」に よって生じるとし,このような事態はこれまでは預金 保険機構によって抑制されてきた。しかし,1990 年 代から,預金保険機構の対象にならない金融システム が登場してくる。見かけ上は,資産の売却でありなが ら,実際は資産を担保にした融資である,買い戻し付 き資産売却取引である。こうした事態が拡大すると金 融市場が不安定化し,最終的に取り付けという形で金 融危機が顕在化するのであるが,この事態を把握する ためには金融仲介機構をモデルに組み込む必要がある が,それが十分に成功していないことが問題であると 指摘している。11)

Ⅴ.おわりに

 これまで,みてきたように新しい古典派と新しいケ インズ派のそれぞれのミクロ的基礎について共通点が あり,このことが金融危機を把握できなかったにもか かわらず,教科書における大きな枠組みの変更がおこ なわれなかったという理由のひとつになっている。  それでは,今後どのような変更の可能性があるので あろうか。  第一には,金融的要素を導入して,現在の枠組みを 補強してゆこうという立場である。たとえば,ブライ ンダーは,現在の枠組みを前提にして,7 つのトピッ クス,すなわち,1)利子率のリスク・プレミアム, 2)資産市場のバブル,3)証券化,4)レバレッジ, 5)支払い不能,6)システムリスク,7)モラルハ ザード,を加えるべきであると主張している。  第二の立場は,ミクロ的基礎の合理的期待という前 提を変更すべきであるという立場である。たとえば, シラーは行動経済学の成果を導入し,経済主体の経済 合理性ではなく,人間の現実の心理的な実態に置き換 えるべきであると主張している。  それ以外には,ミクロ的基礎という方法に対して批 判的な立場である。たとえば,吉川洋氏は,ミクロ的 な基礎である代表的な家計や企業を想定し,その相似 形としてマクロ経済を捉えるのは,方法的に間違って いると批判する。  また,今回の金融危機をうけて,金融不安定性仮説 を提唱するミンスキーも再評価されている。12)景気循

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環の過程で,金融ポジションが投機的になり,財務状 況の悪化が急激な崩壊を招くような不安定性が内在し ていることを指摘している。同様に,資本主義におけ る不安定性や制度的・歴史的側面を重視するマルクス 経済学の研究成果も重要であろう。  いずれにしても,教科書の主流派がどのようなもの となってゆくのは,まだ確定的な状況ではないことだ けは確かであるといえるであろう。 註 1) Blinder,A.[2010],“Teachingmacroprinciplesafterthe financialcrisis,”The Journal of Economic Education,41 (4),p.385.

2) Madsen,P.T.[2013],“Thefinancialcrisisandprinciples ofeconomicstextbooks,”Journal of Economic Education, 44(3),197-216. 3) Madsen,P.T.[2013],p.199. 4) Madsen,P.T.[2013],p.17. 5) Gray,JerryD,andJMichaelMiller[2009],“Intermediate MacroTextsandtheEconomicCrisisof2008-09,”p.134. 6) Gray&Miller[2009],p.144. 7) ルーカス[1988]『マクロ経済学のフロンティア』清水啓 典(訳)東洋経済新報社,18 頁。 8) スノードン,ヴェイン[2001]『マクロ経済学はどこまで 進んだか─トップエコノミスト 12 人へのインタビュー』 岡地勝二(訳)東洋経済新報社,35 頁。

9) Blanchard,O.J.[2008],The State of Macro,Reportfor NationalBureauofEconomicResearch. 10) バーナンキ[2012]『連邦準備制度と金融危機』小谷野俊 夫(訳)一灯舎,111-112 頁。 11) 池尾和人[2013]『連続講義・デフレと経済政策』日経 BP 社。 12) クルーグマンは,ミンスキーがレバレッジに着目したこ とを評価している。「ミンスキーのすごい着想は,レバ レッジに注目したことだ。つまり,資産や所得に対して 負債がどれだけ積み上がっているかというものだ。彼の 議論では,経済安定期にはレバレッジが上昇する。みん な,貸し倒れのリスクについて不注意になるからだ。で もレバレッジ上昇はいずれ経済不安定性につながる。そ れどころか,これは金融危機や経済危機の温床となって しまうのだ。」  クルーグマン[2012]『さっさと不況を終わらせよう』山 形浩生(訳)早川書房,67 頁。

参照

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