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目次 1 イントロダクション 宇宙磁場の起源 2 宇宙論的磁場の生成 3 ガンマ線エコー 4 電波による磁場観測 5 Square Kilometer Array 6 SKAで探る銀河 宇宙進化

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(1)

宇宙磁場の起源とSKA

高橋慶太郎

熊本大学

2011年11月9日

@筑波大学

(2)

目次

1、イントロダクション

‐宇宙磁場の起源‐

2、宇宙論的磁場の生成

3、ガンマ線エコー

4、電波による磁場観測

5、Square Kilometer Array

(3)

1、イントロダクション

‐宇宙磁場の起源‐

(4)

地球磁場の起源は 現代物理学最大の 謎の1つである。

地球磁場の起源

しかし地球だけでなく宇宙の様々な天体が 固有の磁場を持っている。

(5)

シンクロトロン ・磁場中の電子が出す放射 ・電子密度と縮退 j∝neB

銀河・銀河団磁場

Coma Abell 1367 銀河団 Kim et al., 1989 渦巻銀河

Beck & Hoernes, 1996

~ 1μG

→ ガスの運動 エネルギーと 同じくらい

(6)

10 G 1mG 1mG 1 G 10 G 10 G 10 G 12 9 6 3 1km 10 km 6 1pc 1kpc 1Mpc size 中性子星 白色矮星 地球 活動銀河核 超新星 残骸 銀河 銀河団 宇宙論的 太陽

宇宙磁場

1nG 磁場は天体の 活動性に密接に 関わっている。

(7)

宇宙磁場の起源 ・様々な天体の磁場の起源は何か?(銀河、銀河団…) ・宇宙論的磁場(天体に付随しない磁場)は存在するか? → B < 1nG

磁場の起源(現代版)

ボイド 大きさ~10Mpc 占有体積~40% 密度~平均の10% SDSS

(8)

宇宙論的磁場の役割

①銀河・銀河団磁場の起源 10 ~ 10 Gの種磁場 → ダイナモによって増幅 → 現在のμGの磁場へ発展 → 宇宙論的磁場の存在で磁場の起源を説明 ②初期天体(星・銀河)形成への影響 原始ガスはとても薄いので10 Gでも ダイナミクスに影響する ③初期宇宙の様々な現象がその痕跡を磁場として残す インフレーション、相転移、密度ゆらぎ 再イオン化、構造形成… -20 -15 -15 講演前半:初期宇宙での磁場生成とその観測的検証

(9)
(10)

インフレーション ビッグバン 元素合成 z ~ 10 再結合 z = 1000 現在 9 相転移 構造形成再イオン化 z ~ 10

宇宙の歴史

(11)

再イオン化による磁場生成

初期宇宙 物質は全てイオン化している z = 1000 原子核と電子が結合して宇宙は中性化 z ~ 10 何らかの天体からの紫外線で再びイオン化 このとき磁場が生成されるかもしれない Langer et al., 03, 05 Susa et al., 10 再イオン化自体が まだあまり理解 されていないので 磁場の評価にも 不定性があるが 10 Gauss くらい? -18

(12)

原始密度ゆらぎによる磁場生成①

再結合以前 → 光子・陽子・電子のプラズマ with ゆらぎ トムソン散乱・電磁力で相互作用 光子の風は軽い電子をひきずる → 陽子と電子のずれ → 電場・電流の生成 → 磁場生成 ただし電場・電流の 回転成分が必要。 非線形効果(摂動2次)を 入れなければならない。 KT et al. 05, 06, 07, 08, 11 電子 陽子 光子 トムソン散乱 クーロン 電場

(13)

原始密度ゆらぎによる磁場生成②

宇宙全体を磁場が満たす! ・宇宙背景放射のゆらぎと相関した磁場 ・宇宙論的磁場の存在 ・銀河や銀河団磁場の起源 KT et al., 2006

(14)

定式化

●発展方程式:宇宙論的摂動論 ・一般相対論 ‐アインシュタイン方程式(重力) ‐ボルツマン方程式(光子・ニュートリノ) ‐プラズマ(陽子・電子・電磁場) ‐流体(ダークマター) → 磁場の発展方程式 ・非線形効果(通常は無視される) ●初期条件:インフレーションによる量子ゆらぎ

(15)

-38 -34 -30 -26 -22 -18 -14 1Gpc 1Mpc 1kpc 1pc スケール 磁場(log B (G)) cutoff at 100AU ~ 10 G-15 地平線 スケール ~ 10 G-25

磁場スペクトル

他にも磁場生成メカニズムはあるが ・すでに観測されている密度ゆらぎ ・(線形で)確立している宇宙論的摂動論 に基づくこのメカニズムは最も不定性が 小さく信頼できると評価されている

(16)

宇宙磁場の生成と観測

磁場生成 ・インフレーション ・相転移 ・密度ゆらぎ ・構造形成 ・再イオン化 ・痕跡として磁場を残す ・非常に弱い (10-25 ~10-15 G) 微弱な宇宙磁場の観測 ・理論の検証 ・磁場によって初期宇宙を探る

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(18)

宇宙論的磁場の観測

CMB 磁場によりCMBの 温度・偏光ゆらぎが生成 Faraday rotation 遠方の電波天体の偏光 → 現在の制限:B < 1nG → 10-20Gはかなり難しい Plagaの方法 (Plaga, 1994) ガンマ線バーストや blazarなどの天体からの ガンマ線エコーを使って 非常に弱い磁場を測る → B = 10-15 ~ 10-20 G

(19)

ガンマ線エコー

ガンマ線バーストやblazarを使った磁場測定法 ・ガンマ線エコー TeVガンマ線と背景赤外線との対消滅による2次ガンマ線 ・GeV-TeVの同時観測が必要 ‐Fermi衛星

‐MAGIC, VERITAS, CTA

intrinsic

observed Mkn501

(20)

カスケード

γ線 (TeV) 背景光子 (eV) CMB e± 対生成 γe ~ 106 γ線 (GeV) inverse Compton CMB TeVガンマ線がGeVガンマ線に変換される

(21)

遅延ガンマ線

γ線 (MeV) GRB, AGN γ線 (TeV) 赤外線 CMB IC γ線 (GeV) エコー e± 磁場 磁場によって到着が遅れる。 遅延時間に磁場の情報あり。

(22)

典型的な数字

IR CMB 1 3 IR cm 1 Mpc 2          n 

1 IC 1TeV 0.4Mpc           E 2 pa

1TeV

GeV

6

.

0





E

E

1 IR 1TeV 0.1eV         EE 2 20 2 delay G 10 GeV 1 day 0.5               B E tB

1TeV

E

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理想的な状況

~ 10Mpc e±の伝搬領域の

磁場を測定

(24)

エコースペクトル

バーストが終わった 後にエコーが残る。 2 20 2 pa G 10 GeV 1 day 0.5               B E tB

(25)

Abdo et al., 2010

480日にわたる多波長観測 (少なくとも)3日間のフレア

(26)

Fermi光度曲線

この30日の間に

(27)

フレア期

定常期

(28)

ガンマ線エコーフラックス

観測の上限に引っかからないためには磁場が ある程度強くなくてはならない

(29)

まとめ

・ガンマ線エコー → TeVガンマ線の対消滅による遅延2次ガンマ線 ・Mkn501のフレアのGeV-TeVの同時観測 → GeVフラックスへの上限から磁場に下限 ~10-20 G ・似ているが本質的に異なる過程に基づく方法でも 同様の制限が得られている

(Neronov & Vovk, 2010, Ando & Kusenko, 2010)

・他の天体:Mkn421やGRBなど

(30)
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電波による磁場観測

ファラデー回転 偏光した電磁波が磁化した プラズマを通過すると その偏光面が回転する rotation measure 宇宙論的磁場(ボイド) そのものの観測は 難しいが・・・ radio pulsar B1154-62

(32)

ファラデー回転

ターゲットの背後にある たくさんの電波源を観測 観測者 sources target Gaensler et al., 2005 LMC背後の292個の天体 大規模構造磁場も同様に?

(33)

磁場の進化・宇宙の進化①

宇宙初期でのガスのわずかな ゆらぎが重力で進化し、

(34)

10-4μG |B| 10μG

磁場の進化・宇宙の進化②

Akahori & Ryu, 2010, 2011

宇宙論的磁場も物質とともに進化する。

大規模構造に付随する磁場の観測を目指す ・未発見

(35)

磁場の進化・宇宙の進化③

Akahori & Ryu, 2010, 2011

大規模構造に付随する磁場

1本につき1rad/m2程度

(36)

戦略

ただし大規模構造磁場はそう簡単に観測できない。 銀河系磁場(極方向)~ O(10) rad/m2 大規模構造磁場 ~ O(1) rad/m2 どのように大規模構造磁場の情報を引き出すか? ・天球面上でRM分布をフーリエ変換し、

小スケールを見る(Akahori & Ryu, 10, 11) → たくさんの電波源が必要 ・詳細な銀河磁場モデルを構築し差し引く → たくさんの電波源の高精度観測が必要 ・Faraday tomography → 広帯域の電波観測が必要 現在の望遠鏡では性能が足りない → 次世代電波望遠鏡が必要

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(40)
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(42)

オーストラリアの砂漠 南アフリカも候補地

(43)
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Square Kilometer Array 次世代大型センチ波望遠鏡 規模:2000台の望遠鏡・2000億円 帯域:0.1-10GHz(センチ波~メートル波) 場所:オーストラリアまたは南アフリカ 特徴:高感度・広帯域・広視野 → 観測可能な電波源がこれまでの 100倍くらいになる 完成予定:2019 (phase 1: 10% SKA) 2024 (phase 2: full SKA)

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SKA Key Science

多彩なサイエンス ・宇宙の暗黒時代 ・銀河進化、宇宙論 ・宇宙磁場の起源と進化 ・パルサーと一般相対論の検証 ・宇宙における生命

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国際的状況

preparatory phaseからpre-construction phaseへ ・コンセプトは固まった

・2016年のphase 1建設を目前にして詳細なデザイン ・そのためにどういうサイエンスをやるか詳細な検討

pathfinder, precursor (1% SKA) ・LOFAR(欧)初期成果

・ASKAP(豪)2013年~

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SKA-Japan Consortium

2008年設立 95人・28機関

Science Working Group 高橋慶太郎 (熊本大学) 宇宙磁場 赤堀卓也 (KASI) AGN 川勝望 (筑波大学) 銀河進化・宇宙論 平下博之 (ASIAA) アストロメトリ 今井裕 (鹿児島大学) パルサー 亀谷收 (国立天文台) 星間化学 山本智 (東京大学) Industry Forum 熊澤寿樹 (東陽テクニカ) 世話人 ◎中西裕之(鹿児島大学) 高橋慶太郎(熊本大学) 萩原喜昭(国立天文台) 亀谷收(国立天文台) 2008年設立 理論・観測・産業界から100人程度 “Ultra-Wideband”をキーワードとして サイエンスの検討・受信機の開発を行う。

(48)

イギリス デジタル分光器開発 (中西) 韓国 宇宙磁場(高橋・赤堀) VLBI(今井) オーストラリア ASKAP参加(赤堀・中西・今井) 宇宙磁場(赤堀・高橋) 南アフリカ 宇宙論(高橋)

国際共同研究

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ワークショップ

2010 11/4-5 “SKA-JAPAN workshop” 日本の戦略を検討 2011 11/30-12/2 “Workshop on East-Asian Collaboration for SKA” 東アジアとしてSKAに向け 協同体制を構築する

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6、SKAで探る

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メンバー

SWG subgroup 「銀河進化・宇宙論」 平下博之 (ASIAA:共同代表) 竹内努(名古屋大:共同代表) 市來淨與(名古屋大) 横山修一郎(名古屋大) 関口豊和(名古屋大) 井上進(宇宙線研) 高橋慶太郎(熊本大) その他

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研究テーマ

「ガス吸収線による銀河・宇宙進化史の解明」 研究目的: SKAによる電波観測、特に 21cm吸収線の観測により、 ・原始銀河の性質 ・宇宙再電離 ・宇宙論パラメータ などの情報がどれほど 得られるか明らかにする。 S. Furlanetto

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21cm線吸収

陽子 電子 21cm電波 (1.4GHz) 短波長 長波長 low-z high-z 水素原子の 超微細構造 Lyαと同じような 使い方ができる。 源からの連続光が 赤方偏移されながら 吸収される。 → 21cm forest SKA帯域: 0.1 (0.07) - 10GHz 0.1GHz → z = 13 0.07GHz → z = 19

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研究背景

●銀河の観測:宇宙構造形成研究の基本 ‐可視光の観測では明るいものに偏る ‐まだあまり星が形成されていない原始銀河はもれる → 星形成史の研究にとっては致命的 ●クエーサー背景光+Lyα吸収によるガスの観測 ‐光っていないものを見ることができる ‐ダスト減光によるバイアス? ‐吸収が大きすぎる ●背景光+21cm吸収によるガスの観測 ‐ダスト減光なし ‐断面積が小さく高柱密度でも観測できる ‐再電離以前まで観測可能 ‐z > 10ではクェーサーが急減するのでPop III GRBも使う

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21cm線吸収から何がわかるか?

・ スピン温度を介してガスの状態を探る(Kanekar et al. 2009) ‐宇宙背景輻射との相互作用 ‐星間輻射場(Lyα)との相互作用 ‐ガスの相変化 ・原始銀河の統計的サンプル ・スペクトルから視線方向の クラスタリング ・サンプルが密にあれば 角方向のクラスタリング → 密度揺らぎの大きさが わかる

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Lyαと基本的には同様 → Lyαをcalibrationに使う ・吸収体(minihalo)の宇宙論的シミュレーション (個数、クラスタリング) ・星形成率(ガスの量)、クエーサーの分布の シミュレーション N-body+SPH (名大の専用クラスタ) ・小スケール(星間雲)のガスの状態のモデリング 上記の大規模構造計算に統計的に組み入れる ・2013年から観測が開始されるASKAPから 情報提供

研究方法

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SKA-Japanコンソーシアム

Science Working Group

参照

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