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(1)

平成22年10月8日

生殖器系の疾患

生殖器系の疾患

(2)

不妊症(Sterility)

疾患概念・定義・疫学

●通常、夫婦間で避妊をしなければ

1年間で80%、2年

間で

90%が妊娠することが統計学的に示されている。し

たがって、

「挙児を希望し通常の性生活を送りながら、(

が成

経過しても妊娠が成立しない夫婦」

が不妊症と診断される。

●明らかな不妊因子が存在する場合には、不妊期間の

長短にかかわらず不妊症とされる。

妊症

頻度

割合

され

●不妊症の頻度は

10組に1組の割合で(

)とされ

ている。

(3)

•症状・症候症状 症候 ●妊娠は膣内に射精された精子が、子宮・卵管を上行し、排卵され 卵管采でキャッチされた卵子と卵管内で受精する。受精卵はその 後、子宮内に入り着床し、妊娠が成立する。この過程のどこに異常 があっても不妊症となる。男性側、女性側の原因がそれぞれ考えら れる れる。 ●男性側因子 男性側の症状としての( ) ( ) ( ) 男性側の症状としての( )、( )、( ) など原因として、精巣、輸精管などの泌尿器科的な異常が考えられ る。 勃起不全など泌尿器科的、メンタル的な問題も存在する。 ●女性側因子 妊娠に至る過程の異常を考える ( ) ( ) 妊娠に至る過程の異常を考える。 ( )、( )、 ( )の原因となりうる黄体機能不全、器質的疾患などであ る。 る。 不妊症の検査・治療はこのことを念頭に入れて行うべきである。

(4)

精液検査 男性側の検査としては 精液量 pH 精子濃度 運動率 奇形率を 男性側の検査としては、精液量、pH、精子濃度、運動率、奇形率を 測定する。 基礎体温 排卵の確認に重要である。排卵後に黄体から分泌される ( )が( )の体温中枢に作用し 体温を ( )が( )の体温中枢に作用して、体温を ( )以上上昇させる。この基礎体温を測定することにより、 排卵・排卵日の確認と黄体機能の評価が可能である 排卵 排卵日の確認と黄体機能の評価が可能である。 ホルモン検査 月経周期によりホルモンの値はダイナミックに変化するため、月経 開始から何日目なのかをあらかじめ問診しておくことが重要である。 LH FSH エストラジオ ル プロゲステロンの測定を行う LH、FSH、エストラジオール、プロゲステロンの測定を行う。 排卵障害の原因として( )も考えられるため、初診時に測 定しておく 定しておく。

(5)

超音波検査(経膣超音波検査) 婦人科では内診台で日常的に行われている検査である 婦人科では内診台で日常的に行われている検査である。 ( )の変化、卵胞の発育、排卵後の黄体を確認することが できる。さらに、 ( )など器質的な疾患の診 断も可能である。 クラミジア検査 クラミジア検査 クラミジア・トラコマティス感染は性行為感染症であり、子宮頸管炎、 卵管炎 骨盤腹膜炎 肝周囲炎などを惹起する 卵管炎を引き起こ 卵管炎、骨盤腹膜炎、肝周囲炎などを惹起する。卵管炎を引き起こ し、卵管周囲の炎症による癒着が発生した場合、卵管閉塞となり不 妊症の原因となる。 子宮卵管造影 膣から子宮内に造影剤を注入し 子宮内腔 卵管を造影する検査 膣から子宮内に造影剤を注入し、子宮内腔・卵管を造影する検査 である。着床障害となりうる子宮内腔の粘膜下筋腫や内膜ポリープ の診断や 卵管の通過性の確認ができる の診断や、卵管の通過性の確認ができる。

(6)

治療 不妊症の治療は保険適用がない。 現在のところ100%妊娠できる方法も存在しない。 体外受精であっても周期当たりの妊娠率は2~3%程度である。 そのため、基本的な考え方として、まず患者の負担の軽いものか ら選択していくべきである ら選択していくべきである。 子宮筋腫や子宮内膜症など器質的疾患がある場合はその治療を 子宮筋腫や子宮内膜症など器質的疾患がある場合はその治療を 優先したほうがよいと思われる。 しかし、年齢や患者の希望により、体外受精を優先することもある のが現状である。 不妊症の治療は 自然周期から( )を使用した過排卵誘 不妊症の治療は、自然周期から( )を使用した過排卵誘 発までの排卵誘発法と排卵の時期を予測し、性交のタイミングを指 導する方法から、人工授精、体外受精までの媒精法の2つのカテ 導する方法から、人工授精、体外受精までの媒精法の2つのカテ ゴリーによりバリエーションが考えられる。

(7)

hMG(ヒト閉経ゴナドトロピン)

商品名:ヒュメゴン、パーゴナル、

HMG日研

hMG(ヒト閉経ゴナドトロピン)とは、卵巣を刺激し

て卵胞を成熟させる薬

(8)

生殖器がん

がんの疫学

前立腺がん

卵巣がん

子宮体がん

子宮体がん

子宮頸がん

子宮頸がん

(9)

主要死因別粗死亡率年次推移

(10)

部位別がん死亡数

2005年

『がんの統計 ’07』財 団法人 がん研究振 興財団 興財団

(11)

部位別がん罹患数

2001年

『がんの統計 ’07』 財団法人 がん研究 振興財団 振興財団

(12)

部位別がん年齢調整死亡率年次推移

(13)

前立腺がん

前立腺がん

(14)

前立腺がんとは

前立腺 主に前立腺外腺より発生する腺がん 欧米

前立腺、主に前立腺外腺より発生する腺がん。欧米

では、成人男性において罹患率で

1位

、死亡率で

2位

を占める。本邦においても年々

増加

傾向に

ある。高齢男子に多く、進行が比較的ゆっくりで、初

期には血尿をみることは少なく、排尿障害も

前立腺

肥大症

比べ少な

病期が進行すれば

閉尿

肥大症

に比べ少ない。病期が進行すれば、

閉尿

転移巣(骨転移が高頻度)由来の

疼痛

が出現する

転移巣(骨転移が高頻度)由来の

疼痛

が出現する。

(15)

前立線

前立線

(16)

特 徴

(17)
(18)

高齢者になるほど増える

(19)
(20)
(21)
(22)
(23)
(24)
(25)

PSA値が高い場合は要注意!

(26)
(27)
(28)
(29)
(30)

標準的がん化学療法

投与量 レジメン 薬 剤 mg/m投与量2 投 与 間 隔 DTX PSL療法 75 − 3週 DTX+PSL療法 10 mg 分2 連日 840 mg Day1-5分3 DTX+EP療法 Day1 5 3週 60 Day2 60 Day2

(31)

卵巣がん

卵巣がん

(32)

卵巣がん

卵巣に発生する悪性上皮性腫瘍。本邦の卵巣がんの発

生は、欧米諸国に比べると

半分

と言われているが、生活様

洋風化に伴

増加

る 婦人科がん

中 は

最多

式の洋風化に伴い

増加

している。婦人科がんの中では

最多

治療法は定型手術を中心に

腫瘍減量手術

を行い、追加療

治療法は定型手術を中心に

腫瘍減量手術

を行い、追加療

法として

化学療法

放射線療法

を行う。しかし、卵巣がんは

発見された時はすでに進行がんのことが多く、病期分類の

III/IV期

で治療する ととなり

5年生存率も

低い

ものとな

III/IV期

で治療することとなり、

5年生存率も

低い

ものとなっ

ている。

ている。

(33)

卵巣

子宮体部 内膜 子宮 卵管 卵巣 卵管 内膜 子宮 卵巣 膀胱 膣 卵巣 子宮頸部 直腸 肛門 膣 外子宮口 膣 子宮傍組織

(34)
(35)

症 状

■腫瘍が増大し、腫瘤周囲が圧迫されると、以下

の症状が出現する

の症状が出現する。

腹部膨満感

腹部不快感

、頻尿、便秘、消化不

良 食欲不振

性交時痛

性交障害 腹痛

良、食欲不振、

性交時痛

、性交障害、腹痛

月経

は多くの場合、かなり進行するまで正常。

■進行期には以下の症状が出現する。

腹部膨満感 腹部不快感

頻尿

便秘

食欲不

腹部膨満感、腹部不快感、

頻尿

、便秘、

食欲不

、不正出血、腹痛、卵巣腫脹、

体重減少

、胸

、腹痛、卵

腫脹、

体 減少

、胸

水、腹水

(36)

診断法

腫瘤 の触診 直腸・膣の双合診により 卵巣の腫れを診断 腫瘤 の触診 直腸 膣の双合診により、卵巣の腫れを診断 画像 診断 超音波、CT、MRIは良性疾患との鑑別に利用 は 上 陽性 腫瘍マーカー CA125は80%以上で陽性 CA19-9はムチン性や明細胞がんで陽性 細胞診 膣および子宮腔細胞診、穿刺細胞診、 細胞診 膣および子宮腔細胞診、穿刺細胞診、 腹水細胞診等、良性・悪性の鑑別

(37)

病期分類と

5年生存率

I期 II期 III期 IV期

卵巣内 骨盤内 腹腔内 腹腔外 卵巣内 がんが片側、あるい は両側の卵巣だけに とどまっている状態 骨盤内 がんが卵巣の周囲、 つまり卵管、子宮、直 腸 膀胱などの腹膜 腹腔内 がんが卵巣の周囲 (骨盤内)の腹膜だけ でなく 上腹部にも転 腹腔外 がんが腹腔外に転 移しているか、ある 臓 転移 とどまっている状態 腸、膀胱などの腹膜 に転移している状態 でなく、上腹部にも転 移しているか、あるい は後腹膜リンパ節に 転移している状態 いは肝臓に転移し ている状況 転移している状態

91

%

72

%

31

%

12

%

(38)

組織型分類

漿液性腺がん 50% 最も多いタイプ 粘液性腺がん 10-15% CA125が 高値を示さない 上皮性腫瘍 粘液性腺がん 10 15% 高値を示さない 類内膜腺がん 10 15% 子宮体がんの合併 類内膜腺がん 10-15% が多い 明細胞腺がん 化学療法に 明細胞腺がん 10-15% 化学療法に 抵抗性 胚細胞性腫瘍 <5% 若年者に多い 性索間質性腫瘍 <20%

(39)

予 後

生 生 存 率 (年) (年) ■診断時の病期分類と5年生存率 卵巣がんでは、診断時に全症例の75〜85%の患者がIII 期以上に 進行している。5年生存率は、I期では約90%、II期では約70%と良好 であるが、III期以上に進行すると、長期生存はほとんど望めないの が現状である が現状である。 (1980年〜2004年までの治療結果、国立がんセンター)。

(40)

治療ガイドライン

(41)

がん化学療法

標準的寛解導入・補助化学療法(Ⅰ, A)

導入・補助 導入・補助

(42)

再発性卵巣がんの化学療法

(43)

子宮体がん

子宮体がん

(44)

子宮体がん

欧米では婦人科がんの中で

子宮体がん

が最も多

欧米

子宮体

最も多

い。一方、本邦では子宮頸がんに次いで全子宮が

んの約

30

%程度である。しかし、

食生活

の欧米化

少子化

晩婚化

といったライフスタイルの欧米化

少子化 晩婚化

といったライフスタイルの欧米化

に伴い、着実に増加している。発症年齢は

50

歳代

が最も多く、

40

歳未満は少ない。

閉経

後が

7割を占

める

発症は遺伝子変異とエストロゲンの長期持

める。 発症は遺伝子変異とエストロゲンの長期持

続刺激による子宮内膜細胞の異常増殖に起因する。

(45)

子宮体部

子宮体部

内膜 子宮 卵管 卵巣 卵管 膀胱 膣 卵巣 子宮頸部 直腸 肛門 外子宮口 膣 子宮傍組織

(46)

発症の危険因子

内因性エストロゲン刺激(

肥満

未産婦

、閉経等)

糖尿病

高血圧

外因性

エストロゲン

刺激(タモキシフェン投与、卵

(47)

症 状

不正

出血

血液の混じった茶褐色の帯下(おりもの)

排尿

または排尿

困難

性交時痛

骨盤部の

疼痛

(48)

診断法

子宮内膜

細胞

子宮内膜

組織

腫瘍マーカー

CA125

膀胱鏡 直腸鏡

子宮内膜

組織

ヒステロスコープ子宮鏡

膀胱鏡、直腸鏡

腎盂尿管造影

ヒステ ス

プ子宮鏡

経膣超音波

腎盂尿管造影

注腸造影

画像

診断

CT, MRI

(49)

病期分類

病期分類

病 期

特 徴

病 期

特 徴

I期

子宮体部

に限局するもの

I期

子宮体部

に限局するもの

子宮頸部

にも

浸潤

がみられるが がんが

II期

子宮頸部

にも

浸潤

がみられるが、がんが

宮の外部

にまで広がっていないもの

III期

がんが

子宮外

にまで広がるが、

小骨盤

に限

局されるもの

局されるもの

IV期

膀胱または腸の粘膜に浸潤

がみられるか、

または

遠隔部位ま 転移

るもの

IV期

または

遠隔部位まで転移

しているもの

(50)

組織型分類

組織型

頻 度

組織型

頻 度

類内膜腺がん

75 80

%

類内膜腺がん

75-80

%

漿液性腺がん

10

%未満

明細胞性腺がん

4

%未満

粘液性腺がん

5

%未満

粘液性腺がん

5

%未満

(51)

予 後

生 存 存 率 (年) がんの統計 2003

(52)
(53)

投与量

標準的がん化学療法

レジメン 薬 剤 投与量mg/m2 投 与 間 隔 サイクル シクロホスファミド 500 CAP療法 ドキソルビシン 30-50 Day1 3-4週 6 シスプラチン 50-75 シスプラチン 50 75 AP療法 ドキソルビシン 60 Day1 3週 8 シスプラチン 50 シスプラチン 50 療法 パクリタキセル 160 Day2 ドキ ビ TAP療法 ドキソルビシン 45 Day1 3週 7 シスプラチン 50 Day1 TJ療法 パクリタキセル 175 Day1 3週 8 カルボプラチン AUC 5-7

(54)

子宮頸がん

子宮頸がん

(55)

子宮頸がん

罹患数は子宮頸がんと子宮体がんを合わせて約2

罹患数

宮頸

宮体

を合わ

万人(

2003年)。子宮頸がんの罹患率は特に

高年齢

において年々

減少

傾向にあり、検診を受ける機会

の少ない若年者の割合が増えつつある。発生には、

ヒトパピロ マウイルス

の感染が関与しているとされ

ヒトパピローマウイルス

の感染が関与しているとされ、

性感染症の罹患率

の増加と若年層における

進行期

性感染症の罹患率

の増加と若年層における

進行期

子宮頸がん

の増加は密接に関連している。

(56)

子宮頸部は

子宮体部 内膜 子宮 卵管 卵巣 卵管 膀胱 膣 卵巣 子宮頸部 直腸 肛門 外子宮口 膣 子宮傍組織

(57)

発症の危険因子

低所得階級

喫煙

低所得階級層

多産

喫煙

ヒトパピローマウイルス

多産

不特定多数

ウイル

HPV)の感染

性交パートナーの存在

低年齢

で初性交

低年齢

で初性交

(58)

症 状

病 期

各種症状

初 期

無症状

z

不正性器出血

„

性交後出血

異常帯下(おりもの)

進行期

„

異常帯下(おりもの)

„

腰背部痛

„

血尿

血便

„

血便

(59)

診断法

細胞診(診断率

99

%)

組織診(

膣拡大鏡

画像診断:

超音波

CT

MRI

PET

腫瘍マーカー:

SCC

CEA

CYFRA

SCC:扁平上皮がん関連抗原 (Squamous cell carcinoma SCC:扁平上皮がん関連抗原 (Squamous cell carcinoma

related antigen)、 CEA:がん胎児性抗原 (Carcinoembryonic antigen)、

CYFRA:(可溶性)サイトケラチン19フラグメント

(60)
(61)

予 後

病 期 治 療 5年生存率 I期 子宮全摘術(リンパ節転移陽性例などの 予後不良例に対しては、術後の放射線照 87% 期 射を追加する) II期 75% III期 48% III期 放射線照射(±化学療法)あるいは、なし 48% IV期 26% 再発期 なし(化学療法) (局所再発なら手術あるいは放射線照射 生存期間 中央値: 再発期 (局所再発なら手術ある は放射線照射 も可能) 中央値 約9 ヶ月 がん診療レジデントマニュアル 第4版 (2007)

(62)

標準的がん化学療法

レジメン 薬 剤 投与量mg/m2 投 与

標準的がん化学療法

CDDP単剤

シスプラチン

40

Day1, 8, 15, 毎週投与法

シスプラチン

40

22, 29, 36

シスプラチン

50

Day1, 29 FP療法

5-FU

1 000

Day1-4, (フルオロウラシル)

1,000

y day29-33 CDDP: cis-diamine dichloroplatinum

(63)

標準的がん化学療法

レジメン 薬 剤 mg/m投与量2 投 与 間 隔 サイクル CDDP単剤療法

シスプラチン

50

Day1

3週

6

CDDP単剤療法

シスプラチン

50

Day1

3週

6

パクリタキセル

(タキソール

®)

135

Day1

TP療法

3週

6

シスプラチン

50

Day2

シスプラチン

50

Day2

CDDP: cis-diamine dichloroplatinum

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