【論 文
1
UDC :691.
32 日本建 築 学 会 構 造 系 論 文報 告 集 第 374号・
昭和 62年 4 月粘
塑
性 有
限
要
素
法
に
よ
る
フ レ
ッシ
ュ コン
ク
リ
ー
ト
の
流 動 解析
正 会 員 正 会 員森
谷
丿
ー1
博
恭
嗣
*雄
* *1.
ま えが き フ レ ッ シュ コ ン ク リー
トの流 動 性 質 をレオ ロジー
に よっ て解 明 し よ う と する研究が近年 数 多く報 告 3)−
S〕さ れ ている が,
これ ら の研究に よ れば,フ レッシュ コンク リー
トの流動性 質はビンガム モ デル を用い てほ ぼ表現し う る こと が 確 認 さ れ てい る。
フ レッシュ コ ンク リー
トを 理想 的なビンガムモ デルと仮 定す れば, その物理量で あ る2 つ の レオロ ジー
定 数 (降 伏 値お よび塑 性 粘 度 )を用いて,
こ れ まで定 性 的に し か表 現さ れ て い な かっ た フ レッシュ コ ンクリー
トの流 動 特 性 を, 定 量 的かつ 統一
的に評 価 す る ことも可 能と なる。 レオロジー
の見 地に立っ たフ レッ シュ コ ン ク リー
トに関する既往の研 究の多く は,
回 転 粘 度 計,
球 引上 げ粘 度 計,
平 行 板 プラス トメー
タ な どの各 種 粘 度 計を用い て,
ペー
ス ト,
モ ル タル お よ びコ ンク リー
トの レオロ ジー
定数の測 定を行い,
各種要因がこ れ らの流 動 性 質に与え る影 響につ い て報告し たもの で あ る6♪『
9,。
特に, 繊 維 補 強コ ンク リー
ト, 流 動化コ ンク リー
トあるい は水 中コ ンクリー
トなど, 近 年 開 発さ れ た多種 多 様なコ ン ク リー
トのなか に は, 従来のス ランプ値のみ による コ ンシステンシー
評 価 方 法で は到 底 表現で き ない 流 動 性 質をもつ もの がありle}一
且1〕,
レオ ロ ジー
定 数によ るフ レッシュ コ ン クリー
トの流 動 性 質のより正確な把 握 は,
当面す る重要な研究課 題の一
つ であ る とい えよ う。一
方,
構造体コ ンク リー
トの品質確保を 目的と し た施 工の合理化や作 業 自体の省 力化 を 図 る た めに は,
混 練・
運 搬・
打 設お よ び締固 め時に お け るフ レッ シュ コ ン ク リー
トの変 形・
流 動 性 状 を予 測し う る解 析方 法 を 確 立 し, 現 場に おけるコ ン ク リー
トの施工 性 を 合 理的に評 価 する こと が 必要で あ るt4,・
15)。
例えば, まっ た く 同一
の レ オロ ジー
定 数 をもつ フ レッシュ コ ンク リー
トで も,
そ れ が 用い ら れ る条件によっ て,
その ワー
カ ビ リ チー
の 評 価 は当然 異な るはずであ り,
フ レッ シュ コ ン ク リー
トの コ ンシステン シー
か ら,
その施工性 能 を理論に よっ て 予測 し う る技 術, す な わ ち施工 設計 法を 開 発 す ることは,
こ 本 論 文の一
部は,
引 用文献1)およ び2〕に発表した。
* 三 重 大 学 助 手・
工修#
三重 大 学 教 授・
工博 (昭和61年9月 2日原 槁 受 理 } の分 野に お け るも うひとつ の重 要な課 題である。 フ レッ シュ コ ン クリー
トの流 動シ ミュ レー
シ ョ ン は,
施 工 設 計 法 を確立 する上で の重要な手がか りとな るばか りでは な く,
その一
手 段と なる可 能 性 を もっ て い る。
こ の よ う な シ ミュ レー
ショ ンを行うに は,
コ ン クリー
トの レオロ ジー
性 質に関 す る情 報の収 集と流 動 解 析の手 法の 検 討が, と もに不可 欠な要素と な る が,
現 在,
フ レ ッ シュ コ ン クリー
トの レオロ ジー
的 研究のほ と ん ど は,
前者に ウエ イトが置か れ て お り,
後 者に関 す る情 報は 非常に少 な く,
特に,
各 種 施 工 条 件に対 応で き る流 動 現象の解析 手 法に関す る報 告はほと ん どみ られ ない。
本研 究は,
コ ン ク リー
トの施工性 評 価 方 法の確 立 を最 終の目 的と している が,
本 報で はフ レッ シュ コ ンクリー
トの変形・
流動シ ミュ レー
ショ ンを行 う一
手 段と して,
粘 塑性 有限要素法を用いた流動 解 析の手 法を提 案する。
すな わち,
まず初 めに,
フ レッシュ コ ンクリー
トの流 動 解 析 方 法を提 案し,
これを理 論 解の得 られて いる二 , 三 の問題に適 用し て,
解 析 手 法の妥 当 性 を検 討する。
次に,
コ ンシス テンシー
評 価 方 法とし て最 も代 表 的なス ランプ 試験に関す る若干の解 析 例を挙 げる。2,
粘 塑 性有 限要素解析方 法 2.
1 構 成 則 粘 弾 性 体モ デル の全ひずみva
度IE
}は , 温度変化に よ るひずみ成 分 を無 視 すれ ば,
以 下の よ うに表さ れ る15,。
lel
−
IEe
}・團一
liei
・毒
ld
・纛
1
偏 卜……
(・)こ こ に
,
IEei
1弾 性ひずみ成 分1
謂 :粘 性ひずみ成 分la
’
}:偏 差 応 力1
σ面:平均 垂 直 応 力 ηG,ηκ:せ ん断 変 形お よび体 積変形の粘性係数 フ レッシュ コ ン クリー
トの弾 性変形は,
粘性 変形に比 べ て極め て小さ いもの と考え られ る。
ま た, 粘 性変形 量 の う ちの体 積 変 形 量 も,
せん断 変 形 量に比べて極めて小 さい も の と考え ら れ る た め,
本 解 析で は,
(1)式を単 純 化 し た 以下の式 を構成則とし て用い た。igl
一
毒
1
〆ト………・
…・
………・
…・
…
(2
)Y
鷲
叩 「ノ
/
τ Ty 図一
1 ビンガム モデル一
般に フ レッ シュ コ ン クリー
トの流 動 特性はニ ュー
ト ン粘性を示さず,
ある大き さ ま で の偏 差 応力 が作用 し て も流 動し ない ビンガム モ デル (図一
1 参照,
7
:せ ん断 ひずみ速 度, r :せん 断 応 力)で表 現し得ること が知ら れ てい る3)。Bingham
が 提案し た降 伏 関 数は,
単 純せん 断状態にあ る粘塑性 材料を表現す る もの であ る が,
本 解析で は
,Hohene
皿ser・Prager1T
}1
こよっ てf
壬意 応力状 態 に対して拡 張 さ れ た次 式を用い る ことに し た。
・
州 齬
:
ll
……・
・
…・
…・
………・
…F
は降伏 関 数で あ り, 以 下の ように表さ れ る。F
= 1一
τs〃τ 一 ……・
……・
・
…………・
・
…
(4> ここに, η :塑性粘度VtJ
:変形 速度テン ソ ル σ ’ 丿:偏差応力テン ソ ル τy :降 伏 応 力 ゐ:偏 差 応 力テン ソ ル の 2次 不 変 量同様に
,
コ ンシス テン シー
曲 線が直 線で はな く, 図一
1中の破 線の ように,
曲線 状にな る場 合 も含め ると, 次 式の よ う な表 現と な る。・
cv
・−
1
,。跡
:
ll
…・
・
…・
……・
……
… こ こ に,C ,
n :材 料 定 数(
5
)式におい て,
n=
1,
C =
ηと すると, (3
)式の ビン ガム モ デル に等し く な り,
n >1の条 件で は, チク ソ トロ ピー
を示 す18i。 これらの式で表 され る材料は, 等 方 性であ り,
非圧縮性であ る。 降 伏 関 数が負の と き, 材 料は 剛体と な り,
正の値を と れ ば流れ が起こ る。
降 伏関 数がF =O
と な る ような応 力 状 態は降 伏 面 を 形 成し, こ の面を横切る方 向に応 じて,
粘 塑 性 流 動が開始 あるいは 停 止 す る。
2.2
解 析 手 法 通 常の粘 弾 性 解 析におい て は,
時 間刻み で繰り返さ れ るひず み・
応 力の算 定 時に,
粘 性ひずみ成 分が前ス テッ プの弾性応 力成 分の関 数と して得ら れ る が,
本 解 析で は,
弾 性 変 形 囲=0
と仮 定し てい る た め,
非 常に大き な弾 性 係 数 を用いた場 合の計算に類 似し,
任 意の位 置にお け る応 力は全 体 を 瞬 間 的な弾性体と仮定して計 算さ れ る。 粘 塑 性 有 限 要 素 法 (以 下,FEM
と 略 記}の計算手順一
2
一
は,
以 下に示す と おり で ある。
まず,
弾 性 計 算にょっ て 得ら れ る応 力 を (3)式に代 入し,
得られた要 素ひずみ 速度に, 弾 性 剛 性マ ト リックス [D
]を乗じて見か けの弾 性 応 力Iaal
を求める。
次に,
1
σ’1
を 生 じ さ せ る の に必 要 な節 点 力iF
*1
を積分 して逆算 し,
全 体の変 形 を 見か け の節点 力1F
* }に対し て弾 性計 算で求める。 その結 果と して,
粘 性 変 形に よっ て生 じ る単位 時間当た りの変形を 算 定する。
以 上の ように, 本 解 析 方 法は, 比 較的単純な計算の繰 り返 しで あり,
パー
ソナル コ ン ピュー
タで も十 分実行可 能である。 解析に用いたプロ グ ラム の フロー
チャー
トを 図一
2に示す。
フ レ ッ シュ コ ンクリー
トと型わ く・
容器・
底板な どの 面との 間に は, すべ り が生じ る が,
すべ り面の水 平 方 向 に働く反 力の大き さ に よ り,節点の固 定 条 件 を決 定した、 すな わ ち,
水 平 力が すべ り抵 抗 力を超える と,
そ の方 向 に節 点が移 動し,
すべ りが生じ る。
すべ り抵 抗 応 力は,
付 着 応 力と ま さつ係 数 を用い て, 以 下のよ う に与え ら れ る19) (図一3
参照)。 砺 = rh 十 μσπ……・
・
………・
・
…・
・
………・
・
…・
・
(6 ) こ こ に, crh :すべ り抵抗 応 力 τh :付着応 力 μ :ま さつ係 数 an :垂直応力 STARTS∈
ヒ 1ni ヒia1 ⊂ond 正し10n (匸=
O) Ga1CuL8 ヒ¢
Egadterm Cakula しe
SLLffnEss
田
a 匸dx 〔oroach 巨L2me目t
〔
μ
q
十
A55Emb [
∈
St覧
εfness ma【
ric已
5”
II andv
巳
⊂
匚or5日
)
詈 5eしb。und己
ry C。・
d1匚i。n・
一
り
Ca1
匸
ula にe s【ress‘
留 ξ。
・
ea⊆
h elemenし
邸
鵠 G凸
lcじ
iaしe l…} 配r.
(2),
(3 )》
q匹
Ca1Cu己証e duy 匸。 r ⊂ e oo
口
Ass巳
mbLε
dummy r。r匸e vec 匸or5So1
Ψ
巳 正n ⊆rεm巳 noal displa ⊂ement囗
QCh
ε
ck b・
undary CQnd 辻 重on Wr正 【ere5
ロ
lt じoDI5K
E配 け σh τh 図
一
2 フ ロー
チャー
ト 図一
3 すべ り抵 抗 力 σn厂
見L
rSlider ashpet 図一
4 要 素モデル V v VO t’
一
「 eef£ 図一
5 ひずみ速 度 変 化 t フ レッ シュ コンク リー
トが特 定の容 器に充てん さ れ る と きに は,
コ ン ク リー
ト表 面 部の 節 点の座 標を常に チェ ック し,
壁面の 座標を 超 え た 場合は時 間を戻し,
そ の節点に新た な境界 条件を加え た上で計算を続け る。 こ れ らの節点に対 しても,
すべ り抵 抗 力が働くことにな る。
2.
3
慣 性力 (動的挙動)の考慮 前 項までの解 析は,
基 本 的に は静 的なつ り合いを得る た め の解で あり,
速度変化の少な い場 合に は適 用 可 能で あ る が,
流 動が一
定 速 度で はな く,
停止し た り,
あ るい は流動 し始め た り といっ た例に対して は解 析の追従性に 限 界が あ る。 図一
4 に示 す よ う な 簡単な 要素モ デル を 考える。
い ま, 要素部分 の力学 性 状が, 図一1
に示し たビンガムモデル によっ て表 現さ れ る場 合, 抵 抗 応 力は, S=
Ty 十 yη・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
r・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(7) こ こ に,
S :抵 抗 応 力,
rv :降 伏 値y
: ひずみ速 度,
η:塑 性 粘 度 であ り,
静 的なつ り合い (等 速 度 運 動)で は,S
』Gm
(こ こ に,
G
:外 力の加 速 度,
m :質 量 )とし て,
Vノ
=
(Gm −
ry)/η・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(8
) とな り,
V’
の速 度で等 速 度 運 動し て い れ ば,
つ り合い 状 態にあ る。 前 述の FEM 解 析で得 ら れ るの は, こ の っ り合いひずみ速 度である。
しか し,
こ こ で動 的なつ り 合い を考え ると,
Gm − s
= am・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
〔9 ) こ こ に, α :加速度 の運 動 方 程 式が成 立し,
これ に (.
7) 式 を代入 し て,
微 分 方 程 式 を解くと,
V =
C
・
exp (− Bt
)十A/Bl ・
………・
・
…
(10) こ こ に, C
:定 数,
A・
=G 一
τノm B=
η/ml,
t:時 間1
:要 素の長 さ を 得る。
t=
0 におけるひずみ速 度を V。とし,
(8) 式 のつ り合い ひずみ速 度 V’
を用い て書き直す と,V =
(Vo−
V’
)・
exp (− Bt
)十 V’・
・
…・
……・
…
(11) と.
なり, (ll)式は, V。か らV
’
の範 囲で 時 間 と と もに 変化す る 図一
5の よ うな速度変化の遅れ を表現する。
(11) 式 を微 分し,t=
0を 代入 して得 られ る α。 (初 期 加 速 度 )は,
α o=
=
(1!’
−
Vo)Bl=
G−
(Ts 十V』η)/m・
・
・
・
・
・
…
一
(12) であ り,B
は,
図一5
に示すt
’
(遅 れ時間)の逆数に等 しい の で,
(11 )式は,
以下のよ うに書け る。
v
= (v
。− v ’
)・
exp ←t
/t
’
)+v ’
=
(V
’
− Ve
)11
−
exp (− t
/t
’
)t
十Vo…・
・
…・
・
(13
) パ ラ メー
タ t’ は,
ηと m の関 数で あり,
これを ある 値に設定す るこ とに よっ て,
前ス テップの ひずみ速 度V
。と,
つ り合い ひずみ速 度V’
よ り,
要素ひずみ速度 V が得ら れ る。 解析におい て,
時間刻み At で計算を 繰 り返す と き,At
間の 平 均ひずみ 速度は,
(13)式 を 積分 し て,
以下の ように な る。v
*=
(VD− v
)ガ/At
十v ’
一・
…・
・
…・
・
……・
…・
(14
) 慣 性 力のパ ラメー
タで ある ガ は,
以下の手 順で設 定 し た。
(12>式に, Ty=O
,V
。=0
を代入 す ると,
α。=G
が得ら れ るよ うに, ニ ュー
トン流 体において は,
ご く微 小な時 間で は,
変 形の加 速 度は外 力の加 速 度に等し い。 そ こ で,
1ス テッ プの計 算の前に,
rs=
=
Oの条 件 下で計 算を行 うステップを設 け,
節 点力の加速度が外力 加速 度 に等 し く な る よ う な t’
を 逆算し た。 同一
の条件下にお い て も,
試 料のサイ ズが大きい場 合や,
粘 性が小さい場 合に は 〆 の値は大き く な る。 2,
4 要素モ デル 以 上の粘 塑 性 FEM をフ レ ッ シュ コ ンクリー
トに適 用 する と き,
大 別して 2つ の ア プロー
チ が考え ら れ る。 第 1の方 法は,
フ レッシュ コ ン クリー
トを,
粗骨材も 含めて均 質な連 続 体 材 料と み な す もの であ る。 この方法 は非常に単純であ り,実用 的で あ る が,反面,材料分離・
崩れ現 象などの シ ミュ レー
ショ ンを行 うた め に は,
特 別 な処 理・
工夫が 必要と な る。 ま た,
コ ンク リー
トの レオ ロ ジー
定 数の測 定 結 果に関す る資料が少ない とい う問題 を有す る。 レオロ ジー
定 数の測 定に関す る既 往の ほ と ん どの研 究では,
ペー
ス トあ るい はモル タル を対 象と して お り,
粗骨材を含むコ ンクリー
トにつ い て は, 測 定 方 法 自体の信頼性が 十 分確 認さ れ ていない。
第 2の方 法は, コ ン クリー
トを粗 骨 材とモ ル タ ルマ ト リッ クス か ら な る二相 材 料 とみ な して解 析するもの であ る。
フ レッ シュ コ ン クリー
トの流 動・
変 形は, す なわち 粗骨材間の モル タル の変形に起 因する の で,FEM
解析 におい ても, 変形 し ない粗 骨材 部の要 素と,
変 形する モ ル タル部の要 素の 2つ を用い て計 算を行 う方 法であ る。
こ の方 法の利 点は,
比 較 的レオロジー
試 験の行いや すいモ ルタル の特 性が用い られ ること, 粗 骨材の影 響
・
材料 分 離・
崩れ現 象な どの シミュ レー
シ ョ ンが可 能である こ と な どであ る が,
個々 の粗 骨 材を要 素とし て扱うため, 計 算 量は莫 大と な り,
フ レッシュ コ ン ク リー
トの施 工 性 の評価には現 実的でない。 最も有 効と思わ れ る の は, 上記の 2つ の手 法を組み合 わ せ たア プロー
チで あ る。 すな わち,
骨材・
繊 維などの 影響の分析に (いわ ゆ るミ クロな立場で)後 者の解 析モ デルを 用い,
これに よっ て得ら れ た物 性 値を 入力デー
タ と し て (マ クロ な立 場で),
前者の解 析モ デルを 用いる 方 法が考え られ る。
こ の方 法によ る解 析結果につ い て は,
別 報で考 察す る。
3.
解 析例お よび結果の考察3.
1 管内 流 動 円 形断 面の細 管 内にお け る層 流は,
理 論 解の得ら れ る 流動の最 も代表 的なもの といえ るza) 。 境 界 条 件 と して,
管内面と流体の間にすべ りが生じな いとい う仮 定を設け れば,力の つ り合い条 件か ら,
ニ ュー
トン流 体につ い て,
以 下の式が導か れ る3% v=P
(R2−
r2)/4
η1
・
・
………・
・
……
(15) ここ に,
v :流 速,
P :単 位 面 積 当た りの圧 力 R ;管の半 径,
r :中 心か らの距 離 η:粘 性,
‘:管の長 さ 同様に,
ビンガム流 体につ い て は,
以 下の式が導か れ る21) 。 v;
IP
(Rt−
r’ )/4
1−
ry(R −
r)1
/ηρビ・
一
一
・
・
…
一
一
(16
) こ こ に,
ty:降 伏 値, η。1 :塑 性 粘 度 (16 >式は, r > r。=
2 r.1
/P
の範囲の流速を表す式で ある。
r≦r。の範 囲において は, 流体は降伏せず,
いわ ゆる plugflow
(栓 流)を呈す る。 図一
6は, 管 内流動の シ ミュ レー
ショ ン に用いた軸 対 称三角 形 要素の分 割 例で あ る。
層流の仮定に基づ き, 全 節 点の半 径 方 向の変 位 を 固 定し,
また,
管 内壁 面にお け るすぺ りを無 視する と い う仮 定によ り, この部分の節 点 を固 定し た。 な お,
圧 力は,
等 価 節 点 力 と して各 要 素の 受け る総荷重を節点に等 分 し た。
図一
7に,
解 析 結 果の一
例を示す。 また,
表一
1に半 径 方向の各位置の流速にっ い て,
FEM
の解 析 値 と,
(15 ) お よ び (16
)式よ り得ら れ る 理論 値の比 較の一
例を示 す。(a)Nent。n
mode1 (mo
.
lkP8・
3) (b)Nevten medel (n己
0.
17kPa・
8)犖
(c) Bingha四皿bde1 (d) Bin巳ha
皿
model(n
・
… 5kP…,
・ 广2gf/e・ 2 )(n
−
O・
。33kP・・
s,
・y−
3gf1・m2) 図一
7 管内流 動の シ ミュ レー
ション結 果 (高さ は流 速を表す) 表一
1によれ ば,
FEM 解 析に よる流速 値 は,
誤 差 2% 以内で理 論 値とよく一
致して おり, ビンガム流 体に お け るplugfLow
の範 囲 も理 論 式によ る そ れと 同じであ る。
流 速の解析値が,
わずかで はあるが,
いずれ も理論値よ り小さ く なっ て い る の は,
本 来 等 分 布し てい る荷重を, 節点に作用す る集中 荷 重に置 換した こ とに よ る もので あ り,
要素を さ らに細か く分 割すれば,
解 析 値は さ ら に 理 論値に近づ くもの と思われる。 層 流の仮定の た め の拘束 (半径 方 向の変 位の固 定 ) を解 除し, 同様の解析を行う と,
図一
8に示す よ うに, 圧 力を受け る側の面 (図で は,
下 面に相 当 )と,
反 対 側の押 し出さ れ る面 (上面 )では,
曲面 形 状が異なっ て くるが, 管 径に比べ,
管長が大き く な るほど,
層 流を仮 定し た理 論 値に近づ く。
3.
2 平 行板 プラ ス トメー
タ 単純せ ん断でない状 態で近 似 理 論 解が得 られて いる数 少ない例とし て,
平 行 板 プラ ス トメー
タの シ ミュ レー
ショ ンを行っ た。 この装 置に対して は,
ニ ュー
トン流 体 を 用い た場 合は,Stefan
ら に よっ て理 論 公 式が得ら れ て お り,
ビンガム流 体を用い た場 合は,Scett
や岡の近 表一
1 管 内流 動 に お け る流速 の理 論 値とFEM 解 析 値の比較 Symmetric ax ±s 争 lf
l 曾 r − 11
↑ 書 ↑ lo、皿一
一一一 一
一 図一
6 管 内 流 動 解 析 用 要 素分割 「d012 3456789 10 酊e冒
しonmQde 工 Eq.
(且5) F剛 25。
oo24,
742424.
,
乃3024,
0022,
75 23.
5122.
262LOZO.
53σ ユ8.
ア518.
3216.
0015.
6312,
7512.
459,
,
008794.
750,
004.
640.
00 BlnghammodelEq.
(亘6) FE団 9.
008.
849.
008.
849.
00 9.
00 8.
84 B.
849.
008.
848.
758.
588.
007.
846.
756.
62500、:、,ll
:ll
l
:13
!
濫濃
日:Di;
ta211 (fglm
:
:
:
しeE ,i
?
TgS
?
2nt2g
)?
nd ,:
呈
認
1
潟
lc
’碁
鷸
s 、離
呈
ll
’91
fluidity calcu ユa にed by F班
,
Viscosi 仁y (η) of Newしon 田odel囗
0.
工 kPa・
sl Plastlc二
↓
lc
躍
・[
n)Q 田 ’ ngha田田
゜
de’=
°” kP日
’
s・
Yle’d st「
ess (τ・〕°
f B1冂
巳bam m°
de’一
4
一
OO
.
【
oD ひ,
O(
鳴
こ,
σ
国
丶 臨』
吻ひ
.
O fece) 8凵rface ) 012345678910DiStance from cenrer (em}
図
一
8 管内流動にお け る流速の理論値とFEM 解析値の比較1
1Sy et「icaxis
i
r
−一
一
一
一”一
一
…
…
’
!
L
.一_
上
=
聖
=
鞘
!
1
図一9
平 行 板プラス トメー
タ解 析 用 要素 分 割 表一
2 平 行 板プラス トメー
タに お け る変 位速度の計 算 値と FEM 解 析 値の比 較 n(kPa・
s )0.
050,
100,
150.
200.
250.
30 Newtonmode1L置
1kg Eq.
(17) F剛 0.
1440.
1430.
0720,
0720.
0480,
0480.
0360,
0360.
0280,
0Z90.
0240。
024 L昌
lkg Eq.
(17) FEMOJ330.
1110.
.
0670055o.
.
04400370 ρ.
0280330.
.
02700220.
0220.
18 B1ロgha口 mode1 レ2kg Eq.
(17) FEM0.
27ア 0.
2540,
ユ380,
1280,
0920.
0850.
0690.
0640,
0550.
0510.
0460,
042 L=
3kg E見.
(正7) F団40.
4200.
3970.
2100.
1990.
1400.
1320.
1050.
0990.
.
08400790.
,
0700066[Noしes】 n;Plestic vi$cosi
ヒ
y,
L:Load
,
Eq.
(17);Veloctty of d1呂
placementcelculeted by Eq
.
〔17) (cm/sec )t FE岡 :Velocity o匠 dlsplacement calculat 巳d by F剛,
Yield s しress (τ ) of Bingham mode1=
O.
lgf/cnt2.
y O,
一
ひ.
O oD.
O(
ト
一
)
.
σ 国\
Σ 口 山 ● Newton皿
ode1 ° 、、。8h_ ,。、 τ y‘
°・
1gfXc・
2 ▲ τy・
o・
2gf/⊂m2 oo ▲ O ▲ ▲ 】00Q 2000 3000 Load(9) 図一
10 平 行 板 プラス トメー
タに おける変 位 速 度の計 算値と FEM 解 析値の比 較 似 式が報告さ れて いる22} 。.
岡は,
平 行 板に加わ る荷 重と 平 行 板の変 位 速 度の関 係 を以 下のよ う に表し てい る23)。
L
=− 3
πηR4h’
/2
hS
十πR3
τy/3h …・
…・
・
・
…
(17) こ こ に,L
:荷重, η :塑性粘度R
:平行板の直径,h
:平 行板間の距離h’
:変位速度,
τ。 :降 伏値 要 素 分 割 を 図一
9に示 す。 理 論 式で は,
平 行 板 と 試 料 の 間にすべ り が ない もの と仮 定 してお り,
解 析におい て も該当す る節点の変位を拘束し た。 平行板は完全な剛 体 とし,
こ れ に接す る節点の y方向 (対称軸方向 )の変 位が同一
にな る とい う 条件で解 を求め た。
表一2
は, 変位速度に関す るFEM
の解析 値と,
.
(17) 式に よ る計算値との比較の一
例を示し たもの である。
両 者の 値は,
ニ ュー
トン流体で は,
誤 差 1.
5%以 内で ほ ぽ一
致す る が, ビンガム流 体で は解 析 値の方が小 さく な り,
その誤 差は図一
10に示す よ うに,
降 伏 値が大き く な る ほ ど 大 きい。
この原因 と しては,
(17)式が導かれ る 過程で, 荷重と変位速度の関 係を1
次式で表 現で き る もの と して,
平行板の 間の試料の 全域におい て,
せ ん断 応 力が降 伏 値を超え る状 態が仮 定さ れているこ と が考え られる。
し たがっ て, (17
}式 が成 立す る の は, 平行 板 の半 径に対 して板 間の距 離が無 視で き る ほど 小さ く,
軸 方 向 変 形に対し て せ ん断 変 形が卓 越すること,
さ らに, 試 料の全 域において降 伏 が 起こ っ ていることが条 件と な り,
こ の範 囲で は計 算 値はFEM
解 析 値 と よ く一
致 し て い る。 平 行 板 プラス トメー
タを用いてコ ン ク リー
トの レ オロ ジー
定 数 を 測 定し た結 果 がい くつ か報 告さ れて い るea) が,
フ レッシュ コ ン ク リー
トで は, 平 行 板 径 / 平 行 板間 距 離 を大き く す ること は難しい う え, 板と試料のすべ り を無 視する こ とができ ない。
試 料のすべ りがない と して も,
降 伏 値が大きい試 料ほど,
測 定され る変 位 速 度は, 計 算 式 より小 さ 目にな り,
結 果と して降 伏 値 を 大 き く見 積る可 能 性が あ る。 3.
3 ス ラ ンプ試験 ス ランプ試験は,
フ レッシュ コ ン ク リー
トの コ ン シス テンシー
を測定す る試験方法の中で最も簡便で多用さ れ てい る。
ス ランプ値が,
な ん ら かの形で コ ン ク リー
トの レオロ ジー
性質を表現してい るこ と は事 実で あ り,
同一
試料に対し て, 各 種粘度 計に よ る レ オロ ジー
定数の測定 とス ランプ試験を行っ て,
降伏値お よ び塑性粘度とスラ ンプ 値との関係を求 めた報 告 もあ るz5)・
es} 。 しか し,
粗 骨 材を含むコ ンク リー
ト自体の レオロ ジー
定 数の測 定 値に は,
各 研 究 者によっ て か なり の差 異がみ られ,
測 定 方法 が十 分 確 立さ れて い る と はい え ない た め,
当 然コ ンク リー
トのス ランプ値とレオロ ジー
定 数との関係も十分に は明ら かに さ れ てい ない。
コ ンク リー
トをレオロ ジー
的に取り扱う場合, その流 動 特 性に は時 間 項 を含む 「粘 性 」の パ ラメー
タが不 可 欠 であ る。
しか し,
ス ランプ試 験は,
流 動 速 度を無 視し,
流 動が停 止し たと きの形 状 (高さ〉の み を測 定 対 象と し て いるた め,
粘 性 (塑 性 粘 度 )の評 価に は適 さ ない。 ス ラ ンプ試 験が非 常にゆっ く り と し た流 動 変 形である な ら ば, コー
ン引き上 げ後の コン ク リー
トの形 状は , ビ ンガム流 体の降 伏 値によっ て決 定さ れ る14}。
以 下に, 簡 単な計算に よ てス ランプ値と降伏値の関係を求め て みる。
ス ランプ試 験時の試料の変 形 (ス ラ ンビン グと呼ぶ ) が停止 し た と きの 形を円 錐 台 と仮 定す れ ば, 体 積
一
定の 条件よ り,
そ の高さ は次の よ うになる。
h =
5250/〔xt 十ax 十a2)・
…
一
一
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一・
・
一・
・
(18
> こ こ に, h
:円錐 台の高 さ (cm ) x :底 面の半 径 (cm ) α:上面の半 径 (cm )荷重は
,
コ ン クリー
トの 自重である た め, 簡 単の た め 最下部に垂 直応力の み が作 用す る とすれ ば, 底 面 近 傍の せ ん断応力 (τ)は, τ=
v・
p/2
πx1=875
p/x2・
・
・
・
・
・
…
一・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(19) こ こ に, ρ :比 重,
v :体 積 (cm り とな る.
こ の部分の せん 断応力 が, 試料内部に働く最 大 せ ん断 応 力で ある と仮 定す れば, r=
.ry (降 伏 値 )で あ る ため,
(i8) および 〔19
)式よ り,
ス ラン プ値(Sl.
) と降 伏 値 (ry)の近 似 的な 関係は次 式で得ら れ る。Sl
.
:
=30− 5250
/(875p
/ ry 十5a
35p
/τy 十at)・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(ZO ) ここ に,
τy :降伏値 (gf/cm2 > 粘 塑性FEM
解 析に ょっ て ス ラ ンプ試 験の シ ミュ レー
ショ ン を行っ た。
要素分 割を図一
11に示 す。
解 析 に用い た パ ラメー
タは,
表一
3に示 し た と おり で あ る。
前 述の 2つ の例に関する シ ミュ レー
ショ ン と は異な り,
ス ラン ピング は動 的 挙 動であり,
停 止状態か ら流動し,
姦一
3 ス ラ ンプ試 験の解析に用いたパ ラ メー
タ 流 動 状 態か ら再び停 止する。
し たが っ て,
(14)式 を 用 い た近 似 動 的 解 析 を行い, 速 度変化に及ぼ す慣性力の影 響 を考 慮 した。 表一
3に示し た遅れ時間 t ’ は,
前 述の 手 法に よっ て計 算さ れ た値で ある。
底 板とコ ン ク リー
ト の間に働く水平抵 抗 力は, 付 着力と ま さつ 力に起 因 する が,
こ こで は, 資料 も少ないた め,
単純に垂直反 力に比 例し た (ま さつ係 数 を乗じ た)水 平 抵 抗 力が働く もの と し た。
図一
12および図一
13 にス ラン ピン グ挙 動の シミュ レー
ショ ン結果の一
例 を示す。
流動 が 進 み,
し だい に安 定し た形 状にな ると,内 部の応 力は小さ く な り, やがて, 全 域で降 伏 値 以 下に なる。 た だ し,
こ の瞬 間 直 ちに流 動 ρ 3333337
噛
.
,
,
222222888888斷
「
「
.
,
.
11
1
1
1
1000000
●
O
嘲
●
●
.
3333
333333
斷
■
■
■
22223333,
,
.
■
222 23333
,
.
■
・
2222 ya 00000D「
,
■
,
■
.
000000000000●
■
■
■
,
.
OOOOOOOOOOOO斷
囓
0
■
,
■
ODOODO0000齟
呷
■
■
00000000■
■
,
■
00005050,
.
■
・
0 ユ Ol二
a 000000「
唖
,
,
■
・
OOOOOO000DOO鹽
■
.
唖
●
噛
000000DOOOOO,
囓
■
■
「
.
000000OOOO■
,
呷
■
00000000P,
.
0
12120000■
■
・
.
0000 ピ 363098 21LlOO,
¶
■
●
●
囓
ODOOOO830876 111000・
,
■
¶
●
.
000000127420 3ユ
ー
l
l
l
噛
囓
■
,
・
¶
000000333
3
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.
.
.
0000 〜 〜 〜 〜 22Z
2DOOO
.
.
,
.
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1
●
呷
,
凾
DOOO3300 2Z
l l
.
.
0
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■
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.
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■
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.
,
■
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・
■
0
000G y τ 888888 1L
1
1
1
1 〜 〜
〜
〜〜
〜
0000008098888 1−
L
−
ー
L い い い 帥 伽 い 888888 且
互
L
l
1
1 〜 〜 〜 〜 〜
〜
0000004040 116666 3333 〜 〜
〜
〜 OOOO6666 3333〜
〜 〜 〜 0000 η 048260 1
1
1
2
23
凾
,
,
,
,
■
000000048260 111
2
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●
■
■
.
曾
,
000000048260 11
1
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3
.
,
,
呷
.
.
0000000022 112
2
■
.
,
●
00000022 1
L22
■
,
幽
●
0000OO22 LL2 2■
■
,
呷
0000 Seir 駐 S 999999 ユ 23456 〜 〜 〜 〜 〜 〜 OOOOOO 1234
56 周 国 闘 H 殫 闘 999999 123456 〜
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〜 〜 〜 〜 000000 123456 LLLLLL999999 123456 〜 〜 〜 〜 〜000000 123456 H ” HHHHff
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一
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」 図一
11 ス ラ ンプ試験解析 用 要素分割 図一
12 ス ランピングの シミュ レー
ショ ン結 果の一
例 【国OtesIp
:
Coefficlent of frietionel reヨ
istanceヒ
’
:Retarda しi。n しime (se⊂.
),
P :Specific greviヒy図
一
13 τ :Yleユd Value (gf!c皿2)n :Plas :ic viscosi しy (kPa
・
s},
a :Laしeral accelera しion (xG )
,
ay :Verにical aoce ユera しiqn (xG ) x yス ランビン グの シ ミュ レ
ー
ショ ン結果の一
例(0
.
1秒ご との変形1
が停 止す る わ けで はない。 速 度が 0になるまで に は, さ ら に若 干の時間が 必要で あ る
。
図一12
に よ れば,
解 析 に よ るス ランピン グ終 了 時の形状には,
上 面部分の径が 広が ら ない こ と,
ま た,
上面に凹み が生 じる こと などの 特微が あ る。
これ らの現 象は,
骨材の大きい コ ンク リー
トで は あ ま り観察 さ れ ないが, 写真一
1に示 し た よ うに モ ル タル を用い てス ランプ試 験を行う と実 際にも観察さ れ る。 図一
14 は,
ス ランプ試験時の試料上面の 降下 量 (sl.
) と時 間 {t)の関 係を示し たもの であ る。 こ の図には,
自 然 落 下曲線,
お よ び,
(14
)式に よ る動的考慮を し ない 場 合の解 析 結 果,
な ら びに,
実 験よ り得ら れ た曲 線1 ) も 併 示して あ る。 動 的 挙 動の考 慮を し ない場 合, 初 期の降 下 速度が自由落下の速度よ り も速く な り不自然で あ るの に対 して,
動的 考慮 を 行っ た曲 線は,
実測曲 線と も よ く一
致する。
(20 )式 との比 較 を行う た め, 底 面に働く水 平 抵 抗 力 を無 視 し て解 析 を行い,
ス ラン プ値 (Sl.
〉と降 伏 値 (τ。
) との関 係をプロ ッ トし た ものが図一
15で あ る。 円 錐 形 状の上 面が ほ と ん ど広が ら ない こ と か ら,
(20
) 式 中の a の値 を5cm と し,
比 重ρ は,
重 量,
普 通お よび軽 量 コ ン ク リー
トを 想 定し て, そ れ ぞ れ 3.
0, 2.
3および 1.
8とし た。
解 析に よるス ランプ値 と降 伏 値の関 係は,
(20)式に よる関係 と類 似しでい るが,
両 者の差は,
(20) 式 を導く際に, 単純 化の た め, そ の形 状を円 錐 台と仮 定 し たこと,
また, 垂 直 応 力 以 外の内 部 応 力 を無 視し た こ となどに起 因するもの と考えられる。 O2 倉
り
)
.
房。
D 冓 冒 コ 房 写 真一
1 モ ル タルのス ランプ試 験 0 1 2 Time し(sec.
) 図一
14 スラン ビング 〔sL }一
降 下 時 間 (t)曲 線に与え る降 伏値 (τ。
)の影 響 3.
4 粗 骨 材の沈 下2.
4
節で述べ た,
コ ンク リー
トを粗 骨 材とモ ル タルマ ト リックス か ら な る二相 複 合 材 料とみなし た場 合の解 析 の一
例を示す。 計算 量を節 約 する た め,
粗 骨 材 を球 形と 仮 定し,
粗骨材間の要 素と し て図一16
に示す ような円 柱 体 (サス 要素と呼ぶ〉を考え た。 サス要 素は,
粗 骨 材 間を連結し,
軸 方 向応力お よ び せ ん断 応 力の み を受 ける もの と し,
周辺 の応力状態に よ る影響は考え ない。ま た,
粗 骨材の 回転も無 視し た。 これ らの簡 単 化に よっ て, 解 析 手 法は,一
般 的な立 体 トラ ス のマ トリック ス法に似た も の と な る。 粗 骨 材が節 点と なり,
近 傍の他の骨 材との 間に レオロ ジー
的に変 形するサス要 素が存 在する。
粗 骨 材 間の距 離が あ る値 (今 回の解 析では,
骨 材の径の 2倍 ) よ り も小さい場合,
そ の間に サス要 素が作 られ る。
し た がっ て,
要素数 は 逐 次変化 し,
あ る 部 分 が 他の部分の間 に入 り込む現象や,一
部が崩れ る現象が再現で き る。 図一
17に解 析 結 果の一
例 を示す。
プロ グラムは,3
次 元 解 析 用に開発し た が,
こ こ で は,
結果の表現の簡 単な n【
O同
(
N6
り\
旧
゜。 法 4o O IO
』
20 Sl.
〔C皿
) 図一
15 スランプ 値 (Sl.
}と降 伏 値 (τy)の関係 (すべ り抵 抗を無 視したとき} Node総
図一
16 サス要 素 (破 線で示し た 円柱 体 部分〉i
鞴
1
靆 耋
鎧
蠱
0
.
Osec.
0.
2sec.
0.
43ec.
図
一
17 粗 骨 材 沈下の シ ミュ レー
ショ ン (モル タルの τy=
2gf/crn2
,
η=
0.
1KPa・
s,
骨 材の比 重=
2.
6,
垂 直 方 向〔
目)
,
目
9000 轟 ロ 日 p 嵩 0 1 2 TiJoe tCseC.
) 図一
18 振動 を受け た 場合の スランピング(sl.
)一
降 下 時Fdi
(t)曲 線 2次 元 解 析の例を 選 ん だ。
こ の図は,
骨 材の径を1cm と し, モ ル タ ル と外壁面 (底 面)は, すべ ら ない と仮 定 した場 合を表 して い る。 外力は, 粗 骨 材の 自重である。 粗 骨材とモ ルタルの付 着 力,
粗 骨 材 形 状,
静 水 圧な ど の 影 響を考 慮す れ ば,
さ らに現実 的な解 析が可 能で ある。3.
5
振 動 力の考 慮打設時の フ レッ シュ コ ンクリ
ー
トの流 動 性質を シ ミュ レー
ショ ンす る と き, バ イブレー
タによ る強 制振動 力に よる影 響を考慮す ること は解析の必 要 条 件で ある が,
本 解析手 法で は,
振 動 力 を簡 単に導 入 すること が可 能で あ る。 最も単 純な方 法は, 振 動の加 速 度 を試 料 内で一
定と し,
要 素の質量に対し て,
加速度を乗じ て節点 力 と して 加え,
解 析の 1ステップご とにこ の力の方 向 を逆 転さ せ る手法で あ る。
図
一18
は,3.
3
項で述べ たスランプ試 験の解 析に振動 力を加え たときの ス ラン ピン グの解 析 例であ る。 この解 析は, 1ス テ ップ0.
02秒で計 算を行っ てい る た め, 振 動の周 波 数は 25Hz であ る。こ の図 よ り 明 らかな よ うに,
振 動の加速度の方 向に よっ て, コンクリー
トの流 動 速 度 に与え る影 響は異な る もの の, い ずれも振 動によっ て,
流 動がか なり促 進さ れ る。 ス ランプ値約 7cm の試 料が,
1G (=
=
980 gal)の加速度に よっ て, 見か け上ス ラン フ 値 17cm 程 度の 流動 性を示し てい る。
コ ン ク リー
トの レオロジー
定 数に及ぽす振 動の影 響につ い て は, すで に 二,
三の報 告がみ られ るZ’}・
za)が,
本解析手法 を 用い れ ば,
静止 状 態の レオロジー
性 質によっ て,
振動時の変 形が 予 測 可 能と な る。
4.
ま と め 本 研 究で は,
フ レ ッ シュ コ ンク リー
トの変 形・
流 動シ ミュ レー
ショ ン を行う一
手 段とし て,
粘 塑 性 有 限 要素法 を用いた解析 手 法 を提 案し た。 ま た,
本 解 析 方 法の妥当 性 を検 討するた め,
若 干の解 析 例を示し た。 本解析 手 法 は, 以下の よ うな特 徴を もっ て い る。
1
) 構 成 則・
降 伏 関 数が単純であ り, 3 次元解析 も容 易に行 うこと がで き る。2 ) フ レッ シュ コン ク リ
ー
トの材 料 性 質と しては, ビ ンガムモ デル の 2つ の定 数で ある降伏 値と塑性粘 度一
8
一
を与え れば よい。
3
)型わ く面 等の外 部 境 界 面におけるフ レッ シュ コ ン ク リー
トの すべ り が考 慮で き,
付 着・
ま さつ 力の影 響を導入 す る こと がで き る。
4) 近 似 動 的 解 析が可 能で あ り,
速度変化のある場 合 および振 動を受け る場合の流動シ ミュ レー
ショ ンが 可 能である。5 >比 較 的 記 憶 容 量の少ない コ ン ピュ
ー
タで も解析が 可 能である。 引き続き,
ス ラ ンプ試 験,
フロー
試験な どの各種コ ン システンシー ・
レオロ ジー
試 験 方 法に関 する詳 細な検討 結 果 を報 告 する予 定であ る。本研究に際して
,
筒 井一
仁 君および黒 川善幸君 (三重 大 学大学院生)の助 力を得た。 ま た,
本研究費の一
部は 竹中育英会 建 築 研 究 助 成 金によっ た。 付 記し て謝 意 を表 す る。
引用 文 献1)Tanigawa
,
Y.
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H.
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2) 谷 川 恭 雄
・
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筒井一
仁・
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ー
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pp
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カビリ チー
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1.
6) 村 田二郎・
菊 川 浩 治 :回転 粘 度 計に よるフ レ ッシュ ペー
ス ト,
モ ル タ ル およ びコ ンク リー
トの レオロ ジー
定数測 定 法, フ レッ シュ コ ンクリー
トの物性 値の測定な ら びに 挙 動に関す る シンポジ ウム論 文 集,
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pp.
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1983.
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7}長滝 重 義・
米 倉 亜 州 夫 :回 転 粘 度計によ るモ ル タルの流 動 性 解 析の 1 考 察,
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9) 水口裕之 : フ レッ シュ モ ルタル の流 動 特 性に及ぼす 細 骨 材の旦お よび粒 度の 影 響を 表 すパ ラ メ
ー
タ,
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Vol.
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1.
10>Tanigawa
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and Mori,
H.
:SuperplasticizeCl SteelFiber Reinforced
High・
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Trans.
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JCI,
Vol.
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1984.
11)
’
芳 賀孝成・
十 河茂幸・
三浦 律 彦・
玉 田 信二 :分 離 低 減 剤を用いた水中コ ン ク リ