• 検索結果がありません。

調波有限要素法による磁気飽和を考慮 した 交流定常磁界解析

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "調波有限要素法による磁気飽和を考慮 した 交流定常磁界解析"

Copied!
7
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)UDC. 論. 621.313.3.013.4:537.612:621.318. 文. 調波有限要素法による磁気飽和を考慮 した 交流定常磁界解析. 1.. 正 員. 山. 田. 非会員. 魯. 正 員. 別. 所. 正 員. 吉. 元. 外. 史(金. 沢 大). 軍. 偉(金. 沢 大). 一. 夫(金. 沢 大). 武(石. 川高専). ま え が き. 2.調. 交 流 電 気 機 械 の 磁 界 解 析 に お い て は,一 般 的 に は 渦 電 流 お よ び磁 気 飽 和 現 象 な ど を考 慮 しな け れ ば な らな. 波 平衡 法 を導入 した有 限要 素 法. <2・1>解. 析 の仮定. 本 解 析 法 を定 式 化 を 容 易 に. す る ため に,対 象 とす る磁 界 を以 下 の よ うに仮 定 する。. い。 加 え て,定 常 状 態 を問 題 とし な け れ ば な らな い場. (1). 二 次 元 直 角座 標 系 とす る。. 合 が 多 い。 文 献 に よれ ば,こ の よ う な解 析 を行 う こ と. (2). 渦 電 流 を考 慮 す る 準 定 常 磁 界 とす る。. が 最 も困 難 で あ る と述 べ られ て い る(1)。この 問題 に対. (3). 交 流 励 磁 時 の時 間 周期 解 を対 象 とす る。. し て,過 渡 解 析 周 の ス テ ッ プバ イ ス テ ッ プ法(2)を周 期. (4). 鉄 心 の 磁 気 飽 和 を考 慮 す るが ヒス テ リシス特. 的 定 常 状 態 に達 す る ま で演 算 を行 う方 法,ま. た定 常 状. 態 にお い て は1周 期 後 に同 じ状 態 を繰 返 す,す. 性,磁 気 異 方 性 は無 視 す る。. なわち. 仮 定(1)と(2)か. ら,二 次 元 直 角座 標 系 にお け る磁. 時 間 周 期 境 界 条 件 を課 し周 期 解 を求 め る時間 周 期 有 限. 気 ベ ク トル ポ テ ン シ ャルAを. 要 素 法 が 知 られ て い る(3)(4)。 しか し な が ら,空 間 の 解. は,Maxwellの. 析 に有 限 要 素 法 を用 い,更. 用 い た磁 界 解 析 方 程 式. 方 程 弐 よ り(1)武 の よ うに な る。. に時 間 に関 し て差 分 法 な ど. を用 い るた め に解 析 の 手 順 が 複 雑 な もの とな る。 とこ ろで,交 流 強 制 項 を含 む非 線 形 回路 の周 期 解 を 求 め る有 力 な 手 法 と し て 調 波 平 衡 法 が 知 ら れ て い る(5)。調 波 平 衡 法 は,周 期解 が 高 調 波 の和 と して 解 を 表 現 で き る こ と に基 づ い てお り,著 者 ら は こ の考 え に. …… (1). こ こで,A:磁. 気 ベ クト ル ポ テ ン シ ャル のz. 方 向 成 分,レ:磁. 気抵抗率. 本 論 文 で は,電 流 はz方. 向 に対 し て 無 限 に連 続 し. 着 冒 し,交 流 定 常 状 態 の 磁 界 解 析 の み を対 象 と した有. て 流 れ て い る と し,電 気 ス カ ラポ テ ン シ ャ ル φに 関. 限 要 素 法 を検 討 した 。. し,(∂ φ/∂z)=0(φ:一 定)と す る。. 本 論 文 で は,二 次 元 直 角座 標 系 で の 上 記 の 有 限 要 素. <2・2>調. 波 有 限要 素 法. ガ ラ ー キ ン法 を 適 用 し. 法 の 定 式化 を述 べ,リ ア ク トル お よ び電 磁 石 に適 用 し. て有 限 要 素 法 の 定 式 化 を行 う。(1)式. 求 め た解 析 結果 と実験 値 の比 較 を行 う。. を適 用 す る と,. に ガ ラ ー キ ン法. Alternating-current Magnetic Field Analysis Including Magnetic Saturation by a Harmonic Balance Finite Element Method.By. (2). Sotashi Pamada,Member,Junwei Lx,Non-member,Kazuo Bessho,Member(Kanazawa University)&Takeshi Yoshimoto, Member(Ishikawa College of Technology).. とな る。 こ こで,重 み 関 数 と し て一 次 三 角 要 素 の補 間. 山田外史:正 員,金 沢大学工学部電気 ・情報工学科. 関数 瓦 を用 い る こ と とす る。. 魯 軍偉:非 会員,金 沢大学大学院 自然科学研究科博士課程 別所 一夫:正 員、金沢大学 工学 部電気エ ネルギー変換実験施設 吉元. 強 綱 入 力 を含 む非 線 形 回 路 の 解 析 に適 用 さ れ る調 波 平 衡 法(5)を有 限 要 素 法 に取 入 れ て,磁 界 分 布 の 時 間 周. 武:正 員,石川に工 業高等専門学校電気工学科. 756. T.IEE Japan,Vol.109‑D,No.10,'89.

(2) 調波有限要素法 による交流磁界解析 期解 を求 め る解 析 の 定 式 化 を行 う。 以 下,こ の 手 法 を 調波有 限 要素 法(Harmonic Method=HBFEM)と. Balance. られ る。. Finite Element. (10). 呼 ぶ こ とに す る。. (x1,yi)を. 普通,交 流 機 器 に 登 生 す る ひ ず み 波 は,対 称 波 で あ. 節 点 の 座 標,⊿. (10)式 中 の 定 数ai,biお. を 三 角 要 素 の 面 積 と す る と, よ びCiは(11)式. とな る。. り奇数 次 高調 波 の和 と表 す こ とが で きる 。 す な わ ち, 磁気ベ ク トル ポ テ ン シ ャルA,磁. 束 密 度(Bx,By)お. よ. … …(11). び励磁 電 流 密 度Jaは. (10)式 で 与 え ら れ る補 間 関 数 の 一 つN1を (7),(9)式. と共 に(2)式. に代 入 し,第1項. 選 び, か ら第3. 項 の 各 々 積 分 を行 い 整 理 す る と以 下 の 式 とな る。. …… (3). で与 え られ る。 こ こで,ω は 励磁 電 流 密 度 の 基 本 角 周 波数 で あ り,添 字i,eお. よび η は そ れ ぞ れ 節 点 番 号,. 要素番 号 な ら び に 高 調 波 次 数 を 示 す 。 ま た,添 字x, yはベ ク トル 方 向,添 字S,Cはsin. COS成 分 を示 す。. 磁気 ベ ク トル ポ テ ンシ ャル と磁 束 密 度 の 間 に は以 下 の 関係 が あ る(6)。 ……(12a). 次 に,普通 の鉄 心 の磁 化 特性 は,仮 定(4)に 飽和 の み を 考 慮 す る と磁 束 密 度8の. 従 い磁 気. 奇 関数,す な わ. ち, ……(5). と表 す こ とが で き る。Bは. 磁 束 密 度 の 大 き さ を示 す。. よって,磁 気 抵 抗 率 レは ……(6). にて与 え られ,偶 関 数 で あ る 。(6)式. に対 称 波 で あ る. 磁束密 度 を代 入 し フー リエ級 数 展 開 す る と,磁 気 抵 抗 率は … …(12b) ……(7). とな り,す な わ ち偶 数 次 の高 調 波 の 和 で 表 され る。 こ こで,フ ー リエ 係 数 は次 式 に て与 え られ る。 ……(8a). ……(8b) … …(8c). 1個 の一 次 三 角 要 素 内(節 点 番 号i=1,2,3)に. おけ. る磁気 ベ ク トル ポ テ ン シ ャ ルAは …. ……(9). にて表 され,こ 電 学論D,. こでNiは. 109巻10号,平. こ こ で,定. 補間 関 数 で あ り次 式 で 与 え 成元 年. 757. 数dijは(8)式. …(12c). に て 求 め られ る フー リエ係.

(3) 補 間 関 数 を そ れ ぞ れN2,N3き と し た 場 合 に つ い て も. 数 を含 み(15)式 に 与 え る。 三 角関 数が 直 交関 数 列 で あ る こ と よ り,(2)式の. 演. 同 様 に(2)式. の計 算 を行 い,ま. と め る と1個 の 一次 三. 角 要 素 に対 す るマ トリ ック ス 方 程 式,す. 算 の結果 を三 角 関 数 の 各 係 数 に て ま とめ 零 と置 くと,. なわち. 次 式 の マトリ ッ クス 方程 式 を 導 く こ とが で き る。. ……(13). こ こで,列 ベ ク トル{A}お. よび{K1}は. 以下 の式 にて. 与 え 与 えら られ れる る。 。 ……(17). を 得 る 。 こ こ で,列. ……(14a). 行 列{K}は(18)式. で 与 え ら れ る。. ……(14b). また,(13)弐. 中 の ブ ロ ッ ク行 列D,Nは,そ. れぞれ以. 下 の式 で得 られ る 。. ……(18). 鉄 心 の飽 和 特 性 は ブロ ッ ク行列 か に お い て 考 憲 さ れ,ま. たNは. 調 波 次 数 を 意 味 す る行 列 で あ り,そ れ. ぞ れ 磁 気 抵抗 率 行 列,調. 波 行 難 と呼 ぶ 。(17)式にお. ける未 知 変 数 は,各 節 点 に お け る磁 気 ベ ク トル ポ テ ンシ ャル の高 調 波成 分 の 波高値 で あ る。 (17)式 かち 更 に通 鴬 の 有即 要 素 法 の 手 続 きに従い, 全 体 の 系 を表 す全 体 節 点 方程 式 を導 くこ とが で き る。 い ま,あ る磁 界 系 に お い て 未 知 節 点 数 をnと. する静. 磁 界 解 析 で の シ ス テ ム 行 列 π は,そ のバ ン ド幅 をk とす れ ば 図1(a)に. 示 す 構造 と な る。同 じ問題 の時. 間周 期 解 を(2m‑1)次. まで の 高 調 波 を考 慮 す る調 波. 有限要 素 法 に て解折 す る場合,シ 図1(b)に. 示 す よ うに2mn次. ス テ ム行 列 の 大 き さは の 行 列 で か つ バ ン ド幅. は 一2mkと な る。 シ ス テ ム行 列 は磁 束 密 度 の 値 を仮 定 す る こ とに よ り 定 まる ゆ え,全 体 節 点 方程 式 は緩 和 法 また はNewton ‑ Laphson法. を用 い計 算 を 行 う こ と が 必 要 で あ る。 以. 下 の調 波 有 限 要 素 法 の 計 算例 では 緩 和 法 を用 い て行 っ た。 3.調. ……(15). <3・1>. 波 有 限 要 素 法 に よ る磁 界 解 析 リア ク トルモテ ル へ の 適 用. 調波有 限要. 素 法 を検 課 す る た め簡 単 な 三脚 鉄 心 か らな る リア ク ト ル モ デル を対 象 に本 手 法 を適 用 し,二 次元 非 線 形 磁界 … …(16). に お け る時間 周 期 解 を求 め るti図2に ルの1/4の. 示 す リア クト. 解 析 領 域 を 対 象 に要 素 数70,節. 点 数48と. し. て 解 析 を行 った 。 鉄 心 の 磁 化 特 性 は 図3に 示 す よ うに 九 次 の べ き級 数 関 数に て表 し、検証 を簡単 に す るた め. 758. T.IEE Japan,Vol.109‑D,No.10.'89.

(4) 調波有限要素法 による交流磁界解析 結 果 を図5に。. 印 に て示 す。 この場 合,ギ. ャ ップ に よ. りリ ア ク トル の総 合 的 な磁 化 特性 の非 線 形 性 が 弱 い た め,磁 束 密度 の 高次 の 高調 波 成分 発 生 が 少 な く,三 次 高調 波 成 分 まで を 考 慮 した調 波有限 要素 法 に よ って も (a). 有限要素法 による静磁界問題 の場合. 十 分精 度 の 高 い 結 果 を得 る こ とが で きた 。 これ に 対 して,図2の. (b). リア ク トル の ギ ャ ップを 取 除. (2m一1)次高 調波 までを考 灘した調波有限要素法の場. 合. 図1. シ ス テ ム行 列 の 構 成. Fig.1.Structure. of the system. 図4 等 ポ テ ン シ ャ ル線 図 Fig.4.Equi-potential line diagrams.. matrix.. に渦電流 は考 慮 しな い 。 まず最 も簡単 な場 合 と して 中 央脚 に ギ ャ ップ(ギ ップ の長 さ δ=1.0㎜)を. ャ. もり リア ク トル モ デ ル を. 基本 周 波数 と第 三 調 波 成 分 の み を考 慮 し た調 波有 限 要 素法 にて磁 界 解 析 を行 った 。図4は. 各周波数成公 に. 対す るポテ ン シ ャルの 等 高 線 を示 す 。 更 に,図5は. 中央. 脚で の磁束 密 度 と励磁 電 流 密 度 の波 形 を 実線 に て描 い た もので あ る。に の 問 題 で は,渦 電 流 を 考慮 して い ない ゆえ,瞬 時励 磁 電 流 密 度 を与 え静 磁 界 解 析法 に て 対 応す る瞬 時 での 磁 界 解折 を行 う こ とが で き る(7)。この. 図5調 波 有 限 要 素 法 の 検 証(1) Fig.5.Clarification of HBFEM (I).. 図 2三 Fig.2.Reactor. 脚 鉄 心 に よ る りア クト ル モ デ ル model with three-legged core.. 図3 Fig.3.Approximated. 磁化 特性の近似(I) magnetizing. 図6 調 波 有 限 要素 法 の 検証(II) Fig.6.Clarification of HBFEM (II).. character-. istics(I). 電 学 論D,109巻10号.平. 成 元年. 759.

(5) い た場 合 の解 析 を 同様 に行 っ た 。 図6(a)は 波 まで,ま た 図6(b)は. 三次高調 …… (19). 第 七 次 高 調 波 まで を考 慮 した. と して い る。 計 算 に用 い た 定 数 は 以 下 の 値 で あ る。. 解 析 結 果 で あ る。 両 者 を比 較 す れ ば ギ ャ ッ プが な い場. 励 磁電流密度:. 合 は 鉄 心 の 飽 和 特 性 が 顕著 に 現 れ るた め高 次 の 調 波 成 分 ま で を考 慮 した 解 析 が 必 要 とな る こ とが 明 ら か で ある。 以 上 の 調 波 有 限 要 素 法 の 計 算 にお い て は,減 速 緩 和 法(緩 和 係 数E=0.15〜0.3)を. 用 い た 繰 返 し計 算 に. て 行 って お り,そ の 繰 返 し 回 数 は収 束 の 判 断 条 件 を ε=0.2%と. し た と き,20〜40回. で あ っ た。 な お,図. な お,励 磁 電 流 密 度 は解 析 す る実 験 の測 定 値 で あ る。. 5お よび 図6で の 励 磁 電 流 密 度 成 分 の値 はsin成 分 を 示 し,COS成 <3・2>. く ま取 り コ イル の 導 電 率:σ=3.8×107S/m 励 磁 基 本 周 波 数:f=180Hz. 分 の値 は零 で あ る。. 図8の 結 果 は,基 本 周 波 数,第 三 お よび第 五 調波成 分 の そ れ ぞ れ につ い ての 磁 気 ベ ク トル ポ テ ン シ ャル を. くま取 リコ イ ル 付 き電 磁 石 の 解 析. 解析. 位 相 ηωt=0,60,90°(n=1,3,5)で. の 瞬 時 値 と し て描. 領 域 中 に渦 電 流 が 存 在 す る問 題 に調 波 有 限 要 素 法 を適. い た 等 ポ テ ン シ ャル 線 図 で あ る。 た だ し,こ れ らにお. 用 す るた め,図7(a)に. い て は 分布 図 を明 りょ う にす る た め基 本 周 波 数成 分 に. 示 す くま取 りコ イル 付 き電 磁. 石 を解 析 対 象 に取 上 げ た。 鉄 心 に は フ ェ ラ イ ト コ ア. 対 し てベ ク トル ポ テ ン シ ャ ル を3倍. (TDK製 H7C1)を. 2.5倍,5倍. 用 い,そ の 磁 化 特 性 は(b)図. にて. 周 波 数 成 分 で は10倍. 周波数成 分では. に拡 大 し て か ら等. 近似 し,そ の 関 数 は 付録 に示 す 。 くま取 り コイ ル に は. ポテ ン シ ャル 線 図 を描 い て い る。 基 本 周 波 数 お よび3. 渦電 流 が誘 導 さ れ る もの と して,渦 電 流 解 析 の 対 象 と. 倍 周 波 数 成 分 の磁 束 分 布 図 にお い て は,く ま取 りコイ. す る。. ル 内側 で は磁 束 が 小 さ く,く ま取 りコ イル 外 側 では磁. この 解析 で は五 次 高調 波成 分 まで を 考 慮 した 調 波 有 限 要 素 法 を 適 用 し,解 析 領 域 は 図7(a)の を 要 素 数336,節. 点 数195に. 導 され る電 流 に よ り,く ま取 りコ イル 内で は減 ず るよ. て分 割 した 。 繰 返 し計 算. の 収 束 条 件 値 は,繰 返 し回 数kで テ ン シ ャル の 最大 値Amax〓. 束 が 集 中 してい る。 この 原 因 は,く ま取 りコイ ル に誘. 断 面 の1/2. う に外 側 で は その 反 対 に作 用 し て い る結 果 で あ ろう と. の磁 気 ベ ク トル ポ. 考 え られ る。 第 五 調 波 成 分 は極 め て小 さ く,明 りょう な分 布 を示 して い な い。. に対 して. 図8各 調 波 に対 す る等 ポテ ン シ ャル 線 図 Fig.8.Equi-potential line diagrams for each harmonic component.. 図7く ま取 り コイ ル 付 き電 磁 石 Fig.7.Electromagnet with shading coil. 760. T.IEE Japan,Vol.109-D,No.10,'89.

(6) 調波有限要素法 による交流磁界解析. (a). 図9鉄心. 内の磁束密腹波形. Fig.9.Waveforms. of flux density. 図10. 実験による励磁電流密度の調波成 分. 励磁周波数 に封す る磁束密度の 調波成分. in core.. Fig.10.Harmonic versus magnetizing. components frequency.. of flux density. 図9は 各 鉄 心部 分 に お け る磁 束 密 度 お よ び励 磁 電 流 密度 波 形 を 描 い た もの で あ る。 磁 束 密度B1,B2お びB3は 図7(a)に. 示 す く ま取 りコ イ ル 外 部,内. よ 零 と置 き,ま た 励磁 電 流密 度 は巻 線 が均 一 に巻 か れ て. 部お. い る と して励 磁 電 流 値,コ. よび中 央脚 で の値 を示 す 。 実 験 で は磁 束 密 度 は,探 りコイル の電 圧を デ ィ ジタ ル 積 分(横 河 電 機,type3656). 算 出 した。(b)図. イ ル巻 数 お よび 断 面 積 か ら. は磁 束 密 度 成 分 の 解 析 結果 と実 験結. して測 定 した。 く ま取 り コイ ル 内 部 で は高 調 波 成 分 が. 果 の比 較 を示 す。 この 結 果 か ら,両 者 に は よい 一 致 が. 排除 され た正 強 波 に近 く また{立相 遅 れ が 大 きい の に対. 見受 け られ る が,励 磁 周波 数 の周 波 数 が 高 くな るほ ど. し,く ま取り コイ ル外 側 で は磁 束 密 度 は飽 和 値 に達 し. また基 本 周 波 数 よ り も第三 調 波成分 に お い て幾 分 誤 差. 波彩 ひ ず み が観測 され る 。. が 大 き くな っ て い る。 この原因 と して,解折. 次 に,励 磁 周 波 数 を60か. ら660Hzま. では く ま. 取 りコ イル 部 分 を4分 割 して お り,励 磁 周 波 数 で の 渦. で変 化 させ. た場合,磁 東 密 度 の各 調 波 成 分 が どの よ うに変 化 す る. 電 流 の 表 皮 厚 さ(f=660Hz,5=3.18mm)に. かを計 算 し,実 験 値 と照合 した 。 この 調 波有 限 要素 法. 分 小 さ く分割 され て い ない た め と考 え られ る。. では電 流 密度 を 入 力 す る こ と に よ り計 算 す る た め に,. 4。. ま. と. 比 べ十. め. まず正 弦 波 電圧 源 に励 磁 コ イ ル と抵 抗(抵 抗 値216Ω) を直列 接 続 した回 路 で の励 磁 電 流 の 周 波 数 成 分 を灘 定. 鉄 心 の動 作 領 域 が 飽 和 に達 す る よ う な場合 の 時 間 周. し,そ の値 を 周 い 調 波有 限 要 素 法 に よ る 解 析 を行 っ. 期 磁 界 分 布 を求 め る手 法 とし て調 波 有 限 要 紫 法 を提 案. た。 た だ し,実 験 条 件 と して電 流 の 実 効 値 を一 定 と し. し,実 験 値 と計算 値 を比 較 す る こ とよ り定式 化 の正 し. た。 図10(a)は. い こ との検証 を行 っ た。 この手 法 で は、 交流 定常 状 態. 励 磁 電流 の 周 被 数 成 分 を 灘 定 し た 結. 果で あ り,こ の 周 波 数 分 析 に は8bit精. に お け る解 を低 次 の調 波 成 分 の和 と仮 定 す る こ とに よ. 度 の周 波数分. よ り行 っ た。 た だ し,. り近 似 解 を得 る もの で あ り,そ の た め 時 間偏徴 分 に 関. 第五 調 波 以 上 の電 流 成 分 は その 精 度 以 下 の値 の た め に. す る計 算 を 除 く こ とが で き る。 また,時 間 周 期 解 を求. 撰 器(松下通信VS‑3310A)に. 電 掌 論D,109巻10号,平. 成 元年. 761.

(7) め る際 に時間 周 期 状 態 を定 め る条 件 を追 加 す る必 要 が. れ 線 関 数 を組 合 せ て下 記 の 式 に て近 似 した 。磁 束 密度. な く,そ の 計 算過 程 は非 線 形 静 磁 界 解 析 と基 本 的 に は. Bが 正 の 場 合 は 上 の 符 号,負. の 場 合 は 下 の 符 号 を用. い る。. 同 じ よ う に取 扱 う こ とが で き る。 本 論 文 で は,調 波 有 限 要 素 法 を二 次 元 直 角座 標 に お. … …(付1). い て鉄 心 の ヒス テ リシ ス特 性 を無 視 した場 合 の解 析 に 限 定 したが,同 手 法 は ヒス テ リ シス特 性 を 考 慮 した 場 合,更 に三 次 元 座 標 系 で の磁 界 解 析 に 対 して も適 用7 能 で あ り,今 後 発 展 さ せ る予 定 で あ る。. … …(付2). (平 成 元 年2月3日. 文. 受 付). 献 … …(付3). (1). 中 田:「. (2)別所. 磁 界 の 解 析 技 術」,電 学 誌,108,217(昭. ・山田・ 金 丸:「. 63‑3). プ ラ ン ジ ャ形 直 流 電 磁 石 の 過 渡 特 性 の. 解 析」,電 学 論B,98,625(昭53‑a) (3). 原 ・内 藤 ・卯本:「時間 周 期 有限 要 素 法 に よ る高 圧 回転 機 コ ロ ナ ・シ ー ル ド部 の 電 界 解 析(1部 数値 解 析 法)」,同 上B,102,. … …(付4). 423 (昭59‑7) (4)中. 震 ・河 瀬 ・松 原 ・伊 藤:「. 時 間 馬 期有 限 要素 法 に よ る く ま. 取 リ コ イ ル付 き電 磁 石 の 特 性」,同 上B,105,975(昭60‑5) (5). 例 えば,牛田. (6). 森北出版 例 えば,中 田 ・高橋:電. ・森:非 線 形 園路 の 数値 解析 法,P,117(昭62). …… (付5) 気 工掌 の 有 限 要 素 法,1章(昭57)森. 詫出版. (7). P.Silvester&M.V.K.Chari:"Finite Element Solution of Saturable Magnetic Field Problems", IEEE Trans. Power Apparatus Syst.,PAS-89,1642 (1970). 付. ……(付6). 録 … …(付7). 鉄 心の磁 化特性 は,測 定 した特性 を多項式お よび折. 762. T. IEE Japan,. Vol. 109-D, No. 10, '89.

(8)

参照

関連したドキュメント

Brayton-like operation is divided into the following four processes; (1) Adia- batic demagnetization of regenerator bed (Field decrease causes an isentropic temperature decrease

Rats hearts were perfused ex vivo for 120 minutes after 24 hours’ preservation in two groups (n=6 each): (1) conventional storage group, in which the hearts were stored at 4°C,

1975: An inviscid model of two-dimensional vortex shedding for transient and asymptotically steady separated flow over an inclined plate, J.. Fluid

[Publications] H.Cao, K.Miyata, T.Tamura, Y.Fujiwara, A.Katsuki, C.-H.Tung, and Y.Tanimoto: &#34;Effects of High Magnetic Field on the Intramolecular Exciplex Fluorescence

7 The current density J z at the center of the channel is higher for a micropolar fluid than that for a Newtonian fluid, and it will decrease as the microrotation parameter

Let F be a simple smooth closed curve and denote its exterior by Aco.. From here our plan is to approximate the solution of the problem P using the finite element method. The

Keywords: compressible Navier-Stokes equations, nonlinear convection-diffusion equa- tion, finite volume schemes, finite element method, numerical integration, apriori esti-

Applying the conditions to the general differential solutions for the flow fields, we perform many tedious and long calculations in order to evaluate the unknown constant coefficients