【
論文
】
UDC :624.
953 :624.
042.
7 第日本 建 築 学 会385 号・
構昭和造系論文報告63 年3集月液 体 貯 槽
に
お
け る
有 限 振
幅液
面 動揺
に
関
す
る
研 究
(
そ
の
3
)
スワ
ー
リ
ング
に
つ い て の検討
正会 員
正 会 員 正 会 員 正 会 員大
松
加
藤
森
井
藤
原
博
徹
啓
司
*哉
* *_
* * *健
* * * *§
1.
序 文
地 震 時
にお ける液 体 貯 槽
の動的
応答 挙 動
を予 測
す るこ と は,
これら の構 造 物
の耐
震設
計
を行 う
上で重 要
な課
題
の ひ とつ であ る。貯 槽 内流 体
の動
的応
答
を理 論 的
に扱
う場
合
,
流
体
の粘 性 効 果
は微 小
であ る と考
えて こ れを無
視
し, 理 想 流体
の場
と考
え たポ テン シャル流
れ理 論
に基
づ くの が通 例
で,
内 部 流 体
の ス ロ ッシング固 有 振 動 数
,
線
形 応 答
の諸
量につい て は,
振
動 実 験により得
ら れ る値
と良
く一
致 し た結 果
を得
る こと がで き る。 これは,
内部 流
体
の動的
挙 動
を記 述 す
る境 界 値
問
題
に現
れ る,
自 由表 面
にお け る境
界 条 件
の非 線
形性 を
省
略
す ることによ り,基
礎 式
を線
形化
して扱
う方 法
によ る もの であり,
内 部 流
体
の動
揺
が小
さい場 合
に は現 象 を良
く表 現
す るも
の であ
ると考
えてよい。 しか し,
貯 槽 内
の流 体
の振 動 系
が.
地 震
外 乱 中
に わず
かに で も含
まれ る固有
振 動 成 分
に対
して,選 択 共 振
現象
を起
こ し,
貯 槽 内
の液
体
の動 揺
が増 幅
され て,微 小
と は み な すことが でき ない よ う な振 幅
を持
っ ス ロ ッシ ン グ 振 動 と な る場 合
が あり, こう し た時
にはこ の よ う な線
形 化
手
法
は,
そ のまま
では適 用
で き ない ことにな
る。
前
二報
1)・
e〕 で は,
こ うし た観 点
に立 ち,
円 筒 形 貯
槽
につ いて,
貯 槽 本 体
を剛 体
とみ な し た 上で正弦 波 定 常
加 振
下 での貯 槽
内 流 体
の応 答 性 状
につ いて,
理 論 的
およ
び実 験 的
に検 討
を加
え て お り,一
次 主 共 振領 域
におい て周 方 向 展
開次
数 n−
O
お よ び2
の成
分 が発
生 す ること,
一
次 主 共 振 領
域
以 下
の振 動 数 領 域
において高 調 波 共 振 現
象
が発 生 す
る こと な どにつ い て示
し て い る。
さて
,
円 筒 形
あ るい は 球 形の貯 槽
の よ うな,軸 対 称
の形 状 を持
つ液 体 貯 槽 内
の流 体
が,
水 平
一
方 向
に加
振
さ れ て いるにも
か か わ らず
,
この加 振 方 向
とは無
関係
に,
振
動
面
が鉛 直 軸
回 りに概 周 期 的 な 回転 運 動
を起
こすこ と が本 稿は
,
昭和61
年 度 お よ び昭 和62年 度日本建
築学 会 大 会 (北 海道, 近畿 )
に て公 表 した もの に加 筆し,
ま とめ たもので あ る。
* 名 古 屋 大学
助 手
・
工博* * 名 古 屋 大 学
助 教 授
・
工博 “ # 熊 谷 組・
工 修* * * * 名 古 屋 大 学
大 学
院
生 (昭 和 62 年7月 21日原 稿 受 理 〕 ある こと は よ く知
ら れて い る事 実
で あ る14) 。 これは,
ス ワー
リング
と呼
ば れる現 象
で,
円筒
形
お よ び球 形 貯 槽
の,振 動 台
によ る加
振
実 験
に おい て頻 繁
に 認 め ら れて い る。
こ れ は,内
部
の液 体
量,
加 振 振 動 数
,加 振 外 乱
の大
き さあ
る いは応
答
量 の大
き さ など
の諸 量
の間
に あ る関 係
が成
立
した時
に発 生
す る事
実
が認
め られ てお り6),
この こと は,
理 論 的
に は貯
槽
内流 体
の スロ ッシング
に よ る非 線 形
定 常 応 答
解
を
示
す応
答
曲
線 上
にお け る,
ほ かの空間
モー
ドに対 応
す る定 常
振 動 解
へ の不 安 定
分岐 現 象
とし て記 述
し得
る可 能 性
を 示唆
して い る。
ま た,設 計 的 観 点
か らも
,実 際
の液 体 貯
槽
に おい て こ の よ う な 現象
が発 生 す
れ ば,
内 容 液
の周 方 向
へ の振
れ回
りに よ る貯槽
本 体
およ
び基 礎
部
へ の影 響
は無 視で き ないも
のと考
え ら れ る。本 論 文
では, こ の現 象
の発 生 を
,剛
体貯槽
内 部
の理 想
流
体
に対 す
る境 界 値 問
題 に お け る,
自
由 表面
での境 界 条
件
の非 線 形 性
に起
因 して起
こ る,定
常 解
間
の分 岐 現 象 と
して説 明
さ れ ること を理 論 的
に示
し た上
で,
こ の結 果 を
・
検
証
す る た めに行
わ れ た円筒 貯 槽
につ いての振 動 台 実 験
の結 果
につ いて 記述
す る。§
2,
基 礎 式
の誘導
*剛 体 貯 槽 内
の流
体
につ い て,Fig.
1
に示
す よう
に記 号
動 揺液面rSF:
z=
η 貯槽 側 壁:ST zr 回 転中心 軸 SFO :z=
0 向:X 方 向 Fig.
1
軸対 称貯 槽の記 号お よ び座 標 * 脚 注 : 本 章につ い て は第
一
報
1) に て詳し く記 述して い る が,
後の 章で の説明の都合 上 簡単に再 掲す る e
一 69 一
お よ び
貯槽
に固 定
し た 座 標系
をと るも
の と す る。
内部 流
体
は,
非 粘 性
,
非
圧縮性
,非 回 転 性
の仮 定
を満
足 するも
の と すれ ば,
こ の と きの境 界 値 問 題
は次
の よ う に記
述
さ れる。
ワ: ¢
=o
in
V ←
一
■
,
・
,
■
,
一
,
一
一
(
1
−
a)
ep
.
n=
’
O
on
ST ・
・
・
・
・
・
…
t
(
1−
b
>
ep
,
in
。
O
.
t・n
S
・・
…・
・
…・
(1
−
C)
e
・,
t +壱
(
・・ad …)
・+i ・
X
− ・ ・nS
・’
………
(
1
−d
)
こ こ に,g
は速 度 ポ テン シ ャ ル,η
は自 由 表 面
にお け る液面
上 昇
,i
は x,
y
,
z各 方 向
の外乱加
速 度
を表
す 加速
度ベ ク トル,i
は x,
y
お よ
び2 を要 素
と する ベ ク トル , n、 は自 由 表 面
か ら外 向
き に立
て た単 位 法 線
ベ ク トルの Z方 向 成 分
.
(
z方 向
の方 向 余 弦 }
,
iP
,
n は速 度
ポ テンシャ ル apの法 線
方 向
微 分 係 数 を 表
し ている。
(
1
−
a) 式
か ら(1
−d
)式
の4
つの式 を
その停 留
条件
式
と し て持
つ変 分 汎 関
tw
L
* は次式
で与
え ら れ る。
・
∬
朏
一
・’
・
…・
・
…・
・
…・
…『
・
………・
(
・)
・・
(
・,・)
一
ル
・+壱
(・・ad ・) ・ +…}
・・…・
(
・)
上 式
に お い て,
積
分 領 域
V
は,Fig,
1
に示 す
よ うに流
体領
域 全 体
を 表 して お り,一
般
に未 知 量
で あ る自
由 表 面
に お け る液 面 上
昇
を 表 す 関 数
ηあ 関 数
と な る。
こ の こ とは,
(2 )
式
において流
体 領
域
V
も式 中
の未 知 関
難
q
と同 様
に変
分 を受
ける こと を意 味
してお り,
この点
が通
常
の確 定 領
域
を対 象
とす
る変
分
汎関 数
との大
き な相 違 点
で ある。
(
2
) 式
に基
づ き近 似 解 析
を行
うた めに
,
この汎関 数
を静 止 液 面
(
2=
・
O
>
近 傍
でTaylor
展 開 表 示
す るこ とを考 え
る。
こ の時
,
動 揺 液 面
上 に お け る速 度
ポ テン シャ ル お よ び流 体 粒
子の速 度
を,
次
の よ うにTaylor
展
開
で き るも
の と考
え る。
gl翻
=L
ゆ )
,
ep,
、1
。.
η;L
(
mp
,
1) (
i
=
x・
y
・z〕.
,
.
.
.
.
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
tt・
・
(
4
)
こ こ に,
’
・(
f
)
−
fl
。.
。+ ・裏
L
。 +謬
1
+
蓄
器
L
。 +・
… ・
t−
O・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
甲
・
・
…
(
5
)
今
,
速 度
ポ テンシャ ル epとし て(
1
−
a}
式 お よ び(
1
−b
)
式 を 満
た す もの を考
え,(
2
}式
の変
分 を 実 行し,
(
4
>
式
のTaylor
展開 表 示 を 用
い て,
2
つ の未 知 関 数
epお よ び η につ い て整 理 す
れ ば,
次
の2
つの式 を得
る。ゑ
励
・
嘱
・ ・… (・…)一
・(
・・)
1
・・
69
・
dS
=
=
・…・
……・
……・
…一 ・
……・
・
(6−
a)
ム
1
・…
,
・)
・9
・(
・・ad ・・
9
・ad ・)
・・…1
− ・一 70 −一
一
n
,
.L
{
挈)
L
(
皿2)
一
η”L
(
畝シ)
L
(
z)
一
喇
蚓
勘
dS −
・・
…・
一…・
………・
(
6
−b
)
上式
は,
変 分 問 題
の直
接 解
法
であ
るGalerkin
法
の基 礎
式
と なっ てい る。
(
1−
a)
式
お よ び(
1
−
b
)
式 を満
たす関 数
列 qs
(
x,
y
,
z)
を用
いて,
速 度 ポ
テ ンシャ ルep
(
x,
y、
z,
t>
お よ び自 由
表 面
にお ける液 面
上昇
量 η(
x,
or
,
t
)を時
刻
座
標
と空 間
座 標
に変数
分離
し て次
の よ うに表 現
する。9
冫(
コじ,
3
ノ,
z ,t
}
=
at〔
t
)
ψ‘(
コじ,y
,z
)
・
・
・
・
…
r・
・
・
・
…
(
7
−
a)
η
(
x,
gy
,t
}
= =b
‘(
ε)
ψ‘(
x,
y
,
0
)
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(
7−b
)
こ こ に,
下 添 字
につ い ては,
総 和 規 約
を用
いるも
のと
し,
以 下 同
様
であ
るも
の と す る。
速 度 ポ
テン シ ャ ルg
お よび
自 由表 面
に お け る液 面 上
昇
ηの,空 間 仮 定 関
数 に よる表 示 式 (
7 )
式 を (
6
)
式
に代
入 し,時 刻
に関
す る未 知
ベ クト
ル at,
b
‘を
ま と め て x、と記 述
する こと と し,積 分 を実 行
し た上
で最 高
次 数
を4 次
と すれ ば,
次
の よ うな連 立 常
微
分方 程 式 を得
る。
K
貿
1歯丿十K
野
} コ5,十K
盟
廊丿」σ配十K 獸麺
丿銑十
K
盟
1島
コCkXl 十κ盟
‘勘τ榔;十K 號
隔
歯丿工魂 露コσ瓣+
雌
、渦 耶 勘 +・、。理
+α,理
一
〇・
一
(
8
)
上式
で は, z方 向 加 速 度
と し ては重 力 加 速 度
のみ を 考慮
し て お り,
外 乱
と し て の時刻 変
動 加 速 度
につ い ては x,y
方 向
の み につ い て考 慮
して いる。
こ の式
に,
通
常
の直
接 積
分 を施
せ ば,
x,
y
方
向
の任 意
の加 速 度 外
乱 に対
す る系
の過 渡 応 答 を 求
め ることが
でき
る。§
3.
定 常 振 動 問 題
と し て の定 式化
既 述
の よ うに,個 別
の外 乱
入力
による系
の応 答
を と ら え るた めに は,
(
8
)式
に直
接 積 分 を施 す 方 法
が有用
で あ る が,
系
の振 動 特 性
を一
般 的
に論 ず
るた めには,
時 刻
’
座
標
を縮
退
させ た振 動 数 領 域
に お ける理論 展 開
の方が有
用
であ る。
こ こ では,
貯槽
内流 体
の動 的 応 答挙
動
を大 局
的に把 握
する ために,
問
題 を定 常 振 動 問 題
と し てと
ら え,
振 動 数 領 域
での解 析
を行
う。
こ の ために,
(
8
)式
に調
和
バ ランス法
を適
用 し て未 知
ベ ク トル Xt(
t
)
を 各 時 空
間内
の仮 定 調 波
の重
みを 持
つ代 数 和
と し て次式
の よう
に仮
定
する。
T、
ω
一箟
,、。c。 ,P
。t
+Si
S、。
Sinqa
)t
……
(
9 )
ρ=
O q;
1.
こ こ に
,
Ct. およ
び Steは, そ れ ぞれ未 知
ベ クトルの第
i
番
目の成 分
Xiの,
cos(
Ptot
)
およ
び sin(q
ωf
)
に関
す る重
み を表
し て お り, こ の置 換
に より未 知 量は,
Xt か らc、p
,
Sta.
に変換
さ れる。前 節
と同 様
に,未
知 量
Ci。,
St,をま と めて
,
Ci と置
き,
(
9 )
式 を (
8
)式
に代
入 して各
調 波
ご とに整 理 すれば次式
の よ う な連 立 代 数 方 程 式
を得
る。
ω
躍
]C,+溜
伽 C、+ωA
盟
C,C、+膿
C・Ck+ω
A
嬲
C,C、C,+A
蹣
C、C、Cl+ω
礁
廨 C、C。C、C。+膿
、旧C、C、C,C。十
irAl
“)十偽
溜
)=0 …・
…・
・
………・
…・
(
10
)
こ こ に,
ax=
=
ix
sin ω君,
α 3=
砺 sin ω直と し てい る。
結
局,
問 題 はこ の代 数 非
線
形
方
程 式
を(
ω,
c
‘〉
に関
し て解
く ことに帰
着 さ
れ た。
基
準
調
波
ω と未 知
ベ クト
ル c‘が 求
め ら れ れ ば,
(
9
) 式
か らコCl(t)
が定
め られ,
最終 的
に(
7
)
式に より貯 槽 内
任
意
の点
に おけ
る速 度 ポ
テ ン シ ャ ル ¢ お よ び自 由 表 面
に お け る液
面
上昇 量
ηを 決
定 す
ること が
で き る。§
4.ス
ワー
リングの分岐的
不
安 定
現 象 と し
て の定 式 化
序 章
に述べたよ う
に, スワー
リング は貯 槽 内 流 体
の鉛
直軸 回
りの回転 を
伴
う振 動
現
象
で,
加 振 を受
けて い る際
に振 動 数
一
応
答 振幅 (
液 面
上昇 量
,動 液
圧 な ど)
の間
に, ある条 件
が整 う と発 生
す る も のであ ること が実 験 的
に確 認
さ れて いる6)。
さ らに,
外
乱
の強 度 (
普 通
は加 振
振 幅
か 加 速度 〉
を…・
定
に保
っ た 上で振 動 数 を変 化
さ せ るSweep
Test
に おい て,
あ
る加
振
振 動 数
に達
す る とス ワー
リング
が発 生
し やす
くな ると
い う事
実
20) は,
理 論 的
に は加 振
面内
の振動 (
ス ロ ッ シ ング:加
振 方 向
であ
るx
軸
(
Fig.
1 }
にっ いて対 称
の振 動 成 分
)
に関
す る応 答 曲
線 上
での不 安
定特
異
点
の存
在
を 示 唆 す
るも
の であり,
こ うし た推 測
に墓づ け ば,
加 振 面 外 方 向
の振動 成
分 (
同
じ く,
加 振 方 向
x軸
につ い て非 対 称
の振 動 成
分)
は その分 岐 成 分 と
し て 発生
す る と考
え るのが自然
で あ ろ う。 理論 的
に は,
こ のこ と は(
10
>式
の未 知 量
Ctにつ い て の第
一
変 分
が こ の分 岐
点
で消 失 す
ること
に対
応
す る。具 体
的
に式
の形
で表
せば
こ の分 岐 点
におい て は,
次
式
が成 立
してい るこ とにな る。
det
K
,,=
=
O ・
・
・
・
・
・
…
一・
・
・
・
・
…
噛
9・
・
『
齟
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(
ll
)
こ こ に,KtJ
;M
・
4
甥
十∠
4
甥
十 五κ
A 嬲
昆
十A 溜
)τ産十
(
A
鴉
十・4
瀦
)
τ髭十 石(
、
4餽
【十、4
撒
+!1
臨
)
でiti星十
し
1
偲匙
十A
溜
‘十A
跏
)
ihii
で あり,
伽
,
で‘)
は,
不 安 定 特 異 点
に おける収束
解
を表
すも
の と する。
こ の時
,係 数
マ ト リックスK
‘丿に零 固有
値
が必 ず
一
つ は存 在
して,
こ の固 有 値
に対 応
す る 固有
ベ ク トルがこ の特
異点
にお け る分 岐 方 向
ベ ク トル に対 応
す る ことに な る。
§
5.
簡 単 な解 析
に よ る分 岐 現 象 と し
て の説 明
Fig
.
2
に示
す よ う な 円筒 形 剛 体 液 体 貯 槽
の場合
につ い て加振 方 向
の振 動 成 分
とこれ に直 交 す
る方 向
の振 動成
分 間の非 線 形 連 成 挙 動 を定 性 的
に見 る た めに,
以 下
の よ う な簡 単
な解 析
を試
み る。
ま ず
速 度
ポ テンシャ ルep
と液 面
上昇 量
ηを
そ れ ぞ れ外 力 加 振
の方 向
につ い て,平 行 方 向
と直 交 方 向
の成
分 に分 解
し て次
の よ うに置く。
ψ
(
7,
θ,
z,
置)
=
αs(
孟>
qS(
7・
,θ,
z)十αα(
護)
ψα(
7,
e
,
z}
動揺液面:SF ; z;
η( 静 止 液 面:SFe
:z=
0 貯槽倶i
壁 2Fig
.
2
円 筒 形 貯
槽
の記 号お よ び座 標・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一
一
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(
12
−
a)
η
(
r,
θ,
t
)
=bS
(
t
}
eps(
r,θ,0
)
十ba
(
t
)
¢ a(
r,
θ,
0
)
”・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(
12
−b
)
こ こ に,
QS
(
r,θ,
z)
=R
(
r)
Z
(
z)
cose
ψ
α
〔
r,
θ,
z)
=R
(
r)
Z
(
z)
sin θR
(r)=Ji
(
vr)
/
Jt
(
の
Z
(
z>
=
cosh レ(
z +ん/
a)
/
coshb
(
h
/
a)
上 式 中
でJn
は第
一
種
n次
のべ ッセル関 数
,
レ はJ
{
(
の
=
0
を満
た す 非零
で正の最 小 特 性 根 を
表
す もの とす
る。ま
た,右
肩
に付
し た「
s」
,
「
α」
は そ れ ら の関 数
が周 方 向
の座
標
θ に関
して対 称 (
偶 関 数 )
,
逆
対称 (
奇
関 数 )
め成
分に対 応 す る もの で ある ことを
表
してお り,
そ れ ぞ れ加 振 方
向
の成 分 (
簡 単
の た めに以
後
こ の成 分
を加 振 面 内
の振 動 成
分 という意 味
で「
面 内 成 分
」
と呼
ぶ こ とに す る}
,
お よ びこ れ と直 交
する方 向
の成
分(
同 じ く加 振 面 外
の成
分
と いう意
味
で「
面 外 成 分 」 と呼
ぶ)
に対応
して いる。(
1
−
c) 式
か ら も わ かるよ う
に,速 度 ポ
テン シャ ル φ と液 面
上昇
ηと が そ れぞれ時 刻
に関
して逆
の位 相 を
持
つ こ と,
さら に ス ワー
リングを波 面 振 動
の面 内 成 分 と 面
外成
分
の合 成 と
し て表 現
す ることを考
え た と き,
こ れ ら相
互の成 分
の間に も やは り π/
2
の時
刻 位 相 差 が 存 在
す るこ と を考 慮
すれ ば,
(
12
−
a)式
お よ び(
12
−b
)式 中
の時刻
に関 す
る未 知 関 数
aS(
t
)
,
αa(
t
)
,
bS
{t
)
およ びba
(
t
)
を 次の よ う に置 くこ と がで き る。
窟
1
:
吾
1
鵡
管
1
二
齏
31
}
………・
………・
…・
・
tt
(
ユ3 )
(
12 >式
,
(
13
)式
を(
6
>
式に用
い て空 間
座標
につ い て の積
分
を行
っ た上
で各 時 空 間 成 分
につ いて整
理 す れ ば,
4
コ の未
知 数 (dS
,
ba
,
bS
,
ba
)
に つ い て の非 線
形 代 数 方一 71 一
R4
Jロ
コ
ノ L3Fig
.
3
面 内 振 動お よ び面 外 振 動の背骨曲線と応 答 曲 線 (h
/a=
o
.
5
,
i
=
o.
03)程 式
を得
る。
こ の代 数 方 程 式 を 解
い て得
られ る結
果 を
h
/
α=O
.
5
の場 合
につ い て,Fig.
3
に示
す。
こ の
図
は,
円振 動 数
ω(
緬
で無 次
元化
,
g
は重 力
加 速 度 )
と自 由 表 面
に お け る液 面 上 昇 量
ηの面
内
成 分
石
8 お よ び面 外 成 分
ba
の三 者の関 係
を三次
元的
に表 現
し た もの であ
る。
図 中
,
点
L
は一
次 共 振 点
で一
点 鎖 線
L−L 、
は面 内 振 動
成
分
(
スロ ッシング〉
の背 骨
曲線
,破
wa
R
,−R
{
お よ びR
,−
Rl
は 同 じく面 内成 分
の応 答 曲線 (
i
;0.03
の時
,
i
は外 乱
加
速 度
の大
き さ を重
力 加速 度
g
で無 次 元 化
し た も の)
を示
して お り,
これ ら はいず
れも
万
s一
ω平 面
上に あ る。一
方
, そ の応 答
曲
Wt
R
,−Ri
上
の点
B
は系
が面 内 成
分万
s 以外
に安 定 解* と して 非零
の面 外
成 分
万
a を新
たに持
つ よ うにな る 分岐 点 を 表
して お り,
こ の点
B
か ら(
万
s,
万
a,
ω)
空
間内
に実 線
B
−
S
、, お よ び点 線
B −S
;
で示
さ れ る非 零
の面 外成
分ba
を伴
っ た新
た な応 答 曲 線
が伸
びて いる。
破 線
B
−
R
,は こ の 応答 曲 線
の15s
一
ω平 面
へ の,
ま た破 線
C −R
、お よ び点線
C −
R1
は同
じくこ の応 答曲 線
のba
一
ω平 面
へ の,
それ ぞ れ正射 影
* 脚 注 :非 線 形 代 数 方 程 式の基 本 経路 お よ び 分 岐 経 路の解の安 定 性につ い ては文 献
10
) に詳 述した手 法を用い て判 定す ること が で きる。
を表
して いる。 こ の応 答曲線
上
の各 点
の空間
座標
で示 さ れ る(
5S
,
ba,
ω)
の解
は ,与
え られ た加 速 度 外 乱
に対
する系
の安 定
定常
振 動 解 を表
し てお り,
これ は実 際
の三次 元 空 間
で は,
円
筒
貯 槽
の周 方 向
に波頭
の 回転 を
と も なっ た液 体
の振
動
, す な わち
ス ワー
リング現
象
に対 応
す る もの とな っ てい る。
外 乱 加 速 度
の大
き さft
を
0
に移
行
させ る ことに よ りスワー
リ
ン グの背 骨 曲
線
を得
る こと がで き る。 図中
, 二点 鎖 線
L
−
L
,はこ の背
骨 曲 線
の万
s一
ω平 面
へ の正 射 影 を
,
ま た 二点 鎖 線
L −Ls
およ
びL −
Li
は同
じ くこの背
骨曲 線
のba一
ω平
面へ の正 射 影
を表
し て い る。 ま た,L
−
B
−
D
の破 線
で表
され て い る曲
線
は分 岐 点
B
の万
s一
ω平 面
上での位
置 を
,外 乱 加 速 度
i
の関 数
と して求
め たも
の で,
面内 成
分 ゲ が面 外 成 分
ba
を伴
わず
に単 独
で安 定 解
と な り得
る各
ω に対 する最 大
値
,
す
な わ ち安
定 限 界 曲 線 を表
して いる。
別
の表 現
を す れ ば,
こ の曲 線
と各 加 速 度
レ ベ ル に つ い て の面 内 成
分万
S の応 答 曲
線
と の交
点 が,
ス ワー
リング が分 岐
的
に発
生
す る不 安 定 点
に対 応
す ること に なる。
し たがっ て,
万
S一
ω 平面 上
に お い て,
この曲 線
とス ロ ッ シング
の背 骨
曲 線
L
−
L
、とで囲 まれ る領 域
で は,
ス ロ ッシング振
動,
す な わ ち面 内 成 分
万
S の みの解は常
に不 安
定 と な り,
安
一
72
一
定
な解
には非 零
の面 外 成 分
ba
が混 入 し
,
安 定 な振 動 形
態
とし て常
に ス ワー
リ
ング が発 生
する こと
になる。
以 上
の結 果
か ら, ス ワー
リング
の共 振 点
は 通常
の ス ロ ッシングの共 振 点 と 同
一
であ
ること
, その背 骨 曲
線
お よ び応 答 曲 線
はhardening
の非 線
形振 動 特
性
を もつ こと
,ま
た面 内 成 分
か ら面
外 成 分 が 分 岐
的
に発生
す る特異
点 (
図 中点
B
)
は,
対 応
する* 1ス ロ ッ シン グの共 振 振 動
数
よりも高
い振 動 数 領 域
に位
置 するこ と な ど の定 性 的 性
状 を観 察
す ること が
で き る。
§
6
.
多 自 由度 系
の数 値 解 析
前 章
で は,
円筒 形 剛 体 貯 槽 内
の理想 流 体
につ い て定
性的 考 察 を加
える ことを 目的 と
して,
応 答
モー
ドを面 内成
分
一
波
,
面 外 成 分
一
波 を採 用 す
ること
によ
っ て議 論
し た。
こ こ で は,
周 方 向 展 開 次 数
n につ い て面 内 成
分につ い て はn
=
O
,
1
,
2
,
面 外 成 分
につ い て は n・
=
1
,2
の合 計
5
波
を採 用
し,
半 径 方 向
につ いても面 内 成 分
,面 外 成 分
とも
に,
i
=
1
,
2
の2
波 を採 用
した場 合
の数 値 解 析 結
果 を示 す
。こ の
場 合
の仮 定 関 数
は(
1
−
a) 式
お よび {
1
−b
) 式 を
恒 等 的
に満
た すも
の とし て次式
の よ うに表
され る。
ε
:
:
;
:
;
:
1
蹠
1
;
認
:
:
:
1
‡
膿
溜 }
・
…
r・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
−
t・
・
・
…
一・
・
・
・
・
・
…
(
14
)
こ こで,
Vin は 」ち
包
η〉
=
=
O
を満
たす 第
i
番 目
の正
の特 性
根
を表
す。こ の
表
現
を,
(
6
−
a)式
お よ び(
6
−b
)式
に用
い,
さ ら に§
3.
で示
し た調 和
バ ラ ン ス法
の採 用 調 波 と
し て,cos 重ne