木蝋脂肪酸中の二鹽基酸-香川大学学術情報リポジトリ

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著者︵本誌、昭和十四年、弟十四巻、二五八買︶は、木嶋脂肪酸中にHO比C・︵CH帖︶軍CO誌なる二壇基故 が存在することを決定し、其の嘗験の概忍を報告する研があつに。 其の後の研究賛助により、HO岨C人CH岨︶↑∞・CO態なる二撼基酸も亦布衣することを砕認するに至った。其 の賛助に閲し次に報告する。 原料本壁 前出の報菅に記載せるものと同じ合祀の製品であつで次の性質を有する生観である。 試料木蝋の特数 比嘉︵d−腑。︶ 翻鮎︵持氏、度︶ 酸憤 鹸化償

高松高等商染墜校紀元二千六百年記念論文集

木蝋脂肪酸中の二歴基酸

〇・八東六九 約川八・草−囚九・五 二G・五 二〇八・五

椎 名

三六八

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ニ適塾酸の分散 前出報告の方放で分縄せる粗壁逼塞酸をエチル。エステル化して、軸鮎 竺・八−峯三 度 の結晶を得た。原料の木場脂肪酸めメチル︰エステル r喝よゎ′ 二∵g の収量である。 此の結晶はアルコールより滞結晶を行ひ、融鮎約数九度の給血を得、其の母液よbは融鮎約囚九度 の エチル。エステルの結晶を回収した。其の収量大夫・一三g、一五g である。 翻鮎酌五九魔 の結晶は、アルコールよりの揮管掌ぎ盛返し、融鮎 六〇・二1六?八度 の結晶を 得に。之が即前出報告に記載の HO旭C人CH旭ノ皆・CO誌 のエチル・エステルである。

捌鮎約 四九度 附近の結砧は、渾結晶を更に繰返して、純粋物髪串離せんと試みたるも、融鮎の変化殆んど

無く、展賓蒸溜による精製亦効少く、可二旦遊鞘脂肪酸とし、酪酸マグ、ネシウムによる分別沈澱淡等を試みたる

沃素債︵ウイイス氏︶ ヘーナ一倍 不鹸化物︵勿︶ 木蝋脂肪酸の特数 翻鮎︵撞氏、度︶ 中和倍 沃素偵︵ウイイス氏︶ 永嶋脂肪酸甲の二頗基酸 叫二・五 九四・七四 〇・六〇 五五1瓦六 二酬四。二 心三・, 三六九

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も、結局効果がなかった。勧鮎に殆んと欒化がなく、純粋に近い物質の様にも見えるが、熔融敢態より放冷凝固 せしひるに、HO柏C・︵C胃岨︶望・CO旭Hのエチル一エステルの場合と興り、給血することがなく餅奴となるを以 てヽ不純なるを想はせるのである。而してパルミチン酸CH引出讐CO柏H及びステアリン酸C︸可H∽C・CO随Hの暑 等量混合物より両者を分離することは、極めて困難な ることであるが、右の融鮎約 州九皮 附近のエチル・て スチルも亦、いH①柏C・︵C貴巴↑00・CO旭H 及び既に其の布衣を決定せる HO比C・︵C嵩柏︶望・C①地雷 のエチル‘ エステルの暑等量混合物であつて、雨着の分離極めて困難なるものではなからうか。 木壁脂肪酸申の軍?ゐ・︵の車訂︶−00・の0覧 軸鮎約 囲九虔 附近のエチル・エステルに就き、摺結晶により 得たる融鮎 川九・二1囲九・亙度 のものは、HO柏C・︵C㌘︶︸の・CO覧 のエチル・エステル合成品︵著者、 本誌、昭和十三年、第十ニー巻、七三買︶ との混融試験が、勧鮎降下を示し、四一・六1些一・〇度 を示すによ り、ノ・HOほC・︵C︸訂︶ト⑦・CO覧′ のエチル・エス≠ル計成分とせぎること明かである。 又軸鮎 囲九・二1掴九・五度 の試料は合成による HO匝C・︵CH巴ト00・CO覧 のエチル・エステル ︵融鮎 五四・六1五川・八鹿、前出︶との混捌試験が、五〇・二−五〇・八鹿 の翻鮎を示し、HO柏C・︵CH迅︶望・CO帖H のエチル・エステル︵融鮎⋮大二・︹T⊥ハ∵二度、本誌、昭和十四年、第十四巻、二六〇買︶との混融試験が、 皐車⊥空ハ度︵梢不鮮明︶なる勧鮎を示したのでぁつて、HO帖C・︵CH匝︶↑00・CO誌及びH〇随C・︵C欝︶望・CO⊥誌 のエチル・エステルを成分とするや否や、甚だ不明瞭である。 高鱒高等商麺盛校紀元ニ千大官年記念論文集 ≡七〇

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次に右試料につき、其の鹸化慣を測定せるに、二七〇・六 となり、之より二糖蓋酸のエチル・エステルとし て求めたる分子畳は 品川﹁三・八 と字サ∴屏Cも嵩・︵C昌帖︶︸り・CO帖C‰訂 よりの計御仏、即鹸化昭 二七 ∵川、分子最 川叫二・六川 に近い。 次表の元素分析ぬ果より見るも ]㌘Cも帖C・︵CH柏︶H¢・CO帖C態い なる糾成に近いじ H︵誉 Cハ翌 Hも︵m阻︶ C①帖︵mg︶ 試射︵mg︶ 捌・些二粛 二・川六 七二・七六 =∴乱川五 四∴ニ≡○ 両ニ。五五五 二・五山 七二・七囚 九・二叫○ 三・・初茸五 H・mC悼01やCノ・︵CH沌︶︸①・C018C的H川 よりの計算値 c︵甘︶ 七二1七六H︵思︶ 二二七三 なほ他の試料としで棚鮎 凶八・二−囲八・六度 堅不すエチル・エステルにつき鹸化慣を測定せるに、二ヒ ≡。三 となり、之より計算せる分子澄は、明一〇・六 となる、。 然るに同族列脂肪酸に於ては、北へのエチル・エステルあ別封は、上級のもの桔高く、分子式に於ける果素数檜 加と比ハに高くなり、、遊雛脂肪酸の場合と異なり、奇数異境のものと矩も、果菜数仙つ少き偶数次表のものより低 くなることがない。故に HO帖C・︵CH帖︶︸¢・CO柏H のエチル・エステルの醐鮎は、著者の合成せる H萬柏○帖 木地脂肪酸中の二牌基酸 三七山

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C・︵C正博︺↑00・CO悼C軋訂 の 互助・六1五川∵八鹿 及び HひCも陀C・︵CH旭︶笠・CO蛤C‰訂の 六∵01六

丁二度 の中閥、約五人度 遊に位すべきであつて、CF已it 及び Haus琵 ︵H賢・CFim・Acta∵蔓ぷ∵康

宏○︶ によれば 五七度 となつてゐる。此の翻鮎に比較して、木蝋脂肪酸のエチル・エステルが示す 囲九・ 二1四九・五度 なる融鮎は H引C悼01︺C・︵CH帖︶トミCO持C㍑Hひl のものとしては、多少不純なるにせよ飴りに 低過ぎるものであ・つて、著者は資ろ HO柏C・︵CH旭︶ト00・CO旭H 及び HO比C・︵CH悼︶望・CO随H のエチル・ エステルの混合物翻鮎と見倣すのである。 今融鮎 九九・二1五九・五度 を示す木場脂肪酸のエチル・エステルが、右の如き二つのエチル・エステルの 混合物汀アワとすれば、此のものは、測定により求めたる鹸化慣 囲一三・八 より計節するに、HO・Cも帖C・茶口 巴↑∞・CO旭C悼Hい 四六〆、臼mC旭○柏C・︵CH蛤︶窒・CO帖C蛤H∽ 五闘〆 より成ることになる。次に之等二枚の合 成エ.チル・エステルの昇等鬼混捌試験は、川八・八1川九・二度 の融鮎を示し、更に之と 囲九・二Ⅰ囲九・五 度 の融鮎を示す木蝋脂肪酸のエチル・エステルとの混融試験を行へるに、融鮎降下を示さぬ。 以上の驚験結果より、木蝋脂肪酸中には HO帖C・︵CH持︶︸00・CO帖H なる二糖基駿も亦存在するといふべきで ある。 絶括.本誌、昭和十四年、第十川巻、二五八買にて報脅せる、粗製木岐二璃基駿をエチル・エステル化し、既 に組成を決定せるHO匝C・︵CH柏︶筈・CO旭Hなる二増基酸のエチル・エステ刀の雛晶を分離し、其の母液より吏 高松高等商業畢校紀元二千六百年記念論文集 一二七二

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に 約 四九度 の融鮎を示す木蝋脂肪酸のエチル・エステルの結晶を回収し、此のものは HO柏C・︵CH旭︶︼.00・ CO態 及び 出○旭C・︵C㌘︶望・CO誌 なる二つの二樽基酸のエチル・エステルよb成るものとしに。 而して木蝋脂肪酸中の二縛基肝としては、主としで HO柏C・︵CH蛤︶箋・CO蛤H が存在し HO柏C・︵CH旭︶−00 ・Cp冠=も亦存在するものとした。 なほ詳しくは、エ葉枕塾稚誌、昭和十瓦年、第四十三編、閤仙川買 に頚表してある。 附記︵本誌、唱和十三年、第十三巷、七一貫参照︶エペルハルト氏により初めて蟹表された、木蝋脂肪酸申の 二塩基酸は、血山七立野 の翻鮎を有してゐるが、之に勤し、ガイテル及びフアン・デル・ワン†両氏は、口 本酸なる名柄を興へ、出○柏C・︵C㌘︶筈・CO包囲なる枕挙式を輿へ㌔ 此の日本酸を著者の合成せる、融鮎一二六・九−山二七・︼虔 の HO悼C。︵CH悼︶琶・CO態 と比較する に、融鮎に大差があり、二王・先度 なる融鋸は、右の組成を有するものとしては、飴りに低過ぎるものと認 められる。 シヤァ几及びタスシリー桐氏、其の他ルチカ、ストル及びシンツ氏等は、日本酸は HO蛤C・︵CH悼︶︼り・CO態 なる細成を有するものとしたが、其の試料は同じく融鮎川 山八七−二七・五度 のものであり、而して之が木 場より得仁脂肪酸の中、翻鮎の最も高いものであつで、夫以上の高翻鮎のものは分離して居らぬ。経つで著者の 分解せる、融融川二号七1叫二六・≡磨 のものも亦右諸氏の分析試料中に含まれてゐた筈であり、翻断 木城脂肪酸中の二開基酸 三七三

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高松高埠商業撃校紀元二千六百年記念論文集 三七四 エ﹂七度 のもⅥは、HO持C・︵CH柏︶Hり・CO帖Hに 及び HO蛤C・︵CH㍑︶雲・CO竃の混合物ヤっややと考へうれるのであ告叉之等二種のものを認等温混和す る時は、融新 二七度に近㌢ものが得られる。ガィテル及びフブン∴プル・ワント両氏の円木酸も、其の棚 卸より見る時は蓋ろ右二種のもの∼混合物と見徹し度ものであ云∴ 同氏等による円本酸のエチル・エステルの融 鮎 草二度 も合成エチル・エステル HいCも柏C・︵C貴帖︶沌〇・C01←CH〇l の 六∵01宍二・二度∵∴卜埴校し て甚だ低い。 ルチカ、ストル及びシシツ三氏は、日本酸の柳城決軍に苦り.、混翻試験も行ひ、試料が十分純粋にこあらざれば 融鮎降下が明瞭ならざることを指摘しでゐるが、其の試利とせる日本酸は、融鮎 二五度 のものであつた。 なほ二蛮基扱の精製に於ては、遊離酸を磨逃するよ力も、其のエステルとして魔埋することを推奨する。同族 列二摘皿基酸に於ては、其のエステル聞の捌鮎の差は、遊離酸間の翻鮎の差よりも大であつで、精製に便利があ る。例へばHO柏C・︵CH悼︶筈・COM包及びHO帖C・茶昔岨︶︸00・CO誌 に於ては、融鋸が大夫 旬二六・九−叫二 七・仙度、二山五・七−∴二五・九度 でぁつて、共の嘉一・二度 であるが犬等のエチル・エステルの翻鮎は 大夫 六∵C−大二・二度、五四・不﹂五囲・八鹿であつて、其の差 六・川渡 である。 同族列脂肪酸に於ては、其のエステルの融鮎は、上級のもの梓高く、遊離脂肪酸の場合と異なり、奇数果菜のも のと椰も、翼悉警つ少き偶数淡窮のものより低くなることがない。胃○帖C∴CH旭︶︼¢・CO態の細部はHO蛤

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C・︵C欝︶︼㌍・CO誌■の醐鮎よりも低く、時として HO帖C・︵CH旭︶望・CO覧及びHOも・︵CH柏︶︼00・CO覧 の混合物の捌酎として見倣される快があるが、著しエステルを取扱ふならば、此の悦はない諜である。 叉薄紙品等に於でも、エステルは遊離酸よりも大きく且発しく結晶するのが常であり、精袈に便利である。 次に日本より輸出せられる木蝋は、凡て開場であら、生囁を日光漂白せるものである。経つで洪白申に生じた 恨化恨を含ひものと見るべきものである。外囲に於ける研究は晒槻を試料とせるものであるが、斯る酸化酵を含 むものから、純粋なる二燕基醍を分離接収することに、固難あることは、辻本氏の指摘しに所である。 木場脂肪酸︵混合︶のメチル。エス≠ル眉墨蒸溜に於て、生蝋よりのエステルは、其の大部分が扇⋮〓描辟で溜 糾するに反し、晒嘲よーりのエステルは∵沸鮎が絶えず徐々に上昇する。叉二撼基酸のエステルに富む其の尿賽葵 瑠璃濾ば、晒蝋のものの方が甚しく粘着姓を右守る。而して此の晒蠣脂肪酸のメチル・エステル蒸溜増淀は、之 を翰化して違和酸とし、更にポ油エーテルを以て鹿理して、粗製二項基痕を得、再びエステル化して其の庸源を .、 得るに、やはり粘着性を有し、叉溶媒よりの結晶粒小さくしで、其の精製に不便があり、更に尿量蒸溜するにあ らざれば、生焼よbの二壊基舵のエステルの如き実しき結晶が得難いことは、著者の辟扮する所である。 次に辻本氏は木触二撒基酸の相成決定に常り、軸劉一二二−∴二ニ∵五度 の二摘去酵を木喰より分離した。 而して其の元素分析結果よりいへば、HO沌C・︵CH旭︶望・CO覧 に近いが、測定の回数多かりし中和償及び鹸 化倍より見て、HO帖C・︵CH柏︶18↑・■CO柏Hなる細成を有するものとしたっ 木城脂肪酸中の二鞠基酸 ≡七五

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高埜偽碍商業拳校紀元二千六官牢記念論文集 三七六 フラッシュントレーガー及び︵レ両氏は、丹念なる尿量蒸溜により、途に 叫二七・五度 の翻鮎を有する二 捜基股を緒た。二撼基線としては荒し純粋なるもの藍坤離せるものと侶ぜられるのであるが、之を HO虻C・︵C H柑︶㌍・CO帖H と譜表せることを惜しむのである。 奇数炭素の脂肪俊が、天然油脂の成分となつでゐることは、非常に梯であり、所謂日本酸なるものが、奇数稟 議の細成を有するものとしで教表されでゐる二とは、寧ろ奇異とすべきものでは無からうか。 既に述べに様に木蝋二壇基駿の組成決定に関しては、数種の研究蔑表があつたが、未だ決定的のものとは倍ぜ られなかつた。未だけに其の決定には甚だ大なる困難が預想されたのである。著者は木蝋脂肪酸中に存鹿すると 考へられる二酒基舵の合成経験にも亦努力しにが、之が木場二埴基酸の組成決定に非常に役立つ朗があつた。 ︵了︶

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