• 検索結果がありません。

新規人工染色体ベクターを用いたDNA-PKcs遺伝子発現制御系の構築

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "新規人工染色体ベクターを用いたDNA-PKcs遺伝子発現制御系の構築"

Copied!
24
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

J

Yonago Med Ass 54, 202-216, 2003

新規人工染色体ベクターを用いた

DNA-PKcs

遺伝子発現制御系の構築

鳥取大学医学部基盤病態医学講座器官病理学分野(主任 井藤 久雄教援)

大 槻 明 広

203

E

s

t

a

b

l

i

s

h

m

e

n

t

o

f

a

g

e

n

e

e

x

p

r

e

s

s

i

o

n

c

o

n

t

r

o

l

s

y

s

t

e

m

i

n

a

n

o

v

e

l

Human A

r

t

i

f

i

c

i

a

l

Chromosome (HAC) v

e

c

t

o

r

.

A

k

i

h

i

r

o

OHTSUKI Tottori Universi

GraduateSchool

0

1

Medical Sciences, Departη1ent

0

1

Pathology Division

0

1

Organ Pathology, De

ρ

α

rtment

0

1

Microbiology and Pathology, Faculty

0

1

Mediciηe, Tottori Univers的

ABSTRACT

A major obstacle in constructing a DNA-PKcs gene expression system using conventional vectors is the high expression levels of this gene which results in a decrease in cell proliferation and eventual cell death. One solution to this problem is the use of a Human Artificial Chromosome (HAC) vector.HACs have several advantages over conventional vec -tors such as: maintenance of a constant copy number in a host cell due to their stability, and the ability to accommodate multiple gene regulation elements or a huge genome

since there are no or less size limitations for the DNA to be introduced into them. Katoh et al.

constructed a novel HAC calledd.qHAC, generated by deletion of a distal portion of the long arm of human chromosome 21 and insertion of a lox P sequence for gene cloning. In this present study, 1 attempted to construct a DNA-PKcs expression cassette housed in a

d.qHAC vector wherein DNA-PKcs expression leve1s can be artificially controlled by varying doses of tetracycline. The components of this nove1 DNA-PKcs expression system include: a tetracycline-binding transactivator protein, r

tT

A (Tet-On) or

tT

A (Tet-Off), a tetracycline-responsive element positioned next to a minimal human cytomega10virus promoter, and the cDNA of human DNA-PKcs gene downstream of these two elements. RT-PCR analysis of se1ected clones derived from a DNA-PKcs-deficient CHO cell line har -boring the DNA-PKcs/ムqHACvector exhibited a proportional change in DNA-PKcs tran -script 1evels in response to varying doses of doxycycline, a derivative of tetracycline. These results demonstrate that the combined use ofd.qHAC and the tetracycline gene regulation system is an efficient artificia1 regulation system for・DNA-PKcsand will be useful for func

(2)

204 大 槻 明 広

イ ラ 河

5

B

M

M

m

用 問 問 庇

/

¥

璽 ,

f

S

麟 歌

メ E ・ +

Key words :

1

.

Human a

r

t

i

f

i

c

i

a

l

c

h

r

o

m

o

s

o

m

e

2

.

T

e

t

s

y

s

t

e

m

3

.

DNA-PKcs

4. V3

c

e

l

l

はじめに 安定な遺伝子発現を得るため,既存のプラスミ ドあるいはウイルスベクターを用いて遺伝子を細 胞に導入すると,導入遺伝子は宿主染色体に組み 込まれ,その染色体上の位置や周囲の

DNA

自己列 やクロマチン構造の違いによって影響を受け,導 入遺依子の発現が活性化または不活性化を受け るI)このため桔主ゲノムの改変なく自的遺伝子 を導入し,かつ細胞内で安定に導入遺伝子の発現 を確立・維持させることは困難であった.近年, 染色体工学の進展に伴って,新しい

DNA

導入法 としてヒト人工染色体

(HumanA

r

t

i

f

i

c

i

a

l

C

h

r

o

ω

m

o

s

o

m

e

:

HAC)

が開発され2-9),培養細胞に大き なゲノム

DNA

を導入することができるようにな

"

21pll.2 21pll. 1 21qll. 1 21q11.2 21q21.1 21q21.2 21q21.3 21q21. 12 21q21.13 21q22.1 21q22.2 21q22.3

C

h

r

o

m

o

s

o

m

e

2

1

ったlト12) しかし既存の

HAC

ベクターは詳細な 構造が不明であったり,不要な遺伝子を含んでお り,遺伝子発現ベクターとして理想的とはいえな かっfこ. 加藤らはこのような欠点を改良し,自律複製・ 分配,安定維持が可能であり,なおかつ余分な遺 伝子の持ち込みがない最小単位の

HAC

ベ ク タ -(f>

qHAC)

を作製した.まず,ニワトリ

p

r

e

-

B

細 胞由来のDT40細胞中で,テロメア配列を人工的 に挿入することにより切断を行なう染色体テロメ アトランケーションによってヒト

2

1

番染色体長腕 の大部分を排除し,全長16Mbまで短縮した.次 に,

DNA

ク ロ ー ニ ン グ サ イ ト と し て

loxP

配 列13-15)を挿入している(閤1).ム

qHAC

上には, プラストサイジン耐性マーカー遺伝子が存在し,

.

A

q

H

A

C

(16Mb) 図1. ヒト

2

1

番染色体由来人工染色体的HACの構築 ム

qHAC

は,テロメア配列を人工的に挿入することによって切断を行う染色体テロメアトラン ケーションによってヒト

2

1

番染色体(左)から長腕の大部分を削除し,

DNA

クローニングサイトと して

1

0

x

P

配列(黒三角)を挿入している(中央).微小核融合法によって細胞に移入された

sqHAC

に大きな欠失がないことを確認するために,ヒト

2

1

番染色体上の

s

e

q

u

e

n

c

et

a

g

g

e

d

s

i

t

e

(

S

T

S

)

およ び既知

DNA

配列に

PCR

プライマーを設定(右)し,このプライマーによる

PCR

を行い,これらの 部位に欠失のない

sqHAC

を保持するクローンを選択した.

(3)

発現カセット 環状プラスミド 餓 一 カ い

Q

p

×

Aq

H

A

C

o

3

G一一概酌…のト一一一寸渇

i

¥

loxP配担列j特輿的相陪組換え

l

o

x

P

配列 特異的組換体

f

C

M

v

-

d

財い¥

2

.

Cre酵素によるloxP配列を介した発現カセットプラスミドのLlqHACへの部位特異的挿入 発現カセットプラスミド(上段)は環状で細胞内に導入されるため,線状化したプラスミドに比ベラ ンダムな染色体への挿入頻度が低い.同時に導入される環状Cre発現プラスミドからはCreが一過性に 発現し, loxP自己列をもっDNA間での組換えを促す結果,発現カセットはムqHAC(中段)に挿入される. この挿入反応は可逆的なもので逆反応として発現プラスミドが環状化した状態で欠失することもある. しかし,発現カセットプラスミドの5'側とLlqHAC上の3'(JWneo耐性遺伝子は,発現カセットが部位特 異的挿入されたときのみ全長neo耐性遺伝子を発現するので,

G

4

1

8

薬剤耐性クローンを選択すること で, loxP配列特異的組換え体(下段)を保持する細胞を得ることが出来る.また, LlqHAC長腕側には プラストサイジン耐性遺伝子 (PcMv-Bsd)が存在する. 徴小核細胞融合法を用いて,任意の晴乳動物細胞 に移入が可能となっている.ムqHACよで発現さ せたい遺伝子は,まずloxP配列とそれに隣接す るneo耐性遺伝子5'側のみを含むプラスミド上に クローニングしておく.このプラスミドとCre発 現ベクターを同時にムqHACを有する細胞に導入 することにより, loxP配列を介した組換えを起 こさせ目的遺伝子がLlqHAC上に挿入される.ム

qHACはloxP配列に隣接して3'側neo耐性遺伝子 を含んでいるため, loxP配列特異的組換え体を 持った継胞クローンは, neo耐性遺伝子全長を含 み

G418

薬剤耐性となる(岡

2

)

.

このHACベク ターを用いることにより,指主細胞のゲノム配列 を変えることなく,単一コピーを安定で保持し, またHACベクター上の一定部位への挿入により 自的遺伝子が保持されることから,隣接する遺伝 子や発現エレメント,クロマチン状態などの影響 が一定しており,常に均一の条件で外来遺伝子を 挿入することが可能となった. DNA二重鎖切断 (DNAdouble-strand breaks, DSBsI6))は,正常細胞分裂時や電離放射線R噴射

C

i

onising radiation, IR)によって発生し,この損 傷は細胞にとって致死的である.脊椎動物におい てDSBsの 修 復 機 構 に は , 棺 開 組 換 え 修 復 (homologous DNA recombination, HR)と相同 組 換 え に よ ら な い 末 端 結 合 (nonhomologous DNA end joining, NHEJ)の2つの機序がある.

狂Rは相同染色体または姉妹染色分体のDNA相間 記列を利用し, NHEJは大きな相同配列を利用す ることなく切断末端を直接結合することによって

DSBsを修復する.このうちNHEJには DNA-de-pendent Protein Kinase (DNA-PK) 16), XRCC 417),および:ligaseIVI8-20)が関わっており,免疫 系の発達に重要な抗体の多様性を規定している

V(D)J recombinationの過程においても利用され ている.

(4)

2

0

6

大 槻 明 広

DNA-dependent P

r

o

t

e

i

n

K

i

n

a

s

e

(DNA-PK)

470kDa

の 酵 素 活 性 サ ブ ユ ニ ッ ト

(DNA-PKcs)

Ku70(

7

0

k

D

a

)

Ku80(

8

6

k

D

a

)

のヘテ ロ

2

量体からなる制御サブユニットから構成され ているセリン/スレオニンタンパク質キナーゼで ある16,21)

DNA-PKcs

欠損マウスはジーンター ゲッティングの手法を用いてつくられ,自然発生 の

SCID

マウスと同ーの重症複合免疫不全を示し, 放射線感受性の上昇や

V(

D

)

J

r

e

c

o

m

b

i

n

a

t

i

o

n

の障 害といった表現型をもっ22) また,重症複合免疫 不全マウスでは,発癌率の上昇が見られるが,こ れが成熟B,T細胞が減少したためであるのか, または誼接

DNA

修復機構の破綻が原因であるの かは不明である.したがって,

DNA-PKcs

と発 癌リスクを評価するためには,生後成熟リンパ球 数が上昇するまで

DNA-PKcs

を発現し,その後 ノックアウトされるような発現制御システムが望 まれた.

DNA-PKcs

遺伝子に変異をもっ

C

O

細胞株の V3細胞では放射線感受性が高いが23),V3細胞内 での

DNA-PKcs

の大量発現は細胞毒性あるいは 細胞増殖の抑制を引き起こすと考えられる.棺補 性の確認、のための

DNA-PKcs

発現系の構築は従 来のベクタ一系では非常に困難であり21),この点 でも新たに人工的に発現を制御するシステムが必 要と考えられた. さらに

HR

NHEJ

は相互に補完しあい多数の 経路によって

DNA

修復機構を構成すると考えら れ24),詳細な反応機序を検討するために二重欠損 モデルの作製が有効であると考えられる.二重欠 損モデルでは致死率が非常に高いので,単遺伝子 欠損モデルを作製したのち人工的な遺伝子発現制 御システムによって二重欠損とすることで,モデ ルの作製が期待できる. 本研究では

HAC

ベクター上に,テトラサイク リン

(

T

c

)

による誘導系

(

T

e

ts

y

s

t

e

m

)

を利用 して巨大な

DNA

修復遺伝子である

DNA-PKcs

の 人工的な発現制御を可能とするベクターを作製し た.

Tet-system

には,

T

e

t

-

O

f

f

25)

Tet-On

26) あり,

T

e

t

-

O

f

f

s

y

s

t

e

m

では,

Tc

またはその誘導 体であるドキシサイクリン

(

D

o

x

)

が存在すると 遺伝子発現がオフになる.一方,

Tet-On s

y

s

t

e

m

では,

Tc

または

Doxl

こより遺伝子が発現する.

Tet-Off system

においては,大腸窟のテトラサ イク 1)ン耐性オペロン遺伝子を負に調節する

Tet

リプレッサータンパク質

(

T

e

t

R

)

と単純へlレペ スウイルス

VP16

活性化ドメイン

(AD)

融合体で あるテトラサイクリン制御トランス活性化閤子

(

t

T

A)

が組み込まれる.このタンパク質は

Tc

の 非存在下で,

t

e

t

オペレーター配列

(

t

e

t

O

)

7

回 反復配列からなる応答エレメント

(TRE)

に結 合し,隣接するエンハンサ一部を含まない最小

CMV

プロモーター

(PminCMV)

からの

mRNA

の較写を活性化するが,

Tc

と結合した

tTA

TRE

に結合できず

mRNA

の転写は行われない.

Tet-On s

y

s

t

e

m

では,

tTA

4

つのアミノ酸残基 を 変 化 さ せ る こ と に よ っ て 応 答 が 逆 転 し た

r

e

v

e

r

s

e

tT

A

(

r

tT

A)

が組み込まれる.従来のベク タ一系では,

DNA-PKcs

遺伝子と

Tets

y

s

t

e

m

を 別々に細抱内に導入していたが, Ll

qHAC

を用い ることによって,一度に導入することが可能とな る.実際の発現カセットは,ム

qHAC

上に, (r)

tT

A

発現カセットと

TRE-PminCMV

によって転 写制御されるヒト

DNA-PKcs

遺伝子

cDNA

から なる

DNA-PKcs

発現カセットを構築した(国3). この

HAC

ベクターを導入した細胞は

DNA-PKcs

遺依子発現を

Dox

投与により制御することが可能 になると考えられた. 材料および方法 発現カセットの作製 1 .第l世代

p

Bl

u

e

s

c

r

i

pt

I

ISK

(+) (ストラタジーン)ベク ターの制限酵素切断部位

a

)N

o

t

I

-H

i

n

d

I

I

,l

b

)

H

i

n

d

I

I

I

-C

l

a

,l

c

)

XhoI

に,それぞれ

a

)XhoI

NotI

に改変した

pTet-On

(または

pTet-Of

f)

(クロンテック)の(r)

tT

A

領 域 を 含 む

NotI-H

i

n

d

I

I

I

領域,

b

)

SmaI

C

l

a

I

に改変した

pBS226

(ライフテック)の

H

i

n

d

I

I

I-C

l

a

I

断片,

c

)

pTRE

-

2

(クロンテック)の

XhoI-Sa

lI断片を挿入した. このプラスミドの

2

つの

No

tI切断部位ではさま れる TRE-PminCMV および~loxP

-n

e

o

5

'

領 域 を,

pKDP-J

}2l)の

NotI

部 位 に 挿 入 し 目 的 の

DNA-PKcs

発 現 カ セ ッ ト

(pTNTneoDP

pTFTneoDP)

を得た(図

3

, 第

l

世代)• 2. 第2世代 第

l

世 代 の ベ ク タ ー か ら

neo

耐 性 遺 伝 子 の

CMV

プロモーターを削除して,

TRE

の両側に

PminCMV

を挿入することによって,

n

e

o

耐性遺 伝子の

CMV

プロモーターによる

DNA-PKcs

遺伝

(5)

#21p 11Mb .セントロメ丸 #21q O.78Mb AqHAC PcMV-B.・

-¥ -¥

第1世代 守千円刷。

Neo PCMV cDNA P凹 V (r)tTA loxP

第2世代

F

F

4

r

Neo intron cDNA Fα,{v (r)tTA loxP insulator 第3世代

τ

ベエヰ

企=中巳二二砂ー

Neo intron cDNA CAG tTA loxP

砂 :loxP配列 E中 :To依存性プロモ-?ーTRE-Pmi nCMV 明明暗~ (r)tTAによる転写を示す ~:双方向性.TRE-Pmi nCMV 図3. DNA-PIくcs発現力セットプラスミドの構築とaqHACへの挿入 ~qHAC の基本構造を示す(最上段). ~qHAC長腕側にはプラストサイジン耐性遺伝子 (PCMV -Bsd)が存在する.赤い三角で示したloxP配列に下3段の第lから3世代のテトラサイクリン誘導シ ステムとDNA-PKcsの発現カセットが挿入される.第,1 2世代は本研究に用いられたのもで,第3 世代は検討中のものである. 子の発現抑制の可能性を取り除いた.また ,

s

グ ロビンイントロン配列を挿入することによって, タンパク質合成効率の改善を期待した.

pCAGGS27)をBssHIIとEcoRIで処理して戸グロ プ リ ン イ ン トロンを切り出し平滑末端化後,

pBluescriptIISK(+)のSmaI部分に挿入した. これをPstIで処理して, pBI (ストラタジーン) のPstI部 分 に 挿 入 し た (pBI-beta) .また,

pTNTneoよりプライマーTN1:5'一 CCGAC-TGCAGAGGATCTGGAGGCCACCATG, TN2: 5'-CT AGAACTAGTGGATCCCCCGGを用いて, CMVプロモーターの下流neo耐 性遺伝子の開始 コドン上 流からloxP配列を含む部分をPCRで増 幅し, neo耐性遺伝子の上流のXbaIをPstIに改変 したPCR産物を得た.XhoIをNotIに改変した pTet-On (またはpTet-Off)のNotIから(r)tTA 領 域 下 流 のHindIIIおよび, PCR産 物 の Hin-dIII-PstI部分 をpBluescriptIISK(+)の

NotI -PstI領 域 に 挿 入 し , こ の プ ラ ス ミ ド の EcoRV-XhoI領域にpBI-betaのEcoRV-SalI領 域を挿入した.得られたプラスミドの2つのNotI 切 断 部 位 で は さ ま れ る 調 節 領 域 をpKDP-J1の NotI切断部位に挿入し目的のDNA-PKcs発現カ セット (pBITNDP,pBITFDP)を得た(図3, 第2世代)• 微小核融合法による人工染色体の移入 ドナー細胞を25cm2遠心用フラスコ(コ ター)中で細胞密度が約70%飽和程度まで培養し, コルセミド (0.10μg/m,l デメコルシン, 和光 純薬)を含む培養液 (20%牛血清(以下BS), イーグJ

F12培地 (以下F12))中で60から

7

2

時間 培養して微小核を誘導した.培地を除去し,予め

3rc

に 保 温 し て お い た サ イ ト カ ラ シ ン

B

(1

0

μg/ml DMEM中)溶液を遠心用フラスコに満た し,アクリル性遠心容器に遠心用フラスコを挿入 し, 340 C, 8000rpm, 1時間の遠心を行った.微 小核を無血清DMEMに懸濁して回収し,フィル ターで櫨過して精製した.レシピエント細胞を80 %飽和の状態まで培養した60m m細胞培養ディ ッシュ(ファルコン)に,精製した徴小核(12フ ラスコ分)を加えPEG溶液で融合した.48時間 後 に ト リ プ シ ン処 理により細 胞を分散し, 8μ g /mlの プ ラ ス ト サ イ ジ ン (Blasticidin S Hydrochloride,フナコシ)を含む選択培地(10 %BS, F12)で培養した.約2週間の培養の後, 出現した薬剤耐性コロニーを単離した.得られた 耐性クローンは,ヒト21番染色体短腕上のSTS

(6)

208 大 槻 明 広 マーカーD21S275と短腕上プライマ-pCHB

(F: 5' -CGAGGTGACTCTCGGTTTGC

R: 5' -TTTCGCAAGCAGGCATTTG)および長腕上 のプライマ-PRED65 (F: 5' -GCCTGGCATC-TTCCTCAAT A, R: 5' -TTGCATGCCTGTGG-TACTGT)でPCRを行い(図1),ムqHACに大き な欠失がないことを確認した.さらに染色体解析 ならびにFISHにて移入されたムqHACを確認した. 発現カセットプラスミドのトランスフェクション およびG418耐性ク口ーンの単離 発現カセットプラスミドのHACベクターを保 有するCHO細胞への導入はエレクト口ポレーシ ョン,またはリポフェクション法を用いた. 1.エレクトロポレーション ヒト21番由来人工染色体を保持するCHO細胞 (CHO (#21)bsd-79-1またはV3)をトリプシン 処理し,約5X 106細胞を0.8mlのリン酸バッフ ァ ー (PBS )に懸濁した.10μgの発現カセッ トプラスミドとCre酵素発現ベクタ-pBS185(ラ イフテック)20μg存在下でジーンパルサー(バ イオラッド)を用いてエレクトロポレーションを 行った.容量25μFのコンデンサに750Vで電荷 し電極間距離4m mのエレクトロポレーションセ ルを用いて放電した.エレクトロポレーションし た細胞を, 100 m m細胞培養ディッシュ(ファル コン)10枚に播種し培地 (F12,10%BS)を加え た.48時間後に800μg/mlのG418 (GENETI-CIN,シグマ)と8μg/mlのプラストサイジンを 含む培地と置き換えた.約

2

週間後に薬剤耐性コ ロニーを単離した. 2. 1)ポフェクション ヒト21番由来人工染色体を保持するCHO細胞 (CHO (#21)bsd-79-1またはV3)を60m m細胞 培養ディッシュ中に細胞密度が約80%飽和程度ま で培養したのち, 10%BS含む無抗生物質F12培地 に培地を交換した.導入するプラスミドは, 2μ gの発現カセットと4μgのpBS185(ライフテッ ク)を無血清DMEM250ml中に混和し, lipofec暢 tamine2000 (インピトロジェン)5μlをDMEM で250μlに希釈し5分間室温に霊いた溶液に加え, さらに20分間室温に置いた.このプラスミドを無 抗生物質培地に加え370 C, 5% CO2で4時間培養 後,培地を交換した.プラスミドを加えて24時間 後に100m m細胞培養ディッシュ3枚に播種し, 800μg/mlのG418と8μg/mlのプラストサイジン を含む培地 (F12,10%BS)を加えた.約2週間 後にコロニーを単離した. 発現カセットの導入の確認 発現カセットを導入しG418耐性となったク ローンは, HAC上のloxP配列を介した紐換えが 起こっていると考えられた.さらに目的の発現カ セットが導入されていることを確認するために DNA-PKcs遺伝子のcDNA配列をもちいたプ ライマーオリゴヌクレオチドDP-28:5' -CACTC司 CGGGCCTTCCGCTGAGAC, DP-29: 5'-GTTCTTGGGCACGAATGTTGTGAを用いて PCR増幅を行った.反応条件は,変性940 C 20秒, アニーリング620 C 20秒,伸長720 C 1分を35サイ クル行った. RT-PCRによるDNA-PKcs遺伝子発現の確認 目的の細胞クローンを100m m細胞培養シャー レに播種し, 800μg/mlのG418,8μg/mlのプラ ストサイジン, 100 ng/mlのDox(Doxycycline hydrochloride,シグマ)を含むF12で3日間培養 した後,細胞質RNAをRNeasyMini Kit (QIA -GEN)を用いて抽出した. 2μgの抽出したRNA よりスーパースクリプト・ファーストストランド シンセシスシステム (SuperScriptFirst Strand Synthesis System for RT-PCR, GIBCO)を用 いて, cDNA合成を行った. 得られたcDNAよりDNA-PKcsの発現を確認 するために,ヒトDNA-PKcsのmRNAに対する プライマーオリゴヌクレオチドDP-28,DP-29を 用いてPCR増幅を行った.反応条件は,変性94 OC 20秒,アニーリング620 C 20秒,伸長720 C 1 分を30サイクル行った. ルシフエラーゼアッセイ 60 m m細胞培養デ、イッシュに60%飽和程度の 締胞にリポフェクトアミンおよびプラス試薬(イ ンピトロジェン)を用いてpBI-GL(クロンテッ ク)1μg, pRL-SV40 0.2μg (プロメガ)を導入 した.ルシブエラーゼ活性はデュアル…ルシフエ ラーゼ定量システム(プロメガ)を用いて計測し た.つまり, 24時間培養した後,細胞をPassive Lysis Bufferを用いて回収しホタルおよびウミシ イタケルシブエラーゼについて,それぞれの発光

(7)

試薬を加えた10秒後から30秒間の発光強度をルミ ノメーターで計測した. 蛍光色素標識法 (Fluorescencein situ hybridiza -tion) FISH 約80%飽 和 稜 度 に な っ た 培 養 細 胞 に 最 終 濃 度 O.1μg/mlのコルセミドを添加し370 Cで2時間培 養した後,細胞を回収し0.075M, KClにより低 張処理しカルノア液(メタノール:酢酸

=3:

1) により固定した.この固定標本をパスツールピペ ットで少量スライドガラスに落としガスバーナー で乾燥させた.ヒト染色体特異的プロープDNA (Cot-l)をニックトランスレーションキット (Roche)を用いてジゴキシゲニン標識しホルム アミドによって変性させた.作製した染色体標本 は, 700 C, 70%ホルムアミド/2 x SSCi溶液に て変性した.ハイブリダイゼーション溶液 (4

x

SCC, 20% Dextran sulfate, 4μg/m1 BSA)と 変性ずみプロープDNA溶液を等量ずつ混合した. スライドあたり20μlの混合溶液を標本に滴下し, 370 Cで一晩ハイブリダイゼーションを行い,洗 浄緩衝液 (50%ホルムアミド, 2 x SSC)で洗 浄した.ジゴキシゲニン標識したブローブを抗ジ ゴキシゲニン ローダミンで検出した. 結 果 プラスミド上で構築した2つの遺伝子ユニット からなる第l世代のテトラサイクリン依存性DNA -PKcs発現カセットを次のように作製した.4つ の構成要素, 1)サイトメガロウイルスプロモー ター (Pcmv)の制御下でテトラサイクリンによる 誘導に必要なr

tT

A,2

)

r

t

T

AとDoxで制御される TRE-PminCMVの下流に置かれたヒト DNA-PKcs遺伝子cDNA,3)選択マーカー用の5'領 域 のみを有するneo遺伝子,ならびに4)LiqHAC組 み込み用の10xP配列からなるプラスミドを構築 した (pTNTneoDP,TetOn) (図3第l世代)• このDNA-PKcs発現用カセットを,テロメアト ランケーションにより長腕遠位を削除し,長腕近 位にloxP配列を導入したヒト21番由来人工染色 体ムqHACを保持するハムスター細胞株 (CHO

(

#

21) bsd-79-1)に導入を行った.その際同時に, Cre組み換え酵素遺伝子を一過性に発現させるこ とで, 10xP配列閉の部位特異的組み換え反応に より,目的とするカセットを人工染色体に挿入し た. 目的の組み換え体はG418選択培地で10日間 培養後に耐性クローンとして得られた.これらの クローンでDNA-PKcs遺伝子が実際に細胞内に 導入されていることを確認するためにPCRを行 った.各細胞クローンのゲノムDNAから,ヒト DNA-PKcsのcDNA特異的プライマーを用いて その配列を検出したところ, 7クローン中6クロー ンでcDNAの存在が確認された(細胞名DPN, 発現頻度6/7= 86%以下同じ)• この6クローンにおいてDox存在下での DNA-PKcs発現をRT-PCR法により確認した(図4-A). しかし, Tet-On systemを組み込んでいるため, Doxの非存在下では発現が抑制されるはずである が,実際にはかなりの量の発現が認められ,かっ その発現が逆に上昇しているものもあり, Doxに よるコントロールが十分でなかった(図4-B). この現象が,宿主細胞に依存しているかどうかを 検 討 す る た め , こ の う ち 特 に 発 現 の 多 か っ た DPN-B2のDNA-PKcs発 現 カ セ ッ ト を 含 む ム qHACを徴小核融合法によりV3細胞に移入した. G418とBS事在下で薬剤耐性株を6クローン得た. ゲノムDNAのPCRでは6クローンすべてが DNA-PKcsのcDNAを保持していた.ところが, DNA -PKcsの遺伝子発現をRT-PCRで確認したとこ ろ , 遺 伝 子 の 発 現 は 確 認 さ れ な か っ た (VHDPN,0/6=0%).さらにrtTAの発現が十分 得られていることを確認するために,ルシブエ ラーゼアッセイによって外来に導入したテトラサ イクリン依存性ルシフエラーゼ遺伝子発現のDox による制御を確認したところ(図5, VHDPN1-6), Doxを加えない状態でもルシフエラーゼの活 性があるため, Doxの有無でルシブエラーゼ活性 の変化は最大で2倍未満であり,良好な発現制御 が得られていなかった. このような結果は徴小核融合法の過程でHAC の損傷があった可能性を考えたため,先lこV3細 胸に発現カセットを保持しないLiqHACを移入し た後,発現カセットを導入することにした.V3 細胞にムqHACを導入しプラストサイジン存在下 で薬剤耐性クローンを6クローン得た.これをヒ ト21番染色体上の既知DNA西日列に対するPCRプ ライマー (D21S275,PCHB, PRED65) (国1) でPCRを 行 い 大 き な 欠 失 の な い と 考 え ら れ る A qHACを保持するV3H3クローンを得た.また,

(8)

'jo'¥ 娘、 + ー 広 'jo"- ゆ 可 決 妙 。~V <:;;)<(.~V <:;;)~ゼ娘、 + ー + ー + ー + ー 明 槻 大 叉許 可夕、 + ー 人 へ も + ー

A

2

1

0

RT

D

P

N

-

B

7

+ ー

D

P

N

-

B

Z

+ 一

D

P

N

-

B

1

+ ー

7

9

-

1

Dox

B

V

3

T

F

+ + + +

c

図4

. RT-PCR

による

DNA-PK

c

s

m

R

I

¥

J

A

の 発 現

-

1

DPN-B

1

から

B

7

7

クローンで

DNA-PKc

s

mRNA

の発現が確認された.

(

7

9

-

1

は発現カセットを含まない

sqHAC

を保持する

CHO

細胞)

Do

x

(l

O

O

n

g

!

m

I)を加えたときの

DPN

における

DNA-PK

c

s

m

RNA

発現の変化を

N

o

r

t

h

e

r

n

Bl

o

t

によって示 す.

B

2

では

D

o

x

を加えることで発現量が増えるが,逆に

B

,l

B

7

では減少している.また,

Do

x

を加えなく

ても

DNA-PKc

s

m

RNA

発現が確認できた.

V

3

TF

l

クローンで

mRNA

の発現が確認された.

D

o

x

(l

O

O

n

g

!

m

I)を加えた場合でも

DNA

-

PKc

s

mRNA

発現が確認できた. A B: C:

3

2

.

5

2

1

.

5

0

.

5

何 l h h ト 門 ﹀

N l

L

ト 円 ﹀ F l 比 ﹂ ﹁ 門 ﹀

@ l

z a

o Z

m l

z a

o Z

﹀ 守

I

z

a

o

Z

﹀ 円

l

z

a

o

工 ﹀

N

l

z

a

o

Z

﹀ -﹄

z

a

o

Z

ドキシサイヲリン あり 仁コドキシサイヴリン なし 図5. ルシフエラーゼアッセイによる(r)t

TA

の 転 写 活 性

p

B

I

-

G

L

プラスミドからホタルルシフエラーゼが, (r)

tTA

によって発現される.対照として同時に導入する

p

R

L

-

S

V

4

0

プラスミドからは,ウミシイタケjレシフエラーゼが(r)

tTA

非依存的に発現する.ホタルとウミシイタ ケjレシフエラーゼの比を示すことで, (r)

tTA

の転写活性を比較した. (r)

tTA

の転写が全くない場合,グラフ上

O

となる.

VHDPN

は,

r

t

T

A

(

T

e

t

-

o

n

)

を発現しており,

Do

x

を加えた場合転写活性が上昇すると考えられた.

VHDPN4

5

では,

Do

x

を加えた場合活性が上昇したが,

D

o

x

を加えない場合でも, 他のクローンと同程度の活 性が見られた.一方,

V

3

TF

t

T

A

(

T

e

t

-

o

ff)を発現しているため,

Do

x

を加えた場合,転写活性が低下すると 考えられたが,クローン

1

2

3

のすべてで,

D

o

x

を加えることによって転写活性の低下が確認された.また,

V

3

T

F

1

では,

Do

x

を加えることによって転写活性が完全に検出されなくなった.

(9)

図6. FISHによるL¥qHACを保持するV3H3細胞の染色体像 V3H3細胞で, CHO細胞由来の20本の染色体(青)と, d.qHAC (ヒト染色体特異的プロー プcot-1によって赤く襟識される)が他の染色体に挿入されることなく保持されていた. け保持することを確認した(図 6). こ の V3 H 3細 胞 に 発 現 カ セ ッ ト pTNTneoDP (Tet-On) (図l第l世代)の導入を 行ったところ,薬剤耐性クローンを17クローン得 て,うち6クローンがゲノムPCRでDNA-PKcsの cDNAを保持することが示された.しかしながら, そのDNA-PKcsの発現はいずれもRT-PCRで発 現を確認できなかった (V3TN,0/6=0%).同様 にpTFTneoDP(Tet-Off) (図l第l世 代)発現カ セットをV3H3細胞に導入し薬剤耐性クローンを 30クローン得たが,うちゲノムPCRでcDNAを確 認できたのは

2

クローンであった.さらに PR-PCRにてlクローン (V3TF,1/2=50%)のみ発 現を確認したが,ドキシサイクリンによる発現の 変化は認められなかった(図4-C). このことはpTNTneoDP(第l世代,Tet-Off)で 検討すると, CHOで高率に発現が得られたHAC ベクター上の遺伝子発現が,染 色体移 入 で別の CHO系列の細胞V3に移したところ,あるいはあ らたにV3細胞にHACベクター上に目的遺伝子を 構築した場合どちらにおいても,V3細胞内での 発現が極端に抑制されていた.これは,ilqHAC 上の遺伝子発現がホスト細胞依存性にコソトロー ルされていることを強く示唆している.そして, これら発現が得られた細胞において,Doxにて発 現制御がうまく行われない理由として,この発現 カセットでは近傍にある neo遺伝子の発現をつ かさどるPCMV内に存在するエンハンサーエレメ ントが ,neo遺伝子のみでなく,すぐ近傍に存在 するTRE-PminCMVにおいても影響を与えてい る可能性が考えられた. 第l世 代 の ベ ク タ ー か ら neo耐性 遺 伝 子 の PCMVを削除して ,TREの両側にPminCMVを挿 入することによって neo耐性遺伝子上流のPCMV 内に存在するエンハンサーエレメン卜が,DNA PKcs遺伝子の発現に影響を与える可能性を取り

(10)

2

1

2

大 槻 明 広

V

3

V

3

B

F

-

l V

3

B

F

-

2

V

3

B

F

-

3

V

3

M0

5

9

J

DOX + 噌・ 4・ + DNA-PKcs GAPDH 図

7

.

RT-PCR

による

DNA

-

P

K

c

s

mRNA

の発現

-2

V

3

BN

V

3

B

F

1

-

3

D

o

x

を添加による

DNA-PKc

s

mRNA

の発現の変化を検討した.

V

3

BN

r

t

T

A

(

T

e

t

-

o

n

)

を発現しており,

D

o

x

を加えることで

mRNA

の発現量が上昇した.し かし,

D

o

x

を加えない場合でも

mRNA

の発現が確認された.一方,

V

3

BF

tTA

(

T

e

t

-

o

ff) を発現しており,

D

o

x

を加えることによって,

mRNA

の発現量は減少した.特に

V

3

B

F

1

で は,

D

o

x

を加えることによって

mRNA

の発現が消失した. 除いた.また,

s

グロビンイントロン配列を挿入 することによって,タンパク質合成効率の改善を 期 待 し た . この 第2世 代 発 現 コ ンストラク ト

pBITNDP

(

T

e

t

-

O

n

)

および

pBITFDP

(

T

e

t

-

O

f

f) (図

3

2

世代)を

V

3

H

3

細胞に導入したところ, 前者では薬剤耐性16クローン中4クローンがゲノ ム

PCR

、で

c

DNA

を保持してお り ク ローンのみ で

mRNA

の発現が認められた

(

V3BN

,1/

4

=

2

5

0/0).

Do

x

を含まない培地では,

RNA

は明らかに 低下していたが依然、かなりの発現が確認できた. 一方,後者では薬剤耐性6クローン中3クローンで ゲ ノ ム

PCR

陽性で, その

3

クローン は す べ て

mRNA

の発現が認められた

(

V

3

BF

3

/

3

=

1

0

0

0/0). さらに

3

つの

mRNA

発現クローンすべてにおいて,

Dox

を加えたとき発現量の低下が認められた.特 に

V

3

BF1

では,

Do

x

を加えることによって発現量 が検出できない程度まで低下していた(図7).ル シフエラーゼアッセイによって外来に導入したテ トラサイクリン依存性ルシフエラーゼ遺伝子発現 の

Dox

による制御を確認したところ(図

5

V

3

BF

3

)

Dox

を加えることでルシフエラーゼ活性が 低下した.これは

RT

-

PCR

の結果と相関してお り,特に

V3BF1

ではルシフエラーゼ活性が検出 されない程度まで低下していた(図

5

V

3

TFl-3

)

.

考 察 i1

qHAC

は,ヒト染色体でもっとも小さい

2

1

番 染 色体 (48Mb)をいわゆるトップダウンアプ ローチにより染色体テロメアトランケーションを 行って長腕上の既知遺伝子を削除し 16Mbに短縮 されたものである.さらに外来遺伝子挿入のため の

l

o

x

P

配列が挿入されている.この

HAC

ベク ターはヒト培養細胞内で安定に維持分配されるこ とが確認されている.さらに移入細胞の染色体に 挿入されることなく単独で存在するため,他の遺 伝子と相互作用することなく複数の,または遺伝 子ゲノムのような巨大な

DNA

配列も挿入可能で あると期待されている.したがって,遺伝子治療 用, 及び再生医療における幹細胞の遺伝子操作用 ベクターとしての可 能 性も大きい.今回 i 1

qHAC

上で、複数遺伝子が期待されるように発現す ることを証明するため,さらに,遺伝子発現を人 工的に制御するシステムを構築するために,プラ スミド上で2つの遺伝子ユニットからなる発現カ セッ トをi1

qHAC

に挿入しこの発現解析を行った. 第l世 代発現カセットでは,

7

9

-

1

細 胞 内で

mRNA

の発現がみられるものの

Dox

による発現 制御が不可能であった.これは,

n

e

o

耐性遺伝子 の

CMV

発現制御領域と(r)

tTA

依存性発現制御領 域が非常に近接しているために,

n

e

o

耐性遺伝子 の

CMV

エソハンサーエレメントに結合した転写 調節因子が(r)

tTA

依存性プロモーターに作用し てその転写を活性化, あるいは抑制し,これらの 相互作用によって, (r)tTAの量や状態に関りな く

DNA-PKc

s

遺伝子の転写が行われていると考 えられた.あるいはごく近接した領域に

2

つのプ ロモーター配列が存在する際に,転写因子が競合 的に結合したり,その部位の

DNA

構造が変化す ることで周囲の発現制御領域に影響をあたえ,転 写の相互干渉

(

t

r

a

n

s

c

r

i

p

t

i

o

n

a

li

n

t

e

r

f

e

r

e

n

c

e

)

,フ。

(11)

人工染色体による遺伝子発現制御系の構築

2

1

3

ロモーター抑制

(

p

r

o

m

o

t

e

rs

u

p

p

r

e

s

s

i

o

n

)

と呼ば れる現象が起き,転写が活性化されたり抑制され たりすることが知られている28-29) その際, (r) tT

A

依存性プロモーターTRE-PminCMVは

PC

M

V

からエンハンサーエレメントを除いた転写開始点 付近を含む最小プロモータ

-PminCMV

T

e

t

オ ペレータ

DNA

配列を

7

回反復したテトラサイクリ ン応答因子

(

T

R

E

)を付加した構造であるため,

近傍のCMVプロモーターによって特に影響を受 けやすいことが推定された.さらにルシフエラー ゼアッセイの結果からD

o

x

の有無によるルシフエ ラーゼ活性の変化が見られないことから,

r

t

T

A

タンパク質自体も発現量が少なく,

r

t

T

A

遺依子 のCMVプロモーターも相互作用が及んでいる可 能性が示唆された. このような結果から,まず,

n

e

o

耐性遺依子発 現 用 の

CMV

プ ロ モ ー タ

-PC

M

V

とTRE-PminCMV

の相互作用を避けるために

PC

M

V

を削 除して ,TREの両側に

PminCMV

を配置し双方 向性に転写活性をもっTRE-PminCMV!こ変更し た.また,

DNA-PKcs

タンパク質の発現最を高 めるためにcDNA配列の上流に

'

i

ク、ロビンイント ロンを挿入した.この第

2

世代発現カセットを用 いたところ,

DNA-PKcs

のmRNAを発現する

V

3

細胞株が得られるようになった.したがって,

n

e

o

耐性遺伝子の

CMV

プロモータ

-PCMV

と(r)

tTA

依存性プロモーターTRE-PminCMVの相互 作用による影響がmRNAの発現に大きく影響し ていることが示唆された.また,

V3TF

細胞ク ローンのルシブエラーゼアッセイによる検討では,

RT-PCR

の結果と相関して,

D

o

x

の投与によって ルシフエラーゼ活性の低下が示され,特にV3TF

l

では,

Dox

投与によって活性が消失した.この ことから, (r)tT

A

タンパク質の発現が十分あり,

T

e

t

-

O

f

f

s

y

s

t

e

m

が機能していることが示唆され た.

今後,さらにウエスタンプロットを行いDNA-P

K

c

s

の発現をタンパク質レベルで検討すると共 に,さらに,

DNA-PKcs

の発現量を増加させな がら,厳密な遺伝子発現制御を維持できるよう発 現カセットを改良したいと考えている. (r)tTA 自体の

CMV

プロモータや,

sqHAC

の薬剤選択 マーカーである

B

s

d

遺伝子の

CMV

プロモーター も

DNA-PKcs

および(r)

tTA

の発現に影響する可 能性があるため,

2

箇 所lこ

c

h

i

c

k

e

n

s

g

l

o

b

i

n

のイン スレーター配列29)を挿入し, tTAの発現量を上昇 させるためプロモータを

CAG

プロモータ27)に変 更している(図3第3世代).

C

h

i

c

k

e

n

s

g

l

o

b

i

n

の インスレーター配列は,

CTCF

結合部{立を含みエ ンハンサープロモーター相互作用を抑制すると考 えられている.これを挿入することによって, (r)tTA依存性プロモーター, (r)tTA自体のプロ モーターおよび~Bsd のプロモーターをそれぞれの 遺伝子発現コンパートメントとして分割すること が可能であると考えられる. 問じC耳0細胞由来であるにもかかわらず,

7

9

一 時国胞ではmRNAの発現がみられたが,このHAC 発現ベクターをV3細胞に導入しても発現クロー ンが得られなかった.当初は微小核融合法の過程 で人工染色体の欠失などの変化が影響している可 能性が考えられた.しかしながら,欠失のないム

qHAC

を保持する

V3H3

細胞に直接発現カセット を導入しても向様に発現クローンが得られなかっ た こ と , ま た 第

2

世代発現カセットでは,

mRNA

の発現を確認できたことから,全く同じ

DNA

配列をもっ発現ベクターを保持していてむ,

7

9

-

1

細胞ではDNA-PKcsの発現が見られるが,

V

3細抱では見られない結果であった.これは,

DNA-PKcs

欠損株である

V3

細胞では,ある種の 転手因子に変化が起こっており,転写活性が低下 しているか,あるいはDNA-PKcs遺伝子が発現 すると細胞の生存・増殖に不利となり,エピジェ ネティックに抑制されているクローンが優位に得 られる可能性が考えられ,豆ACベクター上の遺 伝子発現も,ホスト細胞に影響されると考えられ た. 本研究で用いたHACベクターはsqHACを保持 する細胞に

DNA-PKcs

発現カセットを導入する 際に,

C

r

e

発現ベクターと共に導入して1

0

x

P

配列 特異的組換体を得る.この組換えによってn

e

o

耐 性遺伝子が再構成される.したがって,

G

4

1

8

薬 剤耐性クローンはすべて目的の発現カセットをA

qHAC

にもっていると考えられたが,多くのク ローンで,特にV3細胞への導入時に薬剤耐性で あるにむかかわらず,

DNA-PKcs

のcDNAを含 まないクローンが多数得えられた.この原因には いくつか考えられるが,一つには一度C

r

e

特異的 組換えがあり,

n

e

o

耐性遺伝子が再構成された後, 再び、C

r

e

による1

0

x

P

組換えが起こり,

1

0

x

P

にはさ まれた領域が欠失してしまう反応が関与している

(12)

214 大 概 明 広 可能性がある.あるいは, 10xP類似配列が,ゲ ノム中に存在し,そこで 近傍にあるブロモ一タ一苦寵己列によりne印O遺

f

伝云子が 部分的に活性化されたため,耐性クローンが出現 したと考えられる.また, DNA-PKcs遺伝子が 欠失した方が細胞の生存・増殖に優位になるため 非特異的にDNA-PKcs発現に関与する領域が欠 失したクローンが多く得られた可能性も考えられ る. 本研究ではDNA-PKcs遺伝子発現をmRNA

ベルで検討したが,機能的に発現を証明するため に,今後細胞形震の変化にて相補テストを行う予 定である.DNA-PKcsは, DNA損傷修復にかか わっており,この遺伝子に変異のあるV3細胞で は放射線感受性が高いことが知られている23) DNA-PKcs遺伝子を導入し, Doxにて遺伝子発 現を誘導することで, V3細胞の放射線感受性が 改善すると考えられる.放射線感受性は,放射線 照射後のコロニー形成能を用いて検討する予定で ある. すでに,マウスES細胞に染色体を移入して作 製されたヒト染色体移入マウスの実験から,ヒト 21番染色体セントロメア領域がマウス個体内で安 定に保持されると報告されており3()),今回作製し たDNA-PKcs発現HACベクターを用いて,遺伝 子治療モデルへの応用を試みる予定である.実際 にはDNA-PKcs遺伝子の発現を検証した日AC発 現ベクターをDNA-PKcs欠 損ES細胞 (DNA-PKcs -j一)に導入し, DNA-PKcsの欠損が補正 されたES細胞 (DNA-PKcs+ HAC)を作製す る.このES細胞 (DNA-PKcs+ HAC)をLIF非 存在下にメチルセルロースを用いて半田定状態で 培養する方法により,造凪系幹細胞を分化誘導す る.この細胞をDNA-PKcs欠損マウスの成体に 戻すことにより,成熟したTおよび召細胞が回捜 しSCIDマウスの重症複合免疫不全が治療される ことが期待される. 結 圭五 ロロ ヒト21番染色体由来の狂ACベクターを利用し て,テトラサイクリンによる誘導系と,巨大な

DNA修復遺伝子であるDNA-PKcsのcDNAを導 入することによって,人工的な発現を制御可能と するベクターを作製した.このDNA-PKcs発現 HACベクターをV3縮胞に導入し, DNA-PKcs遺 伝子mRNAの発現がドキシサイクリン投与によ り人工的に制御可能となった. 稿を終えるにあたり,終始懇切なる御指導,徒'l校聞 を賜りました鳥取大学大学院機能再生医科学専攻生体 機能医工学講鹿押村光雄教授,また御校聞を賜りまし た鳥取大学医学部基盤病態医学講控器官病理学井藤久 雄教授,問器官制御外科学講座麻酔・集中治壌医学石 部裕一教授に深謝いたします.また、本研究遂行にあ たり誼接ご指導いただきました同大学院機能再生医科 学専攻遺伝子再生医療学講箆栗政明弘助教授に深謝い たします.また,英文添削をしていただいたCandice G. T. Tahimicさんをはじめ研究に助力していただき ました問機能再生医科学専攻,同細胞工学教室,ゲノ ム医工学教室各位に厚く御礼申し上げます. 参考文献 1) Green, E. D., Riethman,耳.C., Dutchik, ]. E.,

O

1

son, M. V.(1991)Detection and characterization of chimeric yeast artificia1 -chromosome c1ones. Genomics 11, 658-669. 2) Harrington,].].,Bokke1en, G. V., Mays, R. W., Gustashaw, K., Wi11ard, H. F.(1997) Formation of de novo centromeres and con -struction of first-generation human artificia1 chromosomes. Nat.Genet.15, 345-355. 3) Shen, M.H., Yang,

.

J

Loupart, M. L.,Smith, A., Brown, W. (1997) Human mini-chromo -somes in mouse embryona1 stem cells. Hum. Mol.Genet. 6, 1375-1382. 4) lkeno, M. Grimes, B., Okazaki, T., Nakano, M., Saitoh, K., Hoshino, H., McGi11, N.,1. Cooke, H., Masumoto, H.(1998) Construc -tion of Y AC-based mammalian artificia1 chromosomes. Nat. Biotechnol.16

431 -439. 5) Te1enius, H., Sze1es, A.. Kereso,

J

.

Csonka, E., Praznovszky, T., lmreh, S., Maxwell, A., Perez, C. F., Drayer,]. 1.Had1aczky, G. et al. (1999) Stabi1ity of a functiona1 murine sate1伊 1ite DNA-based artificia1 chromosome across mamma1ian species. Chr官 nosomeRes. 7, 3

-

7

.

6) Grimes

B. and Cooke

H.(1998) Engineer -ing mamma1ian chromosomes. Hum. Mol.

(13)

Genet.7, 1635-1640.

7) Kelleher, Z. T., Fu, H., Livanos, E., Wende1burg, B., Gulino, S., Vos, J. M.

(1998) Epstein-Barr-based episoma1 chro -mosomes shuttle 100 kb of self-replicating circular human DNA in mouse cells. Nat. Baiotechno.l16

762-768.

8) Zoia, L. and Jose, E. M. (2002) Advances in human artificia1 chromosome techno10gy. TRENDS in Genetics 18, 313-319.

9) Tomizuka, K.,Yoshida,日.,Kugoh, H., Sato, K., Ohguma, A., Hayasaka, M., Hanaoka, K., Oshimura, M., Ishida, 1.(1997) Func -tiona1 expression and germ1ine transmission of a human chromosome fragment in chimaeric mice. Nat.Genet.16, 133-143. 10) Mejia, J. E., Willmott, A., Levy, E.,

Earnshaw,羽T.C., Larin, Z. (2001) Func-tional comp1ementation of a genetic deficiency with human artificial chromo-somes. Am. ]. Hum. Genet. 69, 315-326. 11)Grimes, B. R. Schinde1hauer, D., McGi11, N. 1 .

, Ross, A., Ebersole, T. A., Cooke, H. ]. (2001)Stab1e gene expression from a mam-malian artificial chromosome. EMBO Rep. 2,

910-914.

12) Choo

K. H. A. (2001)Engineering human chromosomes for gene therapy studies. Trends Mol.担ed.7, 235-237.

13) Smith, A. ]. De Sousa, M. A., Kwabi-addo, B., Heppell-Parton, A., Impey,日., Rabbitts, P.(1995) A site-directed chromosoma1 translocation induced in embryonic stem cells by Cre-loxP recombination. Nat.Genet. 9, 376-384.

14) Abuin, A., Brad1ey, A. (1996) Recyc1ing se1ectab1e markers in mouse embryonic stem cells. Mol.Cell. Biol.16, 1851-1856.

15) Van Deursen, ].et al.(1995) Cre-mediated site-specific translocation between non -homo10gous mouse choromosomes. Proc. Natl.Acad. Sci. USA 92

7376-7380.

16) Smith, G. C. M. and Jackson, S. P.(1999) DNA-dependent protein kinase. Genes Dev. 13,916-934

17) Li, Z., Otevrel, T., Gao, Y., Cheng, H. L., Seed, B., Stamato, T. D., Taccio1i, G. E. and Alt

F. W. (1995) The XRCC4 gene encodes a nove1 protein invo1ved in DNA doub1e -strand break repair and V(D)J recombina -tion. Cell 83, 1079-1089 18) Critchlow, S. E., Boater, R. P. and Jackson, S. P.(1997)Mamma1ian DNA doub1e-strand break repair protein XRCC4 interacts with DNA ligaseIV. Curr.Biol.7, 588-598. 19) Grawunder, U., Wi1m, M., Wu, X., Kulesaza, P., Wi1son, T. E., Mann, M., Lieber, M. R. (1997)Activity of DNA 1igaseIV stimu1ated by complex formation with XRCC4 protein in mamma1ian cells. Nature 388, 492-495. 20) Wi1son, T. E., Grawunder, U., Lieber, M. R. (1997)Yeast DNA ligaseIV mediates non-homo10gous DNA end joining. Nature. 388, 495-498

21)Kurimasa, A., Kumano, S., Boubnov, N. V., Story, M. D., Tung, C. S., Peterson, S. R., Chen, D. J.(1999) Requirement for the kinase activity of human DNA-dependent protein kinase cata1ytic subunit in DNA strand break rejoining. Mol.Cell. Biol.19

3877-3884.

22) Gao, Y., Chaudhuri, ]., Zhu, C., Davidson, L., Weaver, D. T., Alt, F. W. (1998) A tar -geted DNA-PKcs-null mutation revea1s DNA-PK-independent functions for KU in V(D)J recombination. Immunity. 9, 367-376

23)京市itmore,G. F., Varghese, A.].,Gulyas, S.

(1989) Cell cycle responses of two X -ray sensitive mutants defective in DNA repair. Int. ].Radiat. Biol.56, 657-665. 24) Stephen, P. ]. (2002) Sensing and repairing DNA doub1e-strand breaks. Carcinogenesis. 23, 687-696. 25) Gossen, M., Bujard,狂.(1992) Tight control of gene expression in mamma1ian cells by tetracyc1ine-responsive promoters. Proc. Natl.Acad. Sci. USA. 89

5547-5551. 26) Kistner, A., Gossen, M., Zimmermann, F., Jerecic, ]., Ullmer, C., Lubbert, H., Bujard,

(14)

216 大 槻 明 広

H.(1996) Doxcycline-mediated quantitative and tissue-specific contro1 of gene expres -sion in transgenic mice. Proc. Natl.Acad. Sci. USA. 93

10933-10938

27)Niwa, H., Yamamura, K., and Miyazaki, ].

(1991)Efficient se1ection for high-expres -sion transfectants with a nove1 eukaryotic vector.Gene 108

193-199. 28) Bell, A. C., West, A. G., Fe1senfe1d, G. (2001)Insu1ators and boundaries: Versati1e regu1atory e1ements in the eukaryotic ge -nome. Science. 291, 447-450. 29) Hasegawa, K., Nakatsuji, N. (2002) Insu1a -tors prevent transcriptiona1 interference be -tween two promoters in a doub1e gene con -struct for transgenesis. FEBS 1ett. 520, 47 -52.

30) Kazuki, Y., Shinohara, T., Tomizuka, K., Katoh, M., Ohguma, A., Ishida, 1., Oshimura

M. (2001)Germ1ine transmission of a transferred human chromosome 21 frag -ment in transchromosoma1 mice. ]. Hum. Genet. 46, 600-603.

(15)

米 子 医 学 雑 誌 第

54

巻 第

6号 平成15年10月25日 印刷 平成同年11月5日 発行 発 行 者 : 能 勢 陵 之 編 集 者 : 井 藤 久 雄 印 刷 者 : 中 野 田 郎 印刷所:鳥取県米子市富益町米川西8 今井印刷株式会社 発 行 所 : 米 子 監 学 会 鳥取県米子市西町88-2 鳥取大学医学部同窓会館内 郵便番号683-0826電話 (0859) 31-5116 編集委員:井上貴央,河合康明,前田辿郎 昭和42年2月28日 学術刊行物指定

THEJOURNALOFTHEYONAGO

MEDICAL ASSOCIATION

Published by Y onago Medica1 Association Yonago 683-0826, ]apan Editoria1 Board Chief Editor : Hisao ITO, M. D., Ph. D. Associate Editor:Takao INOUE, M. D., Ph. D. Editoria1 Office Yasuaki KAWAI, M. D., Ph. D. Michio MAETA, M. D., Ph. D. Facu1ty of Medicine, Tottori University Yonago 683-8503, ]apan

(16)
(17)

米 子 医 学 雑

THE JOURNAL

OF THE

三土

日~I:.~

YONAGO MEDICAL ASSOCIATION

5

4

平 成

1

5

2

0

0

3

米 子 医 学 会

米子市

鳥取大学医学部内

(18)

第 号 平 成14年12月25日 第 2 Jロゲ 平成153月 5日 第 3 // 5月 5日 第 4 I! 7月 5日 第 5 号 I! 9月 5日 第 6 号 I! 1l}J5日

(19)

l 号

看護組織における副師長の動機づけ (motivation)に関する研究 氷 見 瑠 美 子 鳥取県西部地区における介護保険制度認知調査 細 田 武 伸 , 黒 沢 洋 一 , 森 田 躍,谷塩静子,能勢│盗之---9 Niemann-Pick病C型での JAK/STATシグナル伝達系のd恒常的活性化 手ド野 誠一17 Isoprotereno1による一過性内向き電流誘発不整脈モデルを用いた医薬品の催不整脈作用の検討 一ーや丸本明彬一一33 気道上皮細胞株における酸化ストレスによる核DNA損傷の評価 藤 井 義 寛 , 富 田 桂 公 , 植 田 豊一一48

2

結節性硬化症の原困遺伝子産物hamartinと結合する蛋白質の同定:yeast two-hybrid法による検索 一一一安井斉希子---61 振動障害による白ろう指の長期の経過と寒冷負荷試験との関連 一一森田 11霊,黒沢洋一,細田武伸一一74 ヒト腹部大動脈癌におけるMMPsとTIMPsの発現一一一一一一一一一一一一一一一一一一……… 玉 井 伸 幸 84

3

婦人科悪性腫蕩術後患者が抱える生活上の問題と心身状態の関連性 一 一 一 鈴 木 康 江 , 佐 々 木 く み 子 , 片 山 理 恵 , 前 田 睦 子 , 遠 藤 有 里 , 稲 田 信 子 , 紀JII純 三---97 血清と尿ピリルピンの解離に関する検討 一 一 一 一 太 田 健 一 , 汐 田 晋 也 , 妹 尾 徳 子 , 田 中 久 美 子 , 長 尾 幸 典 , 中 村 裕 美 , 中 村 真 一 西 山 里 香 , 藤 田 宏 美 , 吉 牟 巴 あ ゆ み , 若 槻 有 香 , 足 立 良 行 , 野 上 智 野 津 美 真 子 , 深 田 美 香 , 南 前 恵 子 , 山 田 貞 子 , 周 防 武 昭 一104 苦アミロイドーシスの症状を呈した多発性骨髄躍の2例 柴 田 昌 美 , 音 田 貴,片岡 聡 , 阪 本 博 文 , 小 谷 勇 井 理 恵 子 , 木 山 陽 介 , 領 家 和 男 …112

(20)

4

症例報告;肺炎症性偽腫壌の

1

例一 令 庄 感 浩 平 , 橋 本 潔 , 荒 木 邦 夫 , 井 藤 久 雄 一121 粟粒結核を併発した乳癌術後患者の一剖検例 本 城 総 一 郎 , 入 川 │ 千 恵 , 尾 崎 充 彦 , 山 下 英 樹 塚 本 和 充 , 安 達 博 信 , 井 藤 久 雄 一125 急性出血性壊死性解炎を併発した肝細胞癌症例:剖検所見を中心として 山 下 英 樹 , 塚 本 和 充 , 入

J

11千 恵 , 旺 盛 浩 平 本 城 総 一 郎 , 安 達 博 信 , 井 藤 久 雄 一

-

1

3

1

5

鳥取県内における医学生と看護学生の移植医療についての認識:アンケート調査の結果解析 一一 平 松 喜 美 子 ・ 大 谷 昭 子 ・ 松 尾 ミ ヨ 子 ・ 井 藤 久 雄 一

1

3

7

ヒト昨管癌細胞株における抗

F

a

s

抗体誘導アポトーシスと

F

a

s

および

:

F

a

s

関連悶子の発現 一 武 田 安 未 , 尾 崎 充 彦 , 安 達 啓 子 , 本 城 総 一 郎 , 井 藤 久 雄 一 一145 肉腫{象を伴う肺癌の-{7JJ:その組織分類を中心に 一一荒木邦夫, l上│下英樹,橋本 潔,庄盛浩平,安達博信,井藤久雄一一155

6

平成14年度に行った鳥取大学医学部での学生による授業評価 … 井 上 仁 , 中 野 俊 也 , 河 合 康 明

-

-

-

1

6

1

極低出生体重児の養育上の問題と家族の支援に関する検討 … 鈴 木 康 江 , 佐 々 木 く み 子 , 片 山 理 窓 , 前 田 隆 子 , 北 川 か ほ る , 笠 置 綱 清 村 田 千 恵 , 稲 田 信 子 , 長 田 郁 夫 , 岡 明,

1

1

1

本照恵一一

1

7

9

介護者のストレス認知に影響を与える介護の規範意識 一 平 松 喜 美 子 , 長 津 順 子 , 寺 田 伊 都 子 , 松 尾 ミ ヨ 子 185 Candi・daalbicansの鑑7J1jのための新しい厚膜胞子形成培地

(

C

a

n

a

r

y

培地)の検討 司令司令中本幸子-

1

9

2

新規人工染色体ベクターを用いた

DNA-PKcs

遺伝子発現制御系の構築 一 大 槻 明 広---202

(21)

L苦情出襲撃回ヰヰ 3週間 *f.~長重量 2主滋仲間綱 LOL,b F 、 私

立李主幹業工空手議轍¥

l O HI

(22)
(23)

『慢性関節リウマチにおげる膝関節痛〕!こ適応をもっ

初めてのヒアルロン酸

Na

製剤。

3つの関節疾患に適応を有する平均分子量約190万のヒアル口ン酸Naが、関節治療への新しい道を招きます。 -E白日白i部i1Jjr5"=!i耐闘i閥菌防府組.取以下のま葺準を全て満たす場合に限る.(l)抗υウマチ重器等による治療で全身の 持寄鈴がコントローjレできていても 路関節痛のある摺合 (司会身の炎懇書室状がC円Plillとして 10mg/dL以下の場合 (3)銭関節目症状が軽症か5中毒事症白書露合 (4)館関節のLarsenX線分類がGradeI 力 、SGrade漉白書富合 -・・・・晴i路間協議師団・・・・ -・・・・.F=I菌防司自1f1:院同圃圃圃圃圃・

.

5

つの製品特性・ 1ヒ ア ル ロ ン 酸 ナ ト リ ウ ム 製 剤 と し て 、 初 め て 慢 性 関 節 リ ウ マ チ に お け る 際 関 節 痛 * に 対 す る 効 能 ・ 効 果 が 認 め ら れ ま し た 。 2正 常 関 節 液 中 に 存 在 す る ヒ ア ル ロ ン 酸 に 近 い 粕 弾 性 特 性 を 有 す る 高 分 子 量 ヒ アJレロン酸ナトリウムですCinvitro)。 3軟骨変性(ウサギ、invitro)、 炎 症 性 潟 膜 増 殖 ( サJレ)および 主要痛(イヌ、 invitro)Iこ 対 し 抑 制 効 果 が 認 め ら れ ま す 。 4関 節 液 の 潤 溶 ( 液 体 膜 溜 潟 、 境 界 濁 潟 ) を 改 善 し ま す Cin vitro)。 5lii1J作 用1el:1,376例 中42例 (3.05%)に み5れ ま し た 。 主 な も の は 、 局 所 獲 痛12件(0.87%)等 で し た 。 ( 効 能 追 加 時 )

野 能 改 善 剤

S

uvenyl

Z

=

-

"

@

3

5

{禁思(次の患者!こは投与しないとと)] 本弗jの成分に対し過敏症の既往歴のある,患者 { 効 能 ・ 効 果

1

0変形性膝関節夜、問l潟宣言周湖炎 0慢性関節リウマチにおける膝開宣言繍(下記(1)-(4)の基準を全て瀦 たす場合に限る) (1)抗リウマチ薬等による治療で全身の病勢がコントロールでき ていてもZ裏側節痛のある場合 (2)全身の炎症症状がCRP値として10mg/dL以下の場合 (3)膝関節の症状が緩症から中毒事症の場合

(4)膝関節のLarsenX線 分 類 がGrade1からGradeIDの 場 合

{用法・用璽

1

0変形性膝関節疲 通常、成人1回2.5mLを1週間毎にi!li統5凶膝関節腔JAJに投与する。 その後、症状の維持を鼠的とする場合は、2-4週間隔で投与する。 O肩 関 節 周 凶 炎 通常、成人1悶2.5mLを 1週間毎に述続 5閲肩関節(l育関節際、清降 下ii't液包又は上腕二頭筋長頭車主除草自)内に投与する。 0慢性関節リウマチにおける膝関節痛 通常、成人1凹2.5mLを 1:i!l1fll)4lJ;にi!li統5凶膝関節腔内に投与する。 〈用法・周鐙に関主主する使用上のi主主霊〉 本剤は、関節 l勾に投与するので、民主主主な無劇的操作のもとに行 i うこと。 [使用上の注意]ー抜粋ー 1.慎重投与(次の患者には棋王立に投与すること) (1)他の薬剤に対して逃敏症の既往歴のある患者 (2))Jf隊害又はその既往1涯のある患者 (3)対象関節官官に皮膚疾患又は感染症のある患者 2.璽要な基本的注意 (1)本邦jの投与により、ときに局所痛があらわれることがあるので、 投与後の局所安静を指示するなどの措援を講じること。 (2)注入部位以外に漏れると痩粛を起こすおそれがあるので、事監 ~に投与・すること。 (3)変形性膝関節症、俊1'.1関節リウマチにおける膝関節痛につい て は 、 投 与 関 節 の 炎 疲 又 は 関 節 液 貯 慣 が 著 し い 場 合 、 本 郊 の 投与により当該部伎の炎症症状の悪化をま百くことがあるので、 炎症疲状を抑えてから本弗jを投与することが望ましい。 (4)慢 性 関 節 リ ウ マ チ に お け る l漆 関 節 痛 に つ い て は 以 下 の 点 に 注 ;立すること。 1)本弗jに よ る 治 療 は 原 悶 療 法 で は な く 局 所 に 対 す る 対 疲 療 法 であるので抗リウマチ楽等と併斤jすること。本弗lは没然と 連用する薬剤ではない。 2)抗リウマチ芸高等の治療により会身の病勢がコントロールできて いても!接関節痛のある場合、当該}接関節腔内に投与すること。 3)膝関節以外の使用経験はなく、他の関節については有効性・ 安全性が訂正立していないため本邦jを投与しないこと。 4)俊也:関節リウマチでは膝関節の務質的変化が高度なものは 有効性・安全性カ鴨立していないため本剤を投与しないこと。 5)憐 性 関 節 リ ウ マ チ で は 、 迷 続 5回投与後、液状の維持を目 的 と し て 、 原 則2-3週 間 隔 で 故 隠 10回(合計 15悶)までの 使用経験はあるが、それ以上の安全性は確立されていない。 3.劉作用 安全性許制対象症例1,376例中、 42例 (3.05%)54件に剖J作用(臨床 検査呈依異常を含む)が認められた。 主な悶j作用は、投与関節での局所痔痛12件(0.87%)、ALT(GPT) 上 昇7件 (0.51%)、 AST(GOT)上 昇 5件 (0.36%)、AトP上 昇 4 件(0.29%)、LDH上昇 3件 (0.22%)、 局 所 熱 感 2件 (0.15%)、 発 熱2件 (0.15%)、 発 疹 2件 (0.15%)、 倦 怠 感 2件 (0.15%)等であ った。(効能追加時) 以 ド の よ う な 副 作 用 が 認 め ら れ た 場 合 に は 、 減 量 ・ 休 業 な ど 適 切な処援を行うこと。 0.1-5%未 満 0.1%未 満 過 敏 症 出 ) 発熱、発疹 主査捧I議 J J干 臓 AST(GOT)ーと昇、ALT(GPT)上昇、 AI-P上昇、 LDH上 昇 且i 託証 好費量球増多、ヘマトク リット低下、白血球増多 投 与 関 節 感奇書(3:.に投与後の j盛様、関節腐闘のしび 一巡性の終泌)、熱感 れ感、関節液貯潟 そ の 他 {巻怠感、益出尿、 動 停 、 ほ て り 、 総 蛋 白 │ 尿沈告を異常 低下、 BUN上 昇 後1)副作用があらわれた場合には投与を中止すること。 ※ そ の 他 の 「 使 用 上 の 濯 態

J

等 に つ い て は 製 品 添 付 文 欝 を ご 参 照 く だ さ い 。 「 使 用 上 の 注 意Jの 改 訂 に は 十 分 ご 留 意 く だ さ い 。 オ -M 1 町 会 械 式 関 株 附 薬 問 却湖町 臨怠ノ u m e ' 制 中 間 M

E

P

蹄 髄 CSU-0246 2003.6

図 6 . FISH によるL¥ qHAC を保持する V3H3 細胞の染色体像 V 3 H 3 細胞で, CHO 細胞由来の 2 0 本の染色体(青)と, d . qHAC  (ヒト染色体特異的プロー プ c o t ‑ 1 によって赤く襟識される)が他の染色体 に挿入されることなく保持されていた

参照

関連したドキュメント

地方創生を成し遂げるため,人口,経済,地域社会 の課題に一体的に取り組むこと,また,そのために

修正 Taylor-Wiles 系を適用する際, Galois 表現を局所体の Galois 群に 制限すると絶対既約でないことも起こり, その時には普遍変形環は存在しないので普遍枠

これはつまり十進法ではなく、一進法を用いて自然数を表記するということである。とは いえ数が大きくなると見にくくなるので、.. 0, 1,

Nintendo Switchでは引き続きハードウェア・ソフトウェアの魅力をお伝えし、これまでの販売の勢いを高い水準

このように、このWの姿を捉えることを通して、「子どもが生き、自ら願いを形成し実現しよう

ヒュームがこのような表現をとるのは当然の ことながら、「人間は理性によって感情を支配

ASTM E2500-07 ISPE は、2005 年初頭、FDA から奨励され、設備や施設が意図された使用に適しているこ

子どもたちが自由に遊ぶことのでき るエリア。UNOICHIを通して、大人 だけでなく子どもにも宇野港の魅力