ヨーベモダ別こお抒る生殖腺の季節的変化 田 杉▲ 男 (香川県大川郡五名小学校)
序:モグラ科(Talpidae),Lipotyplla・Ins?Ctivoraに関する頸在までの研究については,特に
生殖腺に関しての解剖学的ものほ殆んど見られない.その理由は,托野・及び飼育が囲難な寛であろ う・筆者は,哺乳動物たるモグラの,地中に於ける変った生活環勤ミ,生殖陳の形態にどう影響して いるかを研究しようとした.侍期間中,常に指導をいたゞいた矢崎発生に謝意を表する. 材料と方法:実験に用いたのはコーべモグラ朋oggγα乙〃Og〝γα彪)∂gαgであって,自宅附近で捕 獲した.捕獲には,二穫の器具,即ち穎版の金属製挟み捕り器及び手製のトラップ(生り捕り器)を 掃いた・このう■ち,.トラップは捕獲率が悉く(後述)仕かける場卿こも制約される馬,鋏み獲り器 の方が遠かに有効であった.器具をかける場所は,田畑のあぜや,石垣の根元等の比較的深い地中 (20∼ 漁った場所がよく,排された柔かい朗より,踏み固めたような他の固い場所がよかった.挟み捕り終 にかゝつたモグラは大体半時間から2,3時間の 外側を通過してしまって,これで捕ったのは4個体のみであった.叉これで捕ったモグラは,内部で 盛んにもがき,鼻棉を器具の内部にうちつけて,大体6,7時間で死亡した.捕えたモグラは解剖まで 1∼2乃至9時間の間隔があった.解剖前に,体重,頭胴長,尾長,掌指長を測定し,解剖には,生碍 腺,生殖玲管,附属腺,腎臓,劉腎の一塊と,甲状腺,脳下垂体を別出して,直ちにBouins民国定 液で固定,その後ほ70%alcoholに保存した.生殖腺の一塊ほ固定前にその重畳を測定し,併せて,前立腺prostata,睾丸testisの長径,及び子宮uterus,卵巣0Varyの幅と大きさを測定した▲
4 に生殖に関係ありと云われる胸腹部の臭いと毛色についても観察し、同時に歯式:i号ヰpm盲m =42によってコーべモグラなることを確軋組織的研究は各月に於て雌雄一個体づつ行った. 結果と説明:捕獲期間は,昭和27年4月から12月に 第1因:月別捕獲個体の体重及び頭胴長 亘り,総計48匹を得た.(第1表). 畑 X _ ¥ #サ Y又◆◆ ◆◆ ︼盟叩す ◆ヽ◆ 嘉 官軍禁 ▲が▲鼓雛 ◆篭 曇◆ ◆ ● ヰ撃 第1表:獲捕個体数月別表 lgp㌻紳輔如
:二二三蔓巨木童㈲ ○ ○●● も80 0● ●0 0 0 0写 00 ● ● ■●●● 普‰r● ● ● ○ ●● 00 ●● ● 0 0 0U● ● これ等の材料により,次の第2表,第3表,を作つ た. 第1因により,捕獲した各個体の体重はその変化が 旦 ▲U 7 8汁 二 7 ′り ︻J 4・OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ
6 大きく,各月とも概して姓の方が雌より或い傾向が 見られる.又現胴長ほ雌雄葉碇140乃至170ilュmであ る朗から,す郁芸胴体は何れも戚無した偶作である隷 が推察される. 解2表から節の泌軋生殖器の箋さほ,4月から7 第2表:泌尿生殖器の還さの尉紆平均(g) 月までには大きく,以軌ま念動こ減少し,8月以筏は大した変化はない.擬は8月以後先分減少の傾 向ほあるが経書野署でない. 第3表ほ,泌ゎこ生隠榊)重さ〔Wg〕の体或(Wb)に
節3ま:WかWbxlOOの月別平均
4萱5蓼6き78∃9壬10illj12
対する百分率である・表から鮭の万力灘よ車率の変 化が著しく,第2表の変化をよく示してゐる. 又胸 距部の毛色は,雌雄葉忙,4月から6即ぶまで貴報 色化がひどく,輿臭も著しかったが,7,8月頃よりこい−、・・−−1モ∴一’
2・3j2・4j2・中・9い・7妄2・0や亘8 次第に毛色が淡くなり,異臭の程度も低くなってきた.それ以餃は,異臭が殆んど沿えるも,毛色は 8月頃の淡褐色を埼離した. a:生殖腺の形態的変化 第2「望lで見れば,既に於ては’キミ丸,貯措 繋が7月頃から急激に萎縮し,その大きさ が傍胱位になり,以後著しい変化がない. 鴎でほ5月に柚三娠したのがある(肇2図7 号)が,6月までほ比較的子宮,撞が太く 厚い,熱し7月覇から子宮,振共に識く, せ寒く 冒.つ企榊勺に縮少して,12月填ま で,あまり変っていない. 第2図:上段が雄,下段が昭,番引..2.7.8二が∠1月及ヨミ6月,3. 4.9.10.が7月教室9月,5.6.11.12.が10月及至12月の娼胴の代 襲的なものである.雄で葦丸(t),貯精璧(i))の=一等備がみえ, 雌で7掛は姉娘申のものにして.胎〔!し〔け‡,fゴ,F:l)3桐を含む・ 対照として腎拡(R〕の大きさに少しも数†とのないことに注意. 4 甘 言 7 β 9 J8’lさ ほ 一づ巨岬 ㌫諸刃:㌣丸及び町制璧碕ぷ凝抵月別平均8月 曝ほでに←昔樟して,それ以後著しい変化がない 第3匿iは睾丸と貯招衰の長径,箪4図は 子■糾〕帖煮び卯簸の長径の,夫々月別平均 第4閉:郡駁放び子宮の長径と暗の月別神霊野月β月囁たにそ れぞれ策離して以後その状態な接続する・変化を示す.これによっても,旅の空ぎ二殆i榊)急毀な変イヒは妾ミとしで貯情整」葦丸の変化に起因し,雌
では子宮.卯数の変化が掠因しノている寄付汗わかる.実験抑リjの7月填までは,解剖時に直ちに雌雄の 区別がけ凍たが,後動こは,しばしばその判断を謀る位となり,榔抑こ生矧規は脂肪塊の如ぎ観があOLIVE 香川大学学術情報リポジトリ
7 った.又その色も初期の淡紅色から,次第に白ばくなり,全体が萎縮していた.