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, 原則としてこの支払基礎 月変算定や月変では 図表 2 標準報酬月額を決める報酬 分類 標準報酬月額の対象となるもの 標準報酬月額の対象とならないもの 基本給 ( 月給, 週給, 日給等 ) 傷病見舞金, 災害見舞金, 結婚祝金, 出張旅費, 通貨で支給されるもの 交際費, 大入袋, 解雇予告手当

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Academic year: 2021

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(1)

 算定・月変とその目的

 毎月の保険料や保険給付の計算時に使用 される「標準報酬月額」は,入社時の資格 取得届に記載される金額によって決定され ます。しかし,給与の改定や時間外手当等 の支給,休業等の事情により,実際に受け る報酬と既に決められている標準報酬月額 に大きな差異が生じてしまうこともありま す。そこで,報酬の実態と標準報酬月額を 合わせるため,毎年7月1日に見直しが行 われます。これが「定時決定」と言われる ものです。そして定時決定を行うために提 出する届出が「被保険者報酬月額算定基礎 届」(通称「算さん定てい」)です。  また,これに対し「随時改定」は,被保 険者の受ける報酬のうち固定的なものが改 定され,大幅の変動となった場合に7月1 日の定時決定を待つことなく,報酬の実態 と標準報酬月額を合わせるための手続きで す。この届出を「被保険者報酬月額変更届」 (通称「月げっ変ぺん」)といいます。  標準報酬月額の決定,見直しの手続きに は,図表1の種類があります。

 標準報酬月額

(1)標準報酬月額を決める報酬  標準報酬月額のもとになる報酬は,賃金, 給料,俸給,手当,賞与など,どのような 名称であっても,被保険者が事業主から「労 働の対償」として受けるものすべてです。 例外として,大入袋や祝金,見舞金などの ように臨時に受けるものや出張旅費などの 実費弁償的なもの,健康保険の傷病手当金 や労災保険の休業補償給付などの保険給付 として受け取るもの,年3回以下の賞与は 含まれません。  また,金銭(通貨)で支払われるものに 限らず,現物で支給されるものも消費税を 含めた金額が報酬とされます。食事や住宅 などの場合は,厚生労働大臣が都道府県ご とに告示で定めた標準価格に基づいて通貨 に換算した額を報酬とします。通勤定期券 や回数券などが支給される場合,その全額 を報酬とします。自社製品等の支給は,実 態に応じて換算した額(時価など)を報酬 とします(図表2)。 (2)支払基礎日数  報酬の支払根拠となる日数のことです。 ■図表1 標準報酬月額の決定手続き 手続名称 資格取得時決定 定時決定 随時改定 育児休業等終了時改定 時 期 入社時 毎年7月1日 給与改定により報酬が大幅に変動した時 育児休業者の職場復帰後に報酬変動があったとき 届出書の名称 被保険者資格取得届 被保険者報酬月額算定基礎届 被保険者報酬月額変更 育児休業等終了時報酬月額変更届 届出の時期 5日以内 7/1 ~ 7/10まで 速やかに 速やかに 標準報酬月額が 適用される期間 1 ~ 5月に入社 →その年の8月まで 9月~ 翌年の8月まで 1~ 6月に改定→その年の8月まで 6 ~ 12月に入社 →翌年の8月まで 7~ 12月に改定→翌年の8月まで  特定社会保険労務士

岩戸 左紀

 算定・月変の手続実務

 算定・月変の手続実務

 算定・月変の手続実務

 算定・月変の手続実務

初心者にも よくわかる

(2)

算定・月変 算定や月変では,原則としてこの支払基礎 日数が17日以上である月の報酬を用います。 ① 月給制の場合  給与の計算基礎に休日や有給休暇も含ま れるため,出勤日数に関係なく給与の支払 対象期間の暦日数です。ただし,欠勤日数 分を給与控除するような場合は,就業規則 などで定められた日数から欠勤日数を差し 引いた日数を用います。 ② 日給制の場合  出勤日数が,支払基礎日数です。有給休 暇を取得した日は,出勤日数としてカウン トします。 (3)標準報酬月額の決定  標準報酬月額は,(1)(2)で算出した 報酬を「標準報酬等級表(月額保険料額表)」 にあてはめて決定されます。この表は,報 酬がいくつかの区分(これを「等級」とい う)に分けられ,その区分ごとに仮の報酬 額が決められています。「標準報酬月額」は, その区分ごとに決められた仮の報酬額なの です。毎月,1人ずつ異なる報酬に合わせ て保険料を計算する煩雑さを防ぐため,設 けられています。保険料は,この標準報酬 月額に料率を乗じて計算されます。 ・健康保険   第1等級 58,000円 ~ 第47等級 1,210,000円 ・厚生年金保険   第1等級 98,000円 ~ 第30等級 620,000円

 定時決定「算定基礎届」

(1)算定基礎届の手続き  6月20日前後に,内容が印字された算定 関係の用紙一式が郵送で届きます。  「算定基礎月」と言われる,その年の4・ 5・6月の報酬月額を記載した算定基礎届 を作成し,毎年7月1日から10日の間に届 け出ます。 (2)提出に関する事項 ① 提出物 ア)算定基礎届総括表 イ )算定基礎届総括表附表(雇用に関する 調査) ウ)算定基礎届  エ )その他(該当者がいる場合:月額変更 届,70歳以上の被用者の算定基礎届) ※ 従来の標準報酬月額との等級差が大きく変更す る場合,賃金台帳その他の書類を提出するよう 求められます。 ※ イ)は,賃金や報酬を支払った実績がある人の うち,社会保険に加入していない人の内訳とそ の勤務状況について記載するものです。 ② 提出先  加入している健康保険制度によって異な ります。 ・全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)  → 年金事務所 ・組合管掌健康保険(健康保険組合)  → 年金事務所と健康保険組合 ※ 厚生年金基金に加入している場合は,厚生年 金基金にも提出 ■図表2 標準報酬月額を決める報酬 分 類 標準報酬月額の対象となるもの 標準報酬月額の対象とならないもの 通貨で支給 されるもの 基本給(月給,週給,日給等) 諸手当(残業手当,通勤手当,住宅手当,家族手当, 役職手当,宿直手当,皆勤手当等) 賞与(年4回以上支給),会社から支給される私傷 病手当金 等 傷病見舞金,災害見舞金,結婚祝金,出張旅費, 交際費,大入袋,解雇予告手当,退職金 賞与(年3回までは,標準賞与額の対象) 健康保険の傷病手当金,労災保険の休業補償給付, 年金 等 現物で支給 されるもの 通勤定期券・回数券 食事・食券 社宅・寮 被服(勤務服でないもの) 給与として支給される自社製品 食事(本人からの徴収金額が厚生労働大臣が告示 する現物給与の価格により算定した額の3分の2 以上の場合) 社宅(本人からの徴収金額が厚生労働大臣が告示 する現物給与の価格により算定した額以上の場合) 勤務服(制服・作業衣)等

(3)

算定・月変 ③ 提出方法  通常,郵送で提出しますが,年金事務所 に持参するように求められることもありま す(「算定時調査」と言われる)。 (3)作成前に総括表をチェックしておく  算定基礎届を提出する際,「被保険者報 酬月額算定基礎届 総括表」を添付します。 この総括表は,保険者が各事業所の報酬の 支払状況や被保険者の数などを把握するた めに提出するとされています。しかし,算 定基礎届の作成時に必要な確認項目が,ほ とんど盛り込まれているものでもありま す。提出前のまとめや確認の意味で作成し ている場合が多いようですが,算定書類の 作成に慣れるまでは,事前に見ておくこと で作成のチェックポイントが把握でき,ス ムーズに作成を進めるのに役立ちます。  例えば,この総括表が印刷された日付を 見れば,届出済みであってもタイミングに よっては,送られてきている書類一式に反 映されていないデータがあることがわか り,適宜追加・修正できます。 (4)算定対象者(図表3)  算定基礎届は,7月1日現在の被保険者 全員が原則として対象となります。 (5)算定基礎届の記入例  年金事務所から送られてくる「算定基礎 届」には,被保険者整理番号,被保険者氏 名,生年月日,種別,従前の標準報酬月額 等が,あらかじめ印字されています。届出 にはこの用紙を使用します。CDまたは DVDの電子媒体による申請,電子申請の 方法もあります。  また,㋟㋠の欄に記載する「決定後の標 準報酬月額」欄については,提出時に記載 がなくても差支えありません(算定,月変, 育児休業等終了時変更届も同様)。ただし, 年金事務所以外へ提出する場合は記載が必 要な場合がありますので確認してください。 ① 一般的なケース(図表4)  ➡  算定基礎月である4・5・6月の各 月とも支払基礎日数が 17 日以上ある 場合は,3カ月分の報酬の合計を3で 割って平均した額を記入(円未満切捨 て。以下のケースについても同様)。 ② 支払基礎日数が 17 日未満の月がある とき(図表5)  ➡  17 日未満の月を除いた月数で出し た平均額を記入。 ③ 現物給与の支給があるとき(図表6)  ➡  都道府県ごとに厚生労働大臣が定め る額を用いて計算。 ④ 賞与が年 4 回以上支給されたとき(図 表7)  ➡  賞与の 12 カ月平均を計算し,通常 の報酬に含めて算定。 (6)保険者算定とは  一般的な方法によっては算定ができない 場合や,算定の結果が著しく不当になる場 合には,その被保険者が9月以降に受け取 ると予想される報酬月額を用いる特別な算 定方法で保険者等が報酬月額を決定しま す。手続きは通常の算定と同様,原則とし て算定基礎月3カ月間の内訳を届け出ます。 ■図表3 算定対象者 7/1現在の全被保険者 提出する人 5/31以前に入社(資格取得)した被保険者で7/1現在,在職中。 7/1以降に退職する人(資格喪失日が7/2以降) 欠勤中の人,休職中の人(育児・介護の休業を含む) 提出しない人 6/1以降に入社(資格取得)した被保険者 6/30以前に退職した人(資格喪失日が7/1以前) 7月に月額変更届,育児休業等終了時変更届を提出する被保険者 8月・9月に月額変更届を提出する被保険者 8月・9月に育児休業等終了時変更届を提出する被保険者 ※都道府県によっては,8・9 月の月額変更等予定者について算定基礎届の提出が必要な場合もある。

(4)

算定・月変 ① 一般的な方法による算定ができない場合 ア )4~6月の3カ月とも,支払基礎日数 が17日未満であるとき(56ページ図表8) イ )傷病等による欠勤で4・5・6月の3 7 北海 綾子 5-540507 2 220 220 23 9 31 30 31 236,800 0 236,800 240,800 0 240,800 237,800 713,400 235,800 0 235,800 240 240 支払基礎日数 基本給 役職手当 通勤手当 住宅手当 残業手当 合 計 月 4月 31日 180,000 10,000 8,800 20,000 18,000 236,800 5月 30日 180,000 10,000 8,800 20,000 22,000 240,800 6月 31日 180,000 10,000 8,800 20,000 17,000 235,800 3カ月の支給総計 713,400 1カ月平均 237,800 ■図表4 一般的なケース 12 青森 治 5-421017 1 360 360 23 9 31 10 31 375,200 0 375,200 199,200 0 199,200 368,200 736,400 361,200 0 361,200 360 360 欠勤による賃金控除 5月 144,000円 支払基礎日数 基本給 役職手当 通勤手当 住宅手当 残業手当 合 計 月 4月 31日 264,000 40,000 9,200 10,000 32,000 375,200 5月 10日 120,000 40,000 9,200 10,000 0 199,200 6月 31日 264,000 40,000 9,200 10,000 家族手当 20,000 20,000 20,000 18,000 361,200 3カ月の支給総計 935,600 4月と6月の支給総計 736,400 1カ月平均 368,200 会社の規定に基づいて計算した額 例)欠勤控除 144,000 円(欠勤1日につき給与の 1/22 を減額) 4,6月の2カ月分を合計 欠勤控除した額を記入 計算に含めない 対象除外 2カ月の平均を記載 ■図表5 支払基礎日数が 17 日未満の月があるとき ■図表6 現物給与の支給があるとき 23 秋田 牧子 5-480328 2 300 300 23 9 31 30 31 305,400 4,620 310,020 299,400 3,960 303,360 304,540 913,620 295,400 4,840 300,240 300 300 食事(昼食) 支払基礎日数 基本給 住宅手当 残業手当 現物支給によるもの 合 計 月 4月 31日 260,000 10,000 28,000 昼食 4,620 昼食 3,960 昼食 4,840 310,020 5月 30日 260,000 10,000 22,000 303,360 6月 31日 260,000 10,000 18,000 通勤手当 7,400 7,400 7,400 300,240 3カ月の支給総計 913,620 1カ月平均 304,540 現物給与(昼食,会社全額負担の例) 4月 220 円 ×21 日=4,620 円  5月 220 円 ×18 日=3,960 円 6月 220 円 ×22 日=4,840 円 ※「現物給与の価額一覧表」平成 24 年 1 月 31 日厚生労働省告示第 36 号 ※自己負担額がある場合,価格の 2/3 以上になると現物給与とみなされない 現物支給されているものを記載 ■図表7 賞与が年4回以上支給されたとき 22 岩手 賢治 5-460309 1 380 380 23 9 31 30 31 400,200 0 400,200 395,200 0 395,200 395,866 1,187,600 392,200 0 392,200 410 410 賞与,期末手当 9・12・3・6月 75,000円 支払基礎日数 基本給 通勤手当 家族手当 賞与分 合 計 月 4月 31日 270,000 12,200 15,000 75,000 75,000 400,200 5月 30日 270,000 12,200 15,000 395,200 6月 31日 270,000 12,200 15,000 残業手当 28,000 23,000 20,000 75,000 392,200 3カ月の支給総計 1,187,600 1カ月平均 395,866 賞与支給額 H23/9 月 150,000 円  H23/12 月 300,000 円 H24/3 月 150,000 円 H24/6 月 300,000 円  =900,000 円 → 賞与の総額を 12カ月で割り,1カ月当たりの報酬に加える。  900,000 円 ÷12カ月=75,000 円 賞与の総額を 12 カ月平均 したものを加えて記載 賞与の支給月と平均支給額を記載

(5)

算定・月変 カ月間に報酬を受けていないとき ウ )育児休業等や介護休業で4・5・6月 の3カ月間に報酬の全部を受けないとき  ➡ 従前の標準報酬月額を引き続き適用 ② 算定の結果が著しく不当になる場合 ア )算定基礎月に通常受ける報酬以外の報 酬を受けたとき(図表9)  ➡  算定基礎月以前の昇給差額分を除い て計算 イ )傷病等の休職による低額の休職給を受 けたとき(図表10)  ➡  休職給の月を除いて計算 33 宮城 政宗 5-501017 1 260 260 23 9 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 260 260 H24.3.3より 休職中 休職中である旨を記載 記載は省略 ■図表8 傷病等による休職中で報酬を受けていないとき(4〜6月とも支給額が0円の場合) 11 福島 英世 5-340328 2 360 360 23 9 31 30 31 359,500 0 359,500 404,500 0 404,500 377,833 372,833 1,133,500 369,500 0 369,500 380 380 差額  支給 30,000 15,000 24 5 支払基礎日数 基本給 家族手当 通勤手当 昇給差額 合 計 月 4月 31日 300,000 20,000 9,500 0 30,000 359,500 5月 30日 315,000 20,000 9,500 404,500 6月 31日 315,000 20,000 9,500 残業手当 30,000 30,000 25,000 0 369,500 3カ月の支給総計 1,133,500 1カ月平均 377,833 修正平均 372,833 (㋛ 総計−算定基礎月前の差額)÷3=(1,133,500−15,000)÷3=372,833 支給総額の合計を3で割った額 上から 昇給差額 昇給額 差額支給月 ■図表9 昇給の差額分が支給されたとき(3月に昇給し,3・4月の昇給分が5月に支給されたケース) 5 新潟 安吾 5-580429 1 200 200 23 9 31 30 31 126,000 0 126,000 126,000 0 126,000 163,833 491,500 239,500 239,500 0 239,500 240 240 休職給 4・5月(基本給の6割) 支払基礎日数 基本給 家族手当 通勤手当 合 計 月 4月 31日 126,000 0 0 126,000 5月 30日 126,000 0 0 126,000 6月 31日 218,000 5,000 6,500 残業手当 0 0 10,000 239,500 3カ月の支給総計 491,500 1カ月平均 163,833 修正平均 239,500 6月のみで決定 4・5月に基本給の6割を休職給として支給 休職給を受けた 4・5月は除外し, 6月分のみでの算定 休職給を 支給した 旨を記載 ■図表10 低額の休職給を受けたとき(4・5月に基本給の6割を休職給として支給したケース) 8 長野 次郎 5-300823 1 300 300 23 9 31 30 369,000 0 369,000 369,000 0 369,000 370,666 1,112,000 329,416 374,000 0 374,000 320 320 年間平均 支払基礎日数 基本給+諸手当 合 計 月 4月 31日 309,000 369,000 5月 30日 309,000 369,000 6月 31日 309,000 残業手当 60,000 60,000 65,000 374,000 3カ月の支給総計 1,112,000 1カ月平均 370,666 修正平均 329,416 3月 4月 6月 319,000 2月 309,000 H24/1月 319,000 合計 369,000 5月 369,000 374,000 9月 10月 12月 314,000 8月 309,000 H23/7月 314,000 合計 314,000 11月 314,000 329,000 1年間の合計 3,953,000 平均 329,416 必ず,「年間平均」と記載し, 様式1と2を添付して提出 様式2に記載した 修正平均額を記載 算定基礎月の標準報酬月額→380千円 年間平均の標準報酬月額 →320千円 3等級の差 内 訳 ■図表11 算定基礎月の平均額と年間平均額の間に2等級以上の差が生じるとき

(6)

算定・月変 ウ)賃金カットを受けたとき エ )当年4~6月の3カ月間に受けた報酬 の平均額から算出した標準報酬月額と, 前年7月から当年6月までに受けた報酬 の平均額から算出した標準報酬月額の間 に2等級以上差が生じ,業務の性質上例 年この差が発生することが見込まれ,さ らに被保険者が同意したとき(2011年よ り改正)(図表11)  ➡  修正平均をして算定  必要に応じて賃金台帳等の提出を求めら れることがある。 (様式1) ○○年金事務所長 様 年間報酬の平均で算定することの申立書  当事業所は○○業を行っており,(当事業所内の△△部門では)毎年,4月から6月までの間は,□□による□□と □□の理由により繁忙期となることから,健康保険および厚生年金保険被保険者の報酬月額算定基礎届を提出するに あたり,健康保険法41条および厚生年金保険法21条の規定による定時決定の算定方法によると,年間報酬の平均によ り算出する方法より,標準報酬月額等級について2等級以上の差が生じ,著しく不当であると思料されますので,健 康保険法44条1項および厚生年金保険法24条1項における「報酬月額の算定の特例」(年間)にて決定していただく よう申立てします。  なお,当事業所における例年の状況,標準報酬月額の比較および被保険者の同意等の資料を添付します。  平成24年7月3日       事業所所在地  東京都新宿区○○ ××−××−×       事業所名称   株式会社 ○○○○       事業主氏名   代表取締役 ○○○○  ㊞       連 絡 先   03(××××)×××× ※ 業種等は正確に記入いただき,理由は具体的に記載をお願いします。 ■様式1 年間報酬の平均が算定することの申立書 代表 者印 足 いろは 長野 次郎 昭和 30 年8月 23 日 8 30 31 29 31 30 31 23 23 24 24 24 24 300 3,953,000 329,416 19 320 19 320 1,112,000 370,666 22 380 22 380 329,416 長野 次郎 長野 ○ 19 320 19 320 300 314000, 309,000 319,000 369,000 369,000 374,000 314000, 309,000 319,000 369,000 369,000 374,000 0 0 0 0 0 0 1 株式会社 ○○ 支払い基礎日数 が 17 日未満の 月は対象外とし て「−」横 棒 を 引く 短時間就労者の 場合は,図表 18 を参照して算定 対象月と同じ基 準の月について 記載 必ず被保険者本 人 の「署 名」又 は「記名・押印」 が必要 休職や休業がある場合は記載します。短時間就労者の場合は,パートと記入します。 算 定 基 礎 届 に 記 載 す る 報 酬 の 支 払 基 礎 日 数 と 同 じ よ う に 記入 (2(2)参照) 支 給 し た 額 を 記 入。遡 及 し て 支 給 し た 場 合 も 含 め て 記 入 し,そ の 旨 を 下 記 の 備 考欄に記載 ■様式2 

(7)

算定・月変

 随時改定「月額変更届」

(1)随時改定の手続き  月変の手続きは次の①~③すべてに該当 したときに行われます(1つでも該当しな い場合,不要)。月変により決定された標 準報酬月額は,給与改定があった月から4 カ月目に変更されます。つまり,月変によ り変更された保険料が控除されるのは,通 常5カ月後の給与からです。 ① 給与改定等で固定的賃金に変動があった ア )固定的賃金とは,支給額や支給率が決 まっているもの  例: 基本給,家族手当,通勤手当,役職手当, 勤務地手当等 イ )非固定的賃金とは,稼働実績などによ って支給されるもの  例: 残業手当,能率手当,日直手当,皆勤 手当等) ウ )休業等により通常の報酬よりも低額な 休業手当等が支払われる場合に,その状 態が継続して3カ月を超えるときには, 固定的賃金の変動とみなされる ② ①の変動があった月以後,継続する3 カ月間とも支払基礎日数が17日以上ある  ➡  支払基礎日数が17日未満の月が1カ 月でもあれば,手続き不要。 ③ ①の変動があった月から3か月間の報 酬平均を標準月額報酬表にあてはめ,現 在の等級よりも2等級以上の差がある。  ➡  図表12イ・ロ・ニ・ホのように固 定的賃金の上下と非固定的賃金を含め た3カ月平均の額の上下が同じ向きの 場合は,月変。  ➡  図表12ハのように固定的賃金は上 がっても,残業手当などの非固定的賃 金が減少したため逆に2等級下がって しまったという場合は,月変の対象外。 (2)月額変更届の記入例 ① 昇給があったとき(図表13)  ➡  随時改定に該当するかを確認し,2 等級以上の差が生じた場合は月変 ② 3カ月の間に2回給与変動があったとき  ➡  最初の給与改定,次の給与改定とそ れぞれ確認し,それぞれ2等級以上の 差が生じた場合は2回月変 ③ 昇給分が遡って支給されたとき(図表14)  ➡  実際に支給された月から3カ月をカ ウント。遡って支給された月の昇給分 ⬆:増 ⬇:減 イ ロ ハ ニ ホ ヘ 変動の 原因 固定的賃金非固定的賃金 ⬆ ⬆ ⬆⬆ ⬇ ⬇ ⬇⬇ ⬇ ⬇⬆ ⬆ 変動の 結果 3カ月の報酬の 平均額に2等級 以上の差 ⬆ ⬆ ⬇ ⬇ ⬇ ⬆ 月変(随時改定)の必要 有 有 無 有 有 無 ※ 変動の原因「固定的賃金」と変動結果の「3カ月の報 酬の平均額」の矢印が同じ向きのときに月変が必要。 ■図表12 月変が必要となる報酬の変動 ■図表 13 昇給があったとき(4月に昇給し,基本給が 30,000 円上がった場合) 12 熊本 稔 5-480821 1 280 280 7 5 4 6 24 31 30 31

324,400

0

324,400

320,400

0

320,400 322,066

966,200

321,400

0

321,400

320

320

30,000 24 4 支払基礎日数 基本給 家族手当 通勤手当 合 計 月 4月 31日 282,000 10,000 4,400 324,400 5月 30日 282,000 10,000 4,400 320,400 6月 31日 282,000 10,000 4,400 残業手当 28,000 24,000 25,000 321,400 3カ月の支給総計 966,200 1カ月平均 322,066 3カ月とも支払基礎日数が 17 日以上 残業手当を含めて2等級以上の差 昇給額 昇給月を 記載

(8)

算定・月変 を控除のうえ修正平均を算出し,2等 級以上の差が生じた場合は月変 (3 )標準報酬月額等級の上限・下限にあ る人の記入例  標準報酬月額には,上限と下限があるた め,報酬が変動しても2等級以上の差が生 じないケースもあります。次の場合は,1 等級の差でも随時改定の対象となります。 ① 標準報酬月額が上限・下限のとき(図表15)  ➡  1等級差でも随時改定 ② 健康保険5級以下または34級以上の被 保険者が2等級差になるとき  ➡  健康保険のみ随時改定

 短時間就労者の扱い

 パートタイマーの算定については,支払 基礎日数がポイントです。3カ月間に支払 基礎日数が17日以上の月がなければ,支払 基礎日数が15日以上の月の報酬を対象とし ます(図表16)。ちなみに,2(2)に記 載したように支払基礎日数が17日未満の月 で標準報酬月額を決定する特例のケース は,算定と育児休業等終了時改定のときの みです。月変の取扱いは,通常通りの要件 です。すなわち,固定的賃金の変動後,継 続3カ月の間いずれも支払基礎日数が17日 以上であることが必要です。 ■図表 14 昇給分が遡って支給されたとき(5月になり4月に遡って昇給が決定し,5月給与で差額が支払われた場合) 4 宮崎 咲子 5-600608 2 200 200 8 7 6 5 30 24 31 30

264,200

0

264,200

241,200

0

241,200 250,200

750,600

243,533

245,200

0

245,200

240

240

20,000 20,000 24 5 支払基礎日数 基本給 通勤手当 残業手当 合 計 月 5月 30日 210,000 13,200 21,000 264,000 6月 31日 210,000 13,200 18,000 241,200 7月 30日 210,000 13,200 22,000 4月昇給の差額分 20,000 0 0 245,200 3カ月の支給総計 750,600 1カ月平均 250,200 修正平均 243,533 支給実績通りに記入 4月に支給されるはずであった 20,000 円を控除し, 修正平均した額を記入 (750,600−20,000)÷3 5月に支払われた4月昇給 の差額は,3カ月平均を計 算する際に含めない。 差額(4月 分として支 払われた額) ■図表15 標準報酬月額が上限・下限のとき(第46等級から第47等級に上がった場合) 2 石川 夏生 5-300301 1 1150 620 9 7 6 8 24 31 30 31

1,250,000

0

1,250,000

1,250,000

0

1,250,000

1,250,000

3,750,000

1,250,000

0

1,250,000

1210

620

100,000 24 6 1等級の差でも月変 昇給額 昇給月 ■図表16 パートタイマーの算定における支払基礎日数と標準報酬月額の決定方法 パートタイマーの支払基礎日数 標準報酬月額の決定に用いる額 3カ月とも17日以上 3カ月の報酬の平均額 1カ月でも17日以上 17日以上の月の報酬の平均額(図表17 Ⓐ 欄) 3カ月とも15日以上17日未満 3カ月の報酬の平均額(図表17 Ⓑ 欄) 2カ月は15日以上17日未満、1カ月は15日未満 15日以上17日未満の2カ月の報酬の平均額をもとに決定 (図表17 Ⓒ 欄) 1カ月は15日以上17日未満、2カ月は15日未満 15日以上17日未満の1カ月の報酬の額 3カ月とも15日未満 従前の標準報酬月額で決定(図表17 Ⓓ 欄)

(9)

算定・月変

 育児休業者の扱い

(1)育児休業中  育児休業等で保険料を免除されている期 間も,被保険者資格に変更はありません。 そのため,4~6月に報酬を受けていなく ても算定の届出は必要です。この場合は, 保険者算定により,従前の標準報酬月額が 適用されます(56ページ図表8)。保険給 付にも,育児休業等を取得する直前の標準 報酬月額が用いられています。 (2)育児休業等終了時の報酬月額変更届  育児休業から復職した際に,時間短縮や 所定外労働の免除により休業前の賃金と比 較して変動することがあります。このとき 3歳未満の子を養育している場合は,月変 のように固定的賃金の変動がなくとも育児 休業等終了時による標準報酬月額の改定を 申し出ることができます(1等級の変動で も届出可能)(図表18)。  この届出は,被保険者本人からの申出と いう形式をとっているため,右下の被保険 者本人記入欄は必ず記載してもらいましょ う。また,年金額の計算が特例で行っても らえる「厚生年金保険 養育期間標準報酬 月額特例申出書」をまだ提出していない場 合は,この機会に一緒に提出しましょう。

 70歳以上の被用者の扱い

 70歳になると,厚生年金保険の被保険者 資格を喪失します。そのため,厚生年金保 険料は払いませんが,60歳台後半の在職老 齢年金制度が適用されることになっていま す。そこで以下の①~③に該当する人につ いても,厚生年金保険 70歳以上被用者用 の算定や月変の届出が必要です。 ① 昭和12年4月2日以降生まれの人 ②  過去に厚生年金保険に加入していた期 間のある人 ■図表 17 パートタイマーの算定 52 静岡 晴美 5-370910 2 150 150 9 20 山梨 真理子 5-501020 2 104 104 9 66 千葉 りん 5-581031 2 104 104 9 71 栃木 久子 5-4105231 2 98 98 9 23 9 23 9 23 9 23 9 15 18 14

112,500

0

112,500

135,000

0

135,000

135,000

135,000

105,000

0

105,000

134

134

パート パート パート パート 15 16 16

108,600

0

108,600

115,840

0

115,840

113,426

340,280

115,840

0

115,840

110

110

15 14 15

105,000

0

105,000

98,000

0

98,000

105,000

210,000

105,000

0

105,000

104

104

13 10 14

84,500

0

84,500

65,000

0

65,000

91,000

0

91,000

98

98

5月分のみで決定 ☆㋡備考欄に「パート」と記載 4・5・6 月の3カ月 平均で決定 4・6月の 報酬の平均 で決定 記入は省略 Ⓐ Ⓑ Ⓒ Ⓓ

(10)

算定・月変 ③  厚生年金保険の適用事業所に勤めてい て,勤務日数・時間ともに一般的な従業 員のおよそ4分の3以上の人

  算定・月変は将来の厚生年金の

額にもつながる大事な手続き

 算定や月変の手続きは提出したら終わ り,ではありません。届出により,新しい 標準報酬月額が決定されると,「標準報酬 月額決定通知書」が送付されます。届出内 容と同じ内容が記載されているかを確認す る必要もあります。そのうえで,給与計算 に反映していきましょう。また,新しい標 準報酬月額を給与明細書などで従業員に通 知することも必要です。ここで決定された 標準報酬月額も保険料や各種手当金などの 計算基礎となり,在職老齢年金の額をはじ め,将来受け取る厚生年金にも関連します。 ぜひ気を抜かずに丁寧に行ってください。 ■図表 18 1 3 5 7 ( ) ( ) ( ) ( ) 千 か 福岡 フクオカ フ ミ コ 芙美子 福岡 フクオカ ヒロユキ 寛之 か か 0 9 8 7 6 5 4 3 2 1 2 3 0 7 1 4 2 4 0 7 1 0 5 3 1 2 0 3 12 7 8 31 31 24 代表 者印 ××× 03 ×××× ×××× 03 3123 3210 東京都千代田区丸の内 ×−×−× 東京都江戸川区□□1−2−3 福岡 芙美子 株式会社○○○○ 代表取締役 年金 太郎 ××××10 3 24 123 4567 10 3 81,000 196,000 196,000 81,000 196,000 196,000 392,000 196,000 0 24 10 短時間勤務 0 0 8 9 20 240 240 25 福 岡 支払基礎日数 17 日 未満の月を除いた報 酬の合計額を記入 ㋛支払基礎日数 17 日 以 上 の日 数 で 割 り,平均を出す 育児休業等を修了した 日の翌日が属する月か ら4月目の月を記入 この届出は被保険者本人の申出によるものなので, 被保険者の署名欄に必ず記入してもらう。 【執筆者略歴】岩戸 左紀(いわと さき) 建設関係行政書士としてトップクラスの実績を持つ行政書士 岩戸事務所(東京都千代田区。まもなく創 業35年)に社労士事務所を併設。「ヒト」「つながり」「一緒に考える」「お仕事改善」を大切にするまめな コミュニケーションが売り。金融機関,人材関係会社,会計事務所勤務を経て,平成21年に開業。産業カ ウンセラー,CDA,行政書士。

参照

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