• 検索結果がありません。

られる 3) 北海道での事例報告から 100 頭を超える搾乳規模での発生が多かった (33 例 82.5%) 冬から春にかけての発生がやや多い傾向 2006 年は 9 例 2007 年は 6 例が発生 全道的にも増加していると推察された 発生規模は 5~20% と一定で 搾乳規模に相関しなかった 発

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "られる 3) 北海道での事例報告から 100 頭を超える搾乳規模での発生が多かった (33 例 82.5%) 冬から春にかけての発生がやや多い傾向 2006 年は 9 例 2007 年は 6 例が発生 全道的にも増加していると推察された 発生規模は 5~20% と一定で 搾乳規模に相関しなかった 発"

Copied!
6
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

1 乳房炎 乳房炎 乳房炎 乳房炎 2014年5月5日作成

マイコプラズマ性乳房炎を

マイコプラズマ性乳房炎を

マイコプラズマ性乳房炎を

マイコプラズマ性乳房炎を考える

考える

考える

考える

近年マイコプラズマ性乳房炎が多発傾向にある。北海道だけでなく本州からの発生報告 も見られるようになってきている。まだまだマイコプラズマ性乳房炎は疫学的に不明であ る点が多いが、マイコプラズマ性乳房炎に関する情報をまとめて列挙してみることにした。 原因菌:マイコプラズマという微生物による。

M.bovis M.bovigenitalium M.bovirhinis M.califonicum M.arginini M.canadense などの種類があるが、M.bovis(ボビス)は伝染力も強く、病原性も強い。 疫学的見解: 1)感染経路に関する情報  初発の感染源はマイコ性肺炎である事が多い。--肺炎が先に出る  感染源は、外部導入牛、初妊牛の分娩、初妊牛の肺炎や関節炎の発生が疑われる。  感染源は不顕性感染牛(肺炎や乳房炎)であることが多い。  仔牛の肺炎、育成牛の預託、哺乳ロボット、初妊牛の導入が関与している。  搾乳機器、手指の不衛生が原因となり、感染源より搾乳群内に伝染する。  搾乳時に手で感染させる。  感染牛の隔離により、乳房炎発生の長期化を防ぐことができる。 2)マイコプラズマに関する情報  この病気は一部を除いて治療困難である(治療中に他牛に感染させる可能性がある)。  この微生物(特にボビス)と何とか共存しようとは思うな。  臨床症状のあるマイコプラズマ陽性乳房炎牛(特にボビス)は淘汰したがよい。  マイコプラズマボビスが最も検出率の高い菌種である。  マイコプラズマは牛の鼻腔や生殖器粘膜に存在する菌である。  乳房内に侵入した場合にマイコプラズマ性乳房炎  肺に侵入した場合にマイコプラズマ性肺炎 疫学的見解をまとめると、感染経路は子牛のマイコ性肺炎や関節炎、中耳炎などの疾患 牛が、不顕性感染牛のまま搾乳群に導入されることである。根本的予防対策は、子牛の肺 炎の予防、群飼育での衛生管理に行き着く。また外部導入牛の肺炎や乳房炎の不顕性感染 牛に注意を払わねばいけない。マイコプラズマ菌は農場内に常在するが、どこかでマイコ プラズマを増殖させている場所(ほ乳舎や育成舎)があると考え、その場所の対策が重要で ある。ほ乳ロボットによる群飼や育成牛の群飼などには、個体別の疾病管理が重要と考え

(2)

2 られる。 3)北海道での事例報告から • 100頭を超える搾乳規模での発生が多かった(33例、82.5%)。 • 冬から春にかけての発生がやや多い傾向 • 2006年は9例、2007年は6例が発生。 • 全道的にも増加していると推察された • 発生規模は、5~20%と一定で、搾乳規模に相関しなかった。 • 発生期間は、多く(73.9%)の場合1ケ月以内と短く、搾乳規模や発生規模との関係は 認めなかった。 • 発生の急増には飼養形態が大きく関与しており、連続ハッチやペンでの群飼いによ り、牛同士が容易に接触することで感染が拡大したものと考えられる。 規模拡大による群飼育が大きく関与しているようである。牛同士が容易に接触できるので、 接触感染により広がりが大きくなると考えられる。より綿密なる衛生管理手法が必要であ ろう。子牛の肺炎がマイコプラズマ性乳房炎のスタートと考えれば、月齢に合わせた肺炎 予防のワクチン接種は、将来のマイコプラズマ性乳房炎予防に重要であると考えられる。 マイコプラズマ性乳房炎を疑う状況と特徴  泌乳停止に至るほどの急性乳房炎を呈すものから、慢性的なもの、また症状をほと んど示さないものなど、様々な症状が見られる。。  症状は劇的に進行し、乳汁は水様となり、凝塊が認められる(ボビス)。  泌乳量は激減し、無乳状態となることも少なくない。  重度の臨床型乳房炎が続発するが、その割に牛の一般状態はよい(発熱例は少ない)。  乳房は腫大・硬結し、乳汁中に凝固物が大量に含まれる。  複数分房罹患が多く,ほとんど無乳となる。  一般細菌陰性の場合が多い。  一般の治療では治癒せず淘汰される例が多い。 以上の状況よりいつもと違う種類の乳房炎発生と考え、マイコプラズマ検査を実施すべ きである。より早いマイコプラズマ性乳房炎の診断できれば、対策が早く行われ被害を少 なくすることが可能となる。乳房炎の知識として従業員に知らせる必要がある。 治療  症状が無いもの、またあってもごく軽いものには抗生物質による治療が成功する場 合もあり。治療成功例(M.califonicum)の報告もあり。  慢性的に経過したものは治療が難しく、次の泌乳期に再発することもあり。  乾乳期を経ても、治癒するかどうかは不明。治るものもある。  潜在性乳房炎牛の潜在性乳房炎牛の潜在性乳房炎牛の潜在性乳房炎牛の90.590.590.590.5%は治癒したが%は治癒したが%は治癒したが%は治癒したが、臨床型の治癒は22.1%と低く、対策におけ る淘汰の重要性も示唆された。

(3)

3  潜在性は90%くらいは治癒する。  盲乳化したマイコ陽性分房が、乾乳期を経て分娩後治癒するかは不明。  化学療法は潜在性乳房炎には有効であったが,臨床型乳房炎には無効。 1)治療例(広瀬与志乃らの報告) • PCR検査では、M.californicumの単独感染牛が22頭 • 泌乳中18頭にはエンロフロキサシン3.3mg/kgの皮下注射およびオキシテトラサイ クリン塩酸塩の乳房内注入を6日間実施し、10頭は治癒した。 • この治療で治癒しなかった6頭および乾乳予定だった1頭の合計7頭は、オキシテトラ サイクリン塩酸塩を乳房内に注入して一発乾乳した。これらのうち6頭は分娩後の検 査で治癒を確認。 • 今回加療した牛の8割以上が治癒したことから、M californicumまたはM bovigenit aliumによるマイコプラズマ性乳房炎は、積極的に治療対象とすることで経済的損失 を最小限にできると考えられる。 臨床型マイコプラズマ性乳房炎に関しては、淘汰もしくは治療を止めて盲乳化または乾 乳化処置を施したが良さそうである。下手な治療行為は治療期間を長引かせ、他の分房や 他の牛に感染させる危険性を高めることになる。潜在性乳房炎は治療効果も期待できるか も知れないが、伝染させる危険性も高める。再検査の実施や治療を試みて、効果が期待で きない場合には、乾乳化処置が望まれる。次回分娩時には必ず再検査を実施して、陰性を 確認する。乾乳期を経ての自然治癒が望まれる。 マイコプラズマの検査方法  マイコプラズマは、通常の一般細菌検査では分離することができない。  一般的な乳房炎原因菌と異なり発育が遅いため、検査に数週間かかります。  今はPCR法 ELISA法 抗体検査などが行われる。  PCR法が一番迅速な診断法であり数日で結果が出るが、菌種の判定には時間を要 うる。  随時対応してくれる検査機関 日本動物特殊診断(株) 検査部 〒061-1374 北海道恵庭市恵み野北 恵庭リサーチビジネスパークセンタービルE304 TEL 0123-25-5886 マイコプラズマ性乳房炎対策  臨床型乳房炎発症牛は、淘汰することも重要。  伝染を防ぐために感染牛を隔離し、搾乳手順の見直しと搾乳機器の点検を実施する。 感染牛は隔離し、搾乳は最後に行う。使用後のライナーを消毒する。  牛舎の洗浄・消毒も対策として 2 次的に有効。  マイコプラズマ分離陽性牛の早期摘発・隔離と選別淘汰,選別乾乳,その他の搾乳, 飼養衛生対策を組み合わせて実施することが有効。

(4)

4  定期的(毎週から毎月)なバルク乳でのマイコ検査が必要である。 マイコプラズマ性乳房炎の清浄化対策 1)牛群として  初発時の臨床型マイコプラズマ性乳房炎牛(ボビス)を全例淘汰する。  毎週1回バルク乳でマイコの検査を継続して実施し、陰性群を維持する。  初回発生から3カ月後に、全頭の再検査によるモニタリングを実施する。  初産を含めて分娩牛は必ずマイコ検査で陰性を確認してから、搾乳群に入れる。  おかしな乳房炎(症状、一般細菌検査陰性)と思ったら、マイコ検査を実施する。  新規臨床型乳房炎牛を逐次検査する。  マイコ陽性乳房炎牛は、隔離牛群に入れる。  急に体細胞数が増加した牛を逐次検査する。 2)マイコ陽性牛に対して  マイコ陽性分房は乾乳化処置(プチ乾乳)し、治療作業による伝染を防ぐ。  乾乳化したマイコ陽性分房が、乾乳期を経て分娩後治癒するかは不明。  乾乳化したマイコ陽性分房は、次回の分娩後マイコ陰性を確実に確認すること  ボビスと判定され、臨床症状がひどいものは淘汰する。  マイコ陽性潜在性乳房炎分房は、乾乳期に抗生剤投与を行う。  盲乳化したマイコ陽性分房が、乾乳期を経て分娩後治癒するかどうかは不明。通常 の乾乳のように乳房がペシャンコになれば治癒率高い。  マイコが乳房の中にどれくらい、居座るかは不明(慢性経過をたどる)  マイコ陽性が陰性になっても、自然治癒したかは不明。 必ず検査にて確認する。  臨床症状が軽ければ、自然治癒もあり得る。  潜在性乳房炎牛を摘発して治療(2週後再検査,陽性なら再治療)

(5)

5 何時もと違う乳房炎 マイコの検査 マイコ検査陰性 マイコ検査陽性 ボビス陽性 ボビス陽性臨床型 牛の淘汰 潜在型マイコ乳房炎牛 盲乳化 乾乳化 全頭マイコ検査 隔離牛群 新規乳房炎牛の マイコ検査と治癒判定 分娩牛のマイコ検査 定期的バルク乳検査 正常牛群 正常牛群の維持

(6)

6 参考文献 [1]田原和彦ら:Mycoplasma bovisによる牛乳房炎の発生,50,205-208,日獣会誌(1997) [2]清水高正:牛のマイコプラズマ感染症, 30,367-373,日獣会誌(1977) [3]草場信之:北海道における牛マイコプラズマ性乳房炎の現状:28,6,12-15, 臨床獣医(2010) [4]樋口豪紀:マイコプラズマ性乳房炎の迅速簡易検査技術とその応用,28,6,16-19, 臨床獣医(2010) [5]安富一郎:マイコプラズマ性乳房炎発生農場に対するコントロール,28,6,20-24, 臨床獣医(2010) [6]秦 英司:マイコプラズマによる牛乳房炎,57,3,145-152,家畜診療(2010) [7]樋口豪紀ら:マイコプラズマ性乳房炎の摘発を目的としたバルクスクリーニングの実 施とその評価,産業動物-38,産業動物獣医学会北海道地区講演要旨, 北獣会誌(2011) [8]広瀬与志乃ら:牛マイコプラズマ性乳房炎の排除に成功した1農場の対策例,産-39, 産業動物獣医学会北海道地区講演要旨,北獣会誌(2011)

[9]National mastitis Council newsletter: Detecting Mycoplasma Mastitis, 35, no.3,2,Udder Topics(2012) [10]伊藤めぐみら:十勝管内3農場における乳汁中マイコプラズマと哺育・育成牛のマイ コプラズマ感染との関連, 産-25,産業動物獣医学会北海道地区講演要旨, 北獣会誌(2013) [11]草場信之ら:大規模酪農牛群でのマイコプラズマ性乳房炎にかかる疫学的検討, 産-26, 産業動物獣医学会北海道地区講演要旨,北獣会誌(2013) [12]草場信之ら:北海道における牛マイコプラズマ性乳房炎の発生とその疫学的考察, 67,43-48,日獣会誌(2014) [13]石山大ら:千葉県で確認された牛マイコプラズマ性乳房炎の発生状況と清浄化対策, 67,188-192,日獣会誌(2014)

参照

関連したドキュメント

自動搬送装置 発情発見装置 分娩監視装置

ホットパック ・産痛緩和効果は得られなかった(臀部にホットパック) 鈴木 2007 蒸しタオル ・乳汁分泌量が増加した(乳房に蒸しタオルとマッサージ) 辻

 我が国における肝硬変の原因としては,C型 やB型といった肝炎ウイルスによるものが最も 多い(図

国内の検査検体を用いた RT-PCR 法との比較に基づく試験成績(n=124 例)は、陰性一致率 100%(100/100 例) 、陽性一致率 66.7%(16/24 例).. 2

の総体と言える。事例の客観的な情報とは、事例に関わる人の感性によって多様な色付けが行われ

データベースには,1900 年以降に発生した 2 万 2 千件以上の世界中の大規模災 害の情報がある

世界レベルでプラスチック廃棄物が問題となっている。世界におけるプラスチック生 産量の増加に従い、一次プラスチック廃棄物の発生量も 1950 年から

17‑4‑672  (香法 ' 9 8 ).. 例えば︑塾は教育︑ という性格のものではなく︑ )ット ~,..