原 著
曙略講18鯉護元潮骨〕
炭酸ガスレーザーによる微小血管吻合の研究
東京女子医科大学 循環器小児外科学教室(主任・指導 ミ キ オサム三 木 理
今井康晴教授) (受付 平成元年5月12日)Microvascular Anastomosis Using Carbon Dioxide Laser Osamu MIKI
Department of Pediatric Cardiovascular Surgery(Directorl Prof. Yasuharu IMAI)
Tokyo Women’s Medical College
Using a carbon dioxide laser, end−to−end microvascular anastomosis was made in the common
carotid artery(diameter O.8∼1.1 mm)of Wistar albino rat(weight 260∼280 g).
Three stay sutures(8∼O or 9∼O polypropylene)were placed at l20。 intervals to approximate the cut ends of the vesseL The approximated edges of the vessel received laser exposures and was fused together.
Changing a laser energy of 35,40,50 and 60 mW, anastomoses were performed. Vessels were
inspected microscopically at l hour later, and then good fusion was obtained at a power energy of 50 mW(power density of 1.4∼2.5J/mm2).
Under this power,44 anastmoses were done. Patency rates at 1,4and 12 weeks later were 96%(24 0f 25),100%(70f 7)and 91.7%(110f 12), respectively. Aneurysm formation was found only in l
anastomosis at 12 weeks later, Histology was examined microscopically at same time. In an acute phase, no change of intima and no thrombus were seen. At 40r 12 weekS later, slight intimal
hyperplasia was detected, however, the luminal stenosis was minimal.
Therefore, in the near future, a carbon dioxide laser might be one of the useful measures for microvascular anastomosis which would allow later growth of the vessel.
緒 言 1960年Jacobson1)が手術用顕微鏡を微小血管 吻合術に導入し,以来この分野での進歩は著二しく また臨床に汎用されるようになっている.しかし 吻合部狭窄や長期の開存性についてまだまだ解決 しなけれぽならない問題点を残している. また同年Maiman2)により初めてレーザーが発 振され,1961年には早くも医学応用3)が開始され 最近の医学分野におけるレーザーの研究は日進,月 歩の感がある. 1980年Jains4>はNd−YAGレーザー光で0.6∼1 mm径のラットの頚動脈の吻合に成功し,1982年 にはFreemans,林らにより,組織透過性の小さい 炭酸ガスレーザーを用いての微小血管吻合の報 告5>がなされるようになってきた. ところで小児の外科領域において,患児の成長 ということを抜きにしては語られない問題が山積 みされている.心臓血管外科領域においても同様 である.例えば川崎病の冠動脈バイパス術の長期 成績は,現時点において決して満足のいくもので はない6).これは血管径が細く高度の技術を要す ることや,現在の縫合糸による手縫いが吻合部で の成長を阻害し狭窄を引き起こし易くしているた めと考えられる.この点レーザー吻合は吻合自体 の技術的な面を容易なものとし,なお且つ発育に 伴う吻合部の成長を期待できる有望なものと期待
される. そのために著者は基礎実験としてラットの総頚 動脈を用い低出力炭酸ガスレーザー照射による 端々吻合術を試み,微小血管の開存性や治癒過程 について病理組織学的に検討した. 対象および方法
10週Wistar系ラットの総頚動脈(外径
0.8∼1.1mm)を吻合に用いた.使用した炭酸ガス レーザーは東北リコー社製TC−C100でその仕様 は表1の通りである. 体重260∼280gのWistar系ラットにペソトバ ルピタール(50mg/kg)を腹腔内注入にて麻酔後, 総頚動脈を露出,周囲組織より剥離した.ヘパリ ン0.51U/g体重を静脈内投与し数分後に動脈を遮 断し,切断した.ヘパリγ加生食(501U/ml)で洗 浄後,拡大鏡下(2倍)で8−0あるいは9−0のモノ フィラメントポリプロピレン糸を3ヵ所(約120度 になるよう)に端々吻合の要領で支持糸としてか け結紮し断端を寄せ合わせた(写真1),隣接する 2本の支持糸を相反する方向に引っ張り,断端接 合部に炭酸ガスレーザーの焦点を合わせ照射し吻 合した.レーザー照射の際は,一度動脈の遮断を 部分解除し血管内位に血液を満たした状態にして おいて照射吻合した. まずレーザー出力を35,40,50,60mWと変化 させ吻合を試みた.遮断解除後に吻合部の融合状 態を出血の有無や程度で判定した.この際吻合に 要した照射時間を測定しレーザー照射密度を算出 した.照射エネルギー密度は単位面積(mm2)当 りのジュウル数(J)により表した(ジュウルJ= 出力W・照射時間sec).吻合後1∼2時間での病 理組織学的検討を加え至適出力を決めた. 次いで至適出力で吻合したものと従来の手縫い 法(8−0ないしは9−0のポリプロピレン糸で8針の 単結節縫合)で吻合したもので張力試験・耐圧試 験を行った.この時に吻合に必要な時間を動脈遮 断時間として測定した.張力試験は動脈吻合部よ り約7mm離したところで3−0絹糸で結紮したも のにポリボトルを取り付け水(lg/m1で換算)を 1m1つつこの容器に入れ重量を増加させ,吻合部 が離断する直前の重量を測定した.耐圧試験はノ 表1 CO21aser Wavelength 10.6μmOperating mode Continuous wave Output power 10−100mW
Focused spot diameter 150μm Focal length 127mm
Guide beam He/Ne laser Irradiation control Foot switch
費饗’. 激触 蜜i織 写真1 3ヵ所支持糸を置き断端を寄せ合わせたとこ ろ ルアドレナリン10∼15μg静注し血圧を上昇させ て吻合部での出血の有無を確認した.そのときの 血圧はGould監製P10EZ圧力トランスデューサ を用い腹部大動脈で測定した.張力試験・耐圧試 験のいずれも吻合後1時間で行った. 至適照射出力でレーザー吻合を行い1,4,12 週間後の動脈の開存率ならびに光学顕微鏡下の病 理組織学的検討を加えた. 結 果 1.至適出力
35mWでは4吻合中3吻合で動脈遮断解除後
出血を認め再度動脈を遮断,レーザー照射を追加 した.しかし照射時間が全体で30秒(2.8J/㎜2以 上)を超えても癒合が完全でなく出血を認め止血 できなかった. 40mWでは15∼20秒(1.6∼2,7J/mm2)照射で 吻合できた.しかし10吻合中1試合で動脈遮断解 除後出血を認め短時間の追加照射で止血できた. 50mWでは10∼15秒(1.4∼2.5J/mm2)照射し12吻合中全例とも動脈遮断解除後に出血を認めな かった.吻合部の癒合は良好であった. 60mWでは9∼12秒(1.5∼2.4J/mm2)8吻合 中1吻合で外膜の炭化を起こしたためにその部位 より出血を起こした.血栓形成を認めるものが あった.
以上より50mWを至適出力として以下の結果
を得た. 2.張力試験 レーザー吻合では37.8±9.4g(n=9)で手縫い 縫合では64.8±16.8g(nニ8)で有意(p<0.05) に手縫い方が強かった, 3.耐圧試験 レーザー吻合,手縫い吻合(n=6)とも血圧を120∼160mmHgから230∼260mmHgへ上昇させ
たが吻合部からの出血を認めなかった. 4.動脈遮断時間 レーザー吻合(n=20)13.3±2.8分,手縫い吻 合(n=26)11.7±22分でレーザの方が有意(p< 0.05)に長かったが,手縫い吻合では動脈遮断解 除後に出血を認め止血のために更に数分間を要し た, 5.開存率 開存率は1週間後では96%(25吻合例で24例開 存),4週間後では100%(7吻合例で7例開存), 12週間後では91,7%(12吻合例で11例開存,1例 動脈瘤発生)の誌面率であった. 6.光学顕微鏡による組織所見 1)吻合後1時間後の組織所見 40ないし50mWでは外膜の膠原線維の硝子様 変化や結合織の壊死像を認めた.中膜の弾性線維 の外膜側はレーザーの照射による熱変性を受けた 像を認めたが内膜に近い弾性線維には変性像を認 めない.吻合部の内膜の変化は軽微であった(写 真2).60mWでは内膜に変性像や血栓形成を認 めるものがあった(写真3). 2)吻合後1週間後の組織所見 硝子様変性を残しながら白血球や巨核球細胞が 出現し炎症の治癒過程の像を認めた.内膳側には 血栓形成を認めなかった(写真4). 3)吻合後4週間後の組織所見 写真2 出力50mWで吻合後1時間後(Victoria blue 染色,50倍) 蟻1・/
,撫、. 嘱懐 戯・ 写真3 出力60mWで吻合後1時間後(Masson染 色,50倍) 矢印の部分で血栓を認める.御
記.篭・ \,、 写真4 出力50mWで吻合後1週間後(Masson染 色,50倍) 外膜の硝子様変性は消失し,また1週間後に認 められた炎症像も軽微になっている.吻合部では写真5 出力50mWで吻合後4週間後(HE染色,50 倍) 矢印の部分に内皮細胞を認める. 写真6 出力50mWで吻合後12週間後(HE染色,25 倍) =_㌔鰻藤鳳_二 臨..加 写真8 出力50mWで吻合後12週間後(Masson染 色,100倍) 矢印の部分に内皮細胞を認める. ・
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. 4「購
斗磯、
∼、、 写真9−1出力50mWで吻合後12週間後(Masson染 色,25倍) 吻合部近傍での横断面像. き 冗 ミ .l J 款剰棄.「1. 写真7 出力50mWで吻合後12週間後(Masson染 色,25倍) 写真9−2出力50mWで吻合後12週間後(Masson染 色,25倍) 吻合部より2mm離れた部分での横断面像.写真10 吻合後12週間後,支持糸の部分(Masson染 色,25倍) 写真11出力50mWで吻合,12週間後(HE染色,25 倍) 動脈瘤形成を1例に認めた. 内慨嘆に弾性線維や平滑筋細胞が覆い治癒してい る.その内側には内皮細胞が認められた(写真5). 4)吻合後12週間後の組織所見 4週間後のものよりさらに治癒が進んでいる. 内膜の肥厚の程度も軽度に留まっている(写真 6). また別の標本では内膜肥厚が極軽度で内腔への 突出を認めず内藤側に内皮細胞を認めた(写真 7・8). 写真9−1は吻合部最近労のものであるが内膜肥 厚は認められるが写真9−2(それより約2mm離れ たところのもの)と比べても内腔は良く保たれて いる. 写真10は支持糸近くの切片標本であるが肉芽形 成を認め内腔への突出が著明に認められた. 写真11は動脈瘤を示す.弾性線維が離開しその 部分で動脈瘤の形成を認めた. 考 察 炭酸ガスレーザーはNd−YAGレーザーやアル ゴンレーザーに比し組織透過性が低く表層でエネ ルギーが吸収されるため凝固層が薄いという特徴 を有している.この特徴を利用し血管吻合に応用 したことは前述したとおりである.炭酸ガスレー ザーの血管壁への微量照射は,血管壁内において 膠原線維の多い中膜に熱エネルギーが最も強く集 中するため,より深層の内皮細胞を損傷すること なく膠原線維が溶癒し血管吻合を可能にするとい う考えに始まったものであろう. 血管吻合時の内膜や内皮細胞の損傷を軽微に抑 えることは,血栓の合併を少なくすることが可能 で,また吻合部への内皮細胞や血管内子からの創 修復に働く線維芽細胞の増殖を妨げないことが考 えられる.このことは吻合血管の長期の開存率の 向上や吻合部の治癒に有利と期待されるものがあ る, しかしレーザーの使用方法(照射条件)を充分 考えなけれぽ炭酸ガスレーザーの有利な特徴を生 かせないのは言うまでもない. 今回の研究から,出力50mWの吻合が良好と考 えられた.レーザー照射密度としては2J/mm2前 後(1.4∼2.5J/mm2)で吻合を完成させたことに なる.この照射条件では遮断解除後に吻合部より の出血を認めず吻合後1時間後の組織検査で良好 な状態が観察された.下五率についても結果で述 べたように良好であった.これについて林ら7)は 1.5∼2.OJ/mm2が至適とし,また黒川らは8) 20−40mWで1.5−2.5J/㎜2としている.出力は 著者では高目を選択した結果となったが照射密度 の点からは余り差はない. しかし出力が一丁目レベル以上に上がった場合 は内膜の損傷を起こして血栓を作る危険性がある と思われた.今回の研究では60mWがそのリミッ トと思われた.ただ照射のon/offのコントロール が今回用いた連続照射用のものでは短時間で繰り 返しon/offを行うのが困難なために,ある程度以
上での出力レベルでは瞬間的に高照射密度で照射 される吻合部が存在する危険性があり,これが内 膜面の損傷を招き血栓形成の原因になったことも 考慮する必要がある.
連続照射での出力レベルは20∼40mW程度が
良好という報告7)∼10)があるが,今回の研究では50 mWを選択した.これは後述するように血液結合 法により行ったことがやや高目の出力でも安全に 施行でぎたのではないかと考えられた.照射の際 吻合部内膜面は血液が残されており,これが内膜 を内側から冷却保護しているため高い出力でも内 膜の損傷が防げるものと考えられる. いずれにしろ出力レベルがある範囲内であれぽ 2。OJ/mm2の照射密度を目安に照射時間を調節 (操作速度を変更)して吻合すれぽ良好な結果が得 られると考えられた. 今回の研究は動脈径が1mm弱の成績であり, これと違った動脈径のものではその壁厚が異なる ためにレーザーの種類やその照射条件を変更する 必要があるのは言うまでもない. さて著者は炭酸ガスレーザー照射時,一時末梢 側の動脈を部分解除し,吻合部の血管内腔に血液 を満たした状態にし照射吻合を行った.この方法 の利点として,血液が残っているためレーザー照 射部位の変性の程度が容易に視覚で判別できるた め,1つの箇所に多量のエネルギーが照射される のを極力回避できるのではないかと考え採用した 方法である. ところが別の観点からこの方法はWangら11) によればblood bonding法(血液結合法)と呼ば れ,耐圧試験(勿〃伽。)でblood bondingしない ものと比べて有意に耐圧力が強いとされている. 今回の実験でも勿θ勿。での検討だけであるが ラットにノルアドレナリン投与により260mmHg にまで血圧を上昇させたところレーザL吻合でも 出血は認められず動脈瘤の発生を防ぐものと期待 された(後述). 張力試験ではレーザー吻合の方が従来の手縫い 吻合より弱いデーターが得られた.このことは支 持縫合した糸が引っ張りに耐えておりレーザー照 射部位ぱそれに比べて引っ張りには強くないと考 えられる.しかし岡田ら12)13)は逆のことを述べて いるが吻合血管が異なるので何ともいえない. レーザー吻合の方が早く簡便であるという報 告9)14)∼16)が見られるが,著者の手縫いとレーザー 吻合との動脈遮断時間の比較では,有意にレー ザー吻合の方が長かった.しかし手縫い吻合では 動脈遮断解除後に縫合部よりの出血を認め,この 止血操作のために更に数分間を要した.所用時間 の点からは両者に差はないと考えられた.このこ とから必ずしもレーザー吻合が早く簡便であると は言えないが出血に煩わせられない分だけ有利と 考えられる. 開存率についてレーザー吻合と手縫い吻合の比 較は今回行っていないが他の報告では差は余りな いようである.だが次に述べる点でレーザー吻合 は長期の擬石率に対して有望である. 狭窄の程度は内膜肥厚の程度や吻合部での成長 に関わるが,レーザー吻合ではその度合は比較的 少ないと考えられる.Frazier17)は8∼11kgのmini− ature swineの大腿動脈を吻合し13週後(3.5倍の 体重に成長)に動脈径を測定し手縫い吻合では動 脈径の増加が15%に留まったものが炭酸ガスレー ザーを用いた場合81%も増加し正常の80%増加と 同様であったことを述べている.このことは吻合 部の成長を妨げないことを示している.しかし内 膜肥厚に関しQuigley18)はラットの大腿動脈をそ れぞれ手縫い吻合・炭酸ガスレーザー吻合し内膜 平滑筋の増殖の程度を測定し,2週間後のもので は炭酸ガスレーザー吻合の方が増殖が少ないが6 週間後のものでは逆に手縫い吻合の方が少ないと 述べている.しかし著者の12週間後の組織では内 膜増殖は軽度に留まり,また成長に関しては10週 のWistar系ラヅトは12週間後に体重が2倍以上 になり炭酸ガスレーザー吻合の総頚動脈は外径上 は正常のものと殆ど変わらなかった.このことよ り成長に関して有利なことがうかがえた. だが支持糸を置いた部分での組織治癒は問題を 残すと思われた.これには新島ら19>20)による polyvinyl alcohol splintを用いた無縫合微小血管 吻合はその解決に有利と思われる.発生を見た.組織学的には弾性線維が癒合せずに 離開しその部分で動脈瘤が発生している.今回の 血液結合法は耐圧試験で良好なことが示唆されて きたが動脈瘤の発生を完全には防げなかった. レーザー吻合の場合の動脈瘤の発生頻度は, レーザーの種類や照射条件などが異なるが,その 発生のないものから多いものでは60%以上にも発 生したとする報告9)10)15)19)20)帽22)力偽されている. Ammiratiら23)は炭酸ガスレーザーで動脈壁の ablationを行った後,外膜をその上に補填し実験 的に動脈瘤を作製している.この際動脈圧に対抗 する弾性線維が欠如しているためにこの部位に動 脈瘤が発生しているものと考えている.また Quigleyら24)は人での脳動脈瘤の発生機序の点か ら先天的に動脈壁の弾性線維の欠落や脆弱性が以 前より指摘されていることに言及し,レーザー吻 合後に発生する動脈瘤がこの人に発生する脳動脈 瘤に酷似していると述べている. これらのことからレーザー吻合での動脈瘤発生 を防ぐためには吻合部での弾性線維を充分に融合 させ,しかも弾性線維に大きな障害を与えないよ うにしなければならないと考えられる.この方法 として熱エネルギーの横への広がりを少なくする ために照射径をできるだけ小さくすること,また 深達度を弾性線維の障害にならない至適出力範囲 に選択すること,照射時に動脈壁同士の接合が正 確なこと等が要求される. 最後に,最近レーザーによる冠動脈吻合の研究 も始まり25)∼27),今後多くの報告が出て来ると予想 されるが今回の基礎的なデータはその方法論にお いて役立っものと期待したい. 結 論 1.微小血管吻合において低出力炭酸ガスレー ザーを用いた方法は手縫いに比べて動脈遮断解除 後に止血を要さない点で有利であった. 2.炭酸ガスレーザー縫合において1mm程度 の動脈には50mW,2J/mln2での照射が至適と考 えられた.この照射条件では内膜の変化は軽微で 血栓形成を認めなかった.また陸島率は良好で内 膜肥厚の程度や狭窄の程度は少なかった. 3.成長を必要とする血管において低出力炭酸 ガスレーザーを用いた吻合は将来有用な方法の1 つになりうることが示唆された. 4.しかし動脈瘤の発生を1例に認め問題を残 した.これについてはさらに緻密な検討が必要で ある, 稿を終えるに当たりご指導を賜った今井康晴教授 に深謝するとともに,ご援助いただいた循環器小児外 科の福地晋治助手,中田誠介助手をはじめ同科の諸 兄,また組織の作製と助言をいただいた成人病セン ターの堀江俊伸講師,心研病理標本室ならびに研究部 実験室の皆様に厚くお礼申し上げます. 文 献
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