5
8
(消化器病センター〕井手博子 患者は4
8
歳,男性.主訴は心寓部痛,背部痛,っか え感です.大酒家で,s
革炎, 胃潰蕩にて,昭和5
8
年8
月より外来で経過を追っており,5
9
年6
月,外来内視 鏡検査にて表在型食道癌と診断.7
月入院.X
線像, 内視鏡検査にて,下部食道に良性炎症性疾患によると 思われる高度狭窄を合併し手術所見からも,豚炎によ る食道狭窄と考えられた.繰り返した勝炎発作により, 炎症が大動脈,食道周囲の抵抗減弱部に沿って上行し 縦隔内へ達したと思われた症例を報告した.1
2
.
食道癌治療ー食道抜去症例の検討一 (濁協医科大学第2外科〉 門 馬 公 経 , 門 脇 淳 , 田 島 芳 雄 教室で、経験した食道癌症例は1
9
7
4
年以来8
1
例で,切 除例は5
1
例(
6
3
.
0
%
)
と低率であるが,最近3
年間で は75%
に向上した.その理由の1
つに高齢者や低肺機 能例で,従来切除不能例とされていた中に食道抜去法 で主病巣の切除が可能となった事が挙げられる. 我々の経験した食道抜去法は9例で,6
0
歳代4例,7
0
歳以上5例である.病巣部位別ではCε3例, 1mEi l例, EiあるいはEiEa5例である.食道抜去となっ た理由は,喉食摘出後の再建が3例で,他の6例は肺 機能障害例か高齢に加え低肺機能のある症例であっ た.術後合併症は, Ceで咽頭胃吻合を行なった3例は 経過良好であったが,胸部食道癌症例では4例に縦隔 出血,縦隔炎,肺合併症および循環系障害などの合併 症を併発した.手術死亡例はなく,手術後5例に両鎖 骨上富,上縦隔に対し放射線照射を行なった. 手術に際しては横隔膜食道裂孔部を十分に開大して 縦隔内操作を行なうことが重要である.1
3
.
最近10年間の食道癌治療の経験 (都立駒込病院外科〉 岩 塚 油 雄 , 吉 田 操,増山 克 病院開設以来約1
0
年間に当科に入院した食道癌症例 は2
7
7
例で,そのうち切除し得た症例は1
9
2
例,切除率 は69%
である.直接死亡例は1
0
年で直死率は5.2%
で あった.これら切除例の占居部位はやはり 1mが9
7
例54%
と多く,ついでEi,luの順であった.ほとんどが 右開胸であるが,下部食道癌などでは左開胸も1
7
例あ り,また,全身状態,年齢などを考慮して非開胸抜去 法によったものも2
0
例を数える.6
0
歳台が44%
と多い が,8
0
歳以上の高齢者の切除も3%
と多い.胸部食道 癌の5
年生存率は5
年以上経過例6
6
例 で7.2%
と悪い が,これはStill,N例が多く,両者で1
5
7
例,85%
を-678
占めることによると考えられる.最近は,遠隔成績向 上のため術前の化学療法を併用する例もあり,好成績 をおさめつつある.1
4
.
ラット実験食道癌の応用 (日本医科大学第l外科〉 山 下 精 彦 , 笹 島 耕 二 , 田 久 保 海 誉 森 野 一 英 , 岡 崎 滋 樹 , 谷 口 善 郎 高井 淳 , 吉 松 信 彦 , 小 島 範 子 代 田 明 郎 私共はウイスター系ラットにN.sチルーN.アミルニ トロサミン,0
.
0
0
1
5
%
,0
.
0
0
3
%
を4-8
週間経口投与 し乳頭腫,早期癌,進行癌を食道のみに発生させ種々 なる検討を加えている. 治療面での検討ではOil-BLM,hinacの効果,特に OHPの三者併用は明らかに有効であった.CDDP単 独と CDDP+OilBLMの併用投与では早期癌,進行癌 の発生を対照群より減少させ治療効果も認められたが 両者間の発生頻度と組織学的効果には差はなかった. 食道癌に対して各種のRiskfactorが考えられてい るが喫煙とエタノールについて検討した.ニコチン投 与では対照群に比して癌腫の発生がやや多い傾向と大 きさも増大し,エタノールは対照群に比し腫蕩の発生 が高く,癌発生もみられ両者とも癌腫の発生に関与す る有力なる根拠があると考えられた. 癌組織と嫌気性解糖とは密接なる関係があり各病変 について組織化学的染色と生化学的定量を試み検討し た1
5
.
消化性潰蕩に対する迷切術々後の合併症 (広田胃腸病院〉広田 和俊 十二指腸潰療による穿孔や出血症例に対して,幹迷 切 CTruncalV agotomy)がしだいに普及してきてL、
る.著者の2
3
年に及ぶこの術式の臨床から,手術手技 に関係した合併症の体験とその対策について述べた. すなわち,術後裂孔ヘルニアの発生,食道下部液痕輸 による狭窄,絹糸による幽門成形部潰蕩とその出血, 牌門部出血,幽門成形部と肝との癒着による胃内容排 出障害, Stamm型胃痩のノミノレーンによる腸管閉塞,胃 痩周聞のリーケイジ,ホリーのキャセター抜去困難症, 食道穿孔などの実例を提示し,その対策及び防止を手 術手技の面から具体的に論じた.1
6
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胃アニサキス症6
例の経験 (鈴木胃腸病院〕 鈴 木 重 弘 , 鈴 木 千 秋 , 鈴 木 重 雄 最近5年 間 に6例8匹の胃アニサキス症を経験した.症例の性比は男4対女2で,30代を中心に平均36.5 歳であった.症状はほとんどが強い心嵩部痛で,軽度 の白血球増多を伴うものが多かった. 6例のうち4例 が11月でサパ,残りが3月と4月でカツオをいずれも 生で食したあと, 2 - 6時間後の発症であった.虫体 8匹はすべてアニサキスI型幼虫で,胃角付近から胃 体部領域で摘出された.よく既往歴を聞き,もしやと 思った際はいわゆる緊急内祝鏡を行なうことが肝要と 思われ,注意してみれば結構見付かる筈であることを 強調した. 17.胃冠状静脈左腎静脈問短絡症に早期胃癌を合併 した一治験例 (東京都立荏原病院外科〉 新井田達雄,長谷川利弘,服部博行 椋 棒 豊 , 河 村 正 敏 , 池 本 博 行 志 賀 俊 之 , 木 下 裕 宏 症例は67歳女性,既往歴に肝疾患はない.過去 1年 間に数回の意識障害発作,手指の振戦があり,脳波, 血中アンモニア高値より肝性脳症と診断.その後