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(1)

EU司法府関係条文の翻訳と解説

著者 鷲江 義勝, 久門 宏子, 浦川 紘子, 西田 万里子

雑誌名 同志社法學

巻 67

号 7

ページ 3055‑3142

発行年 2016‑01‑31

権利 同志社法學會

URL http://doi.org/10.14988/pa.2017.0000015636

(2)

EU司法府関係条文の翻訳と解説同志社法学 六七巻七号二〇七(    )三〇五五

                                    西        

解 

一、はじめに

  本稿は、二〇〇九年一二月に発効したリスボン条約により改正されたEU司法府関係の基本条約(EU条約およびEU運営条約)、EU司法府規程ならびに司法裁判所、一般裁判所および職員裁判所の各手続規則を一括して訳出し、EU司法府の全 体像を明らかにしようとするものである。なお、基本条約は、EU司法府に関する主規定だけではなく、EU司法府が関連する諸規定も訳出した。今回の翻訳は、EU司法府の組織構造を明らかにすることに主眼をおいたため、三裁判所の手続規則は、司法裁判所手続規則第I編の﹁裁判所の組織﹂に相当する部分を中心に抄訳とした。具体的には、以下の諸規定を訳出した。

(3)

EU司法府関係条文の翻訳と解説(    )同志社法学 六七巻七号二〇八三〇五六    リスボン条約版

EU条約

(EU司法府関係条文抜粋)

   リスボン条約版EU運営条約

)3

(EU司法府関係条文抜粋)

   リスボン条約第三議定書︱EU司法府規程 4

(全訳)

   司法裁判所手続規則 5

(I編のみの抄訳)

   一般裁判所手続規則

)6

(I編およびⅡ編のみの抄訳)

   職員裁判所手続規則 7

(Ⅰ編のみの抄訳)

  以上の規定の使用言語は、英語版を基本とし、必要に応じて、フランス語版、スペイン語版を参照した。

  翻訳の分担については、リスボン条約版EU条約およびリスボン条約版EU運営条約に関しては、﹃リスボン条約による欧州統合の新展開﹄ 8

の該当部分を鷲江が再翻訳を担当し、EU司法府規程及び各手続規則は、久門宏子(同志社大学嘱託講師)、浦川紘子(立命館大学衣笠総合研究機構客員研究員・同志社大学嘱託講師)、西田万里子(同志社大学嘱託講師)がそれぞれ分担し、鷲江が監訳した。

   ﹁

リスボン条約版EU条約﹂

   一三条、一七条、一九条、二四条(ゴチックが主規定)   ﹁  

リスボン条約版EU運営条約﹂

   一五条、一〇三条、一〇八条、一一四条、二一八条、二二八条、二四三条、二四五条、二四七条、二五一条―二八一 条、二八九条、二九四条、二九九条、三一六条、三四二条、三四八条(ゴチックが主規定)

   ﹁

リスボン条約第三議定書︱EU司法府規程﹂(全訳)

   第一条︱第四六条  浦川    第四七条︱第六二c条  久門    第六三条︱第六四条  浦川    附属文書Ⅰ  一条︱一三条  西田    ﹁

司法裁判所手続規則﹂(抄訳)

   第一条  西田    第二条︱第一四条  久門    第一五条︱第二八条  浦川    第二九条︱第四二条  西田    ﹁

一般裁判所手続規則﹂(抄訳)

   第一条  西田    第二条︱第二〇条  久門    第二一条︱第二四条  西田    第二五条︱第四三条  浦川    第四四条︱第四九条  西田    ﹁

EU職員裁判所手続規則﹂(抄訳)

(4)

EU司法府関係条文の翻訳と解説同志社法学 六七巻七号二〇九(    )三〇五七    第一条  西田    第二条︱第一五条  久門    第一六条︱第二三条  浦川    第二四条︱第三〇条  西田

二、訳語についての解説

1 . E U の 裁 判 組 織 全 体 に つ い て

   まず、裁判組織全体については、    A Court of Justice of the European Union:﹁EU司法府﹂     ⑴ Court of Justice:﹁司法裁判所﹂     ⑵ General Court:﹁一般裁判所﹂    B specialized courts:﹁専門裁判部﹂     ⑶ European Union Civil Service Tribunal:﹁EU職員裁判所﹂

  と訳出した(図1参照)。その理由は以下の通りである。

⑴  EU司法府

  EUに至る欧州統合の歴史の中で、その司法機関が果たしてきた役割は大きい。この司法機関の名称は、今日、英語名で“Court of Justice of the European Union”、フランス語名で“Cour de justice de l’Union européenne”という。この名称は、 二〇〇九年に発効したリスボン条約により新たに導入されたものであり、我々は、これに相当する日本語名称として、﹁EU司法府﹂という訳語を当てることにした。

  これまで、Court of Justice of the European Unionは、多くの場合、EU司法裁判所と訳され、総体としてのEUの裁判所組織を指すものであった。他方、裁判所組織の中で最初から存在した裁判所は、司法裁判所と称されている。司法裁判所は、当初ECSC司法裁判所として設置され、EECとEAECが創設されて以来、三共同体に共通の司法裁判所として、活動してきた。その後、三共同体がECと総称されるようになるにつれ、ECの司法裁判所と呼ばれるようになった。マーストリヒト条約によって、EUが設立されるとその名称は、EUの(あるいはEU/ECの)司法裁判所とされるようになった。

  他方で、EUの司法組織は、拡充され、司法裁判所に加えて、一般裁判所(旧第一審裁判所)および専門裁判部(旧司法パネル)が増設され、それぞれの区別が分かりづらくなってきたのである。すなわち、EUの司法組織や制度が飛躍的な発展を遂げてきた一方で、それに関連する訳語に関しては、一貫性や統一性に欠けるきらいがあったことは否めない。

  そこで、今回のEUの司法制度全般にわたる翻訳作業において、それぞれの名称を明確に定義し、その名称からそれぞれの位置付けもイメージでき、条文を読む際にもより分かりやすいものにすることを目的として、それぞれの訳を工夫することに

(5)

EU司法府関係条文の翻訳と解説(    )同志社法学 六七巻七号二一〇三〇五八

した。

  その結果、Court of Justice of the European Unionについては、総体としてのEUの司法体制全体を指すことを考えて、﹁EU司法府﹂とした。EUの他の主要機関、すなわち、欧州議会、理事会および欧州委員会等は、従来からいわゆる立法府(欧州議会と理事会が共同で立法を行う 9

)や、行政府(欧州委員会)と称される場合も多い。EUの司法裁判所が、司法裁判所単体と同義の時代には特に問題はなかったが、今日のEUの司法府は、司法裁判所をはじめとして、多くの裁判所や関係機関によって構成されている。そのため、新たに﹁EU司法府﹂という名称を付与することで、EU司法府という全体構造とその中にある各組織との明確な違いをはっきりさせ、また同時に、時代の違いによる名称の混在を避け、EUの司法制度の総体としてのEU司法府の存在を明らかにすることを意図したのである。

⑵  司法裁判所(Court of Justice)

 Court of Justiceは、従来通り﹁司法裁判所﹂と訳出することにより、単体あるいはEU司法府の中の一機関としての裁判所であるということが明確になる。歴史的に見ると、EU司法府が、司法裁判所と同義語であった時代が長く続くが、第一審裁判所等の設置など、司法制度の拡充によって、EU司法府が充実し、司法裁判所はその中の重要な構成機関となったことを明示するためである。 ⑶  一般裁判所(General Court)

  一般裁判所は、EU司法府に初めて増設された司法機関である第一審裁判所を起源とする。General Courtは、高等裁判所や普通裁判所と訳される場合もあるが、今回は、特に問題はないと考え、これまで通り一般裁判所と訳出した。

⑷  専門裁判部(specialized courts)   専門裁判部は、特定の管轄権を持つ裁判所の集合体である ₁₀

Courtsと複数形で表現されることから明らかなように、一つの裁判所を指す言葉ではない。二〇一五年七月現在では、EU職員裁判所しか存在しないが、複数の裁判所を設置することが可能である。そこで、本翻訳では、専門裁判所という単一の裁判所を連想させる訳語を当てず、専門的管轄権を持ったひとかたまりの裁判所群を指すことを明示するため、専門裁判部という訳語を採用した。他方で、専門裁判部に属する特定のあるいは個別の専門裁判所を指す場合は、当然のことながら専門裁判所、あるいはより具体的にEU職員裁判所とした ₁₁

2 . E U 司 法 府 の 役 職 に つ い て

  EU司法府関係の役職の邦語訳に関しては、これまで、以下のような翻訳が試みられてきたようである。①日本の裁判制度に該当する役職がある場合には、その役職名を採用する。②日本の裁判制度に該当する役職名がない場合には、日本でも使う

(6)

EU司法府関係条文の翻訳と解説同志社法学 六七巻七号二一一(    )三〇五九 用語に無理矢理当てはめて翻訳する。③日本の裁判制度に該当する役職名がない場合には、職務内容に合わせて意訳した言葉で表現する。④どうにも判断がつかないので、とりあえず、カタカナ表記にする。

  今回の訳出にあたっても、日本に該当役職名がない場合に、どのような訳語を当てるのかが大きな問題となった。そこで、今回の翻訳にあたった全員で、訳語について協議を重ねた結果、原則として、以下の方式に則った形の翻訳を試みた。まずは、原則として日本の裁判制度にもある役職については、当然のことながらその訳を採用する。すなわち"judge"=﹁裁判官﹂の翻訳のように、内容的にも用語的にも、実際に日本でそれに相当する役職があれば、それを採用することにした。しかしながら、日本に相当する役職がない場合には、③の方式を採用した。②の方式は、訳語を使用することによって、かえって誤解が生じやすいという理由から採用しなかった。④の方式は、翻訳という趣旨では、意味がないので、今回は採用を見送った。したがって、今回の翻訳では、①を優先的に採用するが、それが不可能な場合には、③の考え方に基づいて、訳語を検討することにした。この原則に従って、訳者の間で、検討を重ねた結果、以下のような訳語を与えることに合意した。なお、今回の翻訳のために、改めて、過去の文献を参照し、その一覧表を作成した。その際、役職および先行裁定に対する訳語をチェックし、参考文献一覧表の中に記してあるので、参照いただきたい。 ただし、同じ筆者で同一の訳語を用いている場合や本文で言及している場合は、省略した。

⑴  裁判官(judge)  Judgeに関しては、①の方式で対応可能なため、従来通り﹁裁判官﹂と訳出している。ただし、役職名として﹁判事﹂と訳した方がふさわしい場合は、そのかぎりではない。

⑵  

独立法律専門官(英:Advocate General、仏: avocats généraux 、独:Generalanwälte)

 Advocate Generalは、これまで、最も多様な訳が与えられたEU司法府の役職である。その原因は、すでに述べたように、日本にそれに該当する役職がないことにある。前述の①のパターンは、できないので、それ以外の訳出を試みることになる。②の形式では、法務官が最もよく見られる。③では、法定助言者や論告官 ₁₂

、④の形式では、アボカ・ジェネラルやアドボケイト・ジェネラルなどである。

  これまでは、前述のように法務官が最もよく使われ、法廷助言者という訳語もその次によく使われてきたようである。独立法律専門官に関する論文も著している大谷良雄教授は、著書の中では、多くの訳語候補、すなわち検察官、法務官、公益弁護人、法律顧問などを挙げているが、いずれも正確に伝えられないとして、フランス語原語そのままの﹁アボカ・ジェネラル﹂

(7)

EU司法府関係条文の翻訳と解説(    )同志社法学 六七巻七号二一二三〇六〇 をとりあえず採用している ₁₃

。また、論文の中では、訟務官や法鑑定官の訳語も検討されている ₁₄

。他方で、黒神聡教授は、同じく独立法律専門官に関する論文で、法務官もしくは裁判補佐官を訳語の候補としてあげている ₁₅

  いずれにしても、Advocate Generalに対しては、これまで様々な訳語が考えられてきたが、いずれも適切とは言いづらい。﹁法務官﹂という訳語は、確かにこれまで最も多く使われてきた。しかし、法務官とは、日本では旧陸海軍で、法律上の事務を専門とした官職の名称を指す。もう一つの用法としては、古代ローマで、一般的に司法行政の管理を主たる任務とする政務官(Praetor)の訳語としても使われてきた ₁₆

。そのため、すでに日本で別の役職を表す言葉として使われているという意味において、誤解が生じる恐れがある。また、古代ローマ時代の役職とも性格を異にするため、別の訳語を与えるべきであろう。

  さらに、独立法律専門官の地位について、法務官という訳は、やや軽すぎるように思われる。司法裁判所の独立法律専門官は、裁判官と全く同様に、﹁その独立性に疑いがなく、かつ、自国において最高の司法職への任命に際し要求される資格を持つ者または周知の能力を有する法律専門家の中から選ばれる﹂ ₁₇

。さらに、司法裁判所においては、裁判官と同等の地位を持ち、総会に参加する ₁₈

。また、一般裁判所においては、一般裁判所の構成員である一般裁判所裁判官の中から必要に応じて、独立法律専門官が任命される ₁₉

。そのため、その地位は裁判官と全く対等 であり、職能だけが異なる。その意味で、独立法律専門官の地位はそれなりに高いといえる。したがって、広く法務関係を担当するという意味での﹁法務官﹂という漠然とした訳語では、その地位を表すのに不十分であるように思われる。

  その役割に関しては、﹁Advocate General、司法裁判所を補佐し、完全に公平かつ独立して、公開の法廷で、理由を付した意見を公に提示することを主たる任務とする﹂ ₂₀

と規定されている。また、一般裁判所においては、﹁法的困難性または事件の事実的複雑性によりそのように要求されると一般裁判所が考える場合、一般裁判所はAdvocate Generalによる補佐を受けることができる ₂₁

﹂と規定している。これらのことから独立法律専門官は、まさに独立した立場から高度な法律に関する知識を駆使して、法廷において、見解を披瀝する重要役割を担っている。

  以上の点を勘案した結果、今回の訳では、﹁独立法律専門官﹂の訳語を採用した。

⑶  首席独立法律専門官(First Advocate General)  First Advocate Generalは、一年任期で、任命される役職である ₂₂

。主な任務は、各訴えを各独立法律専門官に割り当てることである ₂₃

。Advocate Generalに関しては、前述の理由から、本翻訳では、独立法律専門官と訳出した。そのため訳語としては、First Advocate Generalに関しては、首席独立法律専門官の訳語を考えた。

(8)

EU司法府関係条文の翻訳と解説同志社法学 六七巻七号二一三(    )三〇六一 ⑷  事務局長(Registrar)

 Registrarは、辞書では、裁判所の登録事務を行う事務官と表記されており ₂₄

、事務官、登記官あるいは書記官の訳語がよく使われるようである。EU司法府規程では、司法裁判所、一般裁判所およびEU職員裁判所においては、事務局長は、各裁判所に所属する職員全員を各裁判所長官の権威の下で、統括する任務を有する ₂₅

。また、裁判においては、事務局長は、訴状を受け取り ₂₆

、当事者への各種の通告を行い ₂₇

、議事録および判決書に裁判所長官と共に署名する ₂₈

。なお、事務局長は、裁判官、独立法律専門官および補佐官と共に﹁EUの特権および免除に関する議定書﹂に規定された特権と免除を受ける特別職でもあり ₂₉

、職務遂行について宣誓をすることが求められ ₃₀

、裁判官および独立法律専門官と同様に、裁判所所在地への居住が求められる ₃₁

。また、事務局長は、裁判所行政上の問題を決定する総会にも、原則として、出席できる ₃₂

  より詳細が規定されている司法裁判所の手続規則では、事務局長の任命規定が一八条に、事務局長の責任と登録簿の管理についてが、それぞれ二〇条と二一条に明記されている ₃₃

。これらの規定によれば、事務局長は、すべての公務において裁判所構成員を補佐し、裁判行政のすべてを統括し、すべての職員を指揮し、すべての文章を管理し、登記簿の管理にも責任を持っている。なお、一般裁判所の事務局長に関しては、任命については一般裁判所手続規則三二条に、職務については同規則三五条、 三六条、四二条、四三条などに明記されている。EU職員裁判所の事務局長に関しは、EU職員裁判所手続規則一六条︱二一条および二九条等が該当規程となっている。

  以上の職務内容から、単なる﹁事務官﹂、﹁登記官﹂あるいは﹁書記官﹂という訳語は採用せず、裁判所行政の統括者であることを今回は勘案して、﹁事務局長﹂の訳語を採用した。

⑸  事務局次長(Deputy Registrar)  Deputy Registrarは、既に述べた事務局長を補佐し、事務局長が職務を遂行できない場合にはその職務を代行するために任命される ₃₄

。一般裁判所の場合も同様ではあるが、複数の事務局次長を任命できるとされている ₃₅

。EU職員裁判所手続規則においても、一八条に同様の規定がある。この役職は、事務局長をまさに補佐、あるいは代行するものであるため、﹁事務局次長﹂の訳を採用した。

⑹  主任裁判官(Judge-Rapporteur)  Rapporteurはもともとフランス語であり、通常は、報告担当者を意味する。さらに詳しく見ると、報告書類を整理し委員会などに書類を提出する責任者などと訳されている ₃₆

。司法裁判所手続規則一五条によれば、訴訟開始の書類が提出されると、司法裁判所長官は、当該事件を担当する主任裁判官を指名することが求められる。一般裁判所手続規則には、さらに細かい主

(9)

EU司法府関係条文の翻訳と解説(    )同志社法学 六七巻七号二一四三〇六二 任裁判官の規定がある。それによると、小法廷の裁判長は、主任裁判官の意見を聞いた後、権限を行使できる ₃₇

。また、一般裁判所の長官は、訴訟開始の書類が提出された後できるだけ速やかに、当該訴えを小法廷に割当て、小法廷の裁判長は、その小法廷に割当てられた各事件に関して、主任裁判官の指名を、一般裁判所長官に提案し、それを受けて、一般裁判所長官は、その指名を行う ₃₈

。さらに、主任裁判官の再指名等の条文が二七条に規定されている。

  一般裁判所およびEU職員裁判所で認められている単独裁判官による﹁単独審(single judge)﹂が用いられる場合には、主任裁判官が単独裁判官を務める ₃₉

。以上の職務内容を考慮すると、この役職は、単なる報告作成者というよりは、むしろ当該訴訟に関して主たる責任を負う裁判官であるため、今回は主任裁判官と訳した。

⑺  補佐官(Assistant Rapporteur)  Assistant Rapporteurは、主任裁判官を補佐するために任命される職務である ₄₀

。EU司法府規程三条によれば、裁判官、独立法律専門官および事務局長と並んで、﹁EUの特権および免除に関する議定書﹂に記載される特権と免除が適用される特別職である。

  EU司法府規程では、一三条に補佐官に関する主規定があり、司法裁判所に係属する事件において予備調査に参加し、主任裁 判官に協力すると規定されている。その任命に際しては、独立性と法的資質が求められ、理事会による単純多数決によって任命される。また、補佐官は裁判所において、公正にかつ良心に従い自らの職務を遂行し、司法裁判所の評議の秘密を保持することを宣誓することが求められる ₄₁

。職務の面から見ても主任裁判官をまさに補佐する役割であり、今回の翻訳では、﹁補佐官﹂と訳出した。

三、 その他の用語について

⑴  先決裁定(preliminary ruling)  preliminary rulingも、複数の訳語が存在し、日本語訳は一致していないが、本翻訳では、﹁先決裁定﹂の訳語を採用した。この根拠は、中村民雄、須網隆夫編著﹃EU法基本判例集﹄(日本評論社、二〇〇七)九八頁を参照されたい。

⑵  

裁判構成体(英:formation of the Court、仏:formation de jugement)

 formation of the Courtという用語は、本翻訳においては、三裁判所の手続規則にのみ存在し、EU司法府において、事件毎に割り当てられた個別の裁判の構成を意味する。本翻訳では、中村紘一、新倉修、今関源成(監訳者)﹃フランス法律用語辞典﹄

(10)

EU司法府関係条文の翻訳と解説同志社法学 六七巻七号二一五(    )三〇六三 (三省堂、第三版、二〇一二)を参照し、﹁裁判構成体﹂という用語を採用した。

四、おわりに

  以上のように、今回の翻訳は、EU司法府を規定する関連条文を訳出することによって、EU司法府の組織構造を明らかにすることを目的として企画が開始された。その過程において、いかなる訳語を採用するかについて、議論となり、特にEU司法府に関する役職についての訳語の検討を重ねることになった。ここで提示した訳語は、あくまでも今回の編訳に参加したメンバー間の一定の結論ではあるが、参考にしていただければ幸いである。(鷲江義勝・浦川紘子) 

( べ。るすと版約条ンボスリて (お約特に断らない限り、EU条すよ、はてし関に約) 営運UEび条

( 0859(0(( Cnay MnioU以下(JO())を利用した。 ean opciaOe E thofal rnoul Jurffi(EU文条約の原) については主に、

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( 房条約﹄ミネルヴァ書、基二〇〇九年一〇月。本 8展約鷲江義勝編著﹃リスボン条に開よる欧州統合の新新のU) ︱E

( 9) EU条約一四条一項。

( (0) EU運営条約二五七条。

( 所き﹁職員裁判﹂基と記載する。づ ((い翻EU職員裁判所手続規則の訳てにおに定規の⒜項) 条一、は二

Buhttp://lexicon.oshu.net/%E8%A中︱論告官所村際事務国 語事務所用・解説データ国際村なが。い深味興に常非りおてれさ中 ((この訳語に関ホしては、以下の) ームページにおい、詳細な説明て

(11)

EU司法府関係条文の翻訳と解説(    )同志社法学 六七巻七号二一六三〇六四

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( 一。頁一一一、月二年二八九 (3い、大谷良雄﹃概説EC法︱新し閣ヨ斐有﹄成形の) 秩法パッロー序 究の討學商﹂能機 (4ARTNCOVAEAEL Gーヨ﹁雄良谷大ロッ) けおに所判裁体同共パる

(   (罇一。月〇一年七七九)、商小(八二)学大科二

( 。月四   学法叢論学大院研知愛)﹂学、究三一三巻三号、一九七〇年︱︱究 (5alvocat gener a(司黒神聡﹁欧州共同体法欧裁判所研の体同共州) 

( 、〇〇年一月八二五七〇頁。 辞および新村出編﹃広書苑第六版﹄岩波九店、二頁二、月〇一年九 (6 典辞学法編訂全﹃改博川末() 訂増補)﹄日本評論社、一九七八版

( (7) EU運営条約二五三条。

( (8) 司法裁判所手続規則二五条。

( (9) EU司法府規程四九条。

( (0EE。条九四程規府法司UびU) お条二五二約条営運よ

( (() 一般裁判所手続規則三〇条。

( (() 司法裁判所手続規則一四条。

( (3) 司法裁判所手続規則一六条。

( 。月一  (4ム小﹃ラン一年八九九一ダ館学﹄ハ版M) R︱DC典辞語英スウO

(  (5Uよ。条六E一書文属付びお司条) 五、条二一程規府法二

( (6Eお。条二二びよ条U) 二程規府法司一

( (7E、。条五五びよお条三二条U) 二、条六程規府法司〇

( (8Eお。条七三びよ条U) 三程規府法司三

( (9) EU司法府規程三条。

30) EU司法府規程一〇条。 (

( 3() EU司法府規程一四条。

( 3() 司法裁判所手続規則二五条。

( のり、EU職員裁判所手続規則場で合は、一六条︱二一条である。あ条 33は一般裁判所手続規則の場合に) 六主要該当規定は、三二条︱三、

( 34) 司法裁判所手続規則一九条。

( 35) 一般裁判所手続規則三三条。

( 。月一  36ム小﹃ラン一年八九九一ダ館学﹄ハ版M) R︱DC典辞語英スウO

( 37) 一般裁判所手続規則一九条。

( 38) 一般裁判所手続規則二六条。

( 39一職。条五一則規続手所判裁員び般) お条九二則規続手所判裁よ

( 40) EU司法府規程一三条。 4(所るあに条七一則規続手判) 裁法司、が定規の様同。

(12)

EU司法府関係条文の翻訳と解説同志社法学 六七巻七号二一七(    )三〇六五 図1︻二〇〇九年:リスボン条約による再編成︼

A   E U 司 法 府

(Court of Justice of the European Union)(Cour de justice de l

⎱ ’ Union européenne)

⎜⎜

⎜⎜

⎜⎜

⎜⎜

⎜⎜

⎜⎜

⎜⎜

⎜⎜

⎜⎜

⎜⎜

⎜⎜

⎜⎜⎱

⎜⎜

⎜⎜

⎜⎜

⎜⎜

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⎜⎜

⎜⎜

⎜⎜

⎜⎜

⎜⎜

⎜⎜

⎜⎜

⎜⎜⎱

⑴   司 法 裁 判 所

(Court of Justice)(Cour de justice)

⑵   一 般 裁 判 所

(General Court)(Tribunal) B専門裁判部(specialised courts)(tribunaux spécialisés)

⑶  EU職員裁判所(European Union Civil Service Tribunal)(Tribunal de la fonction publique de l’Union européenne) ⋮⋮

※鷲江義勝、浦川紘子作成

。法スリとルネパ司ン上約条スーニボの条約るあでのもの別、はルネパの上 nelpaよのネおパ﹁のめた命独任の官門専律法立びけル度、がたれら判設が制(なた新るす置設を)﹂官、裁で能よに約条ンボス、リ方他。るあり (Eたれさ置法設てしとルネパ判司旧、はてしと部職裁門専、在現U) 員数可がとこるす置設を所判裁の複裁は上度制、がるす存がみの所判在

(()

(13)

EU司法府関係条文の翻訳と解説(    )同志社法学 六七巻七号二一八三〇六六 EU司法府関連参考文献

著者 書名 発行所 発行年 独立法律専門官 事務局長 先決裁定 主任裁判官 補佐官

石渡利康 EC法概論 八千代出版 (983年 法務官 p.(0 先行的訴訟 p.(6

デイヴィッド・エドワード/ロバ

ート・レイン(庄司克宏訳) EU法の手引き 国際書院 (998年 法務官 p.44 先 決 裁 定 手 続 

p.48 報告担当裁 判官 p.45

大谷良雄 概説EC法―新しいヨーロッパ法秩序の

形成 有斐閣 (98(年 アボカ・ジェネラル

p.((( 書記官 p.((( 先行的訴訟 p.(40

岡村 堯 新ヨーロッパ法 リスボン条約体制下の

法構造 三省堂 (0(0年 裁判所補佐官 p.43( 先決的判決 p.435

岡村 堯 ヨーロッパ市民法 三省堂 (0((年 裁判所補佐官 p.97 登録官 p.(00 先決的判決 p.97 予審裁判官

p.(00 裁 判 所 調 査

官 p.(00

金丸輝男 EC- 欧州統合の現在 創元社 (987年 法務官、法廷助言者

p.58 先行判決 p.60

辰巳浅嗣 EU- 欧州統合の現在(第三版) 創元社 (0((年 法廷助言者 p.78 先行判決 p.80

ディータ・H.ショイイング(石

川敏行監訳) ヨーロッパ法への道 中央大学出版部 (00(年 法務官 p.4 先決的判決 p.(0

庄司克宏 EU法基礎編 岩波書店 (003年 法務官 p.7( 事務局長 p.7( 先決裁定 p.77

庄司克宏 新EU法基礎編 岩波書店 (0(3年 アボカ・ジェネラル

p.(3( 先決判決 p.(4(

平 良 ヨーロッパ共同体法入門 長崎出版 (98(年 検察官 p.(( 先決決定 p.40

高橋和、臼井陽一郎、浪岡新太郎 拡大EU辞典 小学館 (006年 法務官 p.((0 先決的判決 p.(34

中西優美子 EU権限の判例研究 信山社 (0(5年

中西優美子 EU法 新世社 (0((年 法務官 p.7( 先決裁定 p.(40

中村民雄 欧州憲法条約―解説及び翻訳 衆議院憲法調査

会事務局 (004年 法務官 p.78

中村民雄、須網隆夫編著 EU法基本判例集 日本評論社 (007年 先決裁定 p.97

ピエール・ペスカトール(大谷良

雄、最上敏樹訳) EC法―ヨーロッパ統合の法構造 有斐閣 (979年 先行的訴訟 p.(06

P.マテイセン(山手治之監訳) EC法入門 有斐閣 (98(年 法務官 p.80 先行判決 p.8(

山根裕子 EC法―政治・経済目的とその手段 有信堂高文社 (993年 法務官 p.((7 書記官 p.((7 先決的判決 p.((9

山根裕子 EU/EC法―欧州連合の基礎 有信堂高文社 (995年 法務官 p.(53 書記官 p.(54

山根裕子編著 ケースブックEC法―欧州連合の法知識 東京大学出版会 (996年 法務官 p.4 先決訴訟 p.6

吉野正三郎編著 ECの法と裁判 成文堂 (99(年 法務官 p.3(  先行判決手続き 

p.34 報告判事  p.4(

鷲江義勝編著 リスボン条約による欧州統合の新展開:

EUの新基本条約 ミネルヴァ書房 (009年 法廷助言者 p.44

(14)

EU司法府関係条文の翻訳と解説同志社法学 六七巻七号二一九(    )三〇六七

EU司法府関連参考文献

著者 書名 発行所 発行年 独立法律専門官 事務局長 先決裁定 主任裁判官 補佐官

石渡利康 EC法概論 八千代出版 (983年 法務官 p.(0 先行的訴訟 p.(6

デイヴィッド・エドワード/ロバ

ート・レイン(庄司克宏訳) EU法の手引き 国際書院 (998年 法務官 p.44 先 決 裁 定 手 続 

p.48 報告担当裁 判官 p.45

大谷良雄 概説EC法―新しいヨーロッパ法秩序の

形成 有斐閣 (98(年 アボカ・ジェネラル

p.((( 書記官 p.((( 先行的訴訟 p.(40

岡村 堯 新ヨーロッパ法 リスボン条約体制下の

法構造 三省堂 (0(0年 裁判所補佐官 p.43( 先決的判決 p.435

岡村 堯 ヨーロッパ市民法 三省堂 (0((年 裁判所補佐官 p.97 登録官 p.(00 先決的判決 p.97 予審裁判官

p.(00 裁 判 所 調 査

官 p.(00

金丸輝男 EC- 欧州統合の現在 創元社 (987年 法務官、法廷助言者

p.58 先行判決 p.60

辰巳浅嗣 EU- 欧州統合の現在(第三版) 創元社 (0((年 法廷助言者 p.78 先行判決 p.80

ディータ・H.ショイイング(石

川敏行監訳) ヨーロッパ法への道 中央大学出版部 (00(年 法務官 p.4 先決的判決 p.(0

庄司克宏 EU法基礎編 岩波書店 (003年 法務官 p.7( 事務局長 p.7( 先決裁定 p.77

庄司克宏 新EU法基礎編 岩波書店 (0(3年 アボカ・ジェネラル

p.(3( 先決判決 p.(4(

平 良 ヨーロッパ共同体法入門 長崎出版 (98(年 検察官 p.(( 先決決定 p.40

高橋和、臼井陽一郎、浪岡新太郎 拡大EU辞典 小学館 (006年 法務官 p.((0 先決的判決 p.(34

中西優美子 EU権限の判例研究 信山社 (0(5年

中西優美子 EU法 新世社 (0((年 法務官 p.7( 先決裁定 p.(40

中村民雄 欧州憲法条約―解説及び翻訳 衆議院憲法調査

会事務局 (004年 法務官 p.78

中村民雄、須網隆夫編著 EU法基本判例集 日本評論社 (007年 先決裁定 p.97

ピエール・ペスカトール(大谷良

雄、最上敏樹訳) EC法―ヨーロッパ統合の法構造 有斐閣 (979年 先行的訴訟 p.(06

P.マテイセン(山手治之監訳) EC法入門 有斐閣 (98(年 法務官 p.80 先行判決 p.8(

山根裕子 EC法―政治・経済目的とその手段 有信堂高文社 (993年 法務官 p.((7 書記官 p.((7 先決的判決 p.((9

山根裕子 EU/EC法―欧州連合の基礎 有信堂高文社 (995年 法務官 p.(53 書記官 p.(54

山根裕子編著 ケースブックEC法―欧州連合の法知識 東京大学出版会 (996年 法務官 p.4 先決訴訟 p.6

吉野正三郎編著 ECの法と裁判 成文堂 (99(年 法務官 p.3(  先行判決手続き 

p.34 報告判事  p.4( 鷲江義勝編著 リスボン条約による欧州統合の新展開:

EUの新基本条約 ミネルヴァ書房 (009年 法廷助言者 p.44

(15)

EU司法府関係条文の翻訳と解説(    )同志社法学 六七巻七号二二〇三〇六八 EU司法府関連論文

著者 論文タイトル 掲載誌 巻号もしくは

掲載アドレス 発行年 独立法律専門官 事務局長 先決裁定 主任裁判官 補佐官

石川 明 欧州共同体第一審裁判所の現状 法學研究 66(2) (993年 法務官 p.8 先行判決 p.3 主任裁判官 p.8

石川 明 欧州共同体第一審裁判所の設置・管轄・

構成 法學研究 65((() (99(年 法務官 p(4

入稲福 智 EUの新しい司法制度―ニース条約発効

後のEC条約コンメンタール 平成法政研究 8(1) (003年 法務官 p.(( 事務総長 p.(0 先行判断 p.6 入稲福 智 ニース条約に基づくEUの司法制度改革

―裁判所の負担超過・訴訟遅延対策 平成法政研究 7(1) (00(年 先行判断 p.(3(

上田廣美 ローマ条約50周年と欧州連合―欧州司法

裁判所記念シンポジウムを中心に― 国際商事法務 35(6) (007年 法務官 p.794 先決裁定 p.794 サ ー・ デ ィ

ヴ ィ ッ ド・

エドワード

(山内洋嗣訳)

EUにおける欧州司法裁判所の役割 慶應法学 6 (005年 先 決 裁 定 手 続

p.3(7

大谷良雄 ヨ ー ロ ッ パ 共 同 体 裁 判 所 に お け る

AVOCAT GENERALの機能 商學討究 (8(2) (977年 アボカ・ジェネ

ラル p.(

春日偉知郎 欧州共同体裁判所手続規則 比較法雑誌 (5(3) (98(年 検察官 p.67 事務局長 p.70 補助調査官 p.73

黒神 聡 欧州石炭鉄鋼共同体司法裁判所規程に関

する議定書 愛知学院大学論

叢 法学研究 (4(2) (970年

黒神 聡 欧州共同体司法裁判所裁判官(欧州共同

体の研究―2―) 愛知学院大学論

叢法学研究 (3(2) (970年 書記官 p.6

黒神 聡 欧州共同体司法裁判所 avocat general(欧

州共同体の研究―3―) 愛知学院大学論

叢 法学研究 (3(3) (970年 法務官 p.5(

黒神 聡 欧州原子力共同体司法裁判所規程に関す

る議定書 愛知学院大学論

叢 法学研究 (8(1) (974年 法務官 p.(87 書記官 p.(87 補助報告者 p.(88 黒神 聡 欧州経済共同体司法裁判所規程に関する

議定書 愛知学院大学論

叢 法学研究 (7(1) (974年

黒神 聡 欧州共同体司法裁判所の(973年司法活動 の状況とその補足的資料

愛知学院大学論 叢 法学研究

(8(1) (974年 法務官 p.98 中間判決 p.(0(

黒神 聡 欧州共同体司法裁判所の制度的特質と拡 大共同体成立に伴う裁判官増員の問題―

上―(欧州共同体の研究―7―)

愛知学院大学論 叢 法学研究

(8(2) (975年

黒神 聡 欧州共同体司法裁判所の制度的特質と拡 大共同体成立に伴う裁判官増員の問題―

中―(欧州共同体の研究―8―)

愛知学院大学論 叢 法学研究

(9(1) (975年

黒神 聡 欧州共同体司法裁判所訴訟手続規則―1

愛知学院大学論 叢 法学研究

(9(2) (975年 法務官 p.(05 書記官 p.(05 報告者としての

裁判官 p.(09

補助報告人 p.(09 黒神 聡 欧州共同体司法裁判所の制度的特質と拡

大共同体成立に伴う裁判官増員の問題―

下―(欧州共同体の研究―9―)

愛知学院大学論 叢 法学研究

(9(3) (976年

黒神 聡 欧州共同体司法裁判所訴訟手続規則―2

愛知学院大学論 叢 法学研究

(9(3) (976年

黒神 聡 欧州共同体司法裁判所訴訟手続規則―3 完―

愛知学院大学論 叢 法学研究

(0(1) (976年

小梁吉章 憲法裁判所と欧州司法裁判所 広島法学 34(3) (0((年

(16)

EU司法府関係条文の翻訳と解説同志社法学 六七巻七号二二一(    )三〇六九

EU司法府関連論文

著者 論文タイトル 掲載誌 巻号もしくは

掲載アドレス 発行年 独立法律専門官 事務局長 先決裁定 主任裁判官 補佐官

石川 明 欧州共同体第一審裁判所の現状 法學研究 66(2) (993年 法務官 p.8 先行判決 p.3 主任裁判官 p.8

石川 明 欧州共同体第一審裁判所の設置・管轄・

構成 法學研究 65((() (99(年 法務官 p(4

入稲福 智 EUの新しい司法制度―ニース条約発効

後のEC条約コンメンタール 平成法政研究 8(1) (003年 法務官 p.(( 事務総長 p.(0 先行判断 p.6 入稲福 智 ニース条約に基づくEUの司法制度改革

―裁判所の負担超過・訴訟遅延対策 平成法政研究 7(1) (00(年 先行判断 p.(3(

上田廣美 ローマ条約50周年と欧州連合―欧州司法

裁判所記念シンポジウムを中心に― 国際商事法務 35(6) (007年 法務官 p.794 先決裁定 p.794 サ ー・ デ ィ

ヴ ィ ッ ド・

エドワード

(山内洋嗣訳)

EUにおける欧州司法裁判所の役割 慶應法学 6 (005年 先 決 裁 定 手 続

p.3(7

大谷良雄 ヨ ー ロ ッ パ 共 同 体 裁 判 所 に お け る

AVOCAT GENERALの機能 商學討究 (8(2) (977年 アボカ・ジェネ

ラル p.(

春日偉知郎 欧州共同体裁判所手続規則 比較法雑誌 (5(3) (98(年 検察官 p.67 事務局長 p.70 補助調査官 p.73

黒神 聡 欧州石炭鉄鋼共同体司法裁判所規程に関

する議定書 愛知学院大学論

叢 法学研究 (4(2) (970年

黒神 聡 欧州共同体司法裁判所裁判官(欧州共同

体の研究―2―) 愛知学院大学論

叢法学研究 (3(2) (970年 書記官 p.6

黒神 聡 欧州共同体司法裁判所 avocat general(欧

州共同体の研究―3―) 愛知学院大学論

叢 法学研究 (3(3) (970年 法務官 p.5(

黒神 聡 欧州原子力共同体司法裁判所規程に関す

る議定書 愛知学院大学論

叢 法学研究 (8(1) (974年 法務官 p.(87 書記官 p.(87 補助報告者 p.(88 黒神 聡 欧州経済共同体司法裁判所規程に関する

議定書 愛知学院大学論

叢 法学研究 (7(1) (974年

黒神 聡 欧州共同体司法裁判所の(973年司法活動 の状況とその補足的資料

愛知学院大学論 叢 法学研究

(8(1) (974年 法務官 p.98 中間判決 p.(0(

黒神 聡 欧州共同体司法裁判所の制度的特質と拡 大共同体成立に伴う裁判官増員の問題―

上―(欧州共同体の研究―7―)

愛知学院大学論 叢 法学研究

(8(2) (975年

黒神 聡 欧州共同体司法裁判所の制度的特質と拡 大共同体成立に伴う裁判官増員の問題―

中―(欧州共同体の研究―8―)

愛知学院大学論 叢 法学研究

(9(1) (975年

黒神 聡 欧州共同体司法裁判所訴訟手続規則―1

愛知学院大学論 叢 法学研究

(9(2) (975年 法務官 p.(05 書記官 p.(05 報告者としての

裁判官 p.(09

補助報告人 p.(09 黒神 聡 欧州共同体司法裁判所の制度的特質と拡

大共同体成立に伴う裁判官増員の問題―

下―(欧州共同体の研究―9―)

愛知学院大学論 叢 法学研究

(9(3) (976年

黒神 聡 欧州共同体司法裁判所訴訟手続規則―2

愛知学院大学論 叢 法学研究

(9(3) (976年

黒神 聡 欧州共同体司法裁判所訴訟手続規則―3 完―

愛知学院大学論 叢 法学研究

(0(1) (976年

小梁吉章 憲法裁判所と欧州司法裁判所 広島法学 34(3) (0((年

(17)

EU司法府関係条文の翻訳と解説(    )同志社法学 六七巻七号二二二三〇七〇 斎藤 哲 EC裁判所における法形成の構造―法務

官(アボォカ・ジェネラル)の役割を中 心として(ECの司法制度<特集>)

判例タイムズ 4(((() (990年 法務官 p.3(

須網隆夫 欧州連合における司法制度改革―ニース 条約による改革の検討

早稲田法学 8((1) (006年

中西優美子 EC企業法判例研究(150)欧州及び共同 体特許裁判所を創設する国際協定案とE U及びEU運営条約の両立性[EC司法 裁判所(0((・3・8意見]

国際商事法務 39(9) (0((年 法務官 p.(349 先行判決

p.(347

広岡 隆 欧州共同体の司法裁判所の裁判 法と政治 48(2) (997年

ピ エ ー ル・

ペスカトー レ( 栗 田  隆訳)

ヨーロッパ経済共同体条約(77条の注釈 EC統合とEC 法の展開(関西 大学法学研究所)

(99(年 先行判決 p.(63

ティーネル ルードルフ

(出口雅久、

木下雄一訳)

欧州司法裁判所(欧州連合司法裁判所)

の組織と機能:特に先決裁定(preliminary rulings)手続を中心に

立命館法學 3 (0(0年 法務官 p.386 事務局長

p.386 先決裁定 p.394 報告担当者 p.387

諸外国の司法制度概要(第五回会議配布

資料) ジュリスト 1170 (000年 論告担当官 p.34

中村国際事務所用語解説・データ: 論告

官 中村国際事務所 h t t p:/ / l e x i co n.o u s h u.

n e t / %E8%A B%96%E5

%9(%8A%E5%AE% 98.php

論告官

欧州連合司法裁判所(概要) 在ルクセンブル グ日本国大使館 ホームページ

http://www.lu.emb-japan.

go.jp/japanese/eu/justice.

htm

法務官 事務局長 先行判決

フランス司法関係参考文献

著者 論文タイトル 掲載誌 巻号 発行年

磯部 力 フランス行政裁判制度の現状(行政事件訴訟法の(0年(特集)) ジュリスト 527 (973年

篠原辰美 戦後のフランス行政裁判制度について 法学論叢 60(3) (954年

滝沢 正 フランスの裁判制度について 判例タイムズ 35((3) (984年

中村紘一、新倉 修、

今関源成(監訳者) 『フランス法律用語辞典第3版』 三省堂 (0((年

中村義孝 フランスの裁判制度(1) 立命館法學 1 (0((年

中村義孝 フランスの裁判制度(2・完) 立命館法學 2 (0((年

広岡 隆 講話フランスの行政裁判制度(1) 法と政治 43(4) (99(年

広岡 隆 講話フランスの行政裁判制度(2) 法と政治 44(3) (993年

(18)

EU司法府関係条文の翻訳と解説同志社法学 六七巻七号二二三(    )三〇七一

斎藤 哲 EC裁判所における法形成の構造―法務 官(アボォカ・ジェネラル)の役割を中 心として(ECの司法制度<特集>)

判例タイムズ 4(((() (990年 法務官 p.3(

須網隆夫 欧州連合における司法制度改革―ニース 条約による改革の検討

早稲田法学 8((1) (006年

中西優美子 EC企業法判例研究(150)欧州及び共同 体特許裁判所を創設する国際協定案とE U及びEU運営条約の両立性[EC司法 裁判所(0((・3・8意見]

国際商事法務 39(9) (0((年 法務官 p.(349 先行判決

p.(347

広岡 隆 欧州共同体の司法裁判所の裁判 法と政治 48(2) (997年

ピ エ ー ル・

ペスカトー レ( 栗 田  隆訳)

ヨーロッパ経済共同体条約(77条の注釈 EC統合とEC 法の展開(関西 大学法学研究所)

(99(年 先行判決 p.(63

ティーネル ルードルフ

(出口雅久、

木下雄一訳)

欧州司法裁判所(欧州連合司法裁判所)

の組織と機能:特に先決裁定(preliminary rulings)手続を中心に

立命館法學 3 (0(0年 法務官 p.386 事務局長

p.386 先決裁定 p.394 報告担当者 p.387

諸外国の司法制度概要(第五回会議配布

資料) ジュリスト 1170 (000年 論告担当官 p.34

中村国際事務所用語解説・データ: 論告

官 中村国際事務所 h t t p:/ / l e x i co n.o u s h u.

n e t / %E8%A B%96%E5

%9(%8A%E5%AE% 98.php

論告官

欧州連合司法裁判所(概要) 在ルクセンブル グ日本国大使館 ホームページ

http://www.lu.emb-japan.

go.jp/japanese/eu/justice.

htm

法務官 事務局長 先行判決

フランス司法関係参考文献

著者 論文タイトル 掲載誌 巻号 発行年

磯部 力 フランス行政裁判制度の現状(行政事件訴訟法の(0年(特集)) ジュリスト 527 (973年

篠原辰美 戦後のフランス行政裁判制度について 法学論叢 60(3) (954年

滝沢 正 フランスの裁判制度について 判例タイムズ 35((3) (984年

中村紘一、新倉 修、

今関源成(監訳者) 『フランス法律用語辞典第3版』 三省堂 (0((年

中村義孝 フランスの裁判制度(1) 立命館法學 1 (0((年

中村義孝 フランスの裁判制度(2・完) 立命館法學 2 (0((年

広岡 隆 講話フランスの行政裁判制度(1) 法と政治 43(4) (99(年

広岡 隆 講話フランスの行政裁判制度(2) 法と政治 44(3) (993年

(19)

EU司法府関係条文の翻訳と解説(    )同志社法学 六七巻七号二二四三〇七二

翻訳

第 一 七 条 ( E U 司 法 府 に よ る E U 法 の 統 制 )

1.委員会は、EUの一般的利益を促進し、その目的のために適切な発議を行う。委員会は、EU二条約

および同条約に従って機関によって採択された措置の適用を確保する。委員会は、EU司法府の統制の下でEUの法の適用を監督する。委員会は、予算を執行し、計画を運営する。委員会は、条約に規定された内容に従って、調整、執行および運営の諸機能を行使する。共通外交・安全保障政策を除いて、また、条約の中に別途規定された場合を除いて、委員会は、EUの対外的な代表を務める。委員会は、機関間合意を達成するために、EUの年次および多年次計画を発議する。(2︱8略)

第 一 九 条 ( E U 司 法 府 に 関 す る 主 規 定 )

1.EU司法府は、司法裁判所、一般裁判所および専門裁判部を含む。EU司法府は、条約の解釈と適用について、法が遵守されることを確保する。

第 Ⅲ 編   機 関 に 関 す る 規 定

第 一 三 条 ( E U の 主 要 機 関 )

1.EUは、その価値を高め、その目的を前進させ、その利益および市民の利益ならびに加盟国の利益に奉仕し、その政策と活動の一貫性、有効性および連続性を確保することを目的とした組織的な枠組みをもつ。

  EUの機関は、以下のものである。│欧州議会│欧州理事会│理事会│欧州委員会(以下委員会という)│EU司法府│欧州中央銀行│会計検査院(2︱4略)

(20)

EU司法府関係条文の翻訳と解説同志社法学 六七巻七号二二五(    )三〇七三   加盟国は、EU法の対象となる分野における効果的な法的保護を確保するために充分な救済を提供する。2.司法裁判所は、各加盟国からの一名の裁判官によって構成される。司法裁判所は、独立法律専門官によって補佐される。

  一般裁判所は、加盟国ごとに最低一名以上の裁判官を含む。

  司法裁判所の裁判官および独立法律専門官ならびに一般裁判所の裁判官は、その独立性に疑いがなく、かつEU運営条約二五三条および二五四条に規定される条件を満たす人物の中から選任される。これらの裁判官および独立法律専門官は、六年の任期で、加盟国政府の共通の合意によって任命される。退任した裁判官および独立法律専門官は、再任されることができる。3.EU司法府は、条約に従って、⒜  加盟国、機関、自然人もしくは法人によって、起こされた訴訟について判決を下す。⒝  EU法の解釈もしくは機関によって採択された行為の合法性について、加盟国の裁判所あるいは司法機関の要請に基づいて、先決裁定を与える。⒞  条約に規定されたその他の訴訟に関して判決を下す。

第 Ⅴ 編   E U の 対 外 行 動 に 関 す る 一 般 規 定 お よ び 共 通 外 交 ・ 安 全 保 障 政 策 に 関 す る 特 別 規 定

  第 二 章   共 通 外 交 ・ 安 全 保 障 政 策 に 関 す る 特 別 規 定 第 二 四 条 ( 共 通 外 交 ・ 安 全 保 障 政 策 領 域 に 対 す る E U 司 法 府 の 管 轄 権 の 除 外 )

1.共通外交・安全保障政策事項におけるEUの権能は、共同防衛にいたる可能性のある共通防衛政策の漸進的な策定を含む、外交政策のすべての領域およびEUの安全保障に関係するすべての問題を包含する。

  共通外交・安全保障政策は、特別の法規と手続きに従う。共通外交・安全保障政策は、条約が別に規定する場合を除き、欧州理事会および理事会により全会一致で規定され、かつ実施される。立法行為の採択は除外される。共通外交・安全保障政策は、条約に従い、EU外務・安全保障担当上級代表と加盟国により実施される。本領域における欧州議会と委員会の一定の役割は、条約により規定される。EU司法府は、これらの規定に関する管轄権を、本条約四〇条の遵守を監視し、かつEU運営条約二七五条第二段に定める特定の決定の合法性を審査するための管轄権を除いてもたない。(2・3略)

訳注(

(おす指を約条営運UEびよ約) 条UE、は現表のこ下以。

(21)

EU司法府関係条文の翻訳と解説(    )同志社法学 六七巻七号二二六三〇七四

  EU司法府、欧州中央銀行および欧州投資銀行は行政的任務を執行する場合にのみ本項に従う。

  欧州議会および理事会は二段で定められた規則に規定された手段に従い、立法手続に関する公的記録の公表を確保する。

第 三 部   E U 政 策 お よ び 域 内 行 動   第 Ⅶ 編   競 争 、 税 お よ び 法 の 接 近 に 関 す る 共 通 規 定     第 一 章   競 争 に 関 す る 規 定

      第 一 節   企 業 に 適 用 す る 規 定 第 一 〇 三 条( 域 内 市 場 に お け る 企 業 間 競 争 の 確 保 へ の 司 法 統 制 )

1.理事会は、委員会の提案に基づき、欧州議会に諮問した後、一〇一条および一〇二条に設定された原則に効力を与えるため適切な規則または指令を定める。2.一項に定められた規則および指令は、特に次のことを目的とする。

第 一 部   原 則

  第 Ⅱ 編   一 般 適 用 規 定

第 一 五 条 ( 公 開 の 原 則 )

(1・2略)3.EUのすべての市民、加盟国内に居住もしくは登記された事業所を持つすべての自然人もしくは法人は、本項に従って規定された原則と条件の下で、媒体は何であれEUの主要機関、その他の機関、部局および独立行政法人の公的記録を入手する権利を有する。

  公的記録を入手する権限を規律する公的もしくは私的利益に基づく一般原則および制限は、通常立法手続きに従い議決する理事会によって規則という手段によって決定される。

  各機関は、その手続きの透明性を確認し、第二段で言及された規則に従い各自の手続き規則の中に各機関の公的記録の入手に関する特別な規定を設ける。

(22)

EU司法府関係条文の翻訳と解説同志社法学 六七巻七号二二七(    )三〇七五   ⒜  一〇一条⑴および一〇二条に掲げられた禁止の遵守を罰金および過料の規定を設けることにより確保すること   ⒝  一〇一条⑶の適用にあたり、一方において効果的な監視を確保し、他方において行政管理をできる限り簡素化する必要性を考慮した上で、詳細な法規を決定すること

  ⒞  必要な場合には、各種の経済部門について、一〇一条および一〇二条の規定の範囲を明確にすること   ⒟  本項に定める規定の適用に関し、委員会とEU司法府のそれぞれの機能を明確にすること   ⒠  国内法と本節の規定もしくは本条に従って採択される規定との関係を定めること

      第 二 節   国 に よ る 援 助 第 一 〇 八 条 ( 国 に よ る 援 助 に 関 す る E U 司 法 府 へ の 提 訴 )

(1略)2.委員会が、関係者に対してその意見を提出するよう通知した後、国家によって与えられる援助もしくは国家の財源から与えられる援助が一〇七条に鑑みて域内市場と両立しないこと、またはそのような援助が不当に行われていることを確認するとき、委員会は、当該国家に対して委員会の定める期間内にその援助を廃止するかもしくは改めるかを求める決定を行う。

  当該国家が定められた期間内にこの決定に従わない場合、委員会もしくは他の関係国は二五八条および二五九条の規定に関 わらず、当該事項を直接、EU司法府に提訴することができる。

  理事会は、例外的な状況によってそれが正当化される場合は、いずれかの加盟国の要請によって、一〇七条の規定または一〇九条に定められた規則に関わらず、当該加盟国が与えているかまたは与えようとする援助が、域内市場と両立するものと見なされることを全会一致で決定することができる。問題となっている援助に関して、委員会が本項一段に定める手続きをすでに開始している場合、当該国家が理事会に対する要請によって、その手続きは、理事会がその態度を示すまで一時停止されることになる。

  しかし、理事会が、加盟国の要請があってから三个月以内にその態度を示さない場合は、委員会はこの問題に関する決定を行う。(3・4略)

    第 三 章   法 の 接 近 第 一 一 四 条 ( 域 内 市 場 に お け る 法 の 接 近 に 関 す る 司 法 府 へ の 提 訴 )

(1︱8略)9.二五八条および二五九条に定められた手続きに関わらず、委員会およびいずれかの加盟国は、他の加盟国が本条に定められた権限を不当に行使して入ると判断するときには、EU司法府に直接提訴することができる。

(23)

EU司法府関係条文の翻訳と解説(    )同志社法学 六七巻七号二二八三〇七六

(0略)

第 五 部   E U の 対 外 行 動   第 Ⅴ 編   国 際 協 定

第 二 一 八 条 ( 司 法 府 に よ る 国 際 協 定 の 審 査 )

(1︱

(0略)

。はり当該協定、発できない効 ての協るい構れさ想のこ正修定も改し限いが正なの約条はく のできる。司法裁判所な意見が否定的場合、とがこ得を見意のる 定条立両と約が二UEる協すかか否いに関して、司法裁判所る ((て会加盟国、欧州議会、理事もれしくは委員会は、構想さ.

第 六 部   機 関 お よ び 財 政 規 定

  第 Ⅰ 編   機 関 に 関 す る 規 定     第 一 章   機 関

      第 一 節   欧 州 議 会 第 二 二 八 条 ( 司 法 裁 判 所 に よ る オ ン ブ ズ マ ン の 解 任 )

1.欧州議会によって選任された欧州オンブズマンは、EU司法府の司法的役割における活動の場合を除いて、EUの主要機 関、その他の諸機関、部局もしくは独立行政法人の活動における瑕疵ある行政の事実に関して、EUのあらゆる市民あるいは加盟国内に居住もしくは登録された営業所を持つあらゆる自然人もしくは法人からの苦情を受け付ける権限を付与される。オンブズマンは、当該問題についての苦情を検討し、報告を行う。

  その任務に従い、オンブズマンは自らの発議に基づいて、あるいは直接もしくは欧州議会の議員を通じて提出された苦情に基づいて、申し立てられた事実が訴訟過程上にある場合を除いて、オンブズマン自身がその根拠を認めた問題についての審理を行う。オンブズマンは、瑕疵ある行政の事実を疏明した場合、その問題を関係主要機関、その他の諸機関、部局もしくは独立行政法人に照会し、当該関係機関は、三个月以内に、オンブズマンにその見解を通知する。その後、オンブズマンは、欧州議会および当該関係機関に報告書を送付する。不平の申し立てを行った本人は、その審理結果について通知される。

  オンブズマンは、その審理結果について欧州議会に年次報告書を提出する。2・オンブズマンは、欧州議会の各選挙後に欧州議会の任期と同じ任期で、選任される。オンブズマンは再任されることができる。

  オンブズマンが任務の遂行のために必要とされる条件を充足しなくなった場合、もしくは重大な不行を犯した場合には、司法裁判所は、欧州議会の要請に基づき、オンブズマンを解任す

(24)

EU司法府関係条文の翻訳と解説同志社法学 六七巻七号二二九(    )三〇七七 ることができる。(3・4略)

      第 三 節   理 事 会 第 二 四 三 条 ( 俸 給 、 手 当 お よ び 年 金 )

  理事会は、欧州理事会の議長、委員会の委員長、EU外務・安全保障担当上級代表、委員会委員、EU司法府の裁判長、裁判官および事務局長ならびに理事会事務局長の俸給、手当および年金を決定する。理事会はまた、報酬に代わるあらゆる支払を決定する。

      第 四 節   委 員 会 第 二 四 五 条 ( 司 法 裁 判 所 に よ る 委 員 の 罷 免 と 権 利 の 剥 奪 )

  委員会委員は、その任務と両立しないあらゆる行為を慎む。各加盟国は、委員の独立性を尊重し、かつ、委員の任務の遂行にあたり、委員に対し、影響を及ぼそうと試みない。

  委員会の委員は、その任期中、報酬を受けるか否かに関わらず、他のいかなる職業にも従事することができない。委員は、就任に際して、その任務から生ずる義務、特に任期後一定の地位もしくは利益を受けることに関し、誠実を旨とし、慎重に行動する義務を、任期中も、また、任期後も尊重するという誓約を行う。これらの義務に対するいかなる違反の場合にも、司法裁判所は、単純多数決により議決する理事会または委員会の申 請に基づき、状況に応じて、当該委員が二四七条に従い罷免されるか、または年金もしくはこれに代わる他の利益に対する権利を剥奪されることを採決することができる。

第 二 四 七 条 ( 司 法 裁 判 所 に よ る 委 員 の 罷 免 )

  委員会のいずれかの委員が、その任務の遂行のために必要とされる条件を充足しなくなった場合、もしくは重大な瑕疵ある行為を犯した場合には、単純多数決により議決する理事会もしくは委員会の申請に基づき、司法裁判所は当該委員を罷免することができる。

      第 五 節   E U 司 法 府 ( 司 法 府 に 関 す る 主 規 定 )

第 二 五 一 条

  司法裁判所は、EU司法府規程における目的のために制定された規定に従い、小法廷あるいは大法廷で開廷する。

  EU司法府規程において定められた場合には、司法裁判所は全員が出席する法廷を開廷することができる。

第 二 五 二 条

)(

  司法裁判所は、八名の独立法律専門官の補佐を受ける。理事会は、司法裁判所の要請がある場合には、全会一致により、独立法律専門官の数を増加することができる。

  独立法律専門官の任務は、EU司法府規程に従い、独立法律

参照

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