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博士課程用(甲)

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(様式6-A)A. 雑誌発表論文による学位申請の場合

高橋 秀行 氏から学位申請のため提出された論文の審査要旨

題 目 Immunosuppressive activity of cancer-associated fibroblasts in head and neck squ amous cell carcinoma.

(頭頸部扁平上皮癌における癌関連線維芽細胞の免疫抑制能)

Cancer Immunology, Immunotherapy 64(11): 1407-17, 2015

Hideyuki Takahashi, Koichi Sakakura, Reika Kawabata-Iwakawa, Susumu Rokud ai, Minoru Toyoda, Masahiko Nishiyama, Kazuaki Chikamatsu

論文の要旨及び判定理由

癌組織には腫瘍細胞だけでなく線維芽細胞、血管内皮細胞、免疫細胞等の多数の間質細胞が存 在し、癌の進展に関与している。なかでも癌関連線維芽細胞(Cancer-associated fibroblasts: C AFs)は様々なサイトカインや成長因子を分泌し、癌細胞の増殖や転移に影響を及ぼしていると 報告されているが、癌微小環境においてCAFsが免疫系に及ぼす影響については未知の部分が多 い。本研究では頭頸部扁平上皮癌組織の癌関連線維芽細胞(Cancer-associated fibroblasts: CA Fs)に着目し、その免疫学的機能について解析した。

頭頸部扁平上皮癌患者6名の手術切除標本の癌部および非癌部より得た組織試料を細切・培養 し、それぞれより線維芽細胞を分離し解析を行った。フローサイトメトリーを用いた表面抗原の 解析では、CAFsがPD-1受容体のリガンドであるPD-L1/PD-L2を発現していることを明らかに した。real time qRT-PCR では、IL6、CXCL8、TNF、TGFB1、VEGFAのmRNA発現が正 常線維芽細胞(NFs)と比較しCAFsで増強していた。単核球との共培養では、CAFsとその培養 上清を用いた場合、NFsと比較してT細胞増殖抑制能、制御性T細胞誘導能、T細胞アポトーシス 誘導能のいずれも有意に高かった。さらに、CAFsあるいはその培養上清との共培養におけるT 細胞増殖能は、抗PD-L1抗体・抗PD-L2抗体もしくは抗TGF-β抗体・抗VEGF抗体存在下に回復 した。3ペアのマイクロアレイ解析で得られた遺伝子発現データに対しパスウェイ解析を行った ところ、CAFsではNFsと比較し白血球の血管外遊走能およびパキシリンシグナル経路が亢進し ていた。

こうした知見は頭頸部扁平上皮癌における免疫微小環境の理解に大きく貢献したと考えられる。

さらに、癌免疫療法の基礎研究としても意義のあるものであり、本研究は博士(医学)の学位に 値するものと判定した。

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博士課程用(甲)

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(審査年月日) 平成28年5月6日

審査委員

主査 群馬大学教授(医学系研究科)

病理診断学分野担任 小山 徹也 印

副査 群馬大学教授(医学系研究科)

病態総合外科学分野担任 桑野 博行 印

副査 群馬大学教授(医学系研究科)

顎口腔科学分野担任 横尾 聡 印

参考論文

1. Immunological significance of the accumulation of autophagy components in oral squa mous cell carcinoma.

(口腔扁平上皮癌におけるオートファジー関連分子の発現と免疫学的意義)

Cancer Science 106(1): 1-8, 2015

Sakakura K, Takahashi H, Kaira K, Toyoda M, Oyama T, Chikamatsu K

参照

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