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博士学位

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Academic year: 2022

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(1)

博士学位

平成25年度

内容

審1ξ査Ξ糸吉

近畿大学大学院 産業技術研究科

要旨

^

の要旨

△冊言口

のよ果

(2)

難髄泰↓

(3)

学位論文審査結果の報告書

宮田 局t告

生年月日 名

本籍(国籍)

学位の種類

学位記番号 学位授与の条件

(博士の学位)

論文題目

<jl‑>j,平成60年6月2 3日

士(工学) 博

産第42号 学位規程第5条該当

⑳ 本

環状構造を持つ新規スチレン系モノマーの合成と 機官目陛ポリマー材料ヘの展開

審査委員

(主査) (副主査) (副主査) (副査) (副査)

西田哲明

藤井政幸

博文晦1

河済

7

(4)

本論文は、環状構造を持つ新規スチレン系モノマーを合成し、その重合と生成ポリマーの反応 性を検討するととで機能性高分子材料の開発を目指した研究を記述したものである。汎用樹脂の 一種であるポリスチレンの機能化を目的として工業的に安価かつ容易に入手可能な 4クロロメ チルス,チレンから誘導、される 4ビニルベンジルグリシジルエーテル(VBGE)を出発物質として 五員環力ーボナート、五員環ジチオカーボナートならびにスピロオルトエステル(S0日などの環 状構造を持つスチレン系モノマーを合成し、得られたモノマーのラジカル重合挙動について検討 した。また、ポリマーの側鎖環状構造部位の開環反応を利用してポリマーの化学修飾ならびに架 橋灰応を詳細に検討することによって機能性材料としての応用を図った。

第1章・序論では、汎用樹脂としてのポリスチレンとその機能化の意義について述ベた。また、

機能性材料の創出においての戦略、具体的には環状機能団の導入、重合法、架橋について包括的 に概要を述ベた。

第2章では、五員環力ーボナート構造を持つスチレン系モノマーVBCEの合成とラジカノレ重合 について記述した。エポキシ基を持つスチレン誘導体VBGEに、りチウムブロミドを触媒として 用いて常圧の二酸化炭素を反応させることにより、 VBCEを定量的に合成できることが明らかと なった。合成したVBCE は NⅣ、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド(DMSO)などの 高極性溶媒中でラジカル重合を行うことで、高収率で高分子量のポリマーPolyvBCEが得られた。

また、 VBGEをラジカル重合することで得られるPolyvBGEに高分子反応によって二酸化炭素を 反応させることでも PolyvBCEを合成できることが明らかとなった。合成したPolyvBCEは側鎖

に五員環力ーボナート構造を持つことから、高誘電率、高屈折率性の高分子材料、光学材料、レ ジスト材料などのへの応用が期待できる,。

第3章では、五員環ジチオカーボナート構造を持つスチレン系モノマーVBTEの合成とラジカ ル重合について記述した。 VBGEに、りチウムブロミドを触媒として用いて常温常圧で二硫化炭 素を反応させることにより、VBTEを定量的に合成できることが明らかとなった。VBTEをDMSO 溶液中でラジカル重合することで高極性溶媒に対して可溶なポリマー PolyvBTEが得られた。'ま た、polyvBGEに高分子反応によって二硫化炭素を反応させることでもPolyvBTE を合成できた。

得られたPolyvBTEは側鎖に五員環ジチオカーボナート構造を持つことから、上記のPolyvBCE と同様に高誘電率、高屈折率性の高分子材料、光学材料、レジスト材料などのヘ応用が期待でき る・。

第4章では、2章、3 章で合成した側鎖に五員環力ーボナート、あるいは五員環ジチオカーボ ナート構造を持つポリスチレン PolyvBCE、 polyvBTE とモノアミンとの反応によるポリウレタ ンの合成について記述した。さらにジアミンを用いた架橋反応によるネットワークポリマーの合 成にっいても記述した。 polyvBCE の溶液にモノアミンを加えて加熱することで開環付加反応が 進行しヒドロキシウレタン構造を持つポリマーが得られた。この知見をもとに、 polyvBCE とジ アミンの反応を検討したところ、架橋反応が進行しネットワークポリマーが得られることがわか

論文内容の要旨

(5)

造を持つポリマーが得られることが明らとなった。さらにPolyvBTEの溶液にジアミンを添加し た系では室温で非常に速やかに架橋反応が進行し、対応するネットワークポリマーが得られた。

第5章では、 SOE構造を持つスチレン系モノマーの合成、重合ならびに架橋反応について述 べた。 VBGEに"ブチロラクトンおよぴε、カプロラクトンを作用させ、 SOE構造を持つスチレン 系モノマーが得られた。得られたモノマーは SOE 構造を保持したまま、ラジカル重合を行うこ とができ、また、スチレンと容易に共重合できることが明、らかとなった。 SOEは、二重開環させ ると、体積が膨張する特徴を持つととから、これらのホモポリマーならびにコポリマーの架橋反 応では体積の膨張もしくはわずかな収縮のみが観測された。またコポリマー中の SOEの割合に

より架橋時の体積収縮率が、変化することが明らかとなった。これらの結果から、SOE構造を導 入するととで、ポリスチレンの架橋時においてしばしば問題となる体積収縮を低減するととが可 能であると結論した。

第 6 章では本論文で合成した環状機能団を持つモノマーの精密ラジカル重合について記述し た。合成した 2、シアノ、2、プロピルジチオベンゾエートを可逆的付加開裂連鎖移動(RAFT)重合 における連鎖移動剤として用いて、ラジカル重合を行ったところ、玉員環力ーボナートおよび SOE構造を持ったスチレン系モノマーの重合時における分子量御」御ができることがわかった。ま た、 RAFT重合により得られたポリスチレンをマクロ開始剤とし上記のモノマーを加えラジカル 重合することでジブロックコポリマーが得られるととがわかつた。

第7章・総括では、本研究全体の成果をまとめた。

以上のように、本研究ではエポキシ基を持つスチレン誘導体VBGEから種々の環状構造を 持っモノマーを合成し、その重合および化学変換反応の検討を行った。その結果、これらの 環状構造の官能基を持つポリマーが高性能・高機能性の新規材料として期待できることが明

らかとなった。

9

(6)

本論文は、環状構造を持つ新規スチレン系モノマーを合成し、その重合と生成ポリマーの 反応性を検討することで機能性高分子材料の開発を目指した研究を記述したものである。

汎用樹脂の一種であるポリスチレンの機能化を目的として工業的に安価かつ容易に入手可 能な4ークロロメチノレスチレンから誘導される4ービニノレベンジノレグリシジノレエーテノレ(VBGE) を出発物質として五員環力ーボナート、五員環ジチオカーボナートならびにスピロオルト エステル(SOE)などの環状構造を持つスチレン系モノマーを合成し、それらのラジカル重 合挙動について検討した。また、ポリマーの側鎖環状構造部位の開環反応を利用してポリ マーの化学修飾と架橋反応を詳細に検討することによって機能性材料としての応用を図っ た。以下に各章の概要を示す。

第1章で宮田君は、汎用樹脂としてのポリスチレンとその機能化の意義について述ベ、機 能性材料の創出においての戦略、具体的には環状機能団の導入、重合法、架橋について包 括的に概要を述ベている。第2章では、五員環力ーボナート構造を持つスチレン系モノマー VBCEの合成とラジカル重合について記述している。エポキシ基を持つスチレン誘導体VBGE に、りチウムブロミドを触媒として用いて常圧の二酸化炭素を反応させることにより、

VBCEを定量的に合成できることを紹介している。合成したVBCEはN,Nージメチルホノレムアミ ド、ジメチルスルホキシドΦMSのなどの高極性溶媒中でラジカル重合を行うととで、高収 率で高分子量のポリマーPolyvBCEが得られた。また、 VBGEをラジカル重合することで得ら れるPolyvBGEに高分子反応によって二酸化炭素を反応させることでもPolyvBCEを合成でき

ることを明らかにした。合成したPolyvBCEは側鎖に五員環力ーボナート構造を持つことか ら、高誘電率、高屈折率性の高分子材料、光学材料、レジスト材料などのへの応用が期待 できる。第3章では、五員環ジチオカーボナート構造を持つスチレン系モノマーVBTEの合成

とラジカル重合について記述している。 VBGEに、りチウムブロミドを触媒として用いて常 温常圧で二硫化炭素を反応させることにより、VBTEを定量的に合成できることを紹介して いる。 VBTEをDMS0溶液中でラジカル重合するととで高極性溶媒に対して可溶なポリマー PolyvBTEが得られた。また、 poly鴨GEに高分子反応によって二硫化炭素を反応させること でもPolyvBTEを合成できた。 polyvBTEは側鎖に五員環ジチオカーボナート構造を持つこと から、上記PolyvBCEと同様に高誘電率、高屈折率性の高分子材料、光学材料、レジスト材 料などのヘ応用が期待できる。第4章では、側鎖に五員環力ーボナートあるいは五員環ジチ オカーボナート構造を持つポリスチレンPolyvBCE、 polyvBTEとモノアミンとの反応により ポリウレタンを合成するととについて記述している。さらにジアミンを用いた架橋反応に よるネットワークポリマーの合成についても記述した。 polyvBCEの溶液にモノアミンを加 えて加熱するととで開環付加反応が進行し、ヒドロキシウレタン構造を持つポリマーが得

られた。これをもとに、 polyvBCEとジアミンの反応を検討したところ、架橋反応が進行し ネットワークポリマーが得られることを明らかにした。また、 pobvBTEとモノアミンの開 環付加反応は室温で進行し、メルカプトチオウレタン構造を持つポリマーが得られること が明らかとなった。

雪△

文 査

^

(7)

またPolyvBTEの溶液にジアミンを添加した系では室温で非常に速やかに架橋反応が進行 し、対応するネットワークポリマーカ新昇られた。第5章では、 SOE構造を持つスチレン系モ ノマーの合成、重合ならびに架橋反応について述ベている。 VBGEに・ーブチロラクトンおよ びーカプロラクトンを作用させ、SOE構造を持つスチレン系モノマーが得られた。得られ たモノマーはSOE構造を保持したまま、ラジカル重合を行うことができ、スチレンと容易に 共重合できることが明らかとなった。 SOEは、.二重開,環させると、体積が膨張する特徴.を持 つことから、とれらのホモポリマーならびにコポリマーの架橋反応では体積の膨張もしく はわずかな収縮のみが観測された。またコポリマー中の SOEの割合により架橋時の体積収 縮率が、変化することが明らかとなったことから、 SOE構造を導入することで、ポリスチレ

ンの架橋時において問題となる体積収縮を低減するととが可能であると結論した。第6章で は本研究で合成した環状機能団を持つモノマーの精密ラジカル重合について記述した。 メ△、

成した2ーシアノー2ープロピルジチオベンゾエートを可逆的付加開裂連鎖移動(磁FT)重合に おける連鎖移動剤として用いて、ラジカル重合を行ったところ、五員環力ーボナートおよ ぴSOE構造を持ったスチレン系モノマーの重合時における分子量制御が可能となった。ま た、RA町重合により得られたポリスチレンをマクロ開始剤とし、上記のモノマーを加えて ラジカル重合することでジブロックコポリマーが得られている。

以上述ベたように、本論文ではエポキシ基を持つスチレン誘導体WGEから「種々の環状構 造を持つモノマー」を合成し、その重合および化学変換反応の検討を行った。その結果、

これらの環状構造の官能基を持つポリマーが、高性能・高機能性の新規材料として期待で きることが明らかとなった。

本論文の成果は、海外の査読付き学術論文誌(諦励、国内学会(5件)、特許出願2件と して発表されており、それらは大いに評価に値するものである。よって、本論文は博士

(工学)の学位論文に値すると判断する。

H

参照

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