宗教性の諸相とその構造の国際比較(II) : ISSP
2008 のデータ分析
著者
真鍋 一史
雑誌名
関西学院大学社会学部紀要
号
115
ページ
37-64
発行年
2012-10-31
URL
http://hdl.handle.net/10236/9903
Ⅰ.目的
本稿は、「宗教性の諸相とその構造の国際比較 −ISSP 2008 のデータ分析−」と題する研究論文 (真鍋、2011 a)の続編として位置づけられるも のであり、現在、世界の多くの国ぐにを対象に実 施されている質問紙法(questionnaire method)に もとづく大規模な国際比較調査の 1 つである「国 際社会調査プログラム(International Social Survey Programme : ISSP)」(荒牧と小野寺、2004 を参照 されたい)の Religion Module 調査(2008 年)の 2次分析(secondary analysis)をとおして、日本、 ドイツ、スウェーデンの 3 か国における宗教性 (religiosity)の諸相とその構造を、国際比較の視 点から描き出すことをめざすものである。この目 的に関して、ここでは、つぎの 5 点について記し ておきたい。 1.2 次分析という手法が、社会科学の領域に おいて、確立した地位を獲得することになった経 緯については真鍋(2012)を参照されたい。 2.日本では「宗教性」よりも「宗教意識(relig-ious consc2.日本では「宗教性」よりも「宗教意識(relig-iousness)」という用語が使われること が多い(対馬、1993 など)が、ここでは国際比 較分析の便宜性の点から、「宗教性」という用語 を用いる。 3.日本、ドイツ、スウェーデンの 3 か国を比 較の対象国に選んだのは、これらの国ぐにが異な る宗教的な歴史と伝統をもっているといういわば 「社会背景」的な理由からだけでなく、欧米社会 学における宗教理論を踏まえて、これらの国ぐに を分析対象とすることで、そのような理論的仮説 の検証の道が拓かれてくるという「理論的」な理 由からでもある(真鍋、2010 a、b、2011 a、b)。 そして、同じ理由から、ドイツについては、調査 対象者をさらに「居住地域」によって、「西ドイ ツ」と「東ドイツ」に分けてデータ分析を行な う。この点は、「国」を比較の単位として用いる ことの問題性を示唆することにつながる。 4.国際比較調査データの 2 次分析においては、 そのための「青写真」あるいは「ロードマップ」 ともいうべきものが必要となる。ここでは、それ を「データ分析のための仮説的図式(hypothetical diagram)」という形で構成した。いうまでもな く、データの 2 次分析を試みる研究者の問題関心 は、その分析に取りあげた当該調査の調査票(質 問紙)作成の原案起草委員会(drafting committee) のそれとはまったく独立したものでありうる。い ったん調査票が作成され、調査が実施されたなら ば、その調査で得られたデータは、その立案者・ 実施者の当初の意図から離れて、自由に、独自の 仮説にもとづいて分析を進めていくことが可能な ものである。ここでは、「宗教性(宗教意識)」を めぐる先行研究についての文献研究(literature re-view)にもとづいて、以下のような諸命題がまと められ、それらを踏まえて「データ分析のための宗教性の諸相とその構造の国際比較(Ⅱ)
*──ISSP 2008 のデータ分析──
真
鍋
一
史
** ───────────────────────────────────────────────────── * キーワード:宗教性(宗教意識)、ISSP、データ分析、仮説的図式(因果モデル)、関係の構造、因子分析、平均 値をつないだ折れ線グラフ ** 関西学院大学名誉教授、青山学院大学総合文化政策学部教授 October 2012 ― 37 ―原因変数 キー変数 結果変数 (ソシオ・デモグラフィック変数) (宗教性・宗教意識) (ものの見方・考え方・感じ方・価値観) sex R:F1 性 age R:F2 年齢 degree R: F6 教育程度 urbrural: F23 居住地域 → (信仰) Religgrp:F24 デノミネーション (宗教的実践・行動・参加) Attend R:F25 礼拝・参拝・参詣 v59:Q23a 祈り v60:Q23b 行事・活動 v62:Q25 巡礼・聖地 (宗教的信念) v63:Q26 「自分は宗教的か」 v64:Q27 「信仰心があるか、あるいはスピリ チュアルなものに関心があるか」 v33:Q16 「神の存在への信念」 v35:Q18a 死後の世界 v36:Q18b 天国 v37:Q18c 地獄 v38:Q18d 宗教的奇跡 v39:Q18e 輪廻転生(生まれ変わり) v40:Q18f 涅槃(悟りの境地) v41:Q18g 祖先の霊的な力 → v6:Q1 幸福感 v7:Q2 性道徳観① v8:Q3 性道徳観② v9:Q4 性道徳観③ v10:Q5a 妊娠中絶について の考え方① v11:Q5b 妊娠中絶について の考え方② v12:Q6 男女の性役割につ いての見方 v12:Q7 対人信頼感 仮説的図式」が構成された。 まず、文献研究にもとづいて、一覧表の形でま と め ら れ た 諸 命 題 は 、 以 下 の と お り で あ る (Jagodzinski and Manabe, 2009)。
A.因果モデルにおける「原因変数」と「キー変 数:宗教性(宗教意識)」との関係に関する 諸仮説 ①女性は男性よりも宗教性のレベルが高い。 ②高年層は若年層よりも宗教性のレベルが高 い。 ③低学歴層は高学歴層よりも宗教性のレベルが 高い。 ④農山村住民は都市住民よりも宗教性のレベル が高い。 B.因果モデルにおける「キー変数:宗教性(宗 教意識)」と「結果変数」との関係に関する 諸仮説 ①宗教性のレベルの高い人は低い人よりも幸福 感が高い。 ②宗教性のレベルの高い人は低い人よりも性道 徳については厳格である。 ③宗教性のレベルの高い人は低い人よりも妊娠 中絶については厳しい考え方をする。 ④宗教性のレベルの高い人は低い人よりも性役 図 1 データ分析のための仮説的図式 社 会 学 部 紀 要 第115号 ― 38 ―
割については保守的な見方をする ⑤宗教性のレベルの高い人は低い人よりも対人 信頼感が高い。 つぎに、これらの諸命題を図式化したのが「デ ータ分析のために仮説的図式」(図 1)である。 5.ここでの研究の目的との関連で、「人びとの 価値観と宗教性(宗教意識)」というテーマをめ ぐる研究の背景について述べておきたい。日本の 宗教社会学の研究の系譜をたどるならば、「価値 観と宗教性(宗教意識)」というテーマがすでに 長い研究の歴史をもっていることがわかる。とこ ろが、そのような先行研究については 2 つの問題 点が指摘できる。 (1)これまでの知見の多くが「フィールド・リ サーチ」や「自由面接法」などの質的な方法にも とづくものであり──いうまでもなく、それはそ れできわめて重要なものであるが──、質問紙法 を用いた量的な方法にもとづく知見はまだ少な い。 (2)日本の「宗教性(宗教意識)」についての 記述がなされる場合も、ほかの国ぐにとの比較と いう視点が取り入れられることが少なかった。と ころが、とくに 1970 年代以降、ヨーロッパの国 ぐにを中心に、人びとの価値観を捉えようとする 大規模な質問紙調査が実施されるようになる。た とえば「ヨーロッパ価値観調査」や「世界価値観 調査」などをあげることができる。そして、その ような質問紙調査において中心的な位置を占めて きたのが、「宗教性(宗教意識)」に関する質問項 目であった。このような研究動向の影響が、やが て日本にも広がってくる。日本においても、「価 値観と宗教性(宗教意識)」に焦点を合わせた質 問紙調査が実施されることになるのである。 こうして、筆者による今回の研究は、①量的な 方法にもとづくものである、②国際比較という視 座を取り入れたものである、という 2 点におい て、「価値観と宗教性(宗教意識)」の研究領域に おいて、方法論的にも新しい試みであるといえる のである。
Ⅱ.方法
ここでいう方法とは、いうまでもなく調査デー タの 2 次分析の方法である。そして、そのような 2次分析は、そのための「青写真」あるいは「ロ ード・マップ」ともいうべき「仮説的図式」にそ って進められる。そこで、この「仮説的図式」に 示された基本的な考え方について、再度、説明し ておきたい。 1.2 次分析者(つまり筆者)の問題関心という 「サーチライトの光によって照らし出された」(高 根、1979)調査の質問諸項目は、つぎの 3 つの 「項目群」に分けられる。 (1)データ分析(2 次分析)における、いわば キー変数ともいうべき「宗教性(宗教意識)」と いう概念を構成する質問項目群であり、それらは さらに、①デノミネーション・所属・信仰、②宗 教的な実践・行動・参加、③宗教的な信念、に分 けられる。 (2)このような「宗教性(宗教意識)」の規!定! 要因と考えられる、いわゆる「ソシオ・デモグラ フィック項目群」であり、具体的にいうならば、 ①性、②年齢、③学歴、④居住地域、の 4 つであ る。 (3)「宗教性(宗教意識)」によって規!定!される と考えられる「日常生活における人びとのものの 見方・考え方・感じ方、そしてその背後にある価 値観」に関する質問項目群であり、それらは、① 幸福観、②性道徳観、③妊娠中絶についての考え 方、④男女の性役割についての見方、⑤対人信頼 感、の 5 つに分けられる。 2.この「仮説的図式」は、上に示した質問諸 項目間の「因果(規!定!)的な関係」を想定したも のであり、その意味で「因果モデル(causal model)」 と呼ぶことができる。繰り返しになるが、その因 果の方向は「ソシオ・デモグラフィック項目(原 因変数)」から「宗教性(宗教意識:キー変数)」 へ、そして「宗教性(宗教意識)」から「日常生 活における人びとのものの見方・考え方・感じ方 ・価値観(結果変数)」へ、という流れで捉えら October 2012 ― 39 ―れている。 では、このような「仮説的図式 ( 因 果 モ デ ル)」を、どのようなデータ分析の方法で検証す るかについて、以下に説明していきたい。 (1)「仮説的図式(因果モデル)」に示された諸 項目「群」について、「ソシオ・デモグラフィッ ク項目」は 4 項目、「人びとのものの見方・考え 方・感じ方・価値観の項目」は 8 項目であるのに 対して、「宗教性(宗教意識)」の項目は 15 項目 にも及ぶものとなっている。これらすべての項目 を用いて、ほかの「群」の諸項目との因果的な関 係について検討する分析作業はかなり煩雑なもの となる。そこで、「宗教性(宗教意識)」の 15 項 目について、「因子分析(factor analysis)」を行な い、その結果を踏まえて、諸項目間の因果的な関 係の分析のために利用する若干の質問項目を選び 出す。 (2)「因果モデル」の検証については、以下の ような方法をとることにした。 A)モデルの前半部分の検証のために、①性、 ②年齢、③学歴、④居住地域を x 軸に、「宗教性 (宗教意識)」の変数を y 軸におき、2 変数間の関 係を「宗教性(宗教意識)」の変数ごとの「平均 値」をプロットした点をつないだ折れ線グラフの 形によって示すという方法をとる。 B)モデルの後半部分の検証のために、今度は 「宗教性(宗教意識)」の変数を x 軸に、人びと の「ものの見方・考えかた・感じ方・価値観」に 関する変数を y 軸におき、同じく 2 変数間の関 係を、「人びとのものの見方・考えかた・感じ方 ・価値観」の変数ごとの「平均値」をプロットし た点をつないだ折れ線グラフの形によって示すと いう方法をとる。
Ⅲ.結果
1.因子分析の結果 日本、西ドイツ、東ドイツ、スウェーデンの 4 つの国/地域ごとの「因子分析」の結果をわかり やすくするために、「宗教性(宗教意識)」の諸項 目の分類を、再度、あげておく。 (1)デノミネーション・所属・信仰──質問文の ワーディングは、日本では「あなた自身は何か宗 教を信仰していますか」、ドイツでは“To whichreligious group do you belong?”、スウェーデンで
は “ Do you consider yourself as belonging to a church/denomination or religious group or commu-nity?”となっている。このような質問文の「等価 性(equivalence)」の問題については、真鍋(2010 b、2011 a)を参照されたい──。 (2)宗教的信念 ⅰ)「自分は宗教的か」 ⅱ)「信仰心があるか、あるいはスピリチュア ルなものに関心があるか」 ⅲ)「神の存在への信念」 ⅳ)「霊的なものの存在への信念」 ①死後の世界 ②天国 ③地獄 ④宗教的奇跡 ⑤輪廻転生(生まれ変わり) ⑥涅槃(悟りの境地) ⑦祖先の霊的な力 (3)宗教的実践・行動・参加 ①礼拝・参拝・参詣 ②祈り ③行事・活動 ④巡礼・聖地 「宗教性(宗教意識)」に関する質問諸項目を、 以上のように、その「内容」にそくして先験的 (a priori)に分類した上で、「因子分析」からの知 見の読み取り(a posteriori)は、各国ごとに、こ れらの諸項目の背後にある共通因子の意味を探 る、つまりどの項目とどの項目には潜在的な共通 因子からの、どのような意味での影響がありそう かを探る、という形で行なわれる。 なお「因子分析」の結果の読み取りの際の参考 とするために、各国ごとの以上の諸項目間の相互 の関係を示す「相関マトリックス(correlation ma-trix)」も掲載しておきたい。 社 会 学 部 紀 要 第115号 ― 40 ―
RELIGGRP R : Religious main gr oups ( der ived ) v 63 Q 26 R de sc ri be s se lf as religious v6 4 Q 27 Bes t de sc ri be s R v3 3 Q 16 Cl osest to R s belief about God v 35 Q 18 a Belief in life after death v 36 Q 18 b Belief in heav en v 37 Q 18 c Belief in hell v 38 Q 18 d Belief in re ligious mira cl es v 39 Q 18 e Belief in reincarnation v 40 Q 18 f Belief in Nir va na v 41Q 18 gB eli efi n supernat ural power of deceased ancestors A TTEN D R : Attendance of religious services v 59 Q 23 a How of te n Rp ra y v 60Q 23 bT ak e part in church activities v6 2 Q 25 Vis it holy pl ace RELI GGRP R : Religious main gr oups ( de ri ve d) Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N 1 1185 .557** .000 1130 .664** .000 918 .240** .000 1179 .136** .000 1176 .118** .000 1173 .131** .000 1176 .218** .000 1173 .112** .000 1174 .154** .000 1173 .169** .000 1178 .406** .000 1182 .444** .000 1176 .409** .000 1165 .434** .000 1182 v6 3 Q 26 R de -sc ri be s se lf as religious Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .557** .000 1130 1 1142 .726** .000 908 .359** .000 1137 .236** .000 1132 .211** .000 1129 .224** .000 1132 .378** .000 1128 .225** .000 1130 .288** .000 1129 .286** .000 1134 .431** .000 1132 .523** .000 1135 .400** .000 1125 .450** .000 1140 v6 4 Q 27 B es t de sc ri be s R Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .664** .000 918 .726** .000 908 1 925 .400** .000 922 .265** .000 921 .252** .000 919 .253** .000 920 .359** .000 917 .252** .000 917 .289** .000 919 ..300** .000 922 .416** .000 917 .472** .000 922 .429** .000 914 .467** .000 922 v 33 Q 16 Clos -est to R s belief about God Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .240** .000 1179 .359** .000 1137 .400** .000 922 1 1191 .312** .000 1181 .325** .000 1178 .287** .000 1181 .302** .000 1177 .282** .000 1179 .250** .000 1178 .350** .000 1183 .230** .000 1181 .298** .000 1180 .203** .000 1170 .177** .000 1189 v3 5 Q 18 a B e-lief in life after death Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .136** .000 1176 .236** .000 1132 .265** .000 921 .312** .000 1181 1 1188 .789** .000 1183 .712** .000 1186 .410** .000 1182 .706** .000 1183 .453** .000 1183 .616** .000 1187 .086** .003 1177 .128** .000 1180 .122** .000 1171 .048 .101 1185 v 36Q 18 bB e-lief in heav en Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .118** .000 1173 .211** .000 1129 .252** .000 919 .325** .000 1178 .789** .000 1183 1 1185 .860** .000 1184 .413** .000 1180 .616** .000 1181 .409** .000 1181 .526** .000 1185 .104** .000 1174 .138** .000 1178 .125** .000 1169 .050 .086 1182 v3 7 Q 18 c B e-lief in hell Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .131** .000 1176 .224** .000 1132 .253** .000 920 .287** .000 1181 .712** .000 1186 .860** .000 1184 1 1188 .419** .000 1183 .573** .000 1184 .384** .000 1184 .486** .000 1188 .108** .000 1177 .121** .000 1181 .157** .000 1172 .062* .032 1185 v 38Q 18 dB e-lief in religious miracles Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .218** .000 1173 .378** .000 1128 .359** .000 917 .302** .000 1177 .410** .000 1182 .413** .000 1180 .419** .000 1183 1 1184 .467** .000 1180 .452** .000 1181 .402** .000 1184 .147** .000 1173 .211** .000 1177 .217** .000 1168 .188** .000 1181 v3 9 Q 18 e B e-lief in rein carn a-tion Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .112** .000 1174 .225** .000 1130 .252** .000 917 .282** .000 1179 .706** .000 1183 .616** .000 1181 .573** .000 1184 .467** .000 1180 1 1186 .560** .000 1181 .669** .000 1185 .062* .033 1175 .089** .002 1179 .089** .002 1170 .047 .107 1183 v4 0 Q 18 f B e-lief in N irvana Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .154** .000 1173 .288** .000 1129 .289** .000 919 .250** .000 1178 .453** .000 1183 .409** .000 1181 .384** .000 1184 .452** .000 1181 .560** .000 1181 1 1185 .544** .000 1185 .117** .000 1174 .171** .000 1178 .138** .000 1169 .114** .000 1182 v 41Q 18 gB e-lie f in supe rn at u-ra l powe r of de -ceased an cesto rs Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .169** .000 1178 .286** .000 1134 .300** .000 922 .350** .000 1183 .616** .000 1187 .526** .000 1185 .486** .000 1188 .402** .000 1184 .669** .000 1185 .544** .000 1185 1 1190 .116** .000 1179 .162** .000 1182 .121** .000 1173 .069* .018 1187 ATTEND R : Atte nda nc e of religious se rvices Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .406** .000 1182 .431** .000 1132 .416** .000 917 .230 .000 1181 .086** .003 1177 .104** .000 1174 .108** .000 1177 .147** .000 1173 .062* .033 1175 .117** .000 1174 .116** .000 1179 1 1188 .396** .000 1178 .426** .000 1168 .367** .000 1185 v 59 Q 23 a H ow of te n R pr ay Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .444** .000 1176 .523** .000 1135 .472** .000 922 .298** .000 1180 .128** .000 1180 .138** .000 1178 .121** .000 1181 .211** .000 1177 .089** .002 1179 .171** .000 1178 .162** .000 1182 .396** .000 1178 1 1187 .374** .000 1174 .359** .000 1185 v 60 Q 23 b Ta ke pa rt in chur ch activities Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .409** .000 1165 .400** .000 1125 .429** .000 914 .203** .000 1170 .122** .000 1171 .125** .000 1169 .157** .000 1172 .217** .000 1168 .089 .002 1170 .138** .000 1169 .121** .000 1173 .426** .000 1168 .374** .000 1174 1 1175 .503** .000 1175 v 62 Q 25 Vis it holy pla ce Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .434** .000 1182 .450** .000 1140 .467** .000 922 .177** .000 1189 .048 .101 1185 .050 .086 1182 .062* .032 1185 .188** .000 1181 .047 .107 1183 .114** .000 1182 .069* .018 1187 .367** .000 1185 .359** .000 1185 .503** .000 1175 1 1196 ** 相関係数は 1% 水準で有意(両側)です。 *相関係数は 5% 水準で有意(両側)です。 図 2 宗教性(宗教意識)の諸項目間の相互の関係──日本── October 2012 ― 41 ―
RELIGGRP R : Religious main gr oups ( der ived ) v 63 Q 26 R de sc ri be s se lf as religious v6 4 Q 27 Bes t de sc ri be s R v3 3 Q 16 Cl osest to R s belief about God v 35 Q 18 a Belief in life after death v 36 Q 18 b Belief in heav en v 37 Q 18 c Belief in hell v 38 Q 18 d Belief in re ligious mira cl es v 39 Q 18 e Belief in reincarnation v 40 Q 18 f Belief in Nir va na v 41Q 18 gB eli efi n supernat ural power of deceased ancestors A TTEN D R : Attendance of religious services v 59 Q 23 a How of te n Rp ra y v 60Q 23 bT ak e part in church activities v6 2 Q 25 Vis it holy pl ace RELI GGRP R : Religious main gr oups ( de ri ve d) Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N 1 1178 .447** .000 1134 .378** .000 969 .356** .000 1158 .163** .000 1168 .263** .000 1154 .193** .000 1143 .144** .000 1148 .044 .136 1150 .041 .164 1148 .029 .327 1151 .420** .000 1176 .398** .000 1140 .289** .000 1160 .118** .000 1164 v6 3 Q 26 R de -sc ri be s se lf as religious Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .447** .000 1134 1 1138 .715** .000 948 .594** .000 1120 .460** .000 1128 .489** .000 1115 .388** .000 1104 .376** .000 1108 .179** .000 1111 .113** .000 1108 .105** .000 1111 .554** .000 1135 .721** .000 1108 .460** .000 1125 .308** .000 1128 v6 4 Q 27 B es t de sc ri be s R Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .378** .000 969 .715** .000 948 1 969 .540** .000 959 .446** .000 962 .467** .000 955 .347** .000 950 .334** .000 950 .184** .000 953 .122** .000 951 .139** .000 953 .512** .000 968 .634** .000 945 .434** .000 956 .289** .000 961 v 33 Q 16 Clos -est to R s belief about God Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .356** .000 1158 .594** .000 1120 .540** .000 959 1 1161 .403** .000 1153 .445** .000 1139 .369** .000 1130 .347** .000 1133 .150** .000 1135 .111** .000 1133 .065** .029 1136 .371** .000 1159 .569** .000 1128 .302** .000 1144 .227** .000 1149 v3 5 Q 18 a B e-lief in life after death Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .163** .000 1168 .460** .000 1128 .446** .000 962 .403** .000 1153 1 1172 .589** .000 1156 .531** .000 1145 .512** .000 1149 .502** .000 1152 .342** .000 1150 .334** .000 1153 .244* .000 1169 .411** .000 1134 .207** .000 1155 .180** .000 1160 v 36Q 18 bB e-lief in heav en Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .263** .000 1154 .489** .000 1115 .467** .000 955 .445** .000 1139 .589** .000 1156 1 1158 .748** .000 1145 .485** .000 1147 .280** .000 1150 .245** .000 1147 .260** .000 1150 .311** .000 1155 .435** .000 1121 .247** .000 1143 .174** .000 1147 v3 7 Q 18 c B e-lief in hell Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .193** .000 1143 .388** .000 1104 .347** .000 950 .369** .000 1130 .531** .000 1145 .748** .000 1145 1 1147 .462** .000 1135 .291** .000 1138 .310** .000 1137 .286** .000 1139 .189** .000 1144 .334** .000 1112 .157** .000 1132 .118** .000 1136 v 38Q 18 dB e-lief in religious miracles Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .144** .000 1148 .376** .000 1108 .334** .000 950 .347** .000 1133 .512** .000 1149 .485** .000 1147 462** .000 1135 1 1152 .386** .000 1141 .287** .000 1140 .365** .000 1143 .167** .000 1149 .330** .000 1114 .166** .000 1136 .192** .000 1140 v3 9 Q 18 e B e-lief in rein carn a-tion Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .044 .136 1150 .179** .000 1111 .184** .000 953 .150** .000 1135 .502** .000 1152 .280** .000 1150 .291** .000 1138 .386** .000 1141 1 1154 .556** .000 1144 .511** .000 1146 −.018 .549 1151 .143** .000 1118 .007* .824 1139 .041 .161 1144 v4 0 Q 18 f B e-lief in N irvana Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .041 .164 1148 .113** .000 1108 .122** .000 951 .111** .000 1133 .342** .000 1150 .245** .000 1147 .310** .000 1137 .287** .000 1140 .556** .000 1144 1 1152 .542** .000 1150 −.009 .770 1149 .123** .000 1117 −.006 .847 1137 .083** .005 1142 v 41Q 18 gB e-lie f in supe rn at u-ra l powe r of de -ceased an cesto rs Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .029 .327 1151 .105** .000 1111 .139** .000 953 .065* .029 1136 .334** .000 1153 .260** .000 1150 .286** .000 1139 .365** .000 1143 .511** .000 1146 .542** .000 1150 1 1155 −.017 .575 1152 .068* .023 1119 .015 .608 1140 .083** .005 1144 ATTEND R : Atte nda nc e of religious se rvices Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .420** .000 1176 .554** .000 1135 .512** .000 968 .371** .000 1159 244** .000 1169 .311** .000 1155 .189** .000 1144 .167** .000 1149 −.018 .549 1151 −.009 .770 1149 −.017 .575 1152 1 1179 .540** .000 1141 .588** .000 1161 .294** .000 1165 v 59 Q 23 a H ow of te n R pr ay Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .398** .000 1140 .721** .000 1108 .634** .000 945 .569** .000 1128 .411** .000 1134 .435** .000 1121 .334** .000 1112 .330** .000 1114 .143** .000 1118 .123** .000 1117 .068* .023 1119 .540** .000 1141 1 1143 .445** .000 1133 .306** .000 1135 v 60 Q 23 b Ta ke pa rt in chur ch activities Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .289** .000 1160 .460** .000 1125 .434** .000 956 .302** .000 1144 .207** .000 1155 .247** .000 1143 .157** .000 1132 .166** .000 1136 .007 .824 1139 −.006 .847 1137 .015 .608 1140 .588** .000 1161 .445** .000 1133 1 1164 .272** .000 1156 v 62 Q 25 Vis it holy pla ce Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .118** .000 1164 .308** .000 1128 .289** .000 961 .227** .000 1149 .180** .000 1160 .174** .000 1147 .118** .000 1136 .192** .000 1140 .041 .161 1144 .083** .005 1142 .083** .005 1144 .294** .000 1165 .306** .000 1135 .272** .000 1156 1 1168 ** 相関係数は 1% 水準で有意(両側)です。 *相関係数は 5% 水準で有意(両側)です。 図 3 宗教性(宗教意識)の諸項目間の相互の関係──西ドイツ── 社 会 学 部 紀 要 第115号 ― 42 ―
RELIGGRP R : Religious main gr oups ( der ived ) v 63 Q 26 R de sc ri be s se lf as religious v6 4 Q 27 Bes t de sc ri be s R v3 3 Q 16 Cl osest to R s belief about God v 35 Q 18 a Belief in life after death v 36 Q 18 b Belief in heav en v 37 Q 18 c Belief in hell v 38 Q 18 d Belief in re ligious mira cl es v 39 Q 18 e Belief in reincarnation v 40 Q 18 f Belief in Nir va na v 41Q 18 gB eli efi n supernat ural power of deceased ancestors A TTEN D R : Attendance of religious services v 59 Q 23 a How of te n Rp ra y v 60Q 23 bT ak e part in church activities v6 2 Q 25 Vis it holy pl ace RELI GGRP R : Religious main gr oups ( de ri ve d) Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N 1 524 .700** .000 512 .599** .000 483 .613** .000 515 .382** .000 523 .400** .000 517 .397** .000 515 .171** .000 514 .227** .000 517 .168** .000 516 .159** .000 517 .519** .000 524 .575** .000 512 .464** .000 519 .196** .000 513 v6 3 Q 26 R de -sc ri be s se lf as religious Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .700** .000 512 1 512 .803** .000 477 .802** .000 505 .534** .000 512 .527** .000 507 .555** .000 505 .301** .000 503 .379** .000 506 .271** .000 506 .239** .000 507 .598** .000 512 .843** .000 503 .611** .000 510 .361** .000 504 v6 4 Q 27 B es t de sc ri be s R Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .599** .000 483 .803** .000 477 1 483 .689** .000 479 .582** .000 483 .539** .000 480 .558** .000 480 .313** .000 476 .390** .000 480 .292** .000 479 .280** .000 480 .557** .000 483 .755** .000 474 .598** .000 482 .349** .000 476 v 33 Q 16 Clos -est to R s belief about God Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .613** .000 515 .802** .000 505 .689** .000 479 1 515 .524** .000 515 .507** .000 509 .526** .000 508 .307** .000 506 .381** .000 509 .275** .000 508 .266** .000 509 .509** .000 515 .704** .000 505 .524** .000 512 .241** .000 506 v3 5 Q 18 a B e-lief in life after death Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .382** .000 523 .534** .000 512 .582** .000 483 .524** .000 515 1 523 .709** .000 517 .698** .000 515 .489** .000 514 .696** .000 517 .508** .000 516 .496** .000 517 .407** .000 523 .530** .000 512 .453** .000 519 .203** .000 512 v 36Q 18 bB e-lief in heav en Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .400** .000 517 .527** .000 507 .539** .000 480 .507** .000 509 .709** .000 517 1 517 .762** .000 515 .473** .000 513 .534** .000 516 .454** .000 516 .445** .000 517 .372** .000 517 .511** .000 506 .411** .000 513 .201** .000 506 v3 7 Q 18 c B e-lief in hell Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .397** .000 515 .555** .000 505 .558** .000 480 .526** .000 508 .698** .000 515 .762** .000 515 1 515 .421** .000 511 .540** .000 514 .460** .000 514 .453** .000 515 .380** .000 515 .565** .000 504 .357** .000 512 .184** .000 505 v 38Q 18 dB e-lief in religious miracles Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .171** .000 514 .301** .000 503 .313** .000 476 .307** .000 506 .489** .000 514 .473** .000 513 .421** .000 511 1 514 .471** .000 513 .396** .000 512 .502** .000 513 .253** .000 514 .297** .000 503 .244** .000 610 .147** .001 503 v3 9 Q 18 e B e-lief in rein carn a-tion Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .227** .000 517 .379** .000 506 .390** .000 480 .381** .000 509 .696** .000 517 534** .000 516 .540** .000 514 .471** .000 513 1 517 .597** .000 515 .603** .000 516 .274** .000 517 .347** .000 506 .326** .000 513 .137** .002 506 v4 0 Q 18 f B e-lief in N irvana Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .168** .000 516 .271** .000 506 .292** .000 479 .275** .000 508 .508** .000 516 .454** .000 516 .460** .000 514 .396** .000 512 .597** .000 515 1 516 .571** .000 516 .197** .000 516 .231** .000 505 .189** .000 512 .084 .061 505 v 41Q 18 gB e-lie f in supe rn at u-ra l powe r of de -ceased an cesto rs Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .159** .000 517 .239** .000 507 .280** .000 480 .266** .000 509 .496** .000 517 .445** .000 517 .453** .000 515 .502** .000 513 .603** .000 516 .571** .000 516 1 517 .169** .000 517 .192** .000 506 .137** .002 513 .093* .036 506 ATTEND R : Atte nda nc e of religious se rvices Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .519** .000 524 .598** .000 512 .557** .000 483 .509** .000 515 .407** .000 523 .372** .000 517 .380** .000 515 .253** .000 514 .274** .000 517 .197** .000 516 .169** .000 517 1 524 .563** .000 512 .688** .000 519 .274** .000 513 v 59 Q 23 a H ow of te n R pr ay Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .575** .000 512 .843** .000 503 .755** .000 474 .704** .000 505 .530** .000 512 .511** .000 506 .565** .000 504 .297** .000 503 .347** .000 506 .231** .000 505 .192** .000 506 .563** .000 512 1 512 .572** .000 511 .299** .000 504 v 60 Q 23 b Ta ke pa rt in chur ch activities Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .464** .000 519 .611** .000 510 .598** .000 482 .524** .000 512 .453** .000 519 .411** .000 513 .357** .000 512 .244** .000 510 .326** .000 513 .189** .000 512 .137** .002 513 .688** .000 519 .572** .000 511 1 519 .319** .000 512 v 62 Q 25 Vis it holy pla ce Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .196** .000 513 .361** .000 504 .349** .000 476 .241** .000 506 .203** .000 512 .201** .000 506 .184** .000 505 .147** .001 503 .137** .002 506 .084 .061 505 .093* .036 506 .274** .000 513 .299** .000 504 319** .000 512 1 513 ** 相関係数は 1% 水準で有意(両側)です。 *相関係数は 5% 水準で有意(両側)です。 図 4 宗教性(宗教意識)の諸項目間の相互の関係──東ドイツ── October 2012 ― 43 ―
RELIGGRP R : Religious main gr oups ( der ived ) v 63 Q 26 R de sc ri be s se lf as religious v6 4 Q 27 Bes t de sc ri be s R v3 3 Q 16 Cl osest to R s belief about God v 35 Q 18 a Belief in life after death v 36 Q 18 b Belief in heav en v 37 Q 18 c Belief in hell v 38 Q 18 d Belief in re ligious mira cl es v 39 Q 18 e Belief in reincarnation v 40 Q 18 f Belief in Nir va na v 41Q 18 gB eli efi n supernat ural power of deceased ancestors A TTEN D R : Attendance of religious services v 59 Q 23 a How of te n Rp ra y v 60Q 23 bT ak e part in church activities v6 2 Q 25 Vis it holy pl ace RELI GGRP R : Religious main gr oups ( de ri ve d) Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N 1 1216 .272** .000 1165 .344** .000 1022 .215** .000 1205 .131** .000 1206 .150** .000 1202 .074* .010 1198 .103** .000 1198 .073* .011 1204 .097** .001 1190 .062* .032 1206 .317** .000 1195 .211** .000 1202 .245** .000 1210 .144** .000 1202 v6 3 Q 26 R de -sc ri be s se lf as religious Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .272** .000 1165 1 1181 .654** .000 1011 .728** .000 1170 .435** .000 1171 .531** .000 1168 .393** .000 1165 .525** .000 1164 .168** .000 1170 .226** .000 1156 .213** .000 1172 .543** .000 1150 .659** .000 1173 .446** .000 1179 .414** .000 1173 v6 4 Q 27 B es t de sc ri be s R Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .344** .000 1022 .654** .000 1011 1 1036 .645** .000 1030 .441** .000 1028 .518** .000 1026 .386** .000 1023 .485** .000 1022 .170** .000 1027 .183** .000 1017 .214** .000 1030 .519** .000 1010 .586** .000 1028 .442** .000 1032 .383** .000 1025 v 33 Q 16 Clos -est to R s belief about God Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .215** .000 1205 .728** .000 1170 .645** .000 1030 1 1223 .500** .000 1215 .629** .000 1210 .485** .000 1206 .591** .000 1207 .186** .000 1213 .270** .000 1199 .251** .000 1215 .486** .000 1185 .691** .000 1207 .378** .000 1217 .388** .000 1209 v3 5 Q 18 a B e-lief in life after death Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .131** .000 1206 .435** .000 1171 .441** .000 1028 .500** .000 1215 1 1225 .659** .000 1217 .501** .000 1211 .586** .000 1210 .554** .000 1215 .449** .000 1201 .519** .000 1217 .296** .000 1186 .438** .000 1209 .229** .000 1219 .236** .000 1211 v 36Q 18 bB e-lief in heav en Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .150** .000 1202 .531** .000 1168 .518** .000 1026 .629** .000 1210 .659** .000 1217 1 1220 .689** .000 1214 .644** .000 1211 305** .000 1215 .378** .000 1201 .373** .000 1217 .392** .000 1182 .548** .000 1205 .306** .000 1214 .349** .000 1206 v3 7 Q 18 c B e-lief in hell Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .074* .010 1198 .393** .000 1165 .386** .000 1023 .485** .000 1206 .501** .000 1211 .689** .000 1214 1 1216 .557** .000 1207 .201** .000 1212 .294** .000 1197 .285** .000 1213 .312** .000 1179 .371** .000 1202 .252** .000 1211 .249** .000 1204 v 38Q 18 dB e-lief in religious miracles Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .103** .000 1198 .525** .000 1164 .485** .000 1022 .591** .000 1207 .586** .000 1210 .644** .000 1211 .557** .000 1207 1 1217 .375** .000 1213 .418** .000 1199 .474** .000 1215 .363** .000 1178 .531** .000 1202 .277** .000 1211 .312** .000 1203 v3 9 Q 18 e B e-lief in rein carn a-tion Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .073* .011 1204 .168** .000 1170 .170** .000 1027 .186** .000 1213 .554** .000 1215 .305** .000 1215 .201** .000 1212 .375** .000 1213 1 1223 .626** .000 1205 .592** .000 1221 −.007 .822 1184 .136** .000 1207 −.016 .573 1217 .097** .001 1209 v4 0 Q 18 f B e-lief in N irvana Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .097** .001 1190 .226** .000 1156 .183** .000 1017 .270** .000 1199 .449** .000 1201 .378** .000 1201 .294** .000 1197 .418** .000 1199 .626** .000 1205 1 1208 .558** .000 1207 .042 .146 1171 .160** .000 1193 −.019 .514 1202 .124** .000 1195 v 41Q 18 gB e-lie f in supe rn at u-ra l powe r of de -ceased an cesto rs Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .062* .032 1206 .213** .000 1172 .214** .000 1030 .251** .000 1215 .519** .000 1217 .373** .000 1217 .285** .000 1213 .474** .000 1215 .592** .000 1221 .558** .000 1207 1 1225 .048 .098 1186 .204** .000 1209 .037 .192 1219 .179** .000 1211 ATTEND R : Atte nda nc e of religious se rvices Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .317** .000 1195 .543** .000 1150 .519** .000 1010 .486** .000 1185 .296** .000 1186 .392** .000 1182 .312** .000 1179 .363** .000 1178 −.007 .822 1184 .042** .146 1171 .048 .098 1186 1 1196 .554** .000 1185 .693** .000 1192 .436** .000 1186 v 59 Q 23 a H ow of te n R pr ay Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .211** .000 1202 .659** .000 1173 .586** .000 1028 .691** .000 1207 .438** .000 1209 .548** .000 1205 .371** .000 1202 .531** .000 1202 .136** .000 1207 .160** .000 1193 .204** .000 1209 .554** .000 1185 1 1219 .443** .000 1217 .412** .000 1210 v 60 Q 23 b Ta ke pa rt in chur ch activities Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .245** .000 1210 .446** .000 1179 .442** .000 1032 .378** .000 1217 .229** .000 1219 .306** .000 1214 .252** .000 1211 .277** .000 1211 −.016 .573 1217 −.019 .514 1202 .037 .192 1219 .693** .000 1192 .443** .000 1217 1 1229 .400** .000 1219 v 62 Q 25 Vis it holy pla ce Pearson の 相関係数 有意確率 (両側) N .144** .000 1202 .414** .000 1173 .383** .000 1025 .388** .000 1209 .236** .000 1211 .349** .000 1206 .249** .000 1204 .312** .000 1203 .097** .001 1209 .124** .000 1195 .179** .000 1211 .436** .000 1186 .412** .000 1210 .400** .000 1219 1 1221 ** 相関係数は 1% 水準で有意(両側)です。 *相関係数は 5% 水準で有意(両側)です。 図 5 宗教性(宗教意識)の諸項目間の相互の関係──スウェーデン── 社 会 学 部 紀 要 第115号 ― 44 ―
因子分析の結果(図 6)は、つぎのとおりであ る。 〈日本〉 日本では 2 つの因子が抽出された。 第 1 因子:(2)宗教的信念のⅳ)霊的なものの 存在への信念の諸項目(ただし「宗教 的奇跡」を除く)──日本では「宗教 的奇跡」は、ほかの諸項目とはやや異 質のもののようである。この点は、日 本の宗教(神道や仏教)においては、 キリスト教的な意味での「宗教的奇 跡」にかかわる物語が少ないというこ とが関係しているかもしれない──。 第 2 因子:(1)信仰する宗教と、(2)宗教的信 念のⅰ)「自分は宗教的か」とⅱ)「信 仰心があるか、あるいはスピリチュア ルなものに関心があるか」──日本で 「神の存在への信念」はほかの諸項目 とはやや意味的に異なるもののようで あるが、その一因はそのワーディン グ、つまり「神の存在」という表現が とられているという点にあるのではな かろうか。それが「神仏」という表現 であるならば、違った結果(同じく第 1因子の影響が見られるという結果) になったのではないかというのが、こ こでの仮説である──と、(3)「宗教 的実践・行動・参加」の諸項目。 さて、以上の知見をどう解釈するかであるが、 ここではまず、2 つの因子のそれぞれの「性格」 について考えておきたい。筆者は、これまでさま ざまな「宗教意識」に関する国際比較調査のデー タ分析にかかわってきたが、そこで日本人の宗教 意識を表現するのに「素朴な宗教的感覚」と「信 仰表出的な意識・行動」という 2 項対立的な用語 を用いてきた。後者は筆者による造語であるが、 前者は林文が用いてきた用語である(真鍋一史、 2008、2009;林文、2006、2007)。前者について は、説明の必要もないが、後者については、少し 説明しておきたい。ここで、「信仰表出的な意識 ・行動」という用語で表現しようとしたものは、 日本 西ドイツ 東ドイツ スウェーデン 因子 因子 因子 因子 1 2 1 2 3 1 2 1 2 3
RELIGGRP R : Religious main groups (derived)
.101 .760 .534 .242 −.064 .742 .143 −.222 .734 .231 v 63 Q 26 R describes self as religious .257 .796 .742 .448 .061 .885 .260 .552 .593 .141 v 64 Q 27 Best describes R .268 .778 .701 .372 .089 .799 .338 .469 .611 .147 v 33 Q 16 Closest to Rs belief about God .437 .411 .530 .533 −.016 .777 .286 .690 .464 .160 v 35 Q 18 a Belief in life after death .868 .059 .254 .635 .417 .410 .759 .548 .199 .591 v 36 Q 18 b Belief in heaven .858 .073 .261 .814 .168 .438 .682 .782 .226 .303 v 37 Q 18 c Belief in hell .819 .089 .099 .806 .213 .457 .667 .767 .078 .141 v 38 Q 18 d Belief in religious miracles .584 .301 .152 .576 .400 .166 .657 .691 .213 .404 v 39 Q 18 e Belief in reincarnation .847 .021 −.006 .233 .800 .184 .816 .088 .022 .863 v 40 Q 18 f Belief in Nirvana .647 .159 .011 .149 .799 .060 .780 .141 .022 .810 v 41 Q 18 g Belief in supernatural power of
deceased ancestors
.773 .117 .005 .152 .804 .040 .798 .224 .023 .793 ATTEND R : Attendance of religious services .038 .685 .810 .118 −.049 .726 .148 .367 .746 −.079 v 59 Q 23 a How often R pray .124 .698 .726 .407 .032 .844 .251 .652 .504 .052 v 60 Q 23 b Take part in church activities .074 .674 .737 .027 −.004 .754 .162 .265 .704 −.107 v 62 Q 25 Visit holy place −.019 .712 .552 −.129 .269 .463 .037 .343 .491 .053
図 6 宗教性(宗教意識)の諸項目の因子分析 ──日本 西ドイツ 東ドイツ スウェーデン──
「人びとが自分の信仰や信心を外に向かってそれ と分かる形で意志的・意識的に表わそうとする心 的傾向」とでも呼ぶべきものである。「意志的・ 意識的」という表現を用いたのは、日本のように 「無宗教」という回答が多数を占める社会(柳川、 1998)において、あえて「宗教を信仰している」 と答える人たちは、必ずやそのような回答を自覚 的にしていると考えるからにほかならない。した がって、それは、いわゆる「信仰の深さ」といわ れる次元とは別の次元であろうと考えている。 ともあれ、このように考えてくるならば、「因 子分析」の結果の第 1 因子は前者の側面に、そし て第 2 因子は後者の側面に、それぞれ対応してい るといえるであろう。こうして、日本において は、第 1 因子として、まず「素朴な宗教的感覚」 がでてくるという点にこそ、日本の「宗教性(宗 教意識)」の特徴が見られるといえるかもしれな い。この点は、欧米の宗教(キリスト教)が「教 義・教理」を強く意識してきたのに対して、日本 の宗教(神道・仏教)はそれをそれほど重要視し てこなかったということが関係しているかもしれ ない。 もっとも、以上の傾向は日本だけに見られる傾 向というわけではなく、スウェーデンにおいて も、やや類似の傾向が見てとれる。しかし、目に 見える結果には、類似性があるにしても、その実 質的な「意味内容」には大きな違いがあるという のが筆者の解釈である。この点については後述す る。 〈ドイツ〉 ごく大まかにいえば、ドイツのパターンは日本 での第 1 因子と第 2 因子が入れ替わっている形と なっている。とくに東ドイツのそれはほぼ日本と 逆のパターン、つまり第 1 因子に「信仰表出的意 識・行動」(ただし巡礼・聖地を除く)──ドイ ツでは「伝統的な宗教性」という名称の方がふさ わしいであろう──が、そして第 2 因子に「死後 の世界・天国・地獄・奇跡・生まれ変わり・悟り ・祖先」が、それぞれでてくる形となっている ──ここでも、この第 2 因子を「素朴な宗教的感 覚」と呼ぶかというと、それにはやや違和感を覚 える。それは、それぞれが「絶対にある」「多分 ある」と答えた肯定的回答(奇跡を除いて)の% が、日本とくらべて(30∼40%)、東ドイツでは きわめて小さなもの(10% 程度)にとどまって いる(真鍋、2011 a)からである。日本の場合 は、ここにあげたそれぞれの項目の存在を肯定す る%が、「信仰がある」という回答の%を、だい たいにおいて越えるものとなっており、信仰はな いものの、これらの諸項目は何となく存在するよ うに感じるということで、このような感覚を「素 朴な宗教的感覚」と呼ぶことは可能であろう。と ころが東ドイツの結果は、そうはなっていない。 やはり「宗教的な教義・教理」を信じる者の減少 傾向の表われとして捉えるべきものといわなけれ ばならない。そうだとするならば、同じ因子であ りながら、その「社会的・文化的な意味」にはや はり大きな違いがありそうである。これが、ここ での仮説的な解釈である──。 以上においては、西ドイツと東ドイツの共通点 に注目してきた。では西ドイツと東ドイツには、 どのような相違点が見られるであろうか。両者の 違いを明らかにするために、西ドイツについての 「因子分析」の結果を記しておきたい(東ドイツ は上述のとおりである)。 第 1 因子:(2)「宗教的信念」のⅰ)「自分は宗 教的か」とⅱ)「信仰心があるか、あ るいはスピリチュアルなものに関心が あるか」、そして(3)宗教的実践・行 動・参加の諸項目(ただし④巡礼・聖 地は除く) 第 2 因子:(2)「宗教的信念」のⅳ)「霊的なも のの存在への信念」のなかの①死後の 世界、②天国、③地獄の 3 項目(西ド イツでも④奇跡はここに入らない) 第 3 因子:同じく、⑤生まれ変わり、⑥悟り、 ⑦祖先の霊的な力、の 3 項目 さて、この結果は、どのように解釈されるであ ろうか。 まず、西ドイツと東ドイツの最も大きな違い は、東ドイツでは「霊的なものの存在への信念」 の諸項目が 1 因子を構成したのに対して、西ドイ ツではそれらが第 2 因子と第 3 因子に分かれたと いう点である。このことは、ある意味で、きわめ てリーゾナブルなことであるといえる。それは、 社 会 学 部 紀 要 第115号 ― 46 ―
西ドイツの第 3 因子の諸項目は、「輪廻転生(生 まれ変わり)」「涅槃(悟りの境地)」「祖先の霊的 な力」といった、これまで「特殊アジア的な内容 の質問項目(nation specific question items)」とい われてきた諸項目であるからにほかならない。そ して、同様の傾向がスウェーデンにおいても見ら れる。これは、人びとの「霊的なもの」の差異化 (differentiation)とでも呼ぶことができるかもし れない。では、東ドイツでは、なぜこのような差 異化の傾向が見られなかったのであろうか。1 つ の説明は、東ドイツではどの霊的な項目について も、その存在を信じるという回答が 10% 前後と きわめて低く──この傾向は、東ドイツが社会主 義体制下におかれてきたことを反映していると考 えられる──、そのような回答者は、それがどの ような項目であるにしろ、その存在を信じるとい う「特殊信心型」の類型の回答者であるという説 明である。そして、「霊的なもの」の存在を信じ る回答者が 30∼40% という一定の量に達した際 に、そのような回答者のなかで、その「霊的なも の」をその内容によって区別するという差異化の 傾向がでてくるという仮説である。しかし、この 説明では、その傾向が特殊東ドイツ的なものであ るかどうかは相変わらず明らかではない。この点 の解明は、今後の課題として残される。 つぎに、西ドイツの特徴としては、第 1 因子 に、いわば「伝統的な宗教性」ともいうべき諸項 目がでてくるにもかかわらず、そこには「デノミ ネーション」「神の存在への信念」「宗教的奇跡」 「巡礼・聖地」が含まれないという点が注目され る。もっとも、最後の「巡礼・聖地」は、西ドイ ツばかりでなく、東ドイツ、スウェーデンにおい ても、どの因子にも含まれない。日本の第 2 因子 ──日本では第 2 因子が「伝統的な宗教性」因子 と呼べるものに対応している──にのみ「巡礼・ 聖地」が含まれる。この点については、再び質問 項目の内容が関係しているというのが、筆者の仮 説である。この質問項目のワーディングはつぎの とおりである。
“How often do you visit a holy place for religious reasons such as going to[shrine/temple/church/ mosque]? Please do not count attending regular
religious services at your place of worship, if you have one.” 「あなたは、日常的な参詣・参拝・礼拝とは別に、 宗教的な目的で、巡礼に行ったり、お寺・神社・ 教会などを訪れたりすることがどのくらいありま すか。」 ここで重要な点は、欧米における“religious services”が「制度化された──特定の教会のな かで聖職者が一堂に会した信徒に対して礼拝とい う一定の形式での宗教儀式を執り行なうというこ と──、定期的な、集合的(aggregate)な現象」 であるのに対して、日本における「参詣・参拝」 は「制度化されていない、不定期な、私化された (privatized)現象」であるという違いである。そ うだとするならば、この質問文は、欧米の回答者 にとっては、ある意味で人びとの「ハレ」の場合 の行動について尋ねているものであるのに対し て、日本の回答者にとっては、いわば「ケ」の場 合の行動について聞いているものといえる。因み に、たとえば、神道の場合では、「どこの神社に 参拝すべきかについてこだわりがない」(井上、 2011)といわれている。 そうだとするならば、質問文についての、欧米 と日本とのこのような理解の違いが、ここでの 「因子分析」の結果に表われているのではないか と考えられるのである。繰り返しになるが、日本 の場合は、この項目が日常的な「ケ」の宗教的実 践・行動・参加の延長線上にあるものと理解され たので、ほかの宗教的実践・行動・参加の諸項目 とともに、同じ「共通因子」をもつことになった が、ヨーロッパ──具体的には「西ドイツ」「東 ドイツ」「スウェーデン」──の場合は、この項 目は日常と異なる「ハレ」のものと理解されたた めに、ほかの項目と同じ「共通因子」をもつとい うことがなかったと考えられるのである。 つぎに、「デノミネーション」「神の存在への信 念」「宗教的奇跡への信念」が第 1 因子に含まれ なかったという点については、これはやはりヨー ロッパにおける、いわゆる 世 俗 化 ( seculariza-tion)」の進展の 1 つの表われではなかろうか、 というのが筆者の仮説である。 October 2012 ― 47 ―
〈スウェーデン〉 スウェーデンのパターンの特徴は、興味深いこ とに、一方においては日本と類似の部分と、そし て他方においては西ドイツと類似の部分とを、併 せもっているという点にある。前者の日本との類 似点は、日本の宗教性の特徴として述べたいわゆ る「素朴な宗教的感覚」と呼べるような項目が第 1因子を、そしていわゆる「伝統的な宗教性」と もいうべき項目が第 2 因子を示しているという点 である。つぎに西ドイツとの類似点は、「霊的な ものの存在」への信念を尋ねた諸項目が、「欧米 のキリスト教の文化にとってなじみのある諸項 目」と「特殊アジア的な諸項目(輪廻転生、涅 槃、祖先の霊的な力)」に 2 分され、前者が第 1 因子、後者が第 3 因子を、それぞれ示していると いう点である。 いうまでもなく、以上は「類似」の傾向という ことであって、全く同じということではない。つ ぎに、その点を押さえておくために、「因子分析」 の結果を具体的に見ていきたい。 第 1 因子:「天国・地獄・奇跡の存在への信念」 「神の存在への信念」「祈り」 この結果について、筆者の仮説を記しておきた い。まず、「天国・地獄」がドイツでは第 2 因子 であったのに対して、スウェーデンでは第 1 因子 にでてくる点は、ドイツとスウェーデンをくらべ た場合の、ある意味での「世俗化の進展」の違い を表わしているといえるかもしれない。あるい は、それはスウェーデンにおける「ポストモダン の宗教性」の表われと捉えられるかもしれない。 しかし、それとは裏腹に、ここにドイツでは見ら れなかった「奇跡」がでてくることは、やや意外 な感じがある。それは、現代における「奇跡」の 意味の変容といったことを示唆しているのであろ うか。今後の研究課題としたい。 つぎに、宗教的実践・行動・参加についての諸 項目のうち、「祈り」だけが第 1 因子にでてくる という点については、これはまさに欧米社会学に おける宗教理論が描くところの「宗教の私化現 象」の一例といえないであろうか。 最後に、「神の存在への信念」については、こ の質問に対する回答の選択肢が、単に「神の存在 を信じるか、それともを信じないか」といった 1 次元のスケールの形ではなく、「神が存在するか どうかはわからないし、存在するかどうかを明ら かにする方法もないと思う」という、いわば啓蒙 主義的ともいうべき回答や、「神がいるとは思わ ないが、なにか超自然的な力はあると思う」とい う「ヨーロッパは価値観調査(European Values Studies : EVS)」の「神のイメージ」に関する質 問に対する選択肢の“some sort of spirit or life-force”という「ポストモダンの宗教性」に通じ る回答、が含まれていることに注目しておかなけ ればならない。じつは、これらの 2 つの選択肢 は、スウェーデンにおいてそれらを選ぶ回答者の %が最も高いものとなっているのである。「神の 存在への信念」の項目が、第 1 因子にでてきた理 由の 1 つは、このような点が大きくかかわってい るといえそうである。 第 2 因子:「デノミネーション」「信仰心がある か、あるいはスピリチュアルなものに 関心があるか」「教会の礼拝」「教会の 行事・活動」 第 3 因子:「輪廻転生(生まれ変わり)」「涅槃 (悟り)」「祖先の霊的な力」 以上の第 2 因子は、いわゆる「伝統的な宗教 性」に関する諸項目であり、第 3 因子はいわゆる 「特殊アジア的な宗教性」についての諸項目であ る。この結果は、1 つの傾向としてはもちろん十 分に納得できるものである。ただ、なぜ西ドイツ では「デノミネーション」が「伝統的な宗教性」 の因子にでてこないで、スウェーデンででてきた のか、なぜ「自分は宗教的か」はスウェーデンで はどの因子にもでてこないのか、などについては 疑問が残る。 もっとも、この最後の点については、つぎの点 を記しておかなければならない。それは、ここで の「因子分析」の結果の読み取りについては、そ れぞれの項目について、その因子負荷量が 0.6 以 上のものを取りあげるという基準を設けた。この 基準からするならば、第 2 因子のところで「自分 は宗教的か」の因子負荷量は 0.593 で、四捨五入 の仕方によっては 0.6 を越えるものとなるという ことである。この点からするならば、「自分は宗 教的か」の項目は、第 1 因子のところでも、0.552 という 0.6 に近い因子負荷量を示している。こう 社 会 学 部 紀 要 第115号 ― 48 ―
してみるならば、この項目は、意味的に「伝統的 な宗教性」の側面と、「ポストモダンの宗教性」 の側面、の 2 つの側面を併せもっているといえる かもしれないのである。 2.「因果モデル」の検証の結果 さて、以上の「因子分析」の結果の読み取り は、「宗教性の諸相とその構造の国際比較」とい う視点からして、きわめて興味深いものといえよ う。繰り返しになるが、日本、西ドイツ──東ド イツについては、宗教性を示す回答が相対的にき わめて低いことから、「因子分析」の結果をその ままの形で各国/地域の比較に用いるのはやや問 題となる──スウェーデンの 3 か国をとおして、 その宗教性には、「伝統的な宗教性の側面」── 日本では「信仰表出的な意識・行動」という表現 を用いた──と「日本的な素朴な宗教性の側面」 と「欧米、とくに北欧諸国に新しく出現しつつあ るといわれるポストモダンの宗教性の側面」が彷 髪となってきた。 そうだとするならば、この結果にもとづいて、 上述の問題関心からする「因果モデル」の検証の ためのキー変数として、どの項目を取りあげるか が、つぎの課題となる。このような判断のための 基準として、つぎの 2 点を取りあげた。 (1)各国/地域において、「伝統的な宗教性」 の因子項目であること。これまでの文献研究から 明らかなように、上述の「因果モデル」の検証に おいては、そのような「伝統的な宗教性」の項目 こそが適合性の高いものと考えられる──「ポス トモダンの宗教性」や「素朴な宗教的感覚」につ いては、このような「因果モデル」の検証に先立 って検討しておくべき課題が残されている──か らにほかならない。 表 1 「因果モデル」の検証のためのデータ分析のデザイン① 独立変数 従属変数 性 (男→女) 年齢 (若→老) 学歴 (高→低) 居住地域 (都市→農村) デノミネーション (無→有) 7 10 13 16 自分は宗教的か (宗教的でない→宗教的である) 8 11 14 17 礼拝・参拝・参詣 (全くない→毎月以上) 9 12 15 18 表 2 「因果モデル」の検証のためのデータ分析のデザイン② 独立変数 従属変数 デノミネーション (無→有) 自分は宗教的か (宗教的でない→宗教的である) 礼拝・参拝・参詣 (全くない→毎月以上) 幸福感 (低→高) 19 27 35 性道徳観① (近代・ポストモダン的→伝統・保守的) 20 28 36 性道徳観② (近代・ポストモダン的→伝統・保守的) 21 29 37 性道徳観③ (近代・ポストモダン的→伝統・保守的) 22 30 38 妊娠中絶についての考え方① (近代・ポストモダン的→伝統・保守的) 23 31 39 妊娠中絶についての考え方② (近代・ポストモダン的→伝統・保守的) 24 32 40 男女の性役割についての見方 (近代・ポストモダン的→伝統・保守的) 25 33 41 対人信頼感 (低→高) 26 34 42 October 2012 ― 49 ―
(2)どの国/地域においても、共通にでてくる 因子項目であること。ただし、1 つの例外として スウェーデンの第 2 因子の「自分は宗教的か」 (0.593 の因子負荷量)はここでの分析に含めるこ とにする。 このような 2 つの基準にもとづいて、以下の 3 つのキー変数を選んだ。 (1)「デノミネーション」(RELIGGRP R :
Relig-ious main group)
(2)「自分は宗教的か」(v 63 : Q 26 R describes
self as religious)
(3)「礼拝・参拝・参詣」(ATTEND R : Atten-dance of religious services)
以上のような準備作業にもとづいて、上述の 「因果モデル」の検証を試みる。それは、すでに 述べたように、この「因果モデル」における独立 変数を x 軸、従属変数を y 軸におき、y 軸の変 数(項目)については、それぞれの選択肢に点数 を与え、x 軸のそれぞれの選択肢──たとえば 「性」の場合であれば、男性と女性──ごとに、 対応する y 軸の数値の「平均値」を計算し、そ れをグラフにプロットし、それぞれの点をつない だ「折れ線グラフ」を描くという方法で行なう。 そのような分析のデザインを一覧表の形で示すと 表 1、2 のようになる。ここで、それぞれの枠内 の数字は「折れ線グラフ」の図の番号を示してい 図 8 性と「自分は宗教的か」の関係 図 7 性と「デノミネーション」の関係 社 会 学 部 紀 要 第115号 ― 50 ―
図 9 性と「礼拝・参拝・参詣」の関係
図 10 年齢と「デノミネーション」の関係
図 11 年齢と「自分は宗教的か」の関係
図 12 年齢と「礼拝・参拝・参詣」の関係
図 13 学歴と「デノミネーション」の関係
図 14 学歴と「自分は宗教的か」の関係 社 会 学 部 紀 要 第115号 ― 52 ―
図 15 学歴と「礼拝・参拝・参詣」の関係
図 16 居住地域と「デノミネーション」の関係
図 17 居住地域と「自分は宗教的か」の関係
図 18 居住地域と「礼拝・参拝・参詣」の関係
図 19 「デノミネーション」と「幸福感」の関係
図 20 「デノミネーション」と「性道徳観①」の関係 社 会 学 部 紀 要 第115号
図 21 「デノミネーション」と「性道徳観②」の関係
図 22 「デノミネーション」と「性道徳観③」の関係
図 23 「デノミネーション」と「妊娠中絶についての考え方①」の関係
図 24 「デノミネーション」と「妊娠中絶についての考え方②」の関係
図 25 「デノミネーション」と「男女の性役割についての見方」関係
図 26 「デノミネーション」と「対人信頼感」の関係 社 会 学 部 紀 要 第115号
図 27 「自分は宗教的か」と「幸福感」の関係
図 28 「自分は宗教的か」と「性道徳観①」の関係
図 29 「自分は宗教的か」と「性道徳観②」の関係
図 30 「自分は宗教的か」と「性道徳観③」の関係
図 31 「自分は宗教的か」と「妊娠中絶についての考え方①」の関係
図 32 「自分は宗教的か」と「妊娠中絶についての考え方②」の関係 社 会 学 部 紀 要 第115号
図 33 「自分は宗教的か」と「男女の性役割についての見方」の関係
図 34 「自分は宗教的か」と「対人信頼感」の関係
図 35 「礼拝・参拝・参詣」と「幸福感」の関係
図 36 「礼拝・参拝・参詣」と「性道徳観①」の関係
図 37 「礼拝・参拝・参詣」と「性道徳観②」の関係
図 38 「礼拝・参拝・参詣」と「性道徳観③」の関係 社 会 学 部 紀 要 第115号
図 39 「礼拝・参拝・参詣」と「妊娠中絶についての考え方①」の関係
図 40 「礼拝・参拝・参詣」と「妊娠中絶についての考え方②」の関係
図 41 「礼拝・参拝・参詣」と「男女の性役割についての見方」の関係
る。こうして 36(図 7∼42)の「折れ線グラフ」 が作成された。 さて、この 36(図 7∼42)の「折れ線グラフ」 から、どのように知見を読み取るかということで あるが、ここではそれぞれのグラフごとに、その 関係の傾向を詳細に報告するというのではなく、 ごく大まかに全体的な傾向を把握するという方法 を採用する。いうまでもなく、それは 2 変数間の 関係を「平均値をつないだ折れ線グラフ」の形で 示すという方法がそれほどリジッドなものとはい えないからである。 こうして、日本、西ドイツ、東ドイツ、スウェ ーデンの 4 つの国/地域における、それぞれの 「折れ線グラフ」の検討をとおして、多くの場合、 それらの「折れ線グラフ」が右肩上がりのパター ンを示していることがわかった。しかし、それと 同時に、そのような右肩上がりのその角度が決し て大きいものではなく、場合によってはほとんど フラットな形の場合もあるということもわかっ た。 以上のような諸知見は、つぎのようにまとめら れるであろう。これら 36 の「折れ線グラフ」か らは、一方において、どの国あるいは地域におい ても、上述の「因果モデル」は、その程度は決し て大きなものとはいえないにしても、だいたいに おいて検証されるものとなっているという共通点 が見られるとともに、他方において、しかし、そ れにもかかわらず、そのような因果モデルが検証 される程度がそれぞれの国あるいは地域ごとに、 少しずつ異なるものとなっているという相違点も 見られる。
Ⅳ.展望
今回の ISSP 2008 のデータ分析においては、一 方において、人びとの「宗教性(宗教意識)」を捉 える質問諸項目(15 項目)についての「因子分 析」──そして「因子分析」の計算のためのデー タとなる「相関マトリックス」──の結果にもと づいて、各国/地域ごとの「宗教性(宗教意識)」 の構造の特徴について検討するとともに、他方に おいて、それを踏まえて、「因果モデル」──そ の仮説的な因果の流れは、「ソシオ・デモグラフ ィック諸項目」→「宗教性(宗教意識)の諸項 目」→「日常生活における人びとのものの見方・ 考え方・感じ方、そしてその背後にあると考えら れる価値観の諸項目」というものである──の検 証を試みた。 前者の検討結果は、つぎのようにまとめられる であろう。東ドイツについては、宗教性を示す回 答数の少なさという分析技法上の問題があるので しばらく置き、日本、西ドイツ、スウェーデンを くらべるならば、3 つの国/地域にかなり明確な 相違点が見られる。それは、日本では、まず「素 朴な宗教的感覚」が、そしてそのつぎに「信仰表 出的な意識・行動」がでてくるが、西ドイツでは 図 42 「礼拝・参拝・参詣」と「対人信頼感」の関係 社 会 学 部 紀 要 第115号 ― 62 ―それらのでてくる順番が逆──それぞれの因子の 意味内容が日独で異なるという筆者の仮説的な解 釈にもとづいて、まず「伝統的な宗教性」が、つ ぎに「教義(理)学習的な宗教性」がでてくる── になっており、さらにスウェーデンでは日本に近 いパターン──そのパターンは日本に似たものと なっているが、その意味内容は全く異なるという 筆者の仮説的な解釈にもとづいて、それを「ポス トモダンの宗教性の出現」と表現した──がでて くる、ということである。こうして、3 つの国/ 地域の「宗教性(宗教意識)」の構造の検討は、 欧米社会学における宗教理論の検証という課題に も応えるきわめて興味深いテーマであり、今後さ らに分析を深める価値のあるテーマであるといえ よう。 つぎに、後者の、検証結果については、たしか に「因果モデル」はだいたいにおいて検証された といえるにしても、そのレベルは決して高いもの とはいえない。具体的にいうならば、それぞれの 2変数間の関係を示す「折れ線グラフ」はだいた いにおいて右肩上がりとなっているものの、その 角度は決して大きなものとはいえない。すでに述 べたように、今回の「因果モデル」は欧米社会学 における宗教理論に関する文献研究を踏まえて構 成されたものである。そうであるからして、少な くとも西ドイツとスウェーデンにおいては、もう 少し大きい角度の右肩上がりの線が描かれるもの と予想した。しかし、結果はこの予想を裏切るも のであった。そこで、なぜそのような結果が導か れることになったかの究明が、今後の重要な課題 となってくる。独立変数、従属変数のそれぞれの 質問諸項目のワーディングも含めて、変数間の関 係の測定(measurement)についての綿密な再検 討がその中心的な分析課題となることは間違いな いであろう。 参考文献 荒牧央、小野寺典子(2004).「ISSP 国際比較調査の概 要とデータについて」『国際比較調査のフロンティ ア』(21 世紀 COE プログラム研究報告書)、関西 学院大学大学院. 林文(2006).「宗教と素朴な宗教的感情」『行動計量 学』(日本行動計量学会)33(1). 林文(2007).『身近な生活における伝統文化意識に関 する調査−2006 年横浜市 4 区郵送調査報告書−』 東洋英和女学院大学. 井上順孝(2011).『神道−日本人の原点を知る−』マ ガジンハウス.
Jagodzinski, Wolfgang and Kazufumi Manabe(2009). On the Similarity of Religiosity in Different Cultures, in Max Haller, et al. eds., The International Social Survey
Programme 1984 − 2009, London and New York :
Routledge.
真鍋一史、Wolfgang Jagodzinski(2000 a).「家族と宗教 −価値志向の視座から−」『関西学院大学社会学部 紀要』第 88 号. 真 鍋 一 史 、 Wolfgang Jagodzinski 、 小 野 寺 典 子 ( 2000 b).「ドイツと日本における家族志向と宗教−ISSP 宗教調査データの分析−」『NHK 放送文化調査研 究年報』第 45 集. 真鍋一史、Wolfgang Jagodzinski(2002).「家族と宗教 −『世界価値観調査(World Values Survey)』デー タの分析−」『関西学院大学社会学部紀要』第 91 号. 真鍋一史(2008).「日本的な『宗教意識』の構造−『価 値観と宗教意識』に関する全国調査の結果の分析 −」『関西学院大学社会学部紀要』第 104 号. 真鍋一史(2009).「『宗教意識』の構造−日本とドイツ における国際比較−」『関西学院大学社会学部紀 要』第 107 号. 真鍋一史(2010 a).「スウェーデン」『平成 21 年度海外 の宗教事情に関する調査報告書』(文化庁文化部宗 務課). 真鍋一史(2010 b).「欧米社会学における宗教理論と 宗教調査−宗教研究における『他者性』の問題−」 『関西学院大学先端社会研究所紀要』第 4 号. 真鍋一史(2011 a).「宗教性の諸相とその構造の国際比 較−ISSP 2008 のデータ分析−」『関西学院大学社 会学部紀要』第 111 号. 真鍋一史(2011 b).「ポストモダンの社会における宗 教の変容−スウェーデンにおける事例研究−」『関 西学院大学先端社会研究所紀要』第 6 号. 真鍋一史(2012).「社会科学はデータ・アーカイブに 何を求めているか」『社会と調査』(社会調査協会) 第 8 号,有斐閣. 高根正昭(1979).『創造の方法学』講談社. 対馬路人(1993).「宗教意識」『新社会学辞典』有斐 閣,pp.670−671. 柳川啓一(1989).『宗教学とは何か』宝藏館. October 2012 ― 63 ―