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消費者を対象としたペピーノ‘ロイヤルカスタード’の嗜好性調査

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Academic year: 2021

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原 著

消費者を対象としたペピーノ‘ロイヤルカスタード’の嗜好性調査

御手洗洋蔵*・川畑沙織・吉田実花・馬場 正・髙畑 健

東京農業大学農学部 〒 243-0034 神奈川県厚木市船子 1737

Research on Consumer Preferences for the Pepino Cultivar ‘Royal Custard’

Yozo MITARAI*, Saori KAWABATA, Mika YOSHIDA, Tadashi BABA and Ken TAKAHATA

Faculty of Agriculture, Tokyo University of Agriculture,1737 Funako, Atsugi, Kanagawa 243-0034

Abstract

Japanese imports of tropical fruits have increased in recent years, and a variety of functional ingredients have been identified in these fruits. For this reason, the demand for tropical fruits is expected to increase further in Japan, where consumers have become more interested in living healthier lifestyles. In this paper, we report the results of a questionnaire survey to understand consumers’ opinions about the pepino cultivar ‘Royal Custard’ that originated from the Andean region of South America. We conducted the survey in two locations in Atsugi, Kanagawa. A total of 278 people completed the questionnaire. Our results indicate that consumers rated pepino favorably based on these five categories: “appearance,” “texture,” “tactile quality,” “favorable taste”, and “pungent taste.” Most notably, the importance of two categories, “tactile quality” and “pungent taste”, differed by the gender of the respondents. We also found that women were more likely than men to purchase pepino melons. The data collected from this research study will serve as useful information for future pepino sales strategies.

Key words : market research, questionnaire, tropical fruit

*Corresponding author. E-mail: [email protected] 緒 言 近年,食生活の多様化や輸送技術の発達により,熱 帯原産果実の輸入が増加している.特にパイナップ ルやアボカドなどの主要品目をみると,その輸入額 は 2017 年現在過去最高額を記録している(財務省関 税局,2018).また熱帯原産の果実からはさまざまな 機能性成分も確認されており(磯部ら,2002;松坂, 2011;髙橋ら,2017),消費者の健康志向が高まりを 見せる我が国において今後さらに需要が高まるものと 期待されている.そのような中,本稿では熱帯原産の 果実であるペピーノ(Solanum muricatum Ait.)に注目 した.ペピーノはナス科の植物で,南米原産とされ ている(Heiser, 1964;坂田,2011).1980 年代初頭に 我が国に導入されているものの(伊藤・梶浦,1985), これまであまり注目されることはなかった.しかし, 上述したように近年の熱帯果実への関心の高まりか ら,日本でも徐々に栽培試験が行われるようになり (Takahata, 2017;藤澤・髙畑,2018;髙畑ら,2018), あらためて注目されつつある. ペピーノに関する先行研究をみると,大量増殖に向 けた細胞培養に関する研究(豊田ら,1986),ペピー ノから分離された病原ウイルスに関する研究(本田 ら,1986),ペピーノ台木を用いることによる病原細 菌防除に関する研究(斉藤,2017)など,作物生産に かかわる研究が多数を占めており,ペピーノの市場拡 大や販売戦略を見込んだ消費者ニーズについて調査し た研究はみられない.ペピーノの消費者ニーズを把握 することは,今後の販売戦略を検討する上で意義ある ものと考えられる. そこで本研究では,ペピーノに対する消費者ニーズ を把握するための嗜好性アンケート調査を実施し,ペ ピーノの市場拡大に向けた基礎的知見を得ることを目 的とした. 材料および方法 1.アンケート調査 本研究では消費者ニーズを把握するにあたり,設

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- 56 - 問式のアンケート調査を実施した.アンケートで は,SD 法による嗜好性調査を実施した.SD 法とは “Semantic Differential Method” の略で,反対語の対か らなる評価項目を複数用いて対象の評価を行うもの で,意識調査の一手法である.農産物に関する先行研 究をもとに,ペピーノの嗜好性にかかわる 15 項目を 設定し 7 段階の評定尺度で回答を求めた.その他の調 査項目として,ペピーノの購入意欲,購入希望金額, そして基本属性などを設定した. 調査は,1.神奈川県厚木市の商業ビルオープンス ペース(2018 年 5 月 23 日)と,2.同市 T 大学の施 設見学会(2018 年 5 月 24 日)にて,ペピーノ嗜好性 調査ブースを設けて計 2 回行われた.調査対象者は, 両回ともに調査ブースを訪問した来場者とした.来場 者にまず調査主旨の説明と食物アレルギーの有無を確 認した.その後,食物アレルギーのない人に調査協力 を依頼し,承諾の得られた人に対し嗜好性アンケート 調査を実施した.なお倫理的配慮として,協力は自由 意思によるものであること,無記名であり得られた データについて個人が特定できないように扱うことな どを伝えた.他方で回答への影響を考慮し,ペピーノ の特徴(成分や糖度など)に関する情報は伝えていな い.調査用紙の回収数は 1 回目 126 枚,2 回目 152 枚, 計 278 枚であった.著しい回答の不備は見られなかっ たため,すべてを有効回答として扱った. 2.試料 本調査ではペピーノ品種‘ロイヤルカスタード’を 用いた.‘ロイヤルカスタード’は倒卵形をしており, 果実重量は 200 ~ 300g 程度である.ペピーノ品種の 中では糖度が高く,収穫適期になると果実表面が黄化 し,さらに紫色の縦縞模様の斑が多く入るという特徴 をもつ(第 1 図).調査ブースでは‘ロイヤルカスター ド’の実物の果実と,2 ~ 3cm 角にカットしたもの(糖 度 10 度以上)を試料として提供した.なお実物の果 実は実際に手で触れるため,カット片は試食のため用 意した. 結果および考察 1.回答者の属性 まず性別では女性 67.3%,男性 31.7%と女性優位 であった.年齢層では 10 代以下 31.6%,20 代 5.1%, 30 代 6.3 %,40 代 21.7 %,50 代 13.2 %,60 代 以 上 22.1%であり,10 代が最も多かった.職業では学生が 最も多く 35.5%,次いで会社員と主婦で各々 19.1%の 順であった(第 1 表). 2.ペピーノʻロイヤルカスタードʼに対する嗜好性 ペピーノ品種‘ロイヤルカスタード’の嗜好性につ いて,SD 法による対となる評価 15 項目(+7 ~ +1) をたずね,各項目の平均点を算出したところ,ほぼ全 ての項目で中央値である +4 を超えており,肯定的に 捉えられていることがわかった.その中でも最も評価 の高かった項目は「みずみずしい」5.8,次いで「柔 らかい」5.5,「歯ざわりが良い」5.4 の順であり,食 感に関する項目がより評価されていることが明らかと なった.一方,中央値を下回った項目をみると「酸味 が強い」3.5 と「渋みが強い」3.4 であり,これらは逆 転項目であることから,刺激性を示す酸味や渋みにつ いては弱いと感じていることがわかった(第 2 図). 次に,嗜好性に関する SD 法の評価 15 項目(7段 階評価)で得られた値を用いて固有値1以上で主因子 法,バリマックス回転による因子分析を行った.分析 の際,因子負荷量の絶対値 0.4 未満のものを除外して 第 1 図  ペピーノ‘ロイヤルカスタード’の写真 属性 分類項目 人数(n) 割合(%) 性別 女性 187 67.3 男性 88 31.7 年齢層 10 代以下 86 31.6 20 代 14 5.1 30 代 17 6.3 40 代 59 21.7 50 代 36 13.2 60 代以上 60 22.1 職業 会社員 50 19.1 主婦 ( 夫 ) 50 19.1 退職者・無職 22 8.4 パート・アルバイト 32 12.2 学生 93 35.5 その他 15 5.7 第 1 表 回答者の属性

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- 57 - 再び因子分析を行う方法をとった.その結果,13 項 目 5 因子(累積寄与率 56.7%)が抽出された.因子 1 は「皮にツヤがある⇔ツヤがない」,「外観が鮮やかで ある⇔鮮やかでない」,「形が整っている⇔整っていな い」などで構成されていることから「外観」を示す因 子,因子2は「みずみずしい⇔パサパサしている」,「柔 らかい⇔かたい」,「歯ざわりが良い⇔悪い」で構成さ れていることから「食感」を示す因子,因子 3 は「弾 16 3 8 0 3 8 5 3 9 0 3 9 5 4 0 0

第 2 図 . 調 査 結 果 に 基 づ い た ペ ピ ー ノ に 対 す る

評 価 プ ロ フ ィ ー ル .

1 2 3 4 5 6 7 甘味が弱い 渋みが弱い 酸味が弱い 後味が悪い 濃厚である パサパサしている かたい 歯ざわりが悪い 弾力がない 実が詰まっていない 実に青臭さがある 外観が鮮やかでない 形が整っていない 皮にツヤがない 皮表面の香りが悪い 甘味が強い 渋みが強い 酸味が強い 後味が良い さっぱりしている みずみずしい 柔らかい 歯ざわりが良い 弾力がある 実が詰まっている 実に青臭さがない 外観が鮮やかである 形が整っている 皮にツヤがある 皮表面の香りが良い 評価(点) 第 2 図  調査結果に基づいたペピーノに対する     評価プロフィール 因子 1 外観 因子 2食感 因子 3触感 好感味覚因子 4 刺激味覚因子 5 皮にツヤがある⇔ツヤがない 0.82 0.11 0.15 0.13 0.04 外観が鮮やかである⇔鮮やかでない 0.75 -0.03 0.15 0.10 -0.09 形が整っている⇔整っていない 0.68 0.19 0.16 0.11 -0.03 皮表面の香りが良い⇔香りが悪い 0.41 0.15 0.10 0.11 -0.15 みずみずしい⇔パサパサしている 0.14 0.79 0.11 0.15 0.03 柔らかい⇔かたい 0.09 0.75 0.06 0.04 0.11 歯ざわりが良い⇔悪い 0.15 0.59 0.30 0.27 0.08 弾力がある⇔ない 0.25 0.12 0.80 0.01 -0.11 実が詰まっている⇔詰まっていない 0.24 0.22 0.61 0.24 0.06 後味が良い⇔悪い 0.24 0.08 0.11 0.75 0.08 甘味が強い⇔弱い 0.10 0.18 0.07 0.60 0.02 渋みが強い⇔弱い 0.07 -0.02 0.07 -0.22 -0.65 酸味が強い⇔弱い 0.09 -0.16 -0.03 0.11 -0.75 累積寄与率(%) 16.26 29.65 39.08 48.33 56.57 第 2 表 調査結果に基づいたペピーノに対する嗜好性の因子分析結果 力がある⇔ない」,「実が詰まっている⇔詰まっていな い」で構成されていることから「触感」を示す因子, 因子 4 は「後味が良い⇔悪い」,「甘味が強い⇔弱い」 で構成されていることから「好感味覚」を示す因子, 因子 5 は「渋みが強い⇔弱い」,「酸味が強い⇔弱い」 で構成されていることから「刺激味覚」を示す因子と 解釈された(第 2 表). 3.属性分類の違いによる因子得点の比較 嗜好性に関する 5 因子について,分析の際に抽出さ れた各回答者の因子得点を用いて,性別と年齢層ごと にその平均値を比較した. まず性別による因子得点の比較を行った結果(t 検 定),因子 3 と因子 5 において有意な差がみられた. 因子 3「触感」については,女性の得点が男性の得点 に比べ有意に高かった.このことから,女性は男性に 比べて果実の弾力のある様や実の詰まっている様を高 く評価していることがわかった.因子 5「刺激味覚」 についても因子 3 と同様に女性の得点が有意に高かっ た.これは女性において酸味や渋味の弱いことが評価 されており,つまり男性にとっては果実のもつ酸味や 渋みが刺激として意識されたことを示唆している(第 3 表). 続いて,年齢層による違いをみるにあたり,10 代 以下を「若年層」,20 代と 30 代を「青年層」,40 代と 50 代を「壮年層」そして 60 代以上を「老年層」とお いて分析を行った.その結果,因子 1 と因子 4 におい て有意な差がみられた.因子 1「外観」では,壮年層 に比べ,若年層と老年層の得点が有意に高かった.特 に若年層の得点が最も高く,これはぺピーノのもつ外 観の鮮やかさや特徴的な模様が関係していると推察さ

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- 58 - れる.因子 4「好感味覚」では壮年層に比べ青年層の 得点が有意に高かった(第 4 表). 4.購入意欲 「この果実を購入したいと思いますか?」という 問いに対して,「そう思う」から「そう思わない」の 5 段階で回答を求めたところ,「ややそう思う」52.2 %,「そう思う」11.3%と,購入について肯定的に捉 えている人が 63.5%と多数を占めた.また購入意欲 について,性別(Mann-Whitney 検定)と年齢層(Kru-skal-Wallis 検定)にてそれぞれ群間比較を行ったとこ ろ,性別では有意な差がみられ,女性の購入意欲が有 意に高い傾向にあった.年齢層では有意な差はみられ なかった(第 5 表).このことから購入意欲では性別 因子名 (平均値± SE)女性 (平均値± SE)男性 検定 結果 因子 1:外観 0.08 ± 0.07 -0.11 ± 0.10 n.s.z 因子 2:食感 0.05 ± 0.07 -0.14 ± 0.09 n.s. 因子 3:触感 0.08 ± 0.06 -0.15 ± 0.10 * 因子 4:好感味覚 -0.001 ± 0.06 -0.01 ± 0.10 n.s. 因子 5:刺激味覚 0.08 ± 0.07 -0.19 ± 0.07 * Z:因子内での t 検定において,* 5%水準で有意差あり,n.s. 有意差なし. 第 3 表 調査結果に基づいた性別による因子得点の比較

因子名 若年層:10 代以下 (平均値± SE) 青年層:20 ~ 30 代 (平均値± SE) 壮年層:40 ~ 50 代 (平均値± SE) 老年層:60 代以上 (平均値± SE) 因子 1:外観 0.24 ± 0.10az -0.21 ± 0.19ab -0.25 ± 0.08b 0.16 ± 0.13a

因子 2:食感 0.19 ± 0.10a 0.13 ± 0.17a -0.15 ± 0.09a -0.14 ± 0.12a 因子 3:触感 -0.003 ± 0.09a 0.08 ± 0.22a 0.05 ± 0.08a -0.03 ± 0.10a 因子 4:好感味覚 -0.04 ± 0.10ab 0.37 ± 0.17a -0.12 ± 0.07b 0.06 ± 0.12ab 因子 5:刺激味覚 -0.04 ± 0.09a -0.14 ± 0.18a 0.11 ± 0.08a -0.04 ± 0.13a

Z:因子内での多重比較において,異なるアルファベット間に 5%水準で有意差あり(Tukey 法). 第 4 表 調査結果に基づいた年齢層による因子得点の比較 と関係のあることが示唆された. 5.購入希望金額 「1個いくらまでなら購入を検討されますか?」と たずねたところ,最も回答の多かった項目は「200 円 まで」61.0%,次いで「400円まで」32.7%,「600円まで」 3.3%,「800 円まで」0.4%の順であった.消費者はワ ンコイン(500 円)以内での購入を望んでいることが 明らかとなった. 6.総括 消費者はペピーノ‘ロイヤルカスタード’を好意的 に捉えていることがわかった.そして因子分析の結 果,5 つの評価因子「外観」,「食感」,「触感」,「好感 属性 分類項目 そう思う(%) ややそう思う(%) どちらともいえない(%)あまりそう思わない(%) そう思わない(%) 検定 結果 性別 女性 12.8 52.9 18.2 12.8 1.6 *z 男性 8.0 47.7 22.7 15.9 5.7 年齢層 若年層 12.9 57.6 16.5 9.4 3.5 n.s.y 青年層 6.5 51.6 16.1 25.8 0.0 壮年層 9.7 55.9 18.3 11.8 4.3 老年層 11.7 41.7 26.7 18.3 1.7 全体 ‐ 11.3 52.2 19.7 13.9 2.9 ‐ z:Mann-Whitney 検定を行ったところ,* 5%水準で有意差あり. y:Kruskal-Wallis 検定を行ったところ,n.s. 有意差なし. 第 5 表 調査結果に基づいた属性ごとの購入意欲の比較

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- 59 - 味覚」,「刺激味覚」から‘ロイヤルカスタード’を評 価していることが明らかとなった.中でも「触感」因 子と「刺激味覚」因子では性差がみられ,特に「刺激 味覚」因子では,女性において酸味や渋みの弱いこと を評価していることが示唆された.他方で,年齢層で もいくつかの因子で差異がみられた.「外観」因子で は若年層で高く評価する傾向にあり,これは‘ロイヤ ルカスタード’のもつ見た目の鮮やかさが関係してい るものとみてとれた.また購入意欲でも性差がみら れ,男性に比べ女性において購入意欲の高いことが明 らかとなった. このようにペピーノ品種‘ロイヤルカスタード’で は性別と年齢層において評価や購入意欲の異なること が明らかになった.特に女性で購入意欲が高い傾向に あったことは,今後の販売戦略を考えるうえで有益な 情報といえる.またペピーノの代替財としては,近年 認知度が徐々に高まってきているドラゴンフルーツや スターフルーツ,そしてグアバといった熱帯果実が挙 げられる.これらは主に沖縄県を中心とした亜熱帯地 域で国内生産されている(沖縄県,2017).ペピーノ は上記代替財と比べて関東南部の温帯の気候条件下で も栽培でき(Takahata, 2017;藤澤・髙畑,2018;髙 畑ら,2018),高度な栽培技術も必要とせず導入も容 易であることから,安定的に国内生産できるとともに 価格の変動を抑えることが可能といえる. 他方で酸味や渋みといった刺激のある味覚が評価指 標の一つとしてみられたが,このことは新美・猪原 (1986)の研究でも指摘されており,その刺激物質の 特定や現在の熱帯果実ブームをけん引する機能性成分 の探求も急がれる. 以上,ペピーノ品種‘ロイヤルカスタード’では, その味や見た目から若年層の女性をターゲットとした 販売戦略を展開することにより,市場開拓および拡大 の足がかりとなることが期待される. 摘 要 近年,熱帯原産の果実の輸入が増加しており,それ らの果実からはさまざまな機能性成分が発見されてい る.そのため,消費者の健康志向が高まりを見せる我 が国において,熱帯果実は今後ますます需要が高まる ものと期待される.そのような中,本稿では近年の熱 帯果実ブームを契機に注目されつつある南米原産のペ ピーノ‘ロイヤルカスタード’ついて,消費者の嗜好 性を把握するためのアンケート調査を実施した.その 結果,消費者はペピーノ‘ロイヤルカスタード’を好 意的に捉えていることが明らかとなり,「外観」,「食 感」,「触感」,「好感味覚」,「刺激味覚」という 5 つの 視点から評価していることが示唆された.特に「触感」 と「刺激味覚」に対しては性差がみられた.また購入 意欲では女性の意欲が男性に比べ高いことがわかっ た.以上の結果は,ペピーノの今後の販売戦略を考え るうえで有益な情報といえる. キーワード:アンケート,市場調査,熱帯果実 謝 辞 本研究を進めるにあたり,調査ブース設置にご協力 いただいた厚木市まるごとショップ「あつまる」店長 の萩原ゆかり氏,アンケートにご協力いただいた回答 者各位に感謝の意を表します.なお,本研究は,東京 農業大学総合研究所の大学戦略研究プロジェクト助成 を受けて実施したものである. 引用文献 藤澤弘幸・髙畑健.2018.リング処理したペピーノ (Solanum muricatum Ait.)における葉の水ポテンシャ

ルの低下 . 園学研 . 17(別 2): 220.

Heiser, C. B. 1964. Origin and variability of the pepino (Solanum muricatum): A preliminary report. Baileya 12: 151-158. 本田要八郎・花田薫・牛山欽司・善林六朗・栃原比呂 志.1986.ペピーノから分離されたアルファルファ モザイクウイルスならびにキュウリモザイクウイル ス.日植病報 52: 870-873. 磯部由香・菊川満寿美・成田美代.2002.フエイジヨ ア(Feijoa Sellowiana Berg)の化学成分.日本家政学 会誌 53(3): 279-283. 伊藤祐司・梶浦一郎.1985.ナス科の新果菜ペピ - ノの 現状.農業および園芸 60(10): 1283-1286. 松坂裕子.2011.熱帯産果実非可食部の抗酸化性とクッ キーへの応用.藤女子大学紀要 48(II): 97-101. 沖縄県 . 2017. 沖縄県果樹農業振興計画平成 29 年 3 月 .p.11-13. 沖縄県農林水産部園芸振興課 . 沖縄県 . 新美善行・猪原正章 . 1986. ペピーノの果実の発育に関 する研究.広島農短大報 8: 19-30. 斉藤勝司.2017.見たい 知りたい 最先端 !! ペピーノ台 木で難防除の青枯病に強いトマト苗を作る.農業お よび園芸 72(3): 62-65. 坂田好輝 . 2011. ペピーノ.野菜園芸大百科 20.第 2 版 . p.305-309. 農山漁村文化協会 . 東京 . 髙橋あずさ・奥村純子・森田祐二・知地英征.2017. テーブルビートおよびカクタスペア果汁中の含窒素 色素ベタレインの抗酸化性と吸収動態.日本食品科 学工学会誌 64(2): 51-58.

Takahata, K. 2017. Effects of stem constriction using steel washer rings on the soluble solids content of pepino (Solanum muricatum Ait.) fruit. Hort. J. 86: 470-478. 髙畑健・川口洋一・桐生義則.2018.リング処理が水

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- 60 - 耕ペピーノの生育および果実品質に及ぼす影響.園 学研 . 17(別 2): 219. 豊田秀吉・庄司竜三・茶谷和行・北 宜裕.1986.ペピー ノ葉外植片からのカルス誘導とその植物体再生.植 物組織培養 3(2): 89-91. 財務省関税局.2018. 財務省貿易統計.[Online] http:// www.customs.go.jp/toukei/info/index.htm(2019 年 1 月 6 日確認). (受付 2019 年 2 月 28 日,受理 2019 年 4 月 24 日)

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