三重 大学大学院教育学研 究 科教科 教育専攻筏術教育専修
中 国天津地域 における中学生 を対象とした 知財 学 習プ ログラム の 開 発と評価
王 東 犀(2 0 6 M O 3 8)
提 出 年 月日:2 0 0 8 年2 月 1 3 日
指導教員:松 岡 守
別 紙 様 式 第3
論 文 目 録
三重 大 学 大 学 院 教育学研 究 科
別 紙 様 式 第4
論 文 要
三重 大 学 大 学 院 教育学 研 究 科
教 科 教育専 攻 技 術 教育専 修 氏 名 王 東 犀
1 . 問題と目 的
現在、 中 国に おける知 的 財 産( 以 下、 知 財) に関して、 違 法コピ ー 商品の氾 濫 など が問 題とな
っている。 その解決は大 きな 課 題となっている。 中 国の知 財 問 題の主 な原 因として挙 げられ るの は、 中 国に おいて知 財を尊 重 するという知 財マインドの育成が浸 透し ていないこと にあると考えら れ る。 知 財マインドの育成は、 単に知 財 知 識 を 教え る、 罰 則の強 化 等で解決 する問 題で はな
い。 教育の中 で 知 財 を取り上げることは、 今 後の中 国の発 展のた め にも、 また生 徒 達の創 造 力 を 伸 ばすた め にも必要であると考え る。
知 財 教育に おいて は、 生徒たちに知 財マインドの育成として、 知的 財 産 権の理解と共 に社 会 的・集合 的 な 事 柄の解決に向 けての共同 的 行 動 力 を育 成 することが求め ら れて いる。 これ らの 知 財マ インドの育成に は、 協 同で問 題 を解決 する学 習が効 果 的であると考え る。 協 同で問 題 を 解決 する学 習 を指 導 する た め
.に は、 生徒たちが協同し問 題を解決 するスキルを身につけて おく 必要があると考え ることか ら、 中 国の中学 生 を対 象とした知 財 教育プログ ラム の導入を検 討した。
本 研 究で は、 中 国の中 学 校に おける知 財 学 習の展 開のた め に、 中 国の中 学生を対 象とした 知 財 学 習モデルに基づいた教育プログラムを 開 発し、 開 発した教育プログラム の有 効 性 を検 証 することを目的とした。
2 . 研 究 内容
は じ め に、 日本の知 財教 育と中 国の知 財 教育の先 行 研 究 を整理 し、 到 達 点と課 題を明らか に した。 次に、 日本 人 大 学 生と在日中 国 人 留 学生を対 象に質 問 紙 調 査 を 実 施し、 知 財 意 識の現 状を明 らか に し た。 続いて、 日本の知 財 教育と中 国の 知 財 教育の先 行 研 究と知 財 意 識 の現 状 調 査で得 られ た知 見、 及び 日本の知 財 教育モ デル の先 行 研 究 を基に、 中 国の中 学 生 を対象と した知 財 学 習モデル を構 想した。 構 想したモ デルは主に講 義・協 同 実習・成 果共有3 つ部 分で あ る。 構 想し た学 習モデルに基づ いて、 中 国の中 学生を対象と した知 財 教育プログラムを開 発し た。 学 習モデルをもと に開 発した 知財 教育プログ ラム の有 効 性を、 中 国天津 市 内の重 点 中 学 校
の中 学 生 を対象とした知 財 教育の実 践の中で検証した。
3 . 結 論
中 国の 中 学生を 対 象 とし た知 財 学習モデルに基づ いた知 財 教育プログラムを 開 発、 そのプロ グラム の有 効 性が確 認できた。
研 究 要 旨
1 . 問 題と 目的
現 在、 中 国に お け る 知的 財 産( 以RF 、 知 財) に関し て、 違 法コピ ー 商品の氾i監 など が問 題となっ ている。 その解決は大き な課 題となっているo 中 国の知 財 問 題の主 な 原 因として挙 げら れ るのは、
I‑Ij 国に おいて知 財を尊 重 するという知財マインドの育 成が浸 透してい ない こと に あ ると考えら れ るo
知財マインド♂)育 成は、 単に 知財知識を教え る、 罰 則の強 化 等で解決す る問 題で はない。 教育の 中で知財を取り上 げ ること は、 今 後の 中 国の発 展のた め にも、 また 生徒 達の創 造 力を伸 ば すた め にも必要であ ると考え る。
知 財 教育に お いて は、 生 徒たちに 知財マインドの育成と して、 知的 財 産 権の 理解と共に社 会 的・ 集合 的 な 事 柄の解決に向 けて の共同 的 行 動 力を育 成 することが 求め られている。 これ らの知 財 マインドの育 成に は、 協同で問 題を解決 する学 習が効 果 的であ ると考え る。 協同で問題 を解 決 する学 習を指 導す るた めには、 生徒たちが協同 し問題 を解 決 するスキルを身に つ け て お く 必要が あ ると考え ること か ら、 中 国の中 学生を対 象とした 知財 教育プログ ラムの導入を検 討し た。
本 研 究で は、 中 国の中 学 校に お け る 知財 学 習の展 開のた め に、 中 国の 中 学生を対 象とした 知 財 学 習モデル に基づ いた教育プログラムを開発 し、 開発 した教育プログ ラムの有 効 性を検 証す る こと を 目的と した。
2 . 研 究 内容
は じ め に, 日本の知 財 教 育と中 国の知 財 教 育の先 行研究を整理 し、 到達 点と課 題 を 明 らかにし た。 次に 、 日本人大 学生 と在日中 国 人 留 学 生 を対 象に質 問 紙 調 査 を実 施し、 知財 意 識の現 状 を 明らか に したo 続い て、 日本の知財 教 育と中 国の知財 教 育の 先 行 研 究と知 財 意 識の現 状 調 査で 得られ た 知見、 及び 日本の 知財 教 育モデル の先 行研究 を 基に、 中 国の 中 学生 を対 象とした知 財 学 習モデルを構 想した。) 構 想したモデルは主に講 義・協 同 実 習・成 果 共有3 つ部 分で あ る。 構 想し た学 習モデル に基づ いて、
IiJ国の中 学 生 を対象とした 知財 教育プログ ラムを開 発し た。 学 習モデ
ルをもと に開 発した 知財 教 育プログラム の有 効 性を、
【二r7国天津 市 内の重 点 中学 校の中 学生 を対 象 とした 知財 教 育の実 践の中で検証したo
3 . 結論
中 国の中 学生 を対 象とし た 知財 学 習モデル に基づ いた 知財 教育プログ ラムを開 発、 そのプログ ラムの有 効 性が確 認できたo
目 次
屠1 ̲夢 魔窟 … ............ … ... … … ...̲....̲.......,.̲̲̲̲.̲̲..̲.̲̲̲̲.̲..̲̲̲.̲.̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲̲.̲ … … … ..̲̲... 1
1 . 序 論
1.1 知的 財 産が 注 目 され た背 景
1.2 知的財産教 育の必 要性
1.3 中 国の知 的財産の現状
1.4 中 国にお ける知的財 産教 育の必 要 性 2.研究目的.̲ … … … … … ‥ ‥ … ノ.. … ..... … … .,
3.研究 方 法
.. … ‥
…
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参考5/ m E # .......................... … ... … … ......................................... … ......... … .... 6 屠2 賓 鬼 鵬 薪に廃すa 度存 蘇 穿吟成果と 勝 ‥ … … .̲.̲...̲.......̲..... … … 7
1ー. 緒言
2 . 知財 教 育の現 状
2.1 ij 本に おいて知 財 教育の背 景
2.3 各分野 に お け る 人材 育 成の現 状と 課 題 3 . 中 国にお け る 知的 財 産 権の発 展
3. 1 知的 財産権 法 制 度の歴史 的経 験と創設
3.2 改革開放期に お け る 知的 財産権 法 制 度の創設 4 . 中 国に おけ る 知 的財産教 育の現状. …
4.i 中 国の初 等中等 教 育の知財 教 育の現状
4.2 中国の初 等中等 教 育の知財 教 育の課 題 5 . 結言
7 7 7 9
1 3 1‑,i 1 5
16 1 6 1 7
… ‥ … . … ‥ ‥ … .1 7
参考5! 棚 .̲ … … .....̲..̲.. … . … . … … … ... … .̲.....̲..........̲... … … ...... … … .............. 1 8 屠3 孝 中国の 中学#7ti= おij a 棚 番草野モ デル の 願 ............ … ...... … ... 1 9
1 . 緒 言 . … .1 9
2 . 初 等 中 等 教 育に おける知 財学 習モ デル ‥ … … … … . … … … . ‥ ‥ … … … ‥ … . … … … … ‥1 9 3 .
一 般 的なワ ー ク ショ ッ プ学 習モデル 20
4 . 日中大学生の知財 意識の調 査
4. 1 知財 意識 調査
4.2 調 査 日的
4,3 調査方 法
5. 中 国の中 学 校にお ける知財 学 習モデル の構想
5.1 中 国の 中学生 を 対象とした 知 財学 習の基 本モデル
5.2 中 国の 中学生 を 対 象 とした 知 財学 習モデル
6 . 結言 … … … ‥ … … . … ‥ … … 2 7
参考5 / 舶 軒 … ...... " . … .̲̲... … ....̲.... … .. … … … … … .̲.̲...... … ..........・ ‑ ・・・・・・・・・・・・・・・ 2 9
B A4 賓 鬼 僻 草野そf‑)I i, 勝 L,た度 薯フ わク17 ム の尿穿 と 祈 鉱・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 0
1 . 緒言
2 . 中国の中 学生 を対象とした 知財 教 育プログラム . … … ‥
2. 1ヰ 国の中 学生 を 対象とした 知財 教 育プログ ラム の開 発
2. 2知財 教 育プログラム の実 践
2. 3 中 国中 学生 を 対象とした 知財 教 育プログラム の評価
2. 4 嫁菜 と考 察
3 . 結 言. … .. … ‥
3 0 3 0 3 0 35 3 7 38
4 4
参 考 5/ 屠 文厨... … .............̲........................................・・・.・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 5 彦左夢 厳粛............ … ................. … .......... … .........・・・・・,・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 6
1 . 各 章の結 論
2 . 今 後 の課 題
… ‥ … … … … 4 6
. … . … 4 7
# # ........̲.................................. " .......................................・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 8
第1 章 緒 論
1 . 序論
1 .1 知 的 財 産が注目され た背 景
近 年、 グロ ー バ ルな 市 場 競 争の激 化、 I T やバイオ テ クノロジ ー 等新たな 技 術 革 新の拡 大、 さら
に は世 界 的 な 知 的 財 産 権 保 護の強 化という市 場 環 境に おい て, 産 業の国 際 競 争力 を強 化し、 経 済 を活 性 化し ていくた め に は、 各 国は研 究 活 動 や 創 造 活 動の成 果 を知 的 財 産として戦 略 的に保 護・活 用していくことが重 要になっている。
アメリカ は、 1 9 8 0 年 代に現 在の日本と同様の長 期 的 な 景 気 停 滞 を「プロ・ パテント政策( 知 的財 産 重 視 政策)」に より打 開した。 す なわち、 貿易 赤 字の拡 大・ 産 業の空 洞 化は優れ た技 術が法 的に 保 護 され ていない ことに よ るとの認 識か ら、 知 的 財 産 制 度の見 直しを行い、 こ の結 果、 特 許 出願 数 が急増し、 技 術貿易 収 支の大 幅 黒 字 を実 現した1)。 さら に、 「知 恵の集積」 と「知 的 財 産の創 出」 に よ る新 事 業 創 出が国 際 競 争 力を高め ることとなっ た。 こ のような 状況で、 各 国の企業か ら知 的 財 産 が注目され ている。
各 国の企業か ら知 的 財 産を取り込 む 一 方で、 知 的 財 産人材育成の必要 性が求められ ることとな
り、 国 際 競 争に勝て る層の厚い知 的 財 産 専 門 人 材 育 成の必要 性、 国 民の知 的 財 産に対 する意識 改 革の必要 性(モラル・創 造 力・活 用 力)、 そ して将 来 国 を支え る 子ども達 ‑ の教育と知 的 財 産の 関 係を重 要 視し、 知 的 財 産 教育を 公教育の場に位 置づ け る必要 性が求められ ることになっ た。
1.2 知 的 財 産 教育の必要 性
企業に お いて知 的 財 産 部 門の存 在 感を認 識し たともに、 知的 人 材の不 足感 も拡 大している;大 学 知 的 財 産 担 当の研 究 者 も 不足状 況が見られ る;知 的 財 産 人 材の地 域の偏 在の問 題 も存在して
いる2)。 こ のような課 題を解決し、 知財立国 を目指 すに は、 国 民が全 体の創 造 力を持ち、 そ し て、 知 的 財 産 尊 重 するマ インドを育成し、 創 造 性を育成 すること は将 来の知 的 財 産 人 材の育成に とってと
ても重 要である。
以上のような日本の経 済・社 会の状 況 やアメリカの知 的 財 産 政 策の動 向 を踏ま え、 日本も、 知 的 財 産 を創 造、 保護及び活 用していくた めの知 的 財 産 政 策に取り組み始め ている。 具 体 的に は、
2 0 0 2 年3 月 に「知 的 財 産 戦 略 会 議」 が設 置され、 同年7 月 に「知 的財産 戦 略 大 綱」 が定められ た。
こ の 「知 的 財 産 戦 略 大 綱」で は、
「知的財 産立国」 の実 現 を目指して、 知 的 財 産 創 出の担い手とし て大 学 及び 公的 研 究 機 関の役 割が重 視 され、 様々 な施策が打 ち 出されている3)0
1 .3 中 国の知 的 財 産の現 状
近 年、 中 国に おける知 財 紛争が頻 発している. た とえば 中 国で は, 模 倣 品の製造・販 FL , 商標 侵 害 な どの悪 質かつ巧 妙 な海 賊 行 為が横 行し, それ らに対 処 するf=め に先 進 国 政 府 もしくは その
企 業はさまざまな 対 策 を講じざるを えない状 況となっている。