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斎 藤 一 雄*

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Academic year: 2021

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(1)

知的障害養護学校小学部における音楽の教材 と授業に関する調査研究

論 文

斎 藤 一 雄*

S 養護学校小学部の児童 の実態 を リズム指導や器楽指導の観点か ら把握 し、その実態 に合 わせ た 自作 曲を開発 し、その発展教材 と して合奏 を取 り上げ、実際 に授業 を展 開 し、分析 を行 った結果 をもとに、教科書掲載教材、 自作 曲、合奏 曲、授業 の展 開の し方、指 導計画の立案 な どについて、小学部音楽担 当教員の考 え方 を調査 した0

その結果、教科書掲載 曲教材 で使用 されている曲 も多 いが、他 にテ レビ番組等 による教材 も使用 されてい る、使用 してみたい 自作 曲や合奏 曲はあるが、実態把纏 の項 目について も担 当の児童の実態 に関係す る、授業の展 開については基本的 な流 れ を作 ることの重 要 さは うかが えたが、合奏指導や発表会 についてはい くつかの考 え方がある、年 間を見通 した音楽 の指導計画 と個別 の指導計画 は重 要であ るこ とな どが明 らか になった。今後、児童個 々の表現 の受 け止 め方や音楽表現 を高め るための指導方法 の検討が課題 となっ た。

Ⅰ 問題 と目的

養護学校用音楽科教科書 ( 文部科学省 、2 0 0 2) には、小学部 用のおんが く☆、おんが く☆☆、おんが く☆☆☆、中学部用 の 音楽☆☆☆☆ の 4 種がある。それぞれ 、6 0 曲前後の教材 で構成 されてい る。 また、教科書解説 ( 文部科学省 、2 0 0 2) には、奉 本的な考 え方や重複障害児の指導、各教科書別 に教材 の活用の 仕方、 さらに、調性 、拍子、速度、音域、教材選択 の観点や基 準が掲載 されている

しか し、養護学校用音楽科教科書や教科書解説 について活用 されていない現状があ り、その理 由 として、教科書 の使用が む ずか しい児童 の実態 と児童の実態 に合 った教材 が少 ない こ とが あげ られ る と斎藤 ( 2 005) は調査 結果 を報告 してい る。斎藤 ( 2 0 0 3) は、おんが く☆、おんが く☆☆、おんが く☆☆☆掲載 の各教材 につ いて、実際 に分析 した結果 を報告 してい る 。2/ 4 拍子 の 曲 と 4/ 4 拍子 の曲の割合が大部分 を占め、 1 0 0‑11 9 のテ

ンポの 曲が多 く、 お んが く☆ には 8 小節 か ら 1 4 小節 の短 い 曲 が、おんが く☆☆☆ では 1 6 小節以上の長い曲の割合が多 くなる 傾 向がみ られた としている。 また、斎藤 ( 2 0 0 3) は、音楽の教 科書 には、 リズム も単純 でわか りやすい構成の曲か ら曲の構成 もリズム もやや複雑 な曲‑ と、子 どもたちの理解 や表現 の発達 にそって教材が選択 され、子 どもたちの興味 ・関心 や生活 に関 連 した教材 も新 しく加 え られ、そq )うちの約 7 5% が歌唱教材 で あった と報告 してい る。

知 的障害児 を対象 と した リズ ムや器楽 の指導 において斎藤 ( 2 00 4) は、歌 唱教材 に合 わせ て拍打 ち した り、歌詞 にあ る擬 音 な どのパ ター ンに合 わせ て楽器 を鳴 らした りす ることがみ ら れ るが、歌唱教材 を リズム指導 に使用す ることは、児童が 曲を 知 っている、歌詞 とリズムパ ター ンが一致 してい る、歌 唱 よ り 手拍子等のほ うが親 しみやすいな どの点で有効である とい う。

上越教育大学学校教育研究科臨床 ・健康教育学系

しか し、児童の リズム同期 の実態 に合 わせ て教材が作 られて いるわけで はない。 曲が長す ぎた り、 テ ンポが速か った り、 リ ズムパ ター ンが複雑であった り、 曲の途 中で リズムパ ター ンが 変化 した りす ることがみ られ る。そ こで、児童 の実態 に合 った 自作 の教材 の開発 とい うことも必要 となる。 また、児童の リズ ム同期 の実態 をどうとらえるか、児童の実態 に合 った教材 を ど う自作 した り選 択 した りす るか、指導計画や授業 の展 開は どう あった らよいか、 また、実際 に行 った授業の結果 として児童が

どの ように学習 しているか等 を検討す る必要がある。

そ こで、 S 養護学校小学部の児童の実態 を リズムや器楽の指 導の観点か ら把握 し、その実態 に合 わせ た 自作 曲を開発 し、そ の発展教材 として合奏 を取 り上げ、実際 に授業 を展 開 し、児童 の反応 を記録 し、分析 を行 った。

授 業 は、 S 養 護 学 校 小 学 部 の 3 組 ( 5 ・6 年 生 ) と 1 組 (1・2 年生)の 2 学級 を対象 とした。

小学部 3 組 で実施 した音楽の授業 は、身体表現 「 頭 の上でパ ン」お ざわたつ ゆ き作詞 ・作 曲、 リズム同期 の実態把握 と自作 曲 「 手 をたた こう 」 「 手拍子パ ン」、歌唱 「カ レー ライス」 とも ろ ぎゆ きお作詞 ・峯 陽作 曲、「あめふ りくまの こ」鶴見正夫作 詞 ・湯 山昭作 曲な ど、器楽 「ア どこ ヨンの橋 で」 フランス民謡 他 とい う流れ を基本 として 6‑ 7 月にかけて 1 2 回行 った。

小 学 部 1組 で実施 した音楽 の授業 は、 あい さつ 「せ んせ い とお ともだ ち」吉 岡治作 詞 ・越 部信 義作 曲、パ ネル シア ター

「たぬ きのお茶屋」増 田裕子作、歌 と身体表現 「に ぎってひ ら いて」安 田浩作詞 ・作 曲、 リズム運動、 リズム同期 のための 自 作 曲 「 手 と手 をパ ッチ ン 」 「たい こを ドン」 と器楽 「大 きなた い こ」小林純一作詞 ・中田書直作 曲、あい さつ 「さような ら」

(自作 曲) とい う流 れ を基 本 と して 1 1月 に 1 週 間 5 回連続 で 行 った。

年度の最後. に、学習発表会で 1 年間の学習の成果 を発表す る とい う目当て を持 った単元学習 として、鈴 と トライア ングルに

‑ 1 9

(2)

よる合奏 「いつか王子様が 」Chur c i l l 作 曲、鍵盤楽器 を加 えた 合奏 「 小 さな世界 」She r ma n 作 曲を行った。

これ らの実践か らは、教科書掲載曲のなかに授業で活用で き る教材がある、短 くて歌詞 と動作が一体 となった 自作 曲が有効 である、年間を見通 した 日々の授業の積み重ね、児童の音楽 と のかかわ りや実態 に応 じた楽器や楽曲の選択や編曲、 1 年間の 学習の積み重ね として合奏等 を発表することは重要であること などの示唆 を得 ることがで きた。 しか し、得 られた結果につい ては、各養護学校 によって小学部児童の実態や教育課程、指導 す る敦月の考え方などによって異 なる可能性がある。

そこで、 S 養護学校小学部で行 った リズム指導や合奏指導に ついての実践研究 をもとに、全国の知的障害養護学校小学部の 音楽担当の教員 を対象に、教科書掲載教材 と自作 曲 ・合奏曲の 活用、 リズム指導等に関する実態把握の内容、授業の展開の仕 方、合奏 による発表会、指導計画の立案などに関する考え方を 把握 したい と考えた。そ して、それぞれの学校で児童の実態や 教育課程が異なるとして も、養護学校小学部の 「 音楽」におけ る リズム指導や合奏指導について、共通 した知見 を兄いだす こ とがで きるのではないか と考えた。 この調査研究 には、実態把 握の内容 を具体化すること、児童の実態に合わせ た教材 開発が 必要であること、活動の流れを毎回同 じように して授業展開す ることが一つの展開方法であること、一年間を見通 した指導計 画の立案が重要であることなどについて、実践結果 を踏 まえて 示す ことがで き、授業実践 を進める上での重要 な視点が提堺で

きるとい う意義があると考える。

Ⅰ 方法 1 対象

全国の知的障害養護学校 ( 小学部) 4 5 2 校 において音楽の授 業 を担 当する教員各 1 名、計 4 声 2 名 を対象 とした。

2 方法

S 養護学校小学部で行 った リズム同期 と合奏指導に関す る実 践研究をもとに、ア ンケー ト用紙 を作成 し、郵送で送付 し、回 答 を求めた。

3 アンケー ト調査の内容

1 ) リズム指導や合奏指導に使用 している教科書掲載曲 2)開発 した 自作 曲の中で使用 してみたい教材

3)合奏用 に編 曲 した ものの中で使用 してみたい教材 4)家庭での音楽 とのかかわ り調査の内容

5) リズム同期 に関する実態把握の内容

6)音楽の授業 を展 開する上で重要だと考える項 目 7)合奏指導 を展開する上で重要だ と考える項 目 8)音楽の指導計画の立案において重要だ と考える項 目

Ⅱ 結果 1 、 回収

全国の知的障害養護学校 ( 小学部 ) 4 5 2 校 に郵送 によって配布 し 、21 0校か ら回答があった ( 回収率 4 6 . 5 %)。有効 回答 は 2 0 8 人か ら得 た。

2 リズム指導や合奏指導で使用 している教科書掲載曲 養護学校音楽科教科書か らリズム指導や合奏指導 に使用で き る教材 を選択 し、 リズム指導や合奏指導において、ほぼ毎年便

(

用 している ・使用 しているとい う教材 について きいた。ほぼ毎 年使用 している ・使用 している と答 えた教員が多かった教材 は、「あわてんばうのサ ンタクロース 」1 5 2 人、「 お もちゃのちゃ ちゃち ゃ 」1 45 人、「 大 きなたい こ 」1 4 4 人、「山のおんが くか」

1 4 3 人、「 手 をたた きましょう 」1 3 8 人であった。次いで、「きら

● きらほ し 」1 2 8 人、「 頭肩 ひざボ ン 」1 2 5 人、「どれみの うた 」1 1 4 人、「 手 と手 と手 と 」1 1 2 人、「こぶたぬ きつねこ 」1 0 8 人、「 かえ るのがっ しょう 」1 0 7 人、「 南の島のハ メハメハ大王 」9 7 人、「む しのこえ 」8 7 人な どであった。 これ らの曲は、ほぼ毎年使用 し ていると答 えた教員の数 も 2 8‑9 0 人 と多かった。

逆 に少 なか った教材 は、「小 さな風 とクル ミの木 」0 人、

「ぴ‑ぼ‑ぴ‑ぼ ‑」2 人、「はの うた 」3 人、「あ まだれ 」4 人、「 みんなおんが くか 」8 人、「ビーん ・か つ 」9 人、「クシコ スポス ト 」1 0 人、「スケー ターズ ワルツ 」1 1人、「オーラ リー 」 1 2 人、「アマ リリス」「あ しぶみたんたん 」1 5 人、「ゆ きのお ど り 」1 6 人、「びっ くりシンフォニー 」1 7 人などで、ほぼ毎年使用 していると答 えた教員の数 も 0‑4 人 と少なかった。

自由記述 か らは、「音楽の教科書 に よる指導 は行 っていな い」「 教科書教材の曲はあま り使用 していない」「 音楽科教科書 にある曲は、だいぶ長い間使われている曲も多 く、それな りに よい曲だ と思 うが、それ以外 にテ レビ等の CD の音楽 を聴いて いるときの表情や反応が楽 しそ うなもの も確かだ」 などがみ ら れた。

3 自作曲の中で使用 してみたい教材

図 1 に、 リズム同期 を促すための 自作 曲で、 リズム指導の教 材 としてぜ ひ使用 してみたい、使用 してみたい と回答 した教員 の人数を示 した。ぜ ひ使用 してみたい ・使用 してみたいと答 え た教員の数 を合 わせ る と、「 手 をたたこう 」1 0 2 人、「たいこを ドン 」8 6 人、「おなかをボ ン 」7 8 人、「 手拍子パ ン楽 しくパ ン」

7 3 人、「きゅう りを トン 」6 8 人、「 手 と手 をだ して 」6 0 人などが 多かった。

手拍子 によるリズム同期 を含 む課題ではあるが、「ほれたよ わっ しょい 」5 8 人、「 子犬の さん ぼ」5 2 人、「 遊園地 に行 こう」

51 人、「さような ら 」2 8 人な どの行事や リズム運動 な どに関す る自作 曲をあげた教員 も少な くなかった。

自由記述か らは、「どの ように リズム打 ちをね らうのか、そ.

の意図が伝 わって きた」「リズム同期 を誘発す るものだ と思っ た」「 歌詞 と動作が一体 となっている」「 短 く、わか りやす く、

弾 きやすい」 な ど、 自作 曲の よい点 について 21 点あ り、「 和声 にもっと工夫のある楽曲があるとよい」「 類似曲が多い」「 音楽 の中の リズムを感 じ、心お どる、 自分の リズムとして表現 した くなるような教材 も必要か」「 展 開のある曲の中での部分奏 も かえって覚 えやす くてよいのではないか」 と自作 曲の作 り方に ついての意見が 1 3 点、「いろいろ試 してみたい」「 音楽の授業 に 限 らず、朝の会、帰 りの会や授業の始 ま り等で使いやすそ う 」

「 校外学習で歌詞 を入れ替 えて使 った」 な ど活用 したいが 1 5 点、その他、既成の曲について 4 点、 自校の子 どもの実態 に合 わないが 2点、 自作 曲の問題点の指摘が 3 点、その他 自校の実 践 などについてが 1 0点あった。

4 合奏用 に編曲一 した曲の中で使用 してみたい教材

図 2 に、合奏用 に編 曲 した曲について、ぜ ひ使用 してみた い、使用 してみたい と回答 した教員の人数を示 した。ぜ ひ使用

‑ 2 0 ‑

(3)

してみたい ・使用 してみたい と答 えた教員の数を合わせると、

多い順 に 「 小 さなせかい 」8 8 人、「こ ぐまの二月 」 「しろ くまの ジェンカ 」61 人、「ア どこ ヨンの橋 で 」5 4 人、「オーラリー 」5 2 人、「アマ リリス 」5 1 人、「びっ くりシンフォニー 」4 3 人、「クシ コスポス ト 」3 5 人、「いつか王子様が 」2 6 人、「くまさんお どれ」

1 9 人であった。

自由記述か らは、「 児童の実態が幅広 く、鍵盤楽器がで きる 児童 も少 な く、合奏で悩 んでいた 」 「 楽譜その ままではむずか しい ところもある 」 「 パー トの数がち ょうどよい 」 「 活用で きそ うな編曲が多 く、参考になった」など活用で きそ うだ という意 見が 1 4 点、「で きるだけ子 どもたちにな じみのある曲で取 り組 ませたい 」 「 扱 いやすい楽器 を選ぶ ことも大切だが、曲調 も大

タタタタタン さようなら 手と手をパッチン 手拍子パンパン 123 4 手と手 とパ ンパンパン

手 拍子パン それ拍 手 ! 遊園地に行こう 子犬のさんぼ 手 拍子れんしゆう ほれたよわ っしょい

手 と手をだして きょうりをトン 手拍 子パン楽しくパン おなかをボン たいこをドン 手をたたこう

くまさんおどれ いつか王子 様が ウシコスポスト びっくりシンフォニー

アマリリス

*‑5l J‑

アどこヨンの橋で しろくまのジェンカ ニぐまの二月 小さなせか い

切 にしたい 」 「曲の内容が イメージしやすい曲が よい 」 「 簡単で ( 音的にも、 メロディの繰 り返 しのような形 として も)聴 き映 えのす る曲を選 びたい」 な ど合奏 曲 としての選 曲につ いて 1 3 点、「 楽器同士が交互 に掛 け合 いの ような形での合奏が、小学 部段 階では しやすいように思 った 」 旋律 とリズムの一体感 に よ り、 リズムを印象づけることがで きると思った」など編 曲に

‑ついて 9 点、「 児童の実態か ら合奏 には取 り組んでいない」「 高 度す ぎて、 この中の楽器や リズムで合奏す るのはむずか しい が、題材 はよい と思 う」など担当 している児童の実態 と合奏 に 関する意見が 8 点、その他 「聞 き慣れた楽曲は、特 に導入期 に おいて取 り掛か りやすい 」 「リズム同期以前の児童 も交 えた合 奏曲も考えていただけるとよい」などが 1 1 点あった。

2 00 人 図 1 リズム同期を促すための自作曲で使用してみたい曲

2 00 人 図 2 合奏曲として使用してみたい曲

5 家庭での音楽 とのかかわ り調査の内容

図 3 に、小学部児童の家庭 における音楽 とのかかわ りについ て、「 好 きな曲 」 「 苦手 な音 」 「 音楽 を聴いているときの表情や 反応 」 「どの ように音楽 を楽 しんでほ しいか」 を聞いてお くこ とは重要であるか どうかについて、アとて も重要、イ重要、 り どちらともいえない、エ重要ではない、オ全 く重要ではないの 5 件法で きいた結果 を示 した。

「 好 きな曲を聞いてお くこと」は重要 6 2 . 3% 、「 苦手な昔 を聞 いてお くこと」はとて も重要 4 8 . 8% 、重要 4 2 . 0% 、「 音楽 を聴い ているときの表情や反応」 は重要 6 3 . 8% 、「どの ように音楽 を

楽 しんでほ しいか」は重要 5 3 . 8% 、 どち らともいえない 2 9 . 8%

であった。

その他必要だ と考 えることについての 自由記述では、「 好 き な曲、テレビ番組 」 「 苦手な曲 」 「いろいろな種類の楽器を体験 した り 」 「日常生活や授業での様子 をしっか り観察す ること 」

が必要だ とい う意見が 2 1 点あった。

6 リズム同期に関する実態把握の内容

図 4 は、 リズム同期 に関す る実態把握 の 4 つの項 目につい

て、アとて も重要、イ重要、りどちらとも. いえない、エ重要で

はない、オ全 く重要ではないの 5 件法で きいた結果 を示 した。

(4)

「で きるだけ速 く手拍 子 で きるかの最 速手拍 子 」 は どち ら と もい え ない 46. 2% 、重 要 で は ない 28. 8%、「3 つ の テ ンポ ( 80bpm、1 6 0bpm、2 4 0bpm) に合 わせ ること」 は どち らとも い えない 44. 00 / .、重要 32. 9% 、、 「 」 主 J L JJ J 主の リズム パ ター ンに合 わせ ること」 は重要 48 . 1%、 どち らともいえない 3 3 . 1% 、「8 分音 や付点の リズム を含 む リズムパ ター ンに合 わ せ ること」では どち らともい えない 45. 0% 、重要 31 . 6% であっ

た。

どのように楽しむか 聴いている表情 苦手な音 好きな曲

8 分昔や付 点 リズムバターン 3 つのテンポ 最速手拍子

その他必要 だ と考 えることについての 自由記述 では、「児童 の実態 に合 わせ てや ってみ ること 」 「 休符で休 めるか どうか」

「や ろ うとす る気持 ちやで きる状況 を作 ること 」 「や らされ る のではな く楽 しんで取 り組めることが重要」 な ど実態把握の内 容や項 目について 1 7 点、「児童の実態か ら困難 な内容である」

「どの ような表情や仕草 を見せ るか 」 「感覚的につかめている ことで よいのではないか」 などが 6 点、その他 6 点あった。

0% 20% 40% 603 % 8αる 100%

図 3 家庭での音楽とのかかわり調査の項 目

0% 20% 40% 6 0% 80% 100%

図 4 リズム同期に関する実態把鐘の項 目

7 音楽の授業 を展開する上で重要 だと考 える項 目 1 )小学部 3 組 における授業の展 開について

図 5 は、小学部 3 組 において授業 を展 開す る上で重要 だ と考 える項 目について、ア とて もそ う思 う、イそ う思 う、 りどち ら ともいえない、エ思わない、オ全 く思わないの 5件法で きいた 結果 を示 した。

「授 業 での活動 の流 れ を毎 回同 じよ うに して展 開す る こ と が重要」 はそ う思 う 56 . 1%、「 教科書掲載 曲の なか に授業で活 用 で きる教 材 が あ った」 で はそ う思 う 66. 8% 、 「短 くて歌 詞 と動作 が一体 となった 自作 曲が効 果的だった」 で はそ う思 う 5 4. 6% 、 とて もそ う思 う 2 4 . 4 %、「 打楽器や鍵盤楽器 をつかって 表現す ることが十分可能だった」ではそ う思 う 5 4. 6% 、 どち ら

ともいえない 2 6 . 8% であった。

その他 の 自由記述 では、「自作 曲は、内容 としては子 どもに 合 っていて よい反面、伴奏 ( 音 ・リズム)が既成の曲よ りも、

どうも地味になる と思 うので、意欲付 け、雰囲気作 りに少 々欠 ける欠点がある ように思 う」 な ど自作 曲に関 して 5点、「 鍵盤 楽器 は、音程 に気づいている場合のみに使用す る」 な ど合奏 に 関 して 4点、「 児童 の実態 に基づ いている とい うことが重要」

■アとても重要 J l イ重要

■りどちらともいえない

■エ重要ではない

■オ全く重要ではない 野記述なし

■アとても重要 {イ重要

■りどちらともいえない

■エ重要ではない

■オ全 く重要 ではない 儒記述なし

な どが 3 点、「基本的 な授業の展 開の仕方で進める と、子 ども たちが見通 しを持 ちやす く、安心 してい られ、 自分の好 きな活 動 ( 授業 の 中のあ る部分) を楽 しみ にす るこ とが で きる」 な どが 3 点、「 何 をね らうのか によって授業の展 開は変 わって く る」 な ど 9 点あった。

2) 小学部 1 組 における授業の展 開について

図 6 は、小学部 1 組 において授業 を展 開す る上で重要なこと について、 ア とて もそ う思 う、 イそ う思 う、 りどち らともいえ ない、エ思 わない、 オ全 く思わないの 5 件法で きいた結果 を示

した。

「授 業 での活動 の流 れ を毎 回同 じよ うに して展 開す る こ と が重要」 はそ う思 う 58. 3% 、「教科書掲載 曲の なか に授業で活 用 で きる教 材 が あ った」 で はそ う思 う 66. 7% 、 「短 くて歌 詞 と動作 が一体 となった 自作 曲が効果的だ った」 で はそ う思 う 5 2 . 0% 、 とて もそ う思 う 2 6 . 5% 、「 打楽器や鍵盤楽器 をつか って 表現す ることが十分可能だった」ではそ う思 う 51 . 0% 、 どち ら

ともいえない 31 . 4% であった。

その他 の 自由記述 では、「 児童 の実態 に基づいているとい う

ことが重要」 などが 6 点あった。

(5)

楽器による表現 自作 曲が効果 教科 書掲載 曲 基本的な授 業の展 開

楽 器を使 った表現 自作曲 が効果的 教科書掲載 曲の活用 基本的な授 業 の展開

0% 20 % 40% 60% 8 0% 10m/ a

5 小学部3 線における授業の展開で重要な項目

0% 2C X y . 40% 60% 80% 1 ( Ⅹ) %

図 6 小学部 1 組における授業の展開で重要な項目

8 合奏指導を展開する上で重要だと考 える項 目

図 7 は、小学部において合奏指導を展開する上で重要だと考 える項 目について、アとて も重要、イ重要、りどち らともいえ ない、エ重要ではない、オ全 く重要でないの 5件法で きいた結

果を示 した. ‑

「 年 間を見通 した 日々の授業の積み重ね」が重要 5 0 . 0% 、 と て も重要 4 7. 8% 、「 児童の音楽 とのかかわ りや実態 に応 じて、

楽器 を選択す ること」が とて も重要 5 4 . 2% 、重要 41 . 8% 、「 児童 の音楽 とのかかわ りや実態に応 じて選曲し、編 曲すること」が とて も重要 5 2 . 5% 、重要 4 0 . 6% 、 「1 年間の積み重ねを合奏 とい う形で保護者その他 に発表す ること」は重要 4 0 . 1%、 どち らと もいえない 3 3 . 8% であった。

その他の 自由記述では、「 発表によって生徒 はや る気 を起 こ す ことにつながるし、それによって評価 されたことで 自信 につ なが る 」 「人前で発表す る経験 は大切 なことである」 など発表 に意義がある意見が 1 2 点、「 合奏す ることで 自信 をつけること は、 よい経験 になる 」 発表の形は、合奏 に限ることはない」

など合奏 を発表す ることについては 7 点、「人前で発表す るこ とは、他の心理的な要素がかかわるため、重要 とは思わない 」

などが 6 点、「 年間を見通 した展開、積み重ねの大切 さを再確 認 した」が 2 点、「 現実問題 としては、むずか しい 」 「 児童の実

合奏を発表す る 実態 に応 じた選 曲編 曲 実態 に応じた楽器選 択 授 業の積み重 ね

J rアとてもそう思う 十イそう思う

■りどちらともいえない

■エ思わない

■オ全く思わない 破記 述なし

■アとてもそう思う

■イそう思う

■りどちらともいえない

■エ思わない

■オ全 く思わない 弟記述なし

態 に応 じた楽器の選択、選曲、編曲は、いつ もむずか しい と感 じている」などが 5 点あった。

9 音楽の指導計画の立案において重要 だと考 える項 目 図 8 は、養護学校小学部において音楽の指導計画を立案す る 際に重要なことについて、アとて も重要、イ重要、りどちらと もいえない、エ重要ではない、オ全 く重要ではないの 5 件法で きいた結果 を示 した。

「 学校の教育 目標か ら児童個 々の 目標 と内容 をお さえた指導 計画の立案」は重要 5 8 . 7% 、 とて も重要 2 8 . 6% 、「 児童個 々の実 態 と内容か ら年間を見通 した指導計画 と授業の積み重ね」は重 要 4 9 . 3% 、 とて も重要 4 5 . 4%、「 発表会に向けては、事前学習 ・ ステージ練習による指導計画の立案」は重要 5 6 . 1%、 とて も重 要 2 8. 8% 、「 児童の実態 に もとづいた個別の指導計画の立案 」

は重要 4 5 . 9% 、 とて も重要 4 5 . 4%であった。

その他の 自由記述 については、「 個別の指導計画は とて も大 切で、 な くてはな らない ものだ」などが 7 点、「 先 を見通 した 指導計画 を立てることで、今 のね らいが よ り明確 になって く る」などが 4 点、「 音楽の内容 を必ず しも生活単元学習 と関連 した曲にしな くて もよい」が 2 点、その他 「 年度途中で も個別 の 目標、指導内容 を見直 して対応 してい く体制がで きることも 大切だ」などが 4点あった。

0% 20% 40% 6 0% 8 0% 1 00%

図 7 合奏指導を展開する上で重要な項目

■アとても重要

■イ重要

■りどちらともいえない

■エ重要ではない

■オ全く重要ではない

弊記述なし

(6)

個 別の指導計 画 発表会 の事前練習 年間を見通す 個 々の 目標と内容

0% 20% 4 0% 6 0% 80% 10 0%

図 8 音楽の指導計画の立案において重要な項目

1 0 その他全体 に関わる自由記述

「 実践 をとお した報告 をあ ま り見ることが なかったので、大 変助 か った。 自作教材や授業の展 開例、合奏へ の取 り組み な ど、参考 にで きる部分がた くさんあ り、今後生か してい きた い。現場 にあった取 り組みで、す ぐに活用 した 」 「 実際の養護 学校小学部での授業の展開など、 とて も参考になった。音楽療 法的な授業の進め方を重要視 して、今 まで授業 をして きたが、

今後 は一歩踏み出 して、 リズム習得や楽器 との関わ りに関 して も、 この研究報告書 を参考に して進め てい きたい と思 う」など が3 0点あった。

また、「 合奏指導の楽譜 に関 しては、特 に関心があった。今 年度の授業の中で も使 えるか も、、 、 と期待 を持 って教材研究 し たい。合奏のみな らず、歌唱の教材 について も、児童の実態に 合 わせ て編 曲 した り自作 した りす る必要性 も感 じている。 ま た、一方で、慣れた教材が子 どもを引 きつける底力 を持 ってい て、変なア レンジはい らなかった と反省することもしば しばあ る。音楽の持つ底の深 さを感 じる。 とにか く、すぼ らしい音楽 体験 を子 どもたちと作 り上げたい と日々思っている。そのため には、教員の感性が開かれていない といけない 」 「自分の指導 内容 と通 じる部分が多 く、 うれ しく思った。 リズムについて研 究 を進めた ことは、特別支援教育では特 に意義が大 きい と思 う 」 「穴 うめ うち、そ して今、導音か ら主音へ、又和音の解決 等の部分が、子 どもの 自発的な楽器‑の関わ りを導 き出せ るよ い手段 と思い、教材研究 をしている」などが 7 点あった。

「 本校小学部の音楽は、( ヨパ ネルシアターによる鑑賞 ・歌唱、

( 参あい さつの うた、③手遊び、④合奏 ( 楽器遊び)、⑤手遊 び、

( 参身体表現、( ∋素材 を使 った活動、( 参ふれあい遊び、⑨鑑賞、

とい う流れで活動 に取 り組んでいる」 など、 自校小学部q )実態 や実践 について紹介 した ものが 1 1点、「 パ ター ンにはめるよう な指導の場面 を見 るとうんざ りす る。 自由でカオスの ような騒 音の ようなゴチ ャゴチ ャの中か らだんだん、お もしろい リズム 遊びに、、、、 とか、 自由な表現 とか、子 どものキラキラ輝 く 部分 を生か した音楽がで きないのかな と思 うことがある。先 に 箱があって、その箱 に合わせ ようと苦労 して、エネルギーのあ まった子はいつ も 『 だめだめ』 を言われて、、、。そ うでない 音楽 って養護学校 ではで きないのか な ?と日頃思 っている」

「 音楽の授業が演奏の技術面に偏 り過 ぎることのないよう、芸 術性の高い教材 を児童 に出会わせてい くことも大切 にすべ きで はないか と感 じた。音楽によって心が動 き、それが表現 される ことを支援 してい きたい 」 「リズム同期 は音楽の中で大切 な要 素であると思 うが、同期で きたという喜びの他 にも音楽 を楽 し む喜 びは多 くある 」 「 小学部低学年の児童 には、 リズム同期 と

■アとても重要

■イ重要

■りどちらともいえない

■エ重要 ではない 暮オ全く重要ではない 礎記述なし

並行 して即興的な表現 を含めた 自由表現が大切である 」 「スキ

ル的な研究にとどまることな く、子 どもたちの豊かな生活へ広 げてい く、つなげてい く研究であることを願 う 」 「 音楽 を伝 え る側の教員の音楽性 を教材や楽器 を通 して児童生徒 に伝 え、児 童生徒の音楽性 を引 き出 し、育ててい くことが授業の 目標だ と 思 う。教材 を選び、組み立てる力、子 どもを見つめる力 を伸 ば してい きたい 」 「 練習 した もの を発表 し、達成感 を得 た り、は め られることで 自信 をつけた り、 自己肯定感 を高めることは、

とて も大切 なことだ 」 「 個 々の音楽的能力 をアセスメ ン トして お くことが重要 と考える。音楽 というのはそ うい う意味で個人 的なものか もしれない。 しか し、集団活動で もあるのでむずか しい」な どが 8 点、その他 「 今 まであいまいに曲の選定などを しがちであっ. たが、子 どもにとってのね らいをお さえた上で、

曲を選定する、 しか も系統的に科学的に、そ して検証 してい く ことの大切 さを学んだ」などが 1 0点あった。

I

、 Ⅳ 考察

本調査 は、 S 養護学校小学部の児童の実態 をリズムや器楽の 指導の観点か ら把握 し、その実態 に合わせた自作 曲を開発 し、

その発展教材 として合奏 を取 り上げ、実際に授業 を展開 し、児 童の反応 を記録 し、分析 を行 った結果 と調査用紙 を年度初めに 各校 に送付 し、回答 して もらう方式で 6 月に回収 した。年度当 初の事務の忙 しさもあ り、 S 養護学校の実践結果について読み とる時間が少なかった、 また、小学部段階では音楽の授業 を設 定 していない学校 もあ り、回収率が 5 0% を割 り込んだのではな いか と考える。

しか し、 このような音楽の授業 に関する教材や授業の展 開、

指導計画等についての調査は少な く、 自由記述 も含め、貴重な 回答が得 られたので、考察を行 った。

1 教科書掲載教材や自作曲について

知的障害の養護学校小学部では、児童の重度化 ・重複化 など の実態があ り、文部科学省著作の教科書 を使用 した音楽の授業 を行 うことがむずか しい現状 にある。 また、遊びの指導や 自立 活動 など、いわゆる領域 ・教科 を合わせた形態で授業 を展 開す る場合 もあ り、「 音楽」 とい う教科別の指導 を行 っていない学 校 も少なか らずある。 しか し、教科書 に掲載 されている曲を音 楽活動 において教材 として使用 している教員 も多 く、約 1 0 曲 は、多 くの学校でほぼ毎年使用 されている教材であることがわ かった。

特 に、 クリスやスや七夕などの行事 に関連 した曲が使用 され ている場合が多 く、 また、「リンリンリン 」 「チ ャチ ャチ ャ 」

「ドー ン ドン 」 「キュキュキュ 」 「タンタンタン」などの擬音の

(7)

部分のある曲が多いことも特徴 としてあげることがで きる。 こ れらの曲は、擬音 に合わせて楽器 を鳴 らして楽 しむことがで き る曲であるということもで きる。 さらに、多 く使用 されている 曲は、誰 もが知っている曲であ り、幼稚園や小学校低学年など でも使用 されている曲がほとん どであった。

逆に、使用 しているという教員が少ない曲は、一般によく知 られていない曲や合奏の曲として掲載 されている曲であった。

児童の重度化 ・重複化 などの実態により、合奏などがむずか し い児童が小学部に多いことも予想 される。

自作 曲については、多 くの学校で行事 に合わせて活用 されて いることが考え られるが、手拍子によるリズム同期 を含む自作 曲も、使用 したい とい う人 も 6 0 ‑1 0 2 人 と少なか らずいた。 こ れ らの 自作 曲は、 自由記述か らもあるように、 リズム打ちの意 図が明確で、短 く、わか りやす く、弾 きやす く、歌詞 と動作が 一体 となっているので リズム同期 を誘発す る曲が多い といえ る。

短 く、わか りやすい とい うことは反面、類似曲が多 くな り、

和声 として も同 じようになって しまうとい う問題点 も指摘 され ている。短 くわか りやすい ということにこだわ らな くて も、子 どもたちの理解や意欲 に働 きかける方法は他にもあるのではな いか という指摘 もあった。 ・

その点では、教科書掲載曲の中に適当な曲を兄いだすことが で きる。すでに多 くの学校で使用 されている曲や 「ことりの う た 」 「あたまの うえでパ ン 」 「にぎってひらいて 」 「あ しぶみた んたん」なども充分児童の理解や意欲に働 きかける楽曲になっ ていると考える。 また、音楽の授業だけではな く、「 朝の会」

「 帰 りの会」や授業の始 まり、校外学習の内容にそって歌詞 を 入れ替 えるなど、その学校の教育課程や子 どもの実態に合わせ て幅広 く活用で きる曲を広 く探す ことが必要ではないか と考え る。

2 合奏のための選曲 と編曲について

文部科学省著作の教科書に掲載 されている合奏 曲を中心 に、

小学部のいろいろな実態にある児童 を想定 して楽器 を選択 し、

編 曲 した ものを示 した。「いつか王子様が」 と 「くまさんお ど れ」は教科書にない曲で、使用 してみたい とい う人は 1 9 ‑2 6 人 と少 なか ったが、ぜ ひ使用 してみたい とい う人 も 4‑ 8 人い た。

これ らの背景には、 自由記述にもあったように、小学部は 1

‑ 6 年生 と幅広 く、 また、各学校によっては重複障害や重鹿の 子 どもたちも多いことが予想 され、実際に楽器 を扱 うことがむ ずか しい児童 も多いのではないか と考える。 リズム同期以前の 形式や約束 を最小限にした楽器の演奏や合奏 とい うことも考え てい く必要がある。今後の課題である。

また、児童が合奏する曲としてはむずか しいが、で きるだけ 子 どもたちにな じみのある曲、 曲の内容が イメー ジ しやすい 曲、楽器パー トの種類の適切 さ、楽器同士が交互に掛 け合いに なるような構成、旋律 とリズムの一体感のある曲、聴 きごたえ のする曲など、合奏 曲としての選曲について も幅広 くとらえる ことが重要である。 さらに、使用する楽器や児童に即 した編 曲 の工夫、オリジナルな楽曲の開発 なども重要である。

3 音楽や リズム同期に関する実態把握について

家庭 における音楽 とのかかわ りについて、中で も 「 苦手な音

を聞いてお くこと」はとて も重要だ とする回答の割合が多かっ た。学校での音楽の授業などで、耳ふ さぎをする児童がいた り する。その点か らも、「 苦手な音 」 「 苦手な曲調」 を把握 してお

く必要はある。

また、 リズム同期 に関す る実態把握の項 目については、 リズ ムパ ター ンに合わせ ることがで きるかをみることが重要だ とす る回答が 5割あったが、他 はどち らともいえないなどの回答が 多かった。 これ も合奏 と同様、児童の実態か ら困難な内容であ ることの指摘があ り、 リズム同期 にまで到 っていない児童が多

く存在することが予想 された。

そのなかで、休符で休めるか どうかを把握することが必要だ との指摘があった。 リズムパ ター ンには休符が含 まれるものが 多いが、休みがわか り、手拍子や楽器演奏 を止めることがで き ることは重要な課題であると考える。

4 音楽の授業を展開する上で重要なことについて

小学部 3 組 と 1 組における授業 については、授業での活動の 流れを毎回同 じように して展開す ることが重要、教科書掲載曲 の教材 は活用で きる、 自作 曲も効果的であるとい う回答が 8 割 前後あった。毎時間音楽活動や教材が変化す るのでは、児童が 見通 しを持 って活動することはむずか しくなる。 また、児童は

、 何 回 もくり返 し活動す ることに よって習得 してい くことが多 い。身体表現や歌唱、器楽、鑑賞などの活動 を帯状 に設定 し、

毎時間 くり返 し活動 しなが ら学習 を積み重ねてい く授業の展開 を 1 組で も 3 組で も行 った。そのことにより、子 どもたちが見 通 しを持 ちやす く、安心 してい られ、 自分の好 きな活動 を楽 し みにすることがで きると考えられる。

しか し、確かに子 どもの実態や音楽活動のね らい、教育課程 によって、授業の展開は変わって くる。小学部における音楽の 授業の展開は、音楽遊びとして展開する、 リ トミック中心に展 開す る、歌唱 ・身体表現 ・器楽 ・鑑賞の活動 を帯状 に展 開す る、一つの教材 を中心 に展開す る、行事 に向けて単元 を組 んで 展開するなどが紹介 されている ( 斎藤 ・斎藤 、1 9 9 7 ) が、今回 の調査か らは、歌唱 ・身体表現 ・器楽 ・鑑賞などの活動 を帯状 に展開 しようと考えている学校が多いことが示唆 された。

5 合奏指導について

小学部における合奏指導については、児童の実態か らむずか しいととらえている教員が多いことが予想 されたが、児童の音 楽 とのかかわ りや実態に応 じて、楽器 を選択すること、楽曲を 選曲 し、編曲すること、年間を見通 した 日々の授業の積み重ね が重要だ とする回答が 9 割以上 を占めた。

しか し、 1 年間の積み重ねを合奏 とい う形で保護者その他 に 発表することについては、意見が分かれた。合奏 を発表す るこ とで 自信 をつけることは、 よい経験 になるとい う意見 と、発表 の形は、合奏に限 らない とい う意見、人前で発表す ること自体 が児童の心理的な負担 になるので重要 とは思わないと主に 3 種 類の意見があった。

発表の場 も、学級 などの小集団の場での発表会、学部での発

表会、学校全体での発表会、学校外のホール等での発表等 も考

えられる. この点 も、児童一人一人のことを考え、児童の実態

等 によって意義 をみいだす ことがで きるか どうか、学級、学

部、学校全体で考えて設定す ることが重要だろう。

(8)

6 音楽の指導計画について

養護学校小学部における音楽の指導計画の立案については、

児童個 々の実態 と内容か ら年間を見通 した指導計画 と授業の積 み重ね と、児童の実態 にもとづいた個別の指導計画の立案が と て も重要だ と考えていることが うかがえた。 また、学校の教育 目標か ら児童個 々の 目標 と内容 をお さえた指導計画の立案の重 要性 もとらえることがで きた。

なかで も、個別の指導計画はな くてはな らない もの、先 を見 通 した指導計画 を立てることで、今のね らいが よ り明確 にな る、年度途中で も個別の 目標、指導内容 を見直 して対応 してい くことが重要であることが確認で きた。指導計画の重要性 とと もに、見直 しや柔軟 な対応の大切 さが示唆 された。

7 小学部の音楽の授業 と教材

本調査 は、 リズム同期や合奏指導 という点に着 目しなが ら、

実態把握か ら指導計画の立案、そ して、授業の展開について、

S 養護学校小学部の実践研究をもとに行った。そ して、文部科 学省著作の教科書の教材 とともに、児童の実態やね らいに合わ せた自作 曲の活用、い くつかの活動 を毎回繰 り返 しなが ら積み 重ね、合奏 とい う活動で学習の成果 を発表す ることが重要だ と 考えて、全国の養護学校小学部の教員の考 え方 を調査 した もの である。

各学校の小学部の児童の実態や教員の考え方などが異なるこ とがみ られたが、 リズム同期や合奏 などの指導の意義や進め方 に関 して、参考 となる視点 を提供で きたのではないか と考 え る。 また、子 どもにとってのね らいをお さえた上で、 自作 曲や 選曲 ・編 曲を工夫 した り、児童が見通 しが もて、学習の積み重 ねがで きるように授業 を進めてい くことの大切 さを示す ことが で きたのではないか と考える。

しか し、小学部児童の音楽活動 はリズム同期や合奏だけでは な く、他 にも音楽 を楽 しむ喜 びは多 くあ り、即興的な表現 を含 めた 自由表現の大切や、表現技能のみの習得だけではな く子 ど もたちの豊か な生活へ広 げてい く実践 の大切 さな どの指摘 も あった。

「 先 に箱があって、その箱 に合 わせ ようと苦労 して、エネル ギーのあまった子 はいつ も 『 だめだめ』 を言われて、、 、、 。そ う で ない音楽 って養護学校 ではで きないのか な」 とい う意見が あったが、子 どもらしさ、その子 らしさの尊重 と社会や音楽の きま りとのかねあいをどうするか とい う非常 にむずか しい問題 だが、無視で きない大 きな課題で もある

教育内容の選択 とい う点か らも、子 どもの発達に応 じた内容 の選択 と、社会の中で生 きる人間として獲得 していったほうが よい内容 を同時に成立 させ るむずか しさがある。 また、方法 と

して も、個 々の児童の表現 を受け止めつつ、で きることを増や してい くことは可能であ り、枠 にはめ る指導 は しないけれ ど も、だんだん枠 にそった表現がで きてい き、そ して、その枠 を 超 えた表現が可能 となるような指導 をめざしてい くことが重要 だ と考える。

そのためには、児童一人一人の表現活動のみ とりとともに、

対象の児童の興味 ・関心や李習のね らいにそった教材研究や教 材 開発 をさらに行 ってい く必要があ り、その教材がその子 に とって適切だったのか どうかの吟味を絶 えず行 ってい く必要が ある。

このように、音楽の教育実践 に関 して様 々な意見や知見 を集 約することがで きた。 さらに、各学校 において、事例研究や授 業研究などをとお して、実態把握の内容や教材選択、授業の展 開、指導計画の立案等についての視点や考え方を検証で きると よい。

文献

文部科学省 ( 2 0 0 2 ) おんが く☆ おんが く☆☆ おんが く☆☆

☆ 音楽☆☆☆☆.東京書籍.

文部科学省 ( 2 0 0 2 ) おんが く☆ おんが く☆☆ おんが く☆☆

☆教科書解説.東京書籍.

西田奈 々 ( 2 0 0 5) 通常の学級 における障害児への指導 一障害児 学級での取 り組み, の応用 ‑.学校音楽教育研究, Vo l . 9,2 5

‑ 2 7.

斎藤一雄 ( 1 9 9 5 ) 精神遅滞児の リズムパ ター ンへの同期 とテ ン ポ.埼玉大学教育実践研究指導セ ンター紀要, 8,1 ‑ 9 . 斎藤一雄 ( 2 0 0 3 ) 養護学校小学部用音楽科教科書の分析.学校

音楽教育研究, Vo l . 7,1 8 9 ‑ 1 9 3 .

斎藤一雄 ( 2 0 0 4) 知的障害児の リズム反応 における歌唱教材の 活用.上越教育大学研究紀要 ,2 4 ( 1 ) ,7 8 ‑ 8 7 .

斎藤一雄 ( 2 0 0 5 ) 養護学校用音楽科教科書の活用調査.発達障 害研究 ,2 7( 2 ) ,1 4 7 ‑ 1 5 2 .

斎藤一雄 ( 2 0 0 6) ヤマハ音楽支援制度 「 研究活動支援」平成 1 7 年度研究報告書 「 知的障害児の リズム同期 と合奏指導に関す る教材 開発研究」.

斎藤一雄 ・斎藤加代子 ( 1 9 9 7) 障害児のための音楽 ・リズム.

明治図書.

武田陽子 ( 2 0 0 4) 肢体不 自由養護学校 におけるリズム同期 を用 いた音楽指導の実践紹介. 日本特殊教育学会第 41 回大会 自主 シンポジウム 2 6 資料 .

宇佐川浩 ( 1 9 8 4) 音楽療法の発達論的検討.障害児の成長 と音

楽,音楽之友社 ,6 5 ‑ 8 5.

参照

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