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Tohru Mitsunaga,Kazuhide Nakada,Isao Abe Faculty ofBioresources,Mie University,Tsu,Mie514−8507

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(1)

115  

論   文  

相良プしけ′ニ㌔星;㍉シ■宮∵ジン郎セル万・・・‥一田町肯粁軒  

光永 徹*,中田一英*,阿部 勲*  

‡nhibitory Activity of Cellulase by theBark Proanthocyanidins  

Tohru Mitsunaga,Kazuhide Nakada,Isao Abe  

Faculty ofBioresources,Mie University,Tsu,Mie514−8507  

要   

樹皮の主要成分であるプロアントシアニジン(PAC)は、樹皮の高い耐腐朽性に関与していると考え   られており、樹木生理化学上大変興味深い天然有機化食物である。本研究では、数種の樹皮抽出物中の   PACのタンパク質沈殿能に着目し、水材腐朽過程で重要であるセルラ←ゼに対する阻賓作用について検   討した。7Ⅵc如(おγ椚α柁βぶg才由来のセルラーゼ阻啓活性を還元糖の定盈法と基質の粘度測定絵の2つの   方法で評価した。その結果、両方法においてPACが高い阻害活性を有することが認められ、その強さは   PACの分子盈、酸素化パターンに大きく依存することが示された。さらに、強力な木材腐朽菌であるオ   オウズラタケ(乃相川ツC郎βαJ〝ぶわゼめの培寒波液中のセルラーゼに対する阻審活性を測定した結果、すべ   てのPACにいおいてr柁βざdほどの高い阻審活性は測定されず、エンド型のセルラーゼに対しては阻   害性をほとんど有しないことが予想された。  

キーワードニプロアントシアニジン,セルラ■ゼ,木材腐朽嵐 酵素贋密着鮭  

ABSTRACT   

Proanthocyanidins(PAC),COntainedin thebark,areCOnSidered to relatetherottingre・  

sistanceofthe bark,and they are paticularlyinteristingnaturalorganiccompounds on the  

plantphysiologicalchernistry.Inthiswork,theinhibitory activityofcellulase,Whichisim−  

portantenzymeduringwoodrottingprocess,byPACextractedfromseveralmaterialsisex−  

amined.Inhibitoryactivityofthecellulasederivedfrom7Ⅵchodermareeseiwasmeasuredby  

thetwomethodsofthequantitativeanalysisofreducingsugar(RS)andthemeasurementof  

*三重大学生物資源学部 FacultyofBioresotlrCeS,MieUniversity,Tsu,Mie514−8507   

(2)

光永  徹,中田 一英,阿部  勲  

116  

theviscosity(Mv)ofslユbstrate.Thehighinhibitoryactivities ofPAC were showedin both   methods,anditsstrengthwasdependentonthemolecularweightandhydroxylationpatterns  

OfPAC.Notso highinhibitory activity to cellulasein the cultureof7>romyces   having a strong wood rotting ability,WaS Showed by the Mv method.Therefore,it was   presumed thatPAC havelittleornoinhibition abilityforend−typeCellulase.  

KeyⅣOr血ニPro8∩納OCy8∩価∩ぶ,Ce〃uねぎe,押00d ro相加9fu/7釦だnzym8f油胎楢or)  

1.は じ め に   

今日、世界的な環境問題とエネルギー資源の問題から、森林資源の保全と有効利用が強く望まれてい   る状況下で、樹皮は森林から伐出されながらもほとんどが未利用であり、国内だけで年間約560万トン   が廃棄されている(ヱ蝕しかしながら、樹皮は10%から多いもので50%もの抽出成分を含有しているこ  

とから、これらの高付加価値的利用法を開発することが樹皮の有効利用につながると考えられる。樹皮   抽出物は樹木の二次代謝産物であるが、その大部分を占めるプロアントシアニジン(PAC)は、タンパク   質吸着能や金属キレート形成能などの特徴的性質を有している。PACはこ樹皮に特異的に存在することか   ら、樹皮の高い耐腐朽性に関与していると考えられているが、詳細な報告はなされていない。そこで、  

樹皮PACの高い酵素阻賓性が報告(4筑了見掲j筏J㊥されていることから、本研究では、PÅCの樹衆生   理作用に関する基礎知見を得るために、木材腐朽の過程で蕊要な役割を演じるセルラーゼに対する樹皮   PACの阻寮漕憾について検討した。  

2.実 験 方 法  

2.1 PACの調製   

190年生シベリアカラマツ(エα㌢鹿sp.)の外皮(KO)および内皮(KI),モリシマアカシア(AcαC衰   別離桝那勿の樹皮(A),市販のケブラチョ(助玩噸成=加馴鹿務心材抽出物(Qu),市販の柿抽出物(Ka)(商  

品名:PANCIL)の70%アセトン水抽出物をSephadexLH・20カラムクロマトグラフィーにより分子盈   分画を行なった。分画はまずエタノールで溶出後、次に吸着物をメタノールで溶出し、さらに70%アセ  

トン水で溶出した。メタノール溶出画分および70%アセトン水溶出画分をそれぞれME,AEとした。   

2.2 PACの分析   

2.2.1 核交換法(NER)   

5m扱容ガラスアンプル管に十分に乾燥させた試料10mgを採取し、そこに核交換試薬(キシレン:フェ   ノール:BF8フェノール錯塩=10:19:3(Ⅴ/v))を500〝金入れ、ガラスアンプル管を溶封した後、超音   波を用いて完全に溶解させた。A環の分析では反応温度80℃にて∴B環の分析では150℃にてそれぞれ  

4時間反応させた。反応終了後飽和食塩水50m超の入った100m超容分液ロートに反応液を定盈的に入れ、  

酢酸エチル15m超で2回抽出した。酢酸エチル抽出液に内部標準物質を含んだ溶液(ジベンジル3.02血g/   

(3)

樹皮プロアントシアニジンのセルラーゼ阻寮活性  

117  

ベンゼン1m釦 を1舶加え,無水硫酸ナ   トリウムにより冷暗所にて一晩脱水した。  

酢酸エチル溶液から500〝彪を採取し、N2   で留去後N,0・Bis(trまmethylsilyl)  

acetamide[B§A〕を100〝£力持え1時間   室温にてTMS化し、ガスタロマトグラ  

フイ】(GLC)にて定盈した。GLC分析   条件は以下に示したとおりである。  

本体:YANAGIMOTO G−180;カラ   ム:Crosslinkedmethylsilyconecap−  

illarycolumn〔QuardrexS2006:0.25mm  

¢×25m];初期温度:130℃;保持時間:  

imin;昇温速度:3.0℃/min;最高温度:  

250℃;インジェクション温度:230℃;  

キャリアガス:Helium3.Okg/c戒;メイク   アップガス:Heliuml.5kg/c戒;流速:  

Heiiuml.Okg/cn誓,Hydr昭enO.5kg/c戒;  

Air:0.5kg/c戒;検出暑旨:FID   

Table重 野he叩量nucleuscompoざ呈‰n(舶eve柑1  

PrOant‡10Cyani8insamaiyzedbyNERme仙od.  

(mol%)*  

んring  

8ィi喝  

Sal叩血  

Phl・ Res・    Cat.    Pyr.  

A湖E 15.1 49.5    22.1    38.1   

.♪†ミ It・3  33・1  

qu−ME  5・3 40・6   

_AE  3・3  43・3    KO_ME  20・5   

0・5  

_AE  23・4    0−6   

KトME  21・3   

0・1  

_Å監  20・5    0・3  

17.3   35.6   

朗.4   2.0  

63.6   2.3   65.0   2.8    70.3   3.1   70.5   l.0  

7芝.3   l.9  

*rrlleSeVajuesarerepresentedbymol%10aunjtorrlavan−3−Ol・  

PhI∴P‡1loroがuci−101   Res∴reSOrCinoi    Cal∴00teCl101   Pyr.:PyrOgal憂oI   S刷−−−lcnこ川−e=re「Crl(−Ex匹ri■−−C仙、tSeC仙■−・  

2.2.2 ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)   

紙料約1mgを精留したテトラヒドロフラン(THF)約1m鋸こ溶解させ,シリンジフイルターで濾過し,  

そのうちの約100〝金をTHFを溶離液としてGPC分析を行ない分子盈分布を得た。蕊盈平均分子盈は,  

phenol,(+トCateChin,prOCyanidindimer,pOlystyrene(Mw=2200,9000,25000)を用いて作成  

した検盈線からJASCO807・ITIntegratorにより計算し算出した。GPC分析条件は以下に示したとお  

りである。本体:JASCOTRIROTAR;カラム:ShodexKF・802,KF儀804〔10mm¢×250mm];溶離液:  

THF;流速:1m超/min;検出器:UV280nm;カラム温度:25℃   

2.3 セルラ…ゼ阻害活性試験   

2.3.1 還元糠測定(RS)法   

セルラーゼは市販(Wor払inがOnbiochemical製)のmc如庇㌢椚α柁βざg才由来の物を用いた。0・1%  

セルラ}ゼ酢酸緩衝液(pH5.0)100〝超に所定濃度のPAC50%アセトン水溶液100弼を加え、40℃で30   分間振返する。0.1%カルポキシメチルセルロース(CMC)水溶液を1m超添加し、さらに40℃で30分間   振数後、100℃で3分間加熱して反応を停止させた。反応液を遠心分離で沈殿を除去した後、1%の酢酸   鉛溶液を100#摘ロえ未反応のPACを沈殿させ、よく撹絆し再度遠心分離を行ない上澄みを0.45〝詔のシ  

リンジフイルターで濾過した後、ジニトロサリチル酸(DNS)法(jJ)により溶液中の還元糖盈をグルコー   スを用いた検盈線から算出し、阻害率を求めた。ブランク試験は、試料を含まない50%アセトン水溶液   100〝色を加えた以外は上記の方法に従った。阻審率は次式により奔出した。   

阻賓率(%)=(a−b)×100/a,a‥ブランク試験における生成深元粉塵 b:サンプル試験にお   

(4)

光永  徹,中田十賂 阿部  勲  

118  

ける生成選元糖盈   

また、樹皮PAC洩度と阻審率の関係をプロットし、IC50(阻害率50%に相当する樹皮PACの濃度)  

を算出した。  

2.3.2 粘度測定(Mv)法   

0.0025%セルラーゼ酢酸緩衝溶液(pH=5.0)400がに所定磯度の樹皮PAC50%アセトン永溶液を400   が添加し、40℃で30分間振逸する。1.0%カルポキシメチルセルロース(CMC)水溶液を4m彪添加し、  

さらに40℃で30分間振蟄後、100℃で3分間加熱して反応を停止させた。反応液を20m鋸こ容盛観正し、  

夕べローデ粘度計No.1を用いてこの溶液の25±0.05℃での流下時間(秒)を測定した。流下時間から、  

次式に従い粘度平均分子盈と阻答率を算出した。ブランク試験は、試料を含まない50%アセトン水溶液   400離を加えた以外は上記の方法に従った。  

乃Sp=(t…tO)/to,乃Sp:比粘度,t:サンプル試験における流下時間(秒),tO:ブランク試験におけ  

る流下時間(秒)  

[乃]=(乃Sp/C),[乃コ:固有粘度・C:基質液度(0・05,Otl,0・2%)  

[乃〕=Kx(Mv)a,Mv:粘度平均分子盈,K=0.100×10 ̄3(m8/g),a=1.40(朗   阻審率軋 反応溶液中で活性が阻審された酵素の割合で発し、あらかじめ求められた酵素盈と基質分子   盈の低下の関係からMvをもとに活性保持酵素盈bを求めた。  

阻賓率=(a・−b)×100/a, a:酵索添加盈(離), b:活性保持酵素盈(〟劇)  

また、樹皮ポリフェノ】ルの浪度と阻奮率の関係をプロットし、M万法におけるIC50倦も求めた。   

2.4 鍼暮ucosida$e阻害清隆の測定  

0.01%β・glucosidase(SIGMÅCHEMICAL製)水溶液500tE彪と0.1M酢酸緩衝液(pH5.0)1m超の混合   液に所定浪度に調製した樹皮PAC50%アセトン水溶液200〝金を添加し、40℃で30分間振逸する。0.01  

M p−nitrophenyl−βbD−glucopyranoside(PNPG)(SIGMACHEMICALCO.製)水溶液750tl扱を添加   し、さらに40℃で30分間振逸後、100℃で3分間加熱し反応を停止させる。内部横準物質として8mg/  

m超のパニリン酸のメタノール溶液100離を加え、全盛を10m鋸こ規正する。この反応溶液をHPLCにより   分析し、生成したp−nitrophenol(PNP)を定盈する。ブランク試験は、試料を含まない5O%アセトン水   溶液200〝盈を加えた以外は上記の方法に従った。阻審率は下式に従って算出した。  

阻害率(%)ニ(a−b〉×100/a, a:ブランク試験における生成PNP盈,b:サンプル試験におけ   る生成PNP盈   

また、樹皮PACの沸度と阻審率の関係をプロットし、IC50倦も求めた。HPLCの分析条件は以下に示   したとおりである。  

本体:日本分光800シリーズ;カラム:Develosi10DSBG5,4.6mm¢×250mm;検出器:UV280nm;流   速:1m超/mi‡l;溶離液:MeOH:0.01%TFA aq.=10:舗〜60:40(直線ダラジュント30分)   

2.5 オオウズラタケ菌体外観酵素の調製  

オオウズラダケをPotatoDextroseAgar(PDA)の固形培地上で一週間前培養し、吉原らの報告(2功  

に基づきCMCを唯一の炭索源とした液体培地に移植後、ロータリーシェーカー上で30℃にて一週間振   

(5)

樹皮プロアントシアニジンのセルラーゼ阻寮活性  

119  

逸培壊した。培養終了後、培寒波を遠心分離して菌体を沈殿除去し、上澄み液を分子サイズ1Kの濾過膜  

(FILTRON製 MINIULTRASETTEOMEGAMEMBRANE)を用いた限外濾過により粗酵素液を   調製した。粗酵素液は、上記のMv法叱て阻審活性を測定した。  

3,結果 と 考察  

3.1 樹皮PACのイヒ学構造  

調製されたPACの分子盈をGPC   により分析した練乳Fi払1に示し  

たようにKa・AEの蕊盈平均分子盛  

が15000と非常に大きい分子盈で   あった。これは、柿の果肉中に発   酵過程で蓄積されるアセトアルデ  

ヒドと柿PACが反応し、分子が   架橋したためであろうと予想され  

る(恥樹皮PACの場合Quを除   いてAE画分の分子盈は4300〜  

4800,ME画分は1400〜1600の範   囲内にあり、これはflavan−3−011  

単位の分子盈を290(カチキン)と  

すると、ME画分は平均で5〜6魚   体およびAE画分は15〜16盈体   から成ることが推測される。また  

それらの萬avan−3−Ol骨格における  

0  

5…    10000  15000  

Weig払色瓜VeragemO‡∝血rwe》l色(鯛w)   

伊豆g。及 関¢盈eeⅦ温故㌻We孟g馳愈¢好評㌻¢a狐色馳¢ey偽汲義盛忌汲$  

馳・¢訂約SeVe訂盆且sゆⅦ訂鑑e$  

酸素化パターンについて核交換法  

(刀により分析した。核交換法は、  

三フッ化ホウ素の存在下で過剰のフェノールとPACのA環およびB環を構成するフェニル核が置換反   応を起こし、遊離するフェチル核を定盤することでPACを構成するフェニル核の種類および盈を把握す  

ることが出来る方法である。その結果、Tablelに示した様にKO,KIはA深からフロログルシノールが、  

B環からカテコールが遊離していることからprocyanidin(PC)タイプから成るPACであることが判る。  

Aからは、レゾルシノール,カテコール,ピロガロールが主として遊離しており、prOrObinetinidin(PR)  

とprofisetinidin(PF)タイプから成ることが予想される。実際に、Aに含まれるPAC2〜3盈体のNMR   解析から、Aの伸長単位は主にPRとPFから成ることが明らかとなっている(名ヱ勤また、Quは主に  

PFタイプのPACであることが判る。   

(6)

光永  徹,中田 一英,阿部  勲  

120  

3.2 7ナ′cわ0(始rma相即ef由来のセルラーゼに対するPACの阻賓作用  

PACのRS法によるセルラーゼ阻審率とその‡C50の値をFig.2に示す。PACは濃度依存的にセルラー   ゼの活性を阻奪することが認められた。これらの阻審活性は樹種により様々であり、カキ、カラマツ、  

アカシア、の順で阻客率が高く、メタノール溶出区分のものより70%アセトン水溶出区分のものが高い   阻寮活性を示した。ここでは愛していないが、ケプラチョは今回行った浪度では阻寮率50%を示さず、  

他の樹皮タンニンに比べセルラーゼ阻審活性は低かった。メタノール溶出区分と70%アセトン水溶慄区   分との違いは上で述べたように主にその分子盈であることから、㌘ACの分子盈と阻害活性の相関が予想   された。そこで、測定したPACの盈盈平均分子盛と王C50健をプロットしたところ、Fig.3に示したよう   な明確な相関が見られ、PACの分子盛が増加するに従い阻寮活性が増加することが判る。また、カラマ   ツにおいて内皮由来のPACよりも分子盈が大きい外皮由来の方が高い阻審活性を示す傾向にあった。一   般に、外樹皮に存在するPACの方が内樹皮のそれに比べ、大きい分子盈を持つことが知られていること   から(ヱれ樹木が、セルラーゼに対する阻審櫨の強い物質を外側の樹皮に造り、その結果樹体を保護して   いるのではないかと想像される。また、樹皮PAC成分はその生理活性としてタンパク質吸着能を有する  

ことが一般に認められており、その能力は分子盈に依存するとされている(乃。今回測定された阻審活健  

が同様な傾向を示すことから、樹皮PACのセルラーゼ阻寮活性はタンパク吸着能に由来していると考え   られる。さらに、これらPACの持つ化学構造と阻審活性の関係について注目すると、ガロイル基を持ち   山ユニット当たりのフェノール性水酸基数が最も多いKa−AE(功で阻啓治性が高く、PFタイプからな  

り一ユニット当たりのフェノール牧水酸基数の最も少ないQひMEで阻寮活性が低かった。また、同数の   フェノール性水酸基を有していてもその酸素化パターンにより阻害活性に差が見られ、PCタイプのKO,  

KIで高い阻賓率が測定された。PACとタンパク質の吸着作用はPACのフェノール性水酸基とタンパク   質のβ−プリーツシート上のケト…イミド基との水素結合が主体となっていると考えられており(句、こ   の水素結合能力がPACの酸素化パターンと密接に関係しているのではないかと予想される。   

Mv法によるPACのセルラーゼ阻審活性の結果をFig.4に示した。Mv放では、コントロールにおい  

て添加した酵素盈で基質CMCが永とほぼ同様な粘度を示すほど加水分解を受けていることを前提とし  

て、試料存在下での粘度低下率から阻害率を算出している。その結果RS法と同様に阻害が見られ、特に   AE画分は高い阻害活性を示した。しかしながら、ME画分では試験方法による阻害活性の差が見られ、  

A・MEではRS法で得られた結果に比べて低い阻審率であった。Mv絵では、基質であるCMCの低分子   化がより大きく反映されるために、エンド型セルラーゼの活性を主として測定し、一方RS法ではより低   分子の還元糖が測定されることにより、ユキソ型セルラーゼの活性を測定していると考えられるので、  

今回用いた試料に関しては分子盈の高いAE画分およびカラマツのME画分のPACは、r∴柁都南由来   のセルラーゼにおいてエキソ型とエンド型の両セルラーゼ成分を阻奪したが、んME画分は前者のセル   ラーゼ成分に対してのみ阻賓性を有していると予想された。   

PACのβpgltlCOSidaseに対する阻賓活性をFig.5に示す。β・glucosidase阻審剤であるconduritol・  

β−epOXide(C−β・E)は非常に高い阻審活健を示したが、用いたPACはいずれも50%程度の阻審率を示   すに止まった。反応系において、樹皮PÅCとβ−glucosidaseの複合物と思われる白色沈殿が確認された  

にも関わらず低い阻審率しか示さないことから、樹皮PACはβ・glucosidaseに対しては全くか殆ど阻害  

活性を示さないことが予想できる。   

(7)

樹皮プロアントシアニジンのセルラーゼ阻賓活性  

、\  

121  

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(8)

光永  徹,中田 鵬英,阿部  勲  

122  

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(9)

樹皮プロアントシアニジンのセルラーゼ阻寮活性  

123  

︵辞︶恩田♭烏0噛思惑題屋  

0   20   40   60   80  

炉¢1yp払emo温eome・加納瑚  

訝孟g。応 濫mぬ塁鮎急患0訂ye馳c臨0好評紆¢amぬ¢ey汲孤塁戯狐ぶ  

く)限Ce抽エiとase釣ご0】:m苫1J>戊抽g巌∫  

3.3 7γro汀1yC朗p∂′uざ打′s由来のセルラーゼに対する樹皮PACの阻寮活性  

rみ扉∽油壷の培養液液のCMC粘度低下に対するPACの阻審活性をMv法により測定し、結果をFig・6   に示した。分子盈の高いÅE画分においてもr柁gざg才由来のセルラーゼに対するような高い阻審は測定   されず、㌣如血油壷由来のセルラーゼに対して樹皮PACはほとんど阻害活性を示さないことが予想さ   れた。この原因として、①r柁gざβf由来のセルラーゼはユキソグルカナーゼを主体とし、エンド型およ  

びβ−如COSidaseの存在も認められているが(Jみ褐色腐朽菌に属するrタαJ〟ざわ衰はユキソグルカナー  

ゼを欠いていることが一般に認められている(ヱ均ことから、PACはユキソグルカナーゼに対しては阻番   作用を示すが、エンドグルカナーゼに対しては殆どその作用を示さないと考えられる。②培寒波液中に  

存在するセルラーゼ以外のタンパク質とPACの吸着力が強いためにセルラーゼとの相互作用が減少した   のではないかと予想される。  

4.結   

各種PACのr柁ggβg由来のセルラーゼに対する阻害措性をRS法、Mv法によって測定した。その結   果、商い分子盈を持つAE画分およびカラマツME画分は両方法において高い阻害活性が認められたが、  

A−ME画分はRS法のみで阻審活性が認められたことより、A−ME画分のPACはユキソセルラ←ゼに対  

して優先的な阻審活性を有していると考えられた。また、阻審活性はPACの分子数が増加するに従い大  

きくなり、酸素化パターンとも深く関係していた。また、β瑠1ucosidaseに対する阻害活性は殆ど経め   

(10)

光永  徹,中田 一英,阿部  勲  

12′1  

られなかった。   

高い木材腐朽能を有する㌣紳助頭痕の粗酵素溶液中のセルラーゼに対する阻啓活性をMv法によって   測定した結果、r柁闇扇のセルラーゼに対してみられたような高い阻審率は測定されなかった。その原因  

として、r夕αg〟∫わ壷のセルラーゼに対して樹皮PACが阻害活懐を有していないことと、粗酵素溶液中   にセルラーゼ以外のタンパク質が高濃度に存在するためにセルラーゼと相互作用するPAC分子が少なく   なり、その結果、樹皮PACが酵索活性を阻奪するほどの作用を与えられなかったことが考えられた。し   たがって、r♪αg〟ぶ≠ぬのセルラーゼ阻審性を明確にするためには、粗酵素溶液からセルラーゼ成分を精   製、あるいは粗分画する必要があると思われる。  

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参照

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