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開発土木工学教室高山俊一開発土木工学教室小椋規由   (大学院生)

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(1)

高性能減水剤を用いたフレッシュコンクリートの 諸性質に関する研究

(昭和55年9月18日 原稿受付)

開発土木工学教室高山俊一 開発土木工学教室小椋規由

   (大学院生)

開発土木工学教室下田 

   (大学院生)

AStudy on Workability of Fresh Concrete     Containing Super−Plasticizer

by Shun−ichi TAKAYAMA  Noriyoshi OGURA  Tsutomu SHIMODA

       Abstract

  High strength concrete can easily be obtained by adding super−plasticizer to a rich−mixed co竺rete with low water−cement ratio. This concrete is too plastic and very adhesive compared with ordmary concrete.

  S。,th。 auth。rs c。n、id,・th・t it i・di伍・ult t・e・tim・t・th・w・・k・bility・f high・t・ength・・n・・et・by slu?flri。。,d,, t。,xami。, th, w。,k。bili,y。f hi、h,・,ength。。n,,e・e ea・i1,,…i・u・mea・u・i・g

methods have been tried, which they devised.

      そこで,筆者らは高性能減水剤を用いた高強度コンク  1・ まえがき      リ_トと通常の減水剤を用いた普通コンクリートの施工  高性能減水剤の研究開発により,水セメント比が30%    性について,すなわちまだ固まらないコンクリートの材 程度とかなり小さくても充分ワーカブルなコンクリート   料分離各機種によるワーカビリチーの判定および経過 が得られるようになった。そのため,コンクリートを構    時間に対するコンシステンシーの低下および粘着性につ 成する材料の品質,コンクリートの練混ぜ,打設および    いて試験を行った。

養生等に特別な方法を必要とせず,圧縮強度600〜800

      2.使用材料

kg/cm2の高強度コンクリートがプレキャスト製品工場       、      、 内はもちろんのこと,現場においても容易に得られるよ     セメントは三菱鉱業セメント会社製の普通ボルトラン うになってきだ。  .       ドセメント(比重3.16〜3.18)を使用した。粗骨材には  しかし,このような高強度化による部材断面の縮少,    砕石を使用し,細・粗骨材の物理的性質を表一1に示す。

維持費の低減および工期の短縮などの経済性の長所がみ    減水剤は市販されている中から6種類(5種類は高性能 られる反面,施工および品質管理にはまだ不十分な点が    減水剤)を使用した。諸性質および添加量を表一2に示 多いようである。      す。

(2)

表一1 骨材の物理的性質

  性質嵭゙ 産  地 石  質 最大寸法imm) 比重

単位容積重量

@(kg/1) 実積率

@(%) 粗粒率 吸水量

@(%)

細 骨 材 山口県湯玉 海  砂 2.46 1,463 59.5 2.98 3.27

粗 骨 材 門  司 硬質砂岩 20 ∨ 2.73 1,582 58.3 6.70 0.55

表一2 減水剤の諸性質と添加量

略称名 主     成     分 比   重 外  観 PH 使用量(×セメント重量)

M ポリアルキルアリルスノレホン酸塩 1.213±0.0工 黒褐色液状 9±1 1.5%

P アルキルアリルスルポネートポリマー 1.205±0.015 黒褐色液状 6±1 1.5%

H アルキルアリルスルホン酸塩高縮合物 1.18〜1.22 黒褐色液状 8〜10 1.5%

NP 高縮合芳香族スルホン酸塩素複合物 1.13〜1.14 淡褐色液状 8±1 3.5%

NL 高縮合トリアジン系化合物 1.13 淡褐色液状 7〜9 3.5%

N5 リグニンスルホン酸塩 1.10〜1.12 黒褐色液状 7±1 1%

コンクリート

フ種類 示  方  配  合

スランプ icm)

振動機 減水剤

減水剤量 w/α%) s/a(%) C(kg)

10 卓状 M C×1.5% 28 37 570

高強度

20 卓状 M C×1.5% 28 37 625

20 棒状 M C×1.5% 28 37 643

10 \ 卓状 N5 C×1.0% 55 45 329

普通

20 卓状 N5 C×1.0% 55 45 382 20 棒状 N5 C×1.0% 55 45 382

 3.振動時間と材料分離      表一4 材料分離の試験方法  これまでの筆者らの研究1)2)から高強度コンクリート    コンクリートの練混ぜ方法

は普通コンクリートと比較して異なったコンシステン シーを示し,粘着性に富むため,締固めに2〜3倍程度

の振動時間を要することがわかった。      コンソステンン の‖

 しかしながら,振動をかけすぎると材料分離を生じる    コンクリ_トの種類 恐れがあるため,振動時間によりコンクリート内部の各

材料がどの程度分離するか検討を行ってみた。

 3.1 試験方法

 表一3に材料分離試験で使用した配合を示す。試験方

法は表一4に示すとうりである。       振 動 機 の 種 類 表一3 材料分離試験に用いた配合

      示 方配 合   型枠固定方式

 3.2 結果および考察

 洗い分析試験より得られる各材料(粗骨材,細骨材,       

セメントおよび水)の単位重量から容積を求め,各材料     変動の状態を,さらに詳しく知るために,上層と下層 の容積の合計に対する百分率で表した結果を図一1に示    の各材料の容積百分率の差{(下層での各材料容積百分 す。同図によれば,振動時間が長くなると粗骨材が下層    率)一(上層での各材料容積百分率)}で書き表したもの に堆積する傾向がみられる。       が図一2である。同図は,横軸0%から右へいくほど材

コンクリートの練混ぜ方法 たらい型強制練りミキサ使用 i細骨材+セメント+水)1.5 ェ+(減水剤)1分+(粗骨 ゙)1.5分

コンシステンシーの測定法 スランプ試験

コンクリートの種類 高強度コンクリート(スラン v20±1cm,10±1cm)

£ハコンクリート(スランプ Q0±1cm,10±1cm)

振動締固め用型枠 φ15×30を2連結した円筒型

g

振 動 機 の 種 類 卓状振動機(振動数3,300回/分)

̲状振動機(振動数10,000〜

@     11,000回/分)

型 枠 固 定 方 式 卓状振動機を用いる場合のみ

?繧ノ固定 コンクリート投入方法 4層に分けて詰込む 締  固  め 方 法 各層ごと25回棒突きを行った

縺C一定時間振動締固める。

締  固  め  時  間 20秒および5分

材料分離の判定法 上層および下層それぞれの洗

「分析試験(JIS1112「まだ ナまらないコンクリートの洗

「分析試験方法」に準じる)

行い検討する。

(3)

     スランフ゜10土1cm       卓状振動機

     20一分

_ 上顧層上層噸

蓮縄閨閨閨

 スランプ20±1cm   卓状振動機  20秒     5分

        にニ    コ

上層 下層 上層 下層

 スランプ20土1cm   棒状振動機  20秒    5分

 にニ    コ       

上層 下層 上層 下層

閨;灘

※W…水,C…セメント, S…細骨材, G…粗骨材

※図中の数字…単位容積当りの各種材料の百分率(%)

      図一1 振動時間と材料分離の関係

呆[

,\

N

圃匝

典¢

  ⇒一

            ,

@    /  ≦一 

@   ,, ス7

@     ノノ

C

コンクリートと振動機の種類

●ト。強度・スランプ10㎝・卓状

〃 ・ 〃 20cm・〃

○一一〃 ・ 〃  〃・棒状 ひ一一普通・スフンプ10㎝・卓状       

@   ,

^γ} Φ一一 〃・ 〃 20㎝・〃

(}一一 〃・ 〃  〃・棒状

20

b分20ピ盆ピ4[:

\  、L\   D    、   、    b−6

『て『〜  、         、

\、\、\s−一。一

1卜一き④

@卜

一14−12−10−8−6−4 −2 0  2  4  6  9  10 12 14 16 18 20 22 24 } 26

(下層での各材料容積百分率)一(上層での各材料容積百分率)(%)

図一2 振動時間と材料移動の関係

料が上層から下層へ移行し,左へいくほどその逆のこと     高強度コンクリートと普通コンクリートでは粗骨材で を意味している。同図によれぽ,水および粗骨材の場合    比べると,普通コンクリートの方が右側にあって分離が に類似した傾向を示しており,セメント,細骨材に比べ    大きいことが認められる。振動機の種類による相違では,

て材料の移動の様子がわかりやすいものと考えられる。    棒状振動機での締固めは卓状振動機より強力であり締固 したがって,粗骨材,水量は振動時間が長くなると下層    め効果が著しいため,材料分離がより大きい結果となった。

および上層に移動し,材料分離が発生している指標とな    そのために棒状振動機による材料分離は,振動時間20 り得るものと考える。普通コンクリートでは,振動時間    秒の短時間で粗骨材は最も右へ水は左へとそれぞれ卓 が長くなると,セメントは下層から上層へ,細骨材は上    状振動機のそれより大きくなっ「ている。このことは短時 層から下層へと移動している。これは,普通コンクリー    間でも締固めが十分行われることを示すものと考えられ

トでの水セメント比が大きいために,セメントのみかけ    る。スランプによる違いは,スランプが小さいものほど の比重が小さくなってセメント粒子が浮上するようにな    粗骨材および水の移動が小さく,分離しにくいものと考 るが,細骨材は下層に落ちるようになるものと考えられ    えられる。また,卓状振動機による高強度コンクリート・

る。高強度コンクリートではセ、メントと細骨材の動きは    スランプ20cmと普通コンクリート・スランプ10cmの 一様ではなかった。      粗骨材の移動は高強度コンクリートの方が小さく,材料

(4)

ガイド    羽根貰入体      リートは,細骨材率が約35〜37%で経済的なコンクリー

26.7 11.8

2.5

1

1 1

←.

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窪\

o 1 11

1 1

1

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    一\…YX十一 を図一3二示繍体㌶リ翌面上1…高

    Dll3璃    ≧::竃:∴㌶;1;燈㌶巖

      ノノ      図一4に示す装置で行った。塩化ビニール管に鉄筋を等

    ,ノ 靴(cm)    柵噸しその上に。ン,リートを2層儲め,各層

    1

        図_3 羽根貫入試験装置     50回棒突きをして水平にし,銅板を引き抜くと同時に振   24.5      動(振動数3,400VPM)を与え,コンクリートが鉄筋間

r二一『      を髄し綴るまでの時間(秒)を損胤て髄時間と

l         l l         l l        l l        I

 重iま2・68(kg)    トとすることができることがわかっている。しかし,ワー        カビリチーの方からも最適な細骨材率を決定する必要が        あるものと考えられる。そこで,水セメント比(28%),

       セメント量(570kg/m3)を一定とし,細骨材率を3%ず  φ2 1       つ変化させて各コンシステンシーおよび強度を調べた。

      4.1 試験方法

      コンシステンシー試験は,スランプ試験,フロー試験        ならびに筆者らが考案4)した羽根貫入試験および鉄筋間 lll@Y       コンクリ ト    を  た 羽 貫入体とガイド

§

N

1     (φ1・8}  l

l3.。  1

xi  iYX合Y

      した。コンクリート通過試験は短時間ほど,羽根貫入試   銅板        験は貫入量が深いほどコンシステンシーが大きいことを

『    示す。

11         11 11      11 11      11 い       11 11         11

l      l   11         日

l      l     {l      ll      盲  20

1         11      日        三18

1     il   li    油

単位(cm)

20.2.

㎡ 13

      一_」     ,−11

図一4 鉄筋間コンクリート通過試験装置         コ  8        §120        亘100        1 80

1Ω         ロ 60

◎6         卜  50

       翌1・

       苔 6       」『_ 4

      ゴ営一30       N 分離は小さいものと判断される。       [正》25  材料分離の試験に用いた型枠は直径15cmの円筒のも     べ唄 35 のであるため,側面がコンクリートの流動に与える影響     w蝦☆40        ロはかなり大きいものと考えられる・そこで魂在・さら  ミ75。

に型枠寸法か大きいものについて実験中である。         遥700        封650  4.各測定器によるコンシステンシーと       竃600          細骨材率および単位セメント量        ど o

      細骨材率s/a(%)

筆者らの研究3)で水セメント比28%の高強度コンク      図一5 細骨材率とコンシステンシーの関係

(5)

 4.2結果および考察       事で37%の場合が最もワーカビリチーに優れていると  4.2.1細骨材率とコンシステンシー・圧縮強度      いえそうである。コンクリート通過時間はスランプ低下     の関係      と同様に,細骨材率の増加にしたがって低下している。

 細骨材率とコンシステンシー・圧縮強度の関係を図    コンクリート通過時間からみると細骨材率・約34%が 一5に示す。同図によれば,スランプは細骨材率が37%    良いようである。圧縮強度(材令28日)は細骨材率が37 を越えると徐々に低下している。これは,骨材の表面積    〜40%で最も大きくなっている。そこで,水セメント比

(接水面積)が増大するためと考えられる。フロー値お    28%の場合,単位セメント量570kg/m3で細骨材率が約 よび羽根貫入量は細骨材率が34〜38%で最も大きく,実    37〜38%程度の高強度コンクリートであれば最も施工 際仕事をしていても,この範囲のコンクリートがもっと   性に富み,硬化後強度も大きいものと考えられる。

もワーカブルであった。特に,羽根貫入量は細骨材率     コンクリート温度によるコンシステンシーの相違は,

37%で最も大きくなっており,,突き棒iのように差込む仕   24〜25℃のコンクリートより27〜30℃の高温のコンク       リートになるほどスランプ,フロー値および貫入量が大   日       きくなり,コンシステンシーが向上することがわかる。5)

      また,高温での測定値は図中の曲線がなめらかであり,

      測定値に安定があるものと考えられる。

       4.2.2 単位セメント量とコンシステンシー・

      圧縮強度の関係

      一〜〜 〜一一{)     水セメント比28%および単位セメント量570kg/m3       の配合の場合,細骨材率が37〜38%でもっともワーカブ       ルということがわかったが,次に単位セメント量570kg/

      m3を中心として単位セメント量を変化させてコンシス       テンシーを調べてみた。

       単位セメント量とコンシステンシー・圧縮強度の関係       を図一6に示す。同図に使用したコンクリートの配合は,

      表一5に示すとおりで,単位セメント量が変化してもス       ランプが20±1cmのほぼ一定となるようにした。同図       によれぽ,フロー値は単位セメント量450kg/m3の場合       は,最も大きく,普通コンクリートとほとんど変らない       程度である。羽根貫入量は,単位セメント量が570       kg/cm2で最も大きくなっている。コンクリート通過時間      450  510  570  630  700     は,単位セメント量が増加するにしだがって長くなって        単位セメ糧C(kg/m3)   いるカ㍉、れはモ,レタル分のセ、ント量が勒して粘着 図一6単位セメント量とコンシステンシーの関係 @ 齢しだいに大きくなるためだ拷えら描.圧繍度

      (材令28日)は単位セメント量の増加に伴い大きく

表一5示方配合        なっている力弾位セ、ント量力・570kg/m・以上になる

      と強度の伸びは小さいようである。

      C(kg)     以上のことから,同一スランプで判断すると単位セメ       450     ント量が小さくなればなるほどコンシステンシーは良く       510     なるが,強度は逆に低下する傾向にある。したがって,

      570     各コンシステンシーおよび強度から判断して高強度コン       クリートとして適し,より経済的である単位セメント量       700     は570kg/m3であると考える。

≡〜一⇒

一 一 一■ @恒■P亀■●       〜 一

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、、   、 一一 一

1

■一@       一一一

コンクリート      減水剤 温度(℃)

怩Q6.0〜28.OM n20.o〜23・o

o胃   450

510      570      630      700

示   方   配   合

減水剤

減水剤量 W/C(%) s/a(%) C(kg)

M C×1.5% 38.5 42.0 450

M C×1.5% 29.4 38.1 510

M C×1.5% 27.0 36.7 570

M C×1.5% 25.6 36.0 630

M C×1.5% 23.7 34.1 700

(6)

表一6 経時変化試験に使用した配合      23 示   方   配   合

種 類 減水剤

減水剤量 W/C(%) s/a(%) C(kg)

M C×1.5% 28 37 570

P C×1.5% 28 37 570

高強度

H C×1.5% 28 37 570

NP C×3.5% 28 37 570

NL C×3.5% 28 37 570

普通 N5 Cx1.0% 55 45 382

C(kg)       20

570       _ 570       _        卜 15

570        \ 382       心

5. まだ固まらない高強度コンクリートの経時変化   コンクリート打設で問題になる事の1つとして,コンク

 リートの運搬に要する時間経過によってコンシステン      5  シーが低下し,施工性が悪下することである。とくに,

 水セメント比が極めて小さい高強度コンクリートは,通   150  常用いられるコンクリートと比較して,かなりその影響    芭

    ト      や

 が大きいと考えられる。      1100   5.1 試験方法       ロ   スランプがほぼ20cmのコンクリートを一定時間強制     卜50  練りミキサで練混ぜ,各種コンシステンシー試験を行っ

       15  た。その後,コンクリートを重力式ミキサに投入して,     盲

一定時間(3・分・6°分)経過ごとに1・5胴搬ぜ, @藝1。

、ンシステンシー試験を行い,スランプが10cm以下に    麺  なった時点でそれぞれの減水剤を一定量だけ再添加して    隠5  練混ぜ,コンシステンシーの回復の程度を調べた。      §   表一6に各種減水剤を用いた配合を示す。      蟹10   5.2結果および考察      璽50

寸・一

5.2.1各種コンシステンシーの経時変化         へ100  各種コンシステンシーと経過時間の関係を図一7に示     150

す。同図によれば,高強度コンクリートの経過時間に対         0       30       60 75       経 過 時 間(分)

する各コンシステンシーの低下は,普通コンクリートと

比べてみると著しいことがわかる。例えぽ,経過時間30      図一7 各種コンシステンシーと経過時間の関係 分間および60分間で,スランプでは約4.5倍と2.5倍,    減水剤を使用したものと比べ,コンシステンシーの低下 羽根貫入量では約3倍と3.5倍など2〜4倍程度高強    が若干大きくなっている。

度コンクリートの方がコンシステンシーの低下が大きく    5.2.2減水剤の再添加によるコンシステンシー なっている。これは,高強度コンクリートでは富配合で        の回復

水セメント比が小さいため,水とセメントの凝結硬化が     経過時間60分でスランプが10cm以下となったため,

普通コンクリートより早く進行し,コンシステンシーの    練混ぜ時に添加した減水剤の添加割合の1/5〜1/4の減 低下としてあらわれたものと考えられる。減水剤の種類    水剤を再添加した。その結果を図一7の経過時間60分 による相違は,減水剤NPを用いたコンクリートが他の    〜75分に示す。同図によれぽ,すべてのコンクリートが

(7)

900

二700・

§

 600

 500  400

チ乙   ,

r纂/…

       ,

            減水剤の種類       OM

      ΦP       eH       ONP        ●NL        ●普通減水剤

  200

     7    28       91       ・       材  令(日)      れる。

     図一8 圧縮強度と材令の関係

   r        垂夢鶏、ゲージ/ 書透水板。

減水剤の再添加によって顕翫,〃ステ。シーの回復     纏 歩糟距ジ

 5.2.3強度とコンシステンシーの関係

 練混ぜ直後および減水剤の再添加後の各コンクリート を採取し,圧縮強度と材令の関係を図一8に示す。同図 によれぽ,練混ぜ直後のコンクリート強度より再添加後 のコンクリートの方がより大きいことがわかる。減水剤 の再添加はセメントのフロック状態を著しく減少させる ためおよび再撹i絆による効果によって強度が大きくなっ たことなどが考えられる。減水剤NPを用いた高強度コ ンクリートでは,コンシステンシーの経時変化は劣るよ うであるが,練混ぜ直後および再添加後の圧縮強度はそ れぞれ大きいようである。一方,減水剤PおよびHでの 強度は最も小さいようである。減水剤Hは空気連行性減 水剤のため打設直後および再添加後とも,空気量が約 3.5%であったため強度が小さいものと考えられる。

 以上のことから,高性能減水剤はコンシステンシー回 復のための再添加剤として 極めて有効であると考えら

がみられる・その中醐使用・ン・リートが・・一値 せん牡

および貫入量の各コンシステンシーの回復が若干小さい

蕊蒜㌫腰イ篇磁㌶算/

程度の減水剤を再添加すれぽ,再び打設時のコンシステ       1

試  料

    ノ

←水抜き孔

ンシーが容易に得られることがわかった。       図一9 一面せん断試験.せん断箱

表一7 モルタルおよびコンクリートの配合

モルタルの配合(0.5の コンクリートの示方配合

コンクリート フ種類

減水剤

減水剤量 W/C(%) s/m(%) C(9) 減水剤量 W/C(%) s/a(%) C(kg)

スランプ10cm M Cx1.5% 28 45 461 C×1.5% 28 43 570

高強度

スランプ20cm M C×1.5% 28 40 503 C×1.5% 28 37 570

スランプ10cm N5 C×1.0% 55 50 289 C×1.0% 55 45 338

普 通

スランプ20cm N5 C×1.0% 55 45 318 C×1.0% 55 45 382 P Cx1.5% 28 40 503 C×1.5% 28 37 570 高強度,スランプ

Q0cm,減水剤の

NL C×3.5% 28 40 503 C×3.5% 28 37 570

M Cx1.5% 28   、S7.3 376 C×1.5% 38.5 42.0 450

M C×1.5% 28 45.4 448 C×1.5% 29.4 38.1 510

高強度,スランプ20cm,

P位セメント

ハの相違 M C×1.5% 28 41.9 496 C×1.5% 27.0 36.7 570

M C×1.5% 28 38.6 537 C×1.5% 25.6 36.0 630

M C×1,5% 28 34.7 590 C×1.5% 23.7 34.1 700

(8)

6.高強度コンクリートの粘着性

 高強度コンクリートは従来のコンクリートに比べてきわ

めて粘稠となり,コンシステンシーの性質が相当異なっ    ☆0・4      _0.4

ている・とが認めら流と価獅占甜よモルタ §。3   ζ3

ル分の性質に大きく影響されることから,モルタルの直    o      こ 接せん断試験を行い,内部摩擦角と粘着力を求めてみた。    下0.2       只0.2        綱       鞭  6.1 試験方法      譲o.1       堤o.1  一面せん断試験器を図一9に示す。表一7には使用した

モルタルの配合と基準コンクリートの配合を示す。試験     o       o

は恒温室内で行い,まずフロー試験を行い,その後せん         フ゜一値      内部摩擦角(°)

断試験を一定の速さでせん断を行うひずみ制御型で実施      図一11粘着力とフロー値 内部摩擦角の関係

した。

       ロー値および内部摩擦角は小さくなっている。したがっ       て,高強度コンクリートが粘着性に富むといわれるのは,

      粘着力が大きいためであると考えられる。単位セメント       量が大きいほど粘着力が大きいため,図一6で示されて       いるように,コンクリートのコンシステンシーも低下す       るものと考えられる。

      6.2.2 粘着力とフロー値・内部摩擦角の関係       各コンクリートの粘着力とフロー値・内部摩擦角の関        係を図一11に示す。同図によると,粘着力はフロー値お        よび内部摩擦角と反比例の関係にあるようである。また,

       高強度コンクリートのモルタルの粘着力は普通コンク        リートのそれに比べて3〜4倍と極めて大きいことがわ        かる。高強度コンクリートではスランプが小さいほど粘        着力が大きいものと考えられる。したがって,高強度コ        ンクリートは普通コンクリートに比べ,練混ぜおよび突        き固めがかなり困難である原因が指摘されたものと判断        する。

  250

卜150

☆100

0匂

@ 450 510       570       630        700

モルタルの種類

記号減水剤スラ・フ記号減水剤 スラ/7

8・・i;@

●● M i;

P 20① NL 20

④@

1

o

160  200  240  280

7.結  論

37   41   45

      本試験から得られる結果をまとめると下記のようにな    モルタルに相当するコンリートの単位セメント量(kg/m3)     る。

   図_10 単位セメント量とフロー値・粘着力・内      (1)振動機によるコンクリートの材料分離は,水量およ       部摩擦角の関係      び粗骨材に特徴が示された。材料分離は高強度コンク  6.2 結果および考察      リートより普通コンクリート,硬練りより軟練りのコ  6.2.1単位セメント量と粘着性       ンクリートおよび卓状より棒状の振動機でより顕著で  図一10には単位セメント量を450〜700kg/m3まで5種     あった。高強度コンクリートの材料分離はスランプが 類変化させた高強度コンクリート(スランプは約20cm)    20cmもあっても・スランプ10cmの普通コンクリー のモルタルー面せん断試験の結果を示す。同図によると,     トより小さかった。これは高強度コンクリートが粘着 単位セメント量が大きくなると粘着力は大きくなり,フ     性に富んでいるためと考えられる。以上のことから,

(9)

 高強度コンクリートは振動による流動がかなり鈍いた     リートを測定した結果とほぼ同様な傾向となった。

 め,充分な締固めを行うには普通コンクリートの2

 〜3倍の振動時間が必要であるが,他方過剰な振動を     終わりに,この研究を進めるにあたり,適切なご指導  加えても材料分離が小さいものといえる。        を賜った,出光隆助教授に深謝致します。また,惜しみ

(2)高強度コンクリートでワーカビリチーに優れた最適    ない協力を賜った当時卒業論文生・迫直孝氏(現 大成建  細骨材率の決定は,羽根貫入試験およびフロー試験に    設),永尾靖則氏(現 大林組)およびコンクリート研究室  よって行うのも一方法であることがわかった。単位セ   の諸氏に心から感謝致します。なお本研究の一部は文部  メント量が大きいほどフロー値およびコンクリート通   省奨励研究囚によったことを付記する。

 過時間は低下し,しかも圧縮強度はセメント量約600

 kg/m3以上となってもわずかしか増大しないため,適       参考文献

当騨位セ・ント量は約6・・kg程度であると考える・ 1)。牽竺二ll驚㌶魏;;君1欝⊇繊7㌫

 高強度コンクリートのコンシステンシーは普通コンク    第38号,昭和54年10月,PP.1〜9.

 リートのそれに比べて経時変化が大きいものと考えら    2)高山俊一・高木実・古賀順二;高強度コンクリートのワーカ

れる・しかし蹴剤の再添加(繊時添加量の約 ;㌫1こ:㌶驚罐覧㌘綱す蹴セメント

 1/4)を行えぽ,練混ぜ直後のコンシステンシーまで回    3)高山俊一.出光隆・石橋孝治・猿渡隆史;高強度コンクリー  復させることができる。      トの配合に関する基礎的研究セメント技術年報第29巻昭和

(・)高強度・ン・リートでモ・蹴の粘着力は普通〃 @、)5°誌三高山俊一、高性』を用いた蹴,ン,,.

 クリートのそれに比べて3〜4倍程度大きいようであ     トのワ_ヵビリチ_に関する研究,第33回年次学術講演会講…演  る。このために,高強度コンクリートは粘着性に富ん     概要集,第5部,昭和53年9月,PP.125〜126・

 でいるものと考える。セメント量が多いほどモルタル   5)高山俊一・出光隆・江本幸雄・神野良一゜鶴田健;高性能減        水剤を用いた低水セメント比モルタルおよびコンクリートのコ  の粘着力は大きくなり,各種測定器によってコンク    ンシステンシ_にっいて,セメント技術年報,第30巻,昭和51        年12月

参照

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