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Academic year: 2021

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論文内容要旨

論文題名 微小胃癌における

NBI

併用拡大内視鏡の診断能の検討 掲載雑誌名 昭和学士会雑誌 第

80

巻 第

1

号 2020年 掲載予定

専攻名 内科系内科学(消化器内科学部門)(藤が丘病院) 吉本和仁

内容要旨

微小胃癌を通常内視鏡(conventional endoscopy with white light imaging; C-WLI)のみで 診断することには限界がある。狭帯域光観察を併用した拡大内視鏡(magnifying endoscopy with narrow band imaging; M-NBI)は、早期胃癌の質的診断に有用であると報告されているが、微小 胃癌に対する有用性は明らかにされていない。そこで今回我々は、微小胃癌におけるNBI併用拡 大内視鏡の診断能を検討した。

20114月から20189月までに、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を施行された微小胃癌83 病変、81症例を対象とした。対象病変を通常内視鏡(C-WLI)と NBI併用拡大内視鏡(M-NBI)で観 察し、それぞれ癌もしくは非癌と診断してC-WLIM-NBIの正診率を評価した。また肉眼型、組

織型別にC-WLIM-NBIの正診率を比較し、診断根拠となるM-NBI所見について検討した。内

視鏡診断の再現性については、2名の消化器内視鏡専門医が同じ手順で診断を行い、観察者間の 内視鏡診断の一致率をκ係数で評価した。M-NBI観察による診断は、VS classification system irregular MV patternもしくはirregular MS patternを認めた場合を癌とした。

微小胃癌の正診率(C-WLI vs. M-NBI)は、45.8% vs. 90.4%で、M-NBIC-WLIより有意に正 診率が優れていた。またC-WLIで非癌と診断された45病変のうち、38病変(84.4%)はM-NBI 癌と診断されており、M-NBIによる診断の上乗せ効果を認めた。肉眼型別の正診率(C-WLI vs.

M-NBI)は、0-Ⅱa型: 28.0% vs. 92.0%、0-Ⅱb型: 0.0% vs. 75.0%、0-Ⅱc型: 57.4 % vs.

90.7%であった。組織型別の正診率(C-WLI vs. M-NBI)は、tub1: 46.6% vs. 94.5%、tub2: 66.7%

vs. 100.0%、胃底腺型: 0.0% vs. 0.0%、sig: 40.0% vs. 60.0%であった。M-NBIは微小胃癌の 肉眼型に関わらず高い診断能を有しており、組織型別では分化型腺癌(tub1,tub2)の診断能が 優れていた。VS classification systemによる M-NBI所見の頻度は、irregular MV pattern 81.9%、irregular MS pattern 79.5%であった。M-NBIで非癌と診断された微小胃癌を8病変認 めた。誤診の理由は、粘膜表層に癌が露出していない症例が4病変、生検によるアーチファクト 3 病変、M-NBI の拡大倍率が十分でないが 1 病変であった。観察者間の内視鏡診断の一致率 は、C-WLI:κ=0.48、M-NBI:κ=0.58で、M-NBIC-WLIより内視鏡診断の再現性に優れていた。

M-NBIは微小胃癌のみを対象とした場合、C-WLIより正診率と内視鏡診断の再現性に優れてお

り、微小胃癌の診断に有用である可能性が示された。

参照

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