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【同志社大学公法研究会】一般廃棄物処理業の許可 の取消訴訟における既存業者の原告適格

著者 森田 崇雄

雑誌名 同志社法學

巻 66

号 4

ページ 1053‑1075

発行年 2014‑11‑30

権利 同志社法學會

URL http://doi.org/10.14988/pa.2017.0000014720

(2)

(    )一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格同志社法学 六六巻四号一一七一〇五三

◆ 同 志 社 大 学 公 法 研 究 会 ◆

 

最 高 裁 平 成 二 六 年 一 月 二 八 日 判 決 ( 平 成 二 三 年 ( 行 ヒ ) 第 三 三 二 号 一 般 廃 棄 物 処 理 業 許 可 取 消 等 、 損 害 賠 償 請 求 事 件 ) 判 時 二 二 一 五 号 六 七 頁 、 判 タ 一 三 九 九 号 七 八 頁 、 判 自 三 八 〇 号 五 〇 頁 ︱ 一 部 破 棄 差 戻 し 、 一 部 棄 却

           

【 事 案 の 概 要 】

  Xは、一般廃棄物の収集運搬、し尿浄化槽およびその他衛生処理施設の清掃および保守点検等を業とする会社である。Xは、昭和五六年四月、小浜市長から、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下﹁廃棄物処理法﹂とする。平成三年法律第九五号による改正前のもの)七条一項に基づき、小浜市全域において一般廃棄物のうちごみ、し尿および浄化槽

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(    )同志社法学 六六巻四号一一八一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格一〇五四

汚泥の収集運搬を業として行うことの許可を受け、その後、数次にわたり上記の許可の更新を受けていた。

  Y(小浜市)の平成一三年度一般廃棄物処理計画書においては、ごみの処理に関し、処理主体の項目に廃棄物処理法七条に基づく許可を受けたXほか二社の業者名が記載されていた。小浜市長は、新たに会社Aに対して、平成一三年一〇月一日付けで、廃棄物処理法七条一項に基づき、同日から平成一五年三月三一日まで小浜市全域において一般廃棄物のうちごみ等の収集運搬を業として行うことを許可する処分をし、その後、上記許可を更新する処分を繰り返し行い、平成二一年三月三一日付けで、同年四月一日から平成二三年三月三一日まで上記許可を更新する処分をした(以下、この処分を﹁本件更新処分一﹂とする)。

  また、Yの平成一六年度一般廃棄物処理計画書においては、ごみの処理に関し、処理主体の項目に廃棄物処理法七条に基づく許可を受けたX、Aほか二社の業者名が記載されていた。小浜市長は、新たに会社Bに対して、平成一六年四月一日付けで、廃棄物処理法七条一項および六項に基づき、同日から平成一八年三月三一日まで小浜市全域において一般廃棄物のうちごみの収集運搬を業として行うことを許可する処分およびその処分を業として行うことを許可する処分をし、その後、上記各許可を更新する処分を繰り返し行い、平成二二年三月三〇日付けで、同年四月一日から平成二四年三月三一日まで上記各許可を更新する処分をした(以下、この処分を﹁本件更新処分二﹂とし、本件更新処分一と併せて﹁本件各更新処分﹂とする)。

  これに対し、XがYを被告として出訴し、本件各更新処分の取消しおよび国家賠償法に基づく損害賠償を求めたのが本件である。第一審(福井地判平成二二年九月一〇日判自三八〇号五六頁)は、Xは本件各更新処分の取消しを求める原告適格を有しないとしてこれらの取消請求に係る訴えを却下すべきものとし、また、YはXに対してその営業上の利益に配慮しこれを保護すべき義務を負うものではないとして損害賠償請求を棄却すべきものとした。控訴審(名古屋高

(4)

(    )一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格同志社法学 六六巻四号一一九一〇五五 金沢支判平成二三年六月一日判自三八〇号六四頁)も、第一審判決を維持したため、Xは上告した。

【 判 旨 】

  一部破棄差戻し、一部棄却   本判決は、Xが本件各更新処分のうち一般廃棄物収集運搬業の許可更新処分についてその取消しを求める原告適格を有していたとの判断を示したが、Xが平成二五年六月に一般廃棄物収集運搬業を廃業したことによって上記各処分の取消しを求める法律上の利益は失われたとして、本件取消訴訟に係る訴えをいずれも却下すべきものとした。他方で、損害賠償請求については、YがXに対してその営業上の利益に配慮しこれを保護すべき義務をおよそ負っていないとはいえないとして原判決を破棄し、本件を原審に差戻すものとした。以下では、原告適格に関する判示部分のみを取り上げることとする。

(一) 行政事件訴訟法九条﹁一項にいう当該処分の取消しを求めるにつき﹃法律上の利益を有する者﹄とは、当該処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され、又は必然的に侵害されるおそれのある者をいうのであり、当該処分を定めた行政法規が、不特定多数者の具体的利益を専ら一般的公益の中に吸収解消させるにとどめず、それが帰属する個々人の個別的利益としてもこれを保護すべきものとする趣旨を含むと解される場合には、このような利益もここにいう法律上保護された利益に当たり、当該処分によりこれを侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者は、当該処分の取消訴訟における原告適格を有するものというべきである。そして、処分の相手方以外の者について上記の法律上保護された利益の有無を判断するに当たっては、当該処分の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく、

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(    )同志社法学 六六巻四号一二〇一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格一〇五六

当該法令の趣旨及び目的並びに当該処分において考慮されるべき利益の内容及び性質を考慮し、この場合において、当該法令の趣旨及び目的を考慮するに当たっては、当該法令と目的を共通にする関係法令があるときはその趣旨及び目的をも参酌し、当該利益の内容及び性質を考慮するに当たっては、当該処分がその根拠となる法令に違反してされた場合に害されることとなる利益の内容及び性質並びにこれが害される態様及び程度をも勘案すべきものである(同条二項、最高裁平成⋮⋮一七年一二月七日大法廷判決⋮⋮参照)。﹂ 

(二)﹁一般廃棄物処理業は、市町村の住民の生活に必要不可欠な公共性の高い事業であり、その遂行に支障が生じた場合には、市町村の区域の衛生や環境が悪化する事態を招来し、ひいては一定の範囲で市町村の住民の健康や生活環境に被害や影響が及ぶ危険が生じ得るものであって、その適正な運営が継続的かつ安定的に確保される必要がある上、一般廃棄物は人口等に応じておおむねその発生量が想定され、その業務量には一定の限界がある。廃棄物処理法が、業務量の見込みに応じた計画的な処理による適正な事業の遂行の確保についての統括的な責任を市町村に負わせているのは、このような事業の遂行に支障を生じさせないためである。そして、既存の許可業者によって一般廃棄物の適正な処理が行われており、これを踏まえて一般廃棄物処理計画が作成されている場合には、市町村長は、それ以外の者からの一般廃棄物処理業の許可又はその更新の申請につき、一般廃棄物の適正な処理を継続的かつ安定的に実施させるためには既存の許可業者のみに引き続きこれを行わせるのが相当であり、当該申請の内容が当該一般廃棄物処理計画に適合するものであるとは認められないとして不許可とすることができるものと解される(最高裁平成⋮⋮一六年一月一五日第一小法廷判決⋮⋮参照)。このように、市町村が市町村以外の者に許可を与えて事業を行わせる場合においても、一般廃棄物の発生量及び処理量の見込みに基づいてこれを適正に処理する実施主体等を定める一般廃棄物処理計画に適合するこ

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(    )一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格同志社法学 六六巻四号一二一一〇五七 と等の許可要件に関する市町村長の判断を通じて、許可業者の濫立等によって事業の適正な運営が害されることのないよう、一般廃棄物処理業の需給状況の調整が図られる仕組みが設けられているものといえる。﹂

(三)﹁市町村長が一般廃棄物処理業の許可を与え得るのは、当該市町村による一般廃棄物の処理が困難である場合に限られており、これは、一般廃棄物の処理が本来的には市町村がその責任において自ら実施すべき事業であるため、その処理能力の限界等のために市町村以外の者に行わせる必要がある場合に初めてその事業の許可を与え得るとされたものであると解されること、上記のとおり一定の区域内の一般廃棄物の発生量に応じた需給状況の下における適正な処理が求められること等からすれば、廃棄物処理法において、一般廃棄物処理業は、専ら自由競争に委ねられるべき性格の事業とは位置付けられていないものといえる。﹂

(四)﹁市町村長から一定の区域につき既に一般廃棄物処理業の許可又はその更新を受けている者がある場合に、当該区域を対象として他の者に対してされた一般廃棄物処理業の許可又はその更新が、当該区域における需給の均衡及びその変動による既存の許可業者の事業への影響についての適切な考慮を欠くものであるならば、許可業者の濫立により需給の均衡が損なわれ、その経営が悪化して事業の適正な運営が害され、これにより当該区域の衛生や環境が悪化する事態を招来し、ひいては一定の範囲で当該区域の住民の健康や生活環境に被害や影響が及ぶ危険が生じ得るものといえる。⋮⋮廃棄物処理法は、上記のような事態を避けるため、前記のような需給状況の調整に係る規制の仕組みを設けているのであるから、一般廃棄物処理計画との適合性等に係る許可要件に関する市町村長の判断に当たっては、その申請に係る区域における一般廃棄物処理業の適正な運営が継続的かつ安定的に確保されるように、当該区域における需給の均衡

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(    )同志社法学 六六巻四号一二二一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格一〇五八

及びその変動による既存の許可業者の事業への影響を適切に考慮することが求められるものというべきである。﹂

(五)廃棄物処理法は、﹁他の者からの一般廃棄物処理業の許可又はその更新の申請に対して市町村長が上記のように既存の許可業者の事業への影響を考慮してその許否を判断することを通じて、当該区域の衛生や環境を保持する上でその基礎となるものとして、その事業に係る営業上の利益を個々の既存の許可業者の個別的利益としても保護すべきものとする趣旨を含むと解するのが相当である。したがって、市町村長から一定の区域につき既に廃棄物処理法七条に基づく一般廃棄物処理業の許可又はその更新を受けている者は、当該区域を対象として他の者に対してされた一般廃棄物処理業の許可処分又は許可更新処分について、その取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者として、その取消訴訟における原告適格を有するものというべきである。﹂

【 解 説 】

  一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格に関しては、これまで最高裁判例は存在せず、近時の下級審裁判例(福岡高宮崎支判平成二二年一一月二四日LEX/DB 文献番号25443743 、鹿児島地判平成二二年五月二五日LEX/DB文献番号25442855)では、既存業者の営業上の利益は一般廃棄物の適正な処理という公益の実現に伴って付随する事実上の利益、反射的利益にすぎないとして、原告適格が否定されていた。

  他方で、これらの下級審裁判例については、平成一六年の行政事件訴訟法施行状況検証研究会の報告書において、原告適格を肯定しうる余地がある旨が指摘されており 1

、同様に、一般廃棄物処理業許可の取消訴訟において既存業者の原告適格を肯定すべきとの学説も存在している 2

(8)

(    )一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格同志社法学 六六巻四号一二三一〇五九   このような中、本判決は、一般廃棄物処理業許可の取消訴訟における既存業者の原告適格について、最高裁として初めて判断を示したものであり、また根拠法令の趣旨・目的、その仕組み等を柔軟に解釈して原告適格を認めており、その判断手法の点においても実務上・理論上重要な意義を有するものと考えられる 3

  本件では、一般廃棄物処理業許可の取消しのほか、国家賠償法に基づく損害賠償も請求されているが、本稿においては、一般廃棄物処理業許可の取消訴訟における既存業者の原告適格の有無のみについて検討を加えることにしたい。以下ではまず、既存業者の原告適格に係るこれまでの最高裁判例について概観し、次に一般廃棄物処理に係る法制度について敷衍し、そして本判決の評価について検討する。

一   既 存 業 者 の 原 告 適 格

⑴  原告適格の判断枠組み   行政事件訴訟法(以下﹁行訴法﹂とする)九条一項のいう﹁法律上の利益﹂については、判例において、私人の利益も保護する規範と公益のみを保護する規範の二元論を基礎とする﹁法律上保護された利益説﹂がとられている 4

。﹁法律上保護された利益説﹂の下で、原告適格が認められるためには、原告が侵害された、または侵害されるおそれがあると主張する利益が、処分の根拠法規により保護されているという保護範囲要件に加え、当該利益が公益としてのみならず私人の個別的利益としても保護されているという個別保護要件をも充足しなければならない 5

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(    )同志社法学 六六巻四号一二四一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格一〇六〇

⑵  既存業者の原告適格に関する裁判例   本判決では、一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟において、既存業者が原告適格を有するか否かが争点となった。一般廃棄物処理業の他にも、ある事業や職業の許認可については、これと競争関係に立つ既存業者が、自己の営業上の利益が侵害されることなどを理由として、当該許認可の取消しを求める原告適格を有するか否かが問題となる 6

。このような既存業者の原告適格の有無は、当該許認可の根拠法規が、既存業者の営業上の利益を保護する趣旨を含むものであるかどうかによって決せられるべきことになる 7

。以下では、既存業者の原告適格に関する最高裁判例を概観する。

① 質 屋 営 業 の 許 可 ( 最 判 昭 和 三 四 年 八 月 一 八 日 民 集 一 三 巻 一 〇 号 一 二 八 六 頁 )

  本件は、既存業者が他者に与えられた質屋営業の許可処分の取消しを求めた事案である。本判決は、質屋営業法が許可制をとっているのは、利用者の保護と盗品などの換金を防止することにあり、既存業者の営業上の利益を保護することが目的ではないとして、原告適格を否定した第一審、原審について特に理由を付することなく是認し、既存の質屋業者の原告適格を否定した。

② 公 衆 浴 場 業 の 許 可 ( 最 判 昭 和 三 七 年 一 月 一 九 日 民 集 一 六 巻 一 号 五 七 頁 )

  本件は、適正配置規制(距離制限)を伴う許可制が採用されている公衆浴場業の許可の無効確認を既存業者が求めた訴訟である。本判決は、公衆浴場法が許可制を採用し適正配置規制(二条三項)を設けたのは、主として﹁国民保健及び環境衛生﹂という公共の福祉の見地から出たものであるが、同時に、無用の競争により経営が不合理化することのないように濫立を防止することが公共の福祉のため必要であるとの見地から、被許可者を濫立による経営の不合理化から

(10)

(    )一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格同志社法学 六六巻四号一二五一〇六一 守ろうとする意図をも有するものであることは否定し得ず、適正な許可制度の運用により保護されるべき業者の営業上の利益は、単なる事実上の反射的利益にとどまらず公衆浴場法により保護される法的利益と解するのが相当である、として既存業者の原告適格を肯定した。

③ 私 立 幼 稚 園 の 設 置 認 可 ( 最 判 昭 和 五 九 年 一 二 月 四 日 集 民 一 四 三 号 二 六 三 頁 )

  本件は、既設幼稚園の設置者が、他者に与えられた幼稚園の設置認可処分の取消しを求めた事案である。本判決は、法令上、幼稚園の適正配置に関する直接の規定は設けられていないとした上で、文部事務次官通達等において幼稚園の適正配置に配慮すべきとされており、また県の認可要領において適正配置規定が置かれているのも、その主たる目的は幼児教育の機会均等を図ることにあり、既設幼稚園の設置者の利益を保護するためのものとは解されないとして原告適格を否定した原審について、特に理由を付すること無く是認した。

④ 製 造 た ば こ 小 売 販 売 業 の 許 可 ( 最 判 平 成 五 年 六 月 二 五 日 判 時 一 四 七 五 号 五 九 頁 )

  本件は、既存業者が他者に与えられた許認可等を争った事案ではなく、適正配置規制を理由として製造たばこの小売販売業の不許可処分を受けた者が当該処分の取消訴訟を提起した事案である。本判決は、たばこ事業法二二条に基づく製造たばこ小売販売業の許可制は、たばこ専売法の下で指定を受けた製造たばこの小売人には零細経営者が多いこと等に鑑み、たばこ専売制度の廃止に伴う激変を回避することによって、たばこ事業法附則一〇条一項に基づき製造たばこの小売販売業を行うことの許可を受けた者とみなされる製造たばこの小売人の保護を図ることを目的とするものであるとした。したがって、既存のたばこ小売販売業者は、適正配置規制内において他者に許可がなされた場合、その取消し

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(    )同志社法学 六六巻四号一二六一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格一〇六二

を求める原告適格を有するものと解される

)8

⑤ 病 院 開 設 の 許 可 ( 最 判 平 成 一 九 年 一 〇 月 一 九 日 判 時 一 九 九 三 号 三 頁 )

  本件は、病院開設許可処分の取消訴訟を開設予定地周辺で医療施設を開設している者が提起した事案である。本判決は、医療法三〇条の三が、都道府県は医療計画を定めるものとし(同条一項)、そこに定める事項として﹁基準病床数に関する事項﹂を掲げており(同条二項三号)、同法三〇条の七は、医療計画の達成の推進のために特に必要がある場合には、都道府県知事が病院開設の許可の申請者に対し病院の開設等に関して勧告することができるものとしているが、同法三〇条の三が都道府県において医療計画を定めることとした目的は、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制を確保することにあると解されるから、同条が既存の医療施設開設者の利益を保護する趣旨を含むと解することはできないとして、原告適格を否定した。

⑶  小括   以上の五件の事例のうち、当該許認可の根拠法規が既存業者の営業上の利益を保護する趣旨を含むと判断されたものは、②と④の二件である。前述したように、既存業者の原告適格の有無は、当該許認可の根拠法規が、既存業者の営業上の利益を保護する趣旨を含むものであるかどうかによって判断されることになるが、その際の重要な指標となるのが適正配置基準や需給調整規定のような既存事業者の利益保護につながる規定の存在である 9

  すなわち、②と④の事案においては、適正配置規制の存在を一つの手掛かりとして原告適格が肯定されている。ただし、④では、既存の製造たばこの小売人の保護を図ることが許可制の直接の目的とされているが、②においては、公衆

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(    )一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格同志社法学 六六巻四号一二七一〇六三 浴場法は、既存業者の営業利益の保護を独立のものとして保護しているのではなく、あくまで﹁国民保健及び環境衛生﹂という公益を実現するための手段として位置づけている ₁₀

。②のように、適正配置基準や需給調整等の主たる目的が公益の実現にあるとしても、公益を実現するために競争関係に立つ既存同業者の健全な経営を個別に保護する必要もあるとして、その営業上の利益も保護法益として解される場合があり、具体的には、当該事業が国民生活上不可欠な役務の提供を内容とするものであって、提供すべき役務の内容、対価等に関する強力な規制がされている場合には、適正配置基準等の規定には既存業者を保護する趣旨・目的が含まれると解する一つの根拠になるとされている ₁₁

  他方で、①のように、適正配置基準や需給調整を定める規定が存在しない場合には、保護範囲要件を満たさないとして、既存業者の原告適格が否定されている。③においては、通達や県の認可要領において幼稚園の適正配置に配慮すべきとされているものの、根拠法規において適正配置規定は直接の認可要件となっていないことから、原告適格が否定された。⑤においても、医療計画においてある種の需給調整が予定されているともいえるが、計画との適合性は病院開設許可の要件とされておらず、許可審査における既存の医療施設開設者の利益の考慮は他事考慮として違法となることから、保護範囲要件を充たさないことを理由に原告適格が否定されている ₁₂

二   一 般 廃 棄 物 処 理 業 の 許 可 制 度

⑴  一般廃棄物の処理とそれに関する規制   廃棄物処理法は、廃棄物の排出を抑制し、その適正な処理をすること等により、﹁生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図ること﹂を目的とする(同法一条。以下、廃棄物処理法は条文番号のみで引用する)。同法は、﹁事業活動に伴つ

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(    )同志社法学 六六巻四号一二八一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格一〇六四

て生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物﹂等の﹁産業廃棄物﹂(二条四項、施行令二条~二条の三)と、それ以外の廃棄物である﹁一般廃棄物﹂(二条二項)を区分し、それぞれの処理体系を整備している。産業廃棄物については、事業者の自己処理が原則とされているが(一一条一項、三条一項)、一般廃棄物については、市町村による処理が基本とされている(六条の二)。

  市町村は、その区域内における一般廃棄物を生活環境の保全上支障が生じないうちに処理(収集、運搬および処分)する義務が課せられている(六条の二第一項)。一般廃棄物の処理に関する事務は、市町村の自治事務(地方自治法二条八項)であり、それも任意ではなく、義務的に処理しなければならない義務的自治事務である。一般廃棄物の処理は、住民にとって必ず確保しなければならない重要な生活必需サービスであるため、市町村が責任をもって、きちんと継続的かつ安定的に行わなければならないとされている ₁₃

  しかし、市町村自身は一般廃棄物の処理をすべて自ら行う直営方式をとらなければならないわけではなく、このほか許可、委託の形式で民間業者に処理を行わせることも認められている(六条の二第二項)。一般廃棄物の処理に関しては、収集、運搬および処分に関する基準(処理基準)のほか、処理業者に対する委託基準が、廃棄物処理法および施行令で定められている(六条の二第二項、施行令三条・四条)。

⑵  一般廃棄物処理業の許可要件   一般廃棄物の処理業者は、市町村長の許可を受けなければならず、市町村長は申請が一定の要件を満たす場合に限り、これを許可することができる(七条一項、六項)。許可要件としては、一定の欠格要件(七条五項四号、一〇項四号)や、﹁その事業の用に供する施設及び申請者の能力がその事業を的確に、かつ、継続して行うに足りるものとして環境省令

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(    )一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格同志社法学 六六巻四号一二九一〇六五 で定める基準に適合するものであること﹂という要件が定められている(七条一項三号、六項三号)。したがって、財政的にみて、事業を継続的に遂行するに足りる基礎を有しないと判断される業者には、許可を付与してはならないとされている ₁₄

  また、一般廃棄物処理業の許可については、上記のほか、﹁当該市町村による一般廃棄物の収集又は運搬が困難であること﹂(七条一項一号、六項一号)と﹁その申請の内容が一般廃棄物処理計画に適合するものであること﹂(七条一項二号、六項二号)という要件が定められている。後者の要件については、許可が後述する一般廃棄物処理計画との一体性を確保するために行われているものであることから、本規定が設けられている ₁₅

⑶  一般廃棄物処理計画   一般廃棄物の処理にあたって、市町村は、当該市町村の区域内の一般廃棄物の処理に関する計画(以下﹁一般廃棄物処理計画﹂とする)を策定し、これに従わなければならない(六条、六条の二第一項)。一般廃棄物処理計画には、以下の事項が記載される(六条二項)。

  一  一般廃棄物の発生量及び処理量の見込み   二  一般廃棄物の排出の抑制のための方策に関する事項   三  分別して収集するものとした一般廃棄物の種類及び分別の区分   四  一般廃棄物の適正な処理及びこれを実施する者に関する基本的事項   五  一般廃棄物の処理施設の整備に関する事項

(15)

(    )同志社法学 六六巻四号一三〇一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格一〇六六

  四号に係る事項については、一号の発生量及び処理量の見込みに即し、一般廃棄物の性状を勘案した区分ごとの処理の方法及び当該処理の方法ごとの処理の主体(市町村自身、市町村からの委託を受けた者、一般廃棄物処理業者、排出事業者等)を定める。また、その者がその区域で処理を行うかについても定めることができる ₁₆

。要するに、発生する一般廃棄物をすべて的確にかつ継続的に処理できるように処理主体を含めて定めることとされている ₁₇

  一般廃棄物処理計画は、法目的である生活環境の保全及び公衆衛生の向上を確保するため、一般廃棄物の﹁統括的な処理責任﹂を負う市町村がその区域内の一般廃棄物を管理し、適正な処理を確保するための基本となる計画である。したがって、市町村が自ら処理する一般廃棄物のみならず、委託業者などの市町村以外の者が処理する一般廃棄物も含め、当該市町村で発生するすべての一般廃棄物を対象としなければならない ₁₈

⑷  市町村の統括的な責任   市町村は、一般廃棄物の処理に係る統括的な責任を有する。そのため、一般廃棄物処理業者が処理を行う場合であっても、市町村は、一般廃棄物処理業の許可(許可の取消し等を含む)のほか、報告徴収(一八条)、立入検査(一九条)及び改善命令の権限を用いること等により、一般廃棄物処理業者が処理基準に従った処理を行うことを確保しなければならない ₁₉

  仮に、一般廃棄物処理業者により処理基準に適合しない処理が行われた場合、市町村長は当該一般廃棄物処理業者に対して、処理方法の変更その他必要な措置を講ずるように命じ(改善命令。一九条の三)、また、生活環境の保全上の支障の除去または発生の防止のために必要な措置を行うように命ずる(措置命令。一九条の四)責任を有する。この措置命令は原状回復等の命令を意味している ₂₀

(16)

(    )一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格同志社法学 六六巻四号一三一一〇六七

三   本 判 決 の 評 価

  本判決は、原告適格に係る判断枠組みとして、小田急判決(最大判平成一七年一二月七日民集五九巻一〇号二六四五頁)を引用しており、当該処分を定めた行政法規が、不特定多数者の具体的利益を専ら一般的公益の中に吸収解消させるにとどめず、それが帰属する個々人の個別的利益としてもこれを保護すべきものとする趣旨を含むか否かを判断している。

  その上で、本判決は、﹁一般廃棄物処理業の需給状況の調整に係る規制の仕組み及び内容、その規制に係る廃棄物処理法の趣旨及び目的、一般廃棄物処理の事業の性質、その事業に係る許可の性質及び内容等を総合考慮﹂し、廃棄物処理法は一般廃棄物処理業に係る営業上の利益を個々の許可業者の個別的利益としても保護すべきものとする趣旨を含むものと解した。

  本判決が既存業者の原告適格を肯定するにあたって重視したものとして、①需給調整の仕組みが存在すること、②許可審査において既存業者の利益が考慮要素とされていること、③一般廃棄物処理業の性質が自由競争に委ねられるべきものでないこと、の三つが挙げられる ₂₁

。以下、順に検討する。

⑴  需給調整の仕組み   本判決の特徴の一つは、一般廃棄物処理業について適正配置基準等の需給調整規定が明示的に定められているわけではないにもかかわらず、廃棄物処理法の規定の内容を柔軟に解釈して需給調整の仕組みが設けられていると解したことである。本判決は、具体的には、一般廃棄物処理計画への適合性という許可要件に関する市町村の判断を通じて、一般

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(    )同志社法学 六六巻四号一三二一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格一〇六八

廃棄物処理業の需給状況の調整が図られる仕組みが設けられていると判断している。

  その際、本判決は、最判平成一六年一月一五日判時一八四九号三〇頁(以下﹁平成一六年最判﹂とする)を引用する。平成一六年最判は、既存業者が新規参入業者に対する許可処分を争ったものではなく、新規参入業者が廃棄物処理法七条一項に基づき一般廃棄物収集運搬業の許可申請をしたが、それを拒否されたため、当該拒否処分の取消しを求めた事案である。同判決は、既存業者による収集・運搬を踏まえて一般廃棄物処理計画が作成されている場合、市町村長は、一般廃棄物の適正な収集・運搬を継続的かつ安定的に実施させるためには、既存業者のみに引き続きこれを行わせることが相当であるとして、新規参入業者の許可申請の内容が一般廃棄物処理計画に適合しないとして許可を拒否することが可能であると判示し、当該取消請求を棄却した ₂₂

  平成一六年最判では、①処理計画への適合性の判断において、既存の許可業者が収集運搬を実施しているという現状を前提に処理計画を策定することによって、いわば需給調整を行うことが許容されるか、また②需給調整的考慮が一般廃棄物処理計画への適合という要件判断の際の考慮事項として許容されるかが争点となっており、同判決は、①につき処理計画策定の際に需給調整を行い得るとした上で、②につき個別の許可申請を審査する際に、計画適合性を理由に許可を許否しうるとしたものと解されている ₂₃

  ただし、平成一六年最判は一般廃棄物処理計画への適合性という許可要件に係る市町村長の裁量判断に関するものであり、同判決のみから既存業者の利益の法的保護性を肯定しうるものではない ₂₄

。本判決は、廃棄物処理法が一般廃棄物処理業に係る需給調整の仕組みを設けているとの解釈を導き出すための一つの論拠として平成一六年最判を引用したものと考えられる ₂₅

(18)

(    )一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格同志社法学 六六巻四号一三三一〇六九 ⑵  許可審査における既存業者の利益の考慮   本判決は、一般廃棄物処理業の許可又は更新が当該区域の需給の変動による既存の許可業者の事業への影響について適切な考慮を欠く場合には、許可業者の濫立により需給の均衡が損なわれ、その経営が悪化して事業の適正な運営が害され、当該区域の衛生や環境が悪化する事態を招来しうると述べている。その上で、本判決は、廃棄物処理法は、そのような事態を避けるため、需給調整の仕組みを設けているのであるから、一般廃棄物処理計画との適合性に係る許可要件に関する市町村の判断にあたっては、一般廃棄物処理業の適正な運営が継続的かつ安定的に確保されるように、既存の許可業者の事業への影響を適切に考慮することが求められると指摘する。

  本判決の以上のような指摘は、保護範囲要件の充足に係るものであると考えられる。既存業者の原告適格が肯定されるためには、需給調整規定の存在が不可欠であるが、それに加え、既存業者の利益の保護が許認可の要件における考慮要素とされていることが求められる。前記病院開設許可判決においては、需給調整規定は存在するものの、それは許可要件における考慮事項とはされておらず、許可審査における既存業者の利益の考慮は他事考慮となるおそれがあることから、保護範囲要件の充足が否定されている ₂₆

。本件は、この点で病院開設許可判決とは事案を異にするものと考えられる。

  また本判決は、①需給調整の仕組みが存在すること、および②既存業者の利益の保護が許可審査における考慮要素となっていることから、﹁生活環境の保全及び公衆衛生の向上﹂という公益の実現のための手段として﹁既存業者の営業利益の保護﹂を位置づけることができる旨を示している。この点は、公衆浴場法が﹁既存業者の営業利益の保護﹂を﹁国民保健及び環境衛生﹂という公益の実現のための手段として位置づけていると解した前記公衆浴場判決と同様である ₂₇

。このように原告の利益の保護が行政処分(の根拠法規)の究極の目的でなくても、いわば究極の目的を達成するための

(19)

(    )同志社法学 六六巻四号一三四一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格一〇七〇

手段として予定されていれば、保護範囲要件を充たすと考えられる ₂₈

  そして、このような﹁生活環境の保全及び公衆衛生の向上﹂という公益と﹁既存業者の営業利益の保護﹂との結びつきの有無が、原審と本判決の結論の違いを生み出したものと考えられる。原審は、廃棄物処理法七条が、当該事業者が一般廃棄物の処理業を的確に、かつ継続して行うことができる経済的基盤を有することを要件としているのは、﹁経済的基盤の弱い事業者では、一般廃棄物の処理を継続的かつ安定的に実施することが困難であり、また、場合によっては、一般廃棄物の的確な処理が困難となる可能性も考えられることから設けられたのであり、その目的は、あくまでも、市町村の固有の事務である一般廃棄物の処理の継続的かつ安定的な実施や当該市町村の生活環境の保全に支障が生じることを避けるというものであると解される﹂として、廃棄物処理法七条及びその関連法規中には、一般廃棄物処理業者の経済的利益を個別に保護する趣旨の規定は見当たらないと判示している ₂₉

  このように、原審は、一般廃棄物処理業者の利益の保護を﹁一般廃棄物の処理の継続的かつ安定的な実施﹂や﹁生活環境の保全﹂を達成するための手段(あるいは中間目標)としては捉えていない ₃₀

。その結果として、原審は、既存業者の原告適格が認められるためには、一般廃棄物処理業の経済的利益それ自体を個別に保護する規定が存在する必要があると解している ₃₁

⑶  一般廃棄物処理業の性質   本判決は、上記二つの要素のほか、一般廃棄物処理業の性質について指摘する。すなわち本判決は、一般廃棄物の処理が本来的には市町村がその責任において自ら実施すべき事業であり、市町村長が一般廃棄物処理業の許可を与えうるのは当該市町村による一般廃棄物の処理が困難である場合に限られること、一般廃棄物処理業は市町村の住民の生活に

(20)

(    )一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格同志社法学 六六巻四号一三五一〇七一 必要不可欠な公共性の高い事業であり、その適正な運営が継続的かつ安定的に確保される必要があること、一般廃棄物は人口等に応じておおむねその発生量が想定され、その業務量には一定の限界があること、その結果として廃棄物処理法が業務量の見込みに応じた計画的な処理による適正な事業の遂行の確保について統括的な責任を市町村に負わせていること等を述べた上で、廃棄物処理法において一般廃棄物処理業は専ら自由競争に委ねられるべき性格の事業とは位置づけられていないと結論づけた。

  以上のように、本判決は個別保護要件の充足を判断するにあたって、需給調整規定の存在に加え、一般廃棄物処理業の性質を考慮している ₃₂

。競業者訴訟において、個別保護要件を考慮する際に重要なのは、原告の営業上の利益を保護する実質的な必要性が存するか否かである ₃₃

。本判決は、廃棄物処理法の様々な規定を検討した上で、一般廃棄物処理業の性質を警察許可的な自由営業と区別し、既存業者の要保護性を肯定したものと考えられる ₃₄

四   む す び に か え て

  本稿では、既存の一般廃棄物処理業者の原告適格が争点となった事案において、最高裁が原告適格を認めるにあたって考慮した判断要素を、保護範囲要件と個別保護要件に区分して分析を行った。個別保護要件においては、行訴法九条二項において被侵害利益の内容・性質および侵害の態様・程度が必要的考慮事項とされたとおり、既存業者の営業利益の内容・性質等が考慮されており、これが本判決において個別保護要件の充足を認める方向に作用しているものと考えられる。

  すなわち、最高裁は、個別保護要件に係る判断(処分の根拠法規により保護されている利益が、もっぱら公益として

(21)

(    )同志社法学 六六巻四号一三六一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格一〇七二

ではなく、個々人の個別的利益としても保護されているかどうか)において、根拠法規や関連法規の一般的・抽象的な内容だけでなく、原告の主張する利益を保護すべき実質的な必要性が存在するか否かについても併せて考慮し、実質的かつ柔軟な解釈を行っているといえよう ₃₅

  以上のように、本判決は、既存業者の原告適格について、根拠法令の趣旨・目的、その仕組み、および事業の性質等を実質的かつ柔軟に解釈して原告適格を認めたものであり、このような解釈が今後の原告適格の拡大につながっていくかが注目される。

1法年告書﹂(二〇一二一会一月)八七頁。報究務件省﹁改正行政事訴) 訟法施行状況検証研

( )。るすと)﹂二(部阿﹁ 号八八巻四年(二〇一二研究と治自﹂てし三例を訟訴消取る)号頁()﹂一(部阿﹁れぞれ、そ下以頁、八三二)年二一〇二(起五巻八す提者業理処が 2︱二・完)︱な新た一需要が)(適(格い告原の者業争競﹁隆泰部阿な) 状処存既、てし対に可許規新の業理物況棄廃般一、たれらえ与に者三で第

3匿二)。頁九六号五一二名) 判(トンメコ時 4済一八九頁、神橋一彦﹃行政救法年﹄(信山社、二〇一二年)一〇)三) 救宇賀克也﹃行政法概説Ⅱ行政済一法︹第四版︺﹄(有斐閣、二〇〇

( 一頁。 -一〇 5)宇賀・前掲注(

( ・生先明頼田成﹂き書え覚益稀利の上律法と訟訴告抗﹁郎古記川、。照参頁七四)年八九九一閣念斐有﹄(法政行と現実策政﹃光早小 4、閣斐有﹄(法政行るす求探から例判﹃司隆本山、頁八八一二)〇、、はていつに件要護保別個件二要囲範護保。頁二三四)年一

( 一。照参頁七〇二)年〇九九 6、古斐論集﹃行政法の諸問題下﹄(有閣献、はていつに格適告原の者業競呈生城適誠﹁競業者の原告適格︱︱原告格先の紛争選別機能) ︱﹂雄川一郎︱

7司頁法曹会、二〇〇〇年)一〇六(︺﹄以下﹁実務的研究﹂とする)。(版法般研修所編﹃行政事件訴訟の一的) 問題に関する実務的研究︹改訂 8) 宇賀・前掲注(

4)一九六頁。 9あ〇頁は、法律上の距離制限制度る一いは地域独占制度が存在しない三)) 第塩野宏﹃行政法Ⅱ行政法総論︹五年版補訂版︺﹄(有斐閣、二〇一三と

(22)

(    )一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格同志社法学 六六巻四号一三七一〇七三 きには既存業者に原告適格は認められ難いとする。また、実務的研究・前掲注(

( この者業競、をとる告す在存が定規るが原適つ要。るいてしと件条必格のめたるす定肯をなに存う保益利の者業事護既な 7しと論一般一、は頁七〇、て)適正配置基準需給調整規定のよや 10) 神橋・前掲注(

4)一〇四頁註一八。 11) 実務的研究・前掲注(

7)一〇七

( -一〇八頁。

12山(。頁六六一)年八〇〇二号田) 九五論評例判﹂批判﹁洋八 13) 阿部(一)・前掲注(

2)一九

( -二〇頁。 14) 阿部(二)・前掲注(

2)二四頁。

( と)。るす 15理下ター、二〇一二年)九〇頁(以﹁セ廃棄物処理法の解説﹂処物棄廃ン生法解編集委員会編﹃廃棄物処理法の説衛︹平成二四年度版︺﹄(日本) 境環 16) 廃棄物処理法の解説・前掲注(

15)六〇頁。 17) 阿部(一)・前掲注(

2)一九頁。 18) 廃棄物処理法の解説・前掲注(

15)五九頁。 19) 廃棄物処理法の解説・前掲注(

15)六四頁。

20大閣。頁二八四)年〇一〇二、斐塚) (︺﹄版三第︹法境環﹃直有

( を(とこるれさ解とるいてし課規条な格厳に者業搬運集収物棄廃般七制一七二。るげ挙を)四の七、三の条条項七、・一三項、条の二第三項 可後たし与付を物許、が法理処、も一引を廃、くべる図化き正適給需き続棄、て断既存業者の原告適の有無を判格すすると項事きべし目に着りたあ 21くづ基び項一条五三法槽化浄に深よ廃業澤龍一郎﹁棄お物法七条一項競) 者四、かほのられこ、は頁六七)年一間〇(号四〇四室教学法﹂争紛の二

( れ優位性﹂が認めらて上いると指摘する。の 22〇一業者に対する﹁事実二(号二七参ーナミセ学法﹂批判﹁一竜下山入規一最四年)一二九頁は、平成一六年判新について) 及し、既存業者には言

23野一。頁五五一)年四〇〇二(号巻田) 三一誌雑法商民﹂批判﹁崇一 24) 山下・前掲注(

22)一二九頁。 審と、﹁で方一るすとるあで能可がこはう行を整調給需で内囲範の量裁法、けか訴控(るいてし断判と﹂たっなあし用採を等定規整調給需、てえる 25) 処たし定否を格適告原の者業理物記棄廃般一の存既、てし対にれこ前鹿に一断判の性合適画計理処物棄廃般、児は日五二月五年二二成平判地島お

(23)

(    )同志社法学 六六巻四号一三八一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格一〇七四

である前記福岡高宮崎支判平成二二年一一月二四日もこれを是認している)。(

26) 山田・前掲注(

( 大﹂批判﹁二有西、ュ頁八五二)年八ジリ〇〇。頁一五)年八〇ス二(号四五三一ト〇 12﹁治号六巻一五ーナミセ務実自二﹂批判﹁也克賀、宇頁六六一(〇判二批﹂民商法雑)一三八巻号一(二彦俊川、細頁二四)年二誌 27W15ol. Vchat批湊頁四四)年四一〇二(二﹂郎﹁) 判説解例判・新註

、阿部(二)・前掲注(

2)三四頁。 28) 山本・前掲注(

5)四四八頁。

( と益として保護す趣旨であるるは述解るいてべ。と﹂いなれさ のとを求めた、でありる一般廃こ者す慮配に成育び及定安の業事の物棄処理を利別個の者業理処物棄廃般一、的体安業者の事の業定及び育成それ自 も、この通達処、﹁一般廃棄物審は定原、がるいてし規と﹂とこるす業理ら者との業理処物廃般一、か的目うい棄る信資図質の上と向頼保をの確性 確保を図とるい性見うの質頼信と上向の資の層か一地定らのよ慮配もに成育び及安業、事の者業理処物棄廃般一りのお般者いては一、廃棄物処理業 のであり、こに点おいて産業もの等るれさなていつ棄のもるあで難困廃に物許市町村長は、可が制度の処用に、運るはあ理業許可との異なるもので 処般廃棄物の理業は許可、﹁、一留てしと項事意のていつに業理町処市般村い棄が理処るよに村町市該当、てづが基に画計理処物棄廃一るす定策物 29廃の物棄廃﹁日三一月八年四成平発処長課備整境環局生衛活生省生厚の理般つ一、は)号三三二環衛﹂(ていに及正改部一の律法るす関に掃清び) 

( 解判における計画適性要件の理合にに適るれわ思。ういなし合よ 適理計画への判合性の断にお物処さ棄述てれる﹂ともべ廃ており、一般いを既で最年六一成平、は存のこ。るあ点的考定業者の利益慮することに否 なが実施に支障定生じることも想適切のの利立独を体自護保の益的考済経画者業理処物棄に慮般と計理処物棄廃般一、るしすといならなばれけな廃 30ま一すを可許の業理処の物棄廃般、たが村町市、にに仮、﹁は審原、る) 当画一、に別はと点観施実な確的の計た理処物棄廃般一の村町市、てっの 31阿解について、部の(二)・前掲注理審) 棄このような廃物原処理法に係る(

2)三七

( しりあでのるいて有原を段手る慮配に者、す告で適。るす指とるあ摘き格るれさ定肯がべ 目的だけで判い断してるが法、ので理、体批判した上原処判決は廃棄物法み系で業存既に、たるす現実を的目はめ法を理法律構造のれ処ば、廃棄物 九法訴行条び及法七の条の解釈を誤ったもであると処理物れ者め認が格告原の業れ存既ばけなで旨棄ら適なあ廃にからい、てっ明でもたし釈解のと 受業の許可を既けた存業処者理な物あ経それ自体﹂る棄いは﹁一般廃の具済別趣るす護保てしと益利的体育的個的を﹂保確の潤利しい定安の位地成 -三び棄頁は、原審は﹁一般廃物及処理業者の事業の安定八 32) 湊・前掲注(

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(24)

(    )一般廃棄物処理業の許可の取消訴訟における既存業者の原告適格同志社法学 六六巻四号一三九一〇七五 ( 33) 古城・前掲注(

6)二二四

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2)二八

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)。成日五一月〇一年一二平集判最(るうりも合場民あ六ラ三照参決判阪大トイ︺テ一サ八巻号七一一頁︹ るす関に質性・容内侵の益利害被なう価よ評の次充そるなと難困が足件第要護保別個、はでの、にと解釈し寄与しているも軟評価できよう。ただな 35ととこるれさ害﹁て処っよに分行な法この点、る訴九法条二項が、違な) 利裁柔の件要護保別個るけおに決判高益最、がとこいてめ求を慮考の﹂る

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