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小鴨 ・倉見両花崩岩中の,斑栃岩柏を伴 う輝緑宕々脈について

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Academic year: 2022

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岡 山大学 温泉研究所載誉 第44号(1975)33‑40白

小鴨 ・倉見両花崩岩中の,斑栃岩柏を伴 う輝緑宕々脈について

間 弘

TH仙 大学 tl,】]T.泉研究所 地質学 杓う門

1. 序 論

鳥取県 中部か ら岡 山県北部 にか けて分布す る後期 白鍵 紀〜古第三紀 火成 活動の概要 は,村 山 ・大沢 (1961)早 . 山EEI(1961,1936)によ りまとめ られてい る.村 山 ・入 沢 によ ると,底盤状 に広 く分布す る第2期および第3期 のijf入岩類 中に岩脈 と して買入す る輝紬岩の ‑一部の もの に,針状 青緑色 角閃石 と緑色黒雲母の形成が認め られ る.

そ して ,これ は,一部の輝 緑岩の貫入時期が花 樹岩の活 動末期 に重複 していて ,その 熱変成を うけた ものであろ

うと考察 されてい る.

一方 ,これ らの研究者 によ り,第 1明通 入岩 と されて い る斑坂岩類 には,まとま った岩体をなす もののほか に 第2期および第3期送入岩類のなか に捕獲岩塊状 に取込 まれてい るとされてい る小岩休が数多 く含 まれてい る.

特 に5万分 の1「智頭」地質図幅地域 には ,岩脈状の分 布形態を とる tt捕獲岩体"が多数認め られてい る. また , 鳥取県三朝町地域 で も,村 山 ・大沢 (1961)は第1期送

入岩類 に属す る斑栃岩 が ,第2期および第 3瑚送入岩類 のなか に "捕獲岩塊"状 に取込 まれていて ,いずれ もま わ りの花 問岩 による影雫を うけてい ることが鏡 下で認め

られ ると述 べてい る.

これ らの斑栃岩類が ,節 1期の逆入岩類 の一 員であ る とされ る論拠 は,多 くの岩体の場合 ,ほとん ど,鏡 下の 観察 によ り,花 岡岩 による "熟変成"が 認め られ るとい

Fig.1 露頭11ilrEtlr主因

うことのみの よ うであ る. 一方 ,前掲 の如 く,これ ら花 田岩を貫 く岩脈の輝 緑岩 にも, tt熱変成"が認め られ る.

従 って ,これ ら研究者 によ り第 1期選入岩類 にF,iす ると されてい る斑栃岩体 の一 部 ,特

花 耐岩 中の t一捕獲岩 塊 "

状小岩体 とされてい るものの一 部は ,これ ら花 尚岩を貫 く嘩緑岩 々脈 と一連の ものである可能,F/iがあ ると筆 者は 考え る.

去是iif観察 した2つの岩脈 の産状が ,この問題 に関連 L て

E

f

r

盟lj:意義を もつ もの と思 われ るので ,こ ゝに報告す

2 .

三 十 人 仙北 方 の 輝緑 宕 〜 斑 栃 宕 々脈

三 卜人仙北方か ら岡 山県鏡野 町倉 見にかけての地域 に は,倉 PL花EuH]岩 (山旧1966によ り第 2朝送入岩類G2b とされてい る) 中に,急傾斜 ,ほ ゞ東西 に近い走向を も つ輝

岩 々脈群が発達 してい る.

これ ら岩脈の うち,三 十 人仙北方尾根西方約割Om地 点の ,林道遠藤 ‑倉 見線沿いの切通 し (Fig.1のMS55) で 見 られ る ものは,租粒な ,斑栃岩相を 含んでい る.

Fig・2に示す如 く,急傾札 N80oWの走向を もって倉 見花店子岩 を貫 き,この走向方 向に伸び る幅狭い尾根を形 戒 してい る・d]JL、部 は根粒な

,

斑唱岩相 よ りな り,外 縁 部へ 和 ナ漸移的 に・細 粒の輝綜岩 とな る.岩体Ilq辺部で は・輝緑fIと花嫡岩が,50‑ 100cmの間隔で刷 犬に組 合 い, またFig13に示す如 く,花 街岩 の一 部は,幅

0‑

r 一一一一

、Gb

Fi手r.2 三十 人仙北方の輝 紬岩〜 斑栃告々脈 の産状

(2)

34

f 7 i 〕

10cm,仲良 3m 以上 の掛 、層 と して ,輝緑岩一斑専属 岩 々脈 中に取残 されてい る.

粗粒部 は,綜黒色 の黒雲母を含む角閃石普通輝石 斑栃 岩 で ,外観 はP1.1に示す とお り,等粒敵密であ る. 鍾 下での様相をP1.2に示す.普通輝石 は,人 きい もので は径3mmに達す る.緑色角閃石 が ,その周縁 部か らお よび脈状 に置換 してい る. 角閃石 には,卓状斜長石 の問 を充填す る半 白形 の結晶 も認め られ る. 一方 ,他 の鉱 物 を切 る針状 の角閃石 および細片状の緑色黒雲母が ,一部 は集合体を作 り,他 は散点 して生 成 されてい る. これ ら の鉱物 の著 しく発達 した部分 は,変斑橘 岩ない し角閃岩 的な様相を示す (Pl.3).

p1.4に,粗粗相 と輝緑岩相 との中間的な,細 粒斑栃 岩相 と呼ぶ に通 わ しい岩畑を示す.

主 岩脈 のJiJr]縁柏 は,普通輝石の斑晶 ,小短冊状 斜長石 とその間を半は ポイキ リテ ィックに充填 して成長す る角 閃石 ,小 量の細片伏黒 雲母か らな る (pl.5)輝 緑岩 で あ り,主岩脈 笥辺 に発達す る小岩脈 は,斑晶の殆ん と見 られない ,オ プテ ィ ック組織 を示す輝範責岩 であ る. その 一 部には,P1.6に示 す よ うに,変成岩特有の形態を と り,他 の鉱物を切 る角閃石 が大量に生成 していて ,所謂 角閃岩 の一 つの典 型 と言えそ うな岩相 もあ る.

以上挙 げたよ うに,この岩脈 は,I,ヨ縁 および細脈 で は 細粒の輝 線岩 ,中心 部は粗粒の ,斑栃岩‑ と粒度が変化 す るが ,変成的角閃石 黒雲 母の発達程度を除外 す るな ら ば ,鉱物組成 には大 きな差がな さそ うで あ る. 変硬岩 的組織 の発達 の皮合 は ,岩体脚 で大 き く変 るが ,分布 に規則性 を欠 くよ うであ り,いずれ に しろ,イ紺∃岩 によ る変成 とは考え難いよ うに思 われ る.多分 ,この種岩脈 の特性 か ら導かれた,閃結末 期〜 田結後の所謂 白変攻的 な ものであろ うと筆者 は考 え る.

なお ,岩脈周辺および岩脈 中に残存す る黒雲 母花 桁岩 との接触部2‑ 4cmの範掛 こは.欄 粒混成相が発達 し, 花 尚岩 の破片 を多 く取込 んでい る. また, この接触部の 花 岡岩 中には ,混成相 か ら連続す る細脈伏 に,石英 ・哲

Fig.3 Fig・2のA点露頭スケ ッチ

I l l

. 次

長石 お よび正長石 の特 異な連品が発達 してい る (Pl.7

‑ 9). この愚 r‑▲Lは ,岩脈 の貫入の影響によ り,花 耐岩 中に石英 と単相の長石が同時 に形成 され ,冷却 にともな い長石 の離溶が行 なわれた ことを示 す もの と推定 され る が , これ について は改めて詳細 を報告す る予定 であ る.

3 .

余 川 谷 上 流 部 の輝 緑 宕 〜 斑 栃 岩 々脈

三朝町曹源寺北方 よ り余川谷上流部 に至 る林道 沿い に (Fig.10)MS134地点 附近一帯)NNW ‑SSE‑ N‑

S方 向の輝縁岩質岩脈群が小 鴨花 縞岩 中に貫入 してい る.

この谷上 流部から大島東方 の分水嶺 にかけて は, 斑状角 閃石黒雲母 柁柏岩 (杉 山,1965に よる人形 峠花 尚岩 , 村 山 らの第2期iif入岩類のG2hが広 く分布 してお り,余 川谷上 流部に於 て ,小 鴨花 田岩 (村 山 らの第

3

期送入岩 顔,G3)の一 員であ る極 めて粗粒な優 白質花 樹岩 に貫 かれてい るのが明瞭 に観察 され る. しか し,この地点附 速の小 鴨花 岡岩 は , この花 田岩の典 型的な岩相 よ りや ゝ 健黒質 で ,斑状 カ リ長石が発達 し,若干の ,所 によって は多 量の塩 基性包有 物 を含み ,人形 峠花 岡岩 との漸移的 岩相であ る.

輝 松岩〜 斑栃岩 々脈は,ほ ゞ鉛跡 こ近い傾斜を もち, N15cWの走向を もつ幅約1.5mの小岩体 で, Fig.4 に示 す如 き産状をなす.岩脈 の一 部 に花 尚岩の破片を取 込 む と同時 に,接触部附近では ,細粒輝縁岩相が ,花 闇 岩 中に細脈状 に しみ込 んでい る (Pl.10). この岩脈 が , 花 街岩 よ り後掛 こ生 成 された ものであ ることは疑 いない.

大 々漸 移的な細粒 ・中粒 ・粗粒部か らな るが ,いずれ も緑黒色 ・敗密 な岩石 であ る.各岩相 は,三十 人仙北方 の ものの対比け る岩柏 と大,7‑̲ない (Pl.ll‑14)が ,自 形〜 ポイキ リテ ィックな矧 丈】石が よ く発達す ること,変 成岩的組織の発達 の著Lい部分がない点で異 ってい る.

しか し針状 角閃石 ・細片状の緑色黒 雲母 は,各岩相 にほ ぼ普 遍ffl]に形成 されてお り,三十人仙北方の もの と同様 ,

Fig,4 余川谷上 流 部の輝 緑岩〜 斑栃岩 々脈の産伏

(3)

小鴨

n川 ]‑花 田

巾の ,斑

岩相 を伴 う畔 も美岩 々脈 につ いて F】変成的なものではli:いか と筆者は考えている.

4.大 島谷 の輝 緑 岩 ・斑 砺 岩 につ い て

村山 .大沢 (1961)は,三朝町プくLF.1,fjLJ]

'

の小鴨・‡荘 rいに 捕獲岩塊 と して存在す る第 1期送入岩松の仇栃btJJ‑を記,杖Lて い る. 筆 者 は, その分布 区域 と され る地域の うち, 太E,1j 谷上流部の小 鴨花 rLij岩 の露 出城EtJに,輝 緑岩 と斑栃 ‡':か

らな る転石密集 部を観 察で きた に過 ぎないが ,この他 ノ市, (Fig.1のMS138)i, 上述 の釧 俗 上二流 部の輝緑1▲ト 朗々塀岩 々脈 お よび錯 綜 岩質岩脈群の 延長 方 向 にあ た る

とに注 目 したい, また,Pl.15および16 に示 す よ う に .これ ら転石は 上述 の岩脈を構成す る各署相の夫 々 とよ く対応 した特徴 を もつ, 従 って , この輝 縁 岩を伴 う 斑栃 告は,上述 の岩脈 群 と同系統 の ,小 鴨 花 輔岩を 賢 く 岩脈を構 或す る もの で あ るLJJ能性 が強 い と筆 者 は考え る.

花 FiJj岩 の熟変成 によ る と考察 され た変成 岩 的様 相 は,比 に述 べ たよ うに , これ ら岩脈 に共通 の特 徴 で ,恐 ら くは

「」変成的 な もので あ ろ う.

5 .

ま と め

小 鴨 および倉 見花 店岩 中 には ,輝 舞妓岩 々派群が 発通 し, その一 部 に斑栃岩 相を伴 う. その多 くは , 自変 域 によ る と思 われ る変成岩 的組織 を も ってい る. 従 って ,村 山 ・ 大沢 (1961), 山旧 (1961,19661によ り,庇解 JrJ花 絹岩 中の捕 獲岩塊 と して残 る節1榔if入岩類 の斑栃 TLl†体 と され た ものの少 くと も一 部れ これ ら岩脈 と 一連 の , 花 同岩類 よ り後 期の ものであか」J能帖 が あ ろ う.

底盤 型花 樹岩 よ り後期の もの と して は ,文

斑岩類 の 活軌 もあ り (木FH」, 1975), 今後 これ らの 活動の・H格 , 意 義 につ いて検 討 す る必 要が あ ろ う

35

6 .

謝 辞

東京教 ll'入学和田政 克氏 には,有益 な助 「三を 戴いた, 当研究所地質学 即 つの LJ」桶 ナ∴ 麻 田芹のrrTl]J氏 には技 術 的援助 を 赦い た. これ らの方 々に深 謝 の意 を表す る

文 献

本日Lrl,]IJ)((1975), 人形峠 附近 の文 教斑岩 類 (鉛 山 ji英けし托持 髄 )に関す る2, 3の新知 見,同 大1,Uul研軌

44,21‑32.

村 山LL郎入沢穏 (1961), 5万分 の 1市谷 ・倉吉地 質4Ff]rl.ll[UJ】書 ,地質 調

布所̲

杉 山障∴ (1965),山陰地 方 の地質 展 望 一 山陰の基 盤 花FL由岩類 ,同 大温研報,35,85‑99.

山門由利 (ユ961),5万分 の 1奥津地色 周幅 説明書 ,也 質LJJuLl軒 桁.

‑ (1966). 5万 分 の 1智頭地質 図幅 説明書 ,也 JfEuLtl]lrrFTr,

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(4)

36 本 間 弘 次

図 版 説 明

こゝに掲げ る駈微鏡写真 は,全て同倍率で .縮尺 は2に示す とお りであ る.

1.MS55(4) 2. MS55(6) 3 MS55(2) 4. MS55(9) 5. MS55(7) 6. MS55(1)

粗粒 (斑栃岩) 棉 ,外観 同 上 , クロスニ コル

粗粒相 (角閃 告的) ,ク ロスニコル 中粒相 , クロ スニ コル

細粒 (耀 縁岩)相 ,開ニ コル

細脈部 ,細粒 (輝緑岩)相 (角閃岩的) ,平行 ニ コル

7 MS55(8)花尚岩中 に しみ こむ混成輝 緑岩 々脈 と.石 英‑ 曹長石一正長石 の連 晶 , クロスニ コル,r:relic 8. MS55(8)岩脈 中に取残 された花 岡岩 薄層 .左方の細粒部 は混成輝 緑岩で .花 岡岩 の破片を多 くと りこむ.

花 尚岩 中に は,細脈状 (灰色部分)に ,石 英‑ 曹長石一正長石 の連 晶が発達 . 9. MS55(8)石 英‑ 曹長石一正長石連 晶 , クロスニ コル

10.MS134(1) 花 梅岩 中に しみ こむ急冷輝 緑岩細脈 と,その中の花 崩岩 の 破片 ll.MS134(3)

12. MS134(4) 13 MS134(5) 14.MS134(5) 15.MS138

( 1

) 16.MS138(2)

細粒 (輝緑岩)相 , ク ロスニ コル Qt:石 英捕獲結晶 中粒相 ,ク ロスニ コル

粗粒 (斑栃 告) 相 ,外観 同上 , クロスニ コル 粗粒 (斑栃岩) 相 ,開 ニ コル 細粒 (輝 緑岩) 相 ,開ニ コル

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(6)
(7)

㌦ 一

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参照

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