• 検索結果がありません。

洪水ハザードマップの認知構造と認知促進策に関する研究*

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "洪水ハザードマップの認知構造と認知促進策に関する研究* "

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

洪水ハザードマップの認知構造と認知促進策に関する研究*

Study on Residents’ Recognition of a Flood Hazard Map and the Promotion measures of its Recognition*

片田敏孝

**

・児玉 真

***

By Toshitaka KATADA**and Makoto KODAMA***

1.社会的背景と目的

 平成

13

年の水防法の改正をうけて,近年では多く の自治体が洪水ハザードマップの作成に取り組むよう になってきており,平成

15

3

月現在で

213

の洪水 ハザードマップが作成,公表されている.洪水ハザー ドマップは既に実際の洪水時にも利用されており,住 民避難の迅速化・円滑化に効果があったことが報告さ

れている 1),2).しかしその一方で,洪水ハザードマッ

プはその作り方や住民への公表方法によって住民に誤 解を与える可能性があることも指摘されており 3),4), 災害情報をめぐる行政と住民との認識のギャップが問 題となりつつある.

 このような社会的背景をふまえ,本稿では,まず河 川行政における洪水ハザードマップの位置づけと求め られる防災上の役割を検討した上で,現状の洪水ハザ ードマップの住民認知の実態を把握する.また,本稿 では,住民の洪水ハザードマップに対する認知促進の ための一方策として,洪水ハザードマップに関する住 民説明会の実施による効果を,山形市西原地区を事例 として行った調査をもとに検討する.

2.河川行政における洪水ハザードマップの位置づけと役割

(1)河川行政における洪水ハザードマップの位置づけ 

 洪水ハザードマップは,洪水発生時に想定される浸 水深や避難に関する情報を1つの地図にまとめたもの であり,万一の洪水時に円滑な住民避難を達成するこ とで人的被害の軽減を図ることが主な目的とされてい る.洪水ハザードマップの作成は,洪水氾濫という万 一の事態を想定し,住民の命を守る具体的な方策を検 討することにおいて,洪水に対する危機管理の実践で あると言える.

今日までの河川行政は一貫して洪水の河道内制御を 前提とした,堤防整備などの治水事業を推進すること で氾濫防止を目指してきた.しかし,もとより治水事 業は概ね

100

年に一度程度の豪雨を想定外力としてい るため,この想定を越える事態が発生した場合の安全 までも保証するものではない.したがって,想定を超 える豪雨への対策(超過洪水対策)は,治水事業を進 めることとは別に,洪水に対する危機管理として検討 することが必要である.治水事業の推進と洪水危機管 理はこれからの洪水対策の両輪であり,洪水ハザード マップの作成は

,

洪水危機管理の対象となる災害外力 を明らかにすることにおいて,危機管理の第一歩と位 置づけられる.

(2)

洪水ハザードマップの役割と効果的活用 

 洪水避難と洪水ハザードマップとの関係といった観 点に立つと,洪水ハザードマップの役割はいくつかの 段階がある.まず,洪水ハザードマップの第1の役割 は,洪水災害時において,いざ避難をする際のマニュ アルとして機能することである.洪水ハザードマップ やそれに付属する解説書などによって,住民は避難場 所とそこまでの安全な避難ルートを確認することが可 能である.したがって,いざというときのためにも,

まず洪水ハザードマップを保管しておくことが重要で ある.しかし,現実には,洪水ハザードマップを配布 しても,それを捨ててしまったりなくしてしまう住民 が少なくない.これは,洪水災害に対する甘い危機意 識を背景として,住民が洪水ハザードマップに興味を 持たないこと,またその重要性を認識していないこと が要因としてあげられる.したがって

,

まず洪水ハザ ードマップの住民認知の第1段階としては,洪水ハザ ードマップの避難マニュアルとしての機能とその重要 性を住民に認識させ,それを保管させることが重要で ある.

 洪水ハザードマップの第2の役割は,住民自らが住 まう地域の洪水危険度や,避難先,災害時における情

*キーワーズ:防災計画,河川計画, 洪水ハザードマップ

**正員,工博,群馬大学工学部建設工学科(群馬県桐生市天神町 1-

5-1,Tel:0277-30-1651,[email protected]

***学生員,修(工),群馬大学大学院工学研究科(群馬県桐生市天神 1-5-1,Tel:0277-30-1654,[email protected]

(2)

報伝達方法などの防災情報を知識として与える機能で ある.避難場所や避難情報の伝達方法といった避難マ ニュアルとしての知識は,洪水災害時における適切な 避難を誘導する効果が見込まれる.また,浸水想定に 関する情報は,地域の洪水危険度を住民に認知させ,

洪水災害に対する危機意識を向上させるという重要な 役割を果たす.しかし,浸水想定に関する情報を単に 知識として覚えることは,洪水災害のイメージを固定 化してしまう危険性がある.特に浅い浸水深,もしく は浸水しないと表示された地域については,あたかも 洪水災害に対する安全を保証されたかのように受け止 める住民が少なくない 4).しかし,洪水ハザードマッ プに表示される浸水想定区域は,ある一定の条件に基 づく一つの氾濫シミュレーション結果にすぎず,将来 にわたって洪水氾濫がそのシナリオにとどまるという 保証はない.したがって,浸水想定に関する情報につ いては,固定的な知識として単に覚えることは危険で あり,その公表に際しては十分に留意する必要がある.

洪水ハザードマップの第3の役割は,洪水災害の危 険を正しく理解し,自分が被害に遭わないための方策 を住民自らに考える態度を身につけさせるための機会 を与える機能である.洪水ハザードマップの公表にお いて重要なことは,洪水ハザードマップに示される浸 水想定は単なる一つの被災シナリオに過ぎず,これを 超える洪水氾濫が生じうることを理解し,そのような 事態において,自分が被害に遭わないための方策を住 民自らが考えるための機会を与えることである.その ためにも,洪水ハザードマップは行政,専門家と住民 の洪水災害に関する認識を共有化するための1つのリ スクコミュニケーション・ツールとして活用されるこ とが重要である.

3.洪水ハザードマップに対する住民認知の実態

 ここでは,これまでに住民に公表,配布されている 洪水ハザードマップに対する住民認知の実態を,洪水 ハザードマップが公表されている

37

市町村の住民を 対象に実施した調査をもとに把握する.調査は,対象 とした

37

市町村の洪水ハザードマップに示された浸 水区域にある世帯をランダムに抽出し,調査票を郵送 配布,郵送回収することにより実施された.調査票配

布数は

34,370

票で,有効回収数は

8,071(23.5%)で

ある.

(1)洪水ハザードマップの閲覧・所持の実態

 まず図-1から,平成

15

3

月現在における洪水ハ ザードマップの閲覧・所持の実態をみると,洪水ハザ ードマップを閲覧し

,

所持している住民は全体として わずか

25

%程度にとどまっていることがわかる.さ らにこれを洪水ハザードマップの公表年や公表方法に よってみてみると,公表年による違いに一定の傾向は 見られないが,公表方法との関係においては,特にホ ームページや公共施設で公表している市町村について は,多くの住民が洪水ハザードマップが作成されてい ることすら知らない状況にある.また

,

世帯主の生年 および居住歴ごとにみてみると,若年層および居住歴 の浅い住民層ほど,地域で洪水ハザードマップが作成 されていることを知らない住民の割合が高くなってい る.このように,閲覧・所持のレベルで見た現状の洪 水ハザードマップの認知率は概して低く

,

洪水ハザー ドマップの再配布や効果的な公表のあり方などをさら に検討していく必要がある.

(2)洪水ハザードマップの閲覧と危機意識との関係

 次に,洪水ハザードマップが住民の危機意識の形成 に与える影響を検討する.図-2 は,洪水ハザードマ

図-1 洪水ハザードマップの閲覧・所持の実態 

閲覧し,

所持している

閲覧したが,

所持していない

閲覧して いない

作成されたことを 知らない

0% 20% 40% 60% 80% 100%

(5757) (620) (640) (494) (469) (605) (482) (1507) (938) (4813) (440) (184) (324) (697) (3065) (1823) (131) (1463)

(580) (973) (769) (1554)

(380) 全体

平成7年 平成8年 平成9年 平成10年 平成11年 平成12年 平成13年 平成14年 各戸に配布 ホームページで公表 広報誌に掲載 公共施設にて掲示・公表

25.9

27.3 19.5

38.9 24.9

27.8 12.2

26.1 28.7

29.3 13.9

17.9 23.2 15.6

15.2 21.5

20.3 14.7

17.2 16.6

19.0 11.8 22.3

21.0 22.3 21.3

20.4 19.4

20.7 23.4

20.8 20.6

20.9 21.1

23.9 21.9

35.2 27.3 43.6

25.5 34.1

31.2 49.6

35.9 34.1 30.9 53.2

48.9 67.3 22.2

29.6 21.9 19.1

26.5 27.6 27.5 27.7 24.5 19.7

17.9 18.3 17.4 15.3

20.9 19.1 18.1 17.2 15.8 13.9

24.0 20.9 20.5 14.5

21.6 22.9 22.0 20.3 20.2 18.9

35.9 31.2 40.3 51.1

31.0 30.3 32.4 34.9 39.6 47.4

【世帯主の生年】

明治・大正 昭和元年〜昭和20年 昭和21年〜昭和40年 昭和41年〜

【居住開始年】

明治・大正 昭和元年〜昭和20年 昭和21年〜昭和40年 昭和41年〜昭和50年 昭和51年〜平成7年 平成8年以降

【洪水ハザードマップ公表年度】

【洪水ハザードマップの公表方法】

閲覧し,

所持している

閲覧したが,

所持していない

閲覧して いない

作成されたことを 知らない 閲覧し,

所持している

閲覧したが,

所持していない

閲覧して いない

作成されたことを 知らない

0% 20% 40% 60% 80% 100%

(5757) (620) (640) (494) (469) (605) (482) (1507) (938) (4813) (440) (184) (324) (697) (3065) (1823) (131) (1463)

(580) (973) (769) (1554)

(380) (5757)

(620) (640) (494) (469) (605) (482) (1507) (938) (4813) (440) (184) (324) (5757) (620) (640) (494) (469) (605) (482) (1507) (938) (4813) (440) (184) (324) (697) (3065) (1823) (131) (1463)

(580) (973) (769) (1554)

(380) (697) (3065) (1823) (131) (1463)

(580) (973) (769) (1554)

(380) 全体

平成7年 平成8年 平成9年 平成10年 平成11年 平成12年 平成13年 平成14年 各戸に配布 ホームページで公表 広報誌に掲載 公共施設にて掲示・公表

25.9

27.3 19.5

38.9 24.9

27.8 12.2

26.1 28.7

29.3 13.9

17.9 23.2 15.6

15.2 21.5

20.3 14.7

17.2 16.6

19.0 11.8 22.3

21.0 22.3 21.3

20.4 19.4

20.7 23.4

20.8 20.6

20.9 21.1

23.9 21.9

35.2 27.3 43.6

25.5 34.1

31.2 49.6

35.9 34.1 30.9 53.2

48.9 67.3 22.2

29.6 21.9 19.1

26.5 27.6 27.5 27.7 24.5 19.7

17.9 18.3 17.4 15.3

20.9 19.1 18.1 17.2 15.8 13.9

24.0 20.9 20.5 14.5

21.6 22.9 22.0 20.3 20.2 18.9

35.9 31.2 40.3 51.1

31.0 30.3 32.4 34.9 39.6 47.4

【世帯主の生年】

明治・大正 昭和元年〜昭和20年 昭和21年〜昭和40年 昭和41年〜

【居住開始年】

明治・大正 昭和元年〜昭和20年 昭和21年〜昭和40年 昭和41年〜昭和50年 昭和51年〜平成7年 平成8年以降

【洪水ハザードマップ公表年度】

【洪水ハザードマップの公表方法】

全体 平成7年 平成8年 平成9年 平成10年 平成11年 平成12年 平成13年 平成14年 各戸に配布 ホームページで公表 広報誌に掲載 公共施設にて掲示・公表

25.9

27.3 19.5

38.9 24.9

27.8 12.2

26.1 28.7

29.3 13.9

17.9 23.2 15.6

15.2 21.5

20.3 14.7

17.2 16.6

19.0 11.8 22.3

21.0 22.3 21.3

20.4 19.4

20.7 23.4

20.8 20.6

20.9 21.1

23.9 21.9

35.2 27.3 43.6

25.5 34.1

31.2 49.6

35.9 34.1 30.9 53.2

48.9 67.3 22.2

29.6 21.9 19.1

26.5 27.6 27.5 27.7 24.5 19.7

17.9 18.3 17.4 15.3

20.9 19.1 18.1 17.2 15.8 13.9

24.0 20.9 20.5 14.5

21.6 22.9 22.0 20.3 20.2 18.9

35.9 31.2 40.3 51.1

31.0 30.3 32.4 34.9 39.6 47.4 22.2

29.6 21.9 19.1

26.5 27.6 27.5 27.7 24.5 19.7

17.9 18.3 17.4 15.3

20.9 19.1 18.1 17.2 15.8 13.9

24.0 20.9 20.5 14.5

21.6 22.9 22.0 20.3 20.2 18.9

35.9 31.2 40.3 51.1

31.0 30.3 32.4 34.9 39.6 47.4

【世帯主の生年】

明治・大正 昭和元年〜昭和20年 昭和21年〜昭和40年 昭和41年〜

【居住開始年】

明治・大正 昭和元年〜昭和20年 昭和21年〜昭和40年 昭和41年〜昭和50年 昭和51年〜平成7年 平成8年以降

【世帯主の生年】

明治・大正 昭和元年〜昭和20年 昭和21年〜昭和40年 昭和41年〜

【居住開始年】

明治・大正 昭和元年〜昭和20年 昭和21年〜昭和40年 昭和41年〜昭和50年 昭和51年〜平成7年 平成8年以降

【洪水ハザードマップ公表年度】

【洪水ハザードマップの公表方法】

(3)

ップの閲覧と洪水災害に対する危険性認識との関係を みたものである.これによると,洪水ハザードマップ を閲覧している住民ほど危険性は高いと認識している ことが読みとれる.ここで,洪水ハザードマップを閲 覧したという住民を対象に,洪水ハザードマップから 住民が読みとった自宅の予想浸水深と洪水災害に対す る危険性認識との関係を図-3 よりみる.この図から,

洪水災害に対する危険性認識は自宅の予想浸水深に依 存しているところが大きいことが読みとれる.しかし

,

洪水ハザードマップの予想浸水深はあくまで一つの氾 濫解析結果に基づいて示されたものであることから,

浅い予想浸水深が示されたとしてもそれ以上の洪水災 害が起こり得ることを十分に理解する必要がある.

4.住民説明会による洪水ハザードマップ認知率の促進効果

前章での分析で明らかにされたように,住民の洪水 ハザードマップの認知率は必ずしも高いとはいえない 状況にある.洪水ハザードマップの住民認知を向上さ せるためには,まず住民に洪水ハザードマップを配布 することの意義や重要性,活用のあり方などを十分に 理解してもらうことが重要である.そのような洪水ハ ザードマップを介した住民と行政との認識のギャップ を埋める一方策として,洪水ハザードマップに関する 住民への説明会の開催があげられる.本章では,須川 流域の山形市西原地区において実施された洪水ハザー ドマップの公表およびそれに関する住民説明会を事例 として,洪水ハザードマップの認知促進のための方策 としての住民説明会の効果を検証する.

 調査に関わるフローを図-4 に示す.まず,須川流

域を対象とした洪水ハザードマップの試作版を平成

15

2

19

日に西原地区の全世帯に配布し,その2 週間後に洪水ハザードマップに関する住民説明会を開 催している.住民説明会では,浸水想定区域が氾濫解 析結果の一事例にすぎないといった,洪水ハザードマ ップに関する説明をはじめとして,過去の水害や浸水 想定区域,避難勧告や指示に関することなど,洪水災 害に関わる事項を網羅的に説明している.また,説明 会の資料として,説明会の内容をまとめた冊子が配布 されている.この洪水ハザードマップの公表効果,な らびに住民説明会の効果を検討するために,調査はそ れらが実施される前後に計3回行われている.本章で は,第2回,第3回調査より得られたデータをもとに,

住民説明会によるハザードマップの住民認知の促進効 果について得られた結果を報告する.

(1)洪水ハザードマップの閲覧と住民説明会への参加実態

 はじめに,図-5より洪水ハザードマップの閲覧 実態をみると,配布された直後の第2回調査時点にお いては

90

%以上の住民が閲覧しており,住民説明会 を経た第3回調査時点では,さらに閲覧したしたとい う住民が若干増加している.一方で,図-6 の住民説 明会の参加実態についてみてみると,説明会に参加し

た世帯は

40%にとどまっており,説明会を開催する

にあたっては,まず,その意義と重要性を住民に認識 させ,より多くの住民に参加してもらうことが第1の 課題といえる.

(2)住民説明会による洪水ハザードマップ認知率の促進効果

 次に,住民説明会を開催したことによる,洪水ハザ ードマップに対する住民認知への効果を検討する.ま ず,図-7 から,洪水災害に関する知識の変化をみる.

図-7

は,(a)避難情報の行政による伝達方法,(b)避難 場所・避難経路,

(c)

自宅の予想浸水深といった項目 毎に,それぞれ「知っている」と回答を示した住民の 割合を,住民説明会に参加した住民と参加しなかった 住民それぞれについて集計した結果である.これによ ると,説明会に参加した住民については,(a)避難情 図-2 洪水ハザードマップの閲覧と危機意識との関係 

図-3 自宅の予想浸水深と危機意識との関係 

図-4 調査のフロ

ー 

第1回調査

第2回調査

第3回調査

洪水ハザードマップ(試作版)の配布

住民説明会の開催

(H15.2.7〜2.17:回収数175)

(H15.2.19)

(H15.3.8)

(H15.2.25〜3.5:回収数:151)

(H15.3.11〜3.17:回収数:145)

第1回調査

第2回調査

第3回調査

洪水ハザードマップ(試作版)の配布

住民説明会の開催

(H15.2.7〜2.17:回収数175)

(H15.2.19)

(H15.3.8)

(H15.2.25〜3.5:回収数:151)

(H15.3.11〜3.17:回収数:145)

第1回調査

第2回調査

第3回調査

洪水ハザードマップ(試作版)の配布

住民説明会の開催

(H15.2.7〜2.17:回収数175)

(H15.2.19)

(H15.3.8)

(H15.2.25〜3.5:回収数:151)

(H15.3.11〜3.17:回収数:145)

44.7 34.2 26.7 16.3 5.8

15.9

28.1 32.2 30.0 34.0 18.3

28.2

9.6 16.8 18.8 15.0 25.0

17.1

15.8 11.1 18.3 16.3 31.7

21.4

1.8 5.7 6.3 18.4 19.2 17.4 0% 20% 40% 60% 80% 100%

5m以上 2m〜5m 1m〜2m 50cm〜1m 50cm以下 わからない

(114) (351) (240) (147) (120) (1342) (予想浸水深)

※凡例は図-2と同じ 44.7 34.2 26.7 16.3 5.8

15.9

28.1 32.2 30.0 34.0 18.3

28.2

9.6 16.8 18.8 15.0 25.0

17.1

15.8 11.1 18.3 16.3 31.7

21.4

1.8 5.7 6.3 18.4 19.2 17.4 0% 20% 40% 60% 80% 100%

44.7 34.2 26.7 16.3 5.8

15.9

28.1 32.2 30.0 34.0 18.3

28.2

9.6 16.8 18.8 15.0 25.0

17.1

15.8 11.1 18.3 16.3 31.7

21.4

1.8 5.7 6.3 18.4 19.2 17.4 0% 20% 40% 60% 80% 100%

5m以上 2m〜5m 1m〜2m 50cm〜1m 50cm以下 わからない

(114) (351) (240) (147) (120) (1342)

(114) (351) (240) (147) (120) (1342) (予想浸水深)

※凡例は図-2と同じ 20.4

14.7 12.9

28.0 27.4 21.7

17.4 18.6 21.4

19.6 21.8 21.2

14.6 17.5 22.8 0% 20% 40% 60% 80% 100%

閲覧した 閲覧していない 作成されたことを知らない

危険性は 高い

危険性は やや高い

どちらともいえない わからない

危険性は やや低い

危険性は 低い

(3445) (1659) (2771) 20.4

14.7 12.9

28.0 27.4 21.7

17.4 18.6 21.4

19.6 21.8 21.2

14.6 17.5 22.8 20.4

14.7 12.9

28.0 27.4 21.7

17.4 18.6 21.4

19.6 21.8 21.2

14.6 17.5 22.8 0% 20% 40% 60% 80% 100%

閲覧した 閲覧していない 作成されたことを知らない

危険性は 高い

危険性は やや高い

どちらともいえない わからない

危険性は やや低い

危険性は 低い 危険性は

高い

危険性は やや高い

どちらともいえない わからない

危険性は やや低い

危険性は 低い

(3445) (1659) (2771) (3445) (1659) (2771)

(4)

報の伝達方法や

(c)

自宅の浸水深予想といった項目に おいて「知っている」と回答を示した住民の割合が増 加しており,また,(b)避難場所・避難経路について は,説明会に参加した全住民が知っていると回答を示 していることがわかる.

 続いて,図-8 から,住民説明会による洪水災害に 対する危機意識,避難行動意向への効果をみる.図-8 の(a)は洪水災害に対する危険性認識について「危険 性は高い」と回答を示した住民の割合,(b)は洪水時 における避難行動意向について,「降雨の状況をみて 避難する」「避難情報発令時に避難する」と回答を示 した住民の割合をそれぞれ示している.まず

(a)

危険 性認識の変化についてみると,説明会に参加しなかっ た住民については危険性が高いと認識していた住民の 割合が減少したが,参加した住民については変化がな く,結果として第3回調査時点での差は大きくなって いることがわかる.洪水ハザードマップを閲覧したこ とによって洪水災害のイメージが固定化され,洪水危 険性の未知性が解消されたものと思われる.これによ り説明会に参加しなかった住民については,時間の経 過とともに危機意識が低下したが,参加した住民につ いては,洪水ハザードマップの適切な解釈の仕方を説 明会で聞いたことにより,地域の洪水危険性を再認識 したものと思われる.

また,

(b)

避難行動意向については,説明会に参加 した住民において,降雨状況から避難する,避難情報 の発令時に避難すると意向を示す割合が,説明会に参 加したなった住民と比較して大きく増加している.こ こで,図-9 から,説明会に参加した住民についての 避難行動意向の変化を詳細にみてみると,2回の調査 を比較して,第3回調査では避難情報が発令されたら 避難をすると意向を示す住民の割合が増加しているこ とがわかる.このように,避難勧告や避難指示に従う

と意向を示す住民が増加したことは,実際の洪水時に おいて避難指示が発令されても避難しない住民が多い 現状を踏まえると,住民説明会の避難行動意向に対す る効果は大きかったものといえる.しかし,常に避難 勧告や避難指示が適切に発令されるという保証はなく,

避難の意思決定に際してそれらの情報に過剰に依存す ることは危険である.今後の課題としては,洪水災害 時において,そのときの状況や情報から避難のタイミ ングを自らの意思によって的確に判断できるような住 民を防災教育によって育成していくことが重要である と思われる.

参考文献 

1) 片田研究室編:平成108月末集中豪雨災害における郡

山市民の対応行動に関する調査報告書,1999.

2) (財)河川情報センター:川の MONTHLY INFORMATION,

200012月号,2000.

3) 片田敏孝,及川 康,杉山宗意:パネル調査による洪水ハザードマ

ップの公表効果の計測,河川技術に関する論文集,第5巻,pp225- 230,1999.

4) 及川 康,片田敏孝:山地中小河川流域の豪雨災害に対する住 民の危険度認識と情報理解に関する研究,水工学論文集,第45 巻,pp.43-48,2001.

図-5 洪水ハザードマップ(試作版)の閲覧実態 

図-6 住民説明会の参加実態 

(a)避難情報の    (b)避難場所・    (c)自宅の  伝達方法       避難経路       予想浸水深    

図-7 洪水ハザードマップに関する知識の変化   

       

(a)危険性認識        (b)避難行動意向   

図-8 説明会による危機意識・避難行動意向の変化   

       

図-9 住民説明会による避難行動意向の変化  93.4

95.6

6.6 4.4

0% 20% 40% 60% 80% 100%

第2回 第3回

閲覧した 閲覧していない

N=137 93.4

95.6

6.6 4.4

0% 20% 40% 60% 80% 100%

第2回 第3回

閲覧した 閲覧していない

N=137

39.6%

60.4%

説明会に 参加しなかった 参加した

N=101

39.6%

60.4%

説明会に 参加しなかった 参加した

N=101

第2回 第3回

50 60 70 80 90 100(%)

50 60 70 80 90 100(%)

第2回 第3回 50

60 70 80 90 100(%)

第2回 第3回

82.1 84.6

67.2

63.8

100.0 100.0

93.0

98.2

67.8 67.8 72.5

87.5

※各項目について「知っている」と回答を示した住民の割合

第2回 第3回

50 60 70 80 90 100(%)

50 60 70 80 90 100(%)

第2回 第3回 50

60 70 80 90 100(%)

第2回 第3回

82.1 84.6

67.2

63.8

100.0 100.0

93.0

98.2

67.8 67.8 72.5

87.5

第2回 第3回

50 60 70 80 90 100(%)

50 60 70 80 90 100(%)

50 60 70 80 90 100(%)

50 60 70 80 90 100(%)

第2回 第3回 50

60 70 80 90 100(%)

50 60 70 80 90 100(%)

第2回 第3回

82.1 84.6

67.2

63.8

100.0 100.0

93.0

98.2

67.8 67.8 72.5

87.5

※各項目について「知っている」と回答を示した住民の割合

説明会に参加した 参加しなかった

説明会に参加した 参加しなかった

17.1 14.6

68.3 75.6

12.2 7.3

0% 20% 40% 60% 80% 100%

第2回 第3回

降雨の状況を みて避難

避難情報 発令時に避難

浸水して から避難

避難しない N=41

※住民説明会に参加した住民を対象に集計 17.1

14.6

68.3 75.6

12.2 7.3

0% 20% 40% 60% 80% 100%

第2回 第3回

降雨の状況を みて避難

避難情報 発令時に避難

浸水して から避難

避難しない 降雨の状況を

みて避難

避難情報 発令時に避難

浸水して から避難

避難しない N=41

※住民説明会に参加した住民を対象に集計

説明会に参加した 参加しなかった

説明会に参加した 参加しなかった

第2回 第3回

0 10 20 30 40 50(%)

50 60 70 80 90 100(%)

※「自宅における洪水の 危険性は高い」と回答 した住民の割合

43.9 43.9

37.1

29.0

88.7 90.3 85.4 90.2

第2回 第3回

※「降雨の状況をみて避難」

「避難情報発令時に避難」

と回答した住民の割合

第2回 第3回

0 10 20 30 40 50(%)

0 10 20 30 40 50(%)

50 60 70 80 90 100(%)

50 60 70 80 90 100(%)

※「自宅における洪水の 危険性は高い」と回答 した住民の割合

43.9 43.9

37.1

29.0

88.7 90.3 85.4 90.2

第2回 第3回

※「降雨の状況をみて避難」

「避難情報発令時に避難」

と回答した住民の割合

参照

関連したドキュメント

ということは、すごく危険ということなのです。浸水深が 10cm とか 30cm

は車 を買 う予定 をたてることであ り ,発 語媒介行為 per10cutionary act は車 を買 うためにデイーラーと接触すること ,ま

このような、 2004 年新潟豪雨災害におけるダムによる 洪水調節効果に関する住民認識の実態 3) を、図 -2 におい

1.はしがき

 浸水被害に対し、「防ぐ施策」として雨水管整備計画

 浸水被害に対し、「防ぐ施策」として雨水管整備計画

・国や府に対して、中断している中木田流域調節池の事業再

 浸水対策や雨水の有効利用は着実に推進しなければならない課題であり、行政が行う