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AE 法によるコンクリートの割裂破壊機構に関する考察 熊本大学

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第67回年次学術講演会(平成24年9月). Ⅴ‑005. AE 法によるコンクリートの割裂破壊機構に関する考察 熊本大学. 学生会員 ○松尾 拓也. 立命館大学 熊本大学 1.はじめに. 正会員. 川﨑 佑磨. フェロー会員. 大津 政康. 3.実験概要. 一般に、コンクリートの引張強度は、割裂試験によ. 本実験に使用する円柱コンクリートとして直径. って求められることが多い。しかし、近年になってコ. 150mm、長さ 300mm を 3 種類作製した。3 種類とは、. ンクリートの引張破壊機構の解明に破壊力学が適用さ. コンクリート供試体、モルタル供試体、ビニロン繊維. れ、コンクリートにおけるひび割れの先端には、微細. 補強コンクリート供試体である。ビニロン繊維の密度. なひび割れが累積した破壊進行領域(Fracture Process. は 1.2g/cm³、繊維長は 30mm である。このビニロン繊維. Zone)と呼ばれる非線形領域が形成されると考えられ. を体積比で 0.3%混入させた。それぞれの供試体の示方. るようになっている。この過程の解明には AE 法が有効. 配合を表-1 に示す。作製した供試体を材齢 28 日後にコ. であることが知られている。そこで、本研究では、コ. ンクリートカッターにて長さ 100mm に裁断し、成型し. ンクリートおよび繊維補強コンクリートの割裂試験に. た。ここで、実験結果の再現性を得るため、2 本の供試. おける破壊進行領域の形成過程を、AE 法と SiGMA 解. 体にそれぞれ割裂試験を行った。本実験では載荷初期. 析を用いて明らかにすることを試みた。. から、破壊までの AE モニタリングを実施し、AE 頻度. 2.解析手法. 係数と波形の記録・収録を行った。実験概要図を図-1. 2.1 SiGMA 解析. 1). に示す。AE 計測には、AE Win SAMOS(Physical Acoustic. AE センサに AE 発生源より伝播、到達してくる AE. Corp.社製)を使用し、AE センサは R15I-AST(共振周波. 波の初期振動値 A は以下の式で表される。. 数 150kHz)を 8 個用い、AE センサはエレクトロンワ. 1 A  C s Re f (t , r ) p  q M pq ・DA ・・・(1) R. ックスにて貼付した。また、載荷時には供試体上面と. ここで、Cs は弾性体の材料係数、DA はクラック面積、. する AE の低減に努めた。. 下面にテフロンシートを挿入し、載荷摩擦により発生. Ref(t、r)は反射係数、γp、γq は AE 波のセンサへの入 z. 射方向γの p 方向および q 方向への余弦ベクトルで、R. z. は AE 発生源とセンサの距離を表す。それぞれの AE セ. #3. #3. ンサで検出される AE 波形から AE 波の到達時間を読み. #1. #5. #7. #5. #1. #7. 取り、この到達時間差から AE 発生源の位置標定を行. 150 #8. い、式(1)に AE 波形の初動振幅値とこれらの値を代入. 120. #2. 113. #6. #4. #4. y. #8. することにより未知数のモーメントテンソル Mpq を決. 30 38 25. 40. 75. 定する。Mpq は応力とひずみと同じく 2 階のテンソルな. 65. 100. ので、固有値解析を行えばマイクロクラックの種類や. #2. #6. x x. 40 65. 図-1 実験概要図. 単位:mm. 運動方向を決定することができる。 表-1 コンクリート供試体の示方配合 最大寸法 水セメント比 空気量 スランプ値 (mm) W/C (%) (%) (cm) 20 55 8.6 7.7 コンクリート 20 55 8.1 22.2 モルタル 55 1.9 ビニロン繊維補強コンクリート 20 -. 3. W 173 288 173. C 314 524 314. 単位量 (kg/m ) S G 757 1144 1249 - 757 1135. キーワード. アコースティック・エミッション,割裂試験,SiGMA 解析,破壊進行領域. 連絡先. 〒860-8555 熊本県熊本市中央区黒髪 2 丁目 39 番 1 号. ‑9‑. 熊本大学. F - - 3.6. AE減水剤 AE助剤 (g) (g) 1266 19 31 - 1266 19. TEL096-342-3542.

(2) 土木学会第67回年次学術講演会(平成24年9月). Ⅴ‑005. 4.実験結果. -5 にビニロン繊維補強コンクリート供試体の各 Stage. 4.1SiGMA 解析. における SiGMA 解析結果を示す。SiGMA 解析結果よ. AE 計測によって得られた AE 波形について初動振幅. り、どの種類の供試体でも、Stage1 では両載荷板付近. 値と立ち上がり時間を読み取り、SiGMA 解析を行うこ. に集中してクラックが位置標定されていることが確認. とで、AE 発生源の 3 次元の位置標定およびひび割れ識. できる。全データになるとより多くの AE イベントが位. 別を行った。割裂試験の破壊進行領域形成過程を時系. 置標定され、両載荷板付近から供試体中心部に向けて. 列ごとに認識するために、AE 発生頻度のパターンから. AE イベントが進行していることが確認できる。また、. 破壊進行過程を 2 段階に分けた。AE イベントのクラッ. 側面図に見られるようにどちらかの端部に偏って AE. クの形成モードについて、モーメントテンソルのせん. 発生源が進行している傾向が確認できる。このことか. 断成分が占める割合(せん断成分比)により類別を行っ. ら、載荷板付近から端部近くで微小クラックが繋がり、. た。せん断成分比が 0~40%の AE イベントを引張型ク. 供試体内部への進展しそれと同時に破断面を形成して. ラック、60~100%の AE イベントをせん断型クラック、. いったと考えられる。. 40~60%の AE イベントを混合型クラックと分類した。. 図-6 に時間毎の SiGMA 解析によるクラック分類結. 図-2 に SiGMA 解析に用いたクラックモデルを示す。図. 果を示す。図-6 より、コンクリート供試体は時間経過. -3 にコンクリート供試体、図-4 にモルタル供試体、図. と共に段階的にせん断型の AE イベントが増加してい るが、ビニロン繊維補強コンクリートは終局時までせ ん断型の AE イベントが抑制され、終局時に急激にせん. 図-2. 断型の AE イベントが増加していることが確認できる。. SiGMA 解析に用いたクラックモデル. よって、ビニロン繊維補強コンクリートは繊維補強の 影響が強く出ていることが分かる。このことから、コ ンクリート供試体とビニロン繊維補強コンクリート供 試体ではせん断型の AE イベントの出方が異なること (a) Stage 1. (a) Stage 1. が確認された。. (破壊荷重の 93%まで) (破壊荷重の 84%まで) Stage 1. Stage 1. Stage 2. Number of AE events. Number of AE events. 25. Tensile-Mode. Mixed-Mode. 20. Shear-Mode 15 10. (b) 全データ. 図-3. SiGMA 解析結果. 図-4. (コンクリート供試体). 0. SiGMA 解析結果. Tensile-Mode. 50. Mixed-Mode 40. Shear-Mode. 30 20 10. 5. (b)全データ. Stage 2. 60. 30. 0 0. 10. 20. 50 60. 30 40. 70. 0. 80 90 100 110. 10 20. 30 40 50 60 70. (b) モルタル供試体. (a) コンクリート供試体. (モルタル供試体). 80 90 100 110 120. Time (sec). Time (sec). Stage 1. Stage 2. Number of AE events. 30 Tensile-Mode. 25. Mixed-Mode 20. Shear-Mode. 15 10 5. (a) Stage 1. 0. 0. 10. 20. 30. 40. 50. 60. 70. 80. 90. Time (sec). (破壊荷重の 93%まで). (c) ビニロン維補強コンクリート供試体. 図-6 時間毎におけるクラック別 AE イベントの推移 5.参考文献 1) 大津政康,重石光弘,湯山茂徳,岡本亨久:AE モ. (b)全データ 図-5. SiGMA 解析結果. ーメントテンソル解析のための SiGMA コードの開発,. (ビニロン繊維補強コンクリート供試体). 非破壊検査,Vol.42,No.10,pp570-575,. ‑10‑. 1993..

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