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琵琶湖に見守られて【巻頭言】

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Academic year: 2021

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―1― 滋賀大学環境総合研究センター研究年報 Vol. 10 No. 1 2013

巻頭言

琵琶湖に見守られて

環境総合研究センター長  中野 桂

滋賀大学環境総合研究センターは 2003 年 4 月に設立さ れてから今年で 10 年が経ちました。10 年はセンターとし ては大きなひと区切りではありますが、本学における環境 研究の歴史は、さらに半世紀ほど遡ります。 琵琶湖・瀬田川のほとりに立地する本学は、 1952 年に 当時の学芸学部(膳所校舎)に湖沼研究室を設置して以来、 ながきにわたって環境分野における教育・研究、そしてそ れらを通じた地域貢献活動を行なって参りました。 この間、石山キャンパス(教育学部)では、湖沼研究室 を基盤として、1976 年には湖沼実習施設として省令化し、 さらに 1995 年にはそれに教育研究農場・研究林を加えて、 環境教育湖沼実習センターが設立されました。 一方、彦根キャンパス(経済学部)でも、1990 − 92 年 に当時の尾上久雄学長を研究代表とした琵琶湖保全事業の 経済評価研究プロジェクトに取り組んだり、1994 年には 教員有志により「滋賀大学経済学部環境フォーラム」が結 成され、本格的な共同研究が始まりました。 そして 1997 年、両キャンパスの環境分野における教育・ 研究の蓄積を背景に、環境に関する具体的な課題の解決に 向けた教育・研究をさらに推進し、またそれを通じて地域 社会に貢献することを目的として、学部横断的かつ学際的 な自主的教員組織として「滋賀大学環境フォーラム」が結 成されました。 その後教育面では、2000 年には教育学部に環境教育課 程が、2001 年には大学院教育学研究科学校教育専攻には 環境教育専修が設置されました。 こうした機運と呼応して、2001 年に公害研究などに多 大な実績のある宮本憲一・大阪市立大学名誉教授を学長に お迎えし、環境に関する研究および教育をさらに全学的取 組として前進していくことになりました。 結果として、2003 年に、これまでの実績をさらに発展 させ、社会的要請に応えるとともに、琵琶湖を有し「環境 先進県」と評される滋賀県に立地する大学として、「環境 の世紀」に相応しい発展をするための新たな枠組みとして 本センターが設立されました(初代センター長山 古都子 教授)。 翌 2004 年には教育学部附属環境教育湖沼実習センター を統合し、2007 年には、滋賀県琵琶湖研究所の所長であっ た中村正久教授がセンター長に就任しました。その後、 2010 年には梅澤直樹・経済学部教授が、そして 2012 年に は筆者がその任を引き継ぐこととなり、現在に至ります。 現在、本センターは、4 名の専任教員から構成されてお り、さらに約 30 名の学部教員がセンター研究員という形 で参加をしています。「総合」という名の通り、研究テー マは幅広く、環境教育、環境経済、環境政策、地域・生活 環境、湖沼・流域に関する研究などをしています。また、「総 合」という言葉の意味は単に幅広いだけではなく、様々な 専門領域を持つ研究者が互いに交流することによって、よ り深みのある研究をしていこうという意味も含まれていま す。 当然のことながら、時々のセンター長の方針や得意とす る研究分野によって、センターの方向性は若干異なってき ましたが、琵琶湖の畔にある大学としての半世紀以上にわ たる研究の歴史は、「滋賀大学における環境研究」という ひとつのスタイルを作り出しつつあるように思います。 多数の大学院生を抱える大規模な大学とは違い、マンパ ワーを背景にした研究はなかなかできませんが、それぞれ が国内外の研究機関などと連携して、多彩でユニークな研 究に取り組んでいます。科研費やその他の外部資金も例年 多く獲得しています。 現在いる専任教員の平均年齢は若く、これからの 10 年 は彼らにとってますます研究に脂がのってくる時期です。 是非ともセンターの今後にご期待ください。 末筆になりましたが、センターが無事に 10 年を迎えら れましたのも、設立にご尽力いただいた方々はもとより、 日頃よりご協力を頂いている研究機関、行政機関、そして なによりも研究者の皆様のお陰です。ここに改めて御礼を 申し上げたいと思います。また、今後とも、より一層のご 指導ご鞭撻をお願い申し上げたいと思います。以上を持ち まして、巻頭のご挨拶とさせていただきます。

参照

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