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ブドウ球菌による白血球ヒスタミン遊離反応について

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Academic year: 2021

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200 氏名(生年月日) 本 籍

学位の種類

学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件

学位論文題目

論文審査委員

(67) コ イズミ マ リ コ

小泉眞理子(昭和

医学博士 乙第993号

平成元年2月17日

学位規則第5条第2項該当(博士の学位論文提出者) ブドウ球菌による白血球ヒスタミン遊離反応について (主査)教授 福山 幸夫 (副査)教授 高尾 篤良,教授 白坂 龍雄

論 文 内 容 の 要 旨

目的 感染が気管支喘息(以下喘息)の発症や喘息発作の 誘発,悪化に深く関与していることは,周知のところ である.しかし臨床像発現に重要な化学伝達物質の遊 離への起因微生物の関与の仕方についての研究はまだ 少ない.そこで著者は,ブドウ球菌(以下ブ菌)およ びその構成成分をヒト末梢白血球に添加した場合のヒ スタミン遊離(以下H遊離)率,およびhyaluronidase 活性を調べ,感染によって発症する喘息の誘発,悪化 に,このH遊離がどのように関与しているかを検討し た. 方法 1)対象および実験材料:健常成人18名,喘息児8 名,高IgE症候群患者4名を対象とし,以下の材料を 用いて実験を行った.(1)Zysolbin(死菌Cowan I

strain, protein A positive),(2)Wood 46(死菌 Cowan I strain, protein A negative),(3)Staph. aureus phage lysate serotype I, III(以下SPL),(4) Solubilized cell wall protein(以下SCWP)および, (5) Carbohydrate 7種類. 2)実験方法:(D白血球H遊離反応:ヒト白血球 浮遊液にブ菌またはその構成成分(上記(1)~(4)を加 える富田らの直接法で行った, 結果および考察 1)健常成人,喘息児,高IgE症候群患者では,ブ菌 による白血球H遊離が,ブ菌を添加しない対照に比 し,1%以下の危険率で有意に認められた.また健常 成人ではSPLにより濃度依存性にH遊離が認められ た. 2)高IgE症候群患者におけるブ菌によるH遊離率 は,健常成人,喘息児のそれに比し有意に高率であっ

た.また同患者ではSCWPによるH遊離が特異的に

出現した.本症候群におけるSCWPによるH遊離反

応はIgEを介するFcεレセプターの架橋によること が示唆された, 3)ブ菌によるH遊離iは,carbohydrateにより5% 以下の危険率で有意に抑制された,このことより,ブ 菌成分中にlectin様物質が存在し,非免疫学的にIgE を介してFcεレセプターの架橋をひきおこすなどの H遊離機構があると考えられた. 4)プ菌は濃度依存性にhyaluronidaseを活性化し た.本酵素は肥満細胞の脱穎粒時におけるCaイオン の流入に影響をおよぼす酵素であることから,ブ菌に よるH遊離機構のひとつに本酵素の直接的活性があ ることが示唆された. 結語 ブ菌によるH遊離には,下記の機序が存在すること が考えられた. 1)IgE抗体を介する免疫学的機序 2)Lectin様物質による非免疫学的機序 3)Hyaluronidaseの直接的活性化 一1090一

(2)

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論 文 審 査 の 要 旨

気管支喘息発作は,感染を契機に発症あるいは増悪することは周知の事実であるが,発作発現に重要な chemical mediatorsが,起炎微生物によって遊離される機序については,ほとんどが解明されていない.本研 究はin vitroの白血球ヒスタミン遊離反応系に,ぶどう球菌およびその各種構成成分を作用させ,この遊離反 応には,IgE抗体を介する1型アレルギー反応,1ectin様物質による非免疫学的機序,ピアルロニダーゼ活性 賦活の3種が関与することを明らかにした.学術上価値ある論文である. 主論文公表誌 ブドウ球菌による白血球ヒスタミン遊離反応につい て 東京女子医科大学雑誌 第58巻 第10号 1063~1071頁(昭和63年10月25日発行) 副論文公表誌 1)肺炎を契機として重篤な呼吸不全を呈し,ネマ リンミオパチーと診断された1幼児例 東女医大誌 57(10)1228~1234(1987) 2)気管支喘息治療薬 小児科 26(12)1633~1644(1985) 3)原発性硬化性胆管炎およびぶどう膜炎のみられ た潰瘍性大腸炎の1例 東女医大誌 57(10)1245~1249(1987) 4)D-penicillamine投与により結石を排出したシ スチン尿症の1例 東女医大誌 57(10)1242~1244(1987) 5)Gaucher病III型の1例一発症から痙李重積状 態で死亡するまでの7年間の臨床経過につい て一 束女医大誌 57(10)1250~1257(1987) 1091一

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