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ArcGIS Pro & CityEngine で行う GIS データからの 3D モデル作成

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ArcGIS Pro & CityEngine で行う

GIS データからの

3D 都市モデル作成

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目次

目次 ... 2 はじめに ... 4 使用するソフトウェア ... 4 使用するデータ ... 4 数値地図 (国土基本情報) の Web サイト ... 4 文字コードについて ... 5 CityEngine プロジェクトの作成 ... 5 データの入手 ... 6 地図データ ... 6 ArcGIS Pro でのデータ加工 ... 7 準備 ... 7 SHP 形式の数値地図 (国土基本情報) を使用する場合 ... 9 DEM データの作成 (Shape) ... 9 GML 形式の数値地図 (国土基本情報) を使用する場合 ... 14 データのインポート (GML) ... 14 データの抽出 ... 17 データの追加 ... 17 建物データ ... 18 道路データ ... 20 地形データ ... 24 地形テクスチャの作成 ... 26 CityEngine での 3D シーン作成 ... 29 シーンファイルの作成 ... 29 地形データのインポート ... 30 建物のインポート ... 32

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3 道路データのインポート ... 34 ルールの適用 ... 38 付録 ... 41 DEM データの作成 (基盤地図情報 (GML)) ... 41 画像の利用 ... 44 データの入手 ... 44 ジオリファレンス (位置合わせ) ... 44 色調補正 ... 50 CityEngine にインポート ... 53

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はじめに

本書は「CityEngine で GIS データを使用してリアルな 3D の街並みを作りたいけ ど、どのようなデータを入手してどのような準備をしたら良いのか分からない」とい うような声にお応えするチュートリアルです。Esri CityEngine および ArcGIS Pro の基本操作を習得済みのユーザー向けに、以下のような一般的に入手可能なデータを ArcGIS Pro で加工し、CityEngine で使える状態にするまでの実践的な手順を紹介し ています。

使用するソフトウェア

ArcGIS Pro 2.2 (Basic) 以降

変換ツール (国内データ) for ArcGIS Pro CityEngine 2018.1 (Basic) 以降

使用するデータ

当チュートリアルでは数値地図 (国土基本情報) の 1 図郭 175 円の有償データを利 用します。データは下記サイトから購入できます。GML とシェープファイル (SHP) 形式が選択できますが、当チュートリアルでは両方の形式に対応しています。

数値地図 (国土基本情報) の Web サイト

http://www.gsi.go.jp/kibanjoho/kibanjoho40027.html 数値地図 (国土基本情報) は、国土地理院が発行する GIS データです。これに含まれ る道路データは道路中心線なので CityEngine で道路を作成する場合には必要となり ます。当チュートリアルではサンプルデータと同じ茨城県石岡市のデータ (2 次メッ シュコード:544022) を利用します。 なお、サンプルデータには地形データは含まれませんので、サンプルデータで実習す る場合は別途ラスター形式の地形データを用意してください (地形データとして基盤

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5 地図情報の地形データを使用する場合は、DEM データの作成 (基盤地図情報 (GML)) を参照)。 なお、数値地図 (国土基本情報) を複製又は使用する場合、測量法第 29 条又は 30 条に基づく申請が必要になります。

文字コードについて

ArcGIS Pro では、シェープファイルの作成・出力時のデフォルトの文字コードは UTF-8 となっています。使用する数値地図 (国土基本情報) の文字コードと ArcGIS Pro でシェープファイルを作成・出力する際のデフォルトの文字コードが異なる場合 には、出力データの属性値が正しく表示されない場合があります。 属性値が正しく表示されない場合は、下記ページをご参照いただき、[シェープファイ ル文字コード設定ユーティリティ] から文字コードの変更を行ってください。 https://esrij-esri-support.custhelp.com/app/answers/detail/a_id/6475/ (サポートサイトへのログインが必要です。)

CityEngine プロジェクトの作成

1. CityEngine を起動します。

2. [File] → [Switch Workspace] → [Other…] から任意のフォルダー (ワークスペ ース) を指定して起動します。デフォルト ワークスペースはシステムのユーザー フォルダー (Windows の場合は C:¥Users¥<ユーザー名>¥CityEngine) です。 次回以降は指定したフォルダーがデフォルトになります。

当チュートリアルでは、C ドライブ直下に作成した CityEngine フォルダー を 指定します。

3. [File] メニュー→ [New…] → [CityEngine] フォルダー → [CityEngine project] を選択して [Next>] をクリックします。

4. [Project name:] 欄に任意のプロジェクト名 (例:Ishioka) を入力して [Finish] をクリックします。

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5. CityEngine ワークスペースには、設定した名前のフォルダーおよび様々なサブ フォルダーが作成されます。

6. 街並みの元になるデータは、data フォルダーや maps フォルダーに入れます。 ここでは、国土基本情報の GIS データに対し、ArcGIS Pro で切り出しや投影変 換などの加工を施したものを使用します。

7. CityEngine を閉じます。

データの入手

地図データ

国土基本情報のデータを 1 図郭分購入し、ダウンロードした Zip ファイルを先ほど

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ArcGIS Pro でのデータ加工

準備

1. ArcGIS Pro を起動します。サインインのウィンドウが表示された場合は、ユー ザー名とパスワードを入力してサインインします。 2. [新しいプロジェクトの作成] → [空のプロジェクト] をクリックします。 3. [新しいプロジェクトの作成] ウィンドウが表示されるので、任意の名前で (例: ProData)、場所を先ほど作成した CityEngine ワークスペース内の、プロジェク トのフォルダーにして、[このプロジェクトのための新しいフォルダーを作成] の チェックを外し、[OK] をクリックします。 4. [挿入] タブの [新しいマップ] をクリックしてマップ ビューを開きます。 5. マップの座標系を設定します。[コンテンツ] ウィンドウで「マップ」を右クリッ ク → [プロパティ] をクリック → [座標系] を選択します。 6. ここで今回の作業で共通して使用する座標系を選択します。CityEngine では、 地理座標系 (緯度経度) のデータは利用できません。日本国内であれば通常は、日

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8 本測地系 2011 (JGD 2011) の UTM または平面直角座標系を使ってください。 UTM ゾーンは下図の短冊状の各範囲で、日本は 51 ~ 56 に含まれます。 7. [マップ プロパティ] ダイアログの検索ボックスに、上図左上の UTM ゾーンの 「WKID」を入力すればすぐに特定できます。 例:茨城県石岡市 → UTM ゾーン番号は 54 帯に含まれる → WKID は 6691 (JGD2011 の場合) 検索ボックスに茨城県石岡市の WKID 「6691」を入力します、検索された座標 系を選択したら、[OK] をクリックします。

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SHP 形式の数値地図 (国土基本情報) を使用

する場合

DEM データの作成 (Shape)

CityEngine は、シェープファイルを標準でサポートしているため、建物や道路デー タについてはフォーマットの変換は必要ありませんが、地形データについては、ポイ ント データになっているので DEM (ラスター形式) へ変換する必要があります。 1. [解析] タブ → [ツール] をクリックして [ジオプロセシング] ウィンドウを開き ます。 2. [ツールボックス] タブ → [データ管理ツール] → [一般] → [マージ] をクリック し、[マージ] ツールを起動します。

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10 3. [入力データセット] の横の参照ボタンをクリックし、CityEngine ワークスペー ス → [Ishioka] フォルダー → [data] 内のダウンロードしてある国土基本情報 の Zip ファイルを解凍し、そのうち、地形として使用する [DEM] フォルダー内 のシェープファイルをすべて選択し [OK] をクリックします。 データの命名規則について 同じフォルダーに複数の種類のデータが入っていますが、 データの種別によって○に入る略号が異なります。 例:**-***-****-**-**-○○○○○-********.shp DEM5A:5m メッシュ (航空レーザー測量) DEM5B:5m メッシュ (写真測量) DEM10B:10m メッシュ DEM50:50m メッシュ 今回利用するのは、「DEM5A:5m メッシュ (航空レーザー測量)」です。 4. [出力データセット] の横の参照ボタンをクリックし、プロジェクト → データベ ース → [ProData.gdb] をクリックして [名前] に「DEM 結合」と入力して [保 存] をクリックします。

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11 5. [環境] タブをクリックし、[出力座標系] のプルダウンから [現在のマップ] を選 択します。 6. [実行] をクリックします。 7. ファイル ジオデータベース内に「DEM 結合」というデータが作成されます。 [コンテンツ] ウィンドウにレイヤーが自動的に表示されない場合には、[カタ ログ] ウィンドウから ProData.gdb を展開し、データを [コンテンツ] ウィ ンドウへドラッグ & ドロップしてください。 8. [ジオプロセシング] ウィンドウで [ツールボックス] タブ → [変換ツール] → [ジオデータベースへ変換] → [フィーチャクラス → フィーチャクラス] をクリ ックし、[フィーチャクラス → フィーチャクラス] ツールを起動します。

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12 9. [入力フィーチャ] のプルダウンから、「DEM 結合」を選択します。 10. [出力場所] の横の参照ボタンをクリックし、プロジェクト → データベース → [ProData.gdb] をクリックします。 11. [出力フィーチャクラス] に「DEM 結合_変換」と入力します。 12. [条件式] の [項目の追加] をクリックして、下図のように設定し [追加] をクリッ クします。 ※[shubetsu] フィールドの属性値が文字化けしている場合は、文字コードについ てをご確認ください。 13. [フィールド マップ] の [hyoukouchi] を選択し、[プロパティ] をクリックしま す。タイプを [Float] に変更します。

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13 14. [実行] をクリックします。 最後に、[hyoukouchi] フィールドを使用してラスターを作成します。 15. [ジオプロセシング] ウィンドウ → [ツールボックス] タブ → [変換ツール] → [ラスターへ変換] → [フィーチャ → ラスター] をクリックし、[フィーチャ → ラスター] ツールを起動します。 16. [出力ラスター] の横の参照ボタンをクリックし、プロジェクト → データベース → [ProData.gdb] をクリックして [名前] に「DEM_Final」と入力して [保存] をクリックします。 17. 他のパラメーターについて、下記のように設定を行います。 入力フィーチャ:DEM 結合_変換 フィールド:hyoukouchi 出力セル サイズ:7 18. [実行] をクリックします。

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GML 形式の数値地図 (国土基本情報) を使用

する場合

データのインポート (GML)

入手した GML 形式の数値地図 (国土基本情報) を ArcGIS のジオデータベース形式 に変換します。 国土基本情報サンプルデータには、地形データは含まれていません。地形デ ータとして基盤地図情報の GML ファイルを使用したい場合は付録「DEM データの作成」を参照してください。

1. ESRI ジャパンサポートサイトから、変換ツール (国内データ) for ArcGIS Pro を ダウンロード・インストールします。 https://esrij-esri-support.custhelp.com/app/answers/detail/a_id/7463 2. [国内データ] タブ → [国土地理院] のプルダウン メニューから [数値地図 (国土 基本情報) のインポート] を選択してツールを起動します。 3. [数値地図 (国土基本情報) のインポート] ウィンドウで [入力ファイルの追加] を クリックします。[開く] ウィンドウでダウンロードした Zip ファイルを選択しま す。選択時にエラーがでた場合には、Zip ファイルを展開し、展開した後のフォ ルダーを開き、すべてのファイルを選択し、「開く」をクリックしてください。

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15 4. [出力ジオデータベースの選択] ボタンをクリックし、プロジェクト → データベ ース → [ProData.gdb] をクリックします。 5. [同一種別のデータは1レイヤーとして保存] チェックボックスをオンにします。 6. [異なる測地成果の数値標高モデル (5m メッシュ) を結合] チェックボックスをオ ンにします。 7. [測地系] を「JGD2011」にします。 8. [実行] をクリックします。

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9. ファイル ジオデータベース内に各種データが作成されます。

DEM データ 図形データ

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データの抽出

ダウンロードしてきたデータから必要なデータだけを切り出す作業 (クリップ) を行 います。

データの追加

1. [カタログ] ウィンドウで、フォルダー → [CityEngine] → [Ishioka] → [data] 内にコピーした国土基本情報のシェープファイルのうち、建物として使用する [***-SHP-******-BldA-********-****.shp] (GML を変換した場合は [データベー ス] → [ProData.gdb] → BldA) をマップにドラッグ & ドロップして追加しま す (* はそれぞれ購入したデータによって異なります)。 2. 同様に同じフォルダーから道路として [***-SHP-******- RdCL -********-****.shp] (GML を変換した場合は データベース → [ProData.gdb] → RdCL) もマップに追加します。 3. [コンテンツ] ウィンドウでそれぞれのデータの名前をクリックし、名前を変更し ます。(GML を変換した場合は変更不要です。) ***-SHP-******-BldA-********-**** → 建築物 ***-SHP-******- RdCL -********-**** → 道路中心線

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18 4. [コンテンツ] ウィンドウの [道路中心線] レイヤーを右クリックし、[レイヤーに ズーム] をクリックします。

建物データ

作業する範囲の建物データのみを切り出します。 1. マップ上で作成したい範囲を拡大します。システムのスペックや作成するモデル の詳細度にもよりますが、ここでは比較的低スペックな PC でも快適に操作でき るように 1km 四方くらいの範囲にします。また初心者の方は地形の起伏や道路 の立体交差などのないシンプルな場所が無難です。 2. [解析] タブ → [ツール] グループで [クリップ] をクリックし、[クリップ] ツー ルを起動します。 3. [入力フィーチャ] として [建築物] レイヤーを選択します。 4. [クリップ フィーチャ] の横の右端にある [対話型入力] ボタン → [ポリゴン] を クリックします。 5. クリップ フィーチャをマップに追加するための作図法として [四角形] を選択し ます。

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6. マップ上で切り出したい範囲の四角形を描きます。

7. [出力フィーチャクラス] の参照ボタンをクリックし、[データベース] → [ProData.gdb] を開き、「buildings」と入力して [保存] をクリックします。

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20 9. [実行] をクリックします。 10. [建築物] レイヤーを非表示にすると以下のように表示され、データが切り抜かれ ていることが確認できます。 この数値地図や基盤地図情報の建物データの属性情報には高さや階数は含まれていま せんが、CityEngine では面積から自動的に高さを計算して与えるといったことも可 能です (ESRI.lib のサンプル ルール) 。正確な高さが必要な場合は、高さ情報付きの 建物データを入手してご利用ください。

道路データ

続いて、道路データもクリップで切り出します。 1. [カタログ] ウィンドウ → [履歴] タブ → [クリップ] をダブルクリックすると、 先ほど使用した設定を保持した状態でクリップツールが再度開きます。細かい設 定を再度行う手間が省けて便利です。

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21 2. [入力フィーチャ] で [道路中心線] を選択します。[出力フィーチャクラス] の参 照ボタンをクリックし、「roads」と入力して [保存] をクリックします。 3. [実行] をクリックします。 4. コンテンツ ウィンドウ上で roads レイヤーを右クリック→ [属性テーブル] から 属性テーブルを開きます。 5. 「Width」フィールド (GML を変換した場合は「実幅員」) の値が 0 もしくは NULL である場合、フィールド演算機能を使用して「rnkWidth」フィールド (GML を変換した場合は「幅員区分」) の文字列を反映した数値を「Width」 (もしくは「実幅員」) フィールドに入力します。

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22 6. 「Width」 (もしくは「実幅員」) フィールド名を右クリック → [フィールド演 算] を選択します。 7. [フィールド演算] ダイアログが開くので、[Width =] の下に「

fukuin

(!rnkWidth!,!Width!)

」と入力します。 8. [コードブロック] に以下の Python コードを入力します。

def fukuin (str,val) : if val:

return val

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23 return 20 elif str == u"13m-19.5m 未満": return 15 elif str == u"5.5m-13m 未満": return 10 elif str == u"3m-5.5m 未満": return 5 elif str == u"3m 未満": return 3 else: return 0 9. [実行] をクリックします。 10. これですべての「Width」 (もしくは「実幅員」) フィールドに 0 や Null 以外 の数値が入ったはずです。 11. 個々の道路について正確な幅員値が分かっている場合は、対象のフィーチャをす べて選択し、フィールド演算を使用して数値を入力するか、属性テーブルの個々 のセルに直接値を入力する方法があります。後者の場合、編集が終了したら、[編 集] タブ → [保存] をクリックし、編集内容を保存します。 12. 属性テーブルを閉じます。

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地形データ

地形データも同じ範囲で切り出します。 1. [ジオプロセシング] ウィンドウ → [ツールボックス] タブ → [データ管理ツー ル] → [ラスター] → [ラスター プロセシング] → [クリップ] をクリックしてツ ールを起動します。 2. [入力ラスター] の参照ボタンから、「DEM データの作成 (Shape)」で作成した DEM_Final (GML を変換した場合は [データベース] → [ProData.gdb] → DEM5m 結合) を選択します。お手持ちの DEM データを使用してもかまいませ ん。 3. [出力範囲] として建物データ・道路データをクリップした際に作成したクリップ フィーチャを利用します。プルダウンより、「クリップ (Clip) クリップ フィー チャ (ポリゴン)」を選択します。 4. [出力ラスターデータセット] の参照ボタンをクリック → [Ishioka] フォルダー → [maps] フォルダーを開き、「dem.tif」と入力します。 5. [環境]をクリックし、以下の項目を設定します。 [圧縮] → [NONE] [リサンプル] → [共一次内挿法] を選択します。 [出力座標系] → [現在のマップ] を選択します。

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25 6. [実行] をクリックします。

7. 不要なレイヤーをマップから削除し、以下のようにデータを揃えます。

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地形テクスチャの作成

地形に貼りつけるテクスチャを作成します。航空写真や衛星画像などがあればそれを 使っても構いませんが、GIS 上で地形や建物データ等と重なるようにジオリファレン スおよび同じ範囲にクリップされている必要があります (付録参照) 。ここでは、先 ほど作成した地形データを色付けして TIFF ファイルにエクスポートし、地面のテク スチャとします。 1. [コンテンツ] ウィンドウで [dem.tif] を選択し、[ラスター レイヤー] グループ タブの [表示設定] タブ → [シンボル] をクリックします。 2. [シンボル] ウィンドウが開くので、任意の配色やストレッチタイプを設定して、 好みの色合いに変更します。

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27 この色合いは ArcGIS Pro 上のレイヤーとして存在しているだけなので、ディス ク上の実データの画像として保存するには、ファイルにエクスポートする必要が あります。 3. [コンテンツ] ウィンドウ上で [dem.tif] レイヤーを選択し、[ラスター レイヤー] グループ タブの [データ] タブ → [ラスターのエクスポート] をクリックしま す。 4. [ラスターの エクスポート] ダイアログで以下のように設定します。 -[出力ラスター データセット]:maps¥topo.tif -[レンダリング設定]:レンダリングを使用 -[出力フォーマット]:TIFF 5. [エクスポート] をクリックします。

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28 6. 出力された topo.tif がマップに自動的に追加されます。色合いがエクスポート前 と異なりますが、これはデフォルトでストレッチ (画像の強調処理) が適用されて いるためです。 7. [コンテンツ] ウィンドウで [topo.tif] レイヤーを選択し、[ラスター レイヤー] グループ タブの [表示設定] タブ→ [シンボル] をクリックします。[シンボル] ウィンドウで [ストレッチ] の [タイプ] を「なし」にすると元の色合いで表示さ れます。 8. [保存] ボタンでプロジェクトを上書き保存し、ArcGIS Pro を終了します。

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CityEngine での 3D シーン作成

シーンファイルの作成

1. CityEngine を起動します。

2. [Navigator] ウィンドウで [Ishioka] プロジェクトの中の [scenes] フォルダーを 右クリック→ [New] → [CityEngine scene] を選択します。

3. File name: に名前 (例:Ishioka.cej) を付け、[Choose…] ボタンから ArcGIS Pro で使用したものと同じ座標系を選択します。前出の WKID コード (例: 6691) を入力して検索すると簡単に見つかります。

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4. [Finish] をクリックしてダイアログを閉じます。

地形データのインポート

1. Navigator ウィンドウでプロジェクトの中の maps フォルダーを展開し、先ほど ArcGIS Pro で作成した topo.tif をダブルクリックしてプレビュー 表示します。ファイルが表示されない場合

はフォルダーを選択して [F5] キーで更新し てください。※ArcGIS Pro に topo.tif が表示 されていると正常にプレビュー表示されませ んので、その場合は ArcGIS Pro を終了してく ださい。

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2. topo.tif を 3D View にドラッグ & ドロップすると、Select ダイアログが起動 します。[CityEngine Layers] 内の [Terrain Import] をクリックし、[Next] を クリックします。

3. Terrain ダイアログが起動し、Texture file として topo.tif が設定されていま す。

Heightmap file: には flat.png という仮のデータが入っていますので (平坦な地 面ならこれで作成できます)、[Browse…] ボタンから dem.tif を選択して [Open] をクリックします。

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32 4. [Finish] をクリックします。

建物のインポート

1 Navigator でプロジェクトの中を展開し、ProData.gdb をフォルダーごと 3D View にドラッグ & ドロップします。表示されたダイアログで [¥buildings] の みにチェックを入れた状態で [Finish] をクリックします。

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2 地形の上に道路データを表示するため、Scene ウィンドウで [buildings] レイヤ ーを右クリック→ [Select objects] を選択し、建物データをすべて選択します。

3 ツールバー上の [Align shapes to terrain] をクリックし、Heightmap とし て [Terrain dem] レイヤーを選択して [Finish] をクリックします。

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道路データのインポート

1 Navigator ウィンドウでプロジェクトの中の ProData.gdb を Viewport にドラ ッグ & ドロップします。表示されたダイアログで、[¥roads] のみにチェックを 入れた状態で [Finish] をクリックします。

2 Scene ウィンドウで [roads] レイヤーを右クリック→ [Select objects] を選択 し、道路データをすべて選択します。 3 道路 (Network) に囲まれた部分には Block という面データが生成されますが、 道路網が完全に閉じていなかったり、エラー (赤い点線) があったり、高低差が大 きかったりすると生成されません。シーンの全面が Block のポリゴンで覆われる ようになるのが理想ですが、ここでは Block を非表示としてしまうのでこだわる 必要はありません。

[Inspector] ウィンドウの [Block] タブを開き、[shapeCreation] のドロップダウ ン リストから [Disabled] をクリックします。

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4 道路幅を属性値から指定します。[Inspector] ウィンドウの [Segment] タブを開 き、[streetWidth] のドロップダウン リストから [→ Connect Attribute…] を クリックします。

5 [Layer attribute] ラジオボタンを選択し、上のリストから [roads]、下のリスト から [Width (Object attribute)] を選択します。

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36 6 [OK] をクリックしてダイアログを閉じます。

7 Inspector ウィンドウの [Segment] タブの [shapeCreation] を [Enabled] → [Disabled] → [Enabled] と切り替えると、道路幅員として Width フィールドが 適用された状態になります。

8 道路の端点がロータリーになっていますが、日本ではあまり一般的ではないの で、[Node] タブを開き、[type] を「Crossing」に変更します。

9 形状がおかしな道路をマニュアルで修正または削除します。

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37 a. 狭い範囲に複数のノードがある場合はポリゴンが干渉しやすいので、これらを 選択して [Cleanup streets] ツールで統合します。修正する道路を選択 し、[Cleanup streets] ツールをクリックすると、以下のダイアログが表示さ れますので [Finish] をクリックしてダイアログを閉じると修正されます。 b. ノードやラインをクリックして選択し、[Move] ツールや [Edit streets/curves] ツール等で手動編集することもできます。 【例2】 道路ポリゴンと建物ポリゴンが重なってしまう場合も修正できます。 a. 道路中心線をクリックして選択します。

b. [Graph] メニュー→ [Fit Widths to Shapes…] を選択してダイアログの [Apply] をクリックすると、道路幅を自動調整することができます。

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ルールの適用

ここでは、標準ライブラリ「ESRI.lib」に含まれる建物と道路のルールを適用しま す。[Help] メニュー → [Download Tutorials and Example] からダウンロードでき る プロジェクトに含まれるものや自分で作成したもの、ArcGIS Online 上で共有さ れているルールパッケージ (*.rpk) など、好きなものを利用してください。

1. Scene ウィンドウで buildings を右クリック→ [Select objects] を選択し、建物 データをすべて選択します。

2. [Navigator] ウィンドウから [ESRI.lib] → [rules] → [Buildings] →

[Building_From_Footprint.cga] を選択してドラッグし、[3D View] ウィンドウ 上で選択されている建物上にドロップして適用します。

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3. [Scene] ウィンドウで [roads] レイヤーの左の [>] をクリックして展開し、 Network を右クリック→ [Select objects] を選択し、道路データをすべて選択し ます。

4. [Navigator] ウィンドウから [ESRI.lib] → [rules] → [Streets] →

[Street_Modern_Standard.cga] を選択してドラッグし、[3D View] ウィンドウ 上で選択されている道路上にドロップして適用します。

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5. 道路が地形に埋もれてしまう場合、道路ポリゴンを選択し、ツールバー上の [Align Terrain to Shapes] ツールで Terrain として [Terrain dem] 選択し て [Apply] をクリックすると、地形がポリゴンに合わせて変形します。

6. [Close] をクリックしてダイアログを閉じます。

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付録

DEM データの作成 (基盤地図情報 (GML))

入手した GML 形式の基盤地図情報を ArcGIS のジオデータベース形式に変換しま す。

1. ESRI ジャパンサポートサイトから、変換ツール (国内データ) for ArcGIS Pro を ダウンロード・インストールします。インストール済みの場合は手順 2 へ進みま す。 https://esrij-esri-support.custhelp.com/app/answers/detail/a_id/7463 2. [国内データ] タブ → [国土地理院] のプルダウン メニューから [基盤地図情報の インポート] を選択してツールを起動します。 3. [基盤地図情報のインポート] ウィンドウで [入力ファイルの追加] をクリックし ます。[開く] ウィンドウでダウンロードした Zip ファイルを選択します。選択時 にエラーがでた場合には、Zip ファイルを展開し、展開した後のフォルダーを開 き、すべてのファイルを選択し、「開く」をクリックしてください。

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42 4. [出力ジオデータベースの選択] ボタンをクリックし、プロジェクト → データベ ース → [ProData.gdb] をクリックします。 5. [同一種別のデータは1レイヤーとして保存] チェックボックスをオンにします。 6. [異なる測地成果の数値標高モデル (5m メッシュ) を結合] チェックボックスをオ ンにします。 7. [測地系] を「JGD2011」にします。 8. [実行] をクリックします。

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9. 処理が終わったら、データベースの中にラスターのアイコンがついた [DEM5m 標高] というデータがあることを確認します。

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画像の利用

航空写真や衛星画像あるいは地図、主題図のような画像データは、地形に貼りつける テクスチャや外部から属性をコントロールするマップ データとして使用することがで きますが、道路中心線や建物ポリゴン、DEM といった他の GIS データと重ねて使 用する場合には、「ジオリファレンス」という座標を与えるための作業を行う必要が あります (GeoTIFF など座標を持つ画像データではその必要はありません)。ここで は航空写真を入手し、ジオリファレンスする手順を紹介します。

データの入手

1. 国土地理院の「地図・空中写真閲覧サービス」ウェブサイト (http://mapps.gsi.go.jp/maplibSearch.do) にアクセスし、以下のように操作・設 定してデータを検索します。 (ア) 目的の場所を拡大します (例:石岡駅付近)。 (イ) 作成・撮影年:任意 (例:西暦 1990 年から) (ウ) カラー種別:カラー (エ) 分類:空中写真 2. 今回の例では、1998/10/11 撮影のカラー空中写真が見つかりましたので、その項 目をクリックして現れたウィンドウで [ダウンロード] ボタンをクリックし、 CityEngine プロジェクトの [maps] フォルダーに保存します。アンケートに答 えて [送信] ボタンをクリックし、ダウンロードします。 このサイトからダウンロードできる航空写真データは、出典を明示すること で自由に使用することができます。

ジオリファレンス (位置合わせ)

1. CityEngine プロジェクトの Ishioka フォルダーから ArcGIS Pro でのデータ加 工で作成したプロジェクト ファイル (例:ProData.aprx) を起動します。 2. ArcGIS Pro の [マップ] タブにある [ベースマップ] をクリックし、[衛星画像]

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45 3. マウスのスクロールで、画像の対象範囲を拡大します。今回の例の場合画像は、 石岡駅を中心に、右下に霞ヶ浦が少し見えるくらいの範囲です。 4. [コンテンツ] ウィンドウで衛星画像以外のレイヤーのチェックボックスをオフに し、非表示にします。 5. [カタログ] ウィンドウから、ダウンロードした画像ファイル (例:CKT981X-C8-21.jpg) をマップに追加します。この時点ではまだ地図とは重ならない状態なので 画像は見えません。 6. [コンテンツ] ウィンドウで処理対象の画像ファイル (例:CKT981X-C8-21.jpg) を選択し、[画像] タブ → [ジオリファレンス] をクリックし、ジオリファレンス タブを開きます。

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46 7. [ジオリファレンス] タブ → [表示範囲にフィット] をクリックします。現在の表 示範囲に一致するサイズで写真が表示されます。 8. [コンテンツ] ウィンドウで [CKT981X-C8-21.jpg] レイヤーのチェックを外し背 景の衛星画像と見比べて、同じ場所を見つけ、マウスのスクロールを使い拡大し ます。 9. [ジオリファレンス] タブの [コントロール ポイントの追加] をクリックし、 [CKT981X-C8-21.jpg] レイヤーのチェックを入れて、1 点目をクリック、 [CKT981X-C8-21.jpg] レイヤーのチェックを外し、対応する地図 (衛星画像) 上 の 1 点をクリックします。これで画像と地図上の同じ地点がリンクされます。コ ントロール ポイントを取得する順番は必ず画像データから地図の順番です。 1 クリック目 2 クリック目

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47 コントロール ポイントとは、画像座標と地図座標のペアで、両者を結ぶとい う事で「リンク」とも呼びます。 10. 処理対象画像の 4 つの隅と中心付近に最低 5 点のコントロール ポイントを取得 してください。できるだけ画像全体に均等に配置し、確実なものを取得するのが コツです。 11. [ジオリファレンス] タブの [コントロール ポイント テーブル] をクリックして 座標値等を確認します。 12. [ジオリファレンス] タブの [変換] ドロップダウン メニューから [射影変換] を 選択し、変換誤差を確認します。未補正のアナログ航空写真は、射影変換を使用 することで精度が改善することが多いです。

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48 処理画像の周囲に黒い縁取りがあり、精度を比較することが難しいという場 合は、[表示設定] タブ → [スワイプ] をクリックし、マップの画像上でクリ ックし、ホールドしたまま上下、または左右にアイコンを動かすと処理画像 と地図画像をスワイプしながら比較することができます。 13. 精度が向上しない場合は、コントロール ポイントの位置が間違っていないかどう か確認してください。間違って取得した点は、コントロール ポイント テーブル 上で間違えたリンクの行を選択して [選択セットの削除] をクリックし、もう一度 コントロール ポイントの取得をやり直します。 地形の起伏の大きな場所の写真を精度よく変換するには、「オルソ幾何補 正」というカメラの情報や地形を考慮した変換モデルの構築 (標定) が必要で す。アナログ航空写真の標定は、ArcGIS Pro のオルソマッピング機能により 行うことができます。(Advanced ライセンスが必要です。) 処理画像 衛星画像

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49 14. [ジオリファレンス] タブの [新規保存] を選択し、以下のように設定し、[OK] を クリックします。 - [出力場所]:maps フォルダー - [名前]:AerialPhoto.tif - [形式]:TIFF - [リサンプリングタイプ]:三次たたみ込み内挿法 - [セルサイズ]:デフォルト値付近のきりの良い数字 (例:2) - [NoData 値]:0 15. [ジオリファレンス] タブの [ジオリファレンスを終了] をクリックします。 16. 出力されたファイルを地形データと同じ方法でクリップします。プロジェクトの

maps フォルダーに 「AerialPhoto_clip.tif」 と名前を付けて TIFF 形式で保存 します。

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色調補正

未補正の航空写真では、色が不自然な状態になっていることがよくあります。ArcGIS Pro では (デフォルトで自動色調補正がされるので) 自然に見えていても、 CityEngine に持っていくと色がおかしい、ということもあります。以下の手順で最 適な色合いに設定し、データとしてエクスポートすることが可能です。 1. [カタログ] ウィンドウでジオリファレンス済みの AreialPhoto_clip.tif を右クリ ック → [統計情報の計算] をクリックします。 2. [統計情報の計算] ツールをデフォルトの設定で [実行] します。 3. [コンテンツ] ウィンドウで AreialPhoto_clip.tif を選択し、[表示設定] タブ → [シンボル] をクリックします。

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51 4. [シンボル] ウィンドウで以下のように設定します。 - [ストレッチ タイプ]: 最小値-最大値 - [統計情報]:データセット 画像に含まれるピクセルの統計情報 (ヒストグラム) を基に表示上のピクセル 値を計算する変換式を構築しますが、予め必要な範囲のみの統計情報を計算 しておくことで、最適な表示が得られます。 5. [シンボル] ウィンドウを閉じます。 6. [コンテンツ] ウィンドウ上で AerialPhoto_clip.tif を選択し、[データ] タブ→ [ラスターの エクスポート] をクリックします。 7. [出力ラスター データセット] の横の参照ボタンをクリックし、プロジェクト → フォルダー → [Ishioka] フォルダー → maps をクリックして [名前] に 「AerialPhoto_clip_tex.tif」と入力して [保存] をクリックします。 他のパラメーターについて以下のように設定します。 - [座標系]:dem.tif - [レンダリング設定]:レンダリングを使用 - [出力フォーマット]:TIFF

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52 8. [エクスポート] をクリックします。

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CityEngine にインポート

1. 地形テクスチャの場合と同様に CityEngine にインポートして使用します (地形 データのインポート参照)。色調補正をすると下図のように変化します。 色調修正前: 色調修正後:

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ArcGIS Pro & CityEngine で行う

GIS データからの 3D 都市モデル作成

2018 年 11 月 30 日

ESRI ジャパン株式会社

https://www.esrij.com/

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