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iii. 有効性評価解析対象症例の内訳 ト- 63 2) 患者背景等 ト- 65 i. 患者背景 ト- 65 ii. ウイルス学的検査 ト- 67 iii. 治験薬の服薬状況 ト- 68 3) 臨床成績 ト- 69 i. 主要評価項目 ト- 69 ii. 副次評価項目 ト- 7 iii. その他の解

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ト.臨床試験

総 括··· ト- 1 1.臨床試験成績 ··· ト- 10 (1)第Ⅰ相臨床試験··· ト- 10 1)単回投与試験 ··· ト- 10 2)食事の影響試験 ··· ト- 11 3)反復投与試験 ··· ト- 12 (2)前期第Ⅱ相試験··· ト- 15 1)症例内訳 ··· ト- 17 2)患者背景 ··· ト- 17 3)臨床成績 ··· ト- 18 i.有効性··· ト- 18 ii.臨床症状··· ト- 18 iii.病巣部位(水疱,膿胞)からの水痘・帯状疱疹ウイルス消退 ··· ト- 20 iv.安全性··· ト- 20 v.有用性··· ト- 21 (3)後期第Ⅱ相試験(用量検索試験) ··· ト- 23 1)症例内訳 ··· ト- 26 2)患者背景 ··· ト- 27 3)臨床成績 ··· ト- 29 i.有効性··· ト- 29 ii.臨床症状··· ト- 29 iii.病巣部位(水疱,膿胞)からの水痘・帯状疱疹ウイルス消退 ··· ト- 31 iv.安全性··· ト- 32 v.有用性··· ト- 34 4)まとめ ··· ト- 35 (4)第Ⅲ相比較試験(アシクロビル錠を対照薬とした二重盲検比較試験) ··· ト- 36 1)症例内訳 ··· ト- 40 2)患者背景 ··· ト- 41 3)臨床成績 ··· ト- 43 i.有効性··· ト- 43 ii.臨床症状··· ト- 44 iii.病巣部位(水疱,膿胞)からの水痘・帯状疱疹ウイルス消退 ··· ト- 47 iv.安全性··· ト- 48 v.有用性··· ト- 52 4)まとめ ··· ト- 52 (5)追加第Ⅲ相試験(アシクロビル錠を対照薬とした二重盲検比較試験) ··· ト- 53 1)症例内訳 ··· ト- 61 i.症例の内訳(治療・観察の完了と中止) ··· ト- 61 ii.治験実施計画書からの逸脱··· ト- 63

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iii.有効性評価解析対象症例の内訳··· ト- 63 2)患者背景等 ··· ト- 65 i.患者背景··· ト- 65 ii.ウイルス学的検査··· ト- 67 iii.治験薬の服薬状況··· ト- 68 3)臨床成績 ··· ト- 69 i.主要評価項目··· ト- 69 ii.副次評価項目··· ト- 70 iii.その他の解析··· ト- 73 iv.安全性··· ト- 80 4)まとめ ··· ト- 87 (6)海外臨床試験··· ト- 88 1)海外第Ⅲ相試験007(アシクロビル錠を対照薬とした二重盲検比較試験)··· ト- 88 i.症例内訳··· ト- 93 ii.患者背景··· ト- 95 iii.臨床成績··· ト- 95 iv.まとめ··· ト-102 2)海外第Ⅲ相試験 008(プラセボ錠を対照薬とした二重盲検比較試験)··· ト-103 i.症例内訳··· ト-106 ii.患者背景··· ト-108 iii.臨床成績··· ト-109 iv.まとめ··· ト-116 3)海外第Ⅲ相試験 008 追補 (プラセボ錠を対照薬とした二重盲検比較試験追跡調査)··· ト-117 i.症例内訳··· ト-118 ii.患者背景··· ト-118 iii.臨床成績··· ト-119 iv.まとめ··· ト-125 2.本邦で実施した臨床試験成績のまとめ ··· ト-126 (1)有効性のまとめ··· ト-126 1)申請用法・用量における成績(追加第Ⅲ相試験)··· ト-126

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i.申請用法・用量における成績(追加第Ⅲ相試験) ··· ト-142 ii.申請用法・用量以外における成績··· ト-142 3)安全性判定 ··· ト-143 (3)高齢者における検討··· ト-145 1)有効性 ··· ト-145 i.申請用法・用量における成績(追加第Ⅲ相試験) ··· ト-145 ii.申請用法・用量以外における成績··· ト-146 2)安全性 ··· ト-146 i.申請用法・用量における成績(追加第Ⅲ相試験) ··· ト-146 ii.申請用法・用量以外における成績··· ト-148 iii.高齢者(腎機能低下者)における投与量··· ト-152 3.海外の安全性情報 ··· ト-153 (1)免疫機能正常患者を対象とした試験 ··· ト-153 (2)免疫機能低下患者を対象とした試験 ··· ト-155 (3)市販後安全性情報··· ト-157 (4)安全性に関する公表論文 ··· ト-162 4.単純疱疹 ··· ト-164 (1)臨床試験の概要··· ト-164 (2)安全性のまとめ··· ト-164

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臨床試験の項の略号一覧表

略号(略称) 化学名(一般名) 構造式 由来 ファムシクロビル (FCV) 9-(4-acetoxy-3- acetoxymethylbutyl)-2-aminopurine JAN:ファムシクロビル r-INN:famciclovir N N N H2N CH2CH2CHCH2O-C-CH3 O N CH2O-C-CH3 O 原薬 Penciclovir ペンシクロビル 9-(4-Hydroxy-3-hydroxymethyl but-1-yl)-guanine r-INN:penciclovir HN N N H2N CH2CH2CHCH2OH O N CH2OH 代謝物 (活性体) 略名・略語 省略していない表現 ACV アシクロビル

AIDS acquired immune deficiency syndrome(後天性免疫不全症候群)

AUC 血漿中(血中)濃度-時間曲線下面積

CDS ノバルティスファーマ社の Core Data Sheet(企業中核データシート)

Cmax 最高血漿中(血中)濃度

FAS full analysis set(最大の解析対象集団)

HIV human immunodeficiency virus(ヒト免疫不全ウイルス) HSV herpes simplex virus(単純ヘルペスウイルス)

HSV2 単純ヘルペスウイルス 2 型 IC50 50%阻害濃度

ITT intention-to-treat

J-ART Japanese Adverse Drug Reaction Terminology(医薬品副作用用語集) MedDRA Medical Dictionary for Regulatory Activities(ICH 国際医薬用語集)

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VZV varicella-zoster virus(水痘・帯状疱疹ウイルス) 安全率 「全く問題なし」と判定された安全率(安全性判定において「全く問題な し」と判定された症例の割合) 承認申請 医薬品輸入承認申請 審査センター 医薬品医療機器審査センター 有効率 「有効」以上の有効率(有効性判定において「有効」以上と判定された症 例の割合) 有用率 「有用」以上の有用率(有用性判定において「有用」以上と判定された症 例の割合) 本邦で実施した帯状疱疹を対象とした臨床試験(全 4 試験)において,使用した副作用用語 は以下の通りである. ・前期第Ⅱ相試験・後期第Ⅱ相試験・第Ⅲ相試験: J-ART(1996 年版) ・追加第Ⅲ相試験:MedDRA/J Ver.7.0

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ト.臨床試験

添付資料 ヘ-33, ト-1,6~9, ト-追 1~4, ト-参 5,6

総 括

表ト-1 臨床試験一覧表 試験区分 試験の種類 対 象 症例数 用法・用量 投与期間 代表施設名及 び施設数 治験期間 資料 番号 第I相 試験 単 回 投 与 二重盲検法 健常成人 1用量群 12例 FCV群 8例 P群 4例 計 36例 250,500又は 1000mg 単回 関野病院 1990年6月 ト-1 クロスオー バー法 (食事の影響) 健常成人 12例 500mg (空腹時又は 食後投与) 単回 関野病院 1990年7月 ~8月 へ-33 反 復 投 与 二重盲検法 健常成人 FCV群 8例 P群 4例 1回750mg 1日3回 (1及び7日目は 1日1回) 7日 関野病院 1990年10月 ト-1 前期 第Ⅱ相 試験 オープン 試験 帯状疱疹 44例 1回750mg 1日3回 7日 東京慈恵会医 科大学 他6施設 1992年3月 ~ 1992年9月 ト-6 後期 第Ⅱ相 試験 二重盲検 比較試験 (用量検索) 203例 75mg群:66例 250mg群:68例 750mg群:69例 1回75,250又 は750mg 1日3回 7日 東京慈恵会医 科大学 他31施設 1993年4月 ~ 1994年2月 ト-7 第Ⅲ相 試験 二重盲検*) 比較試験 (対照薬:アシ クロビル) 247例 FCV群:122例 ACV群:125例 1回250mg 1日3回 7日 東京女子 医科大学 他40施設 1995年2月 ~ 1996年3月 ト-8,9 追加 第Ⅲ相 試験 二重盲検 比較試験 (対照薬:アシ クロビル) 471例 FCV群:233例 ACV群:238例 1回500mg 1日3回 7日 他49施設 20 年 月 ~ 20 年 月 ト-追1 海外 第Ⅲ相 試験007 二重盲検 比較試験 (対照薬:アシ クロビル) 帯状疱疹 545例 FCV 250mg群:134例 500mg群:134例 1回250,500又 は750mg 1日3回 7日 イギリス 他7ヶ国 31施設 19 年 月 ~ 19 年 月 ト-追2 ト-参5

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1.第Ⅰ相試験

第Ⅰ相試験では,健常成人男子を対象に,単回投与試験(250mg,500mg 及び 1000mg), 食事の影響試験(500mg)及び反復投与試験(1 回 750mg 7 日間投与:1 及び 7 日目は 1 日 1 回,2~6 日目は 1 日 3 回投与)を実施し,その忍容性及び体内動態を検討した.その結果, 本剤との関連性が否定できない有害事象として,反復投与試験において,下痢及び口唇炎の 自覚症状が各 1 例に,GOT・GPT 及び CPK の上昇並びに GPT の上昇の臨床検査値異常変動 が各 1 例に認められたが,特に臨床上問題となる所見ではないと考えられた.また,食事の 影響試験では,本剤の吸収に食事の影響はないものと考えられた.これらの試験結果より, 本剤の忍容性が良好であると確認されたことから,第Ⅱ相試験へと移行した.

2.前期第Ⅱ相試験

前期第Ⅱ相試験では,帯状疱疹に対する本剤の有効性及び安全性を 1 回 750mg 1 日 3 回 7 日間投与により検討した.その結果,「有効」以上の有効率(以下,有効率)は 95.2%であ り,安全性については,総投与例数 44 例中,ふらつき(感),譫妄,発熱の副作用がそれぞ れ 1 例ずつ認められたが,臨床上重大な問題とは考えられなかった.また,臨床上問題とな る臨床検査値の異常変動も認められなかったことから,後期第Ⅱ相への移行は妥当と判断し た.

3.後期第Ⅱ相試験

後期第Ⅱ相試験では,帯状疱疹に対する本剤の至適用量の検索を目的として,1回投与量 75mg,250mg及び750mgの3群比較試験を1日3回7日間投与により実施した. 用法・用量については,前期第Ⅱ相試験の結果,1回750mg 1日3回7日間投与での有効率が 95.2%と,ほぼ上限と考えられたことから,最高用量を750mgとした.また,第Ⅰ相試験の結 果から,1回75mg 1日3回で水痘・帯状疱疹ウイルス(以下,VZV)に対するIC50値に達する 血中濃度が得られると推察し,最低用量として75mgを設定した.更に海外第Ⅲ相試験007に おいて低用量の250mgと高用量の750mgとで差が認められなかったことを考慮し,750mgと 75mgの等比的中間用量であり,750mgと同程度の効果が得られている250mgを中間用量群と して設定した. 主要評価項目は有効性判定の有効率とした. その結果,3 群の有効率は 75mg 群 81.0%,250mg 群 90.0%及び 750mg 群 92.2%であり,75mg 群を対照とした Dunnett の多重比較では有意差は認められなかったが,250mg 群及び 750mg 群の有効率は,75mg 群に比べ約 10%高い値であり,効果が高いことが示唆された.一方, 750mg 群の有効率は 250mg 群に比べやや上回っていたものの,その差は 2%であり,両群と も 90%を上回っていることから,250mg 以上の用量で帯状疱疹に対してほぼ上限に近い効果 が得られているものと考えた(表ト-2).

(8)

表ト-2 後期第Ⅱ相試験 有効性判定 投与群 著効 有効 やや 有効 無効 悪化 合計 有効率 95%信頼区間 Fisher の 直接確率 計算法 Dunnett の 多重比較 (有効率) max t 法 (有効率) 75mg 群 24 (41.4) 23 (39.7) 10 (17.2) 1 (1.7) 0 58 81.0% 68.6~90.1% 75mg vs 250mg: 250mg 群 26 (43.3) 28 (46.7) 5 (8.3) 0 1 (1.7) 60 90.0% 79.5~96.2% p=0.160 p=0.233 75mg vs 750mg: 75mg vs 250mg, 750mg: p=0.047 750mg 群 30 (46.9) 29 (45.3) 4 (6.3) 0 1 (1.6) 64 92.2% 82.7~97.4% p=0.107 ( )内:% また,安全性については,副作用などの発現頻度に用量相関はなく,「全く問題なし」と 判定された安全率(以下,安全率)については,250mg 群と 750mg 群で,それぞれ 98.3%及 び 96.9%であり,両群の安全性は同様のものであった(表ト-3). これらの結果並びに,①海外における第Ⅲ相比較試験 007 の結果で,有効性において,ア シクロビル 800mg 群と本剤 250mg 群,500mg 群及び 750mg 群はいずれも同様の成績であっ たこと,②海外で承認された用法・用量は,イギリスで 1 回 250mg 1 日 3 回,アメリカでは 1 回 500mg 1 日 3 回であったことから,本邦の第Ⅲ相試験の用法・用量としては海外承認用量 を超えない 1 回 250mg 1 日 3 回を選択した. 表ト-3 後期第Ⅱ相試験 安全性判定 投与群 問題なし 全く 問題あり やや 問題あり 問題ありかなり 合計 安全率 信頼区間 95% 多重比較(安全率)Dunnett の 75mg 群 53 (89.8) 6 (10.2) 0 0 59 89.8% 79.2~96.2% 75mg vs 250mg: 250mg 群 59 (98.3) 1 (1.7) 0 0 60 98.3% 91.1~100.0% p=0.059 75mg vs 750mg: 750mg 群 62 (96.9) 2 (3.1) 0 0 64 96.9% 89.2~99.6% p=0.127 ( )内:%

4.第Ⅲ相試験

第Ⅲ相試験では,帯状疱疹に対し臨床の場で広く用いられており,作用機序の類似したア シクロビル錠を対照として,本剤 1 回 250mg 1 日 3 回 7 日間投与(FCV 群),アシクロビル 1 回 800mg 1 日 5 回 7 日間投与(ACV 群)の二重盲検比較試験を実施した.

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表ト-4 第Ⅲ相試験 有効性判定 投与群 著 効 有 効 やや有効 無 効 悪 化 判定不能 合 計 有効率 95%信頼 区間 Fisherの 直接確率 計算法 差の 90% 信頼区間Ã FCV群 56 (45.9) 47 (38.5) 14 (11.5) 1 (0.8) 0 4 (3.3) 122 84.4% 76.8~90.4% ACV群 62 (49.6) 47 (37.6) 8 (6.4) 1 (0.8) 0 7 (5.6) 125 87.2% 80.0~92.5% p=0.587 -10.03 ~ 4.48% Ã:同等性(非劣性)限界を信頼区間の下限値-10%とした. ( )内:% 安全性に関して,安全率は本剤群 86.1%,アシクロビル群 87.2%であり,ITT 解析で両群間 に有意差は認められなかった(表ト-5).副作用発現率(「初診時以降来院せず」の症例を 除く)は本剤群 6 例 4.9%(12 件),アシクロビル群 2 例 1.6%(2 件),試験薬剤との関連 性を否定できなかった臨床検査値異常変動発現率は本剤群 12 例 9.9%(21 件),アシクロビ ル群 13 例 10.9%(28 件)で,ともに両群間に有意差は認められなかった.本剤群の副作用発 現率はアシクロビル群に比し高いものであったが,発現した副作用はいずれも早期に症状が 消失しており,また,本試験で本剤群にのみ発現した副作用はアシクロビルにおいても発現 することが知られている 1)ことから,本剤の臨床使用に重大な影響を与えるものではないと 判断した.なお,海外の臨床試験約 5000 例の成績より,本剤との関連性を否定できない有害 事象の種類及び発現率に,プラセボ群と大きな違いはみられていない(ト-153~156,162 ~163 頁). 表ト-5 第Ⅲ相試験における安全率 (ITT 解析対象例) 投与群 安全率 Fisher の直接確率計算法 差の 90%信頼区間(%) ファムシクロビル群 86.1% (105/122) アシクロビル群 87.2% (109/125) p=0.853 -8.21~5.94 以上より,帯状疱疹の治療薬剤として,本剤 1 回 250mg 1 日 3 回 7 日間投与は,アシクロ ビル 1 回 800mg 1 日 5 回 7 日間投与と,臨床的に同様の有効性及び安全性を有する薬剤であ ると判断した. 本邦において上記の帯状疱疹を対象とした臨床試験と並行して,単純疱疹を対象とした前 期第Ⅱ相試験,後期第Ⅱ相試験,第Ⅲ相二重盲検比較試験及び第Ⅲ相オープン試験の 4 試験 が実施された. これらの結果に基づき,19 年 月 日に以下の内容で医薬品輸入承認申請(以下,承 認申請)を行った. [効能・効果] 単純疱疹,帯状疱疹 [用法・用量] 通常,成人にはファムシクロビルとして 1 回 250mg を 1 日 3 回経口投与する 1) アシクロビル*錠添付文書,1998 年 3 月改訂. *新薬情報提供時に置き換え

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5.承認申請後の経緯

本剤は A* 社 (現 B*社 ) より承認申請が行われた.審査過程において本剤の有効性について照会を受け,単純疱疹及 び帯状疱疹いずれの効能・効果についても,追加の臨床試験が必要との伝達を受けた.その 後の経緯については,開発の経緯イ-4~5 頁に示した.

6.旭化成ファーマ株式会社による開発

(1)追加臨床試験計画の検討

追加臨床試験の実施にあたり,第Ⅲ相試験において本剤群のアシクロビル群に対する非劣 性が検証されなかったことから,追加臨床試験の用量について検討した. ①第Ⅲ相試験の結果,本剤 1 回 250mg 1 日 3 回 7 日間投与では有効率がアシクロビル 1 回 800mg 1 日 5 回 7 日間投与より下回り,同等性(非劣性)が検証されなかった.これによ り,帯状疱疹に対し本剤の用量が 1 回 250mg 1 日 3 回 7 日間投与では不足していたもの と判断した. ②後期第Ⅱ相試験の安全性では,安全率,有害事象及び副作用などの発現頻度に用量相関 はなく,本剤 250mg 群及び 750mg 群の安全率は,それぞれ 98.3%及び 96.9%で,両群の 安全性は同様のものであった(ト-32~34 頁). ③本剤を単回投与した際の活性代謝物である penciclovir の薬物動態は日本人と欧米人で差 がなく,検討したすべての用量範囲(日本人では 250mg~1000mg,欧米人では 125mg~ 750mg)において線形であった.また,penciclovir は人種を問わず血漿中並びに尿中の主 代謝物であり,penciclovir の尿中排泄率及び penciclovir 以外の代謝物の尿中排泄率におい ても日本人と欧米人で違いは認められなかった.以上の薬物動態学的指標の比較から, 日本人と欧米人における薬物動態には差が無いものと判断した(へ-44~45 頁). ④海外では,帯状疱疹に対する本剤の治療効果を確認するため,2 つの主要な試験が実施 されており(ト-88~116 頁),これらの結果に基づき,19 年 月にイギリス及びア メリカにおいて,同一の資料を用いて申請を行った.その結果,1993 年 12 月にイギリス で,申請どおり 1 回 250mg 1 日 3 回投与が承認された.一方,アメリカにおいては,申 請中に追加提出されたプラセボを対照とした試験 008 追補の帯状疱疹後神経痛(以下, PHN)に対する効果(ト-119~122 頁)が考慮され,1 回 500mg 1 日 3 回投与で 1994 年 6 月に承認された.

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主要評価項目である「病変部位が完全痂皮化するまでの日数」において,アシクロビル群 に対する本剤群のハザード比注1)の点推定値と両側 95%信頼区間は 1.080(0.888~1.312)であ り,信頼区間の下限が本治験開始前に設定した非劣性限界である 0.87 を上回ったことから, 本剤群のアシクロビル群に対する非劣性が検証された(表ト-6).副次的な解析である FAS を対象とした解析においても,本剤群のアシクロビル群に対する非劣性が示唆され,主解析 による検証結果の頑健性が確認された. 表ト-6 追加第Ⅲ相試験 完全痂皮化までの日数の要約と群間比較(PPS) ハザード比(14 日後まで) 完全痂皮化までの日数の要約(日) 95%信頼区間 PPS 評価例数 打ち切り 例数 25%点 50%点 75%点 点推定値 下限 上限 FCV 群 210 4 5 7 7 1.080 0.888 1.312 ACV 群 216 4 5 7 8 副次評価項目である「新たな皮疹の形成が停止するまでの日数」,「小水疱が消失するま での日数」,「ウイルスが消失するまでの日数」及び「疼痛が消失するまでの日数」の解析 では,アシクロビル群に対する本剤群のハザード比の点推定値はいずれも 1 の近傍を示した. また,「疼痛が消失するまでの日数」(25,50 及び 75%点)は本剤群の方がアシクロビル群 より早い傾向が認められた.「治験開始 12 週間後に疼痛が残存する被験者の割合」は両群で ほぼ同様であった(本剤群 4.9%,アシクロビル群 4.2%). 安全性については,投与開始日~15 日後における有害事象は,本剤群で 233 例中 85 例 (36.5%)121 件,アシクロビル群で 238 例中 101 例(42.4%)167 件認められた(表ト-7). 副作用は,本剤群で 233 例中 25 例(10.7%)33 件,アシクロビル群で 238 例中 36 例(15.1%) 47 件認められた(表ト-8).有害事象及び副作用の発現率に関し両群間に統計学的な有意 差は認められなかった. 表ト-7 追加第Ⅲ相試験 有害事象発現率の比較 有害事象(開始日∼15 日後) 無 有 各群の 95%信頼 区間(正確) 差の 95%信頼区 間(漸近)(連続 修正あり) 例数 (%) 例数 (%) 合計 下限 上限 Fisher の正確 検定 p 値(両 側) 差の点 推定値 下限 上限 FCV 群 148 63.5 85 36.5 233 30.3 43.0 0.1887 -6.0 -15.2 3.3 ACV 群 137 57.6 101 42.4 238 36.1 49.0 注 1:ハザード比が>1 の場合,アシクロビル群より早く事象が発現することを示す.

(12)

表ト-8 追加第Ⅲ相試験 副作用発現率の比較 副作用(開始日∼15 日後) 無 有 各群の 95%信頼 区間(正確) 差の 95%信頼区 間(漸近)(連続 修正あり) 例数 (%) 例数 (%) 合計 下限 上限 Fisher の正確 検定 p 値(両 側) 差の点 推定値 下限 上限 FCV 群 208 89.3 25 10.7 233 7.1 15.4 0.1713 -4.4 -10.9 2.1 ACV 群 202 84.9 36 15.1 238 10.8 20.3 これらの結果より,帯状疱疹の治療薬剤として本剤 1 回 500mg 1 日 3 回 7 日間投与は,臨 床上有用であると判断した.

7.海外臨床試験

追加第Ⅲ相試験を計画するにあたり,本邦では実施していなかった 1 回 500mg 1 日 3 回の 用量設定についての妥当性,有効性評価項目,症例数等については,海外で実施された試験 007 及び試験 008 の成績の多くを引用し,設定の根拠とした.以下に海外第Ⅲ相試験 007,試 験 008 及び試験 008 の追跡調査結果の概略について示す.

(1)海外第Ⅲ相試験 007

試験 007 では,帯状疱疹患者に対する本剤の至適用量の検索と安全性の検討を目的として, 本剤 1 回 250mg,500mg 及び 750mg 1 日 3 回 7 日間経口投与による有効性及び安全性をアシ クロビル 1 回 800mg 1 日 5 回 7 日間投与を対照として二重盲検群間比較により実施した.有 効性の主要評価項目は「病変部位の完全痂皮化までの日数」であった. その結果,主要評価項目の ITT 解析において,本剤 250mg 群及び 500mg 群における完全痂 皮化までの日数は,アシクロビル 800mg 群より早い傾向にあったが,本剤 750mg 群とアシク ロビル 800mg 群の間にはほとんど差がなかった(表ト-9). 表ト-9 海外第Ⅲ相試験 007 完全痂皮化までの日数(ITT 解析対象例)注 1) ファムシクロビル アシクロビル群 250mg群 500mg 群 750mg 群 800mg 症例数 121 111 124 118 Q1(日数) 4.0 4.0 5.0 4.0

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以上より,帯状疱疹の治療において,本剤 250 mg,500 mg 又は 750 mg 1 日 3 回 7 日間経 口投与は,アシクロビル 800 mg 1 日 5 回投与と同程度の有効性を示した.安全性に関しては, 本剤はアシクロビル 800mg 群に比べ,頭痛及び嘔気の発現率が高かったものの,忍容性は良 好であった.臨床検査異常値と本剤投与との関連性を裏付けるものは示されなかった.

(2)海外第Ⅲ相試験 008

試験 008 では,帯状疱疹患者に対する,本剤 1 回 500mg 及び 750mg 1 日 3 回経口投与の安 全性及び有効性を,プラセボを対照として二重盲検群間比較試験により検討した.有効性の 主要評価項目は「病変部位の完全痂皮化までの日数」であった. その結果,主要評価項目の ITT 解析において,本剤 750mg 群のプラセボ群に対するハザー ド比で 1.400 であり,その p 値は 0.0228 と有意であった.従って,本剤 750mg は主要評価項 目である病変部位の完全痂皮化までの日数がプラセボ群より早いことが認められた.一方, 本剤 500mg 群では,ITT 解析において病変部位の完全痂皮化までの日数に差は認められなか った(表ト-10).しかし,Kaplan-Meier プロットでは,本剤 500mg 群と 750mg 群の曲線は ほとんど重なっており,プラセボ群と明らかに異なることを示した. また,有効性評価対象例の解析において,本剤 500mg 群及び 750mg 群はプラセボ群に対し て完全痂皮化までの日数が早かった(それぞれ p=0.0245,0.0162). 表ト-10 海外第Ⅲ相試験 008 完全痂皮化までの日数(ITT 解析対象例) ファムシクロビル プラセボ群 500mg群 750mg 群 症例数 119 120 133 Q1(日数) 4 4 4 中央値(日数) 5 6 7 Q3(日数) 7 7 9 6日後の成績(%) 62.7 63.6 49.5 ハザード比 1.279 1.400 - 95%信頼区間 0.954 - 1.713 1.048 - 1.870 - p 値 0.0995 0.0228* -

*:modified Bonferroni 法(Hochberg)により多重性の補正を行い,プラセボ群に比し有意差が認められた. 安全性について,投与期間中及び投与終了後 30 日までに発現した有害事象は,本剤 500mg 群 76.1%,750mg 群 76.3%及びプラセボ群 74.7%であり,有害事象発現率において本剤群とプ ラセボ群で差は認められなかった.本剤投与に関連する臨床検査所見に一貫したパターンは 認められなかった. 以上より帯状疱疹患者に対し,本剤 500mg 又は 750mg 1 日 3 回 7 日間経口投与は,安全か つ有効であることが示された.

(3)海外第Ⅲ相試験 008 追補

試験 008 追補では,急性期治療後の PHN を観察し,本剤 500mg 群及び 750mg 群の PHN に 対する効果をプラセボと比較した.試験 008 の投与総症例中,疼痛評価が可能であった症例 の治癒後(すべての皮疹の消失後),痂皮消失後(潰瘍の有無は問わない)及び試験開始後 の疼痛消失を検討した. その結果,治癒後及び痂皮消失後の症例において,本剤 500mg 群及び 750mg 群はプラセボ

(14)

群より疼痛が早く消失することが示唆された.治癒後の疼痛消失までの日数の中央値は本剤 群で約 60 日であったが,プラセボ群では 119 日であった.結果を表ト-11 に示す. 表ト-11 海外第Ⅲ相試験 008 追補 治癒後の疼痛消失までの日数(ITT 解析対象例) ファムシクロビル プラセボ群** 500 mg 群 750 mg群 症例数 61 68 56 Q1 (日数) 16 24 29 中央値 (日数) 63 61 119 Q3 (日数) 157 147 # ハザード比 1.709 1.868 - 95% 信頼区間 1.087-2.685 1.207-2.892 - p 値 0.0202* 0.0050* -

*:modified Bonferroni 法(Hochberg)により多重性の補正を行い,プラセボ群に比し有意差が認めら れた. **:データベースエラーによりプラセボ群から 1 例を除外した. # :疼痛の消失率が 75%に達しなかった. 安全性に関しては,追跡期間中の安全性評価対象 365 例中 211 例に 540 件の有害事象が発 現したが,有害事象の発現率は本剤群とプラセボ群で同様であった. 以上より,本剤 500mg 及び 750mg 1 日 3 回 7 日間投与はプラセボ投与に比べ PHN をより 早期に消失させることが示唆された. なお,審査の過程において本剤の単純疱疹に対する有効性についても照会を受け,医薬品 医療機器審査センター(以下,審査センター)との協議を重ねたが,追加臨床試験未実施の ため,申請した効能から削除する.参考として単純疱疹の臨床試験の要約をト-164~166 頁 に示す.

(15)

1.臨床試験成績

添付資料 ト-1,6~9,追 1~4,参 5,6,ヘ-33

(1)第Ⅰ相臨床試験

添付資料ト-1,ヘ-33 第Ⅰ相臨床試験を実施するにあたり,海外で実施された非臨床試験成績及び臨床試験成績に 基づき,試験を開始することの正当性・妥当性を検討した.その結果,ラットの 28 日間反復投 与試験(ニ-18~20 頁)の 400,4000mg/kg/日投与において精巣毒性が認められたが,雄ラッ トの授胎能に関する予備試験(添付資料ニ-20)では,雄ラットの授胎能に 300mg/kg/日投与 まで影響が認められず,イヌの 28 日間反復投与試験(用量:25,75,250mg/kg/日,ニ-28~ 29 頁)では精巣毒性は認められなかったことより,精巣毒性はラットに 400mg/kg/日を投与し た場合にのみ発現するものと考えられた.また,海外での臨床試験では,健常人を対象とした 第Ⅰ相試験として 500mg 及び 1000mg の 6 日間反復経口投与試験(1-5 日目は 1 日 3 回,6 日 目は 1 日 1 回投与)が終了しており,更に,性器ヘルペスを対象とした前期第Ⅱ相試験として 500mg の 1 日 3 回 5 日間投与による試験も実施されたが,問題となる有害事象の発現も認めら れなかった.これらの結果から,本邦における単回経口投与試験は 500mg を中心に,その半量 の 250mg から投与を開始し,安全性,忍容性を確認しながら 1000mg まで増量する第Ⅰ相試験 を実施することに問題はないと判断し,健常成人男子志願者を対象に単回投与試験を実施した. 更に,単回投与試験に続き,食事の影響試験及び反復投与試験を実施した. これらの試験方法の概略及び試験成績を表ト-12~14 に示す.

1)単回投与試験

添付資料 ト-1 海外での健常成人を対象とした臨床試験において 500mg 及び 1000mg を 6 日間反復経口投 与(1-5 日目は 1 日 3 回,6 日目は 1 日 1 回)した際,良好な忍容性が認められた.さらに 海外での患者(性器ヘルペス初感染)を対象とした試験で 500mg を 1 日 3 回 5 日間投与した 際にも良好な忍容性が認められた.これらのことから,本邦における単回経口投与試験は 500mg を中心に,その半量の 250mg から投与を開始し,安全性,忍容性を確認しながら 1000mg まで実施した.(薬物動態については,ヘ-39~40 頁参照) 表ト-12 単回投与試験の方法及び成績 項 目 内 容 目 的 ファムシクロビル単回経口投与時の忍容性,安全性及び薬物動態の検討 試験の種類 プラセボを用いた二重盲検試験 対 象 健常成人男子 例 数 ファムシクロビル投与群 8 例,プラセボ投与群 4 例: × 3 群 合計 36 例 使用薬剤 ファムシクロビル 250mg 錠,500mg 錠及びプラセボ錠 用法・用量 ファムシクロビル 250mg 錠,500mg 錠,500mg 錠 × 2 (1000mg)又はプラセボ錠 を単回経口投与 検査・観察 項目 診察,自覚症状,血圧,脈拍,呼吸数,体温,体重,心電図,血液学的検査 血清生化学的検査,尿検査 試験日 事前 1 日目 2 日目 8 日目 時間 投与前 0 0.25 0.5 0.75 1 1.5 2 3 4 6 8 10 12 24 食事 ● ● 薬物動態用 検 採血 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 査 採尿 ● ・ 臨床検査用 観 採血 ● ● ● ● 察 採尿 ● ● ● ● 時 診察 ● ● ● ● ● ● 期 自覚症状 ● 血圧・脈拍 ● ● ● ● ● ● 体温・呼吸数 ● ● ● ● ● ● 心電図 ● ● ● ● ● 体重 ● ● ● ●

(16)

表ト-12 単回投与試験の方法及び成績(つづき) 項 目 内 容 治験総括医師 関野病院 院長 関野 久之 コントローラー 実施施設 関野病院 試験時期 1990 年 6 月 試験成績 医師の診察,自覚症状,理学的検査及び臨床検査の成績に,本剤に起因すると考 えられる異常所見は認められなかった.

2)食事の影響試験

添付資料 ヘ-33 本邦において実施した250mg,500mg及び1000mg単回経口投与試験並びに海外において実 施された500mg単回経口投与試験で良好な忍容性が認められたことから,500mg単回投与によ り薬物動態等に及ぼす食事の影響を検討した.(薬物動態については,ヘ-41~42頁参照) 表ト-13 食事の影響試験の方法及び成績 項 目 内 容 目 的 ファムシクロビル 500mg 投与時の忍容性,安全性及び薬物動態における食事の 影響の検討 試験の種類 クロスオーバー法 対 象 健常成人男子 例 数 1 群 6 例の 2 群(A 群,B 群) 合計 12 例 使用薬剤 ファムシクロビル 500mg 錠 用法・用量 ファムシクロビル 500mg 錠を単回経口投与 検査・観察 診察,自覚症状,血圧,脈拍,呼吸数,体温,体重,心電図,血液学的検査 試験日 1 日目(第Ⅰ期),8 日目(第Ⅱ期) 2,9 日目 15 時間 投与前 0 0.25 0.5 0.75 1 1.5 2 3 4 6 8 10 12 24 日目 食事 ●* ● ● 薬物動態用 検 採血 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 査 採尿 ● ・ 臨床検査用 観 採血 ● ● ● 察 採尿 ● ● ● 時 診察 ● ● ● ● ● 期 自覚症状 ●

(17)

3)反復投与試験

添付資料 ト-1 海外において健常成人を対象とした 500mg 及び 1000mg の 6 日間反復経口投与試験(1 - 5 日 目は 1 日 3 回,6 日目は 1 日 1 回),また本邦において実施した 1000mg までの単回経口投与 試験で良好な忍容性が認められたことから,500mg と 1000mg の中間用量の 750mg とする 7 日間の反復経口投与試験を実施した.(薬物動態については,ヘ-43 頁参照) 表ト-14 反復投与試験の方法及び成績 項 目 内 容 目 的 ファムシクロビル反復投与時の忍容性,安全性及び薬物動態の検討 試験の種類 プラセボを用いた二重盲検比較試験 対 象 健常成人男子 例 数 ファムシクロビル群:8 例,プラセボ群:4 例 合計 12 例 使用薬剤 ファムシクロビル 750mg 錠及びプラセボ錠 用法・用量 ファムシクロビル 750mg 錠を 7 日間反復経口投与(1 及び 7 日目は 1 日 1 回, 2 - 6 日目は 1 日 3 回) 検査・観察 項目 診察,自覚症状,血圧,脈拍,呼吸数,体温,体重,心電図,血液学的検査, 血清生化学的検査,尿検査 試験日 事前 1 日目 2 日目 時間 投与前 0 0.25 0.5 1 2 3 4 6 8 9 10 投与前 0 5 10 投与 ● ● ● ● 食事 ●* ● ● ●* ●* ●* 薬物動態用 検 採血 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 査 採尿 ● ・ 臨床検査用 観 採血 ● ● ● 察 採尿 ● ● ● 時 診察 ● ● ● ● 期 自覚症状 ● 血圧・脈拍 ● ● ● ● ● 体温・呼吸数 ● ● ● ● ● 心電図 ● ● ● 体重 ● ● ● 試験日 3 日目 4 日目 5,6 日目 時間 投与前 0 5 10 投与前 0 1 2 5 6 10 11 投与前 0 5 10 投与 ● ● ● ● ● ● ● ● ● 食事 ●* ●* ●* ●* ●* ●* ●* ●* ●* 薬物動態用 検 採血 ● ● ● ● ● ● ● ● 査 採尿 ・ 臨床検査用 観 採血 ● 察 採尿 ● 時 診察 ● ● ● ● 期 自覚症状 血圧・脈拍 ● ● ● ● ● 体温・呼吸数 ● ● ● ● ● 心電図 ● ● 体重 ● ● ● *:食事は投与 30 分前,7 日目の夕食は採血の 30 分前

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表ト-14 反復投与試験の方法及び成績(つづき) 試験日 7 日目 8 日目 15 日目 時間 投与前 0 0.25 0.5 1 2 3 4 6 8 10 24 投与 ● 食事 ●* ● ●* 薬物動態用 検 採血 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● 査 採尿 ・ 臨床検査用 観 採血 ● ● 察 採尿 ● ● 時 診察 ● ● ● ● 期 自覚症状 ● 血圧・脈拍 ● ● ● ● ● 体温・呼吸数 ● ● ● ● ● 心電図 ● ● ● ● 体重 ● ● ● *:食事は投与 30 分前,7 日目の夕食は採血の 30 分前 治験総括医師 関野病院 院長 関野 久之 コントローラー 実施施設 関野病院 試験時期 1990 年 10 月 試験成績 本剤との関連性が否定できない有害事象として以下の自覚症状及び臨床検査値 の異常変動が認められた. 自覚症状 下痢又は口唇炎が各 1 例ずつ,以下に示した時期に発症した. 試験 1 日目 2 日目 3 日目 4 日目 5 日目 6 日目 7 日目 8 日目 事後4) 投与前 11:001) 投与前 投与前 投与前 11:001) 投与前 投与前 投与前 11:001) 9:002) - 下痢 下痢 下痢 - - - - - 下痢 下痢3) - - - 口唇炎発症 口唇炎 口唇炎 口唇炎消失 - - - - - 1):投与 2 時間後, 2):最終投与 24 時間後, 3):退院後 2 日目(試験 10 日目)まで持続 4):最終投薬日から 1 週間後の検査, -:異常なし 1 例は試験 1 日目~3 日目及び試験 7 日目~退院後 2 日目(試験 10 日目)まで下痢 を訴えたが,本人から通常はミネラルウォーターを飲んでおり,病院の水道水 があわないとの申し出があったため,下痢は水道水によって誘発された可能性

(19)

表ト-14 反復投与試験の方法及び成績(つづき) 項 目 内 容 臨床検査値 2 例に以下に示した臨床検査値の変動が認められた. 症 項目 事前 試験 事後 追跡 例 検診 1 日目 2 日目 4 日目 8 日目 検診** 検診*** GOT (IU/l) 19 18 15 18 50* 24 1 GPT (IU/l) 10 10 8 11 56* 35 16 CPK (IU/l) 103 79 72 79 202* 87 2 GPT (IU/l) 17 20 21 28 43* 33 21 *:逸脱値 **:最終投薬日から 1 週間後の検査 ***:事後検診以降の検査(3 週間後) 1 例に GOT,GPT 及び CPK の上昇が認められたが,いずれも事後検診及び追跡 検診時には基準値内に戻っていた.GOT 及び GPT の上昇は CPK の上昇を伴っ ていたため運動等に起因する可能性も考えられたが,理由は不明であり,薬剤 との関連性は「どちらともいえない」と判断された. もう 1 例に認められた GPT の上昇については,投与前から GOT<GPT であった こと,また健常人が長期入院することによりトランスアミナーゼが上昇するこ とがあると報告されている1)ことから,長期入院によって生じた変動である可 能性が考えられたが,理由は不明であり,薬剤との関連性は「どちらともいえ ない」と判断された. 理学的検査 理学的検査の成績に,本剤に起因すると考えられる異常所見は認められなかっ た. 以上の成績より,反復投与試験において自覚症状として下痢又は口唇炎が各 1 例に認めら れ,臨床検査値の異常変動として GOT,GPT 及び CPK 値の上昇並びに GPT 値の上昇が 各 1 例に認められたが臨床上問題となる所見とは考えられず,他に本剤に起因する異常は認 められなかったことから,第Ⅱ相臨床試験へ移行することに支障はないと判断した. 1)金丸光隆,長嶋悟,中島光好,他:7 日間の長期入院拘束が健常人の生化学検査結果に与える影響.臨床薬理 20:493-503,1989

(20)

(2)前期第Ⅱ相試験

添付資料 ト-6 用法は in vitro の試験において本剤の活性代謝物である penciclovir の 3 リン酸化体の VZV 感染細胞内での半減期が約 9 時間であったことから,1 日 3 回とし,投与期間は帯状疱疹の 病態及び類薬であるアシクロビル経口剤を参考に 7 日間とした.また 1 回投与量は基礎試験 における VZV に対する IC50値が 2.4~4.4µg/ml(添付資料ホ-1)であること及び第Ⅰ相試験 での penciclovir の血中濃度(ヘ-39~43 頁)を参考として 750mg とした.試験方法の概略を 表ト-15 に示す. 表ト-15 前期第Ⅱ相試験の方法 項 目 内 容 試験の目的 帯状疱疹患者を対象としてファムシクロビルの経口投与による有効性と安全 性ならびに有用性の検討を行う. 試験の種類 オープン試験 対 象 1.対象症例 (1) 対象疾患:帯状疱疹 (2) 病 日:皮疹の出現後,72 時間以内の患者 (3) 年 齢:16 歳以上の患者 (4) 性 別:不問 (5) 入院・外来:不問 2.除外症例 (1) 重篤な帯状疱疹で,経口剤による治療では効果が期待できない患者 (2) 腎障害を有する患者 (3) 極度な免疫機能の低下,肝機能障害,循環器系の障害等重篤な基礎疾患 を有する患者 (4) 治験開始前 2 週以内に他の抗ウイルス剤(ビダラビン,アシクロビル, インターフェロン等),γ-グロブリン製剤の投与を受けた患者 (5) 妊婦,授乳婦又は妊娠の可能性のある患者 (6) その他,主治医が対象として不適当と判断した患者 症 例 数 1.目標症例数 40 例

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表ト-15 前期第Ⅱ相オープン試験の方法(つづき) 項 目 内 容 併 用 薬 剤 併 用 療 法 2.併用可能 (1) 非ステロイド性消炎鎮痛剤,抗生物質又はビタミン剤の全身投与は使用 可とする. (2) 外用剤は,非ステロイド性消炎鎮痛剤を使用可とする. なお,併用薬剤については,薬剤名,使用期間,用法・用量を調査表に記入する. 検査・観察項 目及び時期 身長,体重,発症部位,ウイルス同定*:投与開始日 臨床検査,ウイルス抗体価 :投与開始日,投与終了日 服薬状況 :投与終了日まで毎日 臨床症状,写真撮影 :14 日後まで毎日と 21 日後 全般改善度 :1 日後から 14 日後まで毎日と 21 日後 病巣部位(水疱,膿疱)からの水痘・帯状疱疹ウイルス消退 :水疱又は膿疱が認められる場合毎日 評 価 項 目 及び 評 価 基 準 1.疼痛 試験期間中の各観察日に疼痛の程度を「なし」「軽度(痛みを忘れることが ある)」「中等度(痛みはあるが我慢できる)」「高度(身の周りのことは出来 るが仕事には大いに影響する)」「極めて高度(耐えられない痛み)」の 5 段 階で判定した. 2.全般改善度 臨床症状を総合した 1 日後以降,試験終了日までの状態を「治癒」「著明 改善」「改善」「やや改善」「不変」「悪化」の 6 段階で判定した. 3.有効性 試験終了時に全般改善度を参考として「著効」「有効」「やや有効」「無 効」「悪化」「判定不能」の 6 段階で判定した. 4.安全性 試験期間中の副作用,臨床検査値異常の内容・経過などを考慮して「全く問 題なし」「やや問題あり」「問題あり」「かなり問題あり(投与中止あるい は中止とすべき程度)」「判定不能」の 5 段階で判定した. 5.有用性 有効性及び安全性から総合的に判断して「きわめて有用」「有用」「やや 有用」「どちらともいえない」「有用でない」「判定不能」の 6 段階で判定 した. 治 験 総 括 医 師 東京慈恵会医科大学 皮膚科 新村眞人 教授 代表施設名 及び施設数 東京慈恵会医科大学 他 6 施設 試 験 期 間 1992 年 3 月~1992 年 9 月 *:単純疱疹等他の疾患との鑑別が難しい場合にモノクローナル抗体免疫蛍光直接法による確認を実施.

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1)症例内訳

総症例数は 44 例であり,そのうち対象外疾患(1 例:単純ヘルペス)が全判定項目不採用と された.また,副作用発現により途中で中止した 1 例は観察不良により有効性不採用とされ, 安全性及び有用性は採用とされた.このため有効性解析対象例 42 例,安全性及び有用性解析 対象例 43 例となった.なお,プロトコール違反例を表ト-16 に示す. 表ト-16 プロトコール違反例 採 否 違反項目 症例数 有効性 安全性 有用性 対象外疾患 1 × × × ×:不採用

2)患者背景

表ト-17 に解析対象例の患者背景を示す.なお,表ト-18 に VZV 検出状況を示す. 表ト-17 患者背景(有効性解析対象例 42 例) 背 景 因 子 症例数 (%) 背 景 因 子 症例数 (%) 性 男 14 (33.3) 投 第 1 病日 4 (9.5) 別 女 28 (66.7) 与 第 2 病日 11 (26.2) ~ 19 1 (2.4) 開 第 3 病日 12 (28.6) 20 ~ 29 6 (14.3) 始 第 4 病日 15 (35.7) 年 30 ~ 39 2 (4.8) 病 平均 ± S.D. 2.9 ± 1.0 齢 40 ~ 49 9 (21.4) 日 最小 ~ 最大 1 ~ 4 (歳) 50 ~ 59 5 (11.9) 併用薬剤 無 2 (4.8) 60 ~ 69 12 (28.6) 有 40 (95.2) 70 ~ 7 (16.7) 併用療法 無 40 (95.2) 平均 ± S.D. 53.3 ± 17.8 有 2 (4.8) 最低 ~ 最高 18 ~ 83 合併症 無 27 (64.3) 外 来 32 (76.2) 有 15 (35.7) 区 入 院 7 (16.7) 開始時 極めて高度 2 (4.8) 分 外来→入院 1 (2.4) 疼痛の程度 高 度 11 (26.2) 入院→外来 2 (4.8) 中等度 20 (47.6)

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表ト-18 VZV 検出状況(全症例) ウイルス分離・培養 ウイルス迅速同定 陽性(+) 陰性(-) 未実施* 陽性率 陽性(+) 10 4 1 未実施* 15 5 9 68.2% (30/44) *:検体不良を含む

3)臨床成績

i.有効性

有効性判定の結果を表ト-19 に示す.有効率は 95.2%(40/42)であった. 表ト-19 有効性判定 著 効 有 効 やや有効 無 効 悪 化 合 計 有 効 率 95%信頼区間 32 (76.2) 8 (19.0) 2 (4.8) 0 0 42 95.2% 83.8 ~ 99.4% ( )内:%

ii.臨床症状

臨床症状の推移を図ト-1~7 に示す. 各臨床症状の残存率は解析対象例に対する各観察日の臨床症状が「なし」以外の症例数の 割合を示す.また,臨床症状の観察に関して,プロトコールでは原則として治験薬投与期間 中毎日および治験開始の 8 日後,10 日後,12 日後,2 週後,3 週後(可能な限り 9 日後,11 日後,13 日後)に行なうこととしたが,治験期間中に休診日が含まれること,また外来患者 では毎日来院できない患者もいること,更に中止・脱落例もあり臨床症状の判定のないデー タが生じた.そのため,臨床症状の判定がない場合には,母数を一定とし各臨床症状の推移 を全体的に把握するため,一律に前観察日の判定を代用する方法*が適切と考え,前観察日の 判定をスライドさせた.なお,臨床症状の判定がないため前観察日の判定をスライドした症 例数を表ト-20 に示す. 表ト-20 前観察日判定をスライドした症例数 投与後日数 対象例数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 21 42 6 2 6 6 10 12 9 18 27 25 32 26 36 17 13 *:他の方法として,①一律に「なし」以外の一定の評価をデータとして用いる,②「なし」を用いる,③後観察 日の判定を代用するなどが考えられたが,これらの方法を比較すると,一律に前観察日の判定を代用する方法 は,薬効が軽度に評価される慎重な評価法で,かつ残存率の実態を表しやすいことから最善な方法であると判 断した.

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0 50 100 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 21 (%) 開 始 日      (日後) 0 50 100 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 21 開 始 日      (日後) (%) 図ト-1 紅斑・丘疹残存率(n=42) 図ト-2 小水疱残存率(n=42) 0 50 100 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 21 開 始 日      (日後) (%) 0 50 100 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 21 (%) 開 始 日      (日後) 図ト-3 膿疱残存率(n=42) 図ト-4 びらん・潰瘍残存率(n=42) 50 100 (%) 20 40 (%)

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0 50 100 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 21 (%) 開 始 日      (日後) 図ト-7 疼痛残存率(n=42)

iii.病巣部位(水疱,膿胞)からの水痘・帯状疱疹ウイルス消退

病巣部位(水疱,膿胞)からの水痘・帯状疱疹ウイルス消退の推移を図ト-8 に示す.ウ イルス陽性率が 50%以下となった日は 2 日後であった. 開始後日数 (日後) 例数 陰性化例数 打ち切り 例数* 1 21 6 0 2 15 8 1 3 6 3 0 4 3 2 0 5 1 1 0 陽性率(%) 開始日   1    2    3    4    5 (日後) *:陰性化しなかった症例数(最終観察日で打ち 切り扱いとした) 図ト-8 病巣部位(水疱,膿胞)からの水痘・帯状疱疹ウイルス消退(Kaplan-Meier 法)

iv.安全性

(i)安全性判定

安全性判定の結果を表ト-21 に示す.安全率は 83.7%で「問題あり」,「かなり問題あり」 と判定された症例はなかった. 表ト-21 安全性判定 全 く 問題なし 問題あり や や 問題あり 問題ありかなり 合 計 安全率 95% 信頼区間 36 (83.7) 7 (16.3) 0 0 43 83.7% 69.3 ~ 93.2% ( )内:%

(26)

(ii)有害事象

有害事象は 44 例中 3 例 3 件に認められた.これらはすべて薬剤との関連性を否定し得ない 副作用であった.発現した症状は「ふらつき(感)」(軽度) 1 件,「譫妄」(中等度) 1 件,「発 熱」(軽度) 1 件であった.「譫妄」の発現した症例は 91 歳の女性で,不整脈,高血圧を合併し ており,併用薬による要因も考えられたため本剤との関連性は「不明」であった.症状は本剤 投与開始 4 日後に発現し 5 日間持続した.症状発現により本剤の投与を中止し内科系併用薬 を減量し症状の消失をみた.

(iii)臨床検査

因果関係を否定できない臨床検査値異常変動は 44 例中 8 例に 17 件認められたが,特に臨 床上問題となる異常変動は認められなかった.異常変動のみられた検査項目を表ト-22 に示 す. 表ト-22 臨床検査値異常変動 薬 剤 と の 関 連 なし以外 なし 発 現 例 数 8 1 発 現 件 数 17 2 血液学的検査 赤血球数減少 1 0 ヘモグロビン下降 1 1 ヘマトクリット下降 1 0 白血球数減少 1 0 好中球上昇 0 1 好中球下降 1 0 好酸球上昇 1 0 リンパ球上昇 1 0 単球上昇 1 0 血液生化学検査 GOT 上昇 3 0 GPT 上昇 2 0 総蛋白下降 1 0 BUN 上昇 1 0 CPK 上昇 2 0

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全性については譫妄が 1 例認められたが,高齢(91 歳)であり合併症及び併用薬剤の要因も否 定できず,本剤の投与中止及び併用薬剤の減量により症状が消失していることから,後期第 Ⅱ相試験へ移行することに支障はないと判断した.

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(3)後期第Ⅱ相試験(用量検索試験)

添付資料 ト-7 帯状疱疹に対するファムシクロビルの至適用量の検討を行った.用法・用量は前期第Ⅱ相試 験の結果 1 回 750mg 1 日 3 回 7 日間投与で 95.2%の有効率が示されたことから,最高用量は 1 回 750mg とし,臨床第Ⅰ相試験の結果から,1 回 75mg 1 日 3 回で IC50値(添付資料ホ-4) を満たすと推察し,最低有効用量として 75mg,等比的な中間用量として 250mg を設定し,1 日 3 回の投与を行った.試験方法の概略を表ト-24 に示す. 表ト-24 後期第Ⅱ相試験の方法 項 目 内 容 試験の目的 帯状疱疹患者を対象としてファムシクロビルの経口投与による有効性と安全 性ならびに有用性を検討し,至適投与量の検索を行う. 試験の種類 二重盲検 3 群比較試験 対 象 1.対象症例 (1) 対象疾患:帯状疱疹 (2) 病 日:皮疹の出現後,72 時間以内の患者 (3) 年 齢:16 歳以上 90 歳未満の患者 (4) 性 別:不問 (5) 入院・外来:不問 2.除外症例 (1) 重篤な帯状疱疹で,経口剤による治療では効果が期待できない患者 (2) 腎機能の障害を有する患者 (3) 重篤な肝機能障害又は循環器系の障害を有する患者 (4) その他重篤な基礎疾患を有する患者(特に極度に免疫機能が低下している と思われる患者) (5) 治験開始前 2 週間以内に他の抗ウイルス剤(アシクロビル,ビダラビン, インターフェロン等),γ-グロブリン製剤の投与を受けた患者 (6) 妊婦,授乳婦又は妊娠の可能性のある患者 (7) その他,担当医師が対象として不適当と判断した患者 症 例 数 1.目標症例数 180 例(各群 60 例) 設定根拠: アシクロビルの第Ⅲ相二重盲検比較試験でのプラセボの有効率は 46.7% であったことから,75mg 群での有効率はプラセボより 15%程度高い 60%, 250mg 群及び 750mg 群の有効率は 70%~90%と仮定し,試験の実施可能性

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表ト-24 後期第Ⅱ相試験の方法(つづき) 項 目 内 容 用法・用量及 び投与期間 75mg 投与群:ファムシクロビル 75mg カプセル 1 カプセルとプラセボカプセ ル 2 カプセルを 1 日 3 回 7 日間経口投与する. 250mg 投与群:ファムシクロビル 250mg カプセル 1 カプセルとプラセボカプセ ル 2 カプセルを 1 日 3 回 7 日間経口投与する. 750mg 投与群:ファムシクロビル 250mg カプセル 3 カプセルを 1 日 3 回 7 日間 経口投与する. 併 用 薬 剤 併 用 療 法 1.併用禁止 (1) 他の抗ウイルス剤 (ビダラビン,アシクロビル,インターフェロン等), γ-グロブリン製剤,副腎皮質ホルモン剤は使用禁止とする. (2) 疼痛に影響のあるイオントフォレーシスは実施禁止とする. (3) 原則として,神経ブロックは実施しない. 2.併用可能 (1) 非ステロイド性消炎鎮痛剤,抗生物質又はビタミン剤の全身投与は使用 可とする. (2) 外用剤は,非ステロイド性消炎鎮痛剤を使用可とする. (3) なお,併用薬剤については,薬剤名,使用期間,用法・用量を調査表に記 入する. 検査・観察項 目及び時期 身長,体重,発症部位,ウイルス同定*:投与開始日 臨床検査,ウイルス抗体価 :投与開始日,投与終了日 服薬状況 :投与終了日まで毎日 臨床症状,写真撮影 :14 日後まで毎日と 21 日後 全般改善度 :1 日後から 14 日後まで毎日と 21 日後 病巣部位(水疱,膿疱)からの水痘・帯状疱疹ウイルス消退 :水疱又は膿疱が認められる場合毎日 *:単純疱疹等他の疾患との鑑別が難しい場合にモノクローナル抗体免疫蛍光直接法による確認を実施.

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表ト-24 後期第Ⅱ相試験の方法(つづき) 項 目 内 容 評 価 項 目 及び 評 価 基 準 1.皮疹の改善度 皮膚症状を総合した 1 日後以降,試験終了日までの状態を「治癒」「著明 改善」「改善」「やや改善」「不変」「悪化」の 6 段階で判定した. 2.疼痛 試験期間中の各観察日に疼痛の程度を「なし」「軽度(痛みを忘れることが ある)」「中等度(痛みはあるが我慢できる)」「高度(身の周りのことは出来 るが仕事には大いに影響する)」「極めて高度(耐えられない痛み)」の 5 段 階で判定した. 3.有効性 試験終了時に皮疹の改善度及び疼痛の推移を参考として「著効」「有効」 「やや有効」「無効」「悪化」「判定不能」の 6 段階で判定した. 4.安全性 試験期間中の副作用,臨床検査値異常の内容・経過などを考慮して「全く問 題なし」「やや問題あり」「問題あり」「かなり問題あり(投与中止あるい は中止とすべき程度)」「判定不能」の 5 段階で判定した. 5.有用性 有効性及び安全性から総合的に判断して「きわめて有用」「有用」「やや 有用」「どちらともいえない」「有用でない」「判定不能」の 6 段階で判定 した. 解 析 方 法 1.プロトコールで規定 Kruskal-Wallis 検定,Fisher の直接確率計算法(χ2 検定),分散分析,75mg 群を対照としたノンパラメトリックな Dunnett の多重比較,生存時間解析 (Kaplan-Meier 法,generalized Wilcoxon 検定),対応のある t 検定,Wilcoxon 1 標本検定 2.開鍵前に決定 信頼係数を 95%とした区間推定,有意水準は両側 5%(患者背景の均一性で は両側 15%) 3.開鍵後に追加 max t 法(有意水準は片側 5%),Mantel-Haenszel 検定(及びロジスティッ ク回帰分析)

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1)症例内訳

症例内訳の詳細を図ト-9 に示す.総症例数は 203 例で,このうち表ト-25 に示す理由に より 20 例(75mg 群 7 例,250mg 群 8 例,750mg 群 5 例)が全項目不採用となった.さらに 75mg 群の 1 例は副作用発現による服薬不良のため有効性のみ不採用となり,残り 182 例を有 効性解析対象例とした.なお,プロトコール違反例を表ト-26 に示す. 総症例数(203 例) 75mg 群 250mg 群 750mg 群 66 例 68 例 69 例 全項目不採用例(20 例) 75mg 群 250mg 群 750mg 群 7 例 8 例 5 例 安全性・有用性採用例(183 例) 75mg 群 250mg 群 750mg 群 59 例 60 例 64 例 有効性不採用例(1 例) 75mg 群 250mg 群 750mg 群 1 例 0 例 0 例 理由:副作用発現による服薬不良 有効性採用例(182 例) 75mg 群 250mg 群 750mg 群 58 例 60 例 64 例 図ト-9 症例内訳 表ト-25 不採用例数と理由 理 由 75mg 群 250mg 群 750mg 群 中止・脱落(患者希望) 2 1 0 (合併症悪化) 2 0 1 (偶発症発現) 0 1 0 (副作用発現) 11) 0 0 (初診時以降来院せず:理由不明2) 2 1 0 (来院せず) 0 0 1 (転院) 0 0 1 併用禁止薬使用 1 2 0 皮疹出現後 72 時間以上経過 0 1 2 用量不遵守 0 2 0 合 計 8 8 5 1):有効性のみ不採用例,2):調査未実施

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表ト-26 プロトコール違反例(重複を含む) 違反項目 症 例 数 採 否 75mg 群 250mg 群 750mg 群 有効性 安全性 有用性 皮疹の出現後,72 時間を超えて投与開始 0 1 2 × × × 保護者同意未取得(未成年) 1 1 2 ○ ○ ○ 服薬状況不良:4日分未満 0 1 0 × × × 服薬状況不良3) 0 1 0 × × × 併用薬剤違反 11) 22) 0 × × × 臨床検査の開始時未実施 0 2 1 ○ ○ ○ 臨床検査の終了時未実施 2 5 7 ○ ○ ○ ○:採用,×:不採用 1):経口ステロイド剤1例 2):外用抗ウイルス剤1例,注射用抗ウイルス剤1例 3):1 回 1 カプセルとして 42 回服用

2)患者背景

有効性解析対象例の投与量群別の患者背景を表ト-27 に示す. 罹患神経節(頸部),合併症の有無,併用療法の有無に偏りが認められたが Mantel-Haenszel 法を用い主要項目に対して補正を行ったところ,補正前後で p 値に大きな変化はみられず (Fisher の直接確率計算法(有効率):補正前 p=0.160,補正後;罹患神経節(頸部) p=0.137,合 併症の有無 p=0.140,併用療法の有無 p=0.168),この不均衡は判定に影響しないものと判断した. なお,表ト-28 に VZV 検出状況を示す.

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表ト-27 患者背景(有効性解析対象例) 背景因子 症例数 (%) 検定 75mg 群 (58 例) 250mg 群 (60 例) 750mg 群 (64 例) 性別 男 27 (46.6) 30 (50.0) 34 (53.1) p=0.7641) 女 31 (53.4) 30 (50.0) 30 (46.9) 年齢 ~ 19 1 (1.7) 1 (1.7) 2 (3.1) p=0.9792) (歳) 20 ~ 29 4 (6.9) 8 (13.3) 6 (9.4) 30 ~ 39 5 (8.6) 4 (6.7) 8 (12.5) 40 ~ 49 5 (8.6) 5 (8.3) 6 (9.4) 50 ~ 59 18 (31.0) 15 (25.0) 12 (18.8) 60 ~ 69 14 (24.1) 13 (21.7) 16 (25.0) 70 ~ 11 (19.0) 14 (23.3) 14 (21.9) 平均 ± S.D. 55.2±15.5 55.2±18.0 54.0±17.5 最低 ~ 最高 19 ~ 80 17 ~ 84 16 ~ 84 区分 外来 50 (86.2) 52 (86.7) 49 (76.6) p=0.2791) 入院 8 (13.8) 8 (13.3) 15 (23.4) 投与開始 < 24 時間 7 (12.1) 10 (16.7) 6 (9.4) p=0.7232) までの < 48 時間 16 (27.6) 17 (28.3) 25 (39.1) 時間 ≤ 72 時間 35 (60.3) 33 (55.0) 33 (51.6) 罹患神経節 頭部顔面 11 (19.0) 18 (30.0) 15 (23.4) p=0.3741) 頸部 2 (3.4) 9 (15.0) 5 (7.8) p=0.0791) 上肢 4 (6.9) 3 (5.0) 4 (6.3) p=0.9281) 胸部 23 (39.7) 18 (30.0) 23 (35.9) p=0.5641) 腹部 15 (25.9) 17 (28.3) 21 (32.8) p=0.7211) 下肢 10 (17.2) 11 (18.3) 7 (10.9) p=0.4851) 臀部 6 (10.3) 5 (8.3) 3 (4.7) p=0.4751) 合併症 無 44 (75.9) 43 (71.7) 36 (56.3) p=0.0541) 有 14 (24.1) 17 (28.3) 28 (43.8) 併用薬剤 無 10 (17.2) 11 (18.3) 15 (23.4) p=0.6731) 有 48 (82.8) 49 (81.7) 49 (76.6) 併用療法 無 55 (94.8) 56 (93.3) 64 (100) p=0.0981) 有 3 (5.2) 4 (6.7) 0 極めて高度 5 (8.6) 6 (10.0) 5 (7.8) p=0.5772) 高度 12 (20.7) 16 (26.7) 11 (17.2) 開始時の 中等度 25 (43.1) 25 (41.7) 37 (57.8) 疼痛の程度 軽度 14 (24.1) 10 (16.7) 11 (17.2) なし 0 1 (1.7) 0 除外3) 2 (3.4) 2 (3.3) 0 1):Fisher の直接確率計算法 2):Kruskal-Wallis 検定 3):疼痛に対する併用療法を施行した症例 なお,ウイルスの迅速同定または分離・培養のいずれかの検査で陽性であった症例は,全組み入れ 203 例中 155 例(76.4%)であった.

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表ト-28 VZV 検出状況(全症例) ウイルス分離・培養 ウイルス検査 陽性(+) 陰性(-) 未実施* 陽性率 陽性(+) 46 14 16 陰性(-) 4 0 4 全症例 未実施* 75 9 35 76.4% (155/203) 陽性(+) 17 4 4 陰性(-) 1 0 1 75mg 群 未実施* 27 3 9 80.3% (53/66) 陽性(+) 13 6 7 陰性(-) 1 0 0 250mg群 未実施* 24 4 13 75.0% (51/68) 陽性(+) 16 4 5 陰性(-) 2 0 3 ウ イ ル ス 迅 速 同 750mg群 未実施* 24 2 13 73.9% (51/69) *:検体不良を含む

3)臨床成績

i.有効性

有効性判定の結果を表ト-29 に示す.有効率は 75mg 群 81.0%(47/58),250mg 群 90.0% (54/60),750mg 群 92.2%(59/64)で,Fisher の直接確率計算法及び 75mg 群を対照とした Dunnett の多重比較では有意差は認められなかった.なお,開鍵後に探索的に行った max t 法 では 75mg 群と 250mg 群・750mg 群の間に有意な最大段差が認められた(p=0.047). 表ト-29 有効性判定 投与群 著効 有効 やや 有効 無効 悪化 合計 有効率 95%信頼区間 Fisher の 直接確率 計算法 Dunnett の 多重比較 (有効率) max t 法 (有効率) 75mg 群 24 (41.4) 23 (39.7) 10 (17.2) 1 (1.7) 0 58 81.0% 68.6~90.1% 75mg vs 250mg: 250mg 群 26 (43.3) 28 (46.7) 5 (8.3) 0 1 (1.7) 60 90.0% 79.5~96.2% p=0.160 p=0.233 75mg vs 750mg: 75mg vs 250mg, 750mg: p=0.047 750mg 群 30 29 4 0 1 64 92.2% 82.7~97.4% p=0.107

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率 計 算 法 : 有 意 水 準 は 経 時 的 デ ー タ の 多 重 性 を 考 慮 し , Bonferroni 型の補正を行ない 0.003[0.05/15]とした).各観察日毎の比較において,欠損を補完したデータが 16.5%~79.7% 存在したため感度が低くなり,3 群間に明確な差が見出せなかったものと考えられた. 表ト-30 前観察日判定をスライドした症例数 投与後日数 投与群 対象 例数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 21 75mg 群 58 25 21 21 22 25 32 7 39 44 47 43 40 45 18 18 250mg 群 60 21 22 22 20 31 27 12 45 50 44 45 50 51 23 26 750mg 群 64 22 17 25 20 29 28 11 44 47 49 48 55 48 33 28 合計 182 68 60 68 62 85 87 30 128 141 140 136 145 144 74 72 p 値* p 値* 開始日 0.877 開始日 0.669 1 日後 0.811 1 日後 0.756 2 日後 0.530 2 日後 0.895 3 日後 1.000 3 日後 0.680 4 日後 0.385 4 日後 0.612 5 日後 0.454 5 日後 0.832 6 日後 0.636 6 日後 0.449 7 日後 0.238 7 日後 0.414 8 日後 0.398 8 日後 0.494 9 日後 0.148 9 日後 0.772 10 日後 0.252 10 日後 0.427 11 日後 0.453 11 日後 0.466 12 日後 0.781 12 日後 0.648 13 日後 0.869 13 日後 0.950 14 日後 0.419 14 日後 0.735 21 日後 0.419 21 日後 0.372 0 50 100 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 21 75mg群(58例) 250mg群(60例) 750mg群(64例) (%) 開 始 日       (日後) *Fisher の直接 確率計算法 0 50 100 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 21 75mg群(58例) 250mg群(60例) 750mg群(64例) 開 始 日       (日後) (%) *Fisher の直接 確率計算法 図ト-10 紅斑・丘疹残存率 図ト-11 小水疱残存率 p 値* p 値* 開始日 0.522 開始日 0.498 1 日後 0.291 1 日後 0.966 2 日後 0.737 2 日後 0.432 3 日後 0.547 3 日後 0.816 4 日後 0.776 4 日後 0.194 5 日後 0.449 5 日後 0.154 6 日後 0.815 6 日後 0.574 7 日後 0.955 7 日後 0.545 8 日後 0.897 8 日後 0.816 9 日後 0.897 9 日後 0.676 10 日後 0.758 10 日後 0.601 11 日後 0.627 11 日後 0.689 12 日後 0.688 12 日後 0.878 13 日後 0.504 13 日後 0.572 14 日後 0.540 14 日後 0.174 21 日後 0.873 21 日後 0.329 0 50 100 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 21 75mg群(58例) 250mg群(60例) 750mg群(64例) 開 始 日       (日後) (%) *Fisher の直接 確率計算法 0 50 100 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 21 75mg群(58例) 250mg群(60例) 750mg群(64例) (%) 開 始 日       (日後) *Fisher の直接 確率計算法 図ト-12 膿疱残存率 図ト-13 びらん・潰瘍残存率

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p 値* p 値* 開始日 0.592 開始日 0.838 1 日後 0.904 1 日後 0.877 2 日後 0.431 2 日後 0.651 3 日後 0.617 3 日後 0.842 4 日後 0.235 4 日後 0.813 5 日後 0.481 5 日後 1.000 6 日後 0.506 6 日後 0.838 7 日後 0.151 7 日後 0.453 8 日後 0.197 8 日後 0.781 9 日後 0.301 9 日後 0.623 10 日後 0.144 10 日後 0.652 11 日後 0.519 11 日後 0.652 12 日後 0.114 12 日後 0.330 13 日後 0.182 13 日後 1.000 14 日後 0.057 14 日後 1.000 21 日後 0.405 21 日後 - 0 50 100 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 21 75mg群(58例) 250mg群(60例) 750mg群(64例) 開 始 日       (日後) (%) *Fisher の直接 確率計算法 0 50 100 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 21 75mg群(58例) 250mg群(60例) 750mg群(64例) (%) 開 始 日       (日後) *Fisher の直接 確率計算法 図ト-14 痂皮残存率 図ト-15 汎発疹残存率 p 値* 開始日 0.640 1 日後 0.537 2 日後 0.687 3 日後 0.410 4 日後 0.195 5 日後 0.068 6 日後 0.615 7 日後 0.737 8 日後 0.772 9 日後 0.772 10 日後 0.942 11 日後 0.668 12 日後 0.782 13 日後 0.829 14 日後 0.963 21 日後 0.250 0 50 100 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 21 75mg群(56例) 250mg群(58例) 750mg群(64例) (%) 開 始 日       (日後) *Fisher の直接 確率計算法 図ト-16 疼痛残存率

iii.病巣部位(水疱,膿胞)からの水痘・帯状疱疹ウイルス消退

病巣部位(水疱,膿胞)からの水痘・帯状疱疹ウイルス消退の推移を図ト-17 に示す.ウイ ルス陽性率が 50%以下となった日は 75mg 群が 4 日後,250mg 群及び 750mg 群が 3 日後で,病

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投与群 開始後日数 (日後) 例数 陰性化 例数 打ち切り 例数* 75mg群 1 2 3 4 5 6 7 33 26 19 13 9 7 7 6 7 3 3 2 0 7 1 0 3 1 0 0 0 250mg群 1 2 3 4 5 6 7 30 28 18 11 2 2 0 2 7 6 8 0 2 0 3 1 1 0 0 750mg群 1 2 3 4 5 6 7 29 24 13 8 7 3 2 3 8 3 1 1 1 1 2 3 2 0 3 0 1 陽性率(%) 開始日 1   2   3   4   5   6   7 (日後) *:陰性化しなかった症例数(最終観察日で打ち切り扱 いとした) 図ト-17 病巣部位(水疱,膿胞)からの水痘・帯状疱疹ウイルス消退(Kaplan-Meier 法)

iv.安全性

(i)安全性判定

安全性判定の結果を表ト-31 に示す.安全率は 75mg 群 89.8%(53/59),250mg 群 98.3% (59/60),750mg 群 96.9%(62/64)で,75mg 群を対照とした Dunnett の多重比較では有意 差は認められなかった. 表ト-31 安全性判定 投与群 問題なし 全く 問題あり やや 問題あり 問題ありかなり 合計 安全率 信頼区間 95% 多重比較(安全率)Dunnett の 75mg 群 53 (89.8) 6 (10.2) 0 0 59 89.8% 79.2~96.2% 75mg vs 250mg: 250mg 群 59 (98.3) 1 (1.7) 0 0 60 98.3% 91.1~100.0% p=0.059 75mg vs 750mg: 750mg 群 62 (96.9) 2 (3.1) 0 0 64 96.9% 89.2~99.6% p=0.127 ( )内:%

(ii)有害事象

有害事象は,初診時以降来院しなかった 3 例を除く 200 例中 8 例に 13 件認められ,副作用 としては 200 例中 7 例に 9 件認められた.用量に依存した副作用発現率の増加は認められな かった.なお,750mg 群における「胃不快感(中等度)」が発現した 1 例は,本剤の投与中 止により 5 日で症状の消失をみている. 有害事象発現症例の内訳を表ト-32 に示す. 75mg 群 250mg 群 750mg 群

(38)

表ト-32 有害事象の種類及び発現数 副作用 関連「なし」の有害事象 75mg 群 250mg 群 750mg 群 75mg 群 250mg 群 750mg 群 発現例数 4 1 2 1 1 0 発現件数 6 1 2 1 3 0 精神神経系 眠気 1 小計 1 消化器系 嘔気 2 悪心 1 口渇 1 下痢 2 胃不快感 1(中等度) 口唇乾燥 1 小計 5 2 1 全身症状 胸部不快感 1 頭痛 1(中等度) 頭重(感) 1 小計 1 1 1 その他 霧視(感) 1 小計 1 ( )内:重症度.ただし記載なしは軽度を示す.また,件数の空欄は“0”を示す.

表 題  Safety of Famciclovir in Patients with Herpes Zoster and Genital Herpes.

参照

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