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中本一巻一冊 安永十丑きさらぎ 安永一〇年 一七八一 版元 松屋仲 八 番号 774/QGOH 備 考 書名 は他 本よ り補 う 石割松太郎 大久保忠国旧蔵本 堀内文庫 の蔵書印あり やくやつはものぞろへ ④役者勇兵 揃 横本四巻四冊 壱 弐 三 四 寛政九丁巳三月吉日 寛 政九年 一七九七 版元

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Academic year: 2021

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  近 松 研 究 所 で は 、歌 舞 伎 年 表 研 究 会 の 研 究 活 動 支 援 の 一 環 と し て 、 役 者 評 判 記 研 究 会 へ の 支 援 を 行 っ て き た 。 研 究 支 援 の 手 段 の 一 つ と し て 、 役 者 評 判 記 関 係 資 料 の 収 集 を 継 続 的 に 行 っ て き て い る 。 近 松 研 究 所 開 設 二 十 周 年 の 記 念 と し て 行 わ れ た ﹁ 役 者 評 判 記 の 世 界 展   付 流 光 斎 如 圭 役 者 絵 ﹂ の 展 示 準 備 の 間 に 、 役 者 評 判 記 関 係 資 料 の 購 入 が 促 進 さ れ 、 今 日 で は 冊 子 体 役 者 評 判 記 九 点 、 浮 世 絵 六 点 、 一 枚 摺 十 二 点 が 収 蔵 さ れ る ま で に な っ た 。 こ こ で は 、 そ れ ら 二 十 七 点 に つ い て 目 録 化 し て 紹 介 す る と と も に 、 そ の う ち ﹁ 弘 化 未 評 判 / 戯 場 年 中 鏡 ﹂﹁ 猿 若 三 座 / 豊 饒 宴 芸 穐 ﹂﹁ 惣 役 者 三 十 六 歌 仙 勢 ﹂ の 三 点 に つ い て 、 解 説 、 翻 字 、 写 真 版 に よ る 紹 介 を 行 う 。 目 録 ・ 資 料 紹 介 と も に 、 冊 子 体 評 判 記 を 齊 藤 千 恵 が 、 浮 世 絵 ・ 一 枚 摺 を 倉 橋 正 恵 が 担 当 し た 。

  ︹ 凡 例 ︺ 書 名 、 判 型 ・ 数 量 、 記 載 刊 年 月 ・ 改 印 等 、 刊 年 ︵ 西 暦 ︶、 版 元 、 作 画 者 等 、 登 録 番 号 、 備 考 の 順 。 ① [ 役 者 大 鏡 ]   横 本 一 冊 、 元 禄 六 年 ︵ 一 六 九 三 ︶、 版 元   和 泉 屋 三 郎 兵 衛 、 番 号 77 4/ Q G Y O 、備 考   挿 絵 部 分 の み 。書 名 は 出 版 状 況 に よ る 推 定 。 詳 細 は 水 田 か や 乃 ﹁﹃ 役 者 大 鑑 ﹄ 元 禄 六 年 本 ﹂︵﹁ 近 松 研 究 所 紀 要 ﹂ 第 二 十 号 、 二 〇 〇 九 年 一 二 月 ︶ を 参 照 。 ② 役 者 夫 ふ 美 み がみこ   横 本 一 巻 一 冊 ︵ 江 ︶、 寛 保 四 年 子 ノ 三 月 吉 日 、 寛 保 四 年 ︵ 一 七 四 四 ︶、 版 元   八 文 字 屋 八 左 衛 門 、 自 笑 ・ 其 笑 ︵ 作 ︶、 番 号 77 4/ Q G Y F / 1 、 備 考   三 巻 の う ち 江 戸 巻 の み 。 永 田 有 翠 ・ 石 割 松 太 郎 旧 蔵 本 。 ③ [ 岡 お か 目 め 八 は ち 眼 も く ]

  藤

  千

  恵

  橋

  正

  恵

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  中 本 一 巻 一 冊 、 安 永 十 丑 き さ ら ぎ 、 安 永 一 〇 年︵ 一 七 八 一 ︶、 版 元   松 屋 仲 八 、 番 号 77 4/ Q G O H 、 備 考   書 名 は 他 本 よ り 補 う 。 石 割 松 太 郎 ・ 大 久 保 忠 国 旧 蔵 本 。﹁ 堀 内 文 庫 ﹂ の 蔵 書 印 あ り 。 ④ 役 や く 者 し や 勇 つ は 兵 も の 揃 ぞ ろ へ   横 本 四 巻 四 冊 ︵ 壱 ・ 弐 ・ 三 ・ 四 ︶、 寛 政 九 丁 巳 三 月 吉 日 、 寛 政 九 年 ︵ 一 七 九 七 ︶、 版 元   綿 屋 喜 兵 衛 ・ 播 磨 屋 善 助 ・ 吉 田 新 兵 衛 ・ 蔦 屋 重 三 郎 、 吾 妻 に 居 候 庵 ・ 浪 花 度 知 古 斎 ︵ 作 ︶、 番 号 77 4/ Q G Y T / 1-4 、 備 考   秋 葉 芳 美 旧 蔵 本 。 ⑤ 弘 化 未 評 判 / 戯 場 年 中 鏡   中 本 三 巻 三 冊︵ 中 村 座 ・ 市 村 座 ・ 河 原 崎 座 ︶、 戊 申 初 春 吉 辰 、 弘 化 五 年 ︵ 一 八 四 五 ︶、 版 元 不 明 、 戯 場 亭 全 好 ︵ 評 者 ︶、 七 文 舎 鬼 笑︵ 序 ︶、 番 号 77 4/ Q G SN / 1-3 、 備 考   ﹁ 齊 田 ﹂﹁ イ シ ハ ラ ヒ ロ シ ﹂ の 蔵 書 印 あ り 。 ⑥ 嘉 永 四 亥 / 役 者 清 か み い さ め 榊 葉   横 本 三 巻 一 冊︵ 上 ・ 中 ・ 下 ︶、 嘉 永 四 亥 、 嘉 永 四 年︵ 一 八 五 一 ︶、 版 元 不 明 、 八 文 舎 自 笑 ・ 四 文 舎 浪 麻 呂 ・ 魁 舎 主 人 ・ 松 樹 亭 緑 子 ・ 東 山 亭 花 楽 ・ 長 丁 舎 可 様 ︵ 作 ︶、 番 号 77 4/ Q G Y K 。 ⑦ 嘉 永 六 丑 / 役 者 四 海 波   横 本 三 巻 三 冊 ︵ 上 ・ 中 ・ 下 ︶、 嘉 永 六 年 丑 正 月 吉 辰 、 嘉 永 六 年︵ 一 八 五 三 ︶、 版 元   吉 野 屋 勘 兵 衛 ・ 河 内 屋 平 助 ・ 金 網 屋 米 蔵 、 八 文 舎 自 笑 ・ 四 文 舎 浪 麻 呂 ・ 京 東 山 亭 花 楽 ・ 魁 大 人 ︵ 作 ︶、 番 号 77 4/ Q G Y S/ 1-3 、 備 考   ﹁ イ シ ハ ラ ヒ ロ シ ﹂ の 蔵 書 印 あ り 。 ⑧ 安 政 五 戊 午 春 / 役 者 初 わ た り ぞ め 渡 橋   横 本 三 巻 三 冊 ︵ 上 ・ 中 ・ 下 ︶、 安 政 五 戊 午 春 、 安 政 五 年 ︵ 一 八 五 八 ︶、 版 元   吉 野 屋 勘 兵 衛 ・ 河 内 屋 平 助 、 八 文 舎 自 笑 ・ 長 々 舎 玉 弥 ・ 金 多 楼 好 成 ・ 長 生 舎 三 伍 ・ 京 々 舎 馬 風 ︵ 作 ︶、 和 田 長 三 郎 ︵ 筆 耕 ︶、 番 号 77 4/ Q G Y W / 1-3 。 ⑨ 安 政 七 庚 申 / 役 や く し や 者 商 し や う ば い 売 往 わ う ら い 来   横 本 三 巻 三 冊 ︵ 上 ・ 中 ・ 下 ︶、 安 政 七 庚 申 、 安 政 七 年 ︵ 一 八 六 〇 ︶、 版 元   丁 字 屋 平 兵 衛 ・ 河 内 屋 平 七 ・ 吉 野 屋 勘 兵 衛 、 俳 優 堂 夢 遊 ︵ 評 者 ︶、 番 号 77 4/ Q G Y S/ 1-3 。 ① 猿 さ る 若 わ か 三 さ ん 座 ざ / 豊 あ た り 饒 ふ る ま ひ 宴 わ さ の 芸 で き 穐 あ き   大 判 錦 絵 二 枚 続 、 改 印 な し 、 文 久 二 年︵ 一 八 六 二 ︶、 版 元 不 明 、 一 恵 斎 芳 幾 ︵ 画 ︶、 半 文 舎 他 笑 ︵ 作 ︶、 番 号 77 4/ Q IIY 、 備 考   朱 印 と 墨 印 の ﹁ 森 谷 ﹂ の 蔵 書 印 あ り 。 ② 石 お ほ 尊 や ま 詣 も う で 青 く も も か け は し 雲 桟 道   大 判 錦 絵 三 枚 続 、 子 七 改 、 元 治 元 年︵ 一 八 六 四 ︶、 版 元 不 明 、 無 款 、 柴 井 見 物 左 エ 門 ︵ 評 ︶、 番 号 77 4/ Q I 。 ③ 四 し か の 箇 霊 り や う 山 さ ん 天 て ん 狗 ぐ の 背 せ 競 く ら べ   大 判 錦 絵 四 枚 続 、 改 印 な し 、 元 治 二 年︵ 一 八 六 五 ︶、 版 元 不 明 、 照 皇 亭 貞 広 ︵ 画 ︶、 一 眼 芳 刀 ︵ 彫 ︶、 戯 場 見 物 左 衛 門 ︵ 記 ︶、 番 号 77 4/ Q IS S 。 ④ 持 か ね 丸 と 俳 わ ざ 優 お ぎ 力 ち か ら 量 く ら べ 競   大 判 錦 絵 三 枚 続 、 明 治 九 年 十 月 廿 七 日 御 届 、 明 治 九 年 ︵ 一 八 七 六 ︶、 版 元   鈴 木 久 次 郎 、 梅 堂 国 政 ︵ 筆 ︶、 番 号 77 4/ Q IU K 。 ⑤ 劇 か ぶ 場 き の 花 は な ちから   競 く ら べ   大 判 錦 絵 三 枚 続 、 明 治 十 二 年 六 月 十 日 御 届 、 明 治 一 二︵ 一 八 七 九 ︶、 版 元   沢 久 次 郎 、 梅 堂 国 政 ︵ 筆 ︶、 片 田 彫 長 ︵ 彫 ︶、 番 号 77 4/ Q IU K 。

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⑥ 新 富 座   久 松 座 / 役 者 評 判 記 姿 競   大 判 錦 絵 三 枚 続 、 明 治 十 二 年 七 月 八 日 御 届 、 明 治 一 二 年 ︵ 一 八 七 九 ︶、 版 元   坂 倉 福 太 郎 、 安 達 吟 光 、 番 号 77 4/ Q IA G 。 ① 子 供 役 者 見 立 角 力   縦 三 一 ・ 九 セ ン チ × 横 四 五 ・ 二 セ ン チ 、 寛 政 年 間 ︵ 一 七 八 九 ~ 一 八 〇 一 ︶、 版 元 不 明 、 番 号 77 4/ Q I 。 ② 惣 役 者 三 十 六 歌 仙 勢   縦 二 九 ・ 四 セ ン チ × 横 二 一 ・ 九 セ ン チ 、 文 政 四 年︵ 一 八 二 一 ︶ 度 、 版 元   山 口 屋 藤 兵 衛 ・ 森 屋 治 兵 衛 、 無 款 、 番 号 77 4/ Q I 、 備 考   三 枚 組 の う ち 一 枚 目 の み 。 右 端 部 分 欠 損 の た め 、 題 名 と 版 元 名 は 他 本 に よ り 補 う 。 ③ 三 十 六 歌 仙 に 見 立 三 芝 居 役 者 評 判 位 付   縦 二 七 ・ 二 セ ン チ × 横 二 一 ・ 九 セ ン チ 、 天 保 四 年︵ 一 八 三 三 ︶ 度 、 版 元   森 屋 治 兵 衛 ・ 山 口 屋 藤 兵 衛 ・ 吉 田 屋 小 吉 、 無 款 、 番 号 77 4/ Q I 、 備 考   三 枚 組 の う ち 三 枚 目 の み 。 一 枚 目 が 欠 け て い る た め 、 題 名 は 他 本 に よ り 補 う 。 ④ 大 見 立 / 役 者 評 判 位 定 / 身 振   物 真 似   当 り   狂 言   縦 四 四 ・ 二 セ ン チ × 横 三 一 ・ 七 セ ン チ 、文 久 元 酉 ノ 仲 夏 新 板 、 文 久 元 年 ︵ 一 八 六 一 ︶、 版 元   田 中 屋 、 番 号 77 4/ Q I 、 備 考   中 芝 居 の 役 者 を 対 象 に し た も の 。 ⑤ 三 さ ん か の つ 都 大 お ゝ し ば い 芝 居 浜 ち う し ば い 芝 居 宮 み や 芝 し ば 居 い 役 や く 者 し や 給 き ゆ う 金 き ん 并 ニ 位 く ら ひ 定 づ け   縦 三 六 ・ 七 セ ン チ × 横 五 七 ・ 四 セ ン チ 、 文 久 二 戌 之 年 正 月 改 正 大 新 版 、 文 久 二 年 ︵ 一 八 六 二 ︶、 版 元   綿 屋 喜 兵 衛 、 和 田 正 兵 衛 ︵ 筆 ︶、 番 号 77 4/ Q I 。 ⑥ 三 さ ん が の つ 都 大 お ゝ し ば い 芝 居 浜 ち う し ば い 芝 居 子 こ 供 ど も 芝 し ば 居 ゐ 惣 そ う 役 や く 者 し や 大 お ゝ 見 み 立 た て / 給 き う 金 き ん 附 づ け 并 ニ 家 や 号 が う 俳 は い 名 み や う 改 か い 名 め い 細 く は し 吟 く し 記 る す   縦 三 五 ・ 八 セ ン チ × 横 六 〇 ・ 九 セ ン チ 、 慶 応 三 卯 ノ 正 月 極 細 調 大 新 板 、 慶 応 三 年 ︵ 一 八 六 七 ︶、 版 元   吉 野 屋 勘 兵 衛 、 番 号 77 4/ Q I 。 ⑦ 三 さ ん 府 ふ 惣 そ う 役 や く 者 し や 師 し 弟 て い 系 け い 図 づ 改 か い 名 め い 録 ろ く 家 や 号 が う 俳 は い 名 め う 重 ち や う 宝 ほ う 鑑 か ゞ み / 前 せ ん 編 へ ん   縦 三 七 ・ 〇 セ ン チ × 横 五 二 ・ 四 セ ン チ 、 明 治 四 辛 未 三 月 細 吟 新 刻 、 明 治 四 年 ︵ 一 八 七 一 ︶、 版 元   綿 屋 喜 兵 衛 、 八 文 舎 自 笑 ・ 蝶 鳥 舎 千 種 ︵ 撰 ︶、 和 田 正 兵 衛 ︵ 筆 ︶、 番 号 77 4/ Q I/ 1 。 ⑧ 三 さ ん 府 ふ 惣 そ う 役 や く 者 し や 師 し 弟 て い 系 け い 図 づ 改 か い 名 め い 録 ろ く 家 や 号 が う 俳 は い 名 め う 重 ち や う 宝 ほ う 鑑 か ゝ み / 後 か う 編 へ ん   縦 三 六 ・ 〇 セ ン チ × 五 二 ・ 三 セ ン チ 、 明 治 四 辛 未 三 月 細 吟 新 刻 、 明 治 四 年︵ 一 八 七 一 ︶、 版 元   綿 屋 喜 兵 衛 、 和 田 正 兵 衛 ︵ 筆 ︶、 八 文 舎 自 笑 ・ 蝶 鳥 舎 千 種 ︵ 撰 ︶、 番 号 77 4/ Q I/ 2 。 ⑨ 三 府 / 役 者 顔 似 世 見 立   縦 三 七 ・ 二 セ ン チ × 横 六 一 ・ 五 セ ン チ 、明 治 七 歳 戌 一 月 改 正 、 明 治 七 年 ︵ 一 八 七 四 ︶、 版 元   八 尾 善 、 笹 木 芳 滝 ︵ 画 工 ︶、 番 号 77 4/ Q IIY ⑩ 三 府 / 役 者 顔 似 世 大 見 立   縦 三 七 ・ 一 セ ン チ × 横 七 四 ・ 二 セ ン チ 、 明 治 八 亥 歳 第 一 月 改 正 、 明 治 八 年 ︵ 一 八 七 五 ︶、 版 元   八 尾 善 、 笹 木 芳 滝 ︵ 画 工 ︶、 番 号 77 4/ Q IIY 、 備 考   ﹁ 明 治 八 亥 歳   第 一 月 改 版   三 さ ん 府 ぷ う 役 や く 者 し や / 顔 か お 似 に 世 せ 大 お ゝ 見 み 立 た て   浪 花 笹 木 芳 滝 筆   板 元 新 町 東 口 八 尾 善 ﹂ と 摺 っ た 袋 ︵ 縦 二 五 ・ 三 × 横 一 九 ・ 〇 ︶ あ り 。 ⑪ 三 さ ん 府 ぷ 俳 や く 優 し や 力 ち か ら 競 く ら べ

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  大 判 錦 絵 三 枚 、 明 治 十 丑 歳 大 新 板 、 明 治 一 〇 年︵ 一 八 七 七 ︶、 版 元   勝 村 利 右 エ 門 、 芳 景 ︵ 画 ︶、 後 藤 徳 次 郎 ︵ 筆 ︶、 加 藤 富 三 郎 ︵ 彫 工 ︶、 井 田 亀 吉 郎 ︵ 編 輯 ︶、 番 号 77 4/ Q IG Y 、 備 考   絵 師 の 芳 景 と 筆 者 の 後 藤 徳 次 郎 は 同 一 人 物 。 ⑫ 三 さ ん 府 ぷ 俳 や く 優 し や 大 お ほ 見 み 立 た て / 極 ご く 細 さ い 吟 ぎ ん 調 し ら べ   縦 三 九 ・ 〇 セ ン チ × 横 七 六 ・ 三 セ ン チ 、 明 治 十 二 歳 卯 之 一 月 改 正 、 明 治 一 二 年 ︵ 一 八 七 九 ︶、 版 元   玉 置 清 七 、 玉 置 清 七 ︵ 編 輯 ︶、 番 号 77 4/ Q I 。

  戯   役 者 絵 本 と 役 者 評 判 記 の 性 格 を 併 せ 持 つ 書 物 で あ る 。 版 元 は 未 詳 で あ る が 、 江 戸 三 座 を 対 象 と す る こ と か ら 、 江 戸 版 と 判 断 で き る 。 表 紙 は 、 栗 皮 色 無 地 に 三 座 紋 の 空 押 し が あ る も の 。 中 村 座 巻 に あ る ﹁ 序 開 キ ﹂は 、 当 初 薄 青 地 に 墨 摺 の 二 色 刷 で あ っ た が 、 紫 単 色 刷 へ 、 さ ら に そ の 後 に 墨 単 色 刷 へ と 変 え ら れ て お り 、 近 松 研 究 所 本 は 紫 単 色 刷 で あ る 。 各 巻 と も 口 絵 三 丁 に 各 座 の 主 要 役 者 六 人 の 似 顔 と 発 句 が あ り 、 本 文 十 五 丁 に 各 座 十 人 か ら 十 一 人 の 役 者 に つ い て の 評 文 を 記 す 。 口 絵 三 丁 は 、 天 保 の 改 革 の 影 響 に よ り 淡 い 色 調 で は あ る が 、 薄 墨 、 薄 青 、 紫 、 紅 、 肌 色 な ど の 多 色 刷 と な っ て い る 。 天 保 の 改 革 の 影 響 下 で 、 役 者 評 判 記 や 多 色 刷 の 役 者 絵 等 、 歌 舞 伎 関 係 の 出 版 物 が 刊 行 で き な か っ た 時 期 の 直 後 の も の で 、 こ の 時 期 の 江 戸 歌 舞 伎 の 状 況 を 知 る 上 で 貴 重 な 資 料 で あ る 。   中 村 座 ﹁ 序 開 キ ﹂ に は ﹁ 戊 申 初 春 吉 辰 ﹂ と あ り 、 弘 化 四 年 ︵ 一 八 四 七 ︶ 正 月 か ら 十 月 ま で の 評 文 を 、 弘 化 五 年 正 月 に 刊 行 し た も の と み ら れ る が 、 市 村 家 橘 評 に ﹁ 十 月 廿 日 ま で の 興 行 一 座 の 大 手 柄 ﹂ と あ り 、 尾 上 梅 幸 評 に ﹁ 早 く 顔 見 世 の 座 組 が 聞 き た い ﹂ と あ る こ と か ら 、 成 稿 し た の は 、 弘 化 四 年 十 月 二 十 日 以 降 、 顔 見 世 の 座 組 が は っ き り す る 前 頃 と 考 え ら れ る 。本 文 中 に も 弘 化 四 年 を 指 し て﹁ 当 年 ﹂﹁ 当 春 ﹂、 弘 化 三 年 を 指 し て ﹁ 去 年 ﹂﹁ 去 春 ﹂ な ど と い う 表 現 が 多 く 見 受 け ら れ 、 当 初 は 弘 化 四 年 中 の 刊 行 を 目 指 し て 準 備 し て い た も の と 考 え ら れ る 。   本 書 は 、 当 初 か ら 三 巻 本 と し て 刊 行 さ れ た も の で は な く 、 最 初 に 中 村 座 の 一 巻 が 刊 行 さ れ 、 追 っ て 市 村 ・ 河 原 崎 座 の 二 巻 が 刊 行 さ れ た こ と が 、 早 稲 田 大 学 演 劇 博 物 館 蔵 本 ︵ ロ 11 -1601︶ に 綴 じ 込 ま れ た ﹁ 二 丁 目 三 丁 目 評 判 記 明 日 売 出 し 申 候 間 御 求 メ 被 遊 可 被 下 候 ﹂ と あ る チ ラ シ か ら わ か る 。   諸 本 は 現 在 の と こ ろ 十 五 種 が 確 認 で き る が 、 右 の 刊 行 事 情 を 反 映 し て か 端 本 が 多 く 、 三 巻 三 冊 本 は 京 都 大 学 附 属 図 書 館 本 ・ 明 治 大 学 図 書 館 本 ・ 近 松 研 究 所 本 の 三 種 の み で 、 近 松 研 究 所 本 は 題 簽 が ほ ぼ 完 全 な 形 で 残 る 点 で も 貴 重 な も の と い え る 。   な お 、 三 巻 三 冊 本 が 刊 行 さ れ た 後 、 市 村 座 ・ 河 原 崎 座 の 二 巻 の 巻 頭 に ﹁ 口 章 ﹂﹁ 序 ﹂ が 付 さ れ た も の も 刊 行 さ れ て い る 。 市 村 座 は 、 早 稲 田 大 学 演 劇 博 物 館 本 ︵ ロ 11 -54 に 確 認 で き 、 河 原 崎 座 は 早 稲 田 大 学 演 劇 博 物 館 本 ︵ ロ 11 -51 に あ る 。 左 に そ の 翻 字 を 記 す 。

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  ︵ 市 村 座 ︶     口 章 高 ふ は 厶 ご ざ り 升 ま す れ ど も 口 上 の も つ て 申 上 奉 り 升 ま す る   ま づ 初 は つ 春 は る の 御 祝 し う 義 目 出 た く 存 ぞ ん じ 升 る   し た が つ て 市 い ち 川 小 こ 団 次 事 廿 年 程 ほ ど い ぜ ん 米 蔵 ぞ う と 申   幼 少 の 頃 大 坂 お も て へ 参 ま い り   出 情 の 仕 り   年 と し 〳 〵 立 り つ 身 し ん 出 し ゆ つ 世 い た し 候 ニ 付   御 江 戸 は 生 う ま れ ︵ 1 オ ︶ 古 こ け う 郷 の 事 ゆ へ 何 と ぞ し て 帰 か へ り た い 〳 〵 と   た び 〳 〵 の 書 し よ 通 つ う に て 申 参 り ま し た れ ど   大 江 戸 は 日 本 一 の 大 国 名 国 ゆ へ   未 じ ゆ く 不 調 て う 法 ほ う な る 芸 げ い 道 だ う に て は い づ れ も さ ま が た へ 御 機 嫌 の ほ ど も い か ゞ と 是 こ れ ま で 延 ゑ ん 引 い ん 仕 り 升 た る と こ ろ   此 度 漸 や う 〳 〵 罷 ま か り 下 く だ り   市 村 座 へ 出 勤 き ん 仕 り ま し た る に   殊 こ と の 外 ほ か 御 意 ゐ に か な ひ 大 入 大 繁 は ん 昌 じ や う 仕 り   十 二 月 廿 日 ま で 興 か う 行 致 い た し ま し た る 事   古 こ ゝ ん 今 め づ ら し き 大 当 あ た り も 全 ま つ た く 大 江 戸 御 ひ ゐ き 御 と り 立 の お め ぐ み ゆ へ と   人 し ん 魂 こ ん に て つ し 有 か た き 仕 合 に 存 じ 奉 り 升 る   猶 な を ま た 幾 い く 久 し く 相 替 か は ら ず 御 ご ひ ゐ き の ほ ど   大 江 戸 四 よ 里 り 四 方 の す み か ら す み ま で 偏 ひ と へ に 希 こ ひ ね か い 上 奉 り 升 る︵ 1 ウ ︶   ︵ 河 原 崎 座 ︶     序 初 春 は る の 空 そ ら 豊 ゆ た か に 棚 た な 曳 び き 霞 か す み の 彩 い ろ 色 と り は 朝 あ さ ひ な 比 奈 な ら ぬ 猿 さ る 若 わ か 町 ま ち 三 丁 の 繁 は ん 昌 ぜ う は い わ ん か た な く   有 が 中 に も 河 か 原 崎 さ き の 賑 に ぎ は ひ 太 た い 曲 き よ く 星 せ い 真 ま ん 中 に 居 ゐ て 秀 し う 才 の 作 つ く り し か り を 恐 お そ れ お の が さ ま 〴 〵 工 く 夫 ふ う を こ ら す が ゆ へ 打 続 つ ゞ く 大 お ほ 当 あ た り   翁 お き な 格 こ う 子 の 木 戸 ど 前 よ り 今 い ま を 盛 さ か り の 舞 ぶ た い 台 の 花 は な 迄   大 入 を な す 歌 か 舞 ぶ 妓 き の 礎 いし づ へ 月 雪 ゆ き 花 も 眺 な が め に あ か ぬ 狂 き や う 言 げ ん 尽 づ く し ふ ん 廻 ま は し に 天 地 手 擦 れ 、 1 字 判 読 不 能 動 う ご か し   時 と き の 鐘 か ね の 夜 や 中 も 岩 い は 戸 神 か ぐ ら 楽 の と 手 擦 れ 、 数 字 分 判 読 不 能 ︵ 1 オ ︶ の 出 役 者 に 目 を 覚 さ ま し 春 し ゆ ん 夏 か 秋 し う 冬 と う 四 季 一 日 に 栄 ゑ い 枯 こ 得 と く 失 し つ あ り   誠 ま こ と に 価 あ た へ 千 せ ん 金 き ん の 不 夜 城 と は 戯 し ば い 場 の 有 あ り 様 さ ま を い ふ ら ん   見 物 群 く ん 集 じ ゆ は 評 ひ よ う 判 ば ん を 聞 き い て 来 き 盛 さ か る 籠 か ご 目 に 巴 と も へ 河 か わ ら 原 崎 さ き と や 油 あ ぶ ら こ き 椎 し い 茸 た け た ぼ の お 屋 や 敷 し き 客 き や く 娘 む す め 子 こ 供 ど も に 老 ろ う 若 に や く 男 な ん 女 に よ 押 お し 合 あ い 込 こ み 合 栄 ゑ い 当 と う と   土 ど 間 ま も 桟 さ 敷 じ き も 売 う り 切 き り 申   誰 此 本 の 評 ひ よ う 判 ば ん 〳 〵 〳 〵 〳 〵 弘 化 五 年 申 の 初 春               七 文 舎 喜 笑 ︵ 1 ウ ︶   中 村 座 の ﹁ 序 開 キ ﹂ が 三 座 の 繁 栄 を 寿 ぐ 内 容 と な っ て い る こ と か ら 、 市 村 座 ・ 河 原 崎 座 二 巻 の 序 文 は 、 当 初 は 用 意 す る 予 定 の な か っ た も の と 考 え ら れ る 。 お そ ら く 、 四 代 目 市 川 小 団 次 の 江 戸 出 勤 が 遅 れ 、 本 文 中 で 評 文 が 間 に 合 わ な か っ た 穴 を 補 う た め に 市 村 座 の 口 上 図 と 口 章 が 用 意 さ れ 、 三 巻 の バ ラ ン ス を 保 つ た め に 、 河 原 崎 座 の 序 も 加 え ら れ た 、 と い う と こ ろ で あ ろ う 。   中 村 座 ﹁ 序 開 キ ﹂ に 評 者 と し て 名 が み え る ﹁ 戯 場 亭 全 好 ﹂ は 、 本 書 以 外 に 確 認 で き な い 人 物 で あ る 。 河 原 崎 座 の ﹁ 序 ﹂ に 見 え る ﹁ 七 文 舎 喜 笑 ﹂は 、 こ の 頃 の 役 者 評 判 記 や 給 金 付 な ど に 名 前 の 見 え る﹁ 七 文 舎 鬼 笑 ﹂ と 同 一 人 物 で あ ろ う 。 天 保 九 年 ︵ 一 八 三 八 ︶﹃ 娘 浄 瑠 璃 評 判 記 ﹄ に 、﹁ 年 〳 〵 歳 〳 〵 役 者 評 判 并 に 上 る り 評 判 の 細 吟 い た し 出 板 仕 候 ﹂ と あ り 、 そ れ を 裏 付 け る よ う に 天 保 七 年 か ら 弘 化 五 年 ま で の 作 例 を 確 認 で き る 。﹃ 演 劇 百 科 大 事 典 ﹄ 並 木 五 瓶 項 で は 、 初 世 篠 田 金 治 を 役 者 評 判 記 の 編 者 七 文 舎 鬼 笑 と す る が 、 篠 田 金 治 の 没 年 が 文 政 二 年 ︵ 一 八 一 九 ︶ で あ る こ と か ら 、 こ の 時 期 の 評 判 記 と 結 び つ け る に は 無 理 が あ る 。﹃ 日 本 小 説 書 目 年 表 ﹄ 所 収 の ﹁ 日 本 小 説 作 家 人 名 辞 書 ﹂ で は ﹁ 戯 作 舎 鬼 笑 と も 号 す ﹂ と さ れ る が 、 戯 作 舎 鬼 笑 こ と 書 肆 文 会 堂 山 田 屋 佐 助 と 七 文 舎 鬼 笑 が 同 一 人 物 で あ る 証 左 は 、

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現 在 の と こ ろ 得 ら れ な い 。 具 体 的 に ど う い っ た 人 物 で あ る か は 未 詳 で あ る 。   そ の 七 文 舎 鬼 笑 が 撰 者 と な っ た 弘 化 五 年 正 月 刊 の 役 者 評 判 記 ﹃ 役 者 豊 年 蔵 ﹄ と 、 本 書 は 近 い 関 係 に あ る 。 両 者 と も 弘 化 四 年 中 の 芝 居 を 評 価 対 象 と す る た め 、 同 じ 芝 居 に つ い て 評 文 を 記 す の は 当 然 で あ る が 、 三 巻 を 座 別 と す る 構 成 や 、 各 役 者 の 評 価 内 容 に も 共 通 点 が あ る 。 類 似 箇 所 は 、 各 役 者 の 評 価 や 、 当 時 の 噂 話 、 比 喩 や 引 き 合 い に 出 す 過 去 の 役 者 な ど 、 細 か い 表 現 に ま で 及 ぶ 。 こ の 時 期 の 評 文 を 扱 う 際 に は 、 本 書 と ﹃ 役 者 豊 年 蔵 ﹄ を 比 較 し た う え で 利 用 す る 必 要 が あ ろ う 。 ︵ 中 村 座 ︶ 弘 化 未 評 判   場 年 中 鏡   中 村 座 ︵ 題 簽 ︶ 序 開 キ 実 げ に や 花 は な の 大 お ほ 江 え 都 ど 歌 か 舞 ぶ 妓 き 三 座 ざ の 賑 に ぎ は ひ は 黄 こ が ね 金 て た か り し れ ざ る 大 入 大 当 あ た り は 日 に つ 本 ほ ん 国 こ く は お ろ か 迄 ま で そ の 名 な 高 た か く 盛 さ か り の 花 は な の な に の や ぐ ら 幕 ま く か す み に な び き い つ も 〳 〵 群 ぐ ん 集 じ ゆ の 人 の 山 や ま は を は づ さ ぬ 新 し ん き や う け ん に ︵ 1 オ ︶ 作 さ く 者 し や も ま く ら を く だ か け 鶴 つ る の 暁 あ か つ き よ り 三 さ ん 番 ば 叟 そ う か ら ど ん 〳 〵 と 鳴 な り 響 ひ ゞ く の 音 お と に 四 よ 里 り 四 よ 方 ほ う の 隅 す み か ら す み ま で 此 本 ほ ん を 御 求 も と め 被 レ 下 候 よ ふ に 御 見 け ん 物 ぶ つ に 評 ひ や う ば ん 判 〳 〵 を 偏 ひ と へ に 奉 レ ね が ひ 候 戊 申 初 春 吉 辰     評 者 戯 場 亭 全 好 述 ︵ 1 ウ ︶   三 升 水 み な 上 か み は 梅 う め に さ く ら や も ゝ 千 ち 鳥 ど り ︵ 2 オ ︶   梅 花 月 つ き 雪 ゆ き に い ろ 香 か ま さ る や 梅 う め の は な ︵ 2 ウ ︶ 幾 い く 千 ち 世 よ の ち か ら 久 く ら べ の 子 ね の 日 ひ か な   薪 水 ︵ 3 オ ︶   松 朝 長 の ど か 閑 さ や 雲 く も の は た て の 朝 あ さ 日 ひ か げ ︵ 3 ウ ︶ 真 ま 帆 ほ あ げ て は る に 入 い り こ む 矢 や ば せ ふ ね ︵ 4 オ ︶   是 好 名 な も 高 た か き 山 の す そ の ゝ 五 さ つ き 月 雨 ︵ 4 ウ ︶ 大 上 上 吉   市 川 団 十 郎 花 は な の 大 江 戸 役 や く 者 し や の 惣 そ う 本 ほ ん 地 ち 今 い ま ぞ さ か り の は な な る べ し   と り わ け て 娘 む す め 子 ご 達 た ち の 御 ひ ゐ き の 連 れ ん 中 ぢ う は く し の は を ひ く よ り も し げ く 春 は る の は な よ り も 賑 に ぎ は へ り 頭 取 さ て 是 こ れ よ り 八 代 目 の 評 ひ や う 判 ば ん 当 と う は つ 春 は る は 吉 き ち 例 れ い の 曽 そ 我 が も の が た り に 五 右 衛 門 お 染 そ め 久 ひ さ 松 ま つ の と り く み ま で 三 升 し や う さ ま の お 役 や く は も ち ま へ の 曽 そ 我 が の 五 郎 申 分 な し 次 つ ぎ に 久 ひ さ 次 つ ぐ 以 い 前 ぜ ん 木 こ 挽 ひ き 丁 に て い た さ れ し 時 と き よ り は 大 で き 〳 〵 山 さ ん 門 も ん の 五 右 衛 門 は 親 お や ぢ 父 の と ふ り と 申 事 見 物 コ レ 〳 〵 頭 と う 取 ど り 五 右 衛 門 は ち つ と 早 は や い で は な い か 老 人 イ ヤ 早 は や い と ︵ 一 5 オ ︶ い ふ は 三 月 き や う げ ん の 秋 あ き つ し ま が あ ん ま り 若 わ か す ぎ ま し た 一 い つ 体 た い

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秋 あ き つ し ま は 古 こ 人 じ ん 三 津 五 郎 よ り 外 ほ か 仕 し て は な い は づ ひ ゐ き そ の か は り 一 ば ん め の 園 そ の 部 べ の 左 衛 門 も 吉 よ し 田 だ の 松 ま つ 若 わ か も き れ い で 色 い ろ 事 ご と 師 し の 開 か い 山 さ ん だ こ れ を わ る く い ふ や つ は め く ら だ 〳 〵 見 好 者 近 き ん 年 ね ん は そ の 役 や く 者 し や の も ち ま へ に か ま は ず 何 で も い た さ る ゝ ゆ へ 当 あ た り は づ れ お ゝ し 立 た ち 役 や く が 敵 か た き や く を 仕 し た り 女 お ん な が た を す る の は つ ね の や う に な つ た 故 ゆ へ め づ ら し い 事 も な し 頭 取 さ て 五 月 狂 き や う 言 げ ん ゑ ん 引 い ん い た し 六 月 に な り 忠 ち う 臣 し ん 名 め い 々 〳 〵 伝 で ん に 塩 ゑ ん 谷 や は 判 ん ぐ 官 は ん 申 分 な し 早 は や 野 の 勘 か ん 平 へ い 大 て き 〳 〵 楽 や 連 此 勘 平 の 五 だ ん め の 定 さ だ 九 郎 を 打 う つ て か ら の ち 出 で て の ︵ 一 5 ウ ︶ し う ち は 音 羽 や の ぢ い さ ん の 直 伝 か ん し ん 〳 〵 ひ ゐ き 髪 か み 結 ゆ ひ 三 み す じ の 綱 つ な 五 郎 は 先 年 親 お や 白 は く 猿 ゑ ん が 大 坂 よ り 下 り し 時 木 挽 丁 に て 紫 し じ や く 若 丈 を 相 手 に い た さ れ し と ふ り そ の 俤 の こ り 色 け あ つ て 格 か く 別 べ つ の 大 で き 〳 〵 連 中 さ て 秋 き や う げ ん は 五 人 男 と 聞 た 故 さ た め し 雁 か り 金 文 七 と お も ひ の ほ か 娘 連 雷 か み な り の 庄 九 郎 と は 名 を き い て も こ は ら し い い や な 役 を さ せ ま す ね へ ひ ゐ き ハ テ 何 を し て も 五 人 の 中 で い つ ち 三 升 が よ い か ら 二 丁 目 の 大 入 を と り か へ し て の 大 当 り て あ つ た 頭 取 夫 そ れ よ り 九 月 に い た り 跡 き や う げ ん お し ゆ ん 伝 兵 へ の 花 川 戸 の 段 に 角 力 と り 白 藤 源 太 と 伝 兵 へ の 二 役 ︵ 二 6 オ ︶ お 年 に 似 に あ は ず お ほ ね を り 大 で き 大 当 り 〳 〵 連 中 琴 こ と 責 せ め の 重 し げ 忠 た ゞ は お 若 わ か い に く は ん め あ つ て 仕 し う ち は お ち つ い て 申 ぶ ん な し こ れ で は 顔 か ほ 見 世 か ら は い よ 〳 〵 ど こ へ い つ て も 座 ざ 頭 か し ら 株 か ぶ の お や 玉 三 个 の 津 役 者 の 本 地 イ ヨ 成 田 屋 八 代 目 〳 〵 〳 〵 〳 〵 上 上 吉   岩 井 粂 三 郎 大 お ほ 太 た 夫 ゆ ふ 剃 て い 髪 は つ ゐ ん き よ し て 松 下 庵 永 久 と な り 孫 ま ご の 粂 三 を た の し み に こ れ も 古 人 と な り 只 一 人 の む す め 形 江 戸 き つ す い の 女 形 せ ん だ ん は 二 ば よ り 芳 か う ば し と だ ん 〳 〵 出 世 の 雲 が た な 引 春 狂 言 頭 取 河 津 股 野 の 上 る り に き せ 川 の 役 き れ い に て 娘 が た の 情 ︵ 二 6 ウ ︶ あ つ て 見 事 〳 〵 二 ば ん め に 油 あ ぶ ら や 娘 む す め お そ め 申 分 な し ひ ゐ き ま こ と に き む す め の や う に て 大 で き 〳 〵 そ し て 大 お ゝ た ゆ ふ 太 夫 や お や の 紫 し じ や く 若 よ り か は ゆ ら し い と の 大 評 判 連 中 三 月 狂 き や う 言 げ ん に う す 雪 ゆ き 姫 ひ め 大 で き 〳 〵 見 物 女 お ん な 清 せ い 玄 げ ん の あ ん じ つ を 薄 う す 雪 ゆ き の 中 な か へ は い り さ せ た の は 作 さ く 者 し や が ね ぼ け て ゐ る の か か は い そ う に 粂 く め 三 さ に は む り な 役 や く だ 頭 取 切 き り に け い せ い 大 お ゝ 淀 よ ど 申 分 な し 老 人 こ ん な あ た り ま へ の お や く さ へ し て ゐ れ ば は づ れ は な い が と か く に 身 み 分 ぶ ん 不 そ う お ふ な か ら だ に な い お や く を お 勤 つ と め な さ る 故 ゆ へ に は づ れ ま て 何 で も 若 わ か い 人 は 色 い ろ け の あ る 若 わ か い 事 が よ し 頭 取 さ て 六 月 に 忠 ち う 臣 し ん 名 め い 々 〳 〵 伝 で ん か ほ よ 御 ご ぜ ん 和 わ 歌 か の て ん ︵ 三 7 オ ︶ さ く 二 役 け い せ い 花 は な ざ き さ の み 評 判 は な け れ ど も 申 分 な し 連 中 ほ か に 女 お ん な 形 が た は 菊 き く 次 郎 も ゐ る か ら よ い か げ ん に さ せ る が よ い 今 い ま が 大 だ い 事 じ の と こ ろ だ 頭 と う 取 と り チ ト 作 さ く 者 し や に ゐ け ん す る が よ い ぞ ひ ゐ き 秋 あ き き や う げ ん の 五 人 男 お と こ に 雁 か り 金 か ね の 文 ぶ ん 七 は き れ い に て よ し 見 好 者 先 せ ん 年 ね ん 当 と う 中 村 座 に て 伯 お 父 ぢ の 古 こ 人 し ん 粂 く め 三 郎 丈 が 雁 か り 金 か ね 文 七 を つ と め ら れ し が そ の 時 と き の お も か げ が の こ り 若 わ か 衆 し ゆ ぶ り の か は ゆ ら し さ と い ひ 色 い ろ け あ つ て き れ い 見 事 〳 〵 連 中 も う 二 三 年 の う ち に 大 た て も の ゝ 娘 む す め が た と な り 升 江 え 戸 ど ッ 子 こ き つ す い 性 し や う 銘 め い の む す め が た イ ヨ 〳 〵 お や ま の 開 か い 山 さ ん 大 や ま 和 と 屋 〳 〵 ︵ 三 7 ウ ︶ 上 上   坂 東 佐 十 郎 元 ぐ は 祖 ん そ 坂 さ か 田 た 半 は ん 五 郎 の 弟 お と ゝ 佐 さ 十 郎 九 だ ん め の 本 ほ ん 蔵 ぞ う を 旅 た び こ む そ う に て い た さ れ 大 評 判 あ り し 杉 さ ん 弟 て い の 孫 ま ご に て 役 や く 者 し や の 中 な か に て よ し あ る お 人 当 と う 時 じ 薪 し ん 水 す い 丈 の 門 も ん 弟 て い と な り 坂 ば ん 東 ど う の 苗 め う 字 じ を つ い て の 御 出 し ゆ つ 勤 き ん 頭 取 当 春 そ が に 大 磯 い そ 屋 伝 で ん 三 大 で き 三 月 は い か い 師 し 御 手 に 入 た 役 六 月 名 々 伝 で ん に 石 い し 堂 ど う よ し 本 ほ ん 国 こ く の 場 ば 三 左 衛 門 は 大 で き 〳 〵 ひ ゐ き 此 こ ろ は ふ け た 打 う た れ の 役 を よ く

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い た さ れ る ゆ へ か 秋 あ き き や う げ ん に 三 津 五 郎 丈 病 ひ や 気 う き に て 玄 げ ん 龍 り う の か は り を 勤 つ と め ら れ し が 評 判 よ し 見 物 古 こ 人 じ ん ︵ 四 8 オ ︶ 三 津 五 郎 を ま ね ら れ 升 ま し た 連 中 此 お 人 は 古 こ 人 し ん 坂 東 鶴 つ る 十 郎 を よ く の み こ ま れ た 舞 ぶ 台 た い ま づ は 評 判 よ し 御 出 し ゅ つ 情 せ い 〳 〵 上 上 吉   関 三 十 郎 藤 ふ じ 間 ま 勘 か ん 十 郎 丈 は 江 戸 所 し よ 作 さ 事 ふ り 附 つ け の 名 め い 人 じ ん そ の 子 こ の 幼 よ う 名 め う は 市 川 団 だ ん 吉 き ち と い は れ 京 き や う 大 お ゝ 坂 ざ か を 芸 げ い の し ゆ き や う し 八 や 百 を 蔵 ぞう と な り そ れ よ り 歌 か 山 ざ ん 丈 の 養 よ う 子 し と な り 当 時 関 せ き 三 十 郎 の 名 め う 跡 せ き 相 そ う 続 ぞ く 若 わ か 人 て に て 何 を な さ れ て も 評 判 よ く 大 当 り 〳 〵 頭 取 さ て 初 は つ 春 は る き や う け ん 早 は や 川 か は 高 た か 景 か げ く は ん め あ つ て だ ん 〳 〵 御 出 し ゆ つ 情 せ い あ ら は れ て 大 で き 〳 〵 見 物 ︵ 四 8 ウ ︶ 上 る り の 所 作 事 は さ す が は 成 な り 駒 こ ま 屋 の 弟 お と ゝ お 手 に 入 た も の 〳 〵 ま た お 若 い に 似 あ は ず 何 て も な さ る ゝ は 御 き よ う な 事 〳 〵 頭 取 三 月 う す 雪 に 奴 や つ こ 妻 つ ま 平 へ い 石 い し 坂 ざ か の た ち ま は り は な や か に て 見 事 〳 〵 二 役 は や 替 が は り に て 秋 あ き 月 づ き 大 た い 膳 ぜ ん は 御 苦 く 労 ら う 〳 〵 ひ ゐ き コ レ 〳 〵 頭 と う 取 と り 古 こ 人 じ ん の 三 十 郎 は 近 き ん 年 ね ん の 上 じ や 手 う ず な れ ど も 敵 か た き 役 は あ ま り て き ぬ 当 と う 時 じ の 三 十 郎 は 敵 か た き 役 を 何 て も さ せ る が 未 ひ つ し 年 と し の 顔 か ほ 見 み 世 せ は 出 し ゆ 世 つ せ さ せ る が よ い そ 連 中 二 ば ん め 二 代 の 勝 し や 負 う ぶ 附 づ け に 行 き や 事 う じ の 庄 し や う 九 郎 か る い 事 〳 〵 大 当 り 〳 〵 八 代 目 と 多 た 見 み 蔵 か 中 へ は い り 角 す ま ふ 力 の つ め ︵ 五 9 オ ︶ ひ ら き は 見 け ん 物 ぶ つ が う け 升 た 次 に 秋 つ し ま 腹 は ら 切 き り の と こ ろ は 八 代 め が 若 じ や く 輩 は い ゆ へ 関 せ き 三 さ ん 丈 の お ほ ね を り 大 丈 夫 〳 〵 頭 取 さ て 秋 き や う げ ん 名 め い 々 〳 〵 伝 で ん に 高 か う ノ 師 も ろ 直 な を て ん さ く の 所 大 で き 〳 〵 本 ほ ん 国 ご く の 場 ば 斧 お の 九 太 夫 若 わ か い に 似 に あ は ぬ 敵 か た き 役 の 色 い ろ け の は な れ し 老 お や 夫 ち 形 が た は 大 で き 〳 〵 次 に 潮 し ほ 田 だ 又 之 丞 申 分 な し 見 好 者 幼 よ う 少 し や う の 時 と き よ り 三 个 の 津 つ の 芝 居 を 出 し ゆ つ 勤 き ん い た さ れ て 出 し ゆ つ 情 せ い あ ら は れ 〳 〵 近 き ん 年 ね ん の 御 上 し や う 達 た つ 〳 〵 さ す か 歌 山 丈 が 存 ぞ ん 生 じ や う の う ち に み き は め て 養 よ う 子 し に い た さ れ し ほ ど あ つ て か ん し ん 末 た の も し ゝ 頭 取 九 月 は 五 人 男 別 し て お 役 な し ︵ 五 9 ウ ︶ 安 あ ん の 平 へ い 右 衛 門 大 て き 〳 〵 一 体 た い 当 と う 時 し 実 じ つ 悪 あ く の 達 た て 者 も の 無 ふ 人 に ん ゆ へ お た の み の 役 も お ゝ く ま づ 黄 く は う 雀 じ や く 丈 近 き ん 年 ね ん 敵 か た き や く 役 を よ く 仕 し こ な さ る ゝ ゆ へ と か く 実 じ つ 事 こ と よ り は 敵 か た き 役 が お ゝ し ひ ゐ き コ レ 〳 〵 頭 と う 取 と り 尾 を 張 は り 屋 の 家 い へ は 代 だ い 々 〳 〵 立 た ち 役 の 家 歌 か 山 さ ん 丈 の 親 お や の 小 太 さ ん は 一 生 し や う 敵 か た き 役 を せ ぬ と い ふ 評 判 じ や ぞ 連 中 し か し な が ら 何 で も な さ る ゝ の は 器 き 用 よ う も の 名 め い 人 じ ん イ ヨ お は り や 〳 〵 上 上   小 佐 川 常 世 当 と う 時 じ ふ け 事 の 上 じ や 手 う ず に し て 女 お ん な 形 か た の さ ば き 役 は 此 こ の 巨 こ 撰 せ ん 丈 に か ぎ り 升 す 幼 よ う 少 し や う よ り 浪 な に は 花 江 え の 水 に 芸 げ い を あ ら い 江 戸 ︵ 六 10 ︶ の 水 に よ く な れ た る や は ら か な 綿 わ た 屋 や の 太 夫 さ ま 〳 〵 頭 取 お こ と ば の 通 り い づ か た の 芝 し は ゐ 居 に て も な け れ は な ら ぬ お 役 か ら な り さ て 春 は る き や う げ ん 工 く 藤 ど う の お く 女 ぢ よ 中 ち う 宇 う 佐 さ 美 み 対 た い 面 め ん の 場 ば 松 ま つ 之 助 丈 両 人 に て い つ も の 近 あ ふ み 江 八 や わ た の と こ ろ さ し た る 役 に て は な け れ と 是 こ れ は お 顔 か ほ に て り つ は な 事 申 し 分 な し 五 こ 山 さ ん の 桐 き り の 園 そ の ふ 生 の 方 か た い つ も な が ら 御 く ろ う 〳 〵 ひ ゐ き 三 ば ん め の お そ め の 母 は ゝ お や は 此 こ の 御 人 に か ぎ り 升 大 で き 〳 〵 頭 取 三 月 う す 雪 ゆ き に 伊 い 賀 が の 守 か み の お く 方 か た 申 分 な し 見 好 者 近 き ん 年 ね ん は 作 さ く 者 し や が な い か し て 春 は る 早 そ う 〳 〵 か ら 上 る り き や う げ ん ︵ 六 10 ︶ ば か り す る ゆ へ 役 や く 者 し や も こ れ ぞ と い ふ も な く ざ ん ね ん で あ ら ふ に そ れ ゆ へ か 五 月 は い つ も 節 せ つ 句 く こ ろ に は 初 し よ 日 な れ ど も 去 き よ 年 も 今 こ 年 と し も 六 月 に は じ ま り 升 た わ る 口 一 丁 め の 芝 し ば ゐ 居 は い つ も 〳 〵 出 で 来 き が わ る い 大 か た 帳 て う 元 も と や 手 て 代 だ い に な ま け も の が あ る と み へ 升 頭 取 左 さ や う の 事 は 御 見 け ん 物 ぶ つ の い ら ざ る 事 先 ま づ 忠 ち う 臣 し ん 名 め い 々 〳 〵 伝 で ん に 本 ほ ん 国 ご く の 場 ば の お い し 大 で き 次 つ ぎ に お か る の は ゝ 十 太 郎 場 ば の 喜 き 内 な い の 女 に よ う 房 ぼ う 二 役 や く と も に 此 御 人 な ら で は 外 ほ か に な し 見 物 そ れ に と う い ふ 事 か 三 月 の 芝 し ば ゐ 居 か ら 坂 ば ん 東 と う 岩 が ん 獅 し が 出 し ゆ 勤 つ き ん せ ぬ ゆ へ 母 は ゝ お や の 役 を す る 人 が な い ゆ へ ︵ 七 11

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何 で も 巨 こ 撰 せ ん 丈 ば か り 頭 取 九 月 か は り 奥 お く 女 ぢ よ 中 岩 い は さ き 人 が ら よ く 大 で き さ て 後 日 き や う げ ん に 布 ぬ の 引 ひ き 三 の 切 き り に わ る 口 ま た ば ゝ ア い つ も 〳 〵 相 あ い か は ら ず 母 は ゝ お や は 御 苦 く ろ う な 事 連 中 顔 か ほ 見 み 世 せ は 大 か た う ち か け の 奥 お く さ ま で あ ら ふ は や く 新 し ん き や う げ ん を ま ち 升 〳 〵 上 上   中 村 鶴 蔵 子 こ 役 や く の 時 じ 分 ぶ ん よ り 御 出 し ゆ つ 情 せ い に て 中 な か ご ろ 京 き や う 大 お ほ 坂 さ か へ 御 出 い で な さ れ て 近 き ん 年 ね ん 江 戸 芝 し ば ゐ 居 の た て 師 し と な ら れ 御 立 り つ 身 し ん 〳 〵 頭 取 は つ 春 は る き や う け ん に 蛇 じ や 骨 こ つ ば ゝ ア に く ゝ て よ し 二 は ん め 油 あ ぶ ら や の ︵ 七 11 ︶ 下 げ 女 ぢ よ も お か し い 事 当 と う 時 じ 道 ど う 外 け が た な く み な 半 は ん 道 ど う ゆ へ 御 手 て に 入 た 事 ひ ゐ き 三 月 の 二 ば ん め に 六 ろ く 角 か く 伊 だ 達 て 五 郎 は か く べ つ 大 当 あ た り 〳 〵 連 中 ど ふ い ふ 事 や ら 五 月 き や う げ ん 初 し よ 日 延 ゐ ん 引 い ん の う ち に い づ 方 か た へ や ら 御 出 に て 江 戸 舞 ぶ 台 た い の 御 ご 出 し ゆ 勤 つ き ん な く 残 ざ ん 念 ね ん 〳 〵 上 上   中 山 現 十 郎 七 八 年 以 い 前 ぜ ん 多 た 見 み 蔵 ぞ う 丈 に 付 つ い て お 江 戸 下 く た り め つ き り と 評 ひ や う 判 ば ん よ く 半 は ん 道 ど う 敵 か た き 立 た ち 廻 ま は り に か け て は 大 だ い 丈 じ や 夫 う ぶ な も の 尤 も つ と も 十 五 六 年 前 ま へ よ り 大 お ほ 坂 さ か 中 山 文 七 門 も ん 弟 て い に て 源 げ ん 十 郎 と い ふ 名 な 前 ま へ も き ゝ お よ べ ば そ の は づ 〳 〵 頭 取 当 と う 春 は る き や う げ ん に 油 あ ぶ ら や の ば ん と う ︵ 八 12 ︶ 善 ぜ ん 六 も お 手 て に 入 て 申 分 な し 三 月 は 渋 し ぶ 川 か は 藤 と う 馬 ま 大 で き 〳 〵 見 物 此 こ の よ う な 役 は 上 か み 方 が た で 年 ね ん 中 ぢ う さ れ て ゐ る ゆ へ よ く な け れ ば な ら ぬ は づ 頭 取 六 月 に ぜ げ ん 源 げ ん 六 に そ う か 場 ば の 乳 ち も ら い 申 分 な し 秋 き や う げ ん 五 人 男 お と こ に 曽 そ 平 へ い 太 だ よ し 連 中 後 ご 日 に 布 ぬ の 引 び き 矢 や ば せ の 二 に 惣 そ う 太 だ と お も ひ の 外 ほ か 九 郎 介 の 役 や く は 御 苦 く 労 ろ う 〳 〵 ひ ゐ き 去 き よ 年 ね ん の 夏 な つ き や う げ ん に 平 へ い 作 さ く が 大 で き ゆ へ ぢ ゝ い の 役 や く は 大 当 〳 〵 い つ ま で も 江 戸 に ゐ て 御 出 し ゆ 世 つ せ の う へ 御 帰 き 国 こ く な さ る が よ い 至 極 上 上 吉   坂 東 三 津 五 郎 大 江 戸 根 ね 生 お ひ の 大 や ま と 和 屋 の 親 お や 方 か た 十 年 以 い 前 ぜ ん ま で 翫 ぐ は ん 雀 じ や く 丈 と ︵ 八 12 ︶ ま け ず お と ら ぬ 大 達 た て 者 も の な り し か 御 病 び や う 気 き に て い つ と な く 舞 ぶ 台 た い の 御 出 し ゆ つ 勤 き ん も や す み が ち ま こ と に 残 ざ ん 念 ね ん 〳 〵 こ の お 人 が び や う き が な く い ぜ ん の ご と く な ら ば 一 ト 芝 し ば 居 ゐ の 座 ざ が し ら 主 し う と 病 や ま い と む か し か ら の た と へ の と ふ り 頭 取 は つ 春 は る き や う げ ん に 工 く 藤 ど う 祐 す け 経 つ ね 当 と う 時 じ 外 ほ か に な し 山 さ ん 門 も ん の 久 ひ さ 吉 よ し せ り 出 だ し の 見 み 得 へ い ぜ ん が 思 お も ひ 出 だ さ れ て 大 当 り 〳 〵 ひ ゐ き ど う ぞ 此 人 に 大 お ゝ 炊 い 之 の 介 す け を さ せ て み た い 二 ば ん め の 太 郎 兵 へ な ぞ は さ し た る 事 で は な い が 大 達 た て 者 も の と は 是 し 好 か う 丈 の 事 三 月 う す 雪 ゆ き に 幸 か う 崎 ざ き い が の 守 か み こ ん な 役 か 当 と う 時 じ こ の 人 ひ と よ り 外 ほ か に は あ る ま い 〳 〵 わ る 口 是 こ れ 〳 〵 ︵ 九 13 ︶ そ ん な に ほ め る な い く ら よ く て も す は つ て ば か り ゐ て は 狂 き や 言 う げ ん に な ら ぬ は へ 頭 取 東 と う 西 ざ い 〳 〵 ま づ な ん に い た せ 此 よ ふ な 役 は 是 し 好 か う 丈 の 御 手 て に 入 い つ た も の 別 べ つ し て 腹 は ら 切 き つ て 出 で ら れ て か ら 近 き ん 年 ね ん の 大 出 で 来 き の ち に 五 郎 正 さ ま 宗 む ね 仕 し う ち の か る い 事 よ し 見 物 か ら だ を 丈 じ や う 夫 ぶ に な を し て 二 ば ん め の 秋 あ き つ し ま が モ ウ 一 ツ へ ん さ せ て み た い 〳 〵 頭 取 さ て 六 月 き や う げ ん に 本 ほ ん 国 ご く の 段 だ ん 由 ゆ 良 ら 之 の 助 す け 申 分 な し 十 太 郎 場 ば の 喜 き 内 な い は 近 き ん 年 ね ん に て の 大 当 あ た り 〳 〵 御 親 し ん 父 ぶ 秀 し う 佳 か 丈 の お も か げ に そ の ま ゝ 〳 〵 秋 あ き か は り に 五 人 男 お と こ に 宅 た く 間 ま 玄 げ ん 龍 り う お ち つ い て 人 が ら よ く い か ︵ 九 13 ︶ に も 剣 け ん 術 じ ゆ つ の 先 せ ん 生 せ い と の 評 判 な り し が 初 し よ 日 出 て て ほ ど な く 御 病 び や 気 う き に て 舞 ぶ 台 た い を 引 ひ か れ そ れ ゆ へ 杉 弟 丈 か は り を 勤 つ と め ら れ し は ざ ん ね ん 〳 〵 ひ ゐ き 九 月 下 旬 御 ひ や う き も 全 く は い し て 市 い ち 村 む ら 座 ざ に て 弟 お と ゝ の し う か 丈 古 こ 人 じ ん 三 津 五 郎 の 十 七 回 く は 忌 い き の 追 つ い 善 ぜ ん を つ と め ら れ し ゆ へ 是 好 丈 座 ざ 付 つ き 口 上 に 出 で ら れ て 私 わ た く し も か や う な 病 び や 気 う き で な く は 何 を が な つ い ぜ ん き や う げ ん を い た し 升 ま せ ふ に と 身 み を く や ん で の 口 上 は 見 け ん 物 ふ つ の み な 〳 〵 な み だ な が し 升 ま し た 頭 取 ま づ は 御 こ び や う き も ぜ ん く は い に て め で た く 顔 か ほ 見 世 の 評 ひ や う 判 ば ん 〳 〵 ︵ 十 14

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上 上 吉   坂 東 彦 三 郎 当 と う 時 じ 花 は な の お 江 戸 に 和 実 じ つ の 仕 し 人 て に て を り に ふ れ て は 武 ぶ 悪 あ く 敵 か た き 役 や く も 仕 し こ な さ る ゝ 大 達 た て 者 も の さ す が は 幼 よ う 少 し や う よ り 三 さ ん 都 と の 舞 ぶ 台 た い に て あ ら い 上 あ け た る 芸 げ い 道 だ う な る べ し 上 方 の 人 此 こ の 音 お と 羽 は や 丈 は 古 こ き 郷 や う の 江 戸 よ り も 大 坂 の 評 ひ や う 判 ば ん は ゑ ら ひ う け じ や 夫 そ れ ゆ へ 毎 ま い 年 と し の ぼ る 〳 〵 と い ふ て 歌 か 舞 ぶ 妓 き へ た び 〳 〵 か ん ば ん が 出 で 升 る 早 は や ふ 一 ツ へ ん は の ぼ る が よ か ら ふ は へ ひ ゐ き ど う し て 〳 〵 菊 五 郎 丈 が 一 世 せ 一 代 だ い を し て 引 ひ つ こ ん で は 此 こ の 薪 し ん 水 す い 丈 を 上 か み が た へ や る と あ と で お ば け の し て が な く な る は 上 方 イ ヤ 〳 〵 お 化 ば け は ︵ 十 14 ︶ 今 こ ん 度 ど 市 村 座 へ 下 く だ り の 小 こ 団 だ ん 次 じ 丈 が 菊 き く 五 郎 丸 ま る む き じ や 頭 取 ま ず そ れ は あ と へ ま は し 升 ま し て 当 と う 春 は る 狂 き や う 言 げ ん   曽 そ 我 が に 股 ま た 野 の に て 富 と み 本 も と 上 る り の 所 し よ 作 さ 三 さ ん 升 し や う 丈 と の 出 て 合 あ い 大 当 り 〳 〵 対 た い 面 め ん の 十 郎 も お ち つ い て よ し 後 の ち に 此 こ の 村 む ら 大 お ゝ 炊 ひ 之 の 介 す け 大 で き 〳 〵 わ る 口 唐 か ら や か た に な つ て 左 さ 右 ゆ う よ り と り 手 て が 出 で る と 薪 し ん 水 す い 丈 が 何 な に か と つ て 打 う ち つ け る と 音 お と が し て 火 ひ が 出 で た が あ れ か ゑ ん 日 に ち に 売 う つ て ゐ る か ん し や く 玉 た ま か し ら ん 見 物 二 ば ん め の 油 あ ぶ ら や 太 三 郎 は 御 く ろ う 〳 〵 連 中 そ の か は り 切 き り の 清 き よ 元 も と 上 る り に む す こ の 竹 た け 三 郎 丈 か 所 し よ 作 さ 事 大 で き 〳 〵 頭 取 う す 雪 ゆ き に 園 そ の 部 べ の 兵 ひ や 衛 う へ せ ん ぎ の 場 ば ︵ 十 一 15 ︶ よ り 腹 は ら 切 き り ま で 申 分 ぶ ん な し 次 つ ぎ に 来 ら い 太 郎 国 く に 俊 と し 是 し 好 こ う 丈 の 正 ま さ 宗 む ね 三 升 し や う 丈 の 団 だ ん 九 郎 三 人 の み へ ま こ と に 江 戸 大 芝 し ば 居 ゐ の よ ふ と 大 評 判 〳 〵 見 物 菊 き く 次 郎 の お れ ん と ぬ れ の あ い だ は ど う も 色 い ろ け が な か つ た ぞ 頭 取 二 ば ん め に 猿 さ る し ま 惣 そ う 太 だ す み だ 川 か は わ た し ぶ ね の 仕 し 打 う ち 手 が る く て よ し 後 の ち あ ん 室 し つ に て 清 せ い 玄 げ ん こ ろ し ま で 申 分 な し 大 当 あ た り 〳 〵 わ る 口 惣 そ う 太 だ は と な り 丁 の 音 お と 羽 は や の を み て は 外 ほ か の は み ら れ な い 頭 取 さ て 六 月 に 忠 ち う 臣 し ん 名 め い 々 〳 〵 伝 で ん 矢 や さ ま 間 十 太 郎 そ う か 場 ば よ り 内 う ち の 場 ば ま こ と に 人 ひ か ら 品 と 申 近 年 の 大 で き 定 さ だ 九 郎 申 分 な し 見 物 身 み う り の 一 も ん じ や は 三 升 丈 へ の 御 ち そ う と ︵ 十 一 15 ︶ 見 み へ ま し た 頭 取 秋 狂 言 五 人 男 極 ご く 印 い ん の 千 右 衛 門 大 で き 〳 〵 別 べ つ し て 雁 か り 金 が ね 紺 こ う 屋 や よ り の ち に 腹 は ら き ら る ゝ 迄 ま で 申 分 な く 当 と う 時 じ の 実 じ つ 悪 あ く と 申 す 評 ひ や う 判 ば ん 九 月 後 ご 日 に ち に 布 ぬ の 引 び き の 瀬 せ の 尾 を は か く べ つ の 大 当 り ま づ 当 と う 顔 か ほ 見 み 世 せ は 年 ね ん 〳 〵 の 御 出 し ゆ 世 つ せ ゆ へ 評 判 を ま ち 升 ふ ひ ゐ き 何 な ん で も 今 い ま に 座 ざ が し ら 株 か ぶ の 坂 ば ん 彦 ひ こ さ ま イ ヨ 音 お と 羽 は や 〳 〵 連 中 祝 い は ひ に 一 つ 〆 し め 升 ま し や ふ ヨ イ 〳 〵 〳 〵 上 上 吉   尾 上 菊 次 郎 そ の 以 い 前 ぜ ん 菊 五 郎 丈 上 か み が た へ お 出 い で の せ つ 養 よ う 子 し に さ れ て 同 ど う 道 〳 〵 し て お 下 く だ り 江 戸 舞 ぶ 台 た い へ 御 出 し ゆ 勤 つ き ん あ り し 時 と き よ り も 年 ね ん 〳 〵 ︵ 十 二 16 ︶ 御 出 し ゆ 世 つ せ に て 当 と う 時 じ た て お や ま と な ら れ し も 江 戸 御 ひ ゐ き の お か げ 殊 こ と に は 菊 五 郎 丈 の お 引 ひ き た て と 見 み へ 升 見 物 近 き ん 年 ね ん は 菊 五 郎 と は 不 ふ 和 わ に な り 岩 い は 井 ゐ 半 四 郎 に な る の 沢 さ わ 村 む ら 田 た 之 介 に な る の と い ふ 噂 う は さ が あ る が 本 ほ ん と う の 事 か の 頭 取 さ や う の う は さ は 世 せ 間 け ん に は い く ら も 厶 ご ざ り 升 ま す が 梅 ば い 花 く は 丈 に は な い 事 何 な ん で も 当 と う 時 じ の 女 を ん な 形 が た の 大 お ほ 達 た て 者 も の な り 扨 さ て は つ 春 は る 狂 言 曽 そ 我 が に 富 と み 本 も と 上 る り お し 鳥 と り の 所 し よ 作 さ 大 当 り 〳 〵 対 た い 面 め ん に 大 磯 い そ の と ら 申 分 な し わ る 口 お し 鳥 と り は か も の よ う で あ つ た 連 中 だ ま つ て ゐ さ つ し 次 つ ぎ に 大 お ほ 炊 い 之 介 お く 方 が た の 役 は 大 出 で 来 き 〳 〵 頭 取 二 ば ん め は お 役 や く な き 故 ゆ へ ︵ 十 二 16 ︶ 大 お ゝ 切 ぎ り 清 き よ 元 も と 上 る り に 小 こ 梅 う め の お よ し ち よ つ と 手 て が る い 所 作 事 大 当 り 〳 〵 三 月 う す 雪 ゆ き に 兵 ひ や う 衛 へ 妻 つ ま 梅 う め の 方 か た 三 人 わ ら ひ の 場 ば お ほ ね を り が 見 み へ 評 判 よ し 見 物 此 こ の 役 や く は 三 十 年 跡 あ と に 中 村 座 で 大 吉 丈 が い た さ れ た の が 目 め に つ く よ ふ だ し か も そ の 時 と き は い が の 守 か み が 古 こ 人 じ ん 歌 う た 右 衛 門 兵 ひ や 衛 う へ が 古 人 三 津 五 郎 で あ つ た が モ ウ あ の よ ふ の は 見 る 事 は な ら ぬ 頭 取 む か し の 事 を 申 て も む だ な せ ん さ く ま づ 当 と う 時 じ の 事 次 つ ぎ に か ぢ や 娘 む す め お れ ん 此 よ ふ な 娘 む す め 形 が た は 此 お 人 の 事 〳 〵 二 ば ん め 秋 あ き つ し ま 女 に よ う 房 ぼ う ひ ゐ き り ん き の う ち よ り の ち に 秋 あ き つ し ま が 腹 は ら 切 き つ て の 愁 う れ い ま で 見 け ん 物 ぶ つ が う け 升 ま し た 〳 〵 六 月 名 々 伝 に ︵ 十 三 17 ︶ 十 太 郎 の 女 に よ う 房 ぼ う お り へ 近 き ん 年 ね ん の 大 で き 〳 〵 頭 取 次 に お か る 申 分 な し 一 体 た い 此 こ の

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時 と き 植 う へ 木 き 屋 や の お 蘭 ら ん の 方 か た を な さ る ゝ 所 幕 ま く 数 か ず 多 お ゝ く そ れ ゆ へ 出 い で ず 秋 き や う げ ん 五 人 男 に 娘 む す め お た か 大 で き 〳 〵 連 中 兜 か ぶ と 軍 ぐ ん 記 き あ こ や の 琴 こ と 責 せ め は 大 当 り 大 手 て が ら 〳 〵 遊 ゆ う 芸 げ い の あ る の は 又 ま た か く べ つ お く ゆ か し い も の 頭 取 当 時 江 戸 に て 申 女 を ん な 形 が た の 達 た て 者 も の み な 古 こ 人 じ ん と な り 今 は 梅 ば い 幸 か う 丈 し う か 丈 梅 ば い 花 く は 丈 三 座 ざ に 一 ひ と り 人 つ ゝ の 大 達 た て 者 も の ゆ へ お の づ か ら 御 こ き り や う そ な は り 何 な に 役 や く に て も 仕 し こ な さ る ゝ 事 何 い づ れ も 大 評 判 〳 〵 ひ ゐ き い わ い に 一 ツ 〆 しめ 升 ま し や ふ ヨ イ 〳 〵 〳 〵 ヨ イ 〳 〵 〳 〵 ︵ 十 三 17 ︶ 大 上 上 吉   尾 上 多 見 蔵 浪 な に は 花 の 大 だ い 名 め い 人 じ ん と よ ば れ し 松 し や 朝 う て う 丈 な れ ど も 去 き よ 春 は る よ り 御 ご 当 と う 地 ち へ お 下 く だ り ゆ へ 大 坂 の 芝 し ば 居 ゐ 花 は な か た な く そ れ ゆ へ 当 と う 年 ね ん は 御 か へ り の 噂 う は さ も あ り 幼 よ う 名 め う 瀬 せ 川 が わ 和 わ 市 い ち の む か し よ り 評 判 よ く 菊 五 郎 丈 上 じ や う 坂 は ん の み ぎ り 門 も ん 弟 て い と な り 中 な か ご ろ 江 戸 へ 下 く だ り 評 判 よ く ま た 〳 〵 大 坂 へ か へ ら れ ま す 〳 〵 大 評 判 に て 年 と し 〳 〵 の 御 出 し ゆ 世 つ せ 十 年 い ぜ ん よ り 京 け う 大 お ゝ 坂 さ か に て は 音 お と 羽 は や 〳 〵 と そ の 名 な も 高 た か き 大 達 た て 者 も の な り 頭 取 春 は る き や う げ ん に 曽 そ 我 が 富 と み 本 も と 上 る り お し 鳥 の 所 作 事 大 当 り 〳 〵 対 た い 面 め ん に 小 こ 林 は や し の 朝 あ さ 比 ひ 奈 な 申 分 な し ︵ 十 四 18 ︶ ひ ゐ き 矢 や 田 た 平 へ い の 立 た ち ま は り は 近 き ん 年 の 大 で き 大 き な か つ ふ く に て 奴 や つ こ 大 ぜ い を 相 あ い 手 て に し て の 大 お ほ だ て 身 み の か る い 事 き た い 〳 〵 連 中 二 ば ん め は お 役 な し 三 月 う す 雪 ゆ き に か つ ら き 民 み ん 部 ぶ 大 で き 〳 〵 頭 取 二 は ん め 二 代 勝 し や 負 う ぶ 附 づ け に 角 す ま ふ 力 と り 鬼 お に 个 が 嶽 た け に 隼 は い 人 と 二 役 や く と も に 大 評 判 〳 〵 ひ ゐ き 松 し や 朝 う て 丈 う は 何 役 に て も よ く い た さ れ 升 ま す が 去 き よ 年 ね ん お 下 く だ り か ら 人 じ ん 気 き う す く あ ま り 評 判 の な い の は 江 戸 の 見 け ん 物 ぶ つ も み る の が へ た に な つ た と み へ 升 ま す 見 好 者 松 し や 朝 う て 丈 う 何 な に も よ く な さ れ る が 一 ツ 体 た い の 芸 げ い が く ど く て な り 升 ま せ ぬ そ れ ゆ へ 江 戸 の 見 け ん 物 ぶ つ の 心 こ ゝ ろ に あ は ぬ の と 思 お も は れ 升 ︵ 十 四 18 ︶ な か 〳 〵 芸 げ い 評 ひ や う を 申 せ ば 菊 き く 五 郎 丈 歌 う た 右 衛 門 丈 の 次 つ ぎ に 付 つ く も の は 此 お 人 な り 紀 き の 国 く に や よ り 上 し や う 手 ず な れ ど 水 み づ に あ は ね ば 仕 よ ふ も な し し か し 今 こ 年 と し は い づ れ も 評 判 よ く 御 手 て が ら 〳 〵 頭 取 六 月 名 め い 々 〳 〵 伝 で ん に 寺 て ら 岡 お か 平 へ い 右 衛 門 申 分 な し 次 つ ぎ に 高 た か 木 ぎ 靭 ゆ き 負 へ の 役 や く に て 三 升 丈 と 鑓 や り の し や い 見 事 〳 〵 髪 か み 結 ゆ ひ 綱 つ な 五 郎 を 佐 さ 藤 と う 与 よ 茂 も 七 と 見 み 出 さ る ゝ ま で お 手 て に 入 た 役 と は 申 な が ら 大 で き 〳 〵 さ て 秋 き や う げ ん に 五 人 男 お と こ 布 ほ て い 袋 市 右 衛 門 大 当 り 〳 〵 連 中 兜 か ぶ と 軍 ぐ ん 記 き に 岩 い わ 永 な が 左 衛 門 古 こ ゝ ん 今 の 大 で き 〳 〵 別 べ つ し て か り か ね 紺 か う 屋 や の 場 ば 市 右 衛 門 は 大 で き て あ つ た ひ ゐ き 九 月 後 ご 日 に 布 ぬ の 引 び き ︵ 十 五 19 ︶ 三 だ ん め に 実 さ ね も り 物 も の が た り 大 評 判 〳 〵 な ん で も 上 し や う 手 す に さ れ る を 江 戸 の 見 け ん 物 ぶ つ が み ぬ も ざ ん ね ん 〳 〵 そ れ ゆ へ 此 顔 か ほ 見 み 世 せ は 上 か み が た へ お か へ り と は 名 な こ り お し い 事 是 こ れ に こ り ず に モ ウ 一 度 ど は 江 戸 へ 下 く だ り 給 へ ま づ め て た く 祝 い は ひ に 打 う ち 升 ふ シ ヤ ン 〳 〵 〳 〵 ︵ 十 五 19 ︶ ︵ 市 村 座 ︶ 弘 化 未 評 判   場 年 中 鏡   市 村 座 ︵ 題 簽 ︶ 橘 た ち は な   や い ろ 香 か あ ら は る 雪 ゆ き の 中   家 橘 ︵ 1 オ ︶   訥 子 寒 か ん 菊 ぎ く や ひ と り 日 ひ な た に ほ こ り と り ︵ 1 ウ ︶   し う か み が い て は 月 つ き の 姿 す が た の か ゞ み や ま ︵ 2 オ ︶ 忠 ち う 孝 か う の 玉 た ま 天 て ん 算 ざ ん の 恵 め ぐ み か な

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  大 兄 ︵ 2 ウ ︶ 音 お と に き ゝ み る や す み だ の 都 み や こ 鳥 ど り   子 猿 ︵ 3 オ ︶   梅 寿 三 国 ご く に な ら ぶ 山 や ま な し 雪 ゆ き の み ね ︵ 3 ウ ︶ 大 上 上 吉   沢 村 宗 十 郎 当 と う 時 じ お 江 戸 の 座 ざ 頭 か し ら 株 か ふ 紀 き の 国 く に や の 親 お や 方 か た 幼 よ う 少 し や う よ り 御 ご 出 し ゆ つ 情 せ い に て 京 き や う 大 お ゝ 坂 さ か へ 修 し ゆ 行 ぎ や う に お 出 い で な さ れ 金 こ ん 毘 ひ 羅 ら さ ま し ん 〴 〵 の 徳 と く と い ひ 芸 げ い 道 ど う の 功 こ う あ ら は れ 大 達 た て 者 も の と お な り な さ れ し は 大 て が ら 〳 〵 頭 取 当 春 曽 そ 我 が き や う け ん に 八 や わ た の 三 郎 に て の 出 で ま こ と は 赤 あ か 沢 さ は 十 内 と あ ら は れ ふ と こ ろ よ り め し ご り を お と し 工 く 藤 ど う の ふ ち は く は ぬ と の 心 こ ゝ ろ を あ か さ れ 梅 ば い 寿 じ ゆ 丈 と 石 い し 坂 さ か の 大 だ て 迄 ま で 申 分 な し 対 た い 面 め ん の 工 く 藤 ど う 祐 す け つ ね も 御 手 て に 入 い り し 役 や く ゆ へ 大 で き 〳 〵 二 ば ん め の 椀 わ ん 久 き う 茶 ち や や 場 ば よ り 狂 き や う 乱 ら ん ︵ 一 4 オ ︶ も の ぐ る い 上 る り ま で 大 当 り 〳 〵 連 中 此 こ の 狂 言 一 ツ た い 上 か み 方 が た の 仕 し く み を ば む り に 江 戸 に 直 な を し た ゆ へ 評 判 な し ひ ゐ き 三 月 は か ゞ み 山 岩 い は ふ じ 初 は つ 役 や く い か ゞ と 思 い ま し た に 近 き ん 年 ね ん の 大 当 り 〳 〵 軍 ぐ ん 介 す け と 早 は や か は り う け 替 請 ま し た 頭 取 五 月 先 せ ん 代 だ い 萩 は ぎ に よ り 兼 か ね 申 分 な し 御 ご 殿 て ん 場 は ま さ 岡 お か は い つ も と ち が ひ 新 し ん 工 く 夫 ふ う 大 で き 〳 〵 見 好 者 此 ま さ 岡 お か は そ の い ぜ ん 沢 さ は 村 む ら 田 た 之 介 丈 の 勤 つ と め ら れ し 狂 き や う 言 げ ん な り 連 中 対 た い 決 け つ の 民 み ん 部 ぶ 音 お と 羽 は や 丈 と の 出 て 合 あ い 大 て き 後 の ち に 羽 は に う 生 村 む ら の 与 よ 右 衛 門 大 当 り 〳 〵 見 物 切 き り に 鬼 き 一 法 ほ う 眼 げ ん は い し や う は り つ は で あ つ た が さ の み で も な し 頭 取 さ て 七 月 梅 ば い 寿 じ ゆ 丈 一 世 一 代 ︵ 一 4 ウ ︶ の 五 十 三 次 つ ぎ に 日 に 本 ほ ん 駄 だ 右 衛 門 む ほ ん ゆ づ り よ り 会 く は 合 い が う ま で 申 分 な し 連 中 上 る り は き れ い な 事 岡 お か 崎 さ き 猫 ね こ 寺 で ら へ 旅 た び こ む そ う に て の 出 で 御 く ろ う 〳 〵 ひ ゐ き 袋 ふ く ろ 井 い 道 ど う 具 ぐ や の 手 て 代 だ い に て ま こ と は 日 に 本 ほ ん 駄 だ 右 衛 門 と な の り 宝 た か ら も の と 手 下 に 金 か ね を 盗 ぬ す ま せ る 所 此 よ う な 役 は 訥 と つ し 子 丈 に か ぎ り 升 ま す 外 ほ か に 類 る い な し 頭 取 大 詰 つ め に 駄 だ 右 衛 門 上 し や 使 う し と な つ て 入 い り こ み が ま の 術 じ ゆ つ き へ て 本 ほ ん 心 し ん あ り し 腹 は ら 切 き つ て の せ り ふ 大 で き 〳 〵 連 中 九 月 に な り 後 ご 日 は き や う げ ん は お も し ろ か つ た が さ の み 大 入 せ ず 訥 と つ し 子 丈 白 し ら つ か 十 右 衛 門 宇 う つ の や 峠 と ふ げ 梅 寿 丈 権 ご ん 八 と の 出 で 合 あ い と 申 二 丁 町 ま ち 家 か 橘 き つ 丈 と の 立 た て 引 ひ き の 所 は 見 け ん 物 ぶ つ の ︵ 二 5 オ ︶ 大 評 判 〳 〵 頭 取 ゑ た 村 の 場 玉 た ま 島 し ま 逸 い つ 角 か く に て 旅 た び こ む そ う に て 来 き た り 家 か 橘 き つ 丈 と の 出 で 合 あ い 焚 た き 火 び も へ 上 あ が り 梅 寿 丈 ま ん 中 な か に て 三 人 の み へ 近 年 の 大 て き 〳 〵 連 中 此 三 人 の 顔 か ほ 合 あ は せ る 事 は も ふ 此 す へ は あ る ま い 〳 〵 訥 と つ し 子 丈 は お し い 事 に 後 ご 日 は さ の み 御 役 な し 見 好 者 此 ゑ た 村 む ら の 三 人 の 出 で 合 あ い は 木 こ 挽 び き 丁 に て 初 は じ め て 五 十 三 次 を い た さ れ し 時 と き 白 は く 猿 ゑ ん 丈 真 ま ん 中 な か に て 古 こ 人 し う か 丈 と 菊 き く 五 郎 丈 で あ つ た が モ ウ 廿 年 の 余 よ に な り 升 ふ ア ヽ 思 ひ 出 だ さ れ 升 〳 〵 ひ ゐ き ま づ か ほ み せ の い は い に 一 ツ 〆 升 ふ ヨ イ 〳 〵 〳 〵 ヨ イ 〳 〵 〳 〵 ︵ 二 5 ウ ︶ 上 上 吉   藤 川 花 友 浪 な に は 花 の 若 わ か 手 て 江 戸 の 太 夫 さ ま 御 親 し ん 父 ぶ の 名 め う 跡 せ き を つ が れ 年 〳 〵 の 御 出 し ゆ 世 つ せ に て 江 戸 へ 下 く だ ら れ 評 判 よ し ま づ は 御 て が ら 〳 〵 頭 取 初 は つ 春 は る き や う げ ん 曽 そ 我 が に お く 女 ぢ よ 中 久 く す み 申 分 な し 二 ば ん め の け い せ い あ づ ま 家 か 橘 き つ 丈 と の ぬ れ 上 る り 所 作 事 ま で 大 で き 〳 〵 見 物 か ご や の 場 の お は や も わ ん や の 嫁 よ め の お さ ん も 同 じ 事 で あ つ た 頭 取 三 月 は さ く ら 姫 ひ め ば か り で さ し た る お 役 な し 五 月 先 せ ん 代 だ い 萩 は ぎ に 笠 か さ も り お せ ん 大 ぜ い 入 こ む も の を 色 い ろ 仕 し か け に て だ ま す 仕 し 打 う ち 大 で き 〳 〵 次 つ ぎ に だ ん ま り 立 た ち 廻 ま は り ま で 申 分 な し 連 中 二 ば ん め の 園 そ の 生 ふ の 前 ま へ は 御 く ろ う 〳 〵 切 き り に 鬼 き 一 娘 む す め み な づ る ︵ 三 6

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オ ︶ 姫 き れ い 〳 〵 頭 取 さ て 五 十 三 次 つ ぎ に 又 四 郎 娘 む す め 琴 こ と う ら に て 石 い し 山 て ら へ 順 じ ゆ ん 礼 れ い に て 来 き た り 次 に 猫 ね こ で ら へ 家 か 橘 き つ 丈 と 一 ツ し よ に 来 り 薄 う す ぐ も の ゆ う れ い に な や ま せ ら る ゝ 迄 大 で き 〳 〵 大 詰 つ め 月 つ き 本 も と の お く 方 に て 訥 と つ し 子 丈 の 贋 に せ 上 使 し を み あ ら は さ る ゝ 迄 申 分 な し 連 中 九 月 後 ご 日 に は 何 ぞ め に た つ お 役 と お も ひ の 外 権 ご ん 八 の い ひ な づ け 八 や 重 へ 梅 う め に て ゑ た 村 へ 来 り 梅 寿 丈 に 腹 は ら さ か る ゝ ま で 御 く ろ う な 事 ひ ゐ き 三 し ま の 場 ば に て い づ も や の お 国 く に 家 橘 丈 と の 出 で 合 あ い 大 で き お し い 事 に ほ と な く 此 場 あ づ か り と な り さ ん ね ん 〳 〵 連 中 何 は と も あ れ 当 時 の 花 は な ︵ 三 6 ウ ︶ か た 御 出 し ゆ つ 情 せ い が か ん じ ん 〳 〵 上 上   中 村 源 之 助 浪 な に は 花 京 き や う 枡 ま す や 丈 の 御 門 も ん 弟 て い 他 人 丈 御 出 情 ゆ へ 御 当 と う 地 ち へ の お 下 く だ り 梅 ば い 舎 し や と 出 だ し ま た 改 か い 名 め い い た さ れ 中 な か 村 む ら 源 げ ん 之 介 丈 当 時 じ 立 た ち 役 や く の き ゝ も の な れ ど 当 年 は 訥 と つ し 子 丈 家 か 橘 き つ 丈 の 中 ゆ へ 実 じ つ 悪 あ く ば か り な さ る ゝ は ざ ん ね ん な れ ど 今 の う ち は 何 で も 嫌 き ら い な く な さ れ ね ば 見 物 の 目 め に つ き 升 ま せ ぬ 頭 取 当 春 は る 曽 そ 我 が に 初 は つ 役 や く 鬼 お に 王 わ う 新 し ん 左 衛 門 河 か は 津 づ の 画 ぐ は 像 ぞ う の り う つ る と こ ろ 大 で き 〳 〵 対 た い 面 め ん の か け 付 つ け ま で 申 分 な し 連 中 二 ば ん め わ ん ︵ 四 7 オ ︶ 久 き う に 十 次 兵 衛 に て わ ん や へ 来 り 内 う ち へ 封 ふ う 印 い ん つ け る さ ば き 事 大 お ゝ 当 あ た り で 厶 ご ざ り 升 ま し た 三 月 か ゝ み 山 に 清 し 水 み ず 清 き よ は る は 御 く ろ う 〳 〵 頭 取 御 ご て ん 場 ば に 上 使 し 義 よ し 済 ず み 申 分 な し 五 月 先 せ ん 代 だ い 萩 は ぎ に 浮 う き 世 よ 戸 と 平 へ い に て 花 く は 友 ゆ う 丈 と の 出 で 合 あ い 大 で き 〳 〵 次 つ ぎ に か さ ね 兄 あ に 三 郎 兵 衛 訥 と つ し 子 丈 の 絹 き ぬ 川 が わ へ 切 き つ か け 詰 つ め ひ ら き あ つ て 妹 い も と を や り わ か る ゝ ま で 立 役 の 性 し や う 根 ね い づ れ も 大 当 り 切 に 羽 は に ふ 生 村 へ 来 き た り 金 五 郎 と の 出 合 迄 大 で き 大 手 て が ら 〳 〵 連 中 此 か さ ね の 兄 の 役 は 梅 ば い 寿 じ ゅ 丈 が い た さ れ た ら 能 よ か ら ふ に 金 五 郎 が 芝 し ば 十 丈 に て さ み し く ど う も 見 所 が な い と の 評 判 て あ つ た わ る 口 此 梅 ば い 舎 し や 丈 も 花 ︵ 四 7 ウ ︶ 友 ゆ う 丈 と 同 お な じ 事 で 何 役 を な さ れ て も め つ き り せ ぬ よ う だ 頭 取 そ こ は ま だ お 江 戸 の 風 ふ う を の み 込 こ ま ぬ ゆ へ で 厶 ご ざ り 升 ま す さ て 七 月 五 十 三 次 つ ぎ に 寺 て ら 西 に し 閑 か ん 心 し ん 芝 し ば 十 丈 御 病 び や 気 う き ゆ へ 敵 か た き 役 は 御 く ろ ふ 〳 〵 ひ ゐ き し か し 梅 寿 丈 の 薄 う す 雲 ぐ も を 殺 こ ろ さ る ゝ 所 は 大 で き 〳 〵 佐 さ 々 ゝ 木 き 義 よ し 賢 か た に て 本 ほ ん 心 に な り 手 を ひ の 仕 し 打 う ち も で き ま し た 何 で も 当 時 て う ほ ふ な お 人 頭 取 九 月 後 日 に 府 ふ 中 ち う の 場 閑 心 は く は ん め あ つ て 家 か 橘 き つ 丈 を ぶ た る ゝ 迄 見 事 〳 〵 三 し ま の 場 ば 山 左 衛 門 も 申 分 な し 連 中 大 お ゝ 磯 い そ に て 権 ご ん 八 の 梅 寿 丈 へ あ い そ づ か し の う ち は 何 も せ ず に し う か 丈 に い は せ る 間 あ い だ は 大 で き 〳 〵 ︵ 五 8 オ ︶ 顔 か ほ み せ か ら は め つ き り と 御 出 し ゆ 世 つ せ な さ る ゝ で 有 あ ら ふ 御 出 情 せ い 〳 〵 上 上   中 山 文 五 郎 当 時 半 ば ん 道 ど う 敵 か た き 浪 な に は 花 の 大 お ゝ 兄 あ に イ 師 し 匠 し や う の 文 七 丈 に 忠 ち う 孝 こ う を 尽 つ く さ れ 有 あ り が た く も 御 お 上 か み よ り 御 ほ ふ び て う だ い 致 い た さ れ し は 役 や く 者 し や に は め づ ら し き 事 末 ま つ 世 せ の か ゞ み と い ふ べ し 頭 取 さ て 此 お 人 去 き よ 顔 か ほ 見 世 よ り お 下 く だ り の 所 た ん 〳 〵 延 ゑ ん 引 い ん い た さ れ よ う 〳 〵 当 四 月 お 下 く だ り ゆ へ 三 月 狂 き や う 言 げ ん さ い ち う に て 何 な に も お 役 な く そ れ ゆ へ 行 ぎ や う れ つ の 中 な か へ 奴 や つ こ に て 出 し ゆ つ 勤 き ん い た さ れ 三 朝 て う 丈 と の 立 た ち 廻 ま は り 久 し ぶ り の お 目 め 見 へ 大 で き 〳 〵 五 月 先 せ ん 代 だ い 萩 は ぎ に 仁 に つ 木 き い 妹 も と 八 や 汐 し ほ に て 御 ご て ん ば の ︵ 五 8 ウ ︶ に く ま れ 役 申 分 な し わ る 口 上 か み 方 で は 大 だ い ぶ ん 出 世 し た よ ふ に 聞 き い た が 八 や 汐 し ほ も 切 き り の 鬼 き 一 に た ん か い と か い ふ 敵 か た き も 江 戸 の 見 け ん 物 ぶ つ に は む く ま い と 思 お も い 升 頭 取 七 月 五 十 三 次 に 道 と う 具 ぐ や 手 て 代 だ い 伝 で ん 八 大 出 で 来 き 〳 〵 此 お 人 は か や う の 事 さ へ し て ゐ ら る れ ば は づ す 事 な し 連 中 御 ご 殿 て ん 場 ば の 祐 す け 明 あ き お ぢ 敵 が た き は 御 く ろ ふ 〳 〵 九 月 後 ご 日 に 久 く 下 げ 玄 げ ん 蕃 ば は 大 で き 頭 取 次 に 沼 ぬ ま 津 づ の 場 ば ん と う 伝 で ん 八 に て 梅 寿 丈 の 死 し に が み に と り つ か れ て 松 ま つ の 枝 え だ へ お び を 引 ひ き か け 首 く び を く ゝ ら る ゝ 仕 し 打 う ち は 御 手 に 入 り 大 当 り き め う 〳 〵 連 中 此 や く は 梅 寿 丈 が 文 五 郎 丈 を 見 み た て ゝ の 事 と

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経済学の祖アダム ・ スミス (一七二三〜一七九〇年) の学問体系は、 人間の本質 (良心 ・ 幸福 ・ 倫理など)