道徳の時間における板書方法に関する一考察:―道徳的価値の自覚を支援するために―
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(2) かついろいろな意見や考え方がある場になった,と. 補助. 回答した児童は比較的多かった。黒板に,子どもた ちの考え方を羅列するだけでなく,本研究では「子 どもたちの意見の内容や立場ごとにグループ分けを する板書方法」を用いたことが影響したことが,子 どもたちのアンケート内の自由記述から読み取れた。. 「板書と道徳的価値の自覚の関連性」の成果とし. て,第1回目の実践では,半分以上の児童が一次判 資料の内容を児童に把握させるためには「場面絵」. 断より二次判断の方が道徳性の段階評定が上がって. などが効果的であるが,登場人物がどのような人間. いた。第2回目の実践では,授業者が道徳の時間で. であるか,ということなどを板書する際にも,丁寧. 扱うねらいに対して,児童の発言によって悩む姿を. な宰で書いていくことを心掛けていく必要がある。. 見せてしまったため,その影響が道徳的判断にも表. どの板書が,子どもたちに影響を与えているかとい. れる結果となってしまった。. うことは,授業中に把握することは困難なため,で きる限り乱雑な字にならないために「適度な量」の. w 今後の課題. 板書計画を立てておきたい。. 本研究を通すことで,今後の課題として見えてき たことは大きく二点ある。. 一点目は道徳の時間では板書と並行して様々な指 導技術を授業計画の段階で考えておく必要があると. いうことである。その中で主な指導方法としてr資 料提示の仕方」丁発間」『話し合い活動」「表現活動」. が挙げられる。これらの指導方法を板書と関係づけ ることによって,道徳の時間の指導が充実し,児童 の道徳性に影響を与えていくことが期待される。授 道徳の時間の話し合い活動が子どもにとって有意. 業内容や考えさせたいrねらい」によって,これだ. 義なものになっていたかという項目で抽出されたこ. と思う工夫を絞って生かすように努め,授業にメリ. とは,「道徳の時間で話し合いを活発にさせるために. ハリを生み出すことが大切になってくる。. は意見交流・発表の場にしない」手立てをしていく. 二点目は道徳的価値の自覚を支援していくような. ことを心掛けなければならないということである。. 板書方法のあり方として,子どもたち一人ひとりの. また,板書だけでなく,教師の言葉掛けを含む発間. 価値観・生活背景,授業を行う学級の雰囲気を考慮. 計画及び補助発問の準備も必要になってくる。. して,ねらいに迫るための資料選択を慎重にしてい. くことである。それと同時に,道徳の時間1時間で. 整選1気づき 吟帥顯榊ろ鮒脇のいろい. 子どもの道徳性をのばすことを考えるのではなく,. ろな葱熱や親を搬ずる倣こ…」. 「いろいろな考え方がある」といったことに気づか. せていけるような支援方法を考えていくこともを念 頭において,「ねらい』を設定し児童の道徳性を高め. ていけるような,教材研究をしていきたい。. 修学指導教員 別惣 淳二 黒板が友だちの意見と自分の考えを比較する場,. 一165一. 指導教員別惣淳二.
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