『古今和歌六帖標注』翻刻(二〇)
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(2) ︵人文科学・社会科学編︶第五十八巻. 翻刻︵二〇︶. 第二号. 平成二十年二月. 藤一男. 北海道教育大学旭川枚国文学研究室. 伊. は国歌大観番号を、私家集は私家集大. ︵天保二年−一人三一−序︶を翻刻した。中. ﹃古今和歌六帖標注﹄. 北海道教育大学紀 要. ︻概要︼ 山本明清﹃古今 和 歌 六 帖 標 注 ﹄ に引用されている 和 歌 に 、 ¶ 万 葉 集 ﹄. 成の歌番号を、その他は新編国歌大観の歌番号を付した。 なお、今回は、第六帖、虫のうち、夏虫・撼蜂・松虫・鈴虫・鯛・螢・機 織女・蜘昧・蝶の九項目、木のうち、木・枝折・花・秋花・紅葉・林・檀・ 楓・桧・かへ・竹・筍・梅・紅梅・柳・桜・かには桜・花桜・山桜の一九項 目を収めた。. 完九七年一一 完九人年三月︶﹁﹃古. ○本箱は、﹁﹃古 今 和 歌 六 帖 標 注 ﹄ 翻 刻 ︵ 一 ︶ ﹂ ︵ ﹃ 旭 川 国 文 ﹄ 第 一 三 号 月︶﹁﹃古今和歌六 帖 標 注 ﹄ 翻 刻 ︵ 二 ︶ ﹂ ︵ ﹃ 語 学 文 学 ﹄ 第 三 六 号. 完九人年人月︶、以下、同紀要、第五〇巻第一号︵完九九年人月︶・. 今和歌六帖標注﹄翻刻︵三︶﹂︵﹃北海道教育大学紀要︵人文科学・社会科学編︶﹄ 第四九巻第一号. 第五一巻第一号︵二〇〇〇年人月︶・第五一巻第二号︵二〇〇一年二月︶・第五二巻第一号 ︵二〇〇一年九月︶・第五二巻第二号︵二〇〇二年二月︶・第五三巻第一号︵二〇〇二年九月︶・. 第五三巻第二号︵二〇〇三年二月︶・第五四巻第一号︵二〇〇三年九月︶・第五四巻第二号. ︵二〇〇四年二月︶・第五五巻第一号︵二〇〇四年九月︶・第五五巻第二号︵二〇〇五年二月︶・. 第五六巻第一号︵二〇〇五年九月︶・第五六巻第二号︵二〇〇六年二月︶・第五七巻第一号. ︵二〇〇六年九月︶・第五七巻第二号︵二〇〇七年二月︶・第五八巻第一号︵二〇〇七年人月︶所. 載の︵四︶∼︵一九︶を受けるものである。. 夏むし. は寛もする古∵寛・新・家 三九人一宵の間もはかなくみゆる夏虫にまどひ増れる恋にも有哉. 夏虫を何かいひけん心から我もおもひにもえぬべらなり. 窮恒. ︵同恋二︵萱︶友則・矧︵量・矧︵実︶・家︵三三︶︶. 三九人二. ふかやぶ もきえ舌 にとゞめ舌 まさりては我ぞもえける夏虫の火にかゝるとてなどもどきけむ. ︵副恋二︵六〇〇︶︶. 三九人三. 火ヲカヌ 夏むしの身をいたづらになすこともひとつおもひによりてなりけり. ︵古本¶みつね集﹄ ︵上空・Ⅲ三人・Ⅲ九大・Ⅳ四四二︶︶. 三九人四. ︵副恋一︵富四︶よみ人しらず︶. なつむしのしる︿まどふ思ひをばこりぬ悲しと誰か見ざらん. 伊勢. もゆる火に思ひ入にし夏虫は何しか更にとびかへるべき. ︻頭︼﹃六度集経﹄第八云、﹁以レ色為レ火人為二飛蛾一々貧レ火色身、見二焼煮一﹂。 三九人五. 三九人六. うらみ朗 きりぐすいたくな鳴そ秋のよの長き思ひは我ぞまされる. きりぐす. ︵矧恋五︵九天︶・家︵土二四・Ⅲ一二五・竺二四︶・古本﹃業平集﹄︵Ⅲ人九︶︶. 三九人七. ︵副秋上︵真︶藤原忠房・矧村︵喜︶・矧︵三三三︶そせい︶.
(3) 伊 藤 一 男. そせい. 貫之 のね後. れけり後. ながためにあらせる宿かきりぐすよながき人のもとにしもくる く後. 秋風の 吹 つ る 宵 は き り ぐ す 草 村 ご と に 声 み だ る な り. たイ. 三九人人. 三九人九. わがご と く 物 や 悲 し き 萎 ま く ら つ ど へ に 夜 も す が ら な く. ︵矧秋上︵二 五 七 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 三九九〇 よみ人しらず. ︵1忘九・Ⅲ忘九・Ⅲ妄○︶︶. ﹃伊勢集﹄ ︵Ⅲ一四九・一五〇︶に、﹁花のおもし. なべて﹁五条后﹂と申奉るは、開院冬嗣公の御女、仁明帝の后の御. ︵﹃伊勢集﹄. ︻頭︼. 事なり。されど類従本. ろきを折て、式部卿の宮に奉るとて. ふるさとのあれはてにける秋の野に花見がてらにくる人もがな 御かへし. 秋の野にわれまつ虫の云々﹂とあり。この式部卿の宮と申は貞保親王の. ﹃後 撰 ﹄ 秋 上 ︵ 二 五 人 ︶. ︻頭︼. きみ忍ぶ草にやつるゝ故郷はまつ虫のねぞかなしかりける. すゞむし. ︵副秋上︵二〇〇︶よみ人しらず︶. 三九九人. んをおとしたる欺。未考。. 御事也。さればこゝに﹁五条后﹂とあるは誤り欺、但后の御うたの有け. 秋風のやゝ吹しけばきりぐすうべも蓬のやどをかるらし. 素性. わがごとくものやかなしききり︿すくさのやどりに声たえずなく. 三九空 まつむし. ﹃幽遠随筆﹄云、﹁松虫の声は、於風の凛々とひゞきあひたるにたと ︻頭︼. ︻頭︼. へ、古人の名付し也云々﹂。此説よろし。今チンチロリンと鳴を松虫な. ニゝたくの方. ﹃和漢三才図会﹄ に、﹁鳴声如レ振レ鈴言二里里林里々林一﹂とあるは誤. りといふはわろし。また、﹃安着随筆﹄日蔭蔓巻云、﹁猿楽の謡物に、﹃野. ︵1忘五・量二︶︶. こも集 人の妹かるときくまでをみなへしもとごとに鳴すゞ虫の声 ︵1九二・竺四〇・V二七︶︶. ︵第二︵一二〇五︶己出︶. ひぐらし なくひぐらしのこ\はくに人 四〇〇二 夕陰にきなくひぐらしいくそばく日ごとにきけどあかぬ声攣カ ︵矧十︵二重︶・﹃人丸集﹄︵1≡︶︶. 遍昭. 今こんといひて別れしあしたよりおもひくらしの音をのみぞなく. こゝにも ﹃古今﹄ にも﹁へんぜう﹂とみえ、又家集にも入れり。さ. ︵副恋五︵七七一︶・家︵1人・Ⅲ人︶・掛物︵三吉︶忠孝︶. ︻頭︼. 四〇≡. きみ人. 四〇〇一かりにきてのべにぞまどふ鈴虫の声はさやけきしるべなれども. ︵﹃窮恒集﹄. 四〇〇〇. ︵﹃忠見集﹄. 三九九九. れり。チンチロリンと鳴が鈴虫也。猶くはしは ﹃幽遠随筆﹄ にみゆ。 かしながらの息 たまさかにけふあひみれば鈴虫はむつましながら声ぞ聞ゆる. 宮﹄といふあり。﹁誰桧虫の声はりん︿として﹂とみゆ。謡物は古き. 秋の野 の 露 に ぬ れ つ ゝ 誰 く と か 人 ま つ 虫 の こ ゝ ら 鳴 ら む. 物也。澄とす へ し 云 々 ﹂ 。. 三九九二. こんといひしほども過にし秋の野にひとまつ虫の声の悲しさ. ︹三首︺. 三九九三. 秋の野にきやどる人もおもほえず誰をまつむしこゝらなくらん. つらゆき. 三九九四. おきところなき七. ゆふさ れ ば 人 ま つ 虫 の 鳴 な べ に 独 あ る 身 ぞ 恋 ま さ り け る. ︵矧秋上︵二 大 〇 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 三九九五. 瀧つせのなかにたまつむしら波はながるゝ水尾を緒にやぬくらむ. 松虫. ︵卦恋四︵一 大 革 貫 之 ・ 家 ︵ 1 六 二 九 ︶ ︶. 三九九大. 秋の野に我まつむしのなくといはゞをらでねながら花はみてまし. 五条の后. ︻頭︼此うた 、 ﹁ ま つ む し ﹂ を 物 名 に よ め り 。. 三九九七.
(4) 『古今和歌六帖標注』翻刻(二○). るを 二首. すらん後 ひぐらしの声に山のはちかければ鳴つるなべに入日さしけん. つらゆき. に﹁忠孝﹂とあるは誤なるべし∩. 四〇〇四. ﹃拾 遺 ﹄. きく山のちかけれや後. きこゆる後ゆふぐれ後. よみ人しらず. 鯛のこ ゑ も い と な く 鳴 な る は 秋 の ゆ ふ べ に な れ ば な り け り. ︵矧秋上︵二富 ︶ ︶. 四〇〇五. ﹃古 今 ﹄ 恋 五 ︵ 八 〇 五 ︶. ︵同秋下︵四二 〇 ︶ 貫 之 ︶. ︻頭︼. おもふ舌・猿. あき風 の 稲 葉 そ よ ぎ て 吹 な べ に ほ の か に し つ る 鯛 の こ ゑ. くさ後. あはれともうしとも物を思ふときなどかなみだのいとなかるらん 四〇〇六. 貫之. こゑ拾 をり赤. もと方. ひぐらしの鳴つるなべに日は暮ぬとみえしは山の陰にぞ有ける. ︵同秋上︵二 五 三 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 四〇〇七. とき方. うつせみ赤. 札人は 宮 木 ひ く ら し 足 曳 の や ま の や ま 人 よ る と よ む な り. ひこ古∵拾. ︵副秋上︵二 〇 四 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 古 本 ﹃ 猿 丸 集 ﹄ ︵ 1 二 人 ・ Ⅲ 二 九 ︶ ︶. 四〇〇入 も方. ︵同墨けし︵ 喜 一 ︶ ・ 掛 物 名 ︵ 実 七 ︶ ︶. ぞをる赤. またもあらんをりもなかなん鯛のもの思ふ時に鳴つゝあやな. 行蛍くも の 上 ま で い ぬ べ く は 秋 風 ふ く と か り に つ げ こ せ. ほたる. かくしのみあれば物思ひなぐさむと出たちきけばきなくひぐらし. あればわがエ. たゞならん 赤 ︵卦十︵真人 ︶ ・ ﹃ 赤 人 集 ﹄ ︵ 1 二 四 一 ・ Ⅲ 一 三 ︶ ︶. 四〇〇九. 四〇言. 四〇〓 ︵矧秋上︵二五 二 ︶ 業 平 ・ 例 ︵ 人 四 ︶ ︶. つらゆき おしこめもたる七かとぞみる夫. えねば寛ぞ寛. なつの 夜 は と も す 蛍 の む ね の 火 を 賭 し も 絶 た る 玉 と み る 哉. くらき夫. 四〇一二. 友則 る寛. 夕さればほたるよりけにもゆれども光みねばや人のつれなき. ︵対夏二︵三二 大 一 ︶ 忠 峯 ・ 副 ︵ 二 四 ︶ ︶. 四〇一三. ︵副恋二︵五 大 二 ︶ ・ 矧 ︵ 芙 ︶ ・ 矧 ︵ 六 九 ︶ ・ 家 ︵ 三 ︶. 四〇一四. 四〇一五 ︻頭︼. さよふけて我まつ人や今くると驚くまでに照す蛍か 貫之. ひるはなきよるはもえてぞながらふる蛍も蝉も我身なりけり. ﹃続後撰﹄恋四︵九一四︶ 源家長朝臣. しげはる. すみとげんいほたるべくもみえなくになど程もなき身をこがすらん. 蛍. よるはもえひるはをりはへ鳴くらしほたるもせみも身をばはなれず. 四〇一大. 此うた、﹁蛍﹂を物名によめり。. はたおりめ. と新. 秋機おる虫のあるなべにからにしきにもみゆる野べ哉. ︵矧︵喜︶・矧︵九九︶︶. は寛 や寛 する寛・新 の新 おと新 層がねの翔覗を寒みはたおりめくだまく声のきり︿となく. ︻頭︼. 四≡. 四≡. そとほりひめ. こゝに﹁そとほり姫﹂と御名をしるししは、よりどころありてかお. くも. ︵掛秋︵一人○︶貫之・軌跡︵二豆・家︵1三五九︶︶. ︻頭︼. いましはとわびにし物をさゝがにの衣にかけて我をたのむる. かゝり五. ぼつかなし。﹃古今﹄ にはよみ人しらずのうた也。 四〇一九. かく舌∵力・撰. ふんやのあさやす. 秋の野におく白露は玉なれやつらぬき留るくもの糸すぢ. こりたるつゆ新方. ︵第五︵二九五七︶己出︶. 四〇二〇. ﹃後撰﹄秋中︵三〇八︶. あさやす. ︵副秋上︵二二五︶・矧︵三人二︶・矧掛︵芙︶︶. ︻頭︼. 白露に風の吹しくあきの野はつらぬきとめぬ玉ぞちりける. つねならぬ身はさゝがにの糸なれや天つ空なるたのみかくらん. おほえてらこれは誰ぞも世の中にあだなる蝶にみゆる花かは. 四〇三. 四〇二二. いへばえにいはねば更にあやしくも陰なる色のてふにも有かな. てふ. 四〇三二.
(5) 伊 藤 一 男. 四〇二四. ときを方. 冬なれば春べをこひて植し木のみになるまでにかたまつ我ぞ. 木 ごもり方. ︵矧九︵喜五︶ ︶. 窮恒 は舌. ことゝはぬ草木なれどもうれしとや此秋よりはいはでおもはん. けふからは 舌. 四〇二五. ﹃万 葉 ﹄. 四︵七七三︶. 大伴家持. ︵古本集︵1二 七 ・ 二 〇 九 ・ Ⅲ 一 二 大 ・ Ⅲ 二 〇 ・ Ⅳ 望 九 ︶ ︶. ︻頭︼. つらゆき ゆか家. かれは て ぬ 埋 木 あ る を 春 は 猶 花 の た よ り に よ く な と ぞ 思 ふ. アヂサ ヰモロ チ ラ ガ アザムカレケ リ 事不問木尚味狭監諸茅等之練乃村戸二所詐来. 四〇二大. 伊勢. 桜花に ほ ふ と も な く 春 く れ ば な ど か な げ き の 繁 り の み す る. ︵家︵1人四二・ 塁 二 ︶ ︶. 四〇二七. たが為にこれるなげきをうちつけに匂ひもしらぬ我におほする. おなじ. ︵矧春中︵五 五 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 家 ︵ 1 ≡ 一 ・ Ⅲ 一 三 ・ Ⅲ ≡ ︶ ︶. 四〇二人 ︵家︵1〓二・ Ⅲ 一 芸 ・ 竺 芸 ︶ ︶. 今までに な ど か は 花 の 咲 ず し て 四 十 と せ 余 り 年 ぎ り は す る. ︻頭︼此条、本文はいたくあやまれり。いまは蔵本によりておぎなひつ。 四実人. はるぐの数はわすれず有ながら花咲ぬ木を何に植けん. ︵矧雄一︵ 歪 七 ︶ 贈 太 政 大 臣 ・ ﹃ 友 則 集 ﹄ ︵ 五 五 ︶ ︶. 四実九. ︵同かへし︵岩 七 人 ︶ 友 則 ・ 家 ︵ 五 大 ︶ ︶. の字を﹁しをり﹂とよむ。﹁枝折﹂. しをり ﹁宋 ﹂. には. ﹁由. の義也。﹃尚書﹄串頁云、. ︻頭︼此うた 、 本 文 ﹁ は る の ゝ ﹂ と あ り て 下 欠 た り 。. ︻頭︼. ﹁南敷レ土 随 レ 山 刊 レ 木 莫 二 高 山 大 川 一 ﹂ 。 此 文 を 、 ﹃ 漢 書 地 理 志 ﹄. 敷レ土随レ山菜レ木莫二高山大川一︹師古日、﹁莱古刊字、刊、析二其木一以為. 遠江. をりかけエ. 二表記一﹂とみゆ。此師古の注にて、﹁しをり﹂ の義明らか也。. 東路のさやの中山しげくとも君きまさねば面影もせじ. ケル. 大伴坂上女郎. 難波津に咲やこの花冬ごもり今は春べとさくや此はな. 花. ゆきかよふ山の細道いかなればしをりもみえでふみはたゆらむ. 四〇三〇 四〇≡. 四〇三二. ﹃万葉﹄八︵一四三三︶. ︵副序・矧︵六盃︶︶. ︻頭︼. ひさかたの光のどけき春の日にしづ心なく花のちるらん. 友則. 打上佐保能河原之青柳者今者春部登成ホ難類鴨. 四〇三三. つらゆき. よみ人しらず. とみえつゝ新. 行水に乱れて花のちれるをばきえず流るゝ雪かとぞみる. ちれるさくらばな新. ︵同春下︵八田︶・家︵六︶・此うた又此帖さくらの条︵竺突︶重出︶. 四〇三四. ﹃拾遺﹄春︵六五︶. ︵新線︵人三︶・家︵ナシ︶︶. ︻頭︼. おなじ. 梓弓はるの山べをこえくれば道もさりあへず花ぞ散ける. おなじ. ちる花に家路まどひて此里に我はまれにぞ長居しにける. おなじ人. 足引の山路にちれるさくら花きえせぬ春の雪かとぞ見る. 四〇三五. 四〇三大. ︵副春下︵一重・家ナシ︵ナシ︶︶. ﹃古今﹄春下︵一一人︶. つらゆき. 立川のながれてこずはおもほえずみ山がくれの花を見ましや. たに蔵. 四〇三七. ︻頭︼. あさぼらけ下行水は浅けれどふかくぞ花の色はみえける. おなじ. ふく風と谷の水としなかりせば下同. 四〇三人.
(6) 『古今和歌六帖標注』翻刻(二○). 貫之. ︵後春下︵一 三 〇 ︶ 貫 之 ・ 家 ナ シ ︵ ナ シ こ. てふ後. 春くれ ば 咲 と い ふ こ と を ぬ れ 衣 に き す る 斗 の 花 に ぞ 有 け る. 四〇四〇. みつね ︹六首エ︺ ひともこそしれ舌 ける舌 はなみれば心さへこそうつりぬれ色には出じと思ひしものを. ︵同上︵九人︶︶. 四〇三九. に古. ﹃古 今 ﹄ 恋 一 ︵ 五 〇 三 ︶. よみ人しらず. ︵副春下︵云︶ ・ 家 ナ シ ︵ 1 三 三 六 ・ Ⅲ 三 大 〇 ︶ ︶. ︻頭︼. 思ふにはしのぶることぞまけにけるいろには出じとおもひしものを に舌. 四〇四一おきふし て 惜 か ひ な く う つ ゝ に も 夢 に も 花 の 散 を い か に せ ん. みつね. ︵1垂・量一・Ⅲ四〇・Ⅳ三九四︶︶. ﹃新 後 拾 遺 ﹄ 春 下 ︵ 一 三 〇 ︶. ︵古本﹃みつ ね 集 ﹄. ︻頭︼. 我宿の 花 見 が て ら に く る 人 は ち り な ん 後 ぞ 恋 し か る べ き ぺき舌をたづねん舌. かたいかでたづねん. Ⅲ.去・Ⅳ三七四︶︶. 夫. うつゝにはさらにもいはず桜ばな夢にもちるとみえばうからん 四〇四二 わびて新. 夫. ふなをかに花摘人のつみはてゝさして行らんかたやいづくぞ. 山城. ︵副春上︵六七 ︶ み つ ね ︶. 四〇四三 そこはかと. 鷺はい た く な 鳴 そ 匂 ひ が に め で ゝ 我 つ む 花 な ら な く に. ︵新撰︵ナシ︶ ・ 夫 雄 三 岡 ︵ 九 妄 一 ︶ ・ 古 本 ﹃ み つ ね 集 ﹄ ︵ 1 二 九 ・ Ⅲ 三 七 うつり集. 四〇四四. そせい. ︵1九人・Ⅲ二・Ⅲ二・Ⅳ三男・V三三︶︶. ﹃後撰 ﹄ 春 上 ︵ 二 八 ︶. ︵﹃窮恒集﹄. ︻頭︼. 窮恒. ︵古本集︵三 言 ・ Ⅲ 三 ・ Ⅲ 完 ・ Ⅳ 三 大 七 ︶ ︶ ばや舌 あやにくに舌. あやなく舌. をしめども花のちるらん人にくゝ物をもいはで見るべかりける. はなみれ ば う つ る 心 は 色 に 出 て あ だ に は あ や な 人 に し ら る ゝ. はるくれば 舌. 梅の花をればこぼれぬわが袖ににほひがうつせいへづとにせん. 四〇望. 四〇実. ︵同︵1壷一・ 量 二 ・ Ⅲ 四 一 ・ Ⅳ 三 九 五 ︶ ︶. みつね. 四〇望. 久堅の空もくもらでふる雪は風にちりくる花にぞ有ける. こひしくはいかにせよとかかく斗あだなる花のもとにねぬらむ. ︵同︵土二四・Ⅳ三宝︶・付春下︵≡二︶︶. 四〇突. おなじ 塵ヲカヌ みるm 年を経て花の鏡となる水はちりかゝるをやくもるといふらん. 伊勢. 四〇実. ︵副春上︵革・矧︵五重・叶︵三三︶・家︵−九七・Ⅲ九九・Ⅲ九七︶︶. 素性. 四〇五〇 はるごとに花の匂ひはありなめどあひみんことぞ命なりける. もと古けと∪ 吹風にあつらへつくる物ならば此一枝はよきよといはまし. ︵同下︵九七︶よみ人しらず︶. さかり舌は舌り⊥. 四〇空. をしと思ふ心ぞ糸によられなん散花ごとにぬきてとむべく. そせい. 此うた、﹃俊頼口伝﹄ には作者黒主とあり。. ︵同︵九九︶・﹃素性集﹄︵1実・墨ハ︶・団︵≡・要︶︶. ︻頭︼. は舌・家とゞめん古∵家 四〇五二. ﹃古今﹄春下︵一三二︶. みつね. ︵同︵云︶・矧掛︵蓋︶・家︵三大・Ⅲ一︶︶. ︻頭︼. とゞむべき物とはなしにはかなくもちる花ごとにたぐふこゝろか. 木づたへばおのが羽風にちる花を誰におふせてこゝら鳴らん. 素性 はるたてば舌・寛・新・家 は新 花の木も今はほり植じあぢきなく移ろふ色に人習ひけり. ︵同︵言九︶・家︵1妄・具︶・鷺の条︵竺九九︶重出︶. 四〇五三. 四〇富. ﹃拾遺﹄雑賀︵一一人六︶よみ人しらず. ︵同︵九二︶・矧︵七︶・矧矧︵七︶・家言・Ⅲ二︶︶. ︻頭︼. なりてかざゝん 拾. はなの色をあらはにめでば色めきぬいざくらやみに折てとりてん. おなじ あだ 拾. はなの木はまがき近くは植て見じ下同. 四〇五五.
(7) 伊 藤 一 男. 貫之. また舌. しかなく家. 花のご と よ の 常 な ら ば 過 し て し 昔 は 今 も か へ り き な ま し. ︵拾物名︵三 五 五 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 四〇五大 ︵副春下︵九 人 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 秋花 やど家. いせ は家. 見る人 も な き 野 べ な れ ば 色 ご と に 外 へ 移 ろ ふ 花 に ぞ 有 け る. めつゝぞ篠∵家. もをし続. 宿もせに 植 な ら べ て ぞ 我 は み る ま ね く を 花 に 人 や 留 る と. ︵家︵1妄四︶︶. 四〇五七. 四〇芙. 紅葉. 人和. いもか 袖 巻 も く 山 の 朝 ぎ り に 匂 ふ も み ぢ の 散 ま く を し も. つゆ方・続. ︵矧秋中︵二人 九 ︶ ・ 家 ︵ 1 二 四 一 ・ Ⅲ 二 四 二 ・ Ⅲ 二 四 一 ︶ ︶. 四〇五九. 此う た 、 ﹃ 万 葉 ﹄. に﹁巻来山﹂とありて. ﹁マキキノヤマ﹂と訓した. ︵矧十︵二重︶・楓矧掛秋下︵四〇〇︶よみ人しらず・対雄二山︵人天人︶よみ人 しらず︶. ︻頭︼. 四〇盃. もいまよりはもみぢながらにときはならなん 後 唐にしきたつたの山のもみぢばはくれなゐながらときはなりけり. はこのもかのもに後. 山風のふきのまに︿もみぢばもおのがちり︿ちりぬべら也. ︵矧秋下︵三人五︶貫之︶. 四〇六五. ﹃窮恒集﹄ ︵Ⅳ人七・Ⅴ一九六︶. ︵同︵四〇六︶よみ人しらず︶. ︻頭︼. ともにわれかへる山路のもみぢばのおのがちり︿わかるべらなり. うちむれていざわぎも子が鏡山越て紅葉のちらんかげみむ. ︵畠三︶︶. もみぢ葉の散しく時は行かよふ跡だにみえぬ山路なりけり. ︵﹃貫之集﹄. ナシ賞 とも賞 吹風にちりぬと思ふをもみぢばのながるゝ瀧のもとにおつらん. ︵同︵四〇五︶貫之︶. 四〇六大. 四〇歪. 四〇天. つらゆき. 足引の山かき曇りしぐるれど紅葉ばかりぞ照まさりける. ︵風冬︵七空︶貫之・矧冬︵云三︶・家︵1八大︶︶. 四〇六九. ︵第二︵八人一︶己出︶. ﹃玉葉﹄秋下︵八〇八︶. 立田川秋にしなれば山近みながるゝ水も紅葉しにけり. 四〇七四 唐衣たつたの山のもみぢばゝはたものもなき錦なりけり. おなじ人. 水底に影しうつればもみぢばの色も深くやなりまさるらむ. とぞみる家. ︵矧刊秋下︵芙一︶・家︵1二大︶︶. 四〇七三. ︵矧秋下︵四垂︶. 四〇七二. ︵卦冬︵人七七︶・家︵1三大〇︶︶. 貫之 の七 四〇七一山ちかき所ならずは行水も紅葉せりとぞおどろかれまし. ︵掛冬︵二三︶貫之・家︵1萱二︶︶. も拾 ながれくるもみぢばみれば唐錦瀧の糸しておれるなりけり. ︻頭︼. つらゆき. 四〇吉. るはわろし。思ふに﹁巻牟来山﹂と有て、こゝのごとく訓べきを、﹁牟﹂. ︹十一首︺. もみぢばゝてりて見ゆれど足引の山はくもりてしぐれこそふれ. 貫之. い童. 色もま だ み え ぬ 紅 葉 は 足 引 の 山 水 よ り や 流 れ き つ ら ん. かも 重. 文字をおとし た る よ り よ み あ や ま れ る な ら ん 。. 四〇六〇 ︵劃︵大空︶︶. 四〇六一もみぢ葉 の な が る ゝ 時 は 立 田 河 み な と よ り こ そ 秋 は ゆ く ら め. ﹃古 今 ﹄ 秋 下 ︵ 三 一 一 ︶. ︵対秋六︹九 月 尽 ︺ ︵ 六 三 重 ・ ﹃ 貫 之 集 ﹄ ︵ 二 三 人 ︶ ︶. ︻頭︼. 心とて ち ら ん だ に こ そ を し か ら め な ど か 紅 葉 を 風 の 吹 ら む. に拾∴貰. としごとにもみぢばながす立田川みなとや秋のとまりなるらん 四〇六二. 見る人 も な く て ち り ぬ る お く 山 の 紅 葉 は よ る の 錦 な り け り. ︵掛秋︵二〇 九 ︶ ・ ﹃ 貫 之 集 ﹄ ︵ 1 二 芙 ︶ ︶. 四〇六三. ︵副秋下︵二 九 七 ︶ 貫 之 ・ 矧 掛 ︵ 人 二 ︶ ・ 卦 卦 ︵ 三 〇 ︶ ・ 矧 ︵ 三 大 ︶ ・ 叶 ︵ 童 ︶.
(8) 『古今和歌六帖標注』翻刻(二○). ﹃後 撰 ﹄ 秋 下 ︵ 三 人 三 ︶. ︵1二五九・Ⅲ二大五︶︶. よみ人しらず. ︵後秋下︵三 人 六 ︶ 貫 之 ・ 類 従 木 ﹃ 家 持 集 ﹄. ︻頭︼. 七︵一一二九人︶. ハ. ク. モノ、シロキアサギヌ. 唐衣たつたの山のもみぢ葉はものおもふ人のたもとなりけり ﹃万葉﹄. ︵第二︵亭豆 己 出 ︶. もる山の 峯 の 紅 葉 も ち り に 烏 は か な き 色 の を し く も 有 哉. 近江 は夫. 秋風の吹 に し 日 よ り 音 羽 山 み ね の 梢 も い ろ つ き に け り. おなじ. チナニハモヒ ト ハ イ プ ト モ オ リ ツ ガ ム ワ ガ. 四〇蓋. 四〇芙 ︵卦雄三︵二 二 空 ︶ 貫 之 ・ 対 冬 一 落 葉 ︵ 盃 三 〇 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 千名. のはし書に﹁もみぢばをといふ五文字を句のかしらに置て. 四〇人二. 近江. いろつき舌. 白露も時雨もいたくもる山は下葉残らず紅葉しにけり. 此うた、こゝに﹁忠みね﹂とあるはわろし。﹃古今﹄ にも﹃朗詠﹄. ︵古秋下︵二六〇︶・﹃貫之集﹄︵1七人九︶・矧︵三〇五︶︶. ︻頭︼. にも﹁貫之﹂とみえ、又集にもあり。. 人和 人錐云織四 次〇 我人 二三 十物白 秋麻 風衣にさほ山よりやちりきつる色みえぬべき日陰尋ねて. おそくとく色付秋のもみぢばゝおくれ先だつ露や置らむ. 友則. あだなりと我はみなくにもみぢ葉を色のかはれる秋しなければ. 四〇人五. ︵矧秋下︵三九〇︶よみ人しらず︶. 四〇人四. やま後. ︵同︵三人一︶元方︶. 四〇八人. むねゆき や家. つれもなく成ゆく人のことのはぞ秋より先の紅葉なりける. 是別. もみぢばの流れざりせば龍田河水の秋をば誰かしらまし. 人和. ︵副恋五︵七人人︶・叶︵突︶・家︵二︶︶. 四〇人七. ︵同︵四一人︶興風・家︵土人・六一・Ⅲ三︶. 木の葉ちるうらに波たつ秋なれば紅葉に花も咲まがひけり. ﹃新古今﹄哀傷︵七五七︶ 僧正遍昭. ︻頭︼. ﹃玉 葉 ﹄. ︻頭︼. つ家. ︵同秋下︵三〇二︶・家︵一人︶︶. 人まろ 人和. 立田河もみぢばながる神なびの三室の山に時雨ふるらし. 此うた、こゝをはじめていづれの集にも、みな﹁立田川﹂とあり。. の左往に﹁飛鳥河﹂とある、正し。﹁立田川﹂. にては、地理、更にかなはず。﹃万葉﹄十三︵三二二七︶長歌に、﹁甘嘗備. みなあやまれり。﹃古今﹄. ︻頭︼. ︵三三︶・¶人丸集﹄ ︵土七人・Ⅲ一大〇・竺六二︶︶. ︵同︵二人四︶よみ人しらず・掛冬︵二重人丸・対︵二富︶・新線︵七人︶・針鼠. 四〇九〇. と家. すゑの露もとのしづくやよの中のおくれさきだつためしなるらん. ︵Ⅰ二三・Ⅲ一二一・Ⅳ・Ⅴ五七︶. 四〇八大. よめる﹂とあり。契沖云、﹁此五文字をおけりといふこと、何に有てか. 立とまりみてをわたらんもみぢばゝ雨とふるとも水は増らじ. みつね. こと書にせ ら れ け ん 、 お ぼ つ か な し ﹂ 。. 四〇七七. 氷魚ヲカヌ. ︵副秋下︵三〇 五 ︶ ・ 叶 ︵ 二 七 ︶ ・ 家 ︵ 1 三 四 ・ Ⅲ 一 三 五 ・ Ⅲ ≡ ・ Ⅳ 実 人 ・ V 九 五 ︶ ︶. たき家. 秋のよの長居をやせんはかなくて紅葉の陰にひをくらしつゝ. あじろぎに 家. 四〇七人 あき家. 風にち る 木 々 の 紅 葉 は 後 つ ひ に 秋 の 水 こ そ 落 し は て け れ. ︵家︵1二三・ 竺 二 〇 ・ Ⅳ 実 九 ・ V 萱 二 ︶ ︶. 四〇七九. ﹃窮 恒 集 ﹄. ︵同︵三一四・ Ⅲ 一 三 七 ・ Ⅲ 二 〇 一 ・ Ⅳ 望 〇 ・ V 九 大 ︶ ︶. ︻頭︼. かぜ吹 ば お つ る も み ぢ は 水 清 み ち ら ぬ 陰 さ へ 底 に み え つ ゝ. 風にちるきしのもみぢは後つひにたきの水こそおとしはてつれ 四〇人○. ︵副秋下︵三 〇 四 ︶ み つ ね ︶. 風ふくごとにものおもふかな家 ふかぬ風にもイ. 四〇八一をしめど も つ ひ に 散 ぬ る 紅 葉 故 ふ る 雨 風 に 物 を こ そ 思 へ ︵家︵1九四・ Ⅲ 垂 ・ Ⅳ 妄 五 ・ V 二 九 ︶ ︶. たゞみね.
(9) 伊 藤 一 男. 乃三諸乃神之帯為明日香之河之水尾速云云﹂。また本書第二帖︵八五二︶ 山の、つたに も 、. 色付にけり人. ﹃玉かつま﹄等にみえたり。. 飛鳥川もみぢばながるかつらきややまには今ぞしくれふるらし ともみゆ。猶 此 う た の 事 、 ﹃ 余 材 抄 ﹄ きなきし方・人. なふりそね方. ︵卦十︵二義︶・矧秋下︵妄九︶よみ人しらず・卦秋下︵七九二︶赤人・﹃家持集﹄. 塁かりがねの鳴誉なべに唐衣たつたの山は紅葉 ㍗ ︵三三〇・Ⅲ忘四︶︶. ず方. 大津皇子. たてもなくぬきもさだめぬをとめらがおれる紅葉に霜ふるなゆめ. ︵1垂ハ・Ⅲ二 四 四 ︶ ・ ﹃ 人 丸 集 ﹄. 四〇空. ﹃懐風 藻 ﹄. ︵同人︵三三 ︶ 大 津 皇 子 ︶. ︻頭︼. せきを. 天紙風筆画 二 雲 鶴 一 山 機 霜 抒 織 二 木 菓 一 ﹃古今﹄秋 下 ︵ 二 九 一 ︶. 奈良の御門 み古∵持. さほ山 の 件 の も み ぢ 散 ぬ べ き よ る さ へ 見 よ と 照 す 月 影. はゝそ. 霜のたて露のぬきこそよわからしやまのにしきのおればかつちる. 四〇九二. ︵副秋下︵二人一︶よみ人しらず・前掛︵吉︶・矧恋二︵二妻︶信明・﹃家持集﹄ ︵土人四・Ⅲ二三 二 ︶ ︶. ︻頭︼此うた、﹃万代集﹄に﹁信明﹂とあるは誤也。今按ずるに、﹃信明集﹄ ︵九︶に、. さほ山のはゝその紅葉ちりにけり恋しき人をまつとせしまに. 方. をの. 方・新・夫. 方・新・夫. 式部卿宇合︹藤原淡海公男︺ やまぢ. 山城の岩田の森の林原見つゝや逼らむ. しな. といふうたみゆ。﹃万代﹄には、此うたをふとうつしあやまれりとみゆ。. 四室. ︵矧九︵妻一〇︶・矧副雑中︵衰九︶・﹃伊勢集﹄︵1四〇〇・晶〇四・Ⅲ四蔓・対秋 六︵六〇六三︶︶. これのり. たつた山 新方・夫. さほ山の林の色はうすけれど秋は深くも成にけるかな. 田の神社はあるにや﹂. 四〇九四. 舌・新方・友・夫. ︵第一︵一人三︶己出︶. けさはなたちそ. ︵副秋下︵二大六︶よみ人しらず・抑卦︵≡二︶・﹃友則集﹄ ︵解題︶・夫秋六. まゆみ. 引ふせてみれどあかぬは紅にぬれるまゆみのもみぢなりけり. 貫之. うつろふも嬉しかりけり我為に深き真弓の色をみすれば. ︵六〇四二︶︶. 四〇九大. 四〇九七. ︻頭︼寛仁元年十月二日﹃左経記﹄云、﹁鰐傲一腰、赤漆弓一張云云㌔. かへで はなし方 我宿にもみづるかへで見るごとに妹をかけつゝ恋ぬ日ぞなき. ﹃尺素往来﹄ 云、﹁節巻重藤塗龍夫十所藤赤漆黒漆云云﹂。. 四〇九人. 四〇九九. たゞふさ 川夫 吉野山岸のもみぢし心あらばまれのみゆきを色かへでまて. そせい 楓ヲカヌ いまさらに心はかへでよはへんといひしことばにあざむかれつゝ. ︵封入︵一大二三︶大伴田村大娘︶. 四一〇〇. ﹃拾遺﹄雑秋︵一一二八︶小一条太政大臣. ︵対秋六紅葉︵六二七七︶︶. ︻頭︼. をぐら山みねのもみぢば心あらば今ひとたびのみゆきまたなん. 未勘 四一〇一こもち山若かへるでのもみづまでねんと思ふを妹はいかにぞ. 又ねんとわは思ふ汝はあとか思ふ ︹本︺ ︻頭︼. にても. ﹃和名抄﹄木類云、﹁﹃楊氏漢語抄﹄云、難冠木︹﹃弁色立成﹄ 云、加. ︻頭︼契沖云 、 ﹁ ﹃ 神 名 帳 ﹄. 比留掟乃木︺﹂。. に、宇治郡山科神社、久世郡石田神社とみゆ。. しかれば、山科はまづは宇治郡なれど、久世郡にもかゝりて、そこに右. 舌・新・友・.
(10) 『古今和歌六帖標注』翻刻(二○). 四一〇二. 貫ま 之つ ︹ぞ 六拾 首・ ︺新・家 於 べの や拾・新・家 いくよ 経 し 磯 の 於 ぞ も 昔 よ り 立 よ る 波 ぞ 数 は し る ら ん を新. 色のみ ぞ 増 る べ ら な る 磯 の 松 か げ み る 水 も み ど り な り け り. ︵掛雑賀︵≡九 ︶ ・ 謝 掛 ︵ 三 五 九 ︶ ・ 家 ︵ Ⅰ 六 四 ︶ ︶. 四一〇三. われの み や 陰 と は た の む し ら 波 も 絶 ず 立 よ る 岸 の 姫 桧. ︵対雑入水︵一 二 五 言 ︶ 貫 之 ・ 家 ︵ Ⅰ 七 五 ︶ ︶. 四一〇四 ︵Ⅰ二八︶︶. も家ぞ家 る家 花の色はちらぬ間ばかり故郷につねには枚のみどりなりけり. ︵﹃貫之集﹄. 四一〇五. 天慶 六 年 ﹃ 日 本 紀 克 宴 歌 ﹄. 藤原朝臣師ヂ. ︵六四︶. ︵矧春上︵四 三 ︶ 藤 原 雅 正 ・ ﹃ 貫 之 集 ﹄ ︵ Ⅰ 三 天 ︶ ︶. ︻頭︼. 得聖徳太 子 ざり家 よの中に久しき物は雪のうちにもとの色かへぬ桧にぞ有ける. 佐支珂保敷波奈乎者於幾弓登与止美己万津ホ者見方須伊呂那賀利介里 四一〇六 ︵ナシ︶︶. 大原や を し ほ の 山 の 小 桧 原 は や 小 高 か れ 千 世 の 陰 み ん. ︵﹃貫之集﹄. 四一〇七. 友則 うちは へ て 陰 と ぞ 頼 む 峯 の 松 色 ど る 秋 の 風 に う つ る な. ︵第二︵八四〇 ︶ 己 出 ︶. 四一〇八. ふかみどり常磐の桧のかげにゐてうつろふ花をよそにこそみめ. ︵矧秋下︵三七四︶よみ人しらず・﹃家持集﹄︵Ⅰ一仝丁Ⅱ二≡︶・家︵二〇︶︶. 四一〇 九. 興風. 春深き色 に も 有 哉 住 の 江 の そ こ も 緑 に み ゆ る は ま 於. としゆき. ︵矧春上︵四 二 ︶ 坂 上 是 則 ・ 家 ︵ 八 ︶ ・ 珊 ︵ ≡ ︶ ︶. れ後・家. 四〓○. ︵同春下︵ ≡ ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 播磨. 四〓一たれをかも知る人にせん高砂の桧も昔の友ならなくに ︵副雑上︵九〇 九 ︶ ・ 掛 掛 ︵ 二 〇 五 ︶ ・ 家 ︵ Ⅰ 五 二 ・ Ⅱ 天 ︶ ・ 阻 ︵ 七 四 〇 ︶ ・ 珊 ︵ 一 〇 八 ︶ \. ︻頭︼. ﹃土佐日記﹄ ︵四六︶. 四〓二. 我せこがつかひこんかと出立しこの松がえをけふか過なん. いま見てぞ身をばしりぬる住江のまつよりさきにわれはへにけり はら万 ︵矧九︵一大七四︶︶. 人まろ うつきしの松なれや古・家音ヲカ又. かへ つらゆき まつ家 く家 いろかへぬかへの菓のみぞ秋なれど紅葉すること習はぎりける. ︵副恋三︵六七一︶よみ人しらず・家︵Ⅱ三五・エ三五二︶︶. 四≡一風ふけば浪こす磯のそなれ桧ねにあらはれてなきぬべら也. 四〓四. ︵家︵Ⅰ六九一・Ⅱ七六︶︶. ﹃論語﹄子苧篇云、﹁子日、歳寒然後知二松柏之後凋一也﹂。. 放かへのときはに似べきこゝろかはみだれん恋もあやなかりけり. ︻頭︼ 四〓五. たけ 家持 の万かそ万・夫 我宿のいさゝむら竹ふく風に音のさやけき此ゆふべかな 四〓大. 清正. つらゆき はな家 ちよもたる竹の生たる宿なれば千種の物はものならなくに. ︵矧十九︵四二九一︶・対雑十︵≡六一︶よみ人しらず︶. も万・夫. 四〓七. ﹃後撰﹄賀︵一三八二︶. ︵家︵Ⅰ三五〇︶︶. ︻頭︼. おなじ み家 もみぢする草木にも似ぬ竹のはぞかはらぬ物のためしなりける. ︵風冬︵董︵︶・家︵Ⅰ五九︶︶. 三吉野の山より雪はふりくれどいつともわかぬ我やどの竹. おなじ. きみがためうつしてうゝるくれ竹にちよもこもれるこゝちこそすれ. 四〓八. 四〓九. ︵家︵Ⅰ二七七︶ノ. 窮恒.
(11) 伊 藤 一 男. 四一二〇. こ舌・イ. 今更になにおひいづらんたけのねのうきふし繁きよとはしらずや. ︵副雑下︵九五 七 ︶ ︶. 節ヲカヌ. うきふし も あ ら じ と ぞ 思 ふ 呉 竹 の よ を ば 悲 し と 思 ひ に し か ば. 伊勢 のをとると家. 竹の葉に 降 か ゝ か ら な ん 梅 の 花 雪 の 中 な る に ほ ひ と み る へ く. たかんな. ︵矧副冬︵云 五 ︶ 兼 輔 ・ 阻 ︵ 四 三 四 ︶ ・ ﹃ 兼 輔 集 ﹄ ︵ Ⅲ 歪 ・ Ⅲ 四 二 ・ Ⅳ 塁 ︶. そせい ふ新 ・ 朗 くれ新・朗∴果 四一二二 時 雨 す る 音 は す れ ど も な よ 竹 の な ど よ と ゝ も に 色 も か は ら ぬ. 四一三. は集. 四≡二. 此うた、類従本には、﹁雪の中のをほると見るべく﹂とあり。さに. ︵家︵1六三・ 具 五 ・ Ⅲ 六 二 ︶ ︶. ︻頭︼ ては、孟宗 の ふ る こ と を よ め る や う に 聞 ゆ 。. ﹃楚国先賢伝﹄云、﹁孟宗字恭武、至孝、母好食レ挙、宗入二林中一哀号方. 梅 四一 二 五. つらゆき. そでたれていざ我そのへ鷺の木づたひ散す梅の花見に. 此の う た 、 ﹁ た か ん な ﹂ を 物 の 名 に よ め り. 鷺のし だ か ん な か に う め の 花 ち り の こ ら な ん 春 の か た み に. 掌. レ冬為レ之出 、 因 以 供 養 時 、 人 骨 以 為 二 孝 感 所 一 レ 致 ﹂ 。. 四一二四 ︻頭︼. に方∵拾む拾. ヨ. ノ. アケム. ︹下同︺. ﹃万葉 ﹄ 十 ︵ 一 人 七 三 ︶. カモ コ ノ. ウグヒスノ. ろもそめて後. ︵矧十九︵四二七七︶藤原永手朝臣・掛春︵二人︶よみ人しらず・﹃赤人集﹄︵ナシ︶︶ ︻頭︼. イツシ. 冬嗣公. 開院太政大臣 なほざりに思ひつる物を梅の花こきかに我やことししみなん. をり後. 何時鴨此夜之 将 明 鷲 之. 四一二大. 源常. 東三条右大臣 鷺の笠 に ぬ ふ て ふ 梅 の 花 を り て か ざ ゝ ん 老 か く る や と. ︵矧春上︵一大︶ ︶. 四一二七. ︵第二︵一四〇 四 ︶ 己 出 ︶. 四一二人. つらゆき. ぬらん舌. くるとあくとめがれぬ物を梅の花いつの人間に移ろひにけん. ﹃新後拾﹄春下︵一一人︶ 藤原実方朝臣. ︵副春上︵塁︶. ︻頭︼. 今年より春しり初る梅のはな散てふことは習はぎらなん. おなじ人 といふ舌. くるとあくとみてもめがれぬ池水の花のかゞみのはるのおもかけ. 四一二九. にほふはるぺ古山城. ︵同︵実︶・前掛︵三七︶︶. みゆ風・家. 梅の花咲ぬる時はくらぶ山やみに越れどしるくぞ有ける もしらず家・夫. うめのはなさくとしらずや三吉野の山に友まつ雪のふるらん. ︵同︵三九︶︶. 四一三〇. 四一≡. ﹃後撰﹄冬︵四七一︶. つらゆき. ︵風春上︵盃︶・対春三︵六三九︶・家︵1六〇︶︶. ︻頭︼. しみ家. ふりそめて友まつ雪はぬば玉のわがくろかみのかはるなりけり. 貫之. 梅が香のかぎりなければをる人の手にも袖にも散にける哉. の家. み家. わが宿に有といひながら梅の花哀と思ふにあく時もなし. ︵家︵1二〇六︶︶. 四一三二. 竺三二. おなじ の拾・家. かずをしるらめ拾. 梅がえにふりかゝりてぞ白雪も花のたよりにをらるべらなる. ︵家︵1二一九︶︶. 四一三四. おなし. かずはしるらめ家. かぞふればおぼつかなきを我宿の梅こそ春のしるべなりけれ. ど家. ︵掛春︵一三︶・家︵1喜︶. 四一三五. 窮恒. 春の夜の闇はあやなし梅の花色こそみえね香やはかくるゝ. ︵同雑春︵一〇三・家︵量ハ︶︶. 四一三六. 10.
(12) 『古今和歌六帖標注』翻刻(二○). たわゝ新. いづれをかわきてをらましうめの花枝もとをゝにふれる白雪. おなじ. ︵古春上︵四一 ︶ ・ 新 撰 ︵ 三 ︶ ・ 金 玉 ︵ 六 ︶ ・ 朗 ︵ 二 人 ︶ ︶. 四一三七. ﹃窮 恒 集 ﹄. ︵Ⅲ二八七・Ⅳ二一四・Ⅴ三一七︶. ︵軌跡春上︵三 四 ︶ ・ 古 本 集 ︵ 1 二 四 ・ 塁 一 ・ Ⅲ 二 二 ・ Ⅳ 三 七 一 ︶ ︶. ︻頭︼. おなじ. ふる雪 に 色 も ま が ひ ぬ 梅 の 花 か に こ そ に た る 物 な か り け れ. は拾. 梅がえに雪のふれゝばいづれをかはなとはわきて折てかざゝん. 四一三人. おなじ. 香をと め て 誰 を ら ざ ら ん う め の 花 あ や な ゝ 霞 立 な か く し そ. なし拾. ︵掛春︵壷・ 家 ︵ 1 人 九 ・ Ⅲ 完 九 ・ Ⅲ 喜 ・ Ⅳ 妻 ・ V 二 二 ︶ ︶. 四一三九. ﹃曽 丹 集 ﹄. ︵Ⅰ五三五︶. 順朝臣のうた. ︵同︵一大︶・ 矧 ︵ 九 五 ︶ ・ 叶 ︵ 二 二 ︶ ・ 家 ︵ 1 人 五 ・ Ⅲ 二 〇 〇 ・ Ⅲ ∃ ・ Ⅳ 三 〇 三 ︶ ︶. ︻頭︼. おなじ. 香をとめて鷺はきぬたな引てかくすかひなし春のかすみは. じ古本. おなじ を古本. 梅の花 咲 に け ら し な 今 年 よ り 万 代 ふ べ き 春 に あ は ん と みる古本. 素性. うめの花をればこぼれぬ我袖に匂㌦っっせ家づとにせん. ひはうつれ家. ︵副春上︵四〇 ︶ ・ 古 本 集 ︵ 三 二 五 ・ Ⅲ 一 三 ・ Ⅲ 二 五 九 ・ Ⅳ 三 大 〇 ︶ ︶. 月夜にはそれともみえず梅の花かを尋てぞしるべかりける. 四一四〇. 竺竺. 四季. ︵矧春上︵二 人 ︶ ・ 家 ︵ 1 二 三 ・ Ⅲ 垂 ︶. おなじ. 四垂一散と見てあるべき物を梅の花うたて匂ひの袖にとまれる. ﹃古事記﹄雄略記云、﹁宇多良物一ム王子︹宇多良之字以音︺。又﹃万. モノノクマフミコ. ︵副春上︵塁 ・ 凰 ︵ 三 ︶ ・ 前 方 ︵ 三 ︶ ・ 家 ︵ 1 三 ・ Ⅲ 三 ︶ ︶. ︻頭︼. 葉﹄十一︵二 四 六 四 ︶. 見. 欲宇多手比日. エフヅキノサヤニモ ミユズ クモガクレミマクノホシキウ タ テ コノコロ. 若月清不見雲隠. また、﹃新撰万葉﹄ ︵三︶には、﹁別様﹂を﹁りタテ﹂とよめり。よのつね. ならぬ香の、袖にとまれりといふ意なり。. よそにのみ哀とぞ見し梅の花あかぬ色香は折てなりけり. 坂上郎女. 笠沙弥. 盃に梅の花うけて思ふどちのみての後はちりぬともよし. ︵同︵三七︶・家︵1二・Ⅲ三人︶︶. 四一四四. 囚一塁. ︵封入︵一大票︶・対春三︵六大三︶︶. ﹃万葉﹄ 五︵八二一︶. きみならで誰にか見せんうめの花色をもかをもしる人ぞしる. 友則. ︵矧副春上︵六五︶・矧春上︵喜︶・粛︵ナシ︶︶. 思ひ出て見に来ざりせば梅の花誰に匂ひのかを移さまし. いせ. ア ヲ ヤ ナ ギ ウ メ ト ノ ハ ナ ヲ ヲ リ カ ザ シ 阿乎夜奈義烏梅等能波奈乎遠理可射之 ︹下同︺. ︻頭︼. 竺実. 四一望. ︵副春上︵三人︶・矧︵喜︶・家︵三︶︶. ウグヒス ノ コックヒ. チラス. ウメノハナ. ︻頭︼此うた、﹃信明集﹄︵Ⅰ一〇〇・Ⅲ五二︶にもみゆ。あやまりなるべし。 のあけん方 いつしかも此夜あけなん鷺の木伝ひちらす梅の花みん 四一男. ︵矧十︵一人七三︶・掛春︵ナシ︶・﹃赤人集﹄︵土盃・墨ハ︶︶. ザ ワガソノニ. ﹃万葉﹄十九︵四二七七︶ 藤原永手朝臣. ソデクレテ ィ. ︻頭︼. ふイ 我やどの梅のそのえに風ふけばにほひはよそに成やしぬらん. 袖垂而伊射吾苑ホ鷲乃木伝令落梅花見ホ 四一男. 大ともの村かみ ︹伝未詳︺ さくらばな夫十二. 宣長云、﹁字音をしるす時には、﹁こうばい﹂と書べけれど、つねに. こうばい. ︵封入︵一四三七︶・対春三︵大栗︶・又雑十三里︵要〇二︶︶. 書霞墓日の里の梅の花独断攣㍑こすなゆめ. ︻頭︼. ミ ニ. 11.
(13) 伊 藤 一 男. は. ﹁こを ば い ﹂ と 書 べ し 。 ﹃ 拾 遺 ﹄. めるを澄とす べ し ﹂ 。 つゝ賞. ︵三五四︶の. 公. うへにはかよふぺらなり. 公. ﹁こをばいかでか﹂とよ. にほひぬる新. 四妄一雪とのみあやまたれしを梅の花紅にさへかよひけるかな のほどは遠けれど. ︵矧刊春上︵ 吾 ︶ 清 原 元 輔 ・ ﹃ 貫 之 集 ﹄ ︵ 1 三 五 大 ︶ ︶. ︵1三︶︶. 空室一くれなゐと雪とは遠き色なれど梅の花には猶通ひけり ︵﹃公忠集﹄. 貫之. 空軍一紅に色をばかへて梅の花香ぞことぐに匂はぎりける. にもあれば、﹃後撰﹄に﹁みつね﹂. ︵矧春上︵四四 ︶ み つ ね ・ 家 ︵ 1 三 大 六 ︶ ︵ ﹃ 若 集 ﹄ 1 二 三 三 ・ Ⅲ 室 ・ Ⅲ 二 五 七 ︶ ︶. ︻頭︼此うた 、 こ ゝ に も 、 又 ﹃ 貫 之 集 ﹄ つく拾. とあるは誤な る べ し 。. ︵掛物名︵三 富 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 柳. ︵人三︶︶. ︵第四︵二二大 三 ︶ 己 出 ︶. はるごと に た え せ ぬ も の は 青 柳 の 風 に く り 出 す 糸 に ぞ 有 け る. みだるゝ代∴貰. 糸をのみ た え ず よ り 出 す 青 柳 を 年 の を 長 き し る し と ぞ 思 ふ. ︵﹃顕宗紀﹄. いなむし ろ 河 そ ひ 柳 水 ゆ け ば お き ふ し す れ ど そ の ね 絶 せ ず. なびきおきたちそのねはうせず紀. 四蓋鷺の巣くへる枝を折‰ばいかでかうまんとすらん. 四妄五. 四三大. 四妄七. 此う た 、 類 従 本 に は 、. ︵付春上︵妄 一 ︶ ・ ﹃ 貫 之 集 ﹄ ︵ 1 二 人 二 ︶ ︶. ︻頭︼. はるごとにたえせぬものは年をへて風によらるゝあをやぎのいと. 青柳の枝 に か ゝ れ る 白 露 を 糸 も て ぬ け る 玉 か と ぞ 見 る. つらゆき こも家はるさめは新・朗・家二号. ︵風春中︵哀 ︶ ・ ﹃ 貫 之 集 ﹄ ︵ 1 九 人 ︶ ︶. よる人も な き 青 柳 の 糸 な れ ば ふ き く る 風 に か つ み だ れ つ ゝ. とあり。. 四三人. 四妄九. 此うた、﹁貫之﹂とあるはわろし。此丁の左に﹁伊勢﹂とある、よ. ︵新勅春上︵二三︶伊勢・朗︵八大︶・亭︵一︶・﹃伊勢集﹄︵1昌一・Ⅲ岩五・Ⅲ岩○︶・ 什︵三▲︶︶. ︻頭︼. ちり続. 四一大〇 春雨のふりそめしより青柳の糸のはなだそ色増りける. みつね. にすゑなはの歌とせるも誤りなり。. ろし。異本﹃伊勢集﹄には、﹃享子院歌合﹄ の時のうたとせり。印本﹃伊 勢集﹄. みどり新ゆく新. おなじ. ︵矧副春上︵六人︶・古本集︵1妻・量∵m四四・Ⅳ三九人︶︶. かねど続. 四一大一めにみえで風はふけどもあをやぎのなびくかたにぞ花はみえける. は朗. 青柳の糸よりかくる春しもぞ乱れて花のほころびにける. 遍昭. ︵矧矧掛春下︵一重・酎︵二五︶・家︵1霊・Ⅲ二人二・Ⅲ衰・V七人︶︶. 四一大二. 此うた﹁へんぜう﹂とあるはわろし。おもふに、この歌のまへに、. ︵副春上︵二六︶貫之・前掛︵六一︶・矧︵喜︶貫之︶. ︻頭︼. 浅みどりいとよりかけて自つゆをたまにもぬけるはるの柳か. を家. やど八. ︵﹃古今集﹄春上︵二七︶・﹃遍昭集﹄ ︵Ⅰ二・Ⅲ二︶︶といへる遍昭のうた. はへ後・家. 有けんを害おとしたるにはあらぬにや。. あをやぎの糸よりかけておるはたはいつれの山の驚かきる. 花見にも行べきものを青柳のいと手にかけてけふは暮しっ. へんぜう にかけつゝ新. ︵矧春中︵芙︶伊勢・家︵1豊七・豊忘・Ⅲ竺五︶・州︵一三︶︶. 四一大三. 四一志. 青柳の糸にかゝれる春雨を糸もてぬける玉かとぞ見る. 伊勢. ︵新刊春上︵五七︶へんせう・﹃貫之集﹄︵1実︶︶. 四一大五. はるの雨の打ふるごとに我宿の柳の末は色付にけり. ナシ七. ︵此丁右︵四妄九︶に出︶. 四一大六. 12.
(14) 『古今和歌六帖標注』翻刻(二○). 四一大 七. 春来ればしだり柳のとをゝにも妹が心によりにけるかな. ︵玉春上︵ 八 人 ︶ 人 丸 ・ 古 木 集 ︵ 1 完 ・ Ⅲ 四 一 ︶ ︶. の方も方. さくら. いはば し る 瀧 な く も が な 桜 花 手 折 も て 来 ん み ぬ 人 の た め. ても舌. 水の上 に か げ 打 な び く 青 柳 を 彼 の あ や お る い と か と ぞ 見 る. ︵矧十︵盃六 ︶ ︶. 四一大入. 四一大九 ︵副春上︵富︶よみ人しらず・﹃家持集﹄︵1六七・Ⅲ三〇人︶・﹃猿丸集﹄︵主〇・. つらゆき. ︹十五首︺. 我宿のものなりながらさくら花ちるをばえこそとどめざりけれ. Ⅲ三二︶︶. 四一吉 ︵矧副春下︵ 豆 ︶ ・ 家 ︵ 1 実 ︶ ︶. 貫之. に説々あり。ふるくはすべて百千の鳥のことによめり。. 四一七一百千鳥木 づ た ひ ち ら す 桜 花 い づ れ の 春 か き つ ゝ み ざ ら ん. ﹁百 千 鳥 ﹂. ︵家︵1五七︶︶. ︻頭︼. 中ごろより鷺 の こ と の や う に よ め る も あ り 。 事 長 け れ ば 略 之 。 たイ く新・家 くイ. 四妄一をしみにときつるかひなきさくら花みればかつこそ散まさりけれ ︵射線副春下︵ 一 大 九 ︶ ・ 家 ︵ 1 七 三 ︶ ︶. ゆる所は家. 玉ぽこ の 道 は 猶 ま だ 遠 け れ ど 桜 を み れ ば 長 居 し ぬ べ し. ︵同︵1九三︶︶. みつね. かつ見つ ゝ あ か ず 思 へ ば さ く ら 花 ち り な ん 後 ぞ か ね て 恋 し き. とおもふに家. おほかり と 思 ふ も の か ら 桜 ば な み る 所 に は や す く や は ゆ く. あだなり家. ︵家︵1九二︶︶. 四一七三. 四一芸. 四一芸. ﹃古今﹄ 春 下 ︵ 六 七 ︶. ︵矧副春下︵一 二 二 ︶ ・ 家 ︵ 1 歪 ︶ ︶. ︻頭︼. 我やどの花見がてらにくる人はちりなん後ぞ恋しかるべき らしきをば家. 竺芙桜郎㌘る花喜春なればあだし草津物提篭る. はるたてば里にたなびく白雲はさける桜の遠目なりけり. ︵新撰︵六七︶・家︵1二吉︶︶. 四云七. さくら花ふりにふるとも見る人の衣ぬるべき雪ならなくに. ことならば咲ずやはあらぬ桜花見るわれさへにしづ心なし. ︵家︵1男囚︶︶. 四三人. 四云九. ﹃史記﹄李広伝云、﹁桃李不レ言下自成レ膜﹂。 けふ後. 人をよぶ物ならなくにさくら花さけるをみれば心こそゆけ. ︵副春下︵人二︶︶. 四一人○ ︻頭︼. 四一人一白雲とみえつるものを桜花今はちるとや色ことになる. さくらちる木の下風は寒からで空にしられぬ雪ぞふりける. ︵矧春下︵≡︶︶. 四一人二. 家. してこそははるもすきしか 家. ︵掛春︵盃︶・副︵三・射線︵八一︶・卦卦︵壷・矧︵一三︶・什≡︶・家︵1 ちりもまがふか. ちるが上に又もちる哉桜ばなかくてぞ去年の春も過にし. 七九四・晶三︶︶. 四三三. ﹃新撰和歌集﹄. ︵一一一︶. ︵家︵1七九三・Ⅲ三・Ⅲ豆︶. ︻頭︼. さくが上にちりもまがふかさくら花かくてぞこぞも春はくれにし. そのごとくちりしまがへば桜花ふりにし雪のかたみとぞ見る. おなじ色に家. 四一人四. くら家. 桜には心のみこそくるしけれあきてちらせる春しなければ. ︵同︵土一七︶︶. 四一人五. ︵同︵1七九大︶︶. ︵ナシ︶. ひける舌. 今までにちらずはあれどさくら花なき物とのみおもほゆるかな. 窮恒︹六首︺ らなんうめの舌こ舌. 我恋てみんとないひそ桜はなふりにし雪のかたみとをいへ. ︻頭︼古本﹃貫之集﹄. 竺会. いまはみえ舌. いつの間に散はてにけん桜花面影にのみ色をみせつゝ. ぬらん後=市. ︵古本集︵1二五・Ⅲ三四・Ⅲ二三・Ⅳ三七こ︶. 四一人七. 13.
(15) 伊 藤 一 男. 桜花わがやどにのみありと見ばなきものぐさは思はぎらまし. ︵後春下︵≡一 ︶ ・ 古 本 集 ︵ 1 ≡ 二 ・ 二 四 〇 ・ Ⅲ 二 五 ・ Ⅲ 二 盃 ・ Ⅳ 三 七 人 ︶ ︶. 四一人人. ﹃拾 遺 ﹄ 雑 下 ︵ 五 二 五 ︶. 恵慶法師. ︵掛雑春︵萱二 人 ︶ ・ 家 ︵ 1 九 九 ・ Ⅲ 三 ・ Ⅲ 三 ・ Ⅳ 三 吉 ・ V 三 四 ︶ ︶. ︻頭︼. ゆきと の み ふ る だ に 有 を 桜 花 い か に せ よ と か 風 の ふ く ら ん. たねなくてなきものぐさは生にけりまくてふことはあらじとぞ思ふ 四一人九 ︵副春下︵八大︶ ︶. 四完七. 四完人. ︵花条︵四≡一一︶己出︶. そせい はな〓. まてといふにちらでしとまる物ならば何を桜に思ひまさまし. ︵副春下︵吉︶よみ人しらず・家︵1言・¶三九︶・打︵妻︶︶. おなじ. いざ桜我もちりなんひとさかりありなば人にうきめみえなん. ︵同︵七七︶ぞうぐ法師・﹃素性集﹄ ︵1四一・晶四︶︶. ︻頭︼真淵云、﹁此うた、﹃素性集﹄ にも入、また此本にもかくのごとし。. ︵Ⅰ一二二・Ⅲ一四一・Ⅲ一二・Ⅳ三七七︶. ︻頭︼古本﹃ 窮 恒 集 ﹄. 在原業平朝臣. まほしけれ舌. おなじ. ﹁よみ人しらず﹂ のうた也。よりて. ︹本道男︺. 見てのみや人にかたらん桜はな手ごとに折て家づとにせむ ︵第五︵三塁○︶己出︶. きの有とも. も古∵新. これたかのみこ. ︹文徳帝皇子︺. 桜色に衣はふかくそめてきん花のちりなん後のかたみに. ︵同下︵七四︶・同︵七一︶︶. よるかの内侍. 春霞なにかくすらん桜花ちるまをだにもみるべき物を ︵同︵七九︶貫之︶. 四二〇二. ふかやぶ. 四二〇一さくら花ちらばちりなんちらずとて故郷人のきても見なくに. ら舌. ︵副春上︵六六︶・新線︵喜︶. 四二〇〇. 四完九. あやまり尤おほし。澄としがたし。猶﹃古今﹄ のかたぞ正しかるべき。. せい﹂とあるによりて、集には書くはへしものなるべし。されど此書、. 考るに、﹃素性集﹄はもと後の人のあつめしものとみゆれば、こゝに﹁そ. ﹁そせい﹂とあれど、﹃古今﹄ には. 今案ずるに、此うたのまへにある ﹁まてといふに﹂ のうたも、こゝには. されば素性の歌なるべし。﹃古今﹄誤ならん云々﹂。. 風ふかぬほどに折てんさくらばなわが手からこそ散ばちらさめ. ゆきかへり見るにあかぬを桜はないかにちれとか風のふくらん 四完○ す新. 四完一うつゝには更にもいはじ桜花夢にもちるとみえばうからん ︵矧矧掛春下 ︵ 喜 ︶ ・ 酎 ︵ 二 三 ︶ ・ 家 ︵ 1 富 ・ 些 一 〇 〇 ・ V 七 七 ︶ ︶. ﹃古 今 ﹄ 賀 ︵ 三 四 九 ︶. 四妄一倍まずよ我 老 ら く も さ く ら 花 か ざ し て 後 ぞ 老 忘 れ け る ︻頭︼. おなじ. よみ人しらず. 桜花よの ま ち り な ん 後 や い か に け ふ こ そ 行 て を ら ば 折 て め. は舌. わがごと や 人 も 見 る ら む 桜 花 あ く こ と し ら ぬ 色 に も 有 か な. みつね. さくら花ちりかひくもれ老らくのこんといふなる道まがふがに. 竺聖二. 四完四. ﹃古今 ﹄ 春 上 ︵ 六 四 ︶. ︵古本集︵Ⅲ六 三 ・ Ⅳ 四 豆 ︶. ︻頭︼. 友則 おなじむかしに舌・家. ちりぬればこふれどしるしなきものをけふこそさくらをらば折てめ. 四完五. いろもか も 昔 な が ら に さ く ら め ど 年 ふ る 人 ぞ あ ら た ま り け る 桜ヲカヌ ︵副春上︵五七 ︶ ・ 家 ︵ 四 ︶ ︶. 此う た 、 ﹁ さ く ら ﹂ を 物 の 名 に よ め り 。. 久かたの光さやけき春の日にしづ心なく花のちるらん. ︻頭︼. 竺突. 14.
(16) 『古今和歌六帖標注』翻刻(二○). 四二〇三. も舌. 菅のゝたかよ. ︹従三位真道男︺. たれこ め て 春 の 行 へ も し ら ぬ 間 に 待 し 桜 は う つ ろ ひ に け り. にし舌. 枝にてもあだにちりぬる花なれば落ても水のあわとこそなれ. より舌. ︵同︵人○︶︶. 四二〇四. 黒主. 春雨の ふ る は 涙 か さ く ら 花 ち る を 惜 ま ぬ 人 し な け れ ば. ︵同︵八一︶︶. 四二〇五. 伊勢. 桜花春 く は ゝ れ る 年 だ に も 人 の こ ゝ ろ に あ か れ や は せ ぬ. ︵同︵八人︶︶. 四二〇六. いせ. 見る人 も な き 山 里 の さ く ら 花 外 の ち り な ん 後 ぞ さ か ま し. ︵第一︵二三五 ︶ 己 出 ︶. 四二〇七 しく亭. ほどもなくちりなんものを桜花こゝら久にもまたせつるかな. ︵副春上︵六 人 ︶ ・ 家 ︵ 1 云 ・ Ⅲ 喜 ・ Ⅲ 萱 一 ︶ ︶. 四二〇人 ︵副︵人︶︶. ︵古本集︵ナシ︶︶. 人まろ. よの中に絶て桜のさかざらば春の心はのどけからまし. なりひら なかりせ古∵伊・家・朗. ︵副春下︵六九︶よみ人しらず︶. 春霞たなびく山のさくら花うつろはんとや色かはり行. おなじ人. 四三一桜花木づたひちらす鷺のうつしこゝろも我思はなくに. 四三二. 四三三. ︵同春上︵五三︶・新線︵喜・例︵要︶・家︵1四・Ⅲ実・Ⅲ四・Ⅳ一︶・卦卦︵童・. さか万・者. 妹が名にかけたるさくら花ちらばつねにや恋んいやとしのはに. 矧︵≡二︶・叶︵塁︶. 四三四. 此うた、桜児をかなしぶうた也。さる故に、﹁いもが名にかけたる. ︵矧十︵三七人七︶・卦︵六大六︶︶. ︻頭︼. さくら﹂とはよめり。 らそひイ 春雨にあれひてさける桜花常にちらさで見るよしもがも すィ 四三五. かにはぎくら. ﹃本草和名﹄ 云、﹁桜桃、和名波々加乃美、一名加ホ波佐久良乃美﹂. ︻頭︼. ﹁こゝら﹂といふ詞、常には数の多きをいヘビ、こゝは甚しき意と. ︻頭︼. かづけども彼のなかにはさぐられで風吹ごとにうきしづむ玉 ︵副物名︵四二七︶貫之︶. ハ ツ、メドモ. コ ボ. はなざくら 窮恒 に亭 花桜いかでか人の折てみぬ後こそまさる色もいでこめ. ベ. ノカスミ. ︵酎︵壷・家︵圭一・Ⅲ妻・V芸︶︶. ノ. ﹃新撰万葉﹄上︵五︶. はなさくらをるにたもとのひちぬれば露にかゝれる色にぞ有ける. アサミドリ. ︻頭︼. 四三七. 四三大. たる也。澄とすべからず。. とあり。さるを、﹃和名抄﹄ に、﹁迩波佐久良﹂とあるは、加文字のおち. 明石巻云、﹁何のむくいかこゝらよこさまなる波風に ちるに家. ﹁こゝら﹂、みな甚しといふ意なり。 と家. 太上天皇. 四三人. レ テニホ フ. きこゆ。﹃うつほ﹄俊蔭巻云、﹁まらうど、こゝらはげしき道をうちこえ て云々﹂、 ﹃ 源 氏 ﹄ おほゝれん 云 々 ﹂ な ど あ る こじ. 風さへ も も て さ わ ぐ 哉 桜 ば な 心 に だ に も 春 を ま か せ で. けふこず は あ す は 雪 と ぞ 降 な ま し 消 ず は 有 と も 花 と み ま し や. 業平. ︵付春下︵三 五 大 ︶ ・ 家 ︵ 1 ≡ ・ Ⅲ 喜 ・ Ⅲ 主 ︶. 四二〇九. 四二言. ﹃新 古 今 ﹄ 春 下 ︵ 一 三 五 ︶. ︵副春上︵六三 ︶ ・ 例 ︵ 二 九 ︶ ・ 家 ︵ 1 三 ・ Ⅲ 二 二 ・ Ⅲ 三 ・ Ⅳ 二 ︶ ︶. ︻頭︼. けふだにも庭をさかりにうつる花きえずはありとも雪かとも見よ. ハナサクラカ. 15.
(17) 伊 藤 一 男. 四二完 ハ. ナ. ﹃万 葉 ﹄ ノ. マ. ふどち榊. サ. カ. リ. 五︵八二〇︶ イ. リ. オ. 葛井大夫 ナ. モ. フ. ド. チ. カ. 花桜今さ か り な り 思 ひ こ し か ざ し に し て ば ち ら ば ち る と も メ. ︻頭︼ ウ. ミチエキプ. リ. ニオモハヌニイモ. ヲ. アヒ. ミ. テ. ザ. シ. コフルコロカモ. やまもよに咲る桜のにくからぬ殊にあひみてこふるころかも. せ蔵. 山ざくら. ニ. シ. 烏権能波奈伊麻佐可利奈理意母布度知可射之ホ斯弓奈伊麻佐加利奈理. 四二二〇 ノ. ﹃万 葉 ﹄ 十 一 ︵ 二 六 〇 五 ︶. クマホコ. ︻頭︼. 貫之. 桜花さき に け ら し な 足 引 の 山 の か ひ よ り 見 ゆ る 白 雲. も舌. 玉梓之道去夫利ホ不思妹乎相見而恋比鴨. 四二三 ︵副春上︵五九 ︶ ・ 掛 掛 ︵ 三 九 ︶ ︶. おなじ. 山高み 見 つ ゝ わ が ゆ く 桜 花 風 は こ ゝ ろ に ま か す べ ら な り. こし舌. テ. ︻頭︼﹃和名抄﹄山谷類云、﹁峡考声切駒云山間陳処也、俗云︹山乃可比︺﹂。. 四二二二. やわたらん家. たれし か も と め て 折 つ る 春 霞 立 か く す ら ん 山 の さ く ら を. ︵同春下︵人七︶ ︶. 四二二三. おなじ. 大将御息所. 越ぬ間 は よ し 野 の 山 の 桜 花 人 づ て に の み 闘 わ た る か な. ︵同春上︵芙︶ ︶. 四二二四. ﹃後 撰 ﹄ 春 中 ︵ 六 一 ︶. ︵同恋二︵天人 ︶ ・ 家 ︵ 1 五 三 三 ︶ ︶. ︻頭︼. ことも舌. なきエ. ちるとのみ見てやかへらん山桜はなのおもはん心あるものを. さくらばなイ=市. 窮恒︹三首︺. さきさかずわれになつげそさくら花人づてにやはきかんとおもひし. 四二二五. さくらばな続. 風続. さ綻. あらし古本. 散だにあはましものを山ざくらまたぬは花のつらきなりけり. に続=市本. やまざ く ら 吹 く る 風 の ぬ れ 衣 は 花 の 心 を し る 人 ぞ ほ す. ︵古本集︵三三 九 ・ 豊 〇 ・ Ⅲ 三 人 ・ Ⅳ 三 九 二 ︶ ︶. 四二二大 四二二七. ︵矧副春下︵妄 一 ︶ ・ 古 本 集 ︵ Ⅲ 二 人 ・ Ⅲ 二 七 ・ Ⅳ 三 人 一 ︶ ︶. ナ. イ. サ. にさきたる. マ. 寛. カ. リ. ナ. リ. ゆきかとのみぞ +ワ寛・家. ける. ﹃後撰﹄春下︵一一七︶. とものり. 古∵寛・家 四二二人 みよし野の山べにさける桜花白雲とのみあやまたれつゝ. よみ人しらず. ︵副春上︵六〇︶・凰︵三・前掛︵四一︶・家︵五︶︶. ︻頭︼. これひら ︹﹃古今﹄を正しとすべし︺ を集 我恋にくらぶの山の桜ばなまなく散とも数はまさらじ 山城. みよし野の吉野の山のさくら花白雲とのみみえまがひつゝ. 四二二九. ︵同恋二︵五九〇︶是則・﹃是則集﹄ ︵二七︶︶. 遍昭 人和 いそのかみふるの山べのさくら花植けん時をしる人ぞなき. ︵解題︺︶. 素性 播磨 山守はいはゞいはなん高砂のをのへのさくらをりてかざゝむ. ︵矧春中︵実︶・家言・Ⅲ囚︶︶. 四二三〇. 四二≡. ︵同︵吾︶・家︵票︶・古本﹃家持集﹄. おなじ. 山高み雲ゐにみゆる桜花こゝろのゆきて折らぬ日ぞなき. 四二三三. しにほはゞわれ新 あし引の山さくら花ひならべてかく咲たらばいと恋めやは. Ⅲ三大一・Ⅳ四・V主・叶︵二三︶︶. ︵副賀︵三芙︶素性・矧掛︵塁・卦卦︵三・﹃窮恒集﹄︵1八一・三三七・些一〇三・. 四二三二. も方. ︵封入︵一四二五︶・掛刊春上︵八五︶︶. ︵旭川校教授︶. 16.
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